JP3037547U - 電動教材 - Google Patents

電動教材

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JP3037547U
JP3037547U JP1996011385U JP1138596U JP3037547U JP 3037547 U JP3037547 U JP 3037547U JP 1996011385 U JP1996011385 U JP 1996011385U JP 1138596 U JP1138596 U JP 1138596U JP 3037547 U JP3037547 U JP 3037547U
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修 塚本
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株式会社はくぶん
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行時の駆動ロスを低減した電動教材を提供
すること。 【解決手段】 本体部に装着されたモータと、前記本体
部に装着された第1車軸を介して連結される一対の第1
車輪と、前記本体部であって前記第1車軸に平行な位置
に装着された第2車軸を介して連結される一対の第2車
輪と、前記モータの出力軸の回動力を前記第1車輪の一
方及び前記第2車輪の一方の各々に対して伝動するベル
ト部材と、を具備すること。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、電動教材、特に、ベルト駆動によって車輪を回動させる電動教材 に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は、従来の自動車教材の側面図であり、図10は、図9の自動車教材の要 部の平面図である。 同図に示す従来の自動車教材は、車体部(9) と、この車体部(9) の前方側に装 着された第1車軸(91)を介して連結され且つ車体部(9) の両側に配置された一対 の前輪(9a)(9a)と、車体部(9) の後方側に装着された第2車軸(92)を介して連結 され且つ車体部(9) の両側に配置された後輪(9b)(9b)と、を具備する構成である 。尚、第1車軸(91)と第2車軸(92)とは、平行に配置されている。
【0003】 又、車体部(9) に於ける第2車軸(92)の上方部には、モータ(9c)が装着されて いる。このモータ(9c)の出力軸(93)は、車体部(9) から側方(後輪(9b)(9b)の一 方の上方)に突出している。そして、前記一方の後輪(9b)には、車体部(9) 側に 張り出すプーリ(94)が一体的に備えられ、このプーリ(94)と前記の出力軸(93)と の間には、ベルト(9d)が掛け渡されている。
【0004】 尚、車体部(9) には、図示していないが、モータ(9c)に電力供給する電池や、 モータ(9c)の作動・非作動を切り換える為のスイッチ等が装着されている。 このものでは、モータ(9c)を作動させると、出力軸(93)の回転力がプーリ(94) に伝動される。これにより、後輪(9b)(9b)の両方が回動して、車体部(9) が前方 に移動する。つまり、この自動車教材が走行する。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、この従来の技術では、後輪(9b)(9b)のみが駆動されるから、駆動輪 の接地面積が少なく、出力軸(93)の回転力が大きくなると、後輪(9b)(9b)がスリ ップし易いものとなる。つまり、この自動車教材の走行時の駆動ロスが大きいも のとなる。
【0006】 請求項1、9の考案は、走行時の駆動ロスを低減した電動教材を提供すること を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案の課題解決手段は、『本体部に装着されたモータと、 前記本体部に装着された第1車軸を介して連結される一対の第1車輪と、 前記本体部であって前記第1車軸に平行な位置に装着された第2車軸を介して 連結される一対の第2車輪と、 前記モータの出力軸の回動力を前記第1車輪の一方及び前記第2車輪の一方の 各々に対して伝動するベルト部材と、 を具備する』ことを特徴とする。
【0008】 このものでは、前記ベルト部材によって、前記モータの出力軸の回動力が前記 第1車輪の一方及び前記第2車輪の一方の各々に対して伝動される。これにより 、前記第1車軸を介して連結された一対の前記第1車輪と、前記第2車軸を介し て連結された一対の前記第2車輪とが回動して、前記本体部が移動する。つまり 、この電動教材が走行する。
【0009】 尚、前記回動は、前記本体部が一方向に移動する為の正回転と、前記本体部が 反対方向に移動する為の逆回転と、を含む。 ここで、請求項2の考案のように、『前記ベルト部材は、前記出力軸、前記第 1車輪の一方及び前記第2車輪の一方に亙って掛け渡されるベルトを含む』もの でもよい。このものでは、前記出力軸の回動力が前記ベルトによって前記第1車 輪の一方と前記第2車輪の一方とに伝動される。
【0010】 又、請求項3の考案のように、『前記ベルト部材は、前記出力軸と前記第1車 輪の一方との間に掛け渡される第1ベルトと、前記出力軸と前記第2車輪の一方 との間に掛け渡される第2ベルトと、を含む』ものでもよい。このものでは、前 記出力軸の回動力が前記第1ベルトによって前記第1車輪の一方に伝動され、前 記第2ベルトによって前記第2車輪の一方に伝動される。
【0011】 請求項4の考案のように、『前記モータは、前記本体部に於ける前記第1車軸 と前記第2車軸との間に配置される』ものでもよい。更に、請求項5の考案のよ うに、『前記モータは、前記第1車軸と前記第2車軸の略中間に位置する』もの でもよい。 請求項6の考案のように、『前記第1ベルトと前記第2ベルトとが略同一の長 さに設定される』ものでもよい。
【0012】 請求項7の考案のように、『前記第1車輪の一方は、前記第1車軸に固定され 且つ前記第1車軸から同軸状に張り出す円板状の第1プーリを含み、前記第2車 輪の一方は、前記第2車軸に固定され且つ前記第2車軸から同軸状に張り出す円 板状の第2プーリを含み、前記第1プーリ及び前記第2プーリに対して前記ベル ト部材が掛けられる』ものでは、前記ベルト部材により前記第1プーリ及び前記 第2プーリが回動することによって、前記第1車輪の一方と前記第2車輪の一方 とが回動する。
【0013】 請求項8の考案のように、『前記第1車軸及び前記第2車軸は、掛け渡された 前記ベルト部材の張力によって平行となるように配置される』ものでもよい。 請求項9の考案の課題解決手段は、『車体部の前方側に装着された第1車軸を 介して連結され且つ前記車体部の両側に配置される一対の前輪と、 前記車体部の後方側であって前記第1車軸に平行な位置に装着された第2車軸 を介して連結され且つ前記車体部の両側に配置される一対の後輪と、 前記車体部に於ける前記第1車軸と前記第2車軸との略中間の位置に装着され たモータと、 前記モータの出力軸と前記前輪の一方との間に掛け渡される第1ベルトと、 前記出力軸と前記後輪の一方との間に掛け渡される第2ベルトと、 を具備する』ことを特徴とする。
【0014】 このものでは、上記した請求項1、3の考案と同様の作用を奏する。
【0015】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1の考案では、上記ベルト部材によって、上記モ ータの出力軸の回動力が前記第1車輪の一方及び前記第2車輪の一方の各々に対 して伝動されて、この電動教材が走行する。従って、既述した従来の技術のよう に後輪のみが駆動されるものに比べて、駆動輪の接地面積が大きくなることから 、前記走行時の車輪のスリップ等が減少し、前記走行時の駆動ロスが低減される 。
【0016】 又、前記出力軸の回動力が前記第1車輪の一方及び前記第2車輪の一方の各々 に対して伝動されるから、前記出力軸の回動力がベルト以外の部材、例えば、ギ ア等によって、前記第1車輪の一方に対して伝動された上で、前記第1車輪の一 方の回動力が前記第2車輪の一方に対してベルト伝動されるものに比べて、前記 第1車輪の一方及び前記第2車輪の一方を駆動する為の構成が簡素化される。又 、前記出力軸の回動力が前記ギア等によって、前記第2車輪の一方に対して伝動 された上で、その回動力が前記第1車輪の一方に対してベルト伝動されるものに 比べても同様である。
【0017】 請求項2の考案では、上記ベルトが前記出力軸、前記第1車輪の一方及び前記 第2車輪の一方に亙って掛け渡されるから、請求項3の考案に比べて、使用され るベルトの本数が少なくて済む。 請求項3の考案では、上記第1ベルトが前記出力軸と前記第1車輪の一方との 間に掛け渡され、上記第2ベルトが前記出力軸と前記第2車輪の一方との間に掛 け渡されるから、前記第2ベルトを外して前記第1車輪だけを駆動してこの教材 を走行させたり、前記第1ベルトを外して前記第2車輪だけを駆動してこの教材 を走行させたりできる。又、長期使用により前記第1ベルトと前記第2ベルトの 一方が破断した場合でも、この教材を走行させることができる。
【0018】 請求項4の考案では、前記モータは、前記本体部に於ける前記第1車軸と前記 第2車軸との間に配置されるから、既述の従来のものに於いて前輪との間にもベ ルトを掛け渡したものに比べて、前記第1ベルトと前記第2ベルトの長さが同一 に近づくものとなる。従って、前記第1ベルトでの伝動ロスと前記第2ベルトで の伝動ロスが同一に近づき、前記第1車輪と前記第2車輪の回転速度のズレが抑 えられる。
【0019】 又、前記第1車軸と前記第2車軸との間に、比較的重量の大きい前記モータが 配置されるから、既述の従来のものに比べて、前記第1車輪及び前記第2車輪の 接地状態が安定する。 これらの点でも、上記走行時の駆動ロスが低減される。 請求項5の考案では、前記モータは、前記第1車軸と前記第2車軸の略中間に 位置するから、前記した回転速度のズレが殆ど生じない。又、前記した接地状態 が更に安定する。従って、上記走行時の駆動ロスが更に低減される。
【0020】 請求項6の考案では、前記第1ベルトと前記第2ベルトとして略同じ長さのベ ルトを使用できるから、この教材の構成部品の製作が容易となる。 又、前記第1ベルトと前記第2ベルトとを間違えて装着しても、前記第1車輪 及び前記第2車輪の回動、つまり、この教材の走行が確保される。従って、この 教材の組立が容易となる。
【0021】 請求項8の考案では、前記ベルト部材が掛け渡された状態で、前記第1車軸と 前記第2車軸とが平行となるから、直進走行時に於ける前記第1車輪及び前記第 2車輪の接地状態が更に安定し、前記直進走行時の駆動ロスが低減される。 請求項9の考案では、上記請求項1、3、5の考案と同様の効果を奏する。
【0022】
【考案の実施の形態】
以下、本願考案の実施の形態を、図面に基づいて説明する。 [実施の形態1] 図1は、本願考案の実施の形態の自動車教材(100) の平面図であり、図2は、 図1の自動車教材(100) の左側面図であり、図3は、図1の自動車教材(100) に 於けるカバー部(1b)を取り外した状態の平面図である。又、図4は、図1の自動 車教材(100) の主体部(1a)の平面図であり、図5は、図4の主体部(1a)の左側面 図であり、図6は、図4の主体部(1a)の右側面図である。更に、図7は、図1の 自動車教材(100) のスイッチ(5) の説明図である。
【0023】 図1〜図3に示すように、この自動車教材(100) は、レース用自動車の車体を 模倣した車体部(1) と、この車体部(1) の前方側にて左右方向に延びるように装 着された第1車軸(2a)と、車体部(1) の後方側にて左右方向に延びるように装着 された第2車軸(2b)と、第1車軸(2a)を介して連結され且つ車体部(1) の左右両 側に配置された一対の第1車輪(3a)(3a)と、第2車軸(2b)を介して連結され且つ 車体部(1) の左右両側に配置された一対の第2車輪(3b)(3b)と、車体部(1) に装 着されたモータ(4) と、を具備する構成である。尚、第1車軸(2a)と第2車軸(2 b)とは、略平行に配置されている。
【0024】 [各部の構成について] *車体部(1) * 上記の車体部(1) は、合成樹脂製であり、図1〜図3に示すように、その主体 部(1a)と、この主体部(1a)の後方側部分を上方から被覆するカバー部(1b)と、を 具備する構成である。
【0025】 前記の主体部(1a)には、その前方側の左右端部にて上記の第1車軸(2a)を貫通 状態に保持する一対の第1軸受(11)(11)と、後方側の左右端部にて上記の第2車 軸(2b)を貫通状態に保持する一対の第2軸受(12)(12)と、が備えられている。尚 、図4〜図6に示すように、前記した左右の第1軸受(11)(11)の各々には、前後 方向に所定ピッチにて並設された一対の軸受孔(110)(110)が備えられている。
【0026】 又、この主体部(1a)に於ける第1車軸(2a)と第2車軸(2b)の略中間の位置であ って左側部分には、図1〜図3に示すように、後述のモータ(4) が装着され、右 側部分には、後述のスイッチ(5) が装着されている。そして、この主体部(1a)に 於ける上記のカバー部(1b)により被覆される部分には、後述の電池ボックス(6)( 6)が装着されている。
【0027】 尚、図4〜図6に示すように、前記のモータ(4) は、主体部(1a)の上面から凹 んで且つ主体部(1a)の左側に開放する第1凹部(14)に対して、左側外方から嵌め 込まれている。又、前記のスイッチ(5) は、主体部(1a)の上面から凹み且つ平面 形状が前後方向に長い矩形状となるように形成された第2凹部(15)に対して嵌め 込まれている。そして、前記の電池ボックス(6)(6)の各々は、主体部(1a)に於け るカバー部(1b)による被覆域の左右端部の上面から凹み且つ平面形状が前後方向 に長い矩形状となるように形成された一対の第3凹部(16)(16)に対して嵌め込ま れている。
【0028】 *第1・第2車軸(2a)(2b)* 上記の第1・第2車軸(2a)(2b)の各々は、細長い金属製で且つ断面円形の棒状 体である。そして、図1〜図3に示すように、第1車軸(2a)の両端部は、第1車 輪(3a)(3a)の各々の中央部に対して嵌入状態で一体化されている。又、第2車軸 (2b)の両端部は、第2車輪(3b)(3b)の各々の中央部に対して嵌入状態で一体化さ れている。
【0029】 *第1・第2車輪(3a)(3b)* 上記の第1・第2車輪(3a)(3b)の各々は、合成樹脂製である。そして、車体部 (1) に対して左側の第1車輪(3a)には、車体部(1) 側に向って同軸状に延びる環 状の第1プーリ(31)が備えられている。この第1プーリ(31)には、車体部(1) 側 の端部から全周に亙って張り出すフランジ部(310) が備えられている。この第1 プーリ(31)に、後述の第1ベルト(7a)が掛けられる。
【0030】 又、車体部(1) に対して左側の第2車輪(3b)には、車体部(1) 側に向って同軸 状に突出する環状の第2プーリ(32)が備えられている。この第2プーリ(32)には 、車体部(1) 側の端部から全周に亙って張り出すフランジ部(320) が備えられて いる。この第2プーリ(32)に、後述の第2ベルト(7b)が掛けられる。 *モータ(4) * 上記のモータ(4) は、その本体部(40)の一方端面から突出する出力軸(41)を備 えた構成である。そして、このモータ(4) は、本体部(40)を保持する保持部材(4 b)を介して主体部(1a)に装着されている。尚、保持部材(4b)には、後述の電気コ ード(8)(8)の芯線が巻き付けられ且つ本体部(40)に設けられた一対の端子(図示 せず)の各々に対して前記芯線が押圧された状態に維持する為の保持片(42)が備 えられている。
【0031】 又、このモータ(4) は、出力軸(41)が車体部(1) の左側外方に突出するように 配置されている。 そして、このものでは、前記の出力軸(41)に対して装着された合成樹脂製のプ ーリ部材(4a)が設けられている。このプーリ部材(4a)は、出力軸(41)に対して密 に外嵌する筒体に形成されると共に、車体部(1) とは反対側の端部に同軸状に一 体化された円板(44)を備えた構成となっている。
【0032】 *第1・第2ベルト(7a)(7b)* 上記の第1・第2ベルト(7a)(7b)の各々は、ゴム製ベルトである。そして、第 1ベルト(7a)は、前記のプーリ部材(4a)と上記の第1プーリ(31)との間に掛け渡 され、第2ベルト(7b)は、前記のプーリ部材(4a)と上記の第2プーリ(32)との間 に掛け渡されている。尚、プーリ部材(4a)の円板(44)、第1プーリ(31)のフラン ジ部(310) 、及び、第2プーリ(32)のフランジ部(320) によって、これら第1・ 第2ベルト(7a)(7b)の回動時に於ける第1・第2ベルト(7a)(7b)の各々の脱落が 防止されている。
【0033】 又、これら第1・第2ベルト(7a)(7b)の各々は、前記のように掛け渡された状 態で所定の張力が作用する長さであって同一の長さに設定されている。そして、 第1・第2ベルト(7a)(7b)が掛け渡されて第1・第2車軸(2a)(2b)の各々の左側 が僅かに近接した状態で第1・第2車軸(2a)(2b)が平行となるように、第1・第 2車軸(2a)(2b)が配置されている。この為、主体部(1a)の左側の第1軸受(11)の 軸受孔(110)(110)が右側の第1軸受(11)の軸受孔(110)(110)よりも、僅かに(例 えば、0.2mm程度)前方にズレた位置に配置されている。
【0034】 *スイッチ(5) * 上記のスイッチ(5) は、図3及び図7に示すように、大略矩形箱状に形成され た合成樹脂製のスイッチボックス(50)と、このスイッチボックス(50)内にて回動 自在に支持された合成樹脂製のスイッチレバー(51)と、スイッチボックス(50)内 に保持された一対の金具(52)(52)と、を具備する構成である。
【0035】 スイッチボックス(50)は、スイッチレバー(51)の一部及び金具(52)(52)の各々 の一部を外方に露出させる孔部を備えた構成である。 金具(52)(52)の各々は、大略L字状に屈曲形成された同一寸法の薄肉金属部材 であり、金具(52)(52)の各々に於ける底辺部材(520)(520)が平行となるように、 これら金具(52)(52)が配置されている。又、これら金具(52)(52)の各々の上端部 がスイッチボックス(50)から突出する関係に構成されている。そして、車体部(1 ) の前方側の金具(52)の上端部には、電気コード(8) の端末に装着した接続具(8 a)が外嵌している。又、後方側の金具(52)の上端部には、後述の端子金具(81)(8 1)の一つと共に接続具(8a)が外嵌している。
【0036】 スイッチレバー(51)は、その支点部より上方の部分がスイッチボックス(50)の 上方に延びており、この部分が操作部として機能する。又、スイッチレバー(51) に於ける前記支点部より下方の部分がスイッチレバー(51)の回動により底辺部材 (520)(520)を接触・離反させる構成となっている。前記接触した状態で、上記の モータ(4) が作動状態となり、前記離反した状態で、モータ(4) が非作動状態と なる。
【0037】 このスイッチ(5) では、金具(52)(52)が同一の部材であるから、このスイッチ (5) の製作が容易となっている。 *電池ボックス(6)(6)* 上記の電池ボックス(6)(6)は、図3に示すように、上方に開放する合成樹脂製 の矩形箱体であり、これら電池ボックス(6)(6)の各々には、単3形の乾電池(D) が収容されている。又、これら電池ボックス(6)(6)の各々には、乾電池(D) の軸 方向の両端に接触する端子金具(81)(81)が装着されている。そして、これら端子 金具(81)(81)の内、上記のスイッチ(5) に隣接する端子金具(81)の他の端子金具 (81)に対して、電気コード(8)(8)の端末に装着した接続具(8a)(8a)が外嵌してい る。
【0038】 尚、前記の電気コード(8)(8)は、電池ボックス(6)(6)の各々、モータ(4) 、及 び、スイッチ(5) を動作可能な状態に電気接続している。 [自動車教材(100) の使用について] 上記の自動車教材(100) では、スイッチ(5) のスイッチレバー(51)を操作して 、モータ(4) を作動状態とすると、このモータ(4) の出力軸(41)の回動力が上記 した左側の第1車輪(3a)と左側の第2車輪(3b)の各々に対して伝動される。これ により、上記の第1車軸(2a)を介して連結された左右の第1車輪(3a)(3a)と、上 記の第2車軸(2b)を介して連結された左右の第2車輪(3b)(3b)とが回動し、上記 の車体部(1) が前方に移動する。従って、この自動車教材(100) が走行する。
【0039】 このものでは、左右の第1軸受(11)(11)の各々の前方側の軸受孔(110)(110)に 対して第1車軸(2a)が貫通した状態とすると、この自動車教材(100) が直進走行 する。後方側の軸受孔(110)(110)に対する貫通状態としても、この自動車教材(1 00) が直進走行する。一方、左側の第1軸受(11)の前方側の軸受孔(110) と、右 側の第1軸受(11)の後方側の軸受孔(110) に対して第1車軸(2a)が貫通した状態 とすると、この自動車教材(100) が右側に曲がるように走行する。又、左側の第 1軸受(11)の後方側の軸受孔(110) と、右側の第1軸受(11)の前方側の軸受孔(1 10) に対して第1車軸(2a)が貫通した状態とすると、この自動車教材(100) が左 側に曲がるように走行する。
【0040】 更に、スイッチ(5) のスイッチレバー(51)を逆方向に操作して、モータ(4) を 非作動状態とすると、出力軸(41)の回動が停止する。これにより、第1・第2車 輪(3a)(3b)の各々の回動が停止し、この自動車教材(100) の走行が停止する。 この実施の形態の自動車教材(100) では、以下の効果を奏する。 .モータ(4) の出力軸(41)の回動力が第1ベルト(7a)により左側の第1車輪 (3a)に伝動され、第2ベルト(7b)により左側の第2車輪(3b)に伝動されることに よって、この自動車教材(100) が走行するから、既述した従来の技術のように後 輪のみが駆動されるものに比べて、駆動輪の接地面積が大きくなる。これにより 、前記走行の発進時等に於ける車輪のスリップ等が減少し、前記走行時の駆動ロ スが低減されている。又、第1・第2車輪(3a)(3b)の走行面が比較的粗い面であ っても、この自動車教材(100) の走行が安定する。
【0041】 又、出力軸(41)の回動力が第1・第2車輪(3a)(3b)の各々に対して伝動される から、出力軸(41)の回動力が歯車伝動機構により第1車輪(3a)に対して伝動され た上で第1車輪(3a)の回動力が第2車輪(3b)に対してベルト伝動されるものに比 べて、これら第1・第2車輪(3a)(3b)を駆動する為の構成が簡素化されている。 又、出力軸(41)の回動力が前記歯車伝動機構により第2車輪(3b)に対して伝動さ れた上でその回動力が第1車輪(3a)に対してベルト伝動されるものに比べても、 前記駆動する為の構成が簡素化されている。
【0042】 .第1ベルト(7a)が出力軸(41)と第1車輪(3a)との間に掛け渡され、第2ベ ルト(7b)が出力軸(41)と第2車輪(3b)との間に掛け渡されているから、第2ベル ト(7b)を外して第1ベルト(7a)により第1車輪(3a)だけを駆動することによって 、この自動車教材(100) を走行させたり、第1ベルト(7a)を外して第2ベルト(7 b)により第2車輪(3b)だけを駆動することによって、この自動車教材(100) を走 行させたりできる。又、使用によって、第1・第2ベルト(7a)(7b)の何れか一方 が破断した場合でも、この自動車教材(100) を走行させることができる。
【0043】 .モータ(4) は、車体部(1) に於ける第1・第2車軸(2a)(2b)間に配置され ているから、既述した従来の教材に於いてモータの出力軸と前輪との間にもベル トを掛け渡したものに比べて、第1・第2ベルト(7a)(7b)長さが同一に近づく。 従って、第1・第2ベルト(7a)(7b)の各々での伝動ロスが同一に近づき、第1・ 第2車輪(3a)(3b)の相互の回転速度のズレが抑えられる。又、第1・第2車輪(3 a)(3b)間に比較的重量の大きいモータ(4) が配置されることとなるから、既述の 従来のように後輪の車軸の直上にモータが配置されるものに比べて、第1・第2 車輪(3a)(3b)の各々の接地状態が安定する。これらの点でも、上記走行時の駆動 ロスが低減されている。
【0044】 特に、モータ(4) は、第1車軸(2a)と第2車軸(2b)の略中間に位置するから、 前記回転速度のズレが殆ど生じず、前記接地状態が更に安定する。従って、前記 駆動ロスが更に低減されている。 .第1・第2ベルト(7a)(7b)が略同一の長さに設定されているから、この自 動車教材(100) の構成部品の製作が容易となっている。又、第1・第2ベルト(7 a)(7b)を逆に装着しても、第1・第2車輪(3a)(3b)の回動、つまり、この自動車 教材(100) の走行が確保されている。従って、この自動車教材(100) の組立が容 易となっている。
【0045】 .第1・第2ベルト(7a)(7b)の装着状態にて第1・第2車軸(2a)(2b)が平行 となっているから、この自動車教材(100) の直進時に於ける上記接地状態が安定 し、直進走行時の駆動ロスが低減されている。 [その他] このものでは、上記の車体部(1) が既述特許請求の範囲に記載の「本体部」、 「車体部」に相当し、上記のモータ(4) が既述特許請求の範囲に記載の「モータ 」に相当する。
【0046】 又、上記の第1車軸(2a)が既述特許請求の範囲に記載の「第1車軸」に相当し 、上記の第2車軸(2b)が既述特許請求の範囲に記載の「第2車軸」に相当し、上 記の第1車輪(3a)が既述特許請求の範囲に記載の「第1車輪」、「前輪」に相当 し、上記の第2車輪(3b)が既述特許請求の範囲に記載の「第2車輪」、「後輪」 に相当し、上記の第1プーリ(31)が既述特許請求の範囲に記載の「第1プーリ」 に相当し、上記の第2プーリ(32)が既述特許請求の範囲に記載の「第2プーリ」 に相当する。
【0047】 そして、上記の第1ベルト(7a)が既述特許請求の範囲に記載の「第1ベルト」 に相当し、上記の第2ベルト(7b)が既述特許請求の範囲に記載の「第2ベルト」 に相当し、これら第1ベルト(7a)と第2ベルト(7b)とが既述特許請求の範囲に記 載の「ベルト部材」に相当する。 [他の実施の形態] .図8は、本願考案に於ける他の実施の形態の自動車教材(100) の左側面図 である。
【0048】 同図に示す自動車教材(100) では、上記の実施の形態の第1・第2ベルト(7a) (7b)の代わりに、出力軸(41)、左側の第1車輪(3a)、及び、左側の第2車輪(3b) に亙って掛け渡されるベルト(7c)が備えられている。このベルト(7c)によって、 出力軸(41)の回動力が第1・第2車輪(3a)(3b)の両方に伝動される。 このものでは、上記の実施の形態の自動車教材(100) に比べて、使用されるベ ルトの本数が少なくて済む。又、上記の実施の形態に記載した、、、及び 、と同様の効果を奏する。
【0049】 前記のベルト(7c)が既述特許請求の範囲に記載の「ベルト」、「ベルト部材」 に相当する。 .上記の実施の形態では、自動車教材(100) が前方にのみ移動できる構成と したが、これを、後方にも移動できる構成としてもよい。この場合、モータ(4) の出力軸(41)が上記の正回転だけでなく、逆回転もできるように、スイッチ(5) の構成を変更したものが採用できる。
【0050】 .上記の実施の形態では、第1ベルト(7a)が第1車輪(3a)の第1プーリ(31) に掛けられ、第2ベルト(7b)が第2車輪(3b)の第2プーリ(32)に掛けられる構成 としたが、これらベルトが第1・第2車輪(3a)(3b)の各々の本体部に直接、掛け られるようにしたものでもよい。この場合、前記本体部の外周面に全周に亙って 形成した環状溝に前記ベルトを掛ける構成が採用できる。
【0051】 .上記の実施の形態では、自動車教材(100) に対して本願考案を実施したが 、既述の第1車輪及び第2車輪を具備する教材であるかぎり、実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願考案の実施の形態の自動車教材(100) の平
面図
【図2】図1の自動車教材(100) の左側面図
【図3】図1の自動車教材(100) に於けるカバー部(1b)
を取り外した状態の平面図
【図4】図1の自動車教材(100) の主体部(1a)の平面図
【図5】図4の主体部(1a)の左側面図
【図6】図4の主体部(1a)の右側面図
【図7】図1の自動車教材(100) のスイッチ(5) の説明
【図8】本願考案に於ける他の実施の形態の自動車教材
(100) の左側面図
【図9】従来の自動車教材の側面図
【図10】図9の自動車教材の要部の平面図である。
【符号の説明】
(1) ・・・車体部 (2a)・・・第1車軸 (2b)・・・第2車軸 (3a)・・・第1車輪 (3b)・・・第2車輪 (7a)・・・第1ベルト (7b)・・・第2ベルト (4) ・・・モータ

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体部に装着されたモータと、 前記本体部に装着された第1車軸を介して連結される一
    対の第1車輪と、 前記本体部であって前記第1車軸に平行な位置に装着さ
    れた第2車軸を介して連結される一対の第2車輪と、 前記モータの出力軸の回動力を前記第1車輪の一方及び
    前記第2車輪の一方の各々に対して伝動するベルト部材
    と、 を具備する電動教材。
  2. 【請求項2】 前記ベルト部材は、前記出力軸、前記第
    1車輪の一方及び前記第2車輪の一方に亙って掛け渡さ
    れるベルトを含む請求項1に記載の電動教材。
  3. 【請求項3】 前記ベルト部材は、前記出力軸と前記第
    1車輪の一方との間に掛け渡される第1ベルトと、前記
    出力軸と前記第2車輪の一方との間に掛け渡される第2
    ベルトと、を含む請求項1に記載の電動教材。
  4. 【請求項4】 前記モータは、前記本体部に於ける前記
    第1車軸と前記第2車軸との間に配置される請求項3に
    記載の電動教材。
  5. 【請求項5】 前記モータは、前記第1車軸と前記第2
    車軸の略中間に位置する請求項4に記載の電動教材。
  6. 【請求項6】 前記第1ベルトと前記第2ベルトとが略
    同一の長さに設定される請求項3〜5の何れかに記載の
    電動教材。
  7. 【請求項7】 前記第1車輪の一方は、前記第1車軸に
    固定され且つ前記第1車軸から同軸状に張り出す円板状
    の第1プーリを含み、前記第2車輪の一方は、前記第2
    車軸に固定され且つ前記第2車軸から同軸状に張り出す
    円板状の第2プーリを含み、前記第1プーリ及び前記第
    2プーリに対して前記ベルト部材が掛けられる請求項1
    〜6の何れかに記載の電動教材。
  8. 【請求項8】 前記第1車軸及び前記第2車軸は、掛け
    渡された前記ベルト部材の張力によって平行となるよう
    に配置される請求項1〜7の何れかに記載の電動教材。
  9. 【請求項9】 車体部の前方側に装着された第1車軸を
    介して連結され且つ前記車体部の両側に配置される一対
    の前輪と、 前記車体部の後方側であって前記第1車軸に平行な位置
    に装着された第2車軸を介して連結され且つ前記車体部
    の両側に配置される一対の後輪と、 前記車体部に於ける前記第1車軸と前記第2車軸との略
    中間の位置に装着されたモータと、 前記モータの出力軸と前記前輪の一方との間に掛け渡さ
    れる第1ベルトと、 前記出力軸と前記後輪の一方との間に掛け渡される第2
    ベルトと、 を具備する電動教材。
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