JP3036763U - デリックの構造 - Google Patents

デリックの構造

Info

Publication number
JP3036763U
JP3036763U JP1996011093U JP1109396U JP3036763U JP 3036763 U JP3036763 U JP 3036763U JP 1996011093 U JP1996011093 U JP 1996011093U JP 1109396 U JP1109396 U JP 1109396U JP 3036763 U JP3036763 U JP 3036763U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boom
counterweight
tank
control means
derrick
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1996011093U
Other languages
English (en)
Inventor
福彰 廖
Original Assignee
福彰 廖
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 福彰 廖 filed Critical 福彰 廖
Priority to JP1996011093U priority Critical patent/JP3036763U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3036763U publication Critical patent/JP3036763U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Jib Cranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カウンタウエイトの重量を変えることが可能
な、カウンタウエイトの重量と吊り上げられる荷物の荷
重とを効果的に釣り合わせられるデリックを提供するこ
と。 【解決手段】 デリックの構造は、デリックを支える支
柱と、該支柱に水平方向に回転可能に取り付けられたブ
ラケットと、第1および第2の部分を有するようにブラ
ケットに垂直方向に枢動可能に取り付けられたブーム
と、デリックによって吊り上げる荷物に掛かるフックを
吊り上げるように作動するウィンチと、ブームの第1の
部分に沿って移動する台車と、ブームの第2の部分に取
り付けられ、デリックによって吊り上げられる荷物の荷
重と効果的に釣り合うように重量を変えることができる
カウンタウエイトを有するカウンタウエイト組立体と、
ウィンチ、台車およびカウンタウエイト組立体の作動を
制御する電子制御回路を作動させる制御手段とからなっ
ている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、デリックに関し、特に重量を変えられるカウンタウエイトを備える デリックに関する。
【0002】
【従来の技術】
高層ビル建設現場において、例えば鋼桁のような重量物を所望の場所に吊り上 げるために、デリックがしばしば利用されている。しかし、従来のデリックは、 そのカウンタウエイトが所定位置に固定されまた一定の重量であるために、デリ ックによって吊り上げられる重量物の荷重をカウンタウエイトによって効果的に 釣り合わせることができず、これにより、デリックのフレームを非常に強い構造 にしなけらばならないという欠点があった。このことは、フレームを構成する部 分を大寸法にしなけらばならないか、高価な高強度のスチールによって造らなけ ればならないことを意味する。
【0003】 さらに、重量物の荷重を釣り合わせることができないため、デリックのブーム の支点のベアリングに不平衡力が作用し、ベアリングを非常に容易に損傷させて しまう。
【0004】 最後に、従来のデリックが荷物を吊り上げ始めると、常に、吊り上げる荷物ま たは荷物のコンテナに吊り上げ作業のための突然の大きな吊り上げ力が作用して しまう。このような突然の大きな力の作用は、吊り上げる荷物または荷物のコン テナの損傷の原因となる。
【0005】 そこで、本考案は、従来のデリックの上記の欠点の除去または軽減を行う。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の目的は、カウンタウエイトの重量を変えることが可能な、カウンタウ エイトと吊り上げる荷物の荷重を効果的に釣り合わせられるデリックを提供する ことにある。
【0007】 本考案の他の目的は、フレームを構成する部分を安価に造ることができるデリ ックを提供することにある。
【0008】 本考案の他の目的は、作業の間、ブームの回転支点が実質的に平衡力を受ける デリックを提供することにある。
【0009】 本考案の他の目的は、初めの吊り上げ作業の間、吊り上げられる荷物または荷 物のコンテナに作用する力を徐々に増大させ、これにより荷物または荷物のコン テナが受ける損傷を減らすことができるデリックを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案のデリックは、ベースと、該ベース上に垂直方向に枢動可能に取り付け られた、第1および第2の部分を有するブームと、重い荷物の吊り上げに適した ホイストであって、ブームに取り付けられ、巻揚力を発生するように作動可能な ウィンチと、該ウィンチに連結された可撓性の力伝達部材と、吊り上げられる重 い荷物に掛かり、実質的に垂直方向に動かすウィンチの巻揚力を受けるように可 撓性の力伝達部材に連結された掛かり手段と、ブームの第1の部分に滑動可能に 取り付けられ、ブームの第1の部分に沿って掛かり手段を移動させるように作動 可能な台車とを含むホイスト手段と、ブームの第2の部分に取り付けられたカウ ンタウエイトを含み、該カウンタウエイトの重量を変えるように作動可能なカウ ンタウエイト組立体と、ウィンチ、台車およびカウンタウエイト組立体の作動を 制御するための電子制御回路に接続された制御手段とを含む構造を有し、該制御 手段は、ブームに取り付けられた第1の部分およびベースに取り付けられた第2 の部分を有し、また、第1の位置と第2の位置との間および第1の位置と第3の 位置との間で変位可能であり、ブームが実質的に水平な位置にあるとき、制御手 段は第1の位置にあり、ウィンチまたは台車は掛かり手段を垂直方向に動かすか 、該掛かり手段をブームの第1の部分に沿って動かすように作動可能であり、ブ ームの第1の部分が上方に枢動するとき、制御手段は第1の位置から第2の位置 に変位し、ウィンチまたは台車の作動は停止され、カウンタウエイト組立体はカ ウンタウエイトの重量を減少するように作動され、ブームの第1の部分が下方に 枢動するとき、制御手段は第1の位置から第3の位置に変位し、ウィンチまたは 台車の作動は停止され、カウンタウエイト組立体はカウンタウエイトの重量を増 加するように作動されることを特徴とする。
【0011】 また、本考案は、制御手段の第1の部分に作動領域を規定し、制御手段の第2 の部分が第1のセンサおよび第2のセンサを含み、作動領域は、第1の位置にお いてどのセンサにも作用せず、第2の位置において第1のセンサに作用し、第3 の位置において第2のセンサに作用することを特徴とし、第1および第2のセン サは、それぞれ、同一直線上に間隔をおいて配置された第1および第2のリミッ トスイッチであり、制御手段の第1の部分は、作動領域を規定する大径の下端部 を有するロッドであり、該ロッドの大径の下端部は、制御手段が第1の位置にお いてどのリミットスイッチにも接触せず、第2の位置において第1のリミットス イッチに接触するように変位し、第3の位置において第2のリミットスイッチに 接触するように変位する特徴を有する。
【0012】 さらに、本考案のベースは、支柱と、該支柱に実質的に水平に回転可能に取り 付けられたブラケットと、該ブラケットとブームの第1の部分との間およびブラ ケットとブームの第2の部分との間に圧縮されて取り付けられている2つのスプ リングとを含むことを特徴とする。
【0013】 さらに、本考案のウィンチは、モーターと、該モーターによって駆動されるリ ールとを含み、また、可撓性の力伝達部材は、リールに取り付けられた一端部と 、緩衝機構に取り付けられた他端部とを有するスチールワイヤであることを特徴 とし、また、該緩衝機構は、ブームの第1の部分に取り付けられ、ワイヤを貫通 させる穴が設けられた取付板と、該取付板に取り付けられたハウジングと、該ハ ウジング内に滑動可能に配置され、ワイヤの他端部が固定されたアンカーと、該 アンカーにワイヤの他端部の引張方向とは反対の方向へばね力を及ぼすようにハ ウジング内に配置されたスプリングとを含むことを特徴とする。
【0014】 さらに、本考案のカウンタウエイトは、水タンクを含み、また、カウンタウエ イト組立体は、前記タンクより十分に低い高さに据えつけられた貯水槽と、タン クおよび貯水槽に連結された第1および第2のパイプと、該第1のパイプに連結 し、制御手段が第3の位置にあるときに貯水槽の水をタンクに流すように作動さ れる第1の手段と、第2のパイプに連結し、制御手段が第2の位置にあるときに タンクの水を貯水槽に流すように作動される第2の手段とを含むことを特徴とし 、第1の手段はポンプであり、第2の手段は電子制御バルブであることを特徴と する。
【0015】 さらに、本考案のカウンタウエイトは、水タンクを含み、また、カウンタウエ イト組立体は、ブームの第1の部分に取り付けられた貯水槽と、タンクおよび貯 水槽に連結された第1および第2のパイプと、該第1のパイプに連結し、制御手 段が第3の位置にあるときに貯水槽の水をタンクに流すように作動される第1の 手段と、第2のパイプに連結し、制御手段が第2の位置にあるときにタンクの水 を貯水槽に流すように作動される第2の手段とを含むことを特徴とし、第1およ び第2の手段はポンプであることを特徴とする。
【0016】 さらに、本考案の台車は、ハウジングと、該ハウジングに取り付けられたモー ターと、ハウジングに回転可能に取り付けられ、ブームに係合された少なくとも 2対のローラーとを含み、1対のローラーはモーターに駆動可能に連結している ことを特徴とする。
【0017】
【考案の作用、効果】
本考案によれば、カウンタウエイト組立体の作動を制御する制御手段が、ブー ムの第1の部分が上方に枢動するとタンクの水を貯水槽に流し、カウンタウエイ トの重量を軽くするように作動し、ブームの第1の部分が下方に枢動すると貯水 槽の水をタンクに流し、カウンタウエイトの重量を増やすように作動することか ら、吊り上げる荷物の荷重によって生じるブームの傾きに応じてカウンタウエイ トの重量を変えることができる。このことから、吊り上げる荷物の荷重とカウン タウエイトの重量を効果的に釣り合わせることができる。したがって、ブームの 回転支点に不平衡力が作用しないので損傷を防止することができ、また、デリッ クのフレームの構造を強化するために高価な高強度の材料を用いる必要がなくな り、デリックを安価に製造することができる。
【0018】 また、本考案によれば、ブームの第1の部分に取り付けられた取付板と、該取 付板に取り付けられたハウジング内に配置されかつワイヤの端部が固定されたア ンカーとの間にスプリングが配置されていることから、荷物を吊り上げるときに 生じる引張力によってアンカーが引張られたときにスプリングが圧縮し、引張力 の作用する方向と反対の方向にばね力を作用させることができる。このことから 、ばね力によって吊り上げる荷物または荷物のコンテナに作用する突然の吊り上 げ力を緩衝することができ、吊り上げる荷物または荷物のコンテナが損傷するこ とを防止することができる。
【0019】
【考案の実施の形態】
図1を参照するに、本考案に係るデリックは、全体に参照番号10で示されて いる。デリック10は、全体に、ブーム20、ホイスト30、カウンタウエイト 組立体40、ベース50および制御手段60からなる。
【0020】 ブーム20は、前部レール24に連結している前部格子桁22すなわち第1の 部分と、後部レール24’に連結している後部格子桁22’すなわち第2の部分 と、前部格子桁22および前部レール24ならびに後部格子桁22’および後部 レール24’に連結しているブロック27と、ブロック27から直立し、それぞ れの上端において連結している2つのポール25と、ブーム20の剛性を大きく するためにポール25の上端から伸び、前部格子桁の最先端部と後部格子桁の最 後端部とに固定された2つのテンションケーブル26とからなる。
【0021】 ホイスト30は、リール312を駆動させるモーター311を有するウィンチ 31と、フック37すなわち掛かり手段の上昇および下降運動のためにリール3 12からフック37に連結している一組の滑車を通って張られたスチールワイヤ 33すなわち可撓性の力伝達部材と、前部レール24に沿ってフック37を移動 させる台車35とを含む。ウィンチ31は、後部格子桁22’のブロック27近 傍に固定されている。台車35は前部レール24に滑動可能に載置されている。 スチールワイヤ33は、リール312に固定された一端部と、前部レール24の 最先端部取り付けられた緩衝機構32に固定された他端部とを有する。
【0022】 図7を参照するに、緩衝機構32は、例えば溶接のような既知の手段によって 前部レールの最先端部の正面に固定された取付板328を含む。取付板328に は、スチールワイヤ33が貫通するように穴329が設けられている。取付板3 28にはハウジング322が取り付けられている。アンカー324がハウジング 322内に滑動可能に配置され、スチールワイヤ33の端部はアンカー324に 固定されている。スプリング326は、ハウジング322内にあって、アンカー 324およびスチールワイヤ33に緩衝力を作用させるようにアンカー324と 取付板328との間に配置されている。
【0023】 図1を参照すると、モーター311が荷物(図示せず)の吊り上げを開始する ためにリール312を回転させ、スチールワイヤ33を引張り、フック37を持 ち上げるように作動したとき、まず、スチールワイヤ33は、アンカー324を 取付板328の方に引張り、徐々にスプリング326を圧縮する。それによって 、荷物に作用するフックの最初の吊り上げ力は、荷物への突然の吊り上げ力の付 与を防止するように、徐々に増加する。
【0024】 台車35は、全体にU字状の形状を有するハウジング355を含む。モーター 356はハウジング355の側壁に取り付けられている。モーター356は、ギ ア353を回転駆動するための電力供給を受ける。2対のローラー351,35 7は、それぞれ、ハウジング355の2つの側壁間に取り付けられている。
【0025】 図6は、台車35の詳細な構造と、モーター356がいかに台車35を前部レ ール24に沿って動かすかを示している。ローラー351,357のそれぞれは 、ハウジング355の各側壁に回転可能に取り付けられたシャフトを有する。ロ ーラー351,357の各シャフトは、ハウジング355の各側壁に取り付けら れたベアリングに支承されている。さらに、ローラー351,357は、前部レ ール24の上面と係合している。各ローラー351は、モーター356が作動し たときに、台車35をレール24に沿って動かすように、各ローラー351のシ ャフトに取り付けられ、モーター356に駆動可能に連結しているギア353と かみ合うギア352を有する。
【0026】 再び図1を参照するに、カウンタウエイト組立体40は、水タンク411およ び該水タンクに入っている水を含むカウンタウエイト41を有する。水タンク4 11は後部格子桁22’の上部に固定されている。2本のパイプ42,43は、 それぞれ、タンク411の上部および底部に連結され、下方へ伸び、デリック1 0の基部に据えつけられた貯水槽44の底部および上部に連結されている(図2 参照)。パイプ42は貯水槽44からタンク411に水を供給し、パイプ43は タンク411から貯水槽44に水を戻すために用いられる。ポンプ(図示せず) と、ソレノイドバルブ(図示せず)のような電子制御バルブとが、タンク411 と貯水槽44との間の水の流れを制御するために貯水槽44に設けられている。 ポンプはパイプ42と連結し、バルブはパイプ43と連結している。
【0027】 ベース50は、デリック10の重量全体を支える支柱51を含む。全体にU字 状の形状を有するブラケット52は、支柱51の頂部に固定されたベアリング5 4によって支柱51に回転可能に取り付けられている。支柱51の下端は土台に 固定されている(図2参照)。シャフト53は、ブラケット52に設けられた2 つの穴と、ブロック27に設けられた穴とを貫通して伸び、それによって、ブー ム20は、ベース50に対してブーム20が実質的に垂直に枢動可能であるよう に、ベース50に取り付けられている。ピン56は、シャフト53の一端に設け られたピンホールに挿入され、それにより、シャフト53はブラケット52にし っかりと固定されている。2つのスプリング55は、それぞれ、ブラケット52 の底部壁と前部レール24との間および後部レール24’との間に圧縮して取り 付けられている。これにより、2つのスプリング55は、水タンク411を含む カウンタウエイト41と釣り合わない、フック37によって吊り上げられる重い 荷物の荷重によるブーム20の不平衡状態に応じたブラケット52の急な枢動か らブーム20を守る緩衝力をブーム20に与える。
【0028】 制御手段60は、制御ロッド62すなわち第1の部分および2つのリミットス イッチ63,64すなわち第2の部分を含む。制御ロッド62は後部レール24 ’の側面に配置された上端部と、大径部分622を有する下端部とを有する。リ ミットスイッチ63,64は、ブラケット52の側壁の内側に取り付けられてい る。リミットスイッチ63,64は、同一直線上に間隔をおいて配置されている 。各リミットスイッチ63,64は、モーター356,311の運転と、貯水槽 44のポンプおよびバルブの運転とを制御する電子制御回路(図示せず)に電気 的に接続されている。電子制御回路は、既知の種々の回路を用いることができる ので、電子制御回路についての詳細な説明は行わない。
【0029】 図2、図3、図4および図5は、本発明の異なる操作段階を示し、また、デリ ック10によって吊り上げられる荷物の荷重と有効に釣り合わせるために水タン ク411を含むカウンタウエイト41をいかに操作するかを示している。
【0030】 まず、図2を参照すると、デリック10は、フック37によって吊り上げる荷 重のない、釣り合った状態にある。この釣り合った状態において、制御ロッド6 2の大径部分622は、リミットスイッチ63,64間に位置し、リミットスイ ッチ63,64には接触していない(以下、この位置を「中立位置」すなわち制 御手段60の第1の位置とする。)。電子制御回路はこの状態で第1の作動モー ドに設定される。第1の作動モードにおいて、操作者は、例えば、フック37を 上昇/下降させるためにリール312を回転させるようにモーター311を作動 させるか、または、前部レール24に沿ってフック37と共に台車35を移動さ せるようにモーター356を作動させるように2つの押しボタンのいずれかを押 すことによって電子制御回路を操作することができる。
【0031】 デリック10によって吊り上げられる重い荷物Wの位置に台車35を前部レー ル24に沿って移動させた後、フック37を「下降」ボタンを押すことによって 荷物Wに掛けるために下降させ、その後、「上昇」ボタンを押すことによって荷 物Wを図3に示すように上方に吊り上げることができる。このとき、シャフト5 3にかかる不平衡なモーメントがブーム20に作用し、ブーム20は前方に傾く 。荷物Wの荷重によって発生する、シャフト53にかかるモーメントは図3に示 すように十分に大きく、台車35近傍のスプリング55の一方はさらに圧縮され る。制御ロッド62は上方に移動し、制御ロッド62の大径部分622はリミッ トスイッチ63に接触して該リミットスイッチを作動させる。これにより、制御 手段60は第1の位置から第3の位置に変位し、電子制御回路は、第1の作動モ ードから第2の作動モードに変わる。
【0032】 第2の作動モードにおいて、制御回路は、モーター311の運転を中断し、タ ンク411が図3の仮想線で示す位置に至るまでカウンタウエイト41の重量を 増加させるために、貯水槽44の水が該貯水槽からパイプ42を通ってタンク4 11に流れるように貯水槽44のポンプを作動させる。ブーム20が図4によっ て示されるような釣り合い状態(例えば水平な状態)に戻るように、荷物Wの荷 重によって生じるシャフト53のモーメントは、カウンタウエイト41によって 生じるシャフト53のモーメントにより釣り合わされる。
【0033】 図4を参照するに、いったんブーム20が前方に傾いた位置から水平位置まで 戻ると、制御ロッド62は下方へ移動し、制御ロッド62の大径部分622はリ ミットスイッチ63に接触しない、該リミットスイッチ63の作動を解除する中 立位置に戻り、制御手段60は第1の位置に戻る。したがって、電子制御回路の 作動モードは、第2の作動モードから第1の作動モードに変わる。これにより、 貯水槽44のポンプの運転は止められ、モーター311の運転は操作者によって 決定される必要な高さまで荷物Wを吊り上げるために続けられる。
【0034】 荷物Wを支柱51の近傍に移動させる必要がある場合、荷物Wが必要な高さま で吊り上げられると、操作者は「上昇」ボタンの作動を停止させ、荷物Wを図4 に示す右方向に移動させるように台車35のモーター356の運転を開始させる べく、「右」ボタンを作動させる。
【0035】 図5を参照すると、荷物Wが、シャフト53にかかる荷物Wの荷重によって生 じるモーメントがカウンタウエイト41によって生じるモーメントより十分に小 さくなる予め決まった距離を右に移動すると、ブーム20は後方へ傾き、制御ロ ッド62は下方に移動し、制御手段60は第1の位置から第2の位置に変位する 。これにより、制御ロッド62の大径部分622はリミットスイッチ64に接触 し、該リミットスイッチを作動させ、電子制御回路を第1の作動モードから第3 の作動モードに変える。
【0036】 制御回路が第1の作動モードから第3の作動モードに変更されると、制御回路 は、モーター356の運転を停止させ、タンク41の水がパイプ43を通って下 方に流れ貯水槽44に入るように、貯水槽44の電子制御バルブが普段の閉じた 状態から開いた状態になるよう作動する。したがって、制御回路は、図5の仮想 線によって示される位置に水タンク411が達するまでカウンタウエイト41の 重量を減少させる。仮想線で示した位置において、ブーム20は釣り合った状態 に戻るため(例えば、水平位置)、ロッド62の大径部分622は中立位置に戻 り、制御手段60は第2の位置から第1の位置に変位し、電子制御回路は第3の 作動モードから第1の作動モードに変わる。
【0037】 電子制御回路が第1の作動モードに戻ったとき、パイプ43と連結している貯 水槽44のバルブは、タンク411から貯水槽44に水が流れないようにするた めに普段の閉じた状態に戻る。モーター356は、操作者が「右」ボタンを解除 するまで、または、ロッド62の大径部分622が下方に移動し、制御手段60 が第2の位置に変位し、再びリミットスイッチ64に接触する位置に荷物Wが右 へ移動するまで、連続運転する。
【0038】 第2の実施例において、貯水槽44は、前部格子桁22の上部の適切な位置に 取り付けることができる。これにより、前述の実施例と比較すると、ブーム20 が平衡状態に達するまでの反応時間が減少する。しかし、第2の実施例において は、タンク411から貯水槽44にまたは貯水槽44からタンク411に水を流 すことが可能なように、各パイプ42,43に1つづつ連結する2つのポンプが 必要となる。
【0039】 同様に、図示してはいないが、デリック10の、ベアリング54を介した支柱 51に対するブーム20の水平な回転のために、追加的なモーター及び移送機構 を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るデリックの、分解組立斜視図であ
る。
【図2】本考案に係るデリックの、制御手段が第1の位
置にあるときの状態を示す正面図である。
【図3】本考案に係るデリックの、制御手段が第3の位
置にあるときの状態を示す正面図である。
【図4】本考案に係るデリックの、荷物の荷重とカウン
タウエイトの重量が釣り合っている状態を示す正面図で
ある。
【図5】本考案に係るデリックの、制御手段が第2の位
置にあるときの状態を示す正面図である。
【図6】図2の6−6線に沿った断面図である。
【図7】本考案に係る緩衝機構を示す拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
10 デリック 20 ブーム 22,24 ブームの第1の部分 22’,24’ ブームの第2の部分 30 ホイスト 31 ウィンチ 311 モーター 312 リール 32 緩衝機構 322 ハウジング 324 アンカー 326 スプリング 328 取付板 33 スチールワイヤすなわち可撓性の力伝達部材 35 台車 351,357 ローラー 355 モーター 356 ハウジング 37 フック 40 カウンタウエイト組立体 41 カウンタウエイト 411 水タンク 42,43 パイプ 44 貯水槽 50 ベース 51 支柱 52 ブラケット 54 ベアリング 55 スプリング 60 制御手段 62 制御ロッドすなわち第1の部分 63,64 リミットスイッチすなわち第2の部分

Claims (11)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースと、 該ベース上に垂直方向に枢動可能に取り付けられた、第
    1および第2の部分を有するブームと、 重い荷物の吊り上げに適したホイストであって、前記ブ
    ームに取り付けられ、巻揚力を発生するように作動可能
    なウィンチと、該ウィンチに連結された可撓性の力伝達
    部材と、吊り上げられる重い荷物に掛かり、実質的に垂
    直方向に動かす前記ウィンチの巻揚力を受けるように前
    記可撓性の力伝達部材に連結された掛かり手段と、前記
    ブームの第1の部分に滑動可能に取り付けられ、前記ブ
    ームの第1の部分に沿って前記掛かり手段を移動させる
    ように作動可能な台車とを含むホイスト手段と、 前記ブームの第2の部分に取り付けられたカウンタウエ
    イトを含み、該カウンタウエイトの重量を変えるように
    作動可能なカウンタウエイト組立体と、 前記ウィンチ、前記台車および前記カウンタウエイト組
    立体の作動を制御するための電子制御回路に接続された
    制御手段とを含み、該制御手段は、前記ブームに取り付
    けられた第1の部分および前記ベースに取り付けられた
    第2の部分を有し、また、前記制御手段は、第1の位置
    と第2の位置との間および第1の位置と第3の位置との
    間で変位可能であり、前記ブームが実質的に水平な位置
    にあるとき、前記制御手段は前記第1の位置にあり、前
    記ウィンチまたは前記台車は前記掛かり手段を垂直方向
    に動かすか、該掛かり手段を前記ブームの第1の部分に
    沿って動かすように作動可能であり、前記ブームの第1
    の部分が上方に枢動するとき、前記制御手段は前記第1
    の位置から前記第2の位置に変位し、前記ウィンチまた
    は前記台車の作動は停止され、前記カウンタウエイト組
    立体は前記カウンタウエイトの重量を減少するように作
    動され、前記ブームの第1の部分が下方に枢動すると
    き、前記制御手段は前記第1の位置から前記第3の位置
    に変位し、前記ウィンチまたは前記台車の作動は停止さ
    れ、前記カウンタウエイト組立体は前記カウンタウエイ
    トの重量を増加するように作動される、デリックの構
    造。
  2. 【請求項2】 前記制御手段の第1の部分は作動領域を
    規定し、前記制御手段の第2の部分は第1のセンサおよ
    び第2のセンサを含み、前記作動領域は、前記第1の位
    置においてどのセンサにも作用せず、前記第2の位置に
    おいて前記第1のセンサに作用し、前記第3の位置にお
    いて前記第2のセンサに作用する、請求項1に記載のデ
    リックの構造。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2のセンサは、それぞ
    れ、同一直線上に間隔をおいて配置された第1および第
    2のリミットスイッチであり、前記制御手段の第1の部
    分は、前記作動領域を規定する大径の下端部を有するロ
    ッドであり、該ロッドの前記大径の下端部は、前記制御
    手段が前記第1の位置においてどのリミットスイッチに
    も接触せず、前記第2の位置において前記第1のリミッ
    トスイッチに接触するように変位し、前記第3の位置に
    おいて前記第2のリミットスイッチに接触するように変
    位する、請求項2に記載のデリックの構造。
  4. 【請求項4】 前記ベースは、支柱と、該支柱に実質的
    に水平に回転可能に取り付けられたブラケットと、該ブ
    ラケットと前記ブームの第1の部分との間および前記ブ
    ラケットと前記ブームの第2の部分との間にそれぞれ圧
    縮されて取り付けられている2つのスプリングとを含
    む、請求項1に記載のデリックの構造。
  5. 【請求項5】 前記ウィンチは、モーターと、該モータ
    ーによって駆動されるリールとを含み、前記可撓性の力
    伝達部材は、前記リールに取り付けられた一端部と、緩
    衝機構に取り付けられた他端部とを有するスチールワイ
    ヤである、請求項1に記載のデリックの構造。
  6. 【請求項6】 前記緩衝機構は、前記ブームの前記第1
    の部分に取り付けられ、前記ワイヤを貫通させる穴が設
    けられた取付板と、該取付板に取り付けられたハウジン
    グと、該ハウジング内に滑動可能に配置され、前記ワイ
    ヤの前記他端部が固定されたアンカーと、該アンカーに
    前記ワイヤの前記他端部の引張方向とは反対の方向へば
    ね力を及ぼすように前記ハウジング内に配置されたスプ
    リングとを含む、請求項5に記載のデリックの構造。
  7. 【請求項7】 前記カウンタウエイトは水タンクを含
    み、前記カウンタウエイト組立体は、前記タンクより十
    分に低い高さに据えつけられた貯水槽と、前記タンクお
    よび前記貯水槽に連結された第1および第2のパイプ
    と、該第1のパイプに連結し、前記制御手段が前記第3
    の位置にあるときに前記貯水槽の水を前記タンクに流す
    ように作動される第1の手段と、前記第2のパイプに連
    結し、前記制御手段が前記第2の位置にあるときに前記
    タンクの水を前記貯水槽に流すように作動される第2の
    手段とを含む、請求項1に記載のデリックの構造。
  8. 【請求項8】 前記第1の手段はポンプであり、前記第
    2の手段は電子制御バルブである、請求項7に記載のデ
    リックの構造。
  9. 【請求項9】 前記カウンタウエイトは水タンクを含
    み、前記カウンタウエイト組立体は、前記ブームの第1
    の部分に取り付けられた貯水槽と、前記タンクおよび前
    記貯水槽に連結された第1および第2のパイプと、該第
    1のパイプに連結し、前記制御手段が前記第3の位置に
    あるときに前記貯水槽の水を前記タンクに流すように作
    動される第1の手段と、前記第2のパイプに連結し、前
    記制御手段が前記第2の位置にあるときに前記タンクの
    水を前記貯水槽に流すように作動される第2の手段とを
    含む、請求項1に記載のデリックの構造。
  10. 【請求項10】 前記第1および第2の手段はポンプで
    ある、請求項9に記載のデリックの構造。
  11. 【請求項11】 前記台車は、ハウジングと、該ハウジ
    ングに取り付けられたモーターと、前記ハウジングに回
    転可能に取り付けられ、前記ブームに係合された少なく
    とも2対のローラーとを含み、1対のローラーは前記モ
    ーターに駆動可能に連結している、請求項1に記載のデ
    リックの構造。
JP1996011093U 1996-10-14 1996-10-14 デリックの構造 Expired - Lifetime JP3036763U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1996011093U JP3036763U (ja) 1996-10-14 1996-10-14 デリックの構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1996011093U JP3036763U (ja) 1996-10-14 1996-10-14 デリックの構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3036763U true JP3036763U (ja) 1997-05-02

Family

ID=43171511

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1996011093U Expired - Lifetime JP3036763U (ja) 1996-10-14 1996-10-14 デリックの構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3036763U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008169624A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Mitsui Osk Techno-Trade Ltd バラ積船用保全足場及びその組立方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008169624A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Mitsui Osk Techno-Trade Ltd バラ積船用保全足場及びその組立方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5609260A (en) Derrick structure
US3955844A (en) Crane cable attachment
US5445281A (en) Light-duty electric crane
JP2001039645A (ja) マシンルームレスエレベータ
KR101021008B1 (ko) 모니터 자동수납식 컴퓨터용 책상
JP4942299B2 (ja) 駐車装置と昇降装置
JP3036763U (ja) デリックの構造
JP2937864B2 (ja) クレーンの負荷制御装置
JPS6241192A (ja) カウンタバランスクレ−ン
JP2884023B2 (ja) 台車式クレーン
JP2001180365A (ja) トラック
US2857212A (en) Platform lift for man and materials
CN2460501Y (zh) 拼装式标准节架体
JPS637650Y2 (ja)
CN201406298Y (zh) 一种提升机
CN220998906U (zh) 一种水利工程施工用模板吊运装置
JPH06321488A (ja) バランスアーム機能を持つクレーン
CN217867826U (zh) 一种吊装设备
CN220618060U (zh) 一种单臂吊装设备
CN2378373Y (zh) 组合滑轮吊
CN212222266U (zh) 起重机
CN210693267U (zh) 一种输电线路铁塔拉线展放工具
JP2005104625A (ja) 作業車両の転倒防止制御装置
KR0182384B1 (ko) 탑-다운 리프트의 마스트브래키트
JPH05255946A (ja) 表面掘削ショベルと地表物質を掘削する方法