JP3036594U - 学習用時計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】幼児や低学年児童が簡単に分数字を露出・隠蔽
操作できしかも安価に製作できる学習用時計を提供する 【解決手段】透明カバー２を備えた時計ケース１の前面
１２に固定した時間数字８と分目盛２１を表示した円形
の文字盤７の外周に、５分角間隔で透窓９を形成し、該
透窓に摺動板１１に表示した分数字１０を出没自在に露
出させ、手動により回転する長針３と短針４を設けた学
習用時計に於いて、時計ケースの前面の外周に、前面か
ら立ち上がる環状の段部１９を形成し、段部の立ち上が
り面１９ａに環状に形成した摺動板の外周を摺接させて
摺動自在に収容し、摺動板の環状孔内に摺動板の内周か
ら十分離して文字盤取付用の隆起面２０を設け、摺動板
に段部に形成した切欠き１３を介して時計ケースの側方
へ突出する摺動操作片１４を形成し、文字盤を段部の上
縁１９ｂと透明カバーの間に文字盤周縁を保持した

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、幼児や低学年児童に時計の読み方を学習させるための学習用時計に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、デジタル式時計の普及に伴い、幼児も時計を一見して現時間を読み取り ができるようになっているが、アナログ式時計の場合、長針と短針の示す位置関 係で時間を読むため、子供にとっては意外と難しい。そのため、時計の読み方を 短期間に習熟するため学習用の時計として、文字盤の時間数字の外周に分数字を 併記したものや、文字盤の時間数字の外周側に分数字を露出させる透窓を形成す ると共に該文字盤の背面に分数字を表示した第２文字盤を旋回自在に設けたもの が提案されている（実開昭６０−４１９６７、実開昭６０−１３５７６８号公報 ）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

文字盤に時間数字と分数字を併記したものは、短針の時間数字と長針が指す分 数字を直読すれば時分を読めるが、一般の時計は分数字の表記がないので時分の 読み方の習熟には実用的でない。分数字を上記従来のもののように露出・隠蔽自 在とすれば、時間数字は５分間隔で表示されていることを理解しやくすく、習熟 が早まるが、この露出・隠蔽自在とする構成については上記従来のものには示さ れていない。

【０００４】 本考案は、幼児や低学年児童が簡単に分数字を露出・隠蔽操作できしかも安価 に製作できる学習用時計を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案では、透明カバーを備えた時計ケースの前面に固定される時間数字と分 目盛を表示した円形の文字盤の外周に、５分角間隔で透窓を形成し、該透窓に摺 動板に表示した分数字を出没自在に露出させ、該文字盤の表面に沿って手動によ り回転する長針と短針を設けた学習用時計に於いて、該時計ケースの前面の外周 に、該前面から立ち上がる環状の段部を形成し、該段部の立ち上がり面に環状に 形成した該摺動板の外周を摺接させて摺動自在に収容し、該摺動板の環状孔内と 対向した該前面の部分に該摺動板の内周から十分離して該文字盤取付用の隆起面 を設け、該摺動板に該段部に形成した切欠きを介して該時計ケースの側方へ突出 する摺動操作片を形成し、該文字盤を該段部の上縁に達する半径に形成して該上 縁と該透明カバーの間に該文字盤周縁を保持することにより、上記の目的を達成 するようにした。該前面に突起を形成し、該摺動板にその摺動距離に相当する間 隔を存して該突起と嵌合する２個の凹孔を形成すると、その摺動操作が安定する 。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を図面に基づき説明すると、図１及び図２に於いて符号１ は透明カバー２を設けた合成樹脂製の学習用時計の時計ケースを示し、該透明カ バー２の内側には２重の回転軸５に取り付けて長針３と短針４が設けられ、該時 計ケース１の側面外周に設けた回転つまみ６を手動で回転することにより通常の 時計と同様に長針３の１回転で短針４が５分角進む。該時計ケース１の前面１２ には、１から１２までの時間数字８と分目盛２１が表示され且つ該時間数字８に 対応する５分間隔の分目盛の外側に透窓９を開孔形成した円形の厚紙或いは合成 樹脂板製の文字盤７が固定して設けられ、該文字盤７と時計ケース１の前面１２ との間に分数字１０を表記した例えば合成樹脂製の摺動板１１が該回転軸５を中 心に旋回摺動自在に設けられる。該分数字１０は該透窓９と同間隔で表示され、 該摺動板１１が適当な手段により旋回摺動されると各分数字１０が各透窓９から 出没する。

【０００７】 こうした構成は従来のものと特に変わりがないが、本考案のものでは、該時計 ケース１の該前面１２の外周に、該前面１２から立ち上がる環状の段部１９を形 成し、該段部１９の立ち上がり面１９ａに環状に形成した該摺動板１１の外周を を摺接させて摺動自在に収容し、該摺動板１１の環状孔１１ａ内と対向した該前 面１２の部分に該摺動板１１の内周から十分離して該文字盤７の取付用の隆起面 ２０を設け、該摺動板１１に該段部１９に形成した切欠き１３を介して図４に示 したような該摺動板１１の周縁から突出して設けた摺動操作片１４を該時計ケー ス１の側方へ突出させ、更に該文字盤７を該段部１９の上縁１９ｂに達する半径 に形成し、該上縁１９ｂと該透明カバー２の間に該文字盤７の周縁を保持するよ うにした。図示のものでは、図３に示すように、該前面１２及び隆起面２０に、 回転つまみ６の回転を長針３及び短針４へ伝達する歯車群１５を収容するための 凹部１６を形成し、更に、該前面１２に突起１７を形成すると共に該摺動板１１ にその摺動距離を存して２つの凹孔１８、１８を形成した。

【０００８】 該摺動板１１は、凹部１６に歯車群１５を収容したのち前面１２に載せられ、 該摺動板１１及び歯車群１５が前方へ外れないように一様な厚さの該文字盤７を 隆起面２０に接着剤にて貼着する。該文字盤７は段部１９の上縁１９ｂと該透明 カバー２とで挟まれて所定位置に保持されるから、摺動操作片１４を指で旋回操 作したとき文字盤７との摩擦が少なくなり、しかも摺動板１１の内周が隆起部２ ０と離れているので、摺動板１１を軽快に作動できる。該摺動操作片１４を指で 旋回操作すると、摺動板１１に表記した分数字１０が文字盤７の透窓９から見え 隠れし、必要なときにその操作を行って長針３が指す時分を学習することができ 、その摺動位置では該前面１２の突起１７と摺動板１１の凹孔１８が嵌合して摺 動板１１が安定する。

【０００９】 尚、該段部１９の切欠き１３は文字盤７の１０時と１１時の間に対応して形成 され、その幅は、摺動板１１の操作片１４の幅よりも５分角広げた幅に形成され る。

【００１０】

【考案の効果】

以上のように本考案によるときは、学習用時計の時計ケースの前面の外周に、 該前面から立ち上がる環状の段部を形成し、該段部の立ち上がり面に環状に形成 した摺動板の外周を摺接させて摺動自在に収容し、該摺動板の環状孔内と対向し た該前面の部分に該摺動板の内周から十分離して該文字盤取付用の隆起面を設け 、該摺動板に該段部に形成した切欠きを介して該時計ケースの側方へ突出する摺 動操作片を形成し、該文字盤を該段部の上縁に達する半径に形成して該上縁と該 透明カバーの間に該文字盤周縁を保持したので、摺動板の分数字を出没させる操 作を軽快に行え、その構成も簡単で安価に製作できる等の効果があり、該前面に 突起を形成し、該摺動板にその摺動距離に相当する間隔を存して該突起と嵌合す る２個の凹孔を形成したので、その摺動操作位置に簡単な構成で摺動板を安定さ せることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態を示す一部を切除した正面
図

【図２】図１の２−２線断面図

【図３】図２の３−３線部分の断面図

【図４】摺動板の斜視図

【符号の説明】

１ 時計ケース、２ 透明カバー、３ 長針、４ 短
針、７ 文字盤、８ 時間数字、９ 透窓、１０ 分数
字、１１ 摺動板、１２ 前面、１３ 切欠き、１４
摺動操作片、１７ 突起、１８ 凹孔、１９ 段部、１
９ａ 立ち上がり面、１９ｂ 上縁、２０ 隆起面、２
１ 分目盛、

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】透明カバーを備えた時計ケースの前面に固
   定される時間数字と分目盛を表示した円形の文字盤の外
   周に、５分角間隔で透窓を形成し、該透窓に摺動板に表
   示した分数字を出没自在に露出させ、該文字盤の表面に
   沿って手動により回転する長針と短針を設けた学習用時
   計に於いて、該時計ケースの前面の外周に、該前面から
   立ち上がる環状の段部を形成し、該段部の立ち上がり面
   に環状に形成した該摺動板の外周を摺接させて摺動自在
   に収容し、該摺動板の環状孔内と対向した該前面の部分
   に該摺動板の内周から十分離して該文字盤取付用の隆起
   面を設け、該摺動板に該段部に形成した切欠きを介して
   該時計ケースの側方へ突出する摺動操作片を形成し、該
   文字盤を該段部の上縁に達する半径に形成して該上縁と
   該透明カバーの間に該文字盤周縁を保持したことを特徴
   とする学習用時計。
2. 【請求項２】上記前面に突起を形成し、上記摺動板にそ
   の摺動距離に相当する間隔を存して該突起と嵌合する２
   個の凹孔を形成したことを特徴とする請求項１に記載の
   学習用時計。