JP3035835B2 - エンコーダ信号逓倍装置 - Google Patents

エンコーダ信号逓倍装置

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JP3035835B2
JP3035835B2 JP3183936A JP18393691A JP3035835B2 JP 3035835 B2 JP3035835 B2 JP 3035835B2 JP 3183936 A JP3183936 A JP 3183936A JP 18393691 A JP18393691 A JP 18393691A JP 3035835 B2 JP3035835 B2 JP 3035835B2
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時雄 関口
好文 桑野
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日本サーボ株式会社
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンコーダ信号逓倍装
置、特に角度,位置などの変位を知るのに高分解能が要
求されるACサーボ,工作機等に用いるエンコーダ信号
逓倍装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のエンコーダ信号逓倍回路として
は、一般的に図2の回路が知られている。この回路では
2相出力正弦波エンコーダから入力されたsinθ,c
osθの正弦波信号A,BがそれぞれA/D変換器1
a,1bでディジタル化され、乗算器2a,2bの一方
の入力端子に入力され、他方の入力端子には、関数発生
器(ROM)3からA/D変換器1a,1bのデータに
対応する信号a,bが入力される。比較器4には乗算器
2a,2bのそれぞれの乗算結果が入力され、その比較
結果が正の時にはアップ・ダウン(U/D)カウンタ5
のカウントが発振器6とアンドゲート7の作用でアップ
され、比較結果が負の時にはU/Dカウンタ5がダウン
されこのU/Dカウンタ5の出力がROM3のアドレス
に供給される。この結果ROM3からの信号a,bはc
osφ及びsinφの正弦波出力信号となり、この出力
信号a,bが上記のように乗算器2a,2bの他方の入
力端子に加えられる。従って乗算器2a,2bの出力は
それぞれsinθ・cosφ及びcosθ・sinφと
なり、比較器4の出力は、
【0003】 sinθ・cosφ−cosθ・sinφ=sin(θ−φ)
【0004】となり、比較器4を通してU/Dカウンタ
5の出力信号は、sin(θ−φ)の値を0とするよう
に、即ちθ=φとなるように働く。
【0005】一方、U/Dカウンタ5の値を状態判別回
路8で所定のしきい値で判別することにより90°位相
差の2相矩形波を作り、この矩形波を方向弁別器9を通
してアップ・ダウン(U/D)カウンタ10に入力しs
inθの波の数を数える。そしてU/Dカウンタ5とU
/Dカウンタ10の出力を加算回路11によって加算し
て出力し、逓倍信号を得ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、図2が示
す従来のエンコーダ信号逓倍装置に於いては、例えばエ
ンコーダが時計方向回転時にアップ・カウントであった
ものをエンコーダが反時計方向回転となったためダウン
・カウントに切り替える必要が生じたときにはsinθ
・cosθの入力A,Bを切換スイッチ12a,12b
によって切換えて逆に接続する必要があった。このよう
にスイッチ12a,12bを介してアナログ信号を引き
回すので、信号にノイズがのり誤動作したり、S/Nが
悪くなるという不具合があった。
【0007】本発明は上記の欠点を除くようにしたもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のエンコーダ信号
逓倍装置は互いに略90°位相のずれた2相の正弦波信
号をそれぞれA/D変換するA/D変換器と、このA/
D変換器からのデータにそれぞれ対応する出力信号を発
生する関数発生器と、上記A/D変換器の出力と関数発
生器の出力をそれぞれ乗算する乗算器と、この乗算結果
を比較して、アップ・ダウンカウントを行い、このカウ
ント結果を上記関数発生器のアドレスとして上記関数発
生器に供給する第1のアップ・ダウンカウンタと、この
第1のアップ・ダウンカウンタの値から略90°位相の
ずれた2相矩形波のカウント値を作る第2のアップ・ダ
ウンカウンタと、上記第1,第2のアップ・ダウンカウ
ンタのカウント値を加算して出力する加算回路とより成
るエンコーダ信号逓倍装置において、上記乗算器の何れ
か一方の前段に“2の補数変換”回路を介挿し、A/D
変換した後の信号を180°移相した後この乗算器に加
え得るようにしたことを特徴とする。
【0009】以下図面によって本発明の実施例を説明す
る。
【0010】
【実施例】本発明においては図1に示すように図2の装
置におけるどちらかの乗算器、例えば乗算器2aの前段
に“2の補数変換”回路13を設け、この“2の補数変
換”回路13を附勢したとき信号A(sinθ)がA/
D変換後、“2の補数”の値となるようにする。
【0011】本発明のエンコーダ信号逓倍装置は上記の
ような構成であるから“2の補数変換”回路13が附勢
されたときA/D変換器1aからのディジタル値が反転
され、−sinφ=sin(θ+π)となりπ(180
°)だけ移相する。即ち元の入力に対してπだけ位相が
進み、もう一方の入力cosθに対してπ/2位相が進
んだことになり、sinθとcosθを入れ替えたのと
同じとなる。従って比較器4にはcosθ・cosφと
sinθ・sinφが入力され
【0012】 cosθ・cosφ−sinθ・sinφ=cos(θ+φ)
【0013】となり、cos(θ+φ)=0,即ちθ+
φ=(n+1/2)・π,ここで(n=0,1)になる
ようにカウンタ5をアップ・ダウンさせる。A/D変換
器1bの前段に“2の補数変換”回路13を挿入した場
合もまったく同じ結果が得られる。
【0014】本発明はsinθ,cosθを出力するエ
ンコーダであれば光エンコーダ,磁気エンコーダ,ロー
タリー・エンコーダ,リニアー・エンコーダ等の何れに
も適用することができる。
【0015】
【発明の効果】従来アナログ信号を引き回し、スイッチ
を使って入力を切り替えていたが、上記のように本発明
によればアナログ信号をまったく操作することなく入力
を切り替えられることができ、また処理がすべてディジ
タル的なので誤差が全くなく、ASIC化が容易である
種々の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエンコーダ信号逓倍装置の一実施例を
示すブロック図である。
【図2】従来のエンコーダ信号逓倍装置を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1a A/D変換器 1b A/D変換器 2a 乗算器 2b 乗算器 3 関数発生器(ROM) 4 比較器 5 アップ・ダウンカウンタ 6 発振器 7 アンドゲート 8 状態判別回路 9 方向弁別器 10 アップ・ダウンカウンタ 11 加算回路 13 “2の補数変換”回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 5/00 - 5/252 G01D 5/39 - 5/62

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに略90°位相のずれた2相の正弦
    波信号をそれぞれA/D変換するA/D変換器と、この
    A/D変換器からのデータにそれぞれ対応する出力信号
    を発生する関数発生器と、上記A/D変換器の出力と関
    数発生器の出力をそれぞれ乗算する乗算器と、この乗算
    結果を比較して、アップ・ダウンカウントを行い、この
    カウント結果を上記関数発生器のアドレスとして上記関
    数発生器に供給する第1のアップ・ダウンカウンタと、
    この第1のアップ・ダウンカウンタの値から略90°位
    相のずれた2相矩形波のカウント値を作る第2のアップ
    ・ダウンカウンタと、上記第1,第2のアップ・ダウン
    カウンタのカウント値を加算して出力する加算回路とよ
    り成るエンコーダ信号逓倍装置において、上記乗算器の
    何れか一方の前段に“2の補数変換”回路を介挿し、A
    /D変換した後の信号を180°移相した後この乗算器
    に加え得るようにしたことを特徴とするエンコーダ信号
    逓倍装置。
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