JP3035724U - 配送用帳票 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 配送業務に使用する配送用帳票において、帳
票の単片加工時にスリット加工を不要とするとともに、
送り孔部の余白ゴミをなくし、ゴミ処理作業を簡素化
し、かつ、処理費用を低減することを課題とする。 【解決手段】 台紙２０の表面に１枚又は複数枚綴りの
伝票３０を所定位置に貼付し、台紙２０裏面の粘着剤２
１面に剥離紙４０を貼付してなる配送用帳票１０におい
て、送り孔１２を開設する送り孔部１３を剥離紙４０の
両側のみに設定して、送り孔部１３の余白ゴミ量を低減
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、通信販売による注文依頼品や宅配便等の配送業務に好適な配送用 帳票に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、通信販売による注文依頼や宅配便等の配送業務に使用する配送用帳票は 、図４，図５に示すように、連続用紙からなる台紙１表面に１枚または複数枚綴 りの伝票２を台紙１の所定位置に貼付し、台紙１の裏面には配送物品に貼付する ために粘着剤ａが塗布されており、粘着剤面に剥離紙３を貼付して構成されてい る。

【０００３】 尚、台紙１，伝票２，剥離紙３の三者にはその両側縁に所定ピッチ間隔毎に送 り孔４がそれぞれ開設された送り孔部４ａが設定されているとともに、剥離紙３ には剥離操作を円滑に行なうための切り込み３ａが形成され、切り込み３ａ対応 箇所には、粘着剤ａの未塗工部５が設定されている。

【０００４】 そして、伝票２の所定欄に所定事項をプリンタで印字処理した後、バースター により送り孔部４ａをスリット加工して配送用帳票を単片加工しているのが実情 である。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、帳票の単片加工時、台紙１，伝票２，剥離紙３が多丁合された 送り孔部４ａをスリット加工するため、送り孔部４ａの余白ゴミの量が多くなり 、処理が面倒であり、また余白ゴミの処理のために単片加工機械の停止を行なわ なければならないため、作業効率を低下させるという欠点や、ゴミ処理に費やす コストが高騰化するという欠点が指摘されている。

【０００６】 更に、多数枚丁合された送り孔部４ａをスリット加工するため、スリット刃の 摩耗が早く、頻繁にスリット刃を取り替えねばならず、バースターのメンテナン ス特性を低下させるという欠点も同時に指摘されていた。

【０００７】 この考案は、このような事情に鑑みてなされたもので、配送用帳票の単片加工 時、バースターによる送り孔部のスリット加工を廃止することにより、従来のゴ ミ処理作業に費やすコストを大幅に低減でき、かつ、バースターのメンテナンス 特性を高めた配送用帳票を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、連続用紙からなる台紙表面に１枚また は複数枚綴りの伝票を所定位置に貼付し、台紙裏面には配送物品に貼付するため に、粘着剤が塗布され、その粘着剤面には剥離紙を貼付して構成され、両側縁に は送り孔部を有し、送り孔が開設された配送用帳票において、前記配送用帳票の 送り孔部は剥離紙のみに設定され、送り孔が開設されているとともに、台紙並び に伝票は送り孔部が裁断されていることを特徴とする。

【０００９】 ここで、台紙は連続用紙から構成され、紙送り方向に対して直交する方向に所 定寸法毎にミシン目が開設され、このミシン目を破断することにより、単片帳票 が形成される。

【００１０】 また、この台紙の表面に少なくとも１枚の伝票、例えば、貼付票，作業票，業 者控え，管理票等の伝票が台紙上に貼り合わされているとともに、台紙の裏面に は粘着剤が塗布されて、粘着剤面には剥離紙が貼付されている。

【００１１】 上記剥離紙として、比較的強度に富む基材を使用すれば、剥離紙の両側縁にの み送り孔を開設した送り孔部を設け、台紙及び伝票は最終製品の寸法に予め裁断 されていて良い。

【００１２】 尚、剥離紙のみに送り孔部を設定した場合、剥離紙の引裂強度は２７（ｇｆ） 以上の強度を持つことが必要である。

【００１３】 また、剥離紙の基材材質としては、紙，合成紙，合成樹脂フィルム等の使用が 可能である。

【００１４】 以上の構成から明らかなように、剥離紙の両側縁にのみ送り孔を開設した送り 孔部を設定すれば、帳票の単片加工時、送り孔部をスリット除去する必要がなく 、余白ゴミが生成されず、また、スリット刃も不要となる。

【００１５】 また従来は台紙と剥離紙とが同一サイズにスリット加工されているため剥離紙 を２枚に分断し、剥がし易くしていたが、本考案によれば剥離紙の幅が台紙サイ ズより広くなっているため、剥離紙を２枚に分断することが必ずしも必要ではな くなり、工程が簡素化できる。

【００１６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係る配送用帳票の実施形態について、添付図面を参照しながら 詳細に説明する。

【００１７】 図１，図２は本考案の一実施形態を示す配送用帳票の平面図並びに断面図、図 ３は本考案の別の実施形態を示す配送用帳票の断面図である。

【００１８】 図１，図２において、配送用帳票１０は、連続用紙からなる台紙２０の表面に ３枚綴りの伝票３０が貼付され、台紙２０の裏面には、配送用帳票１０を配送物 品に貼付するために粘着剤２１が塗布されており、配送用帳票１０の貼付前の処 理を円滑に行なうために粘着剤２１をシールする剥離紙４０が台紙２０の粘着剤 ２１面に貼付されている。

【００１９】 更に詳しくは、台紙２０は、紙送り方向と直交する方向に適宜間隔毎にミシン 目１１が開設され、このミシン目１１により単片状の帳票１０毎に区画されてお り、伝票３０は、貼付票３１，業者控え３２，管理票３３の３枚綴りの各伝票が 台紙２０に貼り合わされており、各伝票３１，３２，３３には、配送先や依頼主 等の必要事項を記入するスペースが設定されている。

【００２０】 尚、剥離紙４０は、本実施形態ではシリコン樹脂を塗布させたグラシン紙のよ うに比較的剛性の高い紙材が使用されているとともに、剥離紙４０の剥離操作性 を考慮して、切り込み４１が形成され、この切り込み４１と対応する部位は、粘 着剤２１の未塗工部２１ａが設定されている。

【００２１】 ところで、本考案の特徴は、配送用帳票１０を図示しないバースターにより単 片状に加工する際、送り孔部の余白ゴミをなくすことができ、ゴミ処理作業を簡 素化し、ゴミ処理費用を軽減するとともに、スリッター加工の必要がなくなり、 スリッター刃にかかる費用を節減できることにある。

【００２２】 すなわち、本考案に係る配送用帳票については、台紙２０及び伝票３０の紙幅 は、最終製品の帳票の紙幅に予め裁断されており、剥離紙４０にのみ送り孔１２ を開設するための送り孔部１３が設定されている。

【００２３】 従って、本考案による配送用帳票１０においては、剥離紙４０を１枚のみ残し て台紙２０及び伝票３０には送り孔部が設定されていないため、単片状の配送用 帳票１０をバースターにより作成する際、余白部分をスリット除去する必要がな く、送り孔部１３に伴なうゴミが発生せず、かつ、スリット刃も不要となる。

【００２４】 尚、本実施形態ではシリコン樹脂を塗布させたグラシン紙で剥離紙４０を構成 したが、紙，合成紙，フィルム等からその素材を適宜選択して良い。

【００２５】 また、剥離紙４０の引裂強さは、ＪＩＳ Ｐ８１１６（紙及び板紙の引裂強さ 試験方法）による引裂強さが２６（ｇｆ）では送り孔１２部分に孔がれが発生し たため、円滑な作業を行なう上で剥離紙４０の引裂強さは少なくとも２７（ｇｆ ）以上のものが好ましい。

【００２６】 次いで、本考案による配送用帳票１０の第２実施形態について、図３を基に説 明する。

【００２７】 この第２実施形態においても、剥離紙４０のみに送り孔１３を開設するための 送り孔部１３が設定されているが、更に、剥離紙４０は２枚に分断されておらず 、従って粘着剤２１の未塗工部２１ａを設ける必要もなく、工程が簡素化される 。

【００２８】 このように本考案による配送用帳票１０は、上述した第１実施形態，第２実施 形態から明らかなように、送り孔部１３を最少限に設定することにより、バース ターによるスリット加工を不要とし、バースターのメンテナンスを向上させ、メ ンテナンス費用も低減できる等の有利さがある。

【００２９】 尚、本考案と従来品とのゴミ量比較を表１にて示す。

【００３０】

【表１】

【００３１】

【考案の効果】

以上説明した通り、本考案は以下に記載する格別の作用効果を有する。

【００３２】 （１）本考案による配送用帳票は、剥離紙のみに送り孔部を設け、その他の紙片 は最終製品の寸法に予め裁断されているため、バースターによるスリット加工を 不要とし、スリット刃にかかる費用を削減できるという効果を有する。

【００３３】 （２）本考案による配送用帳票は、剥離紙のみに送り孔部を設け、その他の紙片 は最終製品の寸法に予め裁断されているため、バースターによるスリッター加工 が不要となり、生成されるゴミの量が大幅に減少し、ゴミ処理作業が簡素化でき 、かつ、ゴミ処理費用も低減化することができるという効果を有する。

【００３４】 （３）本考案による配送用帳票では、特に剥離紙を必ずしも２枚に分断する必要 がなく、従って、粘着剤の未塗工部を設ける必要もなく、工程の簡素化ができる という効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る配送用帳票の第１実施形態を示す
平面図。

【図２】図１中II−II線断面図。

【図３】本考案による配送用帳票の第２実施形態を示す
断面図。

【図４】従来の配送用帳票を示す平面図。

【図５】図４中V −V 線断面図。

【符号の説明】

１０ 配送用帳票 ２０ 台紙 ２１ 粘着剤 ３０ 伝票 ４０ 剥離紙 １１ ミシン目 １２ 送り孔 １３ 送り孔部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 伊藤 正昭 愛知県刈谷市小垣江町北高根115番地 小 林記録紙株式会社内 (72)考案者 岡部 秀造 愛知県刈谷市小垣江町北高根115番地 小 林記録紙株式会社内 (72)考案者 若尾 禎 愛知県刈谷市小垣江町北高根115番地 小 林記録紙株式会社内

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 連続用紙からなる台紙表面に１枚または
   複数枚綴りの伝票を所定位置に貼付し、台紙裏面には配
   送物品に貼付するために、粘着剤が塗布され、その粘着
   剤面には剥離紙を貼付して構成され、両側縁には送り孔
   部を有し、送り孔が開設された配送用帳票において、 前記配送用帳票の送り孔部は剥離紙のみに設定され、送
   り孔が開設されているとともに、台紙並びに伝票は送り
   孔部が裁断されていることを特徴とする配送用帳票。
2. 【請求項２】 連続用紙からなる台紙表面に１枚または
   複数枚綴りの伝票を所定位置に貼付し、台紙裏面には配
   送物品に貼付するために、粘着剤が塗布され、その粘着
   剤面には剥離紙を貼付して構成され、両側縁には送り孔
   部を有し、送り孔が開設された配送用帳票において、 前記配送用帳票の送り孔部は剥離紙のみに設定され、送
   り孔が開設されており、台紙並びに伝票は送り孔部が裁
   断されているとともに、上記剥離紙は、紙，合成紙，フ
   ィルム等を基材とし、剥離紙の送り孔部の引裂強度が２
   ７（ｇｆ）以上であることを特徴とする配送用帳票。
3. 【請求項３】 連続用紙からなる台紙表面に１枚または
   複数枚綴りの伝票を所定位置に貼付し、台紙裏面には配
   送物品に貼付するために、粘着剤が塗布され、その粘着
   剤面には剥離紙を貼付して構成され、両側縁には送り孔
   部を有し、送り孔が開設された配送用帳票において、 前記配送用帳票の送り孔部は剥離紙のみに設定され、送
   り孔が開設されており、台紙並びに伝票は送り孔部が裁
   断されているとともに、上記剥離紙は２枚に分断されて
   おらず１枚構成であることを特徴とする配送用帳票。
4. 【請求項４】 連続用紙からなる台紙表面に１枚または
   複数枚綴りの伝票を所定位置に貼付し、台紙裏面には配
   送物品に貼付するために、粘着剤が塗布され、その粘着
   剤面には剥離紙を貼付して構成され、両側縁には送り孔
   部を有し、送り孔が開設された配送用帳票において、 前記配送用帳票の送り孔部は剥離紙のみに設定され、送
   り孔が開設されており、台紙並びに伝票は送り孔部が裁
   断されているとともに、上記剥離紙は、紙，合成紙，フ
   ィルム等を基材とし、剥離紙の送り孔部の引裂強度が２
   ７（ｇｆ）以上であり、かつ、２枚に分断されておらず
   １枚構成であることを特徴とする配送用帳票。