JP3035685U - エアバッグカバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常視界から隠されているカバーの延長部に
一次的な引裂き継ぎ目が横設する自動車のエアバッグカ
バーを提供する。 【解決手段】 エアバッグモジュールカバーは、車両の
内部の装飾部の一部として機能するように構想されたパ
ネル１０を有する。カバーは、反応容器に結合された少
なくとも一つの固定脚部を有する。脚部は、一次的な引
裂き継ぎ目３０を有する。二次的な引裂き継ぎ目３６、
３８は、パネルの隠された表面に提供され、搭乗者から
は見えない。脚部の通過開口３２、３４は、一次的な引
裂き継ぎ目から二次的な引裂き継ぎ目まで破裂力を伝
え、作動の際に、エアバッグ解放扉が形成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、自動車のエアバッグの分野に関し、特には、新しい引裂き継ぎ目構 造を有するエアバッグカバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

運転者側又は搭乗者側の従来の自動車のエアバッグ装置は、一般的に反応容器 を有し、その反応容器は、折りたたまれたエアバッグと、圧縮ガスの源部と、破 裂可能なカバーとを有し、圧縮ガスは、かなりの大きさの衝突が発生した際にエ アバッグを膨張し、破裂可能なカバーは、反応容器の口を包囲する。カバーは、 一般的に車両の内部の装飾部の一部として形成される。運転者側エアバッグモジ ュールは、通常ステアリングホイールの領域内に取付けられる。搭乗者側エアバ ッグは、通常搭乗者に面するダッシュボード内に取付けられる。カバーは、通常 膨張するエアバッグの影響の下で裂けて開放するように構想される。このことは 、通常“引裂き継ぎ目”と称されるエアバッグカバーの弱められた線によって達 成される。引裂き継ぎ目は、破裂の際に、車両の内部にエアバッグを解放する一 つ又は複数のヒンジ付き扉を形成するように、構成される。

【０００３】 通常望まれることとして、扉の形成の調和を適切に保つように、引裂き継ぎ目 の破裂の順序が制御され、カバーの粒子が搭乗者の区画内で形成されかつ区画内 に放出されることが防止される。それゆえ、通常望まれることとして、引裂き継 ぎ目の一つは、連続して残りの継ぎ目に破裂作用が続くように、破裂作用を開始 する。この目的のために、最初の引裂き継ぎ目は、最も容易に破裂できなければ ならない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

破裂可能な引裂き継ぎ目を形成するために、幾つかの方法が使用可能である。 最も簡単な一つの方法は、連続的な穴を使用する方法である。しかしながら、こ の方法は、豪華な又は品質の高い車両では美的に受け入れられない可能性がある 。より一般的な方法では、カバー材料の隠された表面に沿って溝として引裂き継 ぎ目が形成され、カバー材料は、破裂可能な強度まで薄くされる。しかしながら 、この方法の一つの問題点として、最初の引裂き継ぎ目が、通常射出成形材料で 製作されたカバーの前から見えてしまう。このことは、美的に望まれないことで ある。

【０００５】 それゆえ、本考案の第一の目的は、通常視界から隠されているカバーの延長部 に最初の又は一次的な引裂き継ぎ目が横設する、自動車のエアバッグカバーを提 供することである。他の目的は、エアバッグ解放扉を形成するためにカバーの主 要本体の引裂き継ぎ目に進む一次的な引裂き継ぎ目の破裂を可能にする新しい通 過部を備えたカバーを提供することである。他の目的、特徴及び効果は、以下の 説明及び実用新案登録請求の範囲から明らかになるであろう。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、通常さらされている前部表面を備えた主要本体を有する型式のエア バッグカバーを具備する。カバーは、カバーの主要本体をエアバッグハウジング 上に適切に保持するためにカバーの主要本体から離れて延長する一体の固定部材 を有する。一次的な引裂き継ぎ目は、固定部材によって限定される。通過開口は 、一次的な引裂き継ぎ目のそれぞれの端部で固定部材を通じて延長する。各通過 開口は、エアバッグカバーの主要本体の二次的な引裂き継ぎ目と連通する。一次 的な引裂き継ぎ目がまず破裂し、続いて二次的な引裂き継ぎ目が破裂し、エアバ ッグ解放扉が限定される。

【０００７】

【考案の実施の形態】

特には図１及び図２に関し、前部表面１２と後部表面１４とを備えた主要本体 パネル１０を有するエアバッグモジュールカバーが示される。パネル１０は、自 動車のダッシュボード内に適合するように構成される。カバーは、一体成形され たユニットであり、それぞれの端部に左側部フラップ１６及び右側部フラップ１ ８を保持する。しかしながら、側部フラップは、本考案の一部を形成しないため に、これ以上説明されない。更に後部固定部材２０及び前部固定部材２２も、パ ネル１０と一体成形される。（語“前部”、“後部”、“頂部”、“下部”、“ 左”及び“右”は、すべて図面に関連している。実際には、配置は、特有の車両 のカバーの位置に依存する。）固定部材２０、２２は、反応容器内に延長するた めに、視界から隠れて構想され、反応容器内で固定部材２０、２２は、（図示さ れない）適切な固定手段によって保持される。パネル１０は、車両のダッシュボ ード内に組み込まれるように構想されかつ車両のダッシュボードの一部を形成す るように構想されるために、好適には、前部表面は、引裂き継ぎ目の存在を表す ことなく視覚的に均一である。しかしながら、望まれることとして、パネル１０ は、引裂き継ぎ目２４、２６に沿って引裂き可能であり、その結果、パネル１０ の前部縁部４０から延長しかつヒンジ線２８に沿って回転可能なエアバッグ解放 扉が形成される。

【０００８】 この結果を達成するために、一次的な引裂き継ぎ目３０は前部固定部材２２に 形成され、前部固定部材２２は、主要本体１０の後部表面１４との接合部に近接 し、かつ接合部に平行に延長する。図示されている実施形態では、引裂き継ぎ目 ３０は、半円筒溝形状である。しかしながら、このことは限定的な要素ではない 。引裂き継ぎ目には任意の適切な手段が使用可能であり、異なる形状の溝を含む こと、弱められた材料が組み込まれること、あるいは連続した穴を有することが 可能であり、主な目的は、以下説明されるパネル１０の引裂き継ぎ目の前で膨張 するエアバッグの力によって裂ける引裂き継ぎ目を提供することである。

【０００９】 図３に示されるように、一次的な引裂き継ぎ目３０は、固定部材２２の表面に 沿って水平に延長し、引裂き継ぎ目３０の端部は、左の通過開口３２及び右の通 過開口３４の位置で終了し、左の通過開口３２及び右の通過開口３４は本質的に は半円筒形であり、左の通過開口３２及び右の通過開口３４のそれぞれは前部固 定部材２２を貫通して延長する。通過開口は、半円筒形でなくてもよく、固定部 材を貫通して延長してもしなくてもよい。通過開口は、引裂きを通過させればよ い。

【００１０】 パネル１０に扉を形成するために、パネルの後部表面は、左の扉形成溝３６と 右の扉形成溝３８とを有し、左の扉形成溝３６及び右の扉形成溝３８は、引裂き 線２４、２６と同一直線上の二次的な引裂き継ぎ目を構成する。図３及び図４に 示されるように、これらの溝は、基本的にはＶ形状であり、意図されるヒンジ線 ２８の端部までパネル１０の前部縁部４０から延長する。溝３６、３８の断面形 状は重要ではない。しかしながら、溝３６、３８は、引裂き継ぎ目を提供するよ うに構想され、その引裂き継ぎ目は、前部固定部材２２の一次的な引裂き継ぎ目 ３０よりもやや強い。更に望まれることとして、溝３６、３８は、パネル１０の 前部表面からは見ることができない。

【００１１】 本考案のカバーの作用は、最適には図５を参照して理解される。反応容器内の エアバッグが膨張を開始すると、パネル１０に抗して上方への力が適用される。 この力により、前部固定部材２２の一次的な引裂き継ぎ目３０は、左の通過開口 ３２及び右の通過開口３４に到達するまで、長手に沿って裂け始める。引裂きの 際に、パネル１０に取付けられたままの前部固定部材２２の部分２２ａが解放さ れる。通過開口３２、３４の間のパネル１０の前部縁部４０は、上昇し始め、一 次的な引裂き継ぎ目３０の最終的な分離の際に、膨張力は、左の扉形成溝３６及 び右の扉形成溝３８によって限定される二次的な引裂き継ぎ目まで伝えられる。 これらの溝は、図５に示されるヒンジ線２８の領域に到達するまで、引裂き線２ ４、２６に沿ってカバー１０の前部縁部４０から裂け始める。扉４２は、形成さ れて、完全に開放された位置４２’までヒンジ線２８のまわりに上方に曲げられ 、その結果、完全に膨張されたエアバッグは、搭乗者の区画内まで出される。

【００１２】 認識されることとして、本考案の多数の効果は、当業者には明らかである。更 に、本考案の精神及び範囲から逸脱することなく、多数の変形及び変更が可能な ことも明らかである。それゆえ、上述された説明は、限定ではなく、単なる説明 として解釈される。本考案は、実用新案登録請求の範囲のみによって限定される 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に関するエアバッグカバーの正面図であ
る。

【図２】概略図１の２−２線に沿った断面図である。

【図３】概略図２の３−３線に沿った断面図である。

【図４】概略図３の４−４線に沿った断面図である。

【図５】引裂き継ぎ目の破裂の際のカバーの作用を説明
する図４と同様の図面である。

【符号の説明】

１０…パネル ３０…一次的な引裂き継ぎ目 ３２、３４…通過開口 ３６、３８…溝

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 ダニエル エス．ガルシウ アメリカ合衆国，ユタ 84403，サウス オグデン，イースト 13230 サウス 5100 (72)考案者 フレデリック ジェイ．ウェルス アメリカ合衆国，ミシガン 48363，レイ ク オリオン，リッジビュー サークル 1053

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 周囲の縁部と前部表面と通常隠された後
   部表面とを備えたパネルを有する型式の自動車のエアバ
   ッグカバーであって、前記前部表面は、自動車内のモジ
   ュールに取付けられた際に通常さらされており、前記パ
   ネルは、前記モジュール内に前記カバーを保持するため
   に、前記パネルとの接合部の位置で前記パネルの前記通
   常隠された後部表面から離れて延長する少なくとも一つ
   の一体の固定部材を有し、該固定部材は、取付けられた
   際には視界から隠されている、エアバッグカバーにおい
   て、 第一及び第二の端部を有し、かつ前記一つの固定部材に
   よって限定された、一次的な引裂き継ぎ目と、 前記接合部の位置で前記一つの固定部材を通じて延長
   し、かつ第一及び第二の端部のそれぞれの位置で前記一
   次的な引裂き継ぎ目と連通する、第一及び第二の通過開
   口と、 第一及び第二の端部を有し、前記パネルの後部表面によ
   って限定され、かつ前記接合部の位置で前記第一の通過
   開口を通過する、第一の二次的な引裂き継ぎ目と、 第一及び第二の端部を有し、前記パネルの後部表面によ
   って限定され、かつ前記接合部の位置で前記第二の通過
   開口を通過する、第二の二次的な引裂き継ぎ目とを具備
   し、 膨張するエアバッグの力によって、前記一次的な引裂き
   継ぎ目がまず裂け、前記パネルにエアバッグ解放扉を限
   定するために続いて裂ける前記第一及び第二の二次的な
   引裂き継ぎ目に前記力が伝えられることを特徴とするエ
   アバッグカバー。
2. 【請求項２】 前記一次的な引裂き継ぎ目は、前記一つ
   の固定部材中の溝であることを特徴とする請求項１に記
   載のエアバッグカバー。
3. 【請求項３】 前記一次的な引裂き継ぎ目の溝は、前記
   接合部に隣接しかつ前記接合部に概略平行であることを
   特徴とする請求項２に記載のエアバッグカバー。
4. 【請求項４】 前記二次的な引裂き継ぎ目のそれぞれ
   は、前記パネルの前記後部表面内の溝であることを特徴
   とする請求項１に記載のエアバッグカバー。
5. 【請求項５】 前記二次的な引裂き継ぎ目の溝の第一の
   端部は、前記パネルの縁部に配置され、第二の端部は、
   共通のヒンジ線上に配置されることを特徴とする請求項
   ４に記載のエアバッグカバー。
6. 【請求項６】 前記第一及び第二の二次的な引裂き継ぎ
   目の溝は概略平行であることを特徴とする請求項５に記
   載のエアバッグカバー。
7. 【請求項７】 前記一次的な引裂き継ぎ目は、前記一つ
   の固定部材中の溝であることを特徴とする請求項６に記
   載のエアバッグカバー。
8. 【請求項８】 前記一次的な引裂き継ぎ目の溝は、前記
   接合部に隣接しかつ前記接合部に概略平行であることを
   特徴とする請求項７に記載のエアバッグカバー。