JP3035623B2 - セラミックスと鋼の接合体 - Google Patents

セラミックスと鋼の接合体

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JP3035623B2 JP2112738A JP11273890A JP3035623B2 JP 3035623 B2 JP3035623 B2 JP 3035623B2 JP 2112738 A JP2112738 A JP 2112738A JP 11273890 A JP11273890 A JP 11273890A JP 3035623 B2 JP3035623 B2 JP 3035623B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、内燃機関のタペット、バルブリフター、
ロッカーアーム、或はカムシャフト等の摺動部品、又は
ターボチャージャーローター等の補機部品におけるセラ
ミックスと鋼の接合体に関する。
(従来の技術) 近年、内燃機関の高性能化にともなって、内燃機関を
構成する摺動部品において、耐摩耗性に優れるセラミッ
クスを使用することが考えられ、金属よりなるロッカー
アームの摺動部にセラミックスチップをロー付接合して
なるもの(特開昭63−260873号)やセラミックスをロー
付接合した金属体の硬変HRC45以上としてなるもの(特
開平2−55809号)が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来のものにおいて、特開昭63−
260873号の場合、内燃機関に使用する部品においては、
部品単体においても複数の摺動箇所を有している場合が
多く、これらの摺動箇所に対してすべてセラミックスチ
ップを接合すると、セラミックスによるコストの上昇を
招く。
また、特開平2−55809号の場合は、セラミックスよ
りなるチップをロー付接合した金属よりなる接合体に対
して、更に焼入れ加工を施して、他の金属部位を硬度HR
C45以上としてなるものであるが、金属部位全体がHRC45
以上に硬化されていたのでは、高い衝撃強度を必要とす
る部品に対して破損の危険を誘発し易いものとなる。
そのため、ロー付接合を行なう際に施す熱処理によっ
て接合体の金属を硬化させた後、高い衝撃強度を必要と
する部位のみを焼戻し処理を行い靭性を与えることも考
えられるが、焼戻し処理に必要な温度が数百度と高いも
のであるから、セラミックスと金属とのロー付部分の品
質が低下する恐れがある。
そこで、この発明は上記従来のものの有する欠点を改
善するものであり、部品の摺動部位に対して、金属体の
有する靭性を損ねることなく、最小限必要な耐摩耗性に
優れたセラミックスを接合できるようにするものであ
る。
(課題を解決するための手段) その第1の手段は、セラミックスと鋼とをロー付接合
した接合体であって、前記鋼のうちロー付部分から離間
した部位にのみ表面焼き入れ処理が施されているセラミ
ックスと鋼の接合体であり、第2の手段は、セラミック
スと鋼とをロー付接合した摺動部品であって、前記鋼の
うちロー付部分から離間した部位にのみ表面焼き入れ処
理が施されている摺動部品である。また、セラミックス
に対して鋼(例えば、JIS SNCM630、JIS SNCM616等)
をロー付接合した後、上記鋼の表面の必要部位のみに部
分的に焼入れ(高周波焼入れ、電子ビーム焼入れ、レー
ザー焼入れ等)を施してなるものである。
(作用) 以上の構成を具えるので、内燃機関に使用される摺動
部品、例えばロッカーアームにおいては、カムシャフト
のカムと摺動する部位においてのみセラミックスよりな
るパッドを鋼からなるロッカーアーム本体にロー付接合
し、他の必要な部位に、即ち鋼のうちロー材から離間し
た部位にのみ表面焼入れ(高周波焼入れ、電子ビーム焼
入れ、レーザー焼入れ等)処理を施すことで、摺動に対
する耐摩耗性を十分に確保するとともに、十分な靭性を
維持することができ、また高価なセラミックスの使用を
最小限のものとすることができる。
(実施例) この発明を、第1図に示す実施例であるロッカーアー
ム(1)によって説明する。
(1)は、この発明の実施例であるロッカーアームで
あり、このロッカーアーム(1)は、例えば、JIS SNC
M630、JIS SNCM616等の鋼材よりなるロッカーアーム本
体(2)の一端にバルブステム後端を嵌合する保持部
(3)と、他端にはカムと摺動を行う摺動部(4)から
なる。
更に、上記カムと摺動を行う摺動部(4)は、ロッカ
ーアーム(1)の他端に設ける凹部(5)に板状のロー
材(例えば、Ag−Cu共晶ロー材、或はAg−Cu−Ir−Ti系
合金ロー材等)(6)によって、無酸素銅板(8)を介
して、メタライズ処理を施した窒化珪素焼結体よりなる
パッド、又はメタライズ処理を施さない窒化珪素焼結体
よりなるパッド(7)を加熱接合して形成される。
更に、このセラミックスよりなるパッド(7)をロー
付接合した鋼材よりなるロッカーアーム本体(2)に対
して、その表面の必要部位、例えばパッド(7)の裏面
(9)、或は保持部(3)内壁に、高周波焼入れ、電子
ビーム焼入れ、或はレーザー焼入れ等の焼入れによる熱
処理加工を施してなるものである。
この発明が、以上の構成を具えるので、内燃機関の動
弁機構において使用した場合、カムシャフトのカムと摺
動を直接行なう摺動部(4)には、耐摩耗性に優れた窒
化珪素焼結体等によるパッド(7)が接合されているこ
とにより、内燃機関の高回転運転時或は長期間の使用に
よっても摺動による摩耗を確実に防げるとともに、この
セラミックスパッド(7)が接合されているロッカーア
ーム本体(2)の必要な部位、例えばバルブステムの後
端を保持する保持部(3)内壁や上記パッド(7)の裏
面(9)といった鋼材のうちでロー材部分から離間した
部位においては、高周波焼入れ、電子ビーム焼入れ、或
はレーザー焼入れ等の焼入れによる熱処理加工が施され
ているのでその硬度が増し、摺動による摩耗を抑制する
ことが可能となるものである。
そこで、この発明の効果を確認するために、材質等の
各種条件を変えたロッカーアームを製作し、2000ccのデ
ィーゼルエンジンに装着し1000rpmにおけるアイドリン
グ耐久試験を行ない、比較例とともに各部の摩耗量を計
測した。
なお、このアイドリング耐久試験に供した第1実施例
であるロッカーアーム(1)は、JIS S40Cによってロ
ッカーアーム本体(2)を形成し、このロッカーアーム
本体(2)に、厚さ0.5mmの無酸素銅板(8)及び厚さ
0.07mmのAg−Cu共晶ロー材(6)を介して、水素雰囲気
中、850℃にて窒化珪素焼結体製パッド(7)を接合し
た後、10℃/min.の冷却速度で室温まで冷却をした後、
上記接合部を水によって冷却しながら、高周波により必
要な部位への焼入れを施して製作したものである(表
1)。
また、同様にロッカーアーム本体(2)をJIS SNCM6
30、JIS SNCM616等の鋼材によって形成した第2実施例
においては、メタライズ処理を施さない窒化珪素焼結体
よりなるパッド(7)を、厚さ0.05mmのAg−Cu−In−Ti
系合金ロー材(6)によって、真空中、820℃で接合を
行い、20℃/min.の冷却速度で冷却した後、必要な部位
に電子ビーム焼入れを施してなるものである(表2)。
以上の実施例について、比較例と検討したところ、こ
の発明の実施例においてはその効果が十分に認められ
た。
(発明の効果) 以上のとおり、最小限必要なセラミックスのパッドを
使用して、他の部位を高周波焼入れ、電子ビーム焼入
れ、或はレーザー焼入れ等の焼入れによる熱処理加工を
部分的に施して硬度を上げるとともに靭性を確保するこ
とで、摺動に対する摩耗に対して十分に対応することが
でき、セラミックス使用によるコストの上昇を最小限の
ものとすることができる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の実施例である内燃機関の動弁機構
に使用されるロッカーアームの部分断面図である。 1……ロッカーアーム、2……ロッカーアーム本体、3
……保持部、4……摺動部 5……凹部、6……ロー材、7……パッド、8……無酸
素銅板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−215270(JP,A) 特開 昭61−48486(JP,A) 特開 平2−55809(JP,A) 特開 昭60−204901(JP,A) 鋳鍛造と熱処理,1988年10月号第15〜 20頁 鋼の熱処理改訂5版,社団法人日本鉄 鋼協会編,丸善株式会社発行,昭和44 年,第85頁,第101〜102頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 37/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックスと鋼とをロー付接合した接合
    体であって、前記鋼のうちロー付部分から離間した部位
    にのみ表面焼き入れ処理が施されているセラミックスと
    鋼の接合体。
  2. 【請求項2】セラミックスと鋼とをロー付接合した摺動
    部品であって、前記鋼のうちロー付部分から離間した部
    位にのみ表面焼き入れ処理が施されている摺動部品。
  3. 【請求項3】セラミックと鋼とをロー付接合した後、前
    記鋼のうちロー付部分から離間した部位に、高周波焼入
    れ、電子ビーム焼入れ、レーザー焼入れの表面焼き入れ
    処理を施すセラミックスと鋼の接合体の製造方法。
JP2112738A 1990-04-27 1990-04-27 セラミックスと鋼の接合体 Expired - Fee Related JP3035623B2 (ja)

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EP0794321B1 (en) * 1995-06-19 2002-12-04 Sumitomo Electric Industries, Limited Sliding part and method for manufacturing the same
JP2007077428A (ja) * 2005-09-13 2007-03-29 Akita Prefecture タービンシャフトへのレーザ焼き入れ方法

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
鋳鍛造と熱処理,1988年10月号第15〜20頁
鋼の熱処理改訂5版,社団法人日本鉄鋼協会編,丸善株式会社発行,昭和44年,第85頁,第101〜102頁

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