JP3035030U - 排風内の塵埃除去装置 - Google Patents

排風内の塵埃除去装置

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JP3035030U JP1996002546U JP254696U JP3035030U JP 3035030 U JP3035030 U JP 3035030U JP 1996002546 U JP1996002546 U JP 1996002546U JP 254696 U JP254696 U JP 254696U JP 3035030 U JP3035030 U JP 3035030U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業過程で発生する細かな塵埃を取り除き、
快適な作業環境を維持するための塵埃除去手段に関し、
室内において簡便且つ完壁に塵埃を除去することができ
るようにした極めて新規な排風内の塵埃除去装置を提供
する。 【解決手段】 拡散筒21内に、円錐状の周壁に翼片2
3cおよび拡散翼23dが点在してなる回転体23を配
し、該回転体23が回転することにより、塵埃吸収液が
遠心力を受けて飛散され、拡散筒21の内壁に街突、粉
砕状となし、その過程で、排風内の塵埃14を、該塵埃
吸収液に付着させるかもしくは取り込み、排風内の塵埃
14を効果的に分離可能な排風内の塵埃除去装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の目的】
この考案は、農作業や、製材作業等における作業過程で発生する細かな塵埃を 取り除き、快適な作業環境を維持するための塵埃除去手段に関するものであり、 強制送風機を使い、室外に排出せざるを得なかった塵埃除去手段に代わり、室内 において塵埃を除去することができる新規な排風内の塵埃除去装置を提供しよう とするものである。
【0002】
【従来の技術】
農作業における籾摺作業は、従来より個々の農家が夫々籾摺機を保有するか、 又は、地域の農家が共同で出資することで、大型の籾摺施設を建設する等して行 われていた。 一般的な籾摺機による籾摺作業に際しては、米と籾殻を効率的に分別するため に空気を圧送し、この風力により軽い籾殻のみを吹き飛ばす方法が取られている 。吹き飛ばされた籾殻は、籾摺機に接続された排風管に沿って排出され、排風管 の中途部に設けられた収集器によって排風中から籾殻を選択的に落下させ、排風 のみを更に延長された排風管で遠くに飛ばすものであった。
【0003】 以下、一般的な籾摺機を設置したものについて、図5の従来の籾摺機の設置状 態を概略的に示す概要図を参照して説明する。 図中に示される摺動機1は、籾摺後の籾殻を風により圧送し排出する排風管2 を備えており、この排風管2は、複数の管を接続することにより構成されている 。排風管2の中途部には、籾殻3と排風4を選択的に分別して籾殻3のみを落下 させる籾殼回収装置5が設けられていて、これらの籾殼回収装置5には、夫々排 風管2の延長方向に沿って配列されており、それらの中途中空部内に通気性の金 属製網状体を斜設する等して排風4中から籾殻3を分別、収集するように構成さ れたものである。
【0004】 籾殼回収装置5の夫々には、下方に向けて開口する籾殻回収用枝管7,8が設 けられており、これらの籾殻回収用枝管7,8には、籾殻3を回収するための通 気性袋9,10が着脱自在に取り付けられ、満杯になると、新たな通気性袋に交 換される。 この従来からの籾摺り作業では、排風管2を通過する過程で籾殻3を分別、回 収した後の排風4を、通常、籾殼回収装置5より更に延長された排風管2の末端 からそのまま排出してしまうのが普通となっている。したがって、排風管2の末 端部分の排風口11からは、細かな塵埃14(籾殻の小片や、糠等)を含んだ排 風4が長時間、継続して放出され、そのまま作業場内に放出してしまうと、室内 に塵埃14が充満し、作業環境を悪くしてしまうことから、例えば作業場12の 壁面13を貫通して室外まで誘導し、排風4が外部に放出されるようにする等の 工夫がなされている。
【0005】 しかし、外部に放出された塵埃14を含む排風4は、屋外で飛散して辺りを汚 す原因となり、特に、近隣に住宅地や商店街を控えている都市部近郊の農家では 、稲の収穫期になると、それら近隣からの苦情が出ないよう、場合によっては、 作業場内に排風を止どめ、作業者が埃だらけになっての作業に甘んじなければな らないといった状況が、今もなお続いているといった状況下にある。 これら排風4からの塵埃14を除去する手段としては、排風口11に、例えば 塵埃を通過させないメッシュの袋体や、他の産業分野で使用されている塵埃フィ ルターを設置する手段の採用も考えられるが、それらは排風管末端での排風4の 流れを悪くしてしまい、籾摺機1に気圧負荷が掛かって籾摺機1の正常な運転に 支障を来すといった難点があり、籾摺機1における除塵手段としては全く採用不 可能とするものであった。
【0006】 そのため、籾摺機に抵抗が掛からないようにする他の手段、例えば、排風管末 端にシャワーカーテンを配したり、あるいは噴霧器を配する等液体を使い、排風 4内の塵埃14を空中を遮る水流や空中に舞う細かい水滴に付着させて、排風か ら塵埃14を分離してしまおうとする試み等も繰り返されて来たが、極めて細か く、しかも極めて軽い塵埃は、液の表面張力に災いされ、表面が付着することは あっても内部に取り込まれることがないため、落下した液留め内では、一部を除 き大部分の塵埃14が、水面に浮いた状態となってしまい、折角分離した排風に よって再び空中に舞い上がったり、周辺に飛散してしまう結果となることから、 これら他の分野で採用されている公知の除塵手段も、籾摺作業の除塵手段として 不適当であることが確認されている。
【0007】 本願考案者は、籾殻回収装置に係わるメーカーに所属する者として、上記のと おりの試行錯誤を長年に渡って繰り返し、様々な知見を得ながら多数の試作、実 験を繰り返し、検討を重ねてきた結果、遂に、最も経済的な水を利用し、場合に よっては全く動力をも必要としない非常に画期的な発送からなる排風内の塵埃除 去手段を見出すことに成功すると共に、その塵埃除去手段を確実且つ効率的に実 現可能とする塵埃除去装置の実現化に成功するに至ったものであり、以下では、 その成果であるこの考案の排風内の塵埃除去方法と、それを実施するために欠か すことができない新規な構成からなる塵埃除去装置とを詳細に説明していくこと とする。
【0008】
【考案の構成】
図面に示すこの考案を代表する実施例からも明確に理解されるように、この考 案に包含される排風内の塵埃除去装置は、基本的に次のような構成から成り立っ ている。 即ち、排風管末端側に接続可能とする接続孔を有し、当該排風管の中空断面よ りも大きい中空断面に形成してなる拡散筒に対し、平面形で拡散筒中空断面より も小さくして拡散筒内周壁との間に所定面積の風道空間が確保されるようにして 形成され、且つ、その円錐状の壁面には、不連続的に点在、起立して排風の風圧 を受けて自転駆動する複数枚の翼片を備えた回転体が、前記拡散筒内において、 その回転軸を拡散筒軸芯に略合致させ、回転自在に配されるようにする一方、該 回転体には、その表面に塵埃吸収液を供給可能とする液供給部が併設されてなる ものとした排風内の塵埃除去装置である。
【0009】 上記した構成を基本とするこの考案の塵埃除去装置には、更に具体的には、次 のような構成からなる塵埃除去装置が包含されている。 それは、排風管末端側に接続可能とする接続孔を有し、当該排風管の中空断面 よりも大きい中空断面に形成してなる拡散筒に対し、平面形で拡散筒中空断面よ りも小さくして拡散筒内周壁との間に所定面積の風道空間が確保されるようにし て形成され、且つ、その円錐状の壁面には、不連続的に点在、起立して排風の風 圧を受けて自転駆動する複数枚の翼片を備え,且つ,その裾縁部には周壁面を流 下する塵埃吸収液を遠心方向に飛散させる複数枚の拡散翼が点在して設けられた 回転体が、前記拡散筒内において、その回転軸を拡散筒軸芯に略合致させ、回転 自在に配されるようにする一方、該回転体には、その表面に塵埃吸収液を供給可 能とする液供給部が併設されてなるものとした排風内の塵埃除去装置とするもの である。
【0010】 更には,排風管末端側に接続可能とする接続孔を有し、当該排風管の中空断面 よりも大きい中空断面に形成してなる拡散筒に対し、平面形で拡散筒中空断面よ りも小さくして拡散筒内周壁との間に所定面積の風道空間が確保されるようにし た円錐状の主回転体が、前記拡散筒内において、その回転軸を拡散筒軸芯に略合 致させ、回転自在に配されるようにすると共に、同主回転体の下側には、該主回 転体よりも小型の円錐体であって、同心状に配置されて一体的に回転するように した補助回転体が設けられ、また、該主回転体には、その表面に塵埃吸収液を供 給可能とする液供給部が併設されてなるものとする一方、拡散筒の下端からは、 補助回転体を含む適宜下方にまで達する通気性筒壁が形成されてなるものとして 表される構成の塵埃除去装置もまた、上記したこの考案の基本的な構成の排風内 の塵埃除去装置に包含される。
【0011】 排風管は、粉塵等の塵埃を含んだ空気を圧送するものであれば、実施可能であ り、製材所、木工所等の木工作業で発生する粉塵等を清浄するために設けられた 排風管であっても、上記排風内の塵埃除去装置を利用することが可能であり、ま た、ゴザ編みや縄ない等のような植物繊維加工で発生する塵埃を清浄するための ものであってもよい。
【0012】 塵埃吸収液は、塵埃を吸着もしくは取り込んでしまう液体であればよく、噴霧 状となった蒸気や湯気等であっても、塵埃を吸着した後は温度が低下する等して 液化するものであれば、利用することが可能であり、例えば、水温を高めて流動 性を高めたものや、界面活性剤を含む液体を利用することで塵埃への吸着性を高 めたり、油分を含み粘着性を高め、塵埃の液体内への取り込み効果を高めたもの 等であってもよい。
【0013】 主回転体および補助回転体は、駆動源を備えて強制的に回転駆動するものであ っても、塵埃吸収液に遠心力を与え、拡散筒内に飛散噴霧化させることが可能で あり、また、排風の風力を受ける翼を設けることで、風圧を受けて自動的に回転 可能にする構造であっても、同様に塵埃吸収液を周囲に飛散させることが可能で ある。 以下、図面に示す実施例について詳述することにより、この考案に包含される 排風内の塵埃除去装置の構成が、より具体的且つ明確に把握できるようにするこ ととする。
【0014】
【実施例1】 先ず、図1のこの考案の塵埃除去装置を示す正断面図、図2の塵埃除去装置の 平面図、図3の回転体を示す平面図、図4の塵埃除去装置の籾摺機への接続配置 状態を説明する正面図に示す事例は、この考案の最も代表的な構成からなるもの であって、排風の風力を活用して、回転体を自動的に自転するようにしたもので ある。
【0015】 この事例の排風内の塵埃除去方法に使用される塵埃除去装置20は、図4の塵 埃除去装置の籾摺機への接続、配置状態を示す正面図に示されているとおり、作 業場12内に設置された籾摺機1に接続、使用されるものであって、籾摺機1か ら延長された排風管2の中途部には籾殻3を排風から分離して回収する籾殻回収 装置5が設けられ、これら籾殻回収装置5の籾殻回収枝管7,8に、籾殻3を回 収するための籾殻回収袋9,10が挿着されていて、籾摺作業が進むに従い一杯 に満たされた順に新たな籾殼回収袋9,10を交換して、接続的に籾殻3を回収 する。
【0016】 一方、排風管2は、籾殻回収装置5が設けられた先に更に延長されており、こ の排風管2の端末部分に開口される排風口11は、下側に向けて湾曲させた排風 管2の下端に開口している。 この塵埃除去装置20は、上記した排風管2の末端部分の湾曲した排風管2の 下端の排風口11に接続されるものであり、図1の正断面図および図2の平面図 に示される如く、鉛直下方に向けて開放する排風管2の排風口11に接続された 拡散筒21が接続されている。該拡散筒21は、中央部が膨出された状態に形成 され、下縁部は地上より浮上して開口されており、該拡散筒21は、その全体を 包囲する四角筒状の収容筒22内に収容支持されている。同収容筒22の内壁面 は、拡散筒21の外壁面との間に所定の間隔S1をもって形成され、四方に設け られた支持柱22a,22a,…によって所定高さに浮上した状態で保持されて おり、拡散筒21の下部に対応する収容筒22には後述する塵埃吸収液を受ける 受け皿状の底部が形成されている。なお、排風管2の内径aが200mmであり 、拡散筒21の外径と収容筒22の内径間の片側の間隔S1は、200mmに設 定されている。
【0017】 そして、拡散筒21の樽状に膨出された内部には、円錐状の輪郭をもつ主回転 体23が設けられ、その先端が垂直上方に向けられていると共に、下方に延長さ れた枢軸23aは、平面視十字状の支持梁によって拡散筒21の内壁に支持され た筒状軸受23bに上下に貫通する状態で回転自在に支持されており、更に、枢 軸23aの拡散筒21の下側に位置する下端部には、小型の補助回転体24が一 体的に取着されている。 該主回転体23の頂部の鉛直上方には、排風管2の周壁を貫通して、延長され た散水ノズル25が設けられている。この散水ノズル25は、塵埃吸収液として の水を散水するためのものであり、下向きのノズル部分は4mm前後の孔径にて 形成され、送風方向に沿って下向きに散水するように構成されている。更に、散 水ノズル25の配管部25bは、拡散筒21と収容筒22との間を巡り、収容筒 22の底部に形成された塵埃吸収液タンク部22a内に延長され、その端部には ▲ろ▼過機能を備えたポンプ25cが接続され、タンク部22a内の塵埃を吸収 した水を▲ろ▼過して、散水ノズル25に再循環するようになっている。
【0018】 上記主回転体23は、頂部の角度が約60度に設定された円錐状の表面壁を有 し、その表面壁には、不連続的に、起立配置された、合計8枚の翼片23c,2 3c,…が設けられ、排風が吹き付けられることで、自動的に自転するように構 成されている。なお、翼片23cは、主回転体23の表面壁に、水平線に対して 先端側から周縁側へ向けて約20度の角度bを成して傾斜状態に設けられており 、また、主回転体23の周縁部には、4枚の拡散翼23d,23d,…が設けら れている。
【0019】 また、上記補助回転体24は、枢軸23aを介して主回転体23の回転力を受 けて、該主回転体23と同一の回転速度で回転し、円錐状の外表面に衝突する排 風や塵埃吸収液としての水に遠心力を与え、周縁方向に向けて拡散するように構 成されている。 なお、各部の寸法は以下のとおりに構成されている。先ず、拡散筒21の内径 Sは450mmに設定されている。さらに、主回転体23の外周縁と散水筒21 の内壁面との直径の片側(半径分)での間隔S2は、120mmに設定されてお り、収容筒22の内径Dは850mmに設定されている。
【0020】 更に、該拡散筒21の最下端縁部21aは上下方向の寸法が10cm以上に渡 って内側に絞り込んだ形状に形成されており、その曲げ角度は内側に27度の角 度で折曲されている。そして、上記拡散筒21の下側開口縁部21aの延長線上 に前記補助回転体24の周壁が略垂直に面する如く配置されている。 また、該下側開口縁部21aの下端部には、粗目の金網からなる通気性筒壁2 6が吊下られ、上記補助回転体24の周囲を包囲し、該補助回転体24から飛散 する排風や塵埃吸収液の圧力を減衰させるごとく構成されており、該通気性筒壁 26の下端は収容筒22の底部が形成する塵埃吸収液タンク部22aに集留され た塵埃吸収液25aの液面より上方に浮上した状態に配置されている。
【0021】
【作 用】
以上のとおりの構成からなるこの考案の排風内の塵埃除去方法、およびそのた めの塵埃除去装置20は、例えば、図4に示される籾摺機1の排風管2を通じて 排出される塵埃を含む排風から塵埃を取り除き、きれいな排風として室内に放出 可能とするよう機能するものであり、籾摺機1の例でいえば、その中途部に配し 籾殻回収装置5により、先ず排風4によって運ばれてきた籾殻3が分離、回収さ れ、細かな塵埃14を含んだ排風4だけが籾殻回収装置5よりも先に送風されて くる。
【0022】 この塵埃14を含んだ排風4は、図1の正断面図に示すとおり、排風管2の排 風口11から白抜き矢印Cで示される方向に吐出され、拡散筒21内に誘導され る。排風Cが吐出される先には、円錐状に形成され、頂部に散水ノズル25から の塵埃吸収液としての水が供給される主回転体23が、回転自在に配置されてい て、該主回転体23表面に排風Cが吹き付けられることにより、翼片23c,… に受けた排風Cの風圧で、略定速回転した状態となり、更に、前記補助回転体2 4もまた同一の速度で回転駆動される。
【0023】 これと同時に、排風C中に含まれる塵埃14は、円錐状の主回転体23表面に 街突し、円錐状の壁面に沿って下方に移動しながら、その表面に供給されて満遍 なく周囲に拡散状となって流下する塵埃吸収液に一部が付着あるいは混じり合う と共に、その余は斜面に沿って下方に流れ、拡散翼23dにより周辺に拡散され たり、主回転体23と拡散筒21との間の空間内に乱気流となって渦巻、暫く滞 留した後で下方に誘導されていく状態となる。
【0024】 一方、主回転体23の上方から供給される水は、主回転体23の表面を伝って その周縁に達した後、一定方向に回転する主回転体23の遠心力で、一部の塵埃 14を含んだまま、外周方向に吹き飛ばされ、拡散筒21の内周壁に強く衝突し て内側方向に砕け散り、再び主回転体23まで戻ったり、中途で、順次遠心力で 飛ばされてくる水滴とぶつかって更に砕けたり、それら水滴とあわさって再び拡 散筒21の内周壁面に街突して砕け飛ぶ等と、極めて複雑な動きを実現するため 、拡散筒21内周壁と回転体24周縁とで規制された下方に通じる空間辺りでは 、その空間を抜けて下方に通過しようとする塵埃14は、それら複雑な形態、動 きとなって存在する水流や水滴、噴霧の間を掻い潜ることができず、塵埃吸着液 に付着ないしは取り込まれてしまい、排風から略完全に分離されることになる。
【0025】 なお、排風口11の内径aを200mmとし、回転体24の外径縁部と、拡散 筒21の内周壁面との隙間寸法S2を片側120mmとすることにより、排風の 空気抵抗による負荷の発生を防止し、籾摺機1の運転を良好に保つことができる 。これは、本願考案者が、幾多の試作実験を行ったことにより、確認できた事実 であり、a≦2S1(または、左右のS1の寸法が互いに異なる場合はa≦S1 +S1)の関係を保つことにより、空気抵抗が低減され、良好な排気を可能にす ることができるものなので、上記の如く寸法設定したものである。つまり、a≦ 2S1の条件を満たさない場合には、排風の吐出が安定せずに、排風管2内の圧 力が高まり、籾摺機1の良好な運転が確保されなくなるものであり、排風口11 の内径aを200mmに設定した場合には、回転体24の外径縁部と、拡散筒2 1の内周壁面との隙間寸法S2は、少なくとも片側100mm以上に設定するこ とが望ましいものである。
【0026】 また、収容筒22の内径Dは、排風口11の径aに対して、D≧4aの関係に 形成されることにより、排風の流通に負荷を発生せず、安定した排気を可能にす るものである。 さらに、拡散筒21の内壁最大直径Sを450mm、排風口11の内径aを2 00mmとすることにより、S≧2aの関係が保たれるので気流を安定させるこ とができる。これもまた、実験により明らかになった事実であり、拡散筒21の 内壁最大直径Sと排風口11の内径aとの関係は、S≧2aの関係に保つことに より、気流が安定するものである。
【0027】 塵埃14を付着したり内部に取り込んだ液は、白抜きの矢印で示すように、内 側に向けて傾斜された拡散筒21の下端周縁21aの内壁に沿って、方向付けら れ、中央下側の補助回転体24に向けて誘導され、該補助回転体24の周壁面に 略垂直に衝突し、風圧が減衰され、再度保持回転体24の回転により遠心力を受 けた塵埃吸収液は、周囲に飛散され、金網からなる通気性筒壁26に霧状化され た状態で吹き付けられ、比較的大きな粒子の塵埃はこの通気性筒壁26に付着し て、連続的に吹き付けられる塵埃吸収液の流下に流し落とされて、塵埃吸収液タ ンク部22a落下する。
【0028】 また、通気性筒壁26に付着しなかった他の全ての塵埃吸収液も、排風の流れ と共に、該通気性筒壁26を通過するか、もしくは同通気性筒壁26の下縁開口 部分を通過して、収容筒22の内側を巡り、拡散筒21の外壁に沿って上昇する 過程において、塵埃吸収液タンク部22aに落下される。つまり、排風は、白抜 き矢印で示されるように排風口11から拡散筒21内を通過し、通気性筒壁26 の壁面を通過もしくは、下縁開口部を通過して、収容筒22の内側に流出し、さ らに、収容筒22の内壁面と拡散筒21との間を上昇し、ここまでの過程にて全 ての塵埃を塵埃吸収液中に取り込み、排風から離脱させられ、排風のみが収容筒 22の上部開口部22bから作業場12に風として放出される。
【0029】
【効 果】
以上のとおり、この考案の排風内の塵埃除去装置は、回転体の表面にに塵埃吸 収液を供給することにより、拡散筒内で拡散および飛散され、液滴が街突しあっ て噴霧状に微粒子化した液体が、排風内の塵埃に確実に付着し、液体内に取り込 まれてしまう原理を応用した極めて画期的な技術的思想に基づくものであり、排 風内で回転する回転体の表面に不連続的に配置された複数枚の翼片が点在される ことにより、排風の流路を閉鎖することなく、排風の風圧を受けて該回転体を自 転駆動することができるので、排風に加わる負荷を低減し、装置全体の駆動を安 定させることが可能となる。さらに、上記回転体の裾縁部に複数枚の拡散翼を点 在させたことにより、回転体の壁面に沿って流下する塵埃吸収液に効率的に遠心 力を与えることができ、排風と塵埃吸収液の拡散を効果的に行うことができるよ うになる。
【0030】 また、この考案に包含される他の塵埃除去装置によれば、主回転体の下側に同 心状に設けられた補助回転体を備え、上記主回転体により拡散された排風と塵埃 吸収液が、絞り込み形成された拡散筒の下側開口縁部の傾斜面により、該補助回 転体の周壁に略垂直に誘導され、再度、拡散を受けるので、更に、拡散が促進さ れ、塵埃と塵埃吸収液の混合が極めて効果的に行われるものである。 さらに、拡散筒の下側に通気性筒壁を設けたことにより、補助回転体によって 拡散された排風は該通気性筒壁を通過するか、または下縁部を迂回して上昇する 如く誘導され、その過程にて塵埃吸収液が重力を受けて落下し、収容筒の上側開 口より放出されるときには、塵埃を含む塵埃吸収液は排風から分離され、清浄な 空気のみが装置外に放出されるものである。
【0031】 叙上の如く、この考案の排気内の塵埃除去装置は、極めて独創的な技術的思想 に基づくものであり、且つ、その実施化は容易であって、確実な除塵効果が期待 できる優れた除塵装置であり、しかも、製造容易で比較的安価に提供でき、広い 分野に渡っての普及化が可能となる上、塵埃を堆積させるスペースを必要とせず 、塵埃の周囲への飛散も確実に防止できる等、作業場内の省スペース化と衛生的 な環境保全に有効であり、宅地化の進む都市部近郊の農家や木工加工所等の除塵 対策として、今後、大いに歓迎されるものになることが予想される。
【0032】
【図面の簡単な説明】
図面はこの考案の排風内の塵埃除去装置の技術的思想を
具現化した代表的な実施例とこれの説明に伴って比較す
る従来例とを示すものである。
【図 1】この考案の塵埃除去装置を示す一部断面を含
む立面図である。
【図 2】塵埃除去装置の平面図である。
【図 3】主回転体の形状を示す平面図である。
【図 4】籾摺機への接続、配置状態を示す概略的な立
面図である。
【図 5】従来の籾摺機の使用状態を示す概略的な立面
図である。
【符号の説明】
2 排風管 5 籾殻回収装置 11 排風口 20 塵埃除去装置 21 拡散筒 21a 下側開口縁部 22 収容体 22b 収容筒の上側開口 23 主回転体 23a 枢軸 23b 筒状軸受 23c 翼片 23d 拡散翼 a 排風口の開口部の内径寸法a(200mm) S2 回転体外縁と拡散筒内壁の片側隙間寸法(1
20mm) 25 散水ノズル 26 通気性筒壁

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排風管末端側に接続可能とする接続孔を
    有し、当該排風管の中空断面よりも大きい中空断面に形
    成してなる拡散筒に対し、平面形で拡散筒中空断面より
    も小さくして拡散筒内周壁との間に所定面積の風道空間
    が確保されるようにして形成され、且つ、その円錐状の
    壁面には、不連続的に点在、起立して排風の風圧を受け
    て自転駆動する複数枚の翼片を備えた回転体が、前記拡
    散筒内において、その回転軸を拡散筒軸芯に略合致さ
    せ、回転自在に配されるようにする一方、該回転体に
    は、その表面に塵埃吸収液を供給可能とする液供給部が
    併設されてなるものとした排風内の塵埃除去装置。
  2. 【請求項2】 排風管末端側に接続可能とする接続孔を
    有し、当該排風管の中空断面よりも大きい中空断面に形
    成してなる拡散筒に対し、平面形で拡散筒中空断面より
    も小さくして拡散筒内周壁との間に所定面積の風道空間
    が確保されるようにして形成され、且つ、その円錐状の
    壁面には、不連続的に点在、起立して排風の風圧を受け
    て自転駆動する複数枚の翼片を備え,且つ,その裾縁部
    には周壁面を流下する塵埃吸収液を遠心方向に飛散させ
    る複数枚の拡散翼が点在して設けられた回転体が、前記
    拡散筒内において、その回転軸を拡散筒軸芯に略合致さ
    せ、回転自在に配されるようにする一方、該回転体に
    は、その表面に塵埃吸収液を供給可能とする液供給部が
    併設されてなるものとした排風内の塵埃除去装置。
  3. 【請求項3】 排風管末端側に接続可能とする接続孔を
    有し、当該排風管の中空断面よりも大きい中空断面に形
    成してなる拡散筒に対し、平面形で拡散筒中空断面より
    も小さくして拡散筒内周壁との間に所定面積の風道空間
    が確保されるようにした円錐状の主回転体が、前記拡散
    筒内において、その回転軸を拡散筒軸芯に略合致させ、
    回転自在に配されるようにすると共に、同主回転体の下
    側には、該主回転体よりも小型の円錐体であって、同心
    状に配置されて一体的に回転するようにした補助回転体
    が設けられ、また、該主回転体には、その表面に塵埃吸
    収液を供給可能とする液供給部が併設されてなるものと
    する一方、拡散筒の下端からは、補助回転体を含む適宜
    下方にまで達する通気性筒壁が形成されてなるものとし
    た排風内の塵埃除去装置。
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