JP3034316U - 転写シール - Google Patents

転写シール

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JP3034316U
JP3034316U JP1996008417U JP841796U JP3034316U JP 3034316 U JP3034316 U JP 3034316U JP 1996008417 U JP1996008417 U JP 1996008417U JP 841796 U JP841796 U JP 841796U JP 3034316 U JP3034316 U JP 3034316U
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幸夫 高見澤
滋和 本多
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写し易く、各種の被着体に貼り付けた後に
粘着剤層の食み出しが無く、また、逆に、インキ印刷層
が粘着剤層を越えて食み出すことも無いオフセット印刷
表現可能な粘着転写タイプの転写シールを提供する。 【解決手段】 延伸ポリプロピレンフィルム1の上にオ
フセット印刷によるオーバープリントべた刷り層2及び
オフセット印刷による着色印刷層3を設け、その上面に
スクリーン印刷によるべた刷り層4を設け、更にその上
面に粘着剤層5をスクリーン印刷により設け、更にその
上面にシリコーン処理剥離紙6を貼着して転写シールを
構成する。但し、上記オーバープリントべた刷り層2の
印刷領域が上記粘着剤層5の印刷領域を確実にカバーす
るに充分な程度に上記粘着剤層5の印刷領域より大きい
ものとする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、転写の目的物である各種被着体、特に人の爪、ノートや筆箱等の学 用品や事務用品、各種の日用品、更には人の皮膚やレザージャンパーや各種ボー ル等の屈曲性及び/又は伸縮性(以下、「屈曲・伸縮性」とする)の物品などの 被着体に貼って好適な粘着転写タイプの転写シールに関する。詳しくは、転写し 易く、各種の被着体に貼り付けた後に粘着剤層の食み出しが無く、また、逆に、 インキ印刷層が粘着剤層を越えて食み出すことも無い粘着転写タイプの転写シー ルに関する。
【0002】
【従来の技術】
粘着転写タイプの転写シールの基本的構造は実公昭第40−36198号公報 に開示されている。即ち、例えば、シリコーン樹脂又はポリエチレン樹脂等で処 理した剥離紙上に、透明な印刷層を設け、その上面に多色の印刷を施すことによ って所要の印刷層を形成し、更にその上面に感圧性粘着剤層を設け、更にその上 面に剥離紙を貼着してなる使用時において透明な印刷層及び上記所要の多色印刷 層のみを感圧性粘着剤層を介して目的物に転着せしめるごとくした転写マークで ある。透明な印刷層は、目的物に転写後の多色印刷層を保護する。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の粘着転写タイプの転写シールは、オフセット印刷(平版 、凸版、グラビア印刷)により各印刷層を設けようとしてもシリコーン処理剥離 紙の場合はインキが付着せず実質的に印刷不可能であり、ポリエチレン樹脂処理 剥離紙上にオフセット印刷層を設けたとしても各印刷層の厚みが薄く且つ脆いた め転写し難く且つひび割れが生じ易いので、スクリーン印刷により各印刷層を設 けるのが通常で、例えば4色カラー分解による微細な印刷表現ができなかった。 また、ポリエチレン樹脂処理剥離紙上にスクリーン印刷により印刷層を設けた場 合、ポリエチレン樹脂に対する印刷層の接着性が比較的高く、転写マークを目的 物に貼り付け後、粘着剤層及び各印刷層をそのまま目的物に綺麗に残してポリエ チレン樹脂処理剥離紙を剥がすのは困難で、実際はシリコーン樹脂処理剥離紙又 はフィルムを用いているのが現状である。しかるに、実公昭第40−36198 号公報の第2図によると、透明な印刷層2の印刷領域は感圧性粘着剤層6の領域 より大きく描かれており、感圧性粘着剤層6の領域をカバーするようにしている が、シリコーン樹脂処理剥離紙又はフィルムは極めて剥離性が高いため、転写マ ークを目的物に貼り付け後、シリコーン樹脂処理剥離紙又はフィルムを剥がすと 、逆に、感圧性粘着剤層6の領域を越える透明な印刷層2の部分もそのまま目的 物に付いてくると言う欠点があった。
【0004】 本考案は、上記のような従来の粘着転写タイプの転写シールの欠点を解消し、 転写し易く、各種の被着体に貼り付けた後に粘着剤層の食み出しが無く、また、 逆に、インキ印刷層が粘着剤層を越えて食み出すことも無い、オフセット印刷表 現可能な粘着転写タイプの転写シールを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案によれば、ポリオレフィンフィルム上にオフセット印刷によるオーバー プリント又はアンダーコートインキべた刷り層及び着色印刷層を設け、その上面 にスクリーン印刷によるべた刷り層を設け、更にその上面に粘着剤層を印刷によ り設け、更にその上面に剥離性シートを貼着して構成され、且つ、前記オーバー プリント又はアンダーコートインキべた刷り層の印刷領域が前記粘着剤層の印刷 領域を確実にカバーするに充分な程度に前記粘着剤層の印刷領域より大きいこと を特徴とする転写シールが提供される。
【0006】 以下に本考案を詳細に説明する。 ポリオレフィンフィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフ ィルム、ポリメチルペンテンフィルム等を挙げることができ、これらのポリオレ フィンフィルムは延伸されているものが好ましく、特に延伸ポリプロピレンフィ ルムが好ましい。
【0007】 剥離性シートとしては、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレー トフィルム、ポリ塩化ビニールフィルム等の各種のフィルムや紙に、シリコーン 系や弗素系化合物(シリコーン系化合物が好ましい)のような剥離性を付与する 化合物を塗布処理したものである。
【0008】 本考案においては、先ずポリオレフィンフィルム上にオフセット印刷によるオ ーバープリントインキ(略して、「OPインキ」)又はアンダーコートインキ( 下引きニス)べた刷り層及び着色印刷層を設けるが、オーバープリント又はアン ダーコートインキべた刷り層と着色印刷層の印刷の順序は特に限定されず、また 、着色印刷層は単色印刷層でも複数の色の多色印刷層でもよい。オーバープリン ト又はアンダーコートインキべた刷り層を設けることは、網点印刷の場合を含め 、着色印刷層が転写されるマーク部分の全面を必ずしもカバーする訳ではないの で、後述する本考案の転写シールの転写メカニズムや作用・効果との関連で意義 有ることである。
【0009】 オフセット印刷には平版印刷、凸版印刷、グラビア印刷があり、平版印刷、凸 版印刷が製版コストが低く、校正刷りが早い点で好ましく、特に平版印刷が好ま しい。オーバープリント又はアンダーコートインキべた刷り層及び着色印刷層を 設けるためのオフセット印刷インキについては、少なくともポリオレフィンフィ ルムに直接的に接するインキは、転写シールを被着体に貼着して転写する際に最 終的にポリオレフィンフィルムを剥がすので、ポリオレフィンフィルムと剥離す る程度の密着性であるものを選び、且つ、オーバープリント又はアンダーコート インキは、オーバープリント又はアンダーコートインキべた刷り層の印刷領域が 粘着剤層の印刷領域より大きい部分が有るので、ポリオレフィンフィルムを剥が す際に、オーバープリント又はアンダーコートインキべた刷り層の粘着剤層の印 刷領域より大きい部分のみが切れてポリオレフィンフィルム側に残る程度にポリ オレフィンフィルムに対する密着性が有るものを選ぶ。このようなオフセット印 刷インキとしては、安価な紙印刷に用いられるようなものでもよいし、その他、 紫外線硬化型オフセット印刷インキ等の種々のオフセット印刷インキであっても 、上述した条件を満足するようなものであれば、用いることができることは当然 である。
【0010】 オフセット印刷は、オーバープリント又はアンダーコートを1色と見做して、 少なくとも2色印刷機を用いるのが好ましく、例えば4色カラー分解によるオフ セット網点印刷表現を行うには5色印刷機を用いるのが好ましく、三原色のイン キと墨インキで写真と同じような感じを出すこともできる。なお、本明細書で言 う「着色」とは、白色や黒色を含めたいわゆる「各種の色」に加えて、金属色、 蛍光、燐光等を与えることを含むものとする。なお、オフセット印刷は、毎葉オ フセット印刷でも輪転オフセット印刷でもよい。
【0011】 次にスクリーン印刷によるべた刷り層を設けるが、これはオーバープリント又 はアンダーコートインキべた刷り層及び着色印刷層のオフセット印刷層が比較的 薄く且つ脆いのを補強する役割を有する。スクリーン印刷は、毎葉スクリーン印 刷であっても連続スクリーン印刷であってもよい。スクリーン印刷によるべた刷 り層は、単層構造であっても、例えば透明層と白色や金属色等の着色層の複層構 造であってもよい。単層構造のスクリーン印刷によるべた刷り層は、透明であっ ても白色や金属色等に着色されていてもよい。隠蔽力の高い白色や金属色等に着 色したスクリーン印刷によるべた刷り層を設けることは、転写の目的物である被 着体の地色を隠蔽することができるので好ましい。上記のオフセット印刷層とス クリーン印刷によるべた刷り層との密着性が良ければ、得られる転写シールの転 写が容易になり、転写の際に着色印刷層にひび割れも生じ難くなる。
【0012】 次に、スクリーン印刷によるべた刷り層の上面に、スクリーン印刷等の印刷方 法により、粘着剤層を設ける。この粘着剤層の粘着剤としては、アクリル系、ゴ ム系、シリコーン系等の粘着剤を用いることができる。粘着剤には、必要に応じ 、充填剤、白色顔料、アルミニウム粉等の金属粉、粘着付与剤、レベリング剤、 消泡剤等の各種添加剤を加えてもよい。このような粘着剤層の粘着力は、特に限 定されず、転写シールの転写後、転写されたマーク状の転写物を被着体から剥が す必要が無い場合は粘着力は幾ら高くても良いが、特に人の爪や皮膚などの被着 体の場合のように転写されたマーク状の転写物を後に被着体から除去する必要の ある場合は、剥がし取ることができるように、転写シールの大きさや被着体の種 類等により好ましい粘着力値は異なるが、一般的には、JIS−Z0237に従 って測定した値が約120g/25mm巾から約2000g/25mm巾までの 範囲にあるのが好ましく、更に好ましくは約200g/25mm巾から約100 0g/mm巾の範囲である。このような粘着力を有する転写シールを使用した後 にマーク状の転写物を被着体から剥がす際は、上述のスクリーン印刷によるべた 刷り層がオフセット印刷層より厚く比較的強靱であるので、ゆっくり剥がすと綺 麗に剥がすことができる。かかる粘着剤層の上にセパレーターとしての剥離性シ ートを重ねて、必要に応じ裁断することにより本考案の転写シールとする。
【0013】 本考案の転写シールの転写の目的物である被着体への貼着手順は、先ず、セパ レーターとしての剥離性シートを剥がし、被着体に圧接・貼着し、ポリオレフィ ンフィルムを剥がすと、マーク状の転写物が被着体に残る。
【0014】 本考案の転写シールは、オーバープリント又はアンダーコートインキべた刷り 層の印刷領域が粘着剤層の印刷領域を確実にカバーするに充分な程度に上記粘着 剤層の印刷領域より大きく構成されており、且つ、転写後にオーバープリント又 はアンダーコートインキべた刷り層の粘着剤層の印刷領域より大きい部分のみが 切れてポリオレフィンフィルム側に残る程度にポリオレフィンフィルムに対する 密着性が有るようなオーバープリント又はアンダーコートインキを選ぶので、転 写後に粘着剤層の食み出しが無く、ゴミの付着が殆ど無く、また、逆に、オフセ ット印刷層が粘着剤層を越えて食み出すことも無い。着色印刷層のオフセット印 刷と粘着剤層の印刷との完全な位置合わせが難しいので、上述のような構成によ る転写のメカニズム・作用とその効果は、本考案の優れた点である。
【0015】
【考案の実施の形態】 以下、本考案の好ましい実施の形態の幾つかを説明する。 オフセット着色印刷層と粘着剤層の各印刷領域は実質的に同じ大きさでもよい が、両層の印刷の完全な位置合わせが難しいので、粘着剤層の印刷領域がオフセ ット着色印刷層の印刷領域を確実にカバーするに充分な程度にオフセット着色印 刷層の印刷領域より大きいことが好ましい。このような実施形態の場合は、転写 の際に、上記両層を実質的に同じ大きさにした場合の両層の印刷の位置ずれに原 因する着色印刷層の端部分が欠けて転写されるようなことが無くなる。
【0016】 スクリーン印刷によるべた刷り層は、破断伸度が好ましくは50〜1000% 、更に好ましくは250〜800%、100%モジュラスが好ましくは5〜15 0kg/平方cm、更に好ましくは15〜80kg/平方cm、厚みが好ましく は3〜50μm、更に好ましくは8〜25μmである「弾性を有する層(弾性層 )」としてスクリーン印刷により設けるのが望ましい。
【0017】 この破断伸度が50%未満の場合は、得られる転写シールが、特に皮膚や屈曲 ・伸縮性物品等を転写目的被着体とする場合、その屈曲や伸縮に追随しえない場 合が多く、屈曲や伸縮に対する追随性を更に良くする点から、250%以上であ ることが好ましい。この破断伸度が1000%を越えると、被膜としてのスクリ ーン印刷によるべた刷り層が弱体化することと、そのため、被着体に転写したマ ーク状の転写物を剥がそうとする時、剥がし難くなる欠点が生ずる。同様の観点 から、好ましくは破断伸度800%以下である。
【0018】 100%モジュラスは、弾性を表す指標となるものであるが、これが5kg/ 平方cm未満だと皮膚や屈曲・伸縮性物品等に貼着したシールの絵柄が崩れ易く なり、150kg/平方cmを越えると皮膚や屈曲・伸縮性物品等に貼着したシ ールの絵柄がひび割れし易くなる。好ましい範囲も同様の観点からで、程度の問 題である。なお、「弾性を有する層(弾性層)」とは言っても、引き延ばした後 、完全に復元し得るという意味ではなく、かなりの程度縮む場合は、充分弾性を 有する層としての役目を果たすことができる。
【0019】 上記のような弾性を有するスクリーン印刷によるべた刷り層の厚みが3μm未 満の場合は、フィルム形成能力(ひび割れ、使用後の剥離性等)に乏しくなる傾 向が有り、50μmを越える場合は、被膜として丈夫過ぎて皮膚や屈曲・伸縮性 物品等への追随性が悪くなる傾向が有り、そのような被着体に用いる転写シール を得るのには望ましくない。なお、このようなスクリーン印刷によるべた刷り層 は、組成的に単層であるのがコスト的に好ましいが、複層構造であってもよい。
【0020】 上記のような弾性を有するスクリーン印刷によるべた刷り層の組成は、樹脂・ ゴム成分を主成分とし、少なくとも樹脂成分である場合は、可塑剤を加えるのが 通常であるが加えない場合もあり、ゴム成分の場合には、可塑剤を加えても加え なくてもよい。樹脂・ゴム成分の例としては、エチレン−酢酸ビニール共重合体 、エチレン−ビニールアルコール共重合体、エチレン−塩化ビニール共重合体、 エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水 マレイン酸共重合体〔具体例として、例えば、住友化学工業(株)製「ボンダイ ン(商品名)〕等のオレフィン系共重合樹脂類、エチルアクリレート−ブチルア クリレート共重合体、ブチルアクリレート−メチルアクリレート共重合体、エチ ルアクリレート−酢酸ビニール共重合体等のアクリル系樹脂類、一液型熱可塑性 脂肪族ウレタン系樹脂類〔具体例としては、例えば、大日精化工業(株)製「レ ザミン(商品名)」や日本ポリウレタン工業(株)製「パラプレン(商品名)」 〕、各種のポリアミド系樹脂類、酢酸ビニール系樹脂類、天然ゴム、SBR、ク ロロプレンゴム、アクリルゴム、NBR、ブチルゴム、イソプレンゴム、ウレタ ンゴム、エチレン−酢酸ビニール共重合体ゴム等の各種ゴム類を挙げることがで きる。
【0021】 可塑剤の例としては、DOP、DBP、アジピン酸ブチルエステル、フタール 酸エチルエステル等を挙げることができる。どの可塑剤を使用するかは、樹脂・ ゴム成分の種類によって異なることは言うまでもない。
【0022】 更に、上記のような弾性を有するスクリーン印刷によるべた刷り層に加えるこ とができる成分としては、レベリング剤、消泡剤、その他の各種の添加剤を挙げ ることができる。
【0023】 上述の成分に必要に応じて溶剤を加え、各種のスクリーン印刷法により成膜す ることができる。各成分の使用量の割合は、スクリーン印刷によるべた刷り層と した時の破断伸度、100%モジュラス、厚みの諸特性が上述したような諸特性 の範囲を満足するような割合とするのが好ましく、これは樹脂・ゴム成分の種類 が異なると大きく異なってくる。
【0024】 上述のようにして形成した弾性を有するスクリーン印刷によるべた刷り層とオ フセット印刷層との密着性が良ければ、皮膚や屈曲・伸縮性物品等に転写シール を貼着しても、使用時にオフセット着色印刷層がひび割れするようなことはない 。
【0025】
【実施例】
以下、「図1」を参照しつつ、本考案を実施例によって更に具体的に説明する が、本考案は実施例に限定されるものでは無い。なお、「図1」において、着色 印刷層は1層として表されているが、多色印刷・網点印刷の複層の場合も含めて いるのであり、また、着色印刷層等の各層は連続に表されているが、不連続であ る場合もあり、また、寸法も実際の各寸法の比を表している訳では無く、図は単 に概念図として表したものである。
【0026】実施例1 厚み60μmの延伸ポリプロピレンフィルム1の上に紙用平版オフセットのオ ーバープリントインキ(略して、「OPインキ」)及び三原色+墨の4色インキ をこの順で5色印刷機で印刷した。但し、OPインキはべた刷りとし、且つ、三 原色+墨の4色インキによる写真状の微細な網点印刷の着色印刷層3の印刷領域 を充分カバーするようにOPインキべた刷り層2の印刷領域を着色印刷層3の印 刷領域より大きいものとした。一方、日本ポリウレタン工業(株)製のポリウレ タン「パラプレン(商品名)」100重量部と日本ポリウレタン工業(株)製の 可塑剤「デスモフェン800(商品名)」80重量部をシクロヘキサノン中に溶 解し、得られた溶液中にボールミル等によりチタンホワイト150重量部を分散 させ、適当な粘度の白色スクリーン印刷インキを調製した。次に、着色印刷層3 の印刷領域の上に上記白色スクリーン印刷インキをスクリーン印刷し、厚み約1 5μmのスクリーン印刷によるべた刷り層4を形成した。このスクリーン印刷に よるべた刷り層4の上に、ブチルアクリレート−エチルアクリレート共重合体ア クリル系粘着剤溶液をスクリーン印刷し、乾燥厚み約15mμの粘着剤層5を形 成し、その上にセパレーターとしてのシリコーン処理剥離紙6を重ね、「図1」 の断面構造のような本考案の転写シールとした。但し、粘着剤層5の印刷領域は 、OPインキべた刷り層2の印刷領域と、着色印刷層3及びスクリーン印刷によ るべた刷り層4の印刷領域との中間的な大きさとした。
【0027】 この転写シールのシリコーン処理剥離紙6を剥がし、ステンレス板に粘着剤層 5を接するように、延伸ポリプロピレンフィルム1の上から圧接・貼着し、延伸 ポリプロピレンフィルム1を剥がすと、マーク状の転写物がステンレス板に残っ た。このマーク状の転写物には、粘着剤層5の食み出しが無く、また、逆に、イ ンキ印刷層(OPインキべた刷り層2及び着色印刷層3)が粘着剤層5を越えて 食み出すことも無かった。また、延伸ポリプロピレンフィルム1に着色印刷層3 の欠けた端部分が残ることも全く無かった。
【0028】
【考案の効果】
本考案の転写シールは、粘着転写タイプの転写シールであり、写真状等のオフ セット印刷表現も可能であり、転写し易く、転写の目的物である各種の被着体に 貼り付けた後に粘着剤層の食み出しが無く、粘着剤層へのゴミの付着が殆ど無く 、また、逆に、印刷層が粘着剤層を越えて食み出すことも無いという効果がある 。
【0029】 また、本考案の転写シールの着色印刷層と粘着剤層の各印刷領域は実質的に同 じ大きさでもよいが、両層の印刷の完全な位置合わせが難しいので、粘着剤層の 印刷領域が着色印刷層の印刷領域を確実にカバーするに充分な程度に着色印刷層 の印刷領域より大きくしてもよく、この場合は、転写の際に、上記両層を実質的 に同じ大きさにした場合の両層の印刷の位置ずれに原因する着色印刷層の端部分 が欠けて転写されるようなことが無くなるという効果がある。
【0030】 また、本考案の転写シールのスクリーン印刷によるべた刷り層を、破断伸度、 100%モジュラス、厚みの諸特性が上述したような諸特性の範囲を満足するよ うな弾性層とし、且つ、オフセット印刷層(オフセット印刷によるオーバープリ ント又はアンダーコートインキべた刷り層及び/又は着色印刷層)との密着性が 良いものとする場合は、皮膚や屈曲・伸縮性物品等の被着体に転写シールを貼着 しても、使用時に着色印刷層がひび割れするようなことはなく、被着体に貼り易 く、皮膚や屈曲・伸縮性物品等の被着体に貼着後、該皮膚や屈曲・伸縮性物品等 の屈曲や伸縮に追随可能であり、絵柄のひび割れや崩れが無く、使用中に剥がれ 落ちることも無く、更に粘着剤層の粘着力を適切なものとすれば、使用後は、剥 離が容易であるという効果がある。
【0031】 本考案の転写シールを使用する転写の目的物である被着体としては、特に人の 爪、ノートや筆箱等の学用品や事務用品、各種の日用品、更には人の皮膚やレザ ージャンパーや各種ボール等の屈曲性及び/又は伸縮性(以下、「屈曲・伸縮性 」とする)の物品を挙げることができるが、更に、一般的に言えば、各種の金属 製品、ガラス製品、陶磁器製品、プラスチック成形品など多くのものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施態様による実施例1の転写シー
ルの構成を示す断面概念図である。
【符号の説明】
1 延伸ポリプロピレンフィルム 2 オフセット印刷によるオーバープリントインキ(O
Pインキ)べた刷り層 3 オフセット印刷による着色印刷層 4 スクリーン印刷によるべた刷り層 5 粘着剤層 6 シリコーン処理剥離紙

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンフィルム上にオフセット
    印刷によるオーバープリント又はアンダーコートインキ
    べた刷り層及び着色印刷層を設け、その上面にスクリー
    ン印刷によるべた刷り層を設け、更にその上面に粘着剤
    層を印刷により設け、更にその上面に剥離性シートを貼
    着して構成され、且つ、前記オーバープリント又はアン
    ダーコートインキべた刷り層の印刷領域が前記粘着剤層
    の印刷領域を確実にカバーするに充分な程度に前記粘着
    剤層の印刷領域より大きいことを特徴とする転写シー
    ル。
  2. 【請求項2】 前記粘着剤層の印刷領域が前記着色印刷
    層の印刷領域を確実にカバーするに充分な程度に前記着
    色印刷層の印刷領域より大きいことを特徴とする請求項
    1に記載の転写シール。
  3. 【請求項3】 前記ポリオレフィンフィルムが延伸ポリ
    プロピレンフィルムであることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の転写シール。
  4. 【請求項4】 前記オフセット印刷が平版印刷又は凸版
    印刷であることを特徴とする請求項1から3のいずれか
    に記載の転写シール。
  5. 【請求項5】 前記スクリーン印刷によるべた刷り層
    が、破断伸度が50〜1000%、100%モジュラス
    が5〜150kg/平方cm、厚みが3〜50μmであ
    る弾性層であることを特徴とする請求項1から4のいず
    れかに記載の転写シール。
  6. 【請求項6】 前記スクリーン印刷によるべた刷り層
    が、破断伸度が250〜800%、100%モジュラス
    が15〜80kg/平方cm、厚みが8〜25μmであ
    る弾性層であることを特徴とする請求項5に記載の転写
    シール。
  7. 【請求項7】 前記スクリーン印刷によるべた刷り層が
    白色又は金属色べた刷り層であることを特徴とする請求
    項1から6のいずれかに記載の転写シール。
JP1996008417U 1996-08-02 1996-08-02 転写シール Expired - Lifetime JP3034316U (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH056820U (ja) * 1991-07-10 1993-01-29 株式会社トーキン 基板型ノイズフイルタ
JPH056821U (ja) * 1991-07-10 1993-01-29 株式会社トーキン 基板型ノイズフイルタ
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