JP3033908B2 - 振幅変調方式受信機 - Google Patents

振幅変調方式受信機

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JP3033908B2 JP2217962A JP21796290A JP3033908B2 JP 3033908 B2 JP3033908 B2 JP 3033908B2 JP 2217962 A JP2217962 A JP 2217962A JP 21796290 A JP21796290 A JP 21796290A JP 3033908 B2 JP3033908 B2 JP 3033908B2
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Description

【発明の詳細な説明】 概 要 本発明はダイレクト検波方式による振幅変調方式受信
機であり、受信した信号と局発信号との周波数差を自動
周波数制御(AFC)によつて除去し歪みの発生を抑える
受信機である。特に、本発明においては、前記自動周波
数制御の構成をデジタル信号処理プロセツサ(DSP)な
どによつてデジタル演算処理する。このとき、検出され
る前記周波数差成分の範囲に応じて前記制御の利得を切
換える。これによつて高利得の維持と追従可能な周波数
範囲の確保との両立を図る。また前記デジタル演算処理
を浮動小数点データによつて実行し、その後、実質的に
データ量の増加した固定小数点データに変換することに
よつて前記DSPの出力段であるデジタル/アナログ変換
回路での1ビツトあたりの出力電位を細分化し、出力さ
れる信号のステツプ動作を解消し、出力特性の滑らかな
リニアリテイを確保する。
産業上の利用分野 本発明は、振幅変調方式受信機に関し、特に詳しくダ
イレクト検波方式を適用する振幅変調方式受信機に関す
る。
従来の技術 従来から、多くの振幅変調信号(AM信号)を復調する
装置が存在するけれども、近年ダイレクト検波方式によ
る振幅変調方式受信機(AM受信機)が注目されている。
このダイレクト検波方式によるAM受信機の基本原理は、
受信信号の周波数と同一周波数の局部発振信号(以下、
局発信号という)とを混合して、変調信号の周波数帯域
をローパスフイルタで通過させて変調信号を直接取出す
ものである。
このようなダイレクト検波方式によれば、回路構成を
簡単にすることができるとともに、調整箇所が少なくな
り、信頼性が向上するなどの利点がある。しかしなが
ら、前記ダイレクト検波方式の受信機では、前記局発信
号の周波数と受信信号の周波数とに差があると出力であ
る再生信号に歪みが生じてしまう。そこで本件出願人か
ら特願昭60−113249号として第6図に示すようなAM受信
機が提案されている。
第6図において、アンテナ1から受信される受信信号
は高周波増幅器2で増幅され、混合器3,4にそれぞれ与
えられる。混合器3には局部発振器17からの局発信号
が、また混合器4には前記局発信号の位相を90゜移相器
16にて90゜だけずらした90゜移相信号が与えられ、それ
ぞれ直交成分毎の混合信号が作成される。各混合信号
は、ローパスフイルタ5,6、増幅器7,8などを介して2乗
演算器11,12へ与えられて2乗演算され、加算器13で加
算し、前記加算結果の平方根を平方根演算器14によつて
作成する。前記平方根演算器14からの出力はローパスフ
イルタ18によつて変調信号の周波数帯域成分のみを取出
し、増幅器19にて増幅してスピーカ20から音声に変換す
る。
すなわち90゜だけ位相が異なる局発信号によつて直交
成分毎に混合信号を得て、前記直交成分の合成信号を作
成することで放送波と局発信号との周波数ずれや位相ず
れによるレベルの変動を解消するものである。
しかしながら、この回路では増幅器7,8の利得に差が
あると、2乗演算器11,12および加算器13、平方根演算
器14によつて直交成分に分解した混合信号の絶対値を求
める際に歪み成分が発生してしまう。
前記問題点を解決するための構成の一例として、たと
えば前記ローパスフイルタ5,6を通過した混合信号から
受信信号の搬送波周波数と局発信号の周波数との周波数
差を抽出し、前記抽出結果に基づいて前記周波数差が無
くなるように前記局発信号の周波数を補正する、いわゆ
る自動周波数制御(AFC)の構成が考えられている。
発明が解決しようとする課題 前記自動周波数制御において、高精度な演算を実現す
るためには、たとえば、デジタル信号処理プロセツサ
(DSP)などのデジタル演算回路が用いられる。したが
つて、前記自動周波数制御はデジタル演算回路によつて
取扱われるデータ範囲などに影響されることになる。こ
の中で特に重要な要素としては、前記デジタル演算回路
での周波数差抽出演算結果を局発信号の周波数を補正す
るためのアナログの補正信号に変換するデジタル/アナ
ログ変換回路を効率よく用いることが要求される。
ところで、一般に、デジタル/アナログ変換回路で
は、入力されるデジタルデータに対しアナログの出力電
位が比例して出力される。このため、1ビツトあたりの
出力電位は設定定数によつて決定されている。
第7図は、従来の自動周波数制御において、抽出され
る周波数差成分Δfと対応して変換される補正信号Epの
関係を示す図である。第7図には、前記デジタル/アナ
ログ変換回路でオーバーフローとなる限界電圧±E0(た
とえば±E0=±3V)もまた示されている。従来の自動周
波数制御では、周波数差成分Δfから補正信号Epを生成
する利得が一定である。したがつて、第7図のたとえば
実線l1や2点鎖線l2で示されるように、抽出される周波
数差成分Δfと変換される補正信号Epとの関係は比例関
係を有しており、前記利得は回路全体の特性などに応じ
て適当に選ばれている。
ところで一般に、自動周波数制御に関して高品位を実
現するためには、前記利得は高く設定することが望まし
い。これによつて高速に周波数差補正が機能し、所望の
局発信号の周波数が得られ、歪みの発生を抑制すること
ができる。すなわち、第7図において2点鎖線l2で示さ
れる利得よりも実線l1で示される利得が望ましい。けれ
ども、前記利得を高く設定すると、前記アナログ/デジ
タル変換回路の限界電圧±E0による制御によつて、自動
周波数制御による追従可能な周波数範囲が狭くなつてし
まう。すなわち第7図において実線l1で示される利得で
の追従可能周波数範囲F1は、2点鎖線l2で示される小さ
な利得での追従可能周波数範囲F2より格段に狭い。換言
すると、自動周波数制御による追従可能周波数範囲の拡
大と前記自動周波数制御の利得の増大とを両立すること
はできない。
また、従来の自動周波数制御の構成をデジタル演算回
路によつて実現する際に、前記デジタル演算されるデー
タを固定小数点演算で行うと、前述のように1ビツトあ
たりの出力電位が設定定数によつて決定されることか
ら、たとえ利得を高く設定したとしても、前記補正信号
Epとなるアナログデータは、前記抽出される周波数差成
分Δfであるデジタルデータに対して第8図で示される
ように大きくステツプ動作してしまい、要求するリニア
リテイを得ることができない。なお、第8図は第7図の
実線l1を拡大して示す図に相当する。
したがつて本発明の目的は、自動周波数制御での追従
可能な周波数範囲を十分確保することができ、さらに前
記自動周波数制御を高精度な特性で実現して歪み特性を
改善することができる振幅変調方式受信機を提供するこ
とにある。
課題を解決するための手段 本発明は、予め定める周波数の局部発振信号を出力す
る局部発振器と、 前記局部発振信号の位相を90゜移相した90゜移相信号
を出力する90゜移相器と、 復調すべき振幅変調信号と前記局部発振信号とを混合
する第1の混合器と、 前記第1の混合器の出力のうち、変調信号の周波数帯
域を通過させる第1のローパスフイルタと、 前記振幅変調信号と前記90゜移相信号とを混合する第
2の混合器と、 前記第2の混合器の出力のうち、変調信号の周波数帯
域を通過させる第2のローパスフイルタと、 前記第1および第2のローパスフイルタをそれぞれ通
過した信号を合成して変調信号を取出す振幅変調方式受
信機において、 前記第1および第2のローパスフイルタの出力から振
幅変調信号の搬送波周波数と局部発振信号の周波数との
周波数差成分を抽出する周波数差検出手段と、 前記周波数差検出手段によつて抽出された周波数差成
分に応じて補正信号を生成し、前記補正信号に応じて前
記振幅変調信号の搬送波周波数と局部発振信号との周波
数差が無くなるように局部発振器の発振周波数を補正す
る周波数補正手段とを含み、 前記補正信号は、前記周波数差成分が予め定める閾値
未満のときは大きな第1利得に基づいて生成され、前記
周波数差成分が予め定める閾値以上のときは、前記第1
利得より小さい第2利得に基づいて生成されることを特
徴とする振幅変調方式受信機である。
また本発明においては、少なくとも前記周波数差成分
検出手段と周波数補正手段とでは、浮動小数点データに
よつてデジタル演算処理され、 前記周波数補正手段には、出力されるデータに予め定
める定数を乗算し、実質的なデータ部分を高位ビツト側
へ移動させて固定小数点データに変換するデータ変換手
段と、 前記固定小数点データから成る補正信号を、局部発振
器へ入力するためのアナログ信号に変換するデジタル/
アナログ変換手段とを含むことを特徴とする。
作 用 本発明に従えば、第1の混合器は振幅変調信号と局部
発振信号とを混合し、その出力を第1のローパスフイル
タを介して出力する。一方、90゜移相器は局部発振信号
の位相を90゜移相した90゜移相信号を出力する。第2の
混合器では、振幅変調信号と前記90゜移相信号とを混合
し、第2のローパスフイルタを介して出力する。前記第
1および第2のローパスフイルタを通過した第1および
第2の混合器の出力を合成することによつて、変調信号
が取出される。また周波数差検出手段は第1および第2
のローパスフイルタの出力から、振幅変調信号の搬送波
周波数と局部発振信号の周波数との周波数差成分を抽出
し、周波数補正手段はその抽出された周波数差成分に応
じて、補正信号を生成し、前記補正信号によつて前記周
波数差成分が無くなるように局部発振器の発振周波数を
補正する。
本発明においては、前記補正信号は前記周波数差成分
が予め定める閾値未満のときは大きな第1利得に基づい
て生成される。したがつてわずかな周波数差成分は高速
で補正され、自動周波数制御が高精度に実現できる。一
方、前記周波数差成分が予め定める閾値以上のときは、
前記第1利得より小さい第2利得に基づいて前記補正信
号は生成される。したがつてたとえばアナログ/デジタ
ル変換回路の限界電圧などの制約にかかわらず、自動周
波数制御によつて追従可能な周波数範囲を十分大きく確
保することができる。
また本発明においては、少なくとも前記周波数差検出
手段と周波数補正手段とは浮動小数点データによつてデ
ジタル演算処理される。また前記周波数補正手段には、
データ変換手段が含まれており、デジタル演算された浮
動小数点データが、後段のアナログ/デジタル変換回路
のために固定小数点データに変換される際には、前記浮
動小数点データに予め定める定数が乗算されて実質的な
データ部分を高位ビツト側へ移動して変換する。これに
よつて、実質的なデータ部分を有効に確保した大きなデ
ータ量を成す固定小数点データによつてデジタル/アナ
ログ変換回路などが演算されるので、前記回路を効率的
に活用でき、高精度な変換特性が得られる。したがつて
前記周波数差成分から補正信号への変換特性におけるス
テツプ動作が解消され、高精度なリニアリテイが実現で
きる。
実施例 第1図は本発明の実施例を示す構成図である。
制御回路50は操作部51から与えられる操作信号に応答
して受信希望周波数の放送波を受信するように各部を制
御するものである。
第1図においてアンテナ61に入来した放送波は高周波
増幅器62を経た後に二分岐され、一方は第1の混合器6
3、ローパスフイルタ65、増幅器67、アナログ/デジタ
ル変換回路(以下、「A/D変換回路」という)69、2乗
演算器71を経た後に加算器73に入力され、他方は混合器
54、ローパスフイルタ56、増幅器58、A/D変換回路70、
2乗演算器72を経た後に加算器73に与えられる。混合器
63には局部発振器77からの局発信号f0が直接入力され、
混合器64には前記局発信号f0が90゜移相器76を介して入
力される。加算器73の出力信号は平方根演算器74を介し
てデジタル/アナログ変換回路(以下、「D/A変換回
路」という)75へ与えられる。一方、A/D変換回路69,70
の出力信号は周波数差検出回路78へ与えられる。
周波数差検出回路78内において、乗算器79〜82は入力
された信号の積を求め、その積に対応する信号を出力す
るものである。乗算器79の2つの入力端子の一方へはA/
D変換回路69の出力が直接与えられ、他方へは前記A/D変
換回路69の出力が遅延器83を介して与えられる。また乗
算器80の2つの入力端子の一方へはA/D変換回路70の出
力が直接与えられ、他方へはA/D変換回路70の出力が遅
延器84を介して与えられる。さらに乗算器81の2つの入
力端子の一方へはA/D変換回路69の出力が直接与えら
れ、他方へはA/D変換回路70の出力が遅延器84を介して
与えられる。また乗算器82の2つの入力端子の一方へは
A/D変換回路70の出力が直接与えられ、他方へはA/D変換
回路69の出力が遅延器83を介して与えられる。
乗算器79,80の出力信号は加算器85へ与えられて加算
され、除算器86の一方の入力端子へ与えられる。また乗
算器81,82の出力信号は加算器87へ与えられて加算さ
れ、除算器86の他方の入力端子へ与えられる。除算器86
は加算器85,87からの信号の商を求めることで放送波と
局発信号f0との混合信号の周波数差Δfを検出する。
周波数差検出回路78によつて検出された周波数差成分
Δfは、D/A変換回路88へ与えられて周波数変調放送波
(FM波)の受信時に受信信号として使用されるととも
に、定数設定回路89へ与えられる。定数設定回路89は周
波数補正手段を成し、入力される位相差成分Δfに基づ
いて補正信号dfを演算する。本実施例においては、前記
補正信号dfは入力される周波数差成分Δfの予め定める
閾値fmに対する比較効果に応じて演算される。
演算生成された補正信号dfは係数器90を介して加算器
91へ与えられ、後述するデジタルローパスフイルタ92か
らの信号と加算された後、D/A変換回路93によつてアナ
ログデータに変換され、局部発振器77へ与えられる。局
部発振器77では、こうしてD/A変換回路93から与えられ
る補正信号Eに応じて出力する局発信号f0の周波数を補
正する。なお、前記係数器90の係数Kaは制御回路50によ
つて変更可能なように構成されている。また、回路特性
に応じて、前記定数設定回路89の前段にたとえばラグリ
ード形のデジタルローパスフイルタが構成されていても
よい。
一方、局部発振器77の局発信号f0はプログラマブルカ
ウンタ110に与えられる。プログラマブルカウンタ110、
位相比較器111、デジタルローパスフイルタ92、加算器9
1、D/A変換回路93、さらに局部発振器77はフエイズロツ
クドループ回路(PLL)を構成しており、局発信号f0を
希望周波数に変化させる役割を有している。
前記プログラマブルカウンタ110は制御回路50から与
えられる受信希望周波数に対応した分周比であるN値に
応じて、局発信号f0を分周するものであり、分周された
局発信号f0は位相比較器111へ与えられる。位相比較器1
11は、分周後の局発信号f0と図示せぬ基準信号発生器か
らの信号を分周して得た基準信号frとの位相差成分に対
応したデユーテイ比のパルス信号をデジタルローパスフ
イルタ92へ出力するものである。
デジタルローパスフイルタ92は係数器120,121、遅延
器122、さらに加算器123から構成される。なお、前記係
数器120,121における係数Kb,Kcは制御回路50からの信号
に応答して変化される。
前記位相比較器111の出力信号はデジタルローパスフ
イルタ92で平滑化されて加算器91、D/A変換回路93を介
して局部発振器77へ与えられ局発信号f0の周波数を変化
させる。
本実施例においては、少なくとも前記周波数差検出回
路78および定数設定回路89などのデジタル演算処理可能
な構成をたとえばデジタル信号処理プロセツサ(DSP)9
4を用いて実現する。第1図においては、前記2乗演算
器71,72や平方根演算器74なども前記DSP94内に構成され
ている。
さらに本実施例においては、前記DSP94内においては
浮動小数点データを取扱つてデジタル演算処理を実行す
る。一方、A/D変換回路69,70およびD/A変換回路93は固
定小数点データとして取扱わなければならない。したが
つて、前記A/DA変換回路69,70からDSP94への信号ライン
sl1,sl2にて、固定小数点データが浮動小数点データに
変換され、一方、DSP94からD/A変換回路93への信号ライ
ンsl3上にて浮動小数点データから固定小数点データへ
の変換が実行される。
第2図には、DSP94内でのデータ処理の関係を示す図
である。また、第1表には各データの一例が示されてい
る。なお第1表においては入出力を16ビツト、内部演算
を24ビツトで行う場合の例である。
A/D変換回路69,70を介して入力される混合信号は、BT
C(binary two complement)表示される16ビツトの固定
小数点データとして入力され、一旦中間データに変換さ
れた後、浮動小数点データに変換される。前記浮動小数
点データに対して、DSP94では、乗算、加算、さらに除
算などの各演算処理が演算回路100にて実行される。前
記演算結果によつて得られる周波数差成分Δfは前述の
ように定数設定回路89を経て補正信号dfに変換され、ラ
インsl3にて固定小数点データに変換する。
前記浮動小数点データから固定小数点データへ変換す
る際には、一旦中間データを経る。このとき、浮動小数
点データに予め定める定数(本実施例においては「80
(Hex;16進表示」)が処理回路101にて乗算され、演算
結果となる実質的なデータ部分を高位ビツト側に移動し
て中間データに変換する。この中間データを固定小数点
データに変換し、D/A変換回路93へ入力する。したがつ
て、従来のように固定小数点データによつて演算する構
成に比較して浮動小数点データによつて演算する構成に
より、前記演算結果は格段に高精度化する。
第3図は本実施例における周波数差成分Δfと補正信
号Eとの関係を示す図である。第2図において、横軸は
周波数差検出回路78で検出される周波数差成分Δfを示
し、縦軸は定数設定回路89で変換されて生成されたデジ
タルデータの補正信号dfが、さらにD/A変換回路93を介
して変換されたアナログデータの補正信号Eとして示さ
れている。したがつて、縦軸には、D/A変換回路93でオ
ーバーフローとなる限界電圧±E0(たとえば±E0=±3
V)もまた示されている。
第4図はDSP94内でのデータ演算処理を説明するため
のフローチヤートである。以下、第1図、第3図および
第4図を参照して具体的な数値例を交えながら、周波数
差成分Δfと補正信号Eとの関係を示す。
第1図においてA/D変換回路69,70から混合信号が入力
される毎に第4図のプログラムは実行される。
ステツプm1では、前記混合信号のデータが入力され、
ステツプm2にて前記入力データを浮動小数点データに変
換し、処理はステツプm3へ進む。ステツプm3では、周波
数差検出回路78にて周波数復調処理を行い、受信放送波
の搬送波周波数と局発信号f0の周波数との周波数差成分
Δfを演算し、処理はステツプm4へ進む。
たとえば、受信放送波と局発信号f0との周波数差が±
5KHzのとき、周波数差成分Δfは±1.0が出力される。
ステツプm4では、前記演算された周波数差成分Δfが
追従可能周波数±fbに対して Δf>fb …(1) Δf<−fb …(2) の関係を満足するか否かが判断される。ここで追従可能
周波数fbとは、D/A変換回路93の限界電圧±E0によつて
定められる補正信号Eの最大値に対応する周波数差成分
Δf、すなわち自動周波数制御で追従可能な周波数差限
界値である。前記判断が否定であるならば処理はステツ
プm5へ進み、第3式を満足する際には定数設定回路89に
て変換されるデジタルの補正信号dfを最大値Loとし、一
方第4式を満足する際には、前記デジタルの補正信号df
を最小値−Loとする。すなわち、前記第3式および第4
式を満足する際には、後述のようにD/A変換回路93の限
界電圧±E0によつてオーバーフローを発生するために、
最大値および最小値に補正信号dfは変換される。前記変
換後、処理はステツプm9へ進む。
一方、前記ステツプm4における判断が肯定であるなら
ば、処理はステツプm6へ進み、前記演算された周波数差
成分Δfが閾値fm(たとえば0.02)との比較の結果、 |Δf|≦fm …(3) を満足しているか否かが判断される。前記判断が肯定で
あるならば、処理はステツプm7へ進み、十分大きい第1
利得G1を用いて第2図の実線l10に示す特性に従い、す
なわち df=G1×Δf …(4) に基づいてデジタルの補正信号dfを生成する。一方、前
記ステツプm6における判断が否定であるならば、すなわ
ち、 fb>|Δf|>fm …(5) の関係を満足するときは、処理はステツプm8へ進み、小
さい第2利得G2を用いて第2図の実線l11で示される特
性に基づき、すなわち df=G1×(±fm)+G2×(Δffm) …(6) (fmの正負符号は、Δfの正負に相関する。) からデジタルの補正信号dfを生成する。前記ステツプm
7,ステツプm8において補正信号df生成後、処理はステツ
プm9へ進み、前記定数設定回路89にて生成された補正信
号dfのデータを固定小数点データに変換し、ステツプm1
0にてD/A変換回路93へ入力し、アナログデータの補正信
号Eに変換して出力する。補正信号EはD/A変換回路93
の限界電圧±E0に応じて±3Vの範囲で出力され、±3Vの
補正信号Eの変位に応じて、たとえば±5KHzに亘つて局
発信号f0の周波数を変位させる。
また第3図には、従来の構成のように単一利得G1の際
の周波数差成分Δf−補正信号Eの特性が重ねて示され
ている。第2図から明確なように、抽出された周波数差
成分Δfの範囲にかかわらず単一利得G1とする構成であ
るならば、大きい利得とする反面、自動周波数制御によ
つて追従可能な周波数範囲が非常に狭くなつてしまうけ
れども、本実施例のように、周波数ずれを無くすために
必要な利得G1と周波数を近づけるための利得G2とを別個
に設けることによつて、自動周波数制御の高速追従性と
追従可能周波数範囲の拡大の両立を実現している。すな
わち小さい周波数差成分Δfの範囲では十分大きな第1
利得G1によつて高速追従性が実現でき、一方大きな周波
数差成分Δfの範囲に対しては小さな第2利得G2を用い
ることによつて、D/A変換回路93の限界電圧±E0などの
制約にかかわらず、より大きな追従可能周波数範囲Fを
確保することができる。こうして、より最適な自動周波
数制御による歪み特性の改善を実現することができる。
また本実施例においては、前述のように浮動小数点デ
ータによる高精度演算によつて変換された補正信号dfに
予め定める定数を乗算し、前記高精度なデータを有効に
確保しながら固定小数点データに変換するので、前記演
算結果が高精度に加えて大きなデータ量として取扱われ
ることになる。したがつて前記大きなデータ量に基づい
てD/A変換回路93ではデジタルデータの1ビツトあたり
のアナログデータの出力電圧が設定されるので、1ビツ
トあたりの出力電位が細分化される。したがつて従来の
周波数差成分Δf−補正信号Eの特性での大きなステツ
プ動作が解消され、第5図に示されるように、従来に比
べてより滑らかなリニアリテイが実現できる。なお便宜
上、第5図は従来技術にて述べた第8図と同一スケール
で描写されている図であり、第3図の実線l10を拡大し
て示す図に相当する。
次に本実施例の動作を説明する。
操作部51が操作され、受信希望周波数が変更される
と、制御回路50は、係数器90およびデジタルローパスフ
イルタ92の係数器120,121の係数Ka,Kb,Kcを設定し(た
とえば、Ka=0,Kb=0.001,Kc=0.999)、またプログラ
マブルカウンタへN値を与える。
したがつて周波数検出回路78によつて検出される周波
数差成分Δfから生成された補正信号dfが加算器91へ与
えられる。局発信号f0の周波数がプログラマブルカウン
タ110に与えられたN値に応じた周波数になるようにPLL
が動作する。このようなPLLによる周波数の変更に要す
る時間は250ms程度であり、その時間が経過すると制御
回路50は検出器90,120,121の係数Ka〜Kcを、Ka=1,Kb=
0,Kc=1に設定する。
デジタルローパスフイルタ92は上述の係数が設定され
ることで、前記出力が保留状態となり、局部発振器77か
ら出力される局発信号f0の周波数は受信希望周波数とな
る。
第1の混合器63から出力される第1の混合信号はアン
テナ61に入力された放送波と局部発振器77から出力され
る局発信号f0との積に対応しており、また第2の混合器
64から出力される第2の混合信号はアンテナ61に入力さ
れた放送波と局発信号f0を90゜移相した信号との積に対
応している。ここで放送波をa・sin(ωt+Δθ)と
置き、また局発信号f0をb・sinωtと置くと、混合器6
3の出力は、 となる。また混合器64の出力は、 となる。したがつて、ローパスフイルタ65,66によつて
(2ω+Δθ)の周波数成分を取除くため、ローパスフ
イルタ65,66を通過した第1および第2の混合信号は、
大きさが放送波の信号レベルaと局発信号f0のレベルb
の積で周波数がΔθの正弦波信号を直交成分に分解した
ものとなる。
したがつて混合器63から出力される第1の混合信号を
放送波の実部Rとし、また混合器64から出力される第2
の混合信号を放送波の虚部Xとすると、一般式として、 混合信号=R+jX …(9) と表される。局発信号f0の大きさは一定であるため、混
合信号の大きさは放送波の大きさによつて決定される。
したがつて混合信号の実部Rの2乗と虚部Xの2乗とを
加算し、加算した結果の平方根を求めることで放送波に
含まれたAM変調信号を取出すことができる。
ここで周波数差検出回路78について説明する。
ある時間の混合信号の値をA=R1+jX1とし、その混
合信号の単位時間Δt秒後の値をB=R2+jX2とすると
き、 となり、混合信号がΔt間に変化した位相量Δθは、 となる。
そこで、Δθが微小角度である場合、 であることを考慮して、周波数差検出回路78は、ある時
間の放送波AをA/D変換回路69,70から遅延器83,84で遅
延させることで作成し、またΔt秒後の放送波BをA/D
変換回路69,70から直接与えられる信号に対応させて、
第12式に基づいて単位時間Δt間に変化した位相量Δθ
すなわち周波数差ずれΔfを求める。
周波数差検出回路78は、局発信号f0が温度変化などに
よつてその周波数が変化して受信希望周波数からずれた
ことを検出し、その量に応じた補正信号dfを定数設定回
路89にて生成し、係数器90を介して加算器91へ与える。
加算器91はデジタルローパスフイルタ92に保持された
値と前記補正信号dfとを加算し、D/A変換回路93を介し
てアナログデータ(保持値+補正信号E)として局部発
振器77へ与える。こうして、前記補正信号Eによつて局
発信号f0を周波数差成分を打消すように制御される。
このように放送波と局発信号f0との周波数差成分Δf
が無くなるように帰還を行つているため、復調した出力
に歪みが表れなくなり、歪み特性が良好に改善される。
また、放送波の受信強度が低下すると、周波数差検出
回路78から周波数差成分Δfが出力されなくなるけれど
も、局部発振器77へは一定の制御電圧が与えられ続ける
ため、局発信号f0は温度変化による微小な周波数変動に
よつて僅かに歪みが生じるけれども、放送波の受信を継
続することができる。なお、このように放送波の受信強
度が低下したときには、すでにS/N比が悪化しているた
め、僅かな歪みが発生しても問題はない。
したがつて本実施例によれば、周波数差検出の演算を
デジタル演算回路で構成した場合であつても、局部発振
器の前段に配置されるD/A変換回路に制約されることな
く、自動周波数制御の最適な構成が実現できる。さら
に、検出される周波数差成分の範囲に応じて複数の大き
さの利得を使い分けることによつて、必要な範囲では高
い利得による高速制御が実現でき、さらにより広い周波
数範囲にわたつて前記制御を追従することができる。こ
うして歪み特性を格段に改善することができる。また、
前記デジタル演算処理を浮動小数点データを用いて実行
し、実質的に有効なデータ部分を確保した状態で固定小
数点データに変換するので、高精度な演算の実現ととも
にD/A変換回路での1ビツトあたりの出力電圧が細分化
され、周波数差成分−補正信号の特性に滑らかなリニア
リテイが得られる。
発明の効果 本発明によれば、周波数差成分と補正信号との特性を
大きさの異なる第1利得および第2利得によつて生成す
る。すなわち周波数差成分が小さい範囲では、大きな第
1利得によつて自動周波数制御の高速動作を実現するこ
とができ、一方周波数差成分が大きい範囲では前記第1
利得より小さい第2利得によつて、自動周波数制御によ
つて追従可能な周波数範囲を十分に広く確保することが
できる。こうして最適な自動周波数制御による歪み特性
の改善を実現することができる。
また、周波数差成分の演算を浮動小数点データによる
デジタル演算処理で実行し、実質的なデータ部分を有効
に確保した固定小数点データに変換するので、デジタル
/アナログ変換回路での1ビツトあたりの出力電位がよ
り細分化され、前記周波数差成分−補正信号の特性がよ
り円滑なリニアリテイで実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の構成を示すブロツク図、第2
図はDSP94内でのデータ処理の関係を示す図、第3図は
本実施例における周波数差成分Δf−補正信号Eの特性
を示す図、第4図はDSP94内でのデータ演算処理を説明
するためのフローチヤート、第5図は第3図の要所を拡
大して示す図、第6図は従来のダイレクト検波方式の受
信機の構成を示す図、第7図は従来の構成における周波
数差成分Δf−補正信号Epの特性を示す図、第8図は第
7図の要所を拡大して示す図である。 50……制御回路、61……アンテナ、63,64……混合器、6
5,66……ローパスフイルタ、69,70……アナログ/デジ
タル変換回路、76……90゜移相器、77……局部発振器、
78……周波数差検出回路、89……定数設定回路、93……
デジタル/アナログ変換回路、94……DSP、f0……局発
信号、Δf……周波数差成分、E……補正信号、G1……
第1利得、G2……第2利得、fm……閾値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03D 1/00 H03D 1/22 H04B 1/30

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め定める周波数の局部発振信号を出力す
    る局部発振器と、 前記局部発振信号の位相を90゜移相した90゜移相信号を
    出力する90゜移相器と、 復調すべき振幅変調信号と前記局部発振信号とを混合す
    る第1の混合器と、 前記第1の混合器の出力のうち、変調信号の周波数帯域
    を通過させる第1ローパスフイルタと、 前記振幅変調信号と前記90゜移相信号とを混合する第2
    の混合器と、 前記第2の混合器の出力のうち、変調信号の周波数帯域
    を通過させる第2のローパスフイルタと、 前記第1および第2のローパスフイルタをそれぞれ通過
    した信号を合成して変調信号を取出す振幅変調方式受信
    機において、 前記第1および第2のローパスフイルタの出力から振幅
    変調信号の搬送波周波数と局部発振信号の周波数との周
    波数差成分を抽出する周波数差検出手段と、 前記周波数差検出手段によつて抽出された周波数差成分
    に応じて補正信号を生成し、前記補正信号に応じて前記
    振幅変調信号の搬送波周波数と局部発振信号との周波数
    差が無くなるように局部発振器の発振周波数を補正する
    周波数補正手段とを含み、 前記補正信号は、前記周波数差成分が予め定める閾値未
    満のときは大きな第1利得に基づいて生成され、前記周
    波数差成分が予め定める閾値以上のときは、前記第1利
    得より小さい第2利得に基づいて生成されることを特徴
    とする振幅変調方式受信機。
  2. 【請求項2】少なくとも前記周波数差成分検出手段と周
    波数補正手段とでは、浮動小数点データによつてデジタ
    ル演算処理され、 前記周波数補正手段には、出力されるデータに予め定め
    る定数を乗算し、実質的なデータ部分を高位ビツト側へ
    移動させて固定小数点データに変換するデータ変換手段
    と、 前記固定小数点データから成る補正信号を、局部発振器
    へ入力するためのアナログ信号に変換するデジタル/ア
    ナログ変換手段とを含むことを特徴とする請求項第1項
    記載の振幅変調方式受信機。
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