JP3033821U - 洗剤容器ホルダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 家庭の浴室や台所等で使用する市販の洗剤容
器をそのまま用いて壁面に安定して保持した状態で簡易
に洗剤を取り出すことができる実用的な洗剤容器ホルダ
を提供すること。 【解決手段】 洗剤容器ホルダ１は、シャンプ等の液状
洗剤２０が収納され、且つ開口部３を開閉するバルブ４
を備えた市販洗剤容器２の頭部および側面の半周以上を
取り囲む円弧状からなる板バネからなる係止部５を備え
ると共に、この係止部５を所定の壁面に固定するための
取付部６とから構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、特に、浴室、台所等の液状洗剤を使用する箇所において、市販洗 剤容器を所定の壁面に設置したままで液状洗剤を取り出すことができる洗剤容器 ホルダに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、周知の洗剤容器ホルダは、洗面所等の水道の蛇口近傍に設置されている ものがあり、この洗剤容器ホルダはプラスチック製の洗剤容器の下側にバルブが 一体に取り付けられており、そのバルブを上方に押し上げることにより容器内の 液状洗剤が適宜供給されるようになっている。また、洗剤容器内の液状洗剤がな くなった場合には、容器上部の蓋を取り外して開口部に適宜液状洗剤を補充する ようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来の洗剤容器ホルダにあっては、洗剤容器内に所 望の液状洗剤をその都度補給する必要があり、液状洗剤の補充作業に手間がかか るという問題があった。また、例えば、家庭の浴室や台所において、この洗剤容 器ホルダを適用した場合には、市販のシャンプ等の洗剤容器から備付けの洗剤容 器に液状洗剤を移し換えるという煩雑な作業が必要となるという問題があった。

【０００４】 そこで、この考案は、このような従来の未解決の課題に着目してなされたもの であり、家庭の浴室や台所等において使用する市販の洗剤容器をそのまま用いて 壁面に安定して保持した状態で簡易にシャンプ等の液状洗剤を取り出すことがで きる実用的な洗剤容器ホルダを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上の諸問題を解決するために、請求項１に記載の考案は、液状洗剤が収納さ れ、且つ開口部を開閉するためのバルブが取付けられた市販洗剤容器を保持する ための洗剤容器ホルダであって、前記開口部を下向きに配した状態で前記市販洗 剤容器を着脱自在に係止する係止部を備えるとともに、この係止部を所定の壁面 に取付けるための取付部を備えたことを特徴とする洗剤容器ホルダを提供する。

【０００６】 従って、洗剤容器ホルダの係止部によって、シャンプ等の液状洗剤を使用する 箇所に市販洗剤容器を、その開口部を下向きにして着脱自在に係止し、市販洗剤 容器のバルブを操作することにより必要量の液状洗剤が供給される。

【０００７】 なお、市販洗剤容器に取付けられるバルブは、予め、備付けられているものは 勿論のこと、既存の蓋を取り外して適宜バルブを取り付けてあるものも含むもの である。

【０００８】 請求項２に記載の考案は、請求項１に記載の洗剤容器ホルダにおいて、前記係 止部は、市販洗剤容器の外周面の一部を囲んで配され、前記市販洗剤容器に向け て付勢された板バネからなることにより、この板ばねの付勢力に対向するように して市販洗剤容器を着脱する。

【０００９】 請求項３に記載の考案は、前記開口部が下向きに配された市販洗剤容器の外周 面に当接して配され、前記係止部に取付けられたスポンジ用受け皿を備えたこと によって、市販洗剤容器の平坦な底面等にスポンジ用受け皿を当接して設置し、 スポンジ等の備品を設置するとともに、バルブ操作による市販洗剤容器の上昇を 抑える。

【００１０】 請求項４に記載の考案は、前記係止部を前記取付部の取付面に対して前後方向 に伸縮させる伸縮機構を備えたことにより、洗剤を取り出す場合には、係止部を 手前に引き寄せて手元でバルブ操作ができ、洗剤の不使用時には係止部を押し込 むことにより係止部を壁面近傍に収納する。

【００１１】 請求項５に記載の考案は、前記市販洗剤容器内の洗剤を加熱して保温する加熱 保温機構を備えたことにより、例えば、電熱線とサーモスタットを備えた水槽を 市販洗剤容器周囲に配することにより、液状洗剤を所定の温度まで加熱して保温 する。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の実施の形態について説明する。 図１中１は洗剤容器ホルダを示しており、この洗剤容器ホルダ１は、浴室のシ ャンプ等の液状洗剤２０が収納され、且つ開口部３を開閉するためのバルブ４が 取付けられた市販洗剤容器２を保持するためのものであり、前記市販洗剤容器２ の開口部３を下向きに配した状態で着脱自在に係止する係止部５を備えるととも にこの係止部５を所定の壁面２１に取付ける取付部６とから構成されている。

【００１３】 先ず、ここで用いられる市販洗剤容器２は１リットル程度の大容量のものが用 いられており、この市販洗剤容器２の開口部３に予め備えつけられている蓋部が 取り外されて予めバルブ４が螺合してある。

【００１４】 このバルブ４は、図２に示すように、ここでは市販洗剤容器２の開口部３の外 周縁にねじ部８が螺合しており、その底面中央に孔９を備えた本体４ａと、この 孔９に隙間なく貫通して取り付けられた操作棒１０と、前記操作棒１０を下向き に付勢するばね１１とから構成されている。

【００１５】 また、操作棒１０は、前記本体４ａの内側と外側にそれぞれフランジ１２を備 えるとともに、操作棒１０の前記下側のフランジ１２近傍の外径を細く形成して ある。また、前記ばね１１は前記操作棒１０に外嵌して前記本体外側面と下側フ ランジ１２の間に嵌め込まれている。

【００１６】 また、図１に示すように、洗剤容器ホルダ１は、全体が可撓性のある合成樹脂 によって構成されており、市販洗剤容器２を係止する係止部５と、市販洗剤容器 ２を垂直な壁面２１に接合する取付け部６と、これら係止部５と取付部６とを連 結する連結部１４とから構成されている。

【００１７】 ここで、係止部５は、逆さに配された市販洗剤容器２の胴部の半周以上を取り 囲む円弧状からなる上側係止部と５ａと、前記上側係止部５ａの下側に設けられ て市販洗剤容器２の頭部の半周以上を取り囲む円弧状の下側係止部５ｂとから構 成されており、市販洗剤容器２の側面と直交する方向に弾性変形可能となってい る。従って、市販洗剤容器２をこの係止部５に装着する際には、前方から押し付 けるように係止部５を外側へ弾性変形させることにより装着し、逆に市販洗剤容 器２を引き出すようにして取り外すことができる。

【００１８】 取付け部６は、所定の垂直な壁面２１に当接する平面矩形の当接板６ａからな り、この当接板６ａの隅部４箇所に取付け孔６ｂが設けられることにより所定の 壁面にビス止めされている。

【００１９】 なお、上記取付け部６は必ずしもビス止めに限るものではなく当接面に接着剤 を塗布することにより壁面に接着固定することも可能である。 また、連結部１４は、上側係止部５ａの後部と前記取付部６との間に配されて おり、取付け面と直交する方向に延在する２本の入れ子式係合部１４ａから構成 されており、従って、洗剤容器ホルダ１を取付け面に対して伸縮させる伸縮機構 を構成している。

【００２０】 さらに、係止部５に逆さに取付けられた市販洗剤容器２の上面をなす水平な底 面にスポンジ用受け皿１５が当接して載置されている。 このスポンジ用受け皿１５は平面矩形で周縁部が上方に湾曲しており、この上 面にスポンジや石鹸等を載置可能としてている。また周縁部の側部２箇所には係 合部１５ａが下方に延在しており、その下端には突起部１５ｂが設けられ、この 突起部１５ｂを前記上側係止部の両側に設けられた係合孔１５ａに押しつけるこ とにより相対的に弾性変形して前記突起部１５ｂが係合孔１５ａを挿通すること により、これらが係合される。

【００２１】 このような洗剤容器ホルダ１は、逆さに配された市販洗剤容器２の下側のバル ブ４の操作棒１０を上方に押し上げることにより、市販洗剤容器２の開口部３が 開放され、液状洗剤２０が下方に流出して供給される。また、操作棒１０を離す とばね１１の付勢力により、操作棒１０が下がって開口部３を閉塞する。これに より、必要量の液状洗剤２０を取り出すことできる。

【００２２】 また、洗剤容器ホルダ１によって市販洗剤容器２を載置することなく所定の壁 面に安定して固定することができ、すばやくバルブ４まで手をのばして液状洗剤 ２０を取り出すことができる。

【００２３】 また、洗剤容器ホルダ１の係止部５によって、市販洗剤容器２の蓋を取り外し てバルブ４を取り付けるだけで直接使用することができるので、浴室や台所等の 市販の洗剤容器２を使用する場合等に広く適用することができる。

【００２４】 さらに、洗剤容器ホルダ１の連結部１４に伸縮機能を備えたことにより、台所 のシンク等の狭いスペースにおいて、液状洗剤２０を使用する場合には、連結部 １４を伸長して市販洗剤容器２を手元に引出し、市販洗剤容器２の取り出しを容 易にするとともに、収納時には連結部１４を収縮することにより、スペースを有 効に利用することができる。

【００２５】 さらに、スポンジ用受け皿１５を市販洗剤容器２上面に設置することにより、 平坦な市販洗剤容器２の底面を有効に利用して液状洗剤２０とともに使用するス ポンジ等も所定の壁面２１近傍に載置することを可能にする。

【００２６】 次に、この発明の別の実施の形態について説明する。 この発明は、図３に示すように、上記洗剤容器ホルダ１に液状洗剤２０の加熱 保温装置１６を備えたものであり、この加熱保温装置１６は市販の電気湯沸器と 同様の構成を備え、市販洗剤容器２周囲に配された水槽１７の壁面に係止部５が 取り付けられており、この係止部５に市販洗剤容器２が取り付けられ、前記市販 洗剤容器２の開口部３にはバルブ４が着脱自在に取り付けられている。

【００２７】 また、この水槽１４は外側面に設けられた取付部６が所定の壁面２１に取付け られており、さらに前記市販洗剤容器２の上面には、洗剤注入口１８が設けられ ている。

【００２８】 また、この水槽１７の内周面はステンレス製の熱伝導体によって構成され、水 槽１７内部には、水槽内の水を加熱するための図示しない電熱線が配されており 、この電熱線１７ａの所定位置にはバイメタルからなるサーモスタット１７ｂが 配されることにより、水温調節が可能となっている。

【００２９】 これにより、水槽内の水温を一定温度に加熱保温しておけば、市販洗剤容器２ 内の液状洗剤２０を温めておくことができ、例えば、冬場の寒い時期に洗髪する 場合に頭部に温かい液状洗剤２０を供給することができる。

【００３０】 なお、上記実施の形態において市販洗剤容器２に取り付けるバルブ４は、操作 棒１０を上下させることにより、液状洗剤２０を取り出すようにしたが、この構 成に限るものではなく、回転式の操作部１０によって構成することもできる。

【００３１】 また、この実施の形態においては、市販の蓋を取り外して代わりにバルブ４を 取り付けるように構成したが、バルブ付きの規格化された洗剤容器を洗剤メーカ 等で製作することにより、直接洗剤容器ホルダ１に取り付けることも可能である 。

【００３２】 さらに、市販洗剤容器２の胴部に凹溝を設けて、係止部５をこの凹溝に嵌め込 んで係止させれば、上下方向のバルブ操作とともに市販洗剤容器２が上方に移動 するのを抑止することもできる。

【００３３】 また、この係止部５は必ずしも合成樹脂によって構成する必要はなく、弾性の ある鋼板等で構成することもできる。また、図４に示すように、各係止部５の先 端に市販洗剤容器２の案内用の湾曲部１９を設けることにより、係止部５の外方 への弾性変形を簡易に行い、市販洗剤容器２の装着を容易に行うことができる。

【００３４】 さらに、係止部５は、上記構成に限るものではなく、これ以外に、各係止部５ を２つの板バネによって構成し、板ばねの少なくとも一方が前記連結部１４に長 さ調節可能に取り付けられていることにより、市販洗剤容器２の大きさが異なる 場合に、適宜調整して対応することもできる。

【００３５】

【考案の効果】

以上、説明したように、請求項１の考案によれば、市販洗剤容器にバルブを取 り付けて所定の壁面に着脱自在に取り付けることができるので、従来のように専 用容器に洗剤を詰め替える作業を不要にして、浴室や台所等における市販の洗剤 容器に広く適用することができる。

【００３６】 請求項２の考案によれば、係止部の板ばねの付勢力に対向するようにして市販 洗剤容器を押し込んだり引出したりするだけで着脱作業を簡易に行うことができ る。

【００３７】 請求項３の考案によれば、前記市販洗剤容器の上面に当接して配され、前記洗 剤容器ホルダに取付けられたスポンジ用受け皿を備えたことにより、洗剤ととも に使用するスポンジ等の付属品を設置して、洗剤を使用する際にすばやく取り出 すことができる。

【００３８】 請求項４の考案によれば、係止部を所定の取付け面に対して前後方向に伸縮さ せる伸縮機構を備えることにより、市販洗剤容器を収納可能にしてスペースを有 効利用することができる。

【００３９】 請求項５の考案によれば、洗剤容器ホルダに洗剤の加熱保温装置を設けること により、冬場等においても常に温かい洗剤を取り出すことができ、例えば美容院 等の洗剤を多量に使用する場所において好適に使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施の形態にかかる洗剤容器ホルダ
を示しており、同図（ａ）は正面図、同図（ｂ）は側面
図、同図（ｃ）はスポンジ用受け皿を取り外した状態を
示す平面図である。

【図２】この考案の実施の形態にかかる洗剤容器ホルダ
のバルブを示す詳細図である。

【図３】洗剤の加熱保温装置を備えた洗剤容器ホルダを
示す断面図を示している。

【図４】洗剤供給装置の係止部の変形例を示す平面図で
ある。

【符号の説明】

１……洗剤容器ホルダ ２……洗剤容器 ３……開口部 ４……バルブ ５……係止部 ６……取付け部 ８……螺子孔 ９……孔 １０……操作棒 １１……ばね １２……フランジ １４……水槽 １５……スポンジ用受け皿 １６……加熱保温装置 １７……水槽 １８……洗剤注入口 １９……湾曲部 ２０……液状洗剤 ２１……壁面

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 液状洗剤が収納され、且つ開口部を開閉
   するためのバルブが取付けられた市販洗剤容器を保持す
   るための洗剤容器ホルダであって、前記開口部を下向き
   に配した状態で前記市販洗剤容器を着脱自在に係止する
   係止部を備えるとともに、この係止部を所定の壁面に取
   付けるための取付部を備えたことを特徴とする洗剤容器
   ホルダ。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の洗剤容器ホルダにおい
   て、前記係止部は、前記市販洗剤容器の外周面の少なく
   とも半周以上を囲んで配され、前記市販洗剤容器の外周
   面に向けて付勢して係止する板バネからなる洗剤容器ホ
   ルダ。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の洗剤容器ホルダにおい
   て、前記市販洗剤容器の外周面に当接して配され、前記
   係止部に取付けられたスポンジ用受け皿を備えた洗剤容
   器ホルダ。
4. 【請求項４】 請求項１に記載の洗剤容器ホルダにおい
   て、前記係止部を前記取付部の取付面に対して前後方向
   に伸縮させる伸縮機構を備えた洗剤容器ホルダ。
5. 【請求項５】 請求項１に記載の洗剤容器ホルダにおい
   て、前記市販洗剤容器内の液状洗剤を加熱して保温する
   加熱保温装置を備えた洗剤容器ホルダ。