JP3033354U - 脊椎補助固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定する脊椎骨節や骨節の隙間に植入された
異物に保持効果を有する脊椎補助固定装置を提供する。 【解決手段】 本考案の脊椎補助固定装置は、シート状
物１０と結合部品２０とから構成される。シート状物１
０は、脊椎骨節３０に植入され固定しようとする異物４
０の外側を覆い異物４０の脱落を防止する。結合部品２
０はシート状物１０を脊椎骨節３０に固定する時に使わ
れる複数の結合部品を含んでいる。六角レンチでヘッド
２１と六角穴２２を締めれば、この脊椎補助固定装置を
装着できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、保持効果を有する脊椎補助固定装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の脊椎固定復位手術では、固定する脊椎骨節や骨節の隙間に移植骨や水酸 基リン灰石などの充填物を植入することがよく行われている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、都合により植入された異物が周りの組織を傷め、例えば神経組 織の場合では激痛を引き起こす。現在は、異物を骨板で覆い固定し、異物の位置 ずれを抑えることが行われている。この方法は、手術の不便になり、なおかつ骨 板が固定する脊椎骨節と完全に接合することができない場合にネジが緩んで、さ らに異物が落ちてしまうことも起こりうる。

【０００４】 本考案の目的は、固定する脊椎骨節や骨節の隙間に植入された異物に、保持効 果を有する脊椎補助固定装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の請求項１記載の脊椎補助固定装置は、脊椎骨節に植入され固定しよう とする異物の外側を覆って異物の脱落を防止するシート状物と、前記シート状物 をその脊椎骨節に固定する時に使われる複数の結合部品を含むことにより、保持 効果を有する。

【０００６】 本考案の請求項２記載の脊椎補助固定装置は、前記シート状物は四隅が円弧状 になる矩形の織物であることを特徴とする。 本考案の請求項３記載の脊椎補助固定装置は、前記シート状物または前記結合 部品が生体に吸収される材料で製造されていることを特徴とする。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態について詳細に説明する。 本考案は、保持効果を有する脊椎補助固定装置に関わり、脊椎骨節に植入され 固定しようとする異物の外側を覆い、異物の脱落を防止するシート状物と、前記 シート状物をその脊椎骨節に固定する時に使われる複数の結合部品を含んで構成 され、保持効果を有する脊椎補助固定装置である。

【０００８】 シート状物は、撓曲性と生体相容性を持ちながら、伸展性が小さいダクロンや 手術用縫合糸などで作成され、その構成は、織物や不織布などのいずれかの形式 である。その形状や大きさも特に制限されておらず、植入された異物に保持効果 さえ有れば結構であるが、一般的には、隅が円弧状の矩形が好ましい。 結合部品は、固定する脊椎骨節にシート状物を装着できる小型骨釘、糸付骨釘 、単逆矛骨釘、多逆矛骨釘、糸付逆矛などの小道具であり、固定効果を強めるた めに、シート状物との間にワッシャーや止め釘付のワッシャーを挟むこともある 。これらの小道具の金属部分は、ステンレス３１６ ＬＶＭ、Ｔｉ−６−４、Ｃ ｏ−Ｎｉ合金などの整形外科に認められる適当な植入用金属材料が好まれる。糸 の部分は、単本や多本から構成されるが、その材料は、ダクロンなどの公知の医 療用材料が使える。

【０００９】 シート状物や結合部品は、人工靭帯用材料などの生体により吸収されるものも 考えられる。手術数カ月後、植入された異物は、固定する脊椎骨節と一体化し、 シート状物と結合部品などが徐々に生体に吸収されるので、周りの組織への傷害 は最小限に抑えられる。 図１は、本考案の一つの実施例を示す略図であり、脊椎骨節に植入された脊椎 間融合システムに、本考案の保持効果を有する脊椎補助固定装置を装着した様子 を表す。

【００１０】 図１では、１０がシート状物、２０が結合部品のネジ、３０が固定する脊椎骨 節、４０が脊椎骨節を固定する脊椎間融合装置、つまり、本文中のいわゆる異物 、２１が結合部品のヘッド、２２が結合部品の六角穴である。六角レンチで２１ と２２を締めれば、この脊椎補助固定装置４０を装着できる。 図２の（１）〜（９）は、本考案実施例において、異なった部品を用いてシー ト状物を固定した時の側面図である。（１）、（２）および（３）は、骨釘を使 った結合部２０’を示す。（４）、（８）および（９）は、逆矛付の骨釘を使っ た結合部２０’を示す図であり、２４と２４’はその逆矛を示している。（５） は、糸付骨釘を使った結合部２０’を示す。（６）は、糸付逆矛を結合部品とし て使った結合部２０’を示す。（７）は、ホッチキス釘状の釘を結合部品として 使った結合部２０’を示す。（２）、（３）および（４）のワッシャー２３と止 め釘付ワッシャー２３’は、ヘッド２１とシート状物１０の間に挟まれ、固定効 果を強化する作用を持つ。（５）と（６）おける２５と２５’は固定用糸であり 、結合部２０’のシートに対する固定効果を強める。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の使用中の略図である。

【図２】（１）〜（９）は、本考案実施例において異な
った部品を用いてシート状物を固定した時の側面図であ
る。

【符号の説明】

１０ シート状物 ２０ ネジ ２０’ 結合部 ２１ ヘッド ２２ 六角穴 ２３ ワッシャー ２４、２４’ 逆矛 ２５、２５’ 固定用糸 ３０ 脊椎骨節 ４０ 脊椎間融合装置（異物）

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 脊椎骨節に植入され固定しようとする異
   物の外側を覆い異物の脱落を防止するシート状物と、前
   記シート状物をその脊椎骨節に固定する時に使われる複
   数の結合部品とを含むことを特徴とする脊椎補助固定装
   置。
2. 【請求項２】 前記シート状物は四隅が円弧状になる矩
   形の織物であることを特徴とする請求項１記載の脊椎補
   助固定装置。
3. 【請求項３】 前記シート状物または前記結合部品が生
   体に吸収される材料で製造されていることを特徴とする
   請求項１記載の脊椎補助固定装置。