JP3032045U - ２分割メカニカルシール用シールボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 反応釜などの攪拌翼の軸シールにおけるメカ
ニカルシールでシールリングが縦方向に分割された２分
割メカニカルシール用シールボックスを提供する。 【解決手段】 スリーブ２をベアリング４で軸方向に固
定し、上端部にはオイルシール５を設け、シールボック
ス内のスリーブに２分割シールリング６、スプリング
７、ケーシング８、セットボルト９よりなる、シールボ
ックス下部３とスリーブとのシールユニット１０を配す
る。容器１４上に駆動部の架台１５を設けてなる２分割
メカニカルシールにおいて、その開閉筒の内側にシール
ボックスの上部３′と下部３″の間に対向する２本の支
柱１６を設け、それらの両端を上部及び下部に溶接等で
固定して両者の間に距離をとって、上、下部を部分連結
した２分割メカニカルシール用シールボックスで駆動部
の架台１５とは上部と下部の外周２箇所で嵌め合いにて
接触している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案は反応釜などの攪拌翼の軸シールにおけるメカニカルシールでシールリン グが縦方向に２分割された２分割メカニカルシール用シールボックスに関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、２分割メカニカルシールはポンプの軸シールにはよく使用されてきたが 加圧使用の反応釜等の攪拌翼の軸シールとしての使用は本考案者により開発され 利用されてきた均圧バルブ（実公平成５−第０３５２５１号）を使用した均圧式 高圧形ドライコンタクトシール（実公平成６−第００１２２９号）という特殊な メカニカルシールだけである。このシールは一般のメカニカルシールと違ってシ ールボックス内に封入するシール液を使わないで空気圧をかけてシールするもの で、シール部のシールリングの取り付け取り外しを容易にする為シールリングが 縦方向に２分割されているのは勿論のこと、更に、シールボックスを開放空間を 介して上下に分割しそれらの外周に開閉筒を昇降摺動可能に嵌合してそれらの隙 間をＯリングでシールしている。開閉円筒を軸方向に移動することにより開閉自 在にしたもので、それを開の状態にして攪拌軸は正規の位置に固定したままでシ ールリングを取り付け取り外しできる様にしたものである。ところが、このシー ルボックスの下部は攪拌軸挿入口に固定されているのに対し、上部は駆動部が載 っている架台に支持されているので、誤って架台だけを軸方向に動かす様なこと があればシールボックスの上部、下部と開閉筒の隙間をシールしているＯリング の位置がずれる、又、ベアリングケースのベアリングを介してそれに支持された スリーブ、攪拌軸も軸方向に動きスリーブに固定されたシールユニットの位置が 変わり摺動面に接触面圧を与えているスプリングの圧縮強さが変化してシールボ ックス内の空気が釜の内部、外部に漏れ問題である。特に一般的なメカニカルシ ールの様にシール液をシールボックス内に封入して使う場合には空気の代わりに シール液がもれ一層深刻な問題になるので取扱上注意が必要である。又、組立上 においてもシールボックスの上部が架台に支持されているため、反応釜の攪拌軸 や架台をセットしながらメカニカルシール部を組立てて行かねばならないので作 業に困難を伴なった。

【０００３】

【本案が解決しようとする課題点】

駆動部の架台を動かしてもシール液が漏たり、スプリングの圧縮強さが変化し たりしない様に、メカニカルシールを架台から独立したユニットとして組み立で 可能で、且つ、２分割シールが、攪拌軸をそのままの位置に保ったままで容易に 取り出せる２分割メカニカルシール用シールボックスを開発しようとするもので ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため本案は、攪拌軸１用のスリーブ２を２分割メカニカ ルシールのシールボックス３の上部３のベアリングケース内のベアリング４で軸 方向に固定し、上部の上端部にはオイルシール５を設ける。更にシールボックス 内のスリーブに２分割シールリング６、スプリング７、ケーシング８、セットボ ルト９、等よりなる、シールボックス下部３″とスリーブとのシールユニット１ ０を設ける。スリーブに攪拌軸を挿入して固定し、シールボックスの下部３″の 下端部を攪拌軸挿入口１１の上端部にボルト１２で固定支持し、その上部、下部 の外周に昇降摺動可能なる開閉筒１３を有してなり、容器１４上に駆動部の架台 １５を設けてなる２分割メカニカルシールにおいて、その開閉筒の内側にシール ボックスの上部３と下部３の間に対向する２本の支柱１６を設け、それらの両端 を上部及び下部に溶接等で固定して両者の間に距離をとって、上、下部を部分連 結したる２分割メカニカルシール用シールボックスで駆動部の架台１５と上、下 部の外周２箇所で嵌め合いにて接触している。以上の如き構成を有するものであ る。

【０００５】

【作用】

駆動部の架台１５はメカニカルシールの上部３と下部３の外周部と嵌め合いに なっているだけであるので軸方向に関してはお互いに独立したものである。従っ て架台を軸方向に動かしてもメカニカルシール装置、及びそれに支持された攪拌 軸１は動かないので、従来の様にシール液の漏れ、スプリング７の圧縮強さの変 化が生ずる心配はない。又組み立てにおいてはメカニカルシールをユニットとし て組み立てた後に、攪拌軸、架台と一緒に容器１４にセットすればよいので作業 が楽である。シールリングを新品と交換する場合は開閉筒１３を上方にずらせば ２本の支柱１６により確保された空間内にシールユニット１０が現れるから、分 解して２分割シールリング６を取り出し新品と交換すればよい。

【０００６】

【実施例】

シールユニット１０をシールボックス３の中に配しベアリング４を固定したス リーブ２をシールユニットの中を通してベアリングをシールボックスの上部３′ の正規の位置に納めて固定しその上方にオイルシール５をセットする。その後、 開閉筒１３を上方へ持ち上げた状態でシールユニットが覗けるようにしてシール ユニットをセットボルト９にてスプリング７を適宜に圧縮してスリーブ２に固定 する。このように２分割メカニカルシールをユニットで組み上げ完成後、攪拌軸 １をメカニカルシールのスリーブに挿入して固定したメカニカルシールを攪拌軸 挿入口１１に、駆動部の架台１５の内部に架台と嵌め合った状態にして、ボルト １２でガスケット１７を介して気密状態に取り付けるのである。このように構成 された２分割メカニカルシール装置において、上記シールボックスは対向する２ 本の支柱１６により上部と下部に適宜な距離をとって分割されていてそれらの外 周に昇降摺動可能な開閉筒１３を嵌め合って取り付けてある。

【０００７】

【考案の効果】

本案は上述のように構成したので、メカニカルシール装置は架台１５とは軸方 向に独立した部品となり、従来の様に架台を軸方向に動かすことによって、シー ルボックスの上部、下部と開閉筒の隙間をシールしているＯリングの位置がずれ たり、又、スプリング７の圧縮強さが変わりシール液あるいは空気が漏れる心配 がなくなりメカニカルシールのメンテナンスがやりやすくなった。又、メカニカ ルシールの部分だけをユニットとして組み上げた後に、全体の組み立てができる ので作業が容易になった。その他、開閉筒１３を上方へ移動させるだけでシール ユニット１０が現れるので攪拌軸１はそのままの状態でシールユニットを分解で き２分割シールリング６を安全且つ迅速に新品と交換しえる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 ２分割メカニカルシール縦断面図

【図２】 図１のＡ−Ａ線断面図

【図３】 上記シールの全体正面図

【符号の説明】

１：攪拌軸 ２：スリーブ ３：シールボックス ３：
上部 ３：下部 ４：ベアリング ５：オイルシール ６：２分割シール
リング ７：スプリング ８：ケーシング ９：セットボルト １０：シールユニット １１：攪拌軸挿入口 １２：ボ
ルト １３：開閉筒 １４：容器 １５：架台 １６：支柱 １７：ガスケッ
ト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 攪拌軸（１）用のスリーブ（２）を２分
   割メカニカルシールのシールボックス（３）の上部
   （３′）のベアリングケース内のベアリング（４）で軸
   方向に固定し、上部の上端部にはオイルシール（５）を
   設ける。更にシールボックス内のスリーブに２分割シー
   ルリング（６）、スプリング（７）、ケーシング
   （８）、セットボルト（９）等よりなる、シールボック
   スの下部（３０″）とスリーブとのシールユニット（１
   ０）を配する。スリーブに攪拌軸を挿入して固定し、シ
   ールボックスの下部（３″）の下端部を攪拌軸挿入口
   （１１）の上端部にボルト（１２）で固定支持し、その
   上部、下部の外周に昇降摺動可能なる開閉筒（１３）を
   有してなり、容器（１４）上に駆動軸の架台（１５）を
   設けてなる２分割メカニカルシール装置において、開閉
   筒の内側にシールボックス（３）の上部（３′）と下部
   （３″）の間に対向する２本の支柱（１６）を設け、そ
   れらの両端をシールボックスの上部及び下部に溶接等で
   固定して両者の間に距離をとって、上、下部を部分連結
   したる２分割メカニカルシール用シールボックス。