JP3031770U - 集積材及びフローリング材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 竹からなり、十分な強度を有する集積材を提
供することを目的とする。 【解決手段】 竹から切り出され、竹の繊維方向と直交
する端面２と、竹の半径方向Ａに直交する第１側面３
と、竹の円周方向Ｂに直交する第２側面４とを備えたメ
ンバＭを複数接合してなり、メンバＭは、第２側面４が
上下方向を向き、隣接する各メンバＭの第１側面３同士
が接合されてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、竹を用いた集積材及びフローリング材に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、集積材を構成するに際し、自然の風合いを持ち、安価な材料として、竹 が注目を集めている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、竹を用いた集積材は、一般に十分な強度が得にくく、フローリ ング材等のように、相当程度の強度が要求される材料として使用しにくい問題点 があった。 そこで本考案は、竹からなり、十分な強度を有する集積材を提供することを目 的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の集積材は、竹から切り出され、竹の繊維方向と直交する端面と、竹の 半径方向に直交する第１側面と、竹の円周方向に直交する第２側面とを備えたメ ンバを複数接合してなり、メンバは、第２側面が上下方向を向き、隣接する各メ ンバの第１側面同士が接合されてなる。

【０００５】

【考案の実施の形態】

請求項１記載の集積材は、竹から切り出され、竹の繊維方向と直交する端面と 、竹の半径方向に直交する第１側面と、竹の円周方向に直交する第２側面とを備 えたメンバを複数接合してなり、メンバは、第２側面が上下方向を向き、隣接す る各メンバの第１側面同士が接合されてなる。ここで、竹はその性質上、半径方 向に曲がりやすく曲げ剛性が低く、円周方向には曲がりにくく曲げ剛性が大きい 。

【０００６】 したがって、上述のように構成すると、集積材の厚さ方向が竹の円周方向とな るから、集積材の厚さを大きくとらなくとも、十分な強度を得ることができる。

【０００７】 以下、本考案の一実施の形態について、図面を参照して説明する。図１は、本 考案の一実施の形態におけるメンバ切り出しの説明図、図２、図３は本考案の一 実施の形態における集積材の製造工程説明図、図３は同関連技術説明図である。

【０００８】 図１において、１は竹からなる母材であり、竹の繊維方向と垂直に切断されて なる。ここで、竹としては中国産の孟宗竹が好適である。なぜなら、この孟宗竹 は、肉厚Ｗが厚く（２０ｃｍ程度）、後述するメンバの切り出しを行いやすいか らである。

【０００９】 そして、この母材から断面が矩形をなすメンバＭを切り出す。図１に示してい るように、メンバＭの端面２は母材１の繊維に直交する方向とし、メンバＭの長 手方向に向く２つの側面のうち、第１側面３が母材１の半径方向Ａに直交するよ うにし、第２側面４が母材１の円周方向Ｂに直交するようにする。なお、図２に 示しているように、第１側面３の幅を第２側面４の幅よりも大きくとることが望 ましい。

【００１０】 そして、図２に示しているように、同寸法のメンバＭを所定の数だけ複数準備 し、第１側面３に接着剤５を塗布し、図３に示すように、接着剤５が塗布された 第１側面３同士を接合する。具体的には、ハタガネその他の加圧具６を用いて、 接着剤５が硬化するまで、複数のメンバＭに圧縮方向（矢印Ｎ）の荷重をかけて おく。

【００１１】 そして、加圧具６を外すと、集積材が得られる。このとき、集積材の厚さ方向 は、竹の円周方向Ｂであり、竹は円周方向Ｂの曲げ剛性が高いので、集積材全体 の曲げ剛性を大きくとることができる。即ち、集積材全体としての厚さＨを小さ くしても十分な強度を得ることができ、フローリング材などの相当程度の強度が 要求される部材としても、この集積材を利用することができる。

【００１２】 このとき、第２側面４が外部（上下方向）に露呈しており、集積材の上面に竹 の持つ自然の風合いがあらわれ、優れた外観を呈することができる。

【００１３】 なお、以上のような要領によらず、図４、図５に示すように、第１側面３を上 下に段積みするように接合することも考えられる。しかしながら、このようにす ると、集積材の厚さ方向が竹の半径方向Ａとなってしまい、半径方向Ａの曲げ剛 性は非常に小さいので集積材全体としての剛性が不足してしまう。例えば、図４ 、図５に示した例では、集積材全体の剛性は、１枚のメンバＭの半径方向Ａの剛 性の高々３倍程度になってしまう。これでは、フローリング材などには用いるこ とができない。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の集積材は、竹から切り出され、竹の繊維方向と直交する端面と、竹の 半径方向に直交する第１側面と、竹の円周方向に直交する第２側面とを備えたメ ンバを複数接合してなり、メンバは、第２側面が上下方向を向き、隣接する各メ ンバの第１側面同士が接合されてなるので、集積材の厚さ方向を竹の円周方向と して、竹本来の剛性を十分生かすことにより、十分な強度を得ることができ、強 度が要求される部材としても活用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施の形態におけるメンバ切り出し
の説明図

【図２】本考案の一実施の形態における集積材の製造工
程説明図

【図３】本考案の一実施の形態における集積材の製造工
程説明図

【図４】同関連技術説明図

【図５】同関連技術説明図

【符号の説明】

１ 母材 ２ 端面 ３ 第１側面 ４ 第２側面 Ａ 半径方向 Ｂ 円周方向

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】竹から切り出され、竹の繊維方向と直交す
   る端面と、竹の半径方向に直交する第１側面と、竹の円
   周方向に直交する第２側面とを備えたメンバを複数接合
   してなり、前記メンバは、前記第２側面が上下方向を向
   き、隣接する各メンバの前記第１側面同士が接合されて
   いることを特徴とする集積材。
2. 【請求項２】前記竹は、孟宗竹であることを特徴とする
   請求項１記載の集積材。
3. 【請求項３】竹から切り出され、竹の繊維方向と直交す
   る端面と、竹の半径方向に直交する第１側面と、竹の円
   周方向に直交する第２側面とを備えたメンバを複数接合
   してなり、前記メンバは、前記第２側面が上下に露呈
   し、隣接する各メンバの前記第１側面同士が接着されて
   いることを特徴とするフローリング材。