JP3031120B2 - セラミック製バルブの係止構造 - Google Patents

セラミック製バルブの係止構造

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JP3031120B2
JP3031120B2 JP5161492A JP16149293A JP3031120B2 JP 3031120 B2 JP3031120 B2 JP 3031120B2 JP 5161492 A JP5161492 A JP 5161492A JP 16149293 A JP16149293 A JP 16149293A JP 3031120 B2 JP3031120 B2 JP 3031120B2
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cotter
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聡 谷口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミック製バルブの係
止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の吸排気用バルブをリテーナに
係止せしめるコッタにおいて、該コッタの上記リテーナ
に対する相対移動を規制するようにする規制部材を設け
たバルブの係止構造が公知である(実開昭63−178
10号公報参照)。また、内燃機関の吸排気用セラミッ
ク製バルブをリテーナに係止せしめるコッタにおいて、
該コッタを磁化すると共に該コッタを周方向に分割した
一対のコッタ半体から形成し、コッタ半体の合わせ面の
磁極を組付け時において互いに同極となるようにコッタ
半体を配置したセラミック製バルブの係止構造が公知で
ある(実開平2−90305号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のバルブ係止構造
ではコッタのリテーナに対する相対移動を規制すること
によってコッタ底部における応力集中の発生を阻止し、
その結果バルブに亀裂が生じるのを阻止している。しか
しながらこれらのバルブ係止構造では構造が複雑であ
り、また高価になるという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明によれば、内燃機関の吸排気用セラミック製
バルブをリテーナに係止せしめるコッタにおいて、リテ
ーナ内周面に当接するコッタの外周面をコッタ頂部に向
けてテーパ角θで拡開するように形成すると共に該コッ
タを周方向に分割した一対のコッタ半体から形成し、こ
れら一対のコッタ半体間に形成される一対の間隙x(m
m)が組付け時において 0.2tan(θ/2)≦x≦tan(θ/2) の範囲となるように各コッタ半体の寸法を定めている。
【0005】
【作用】コッタのリテーナに対する相対移動量が最適範
囲内に制限される。
【0006】
【実施例】図1を参照すると、例えば炭素鋼からなるコ
ッタ1は周方向に分割された一対のコッタ半体2から構
成される。各コッタ半体2は対称平面K−Kに対して互
いに対称的に形成される。またコッタ半体2の各内周面
には凸部3が形成され、一方コッタ半体2の外周面はコ
ッタ頂部に向けてテーパ角θで拡開するように形成され
る。
【0007】図2には図1に示したコッタ1を用いたセ
ラミック製バルブ係止構造4が示される。図2を参照す
ると、5はSi3 4 、ZrO2 、Al2 4 などのセ
ラミックからなる吸排気用バルブ、6はリテーナ、7は
リテーナ6を上方に向けて付勢する圧縮ばね、をそれぞ
れ示す。バルブ5の外周面にはその全周にわたって凹部
8が形成され、この凹部6内にコッタ半体2の凸部3が
篏合される。またリテーナ6の内周面はコッタ半体2外
周面のテーパ角と同様のテーパ角を有するよう形成さ
れ、リテーナ6内周面全面にわたってコッタ半体2の外
周面に当接する。したがってバルブ5がリテーナ6に係
止される。また、組付け時においてコッタ半体2間には
一対の間隙x0が形成される。
【0008】ところで通常バルブ5の頂面にはカム(図
示しない)により駆動されるリフタ(図示しない)が当
接される。したがって、バルブ5を開弁すべきときには
カムがリフタに下向きの力を作用し、リフタがバルブ5
に下向きの力を作用し、その結果圧縮ばね7の上向きの
ばね力に抗してバルブ5が下方に変位するためにバルブ
5が開弁される。これに対し、バルブ5を閉弁すべきと
きには圧縮ばね7のばね力によってリテーナ6に上向き
の力が作用し、その結果バルブ5がリテーナ6と共に上
方に変位するためにバルブ5が閉弁される。
【0009】ところで図2に示したように組付け時にお
いてコッタ半体2間に一対の間隙x0が形成した場合上
述のようにしてバルブ5の開閉弁動作を行うと次第にコ
ッタ半体2およびバルブ5がリテーナ6に対して相対的
に下方に移動するようになる。すなわち、図3に示すよ
うに例えばバルブ5頂面とリテーナ6頂面間の軸方向距
離がΔL(=L0−L1)だけ減少するようになる。こ
れは、バルブ5駆動時各コッタ半体2に対し半径方向の
応力が作用してコッタ半体2が半径方向に圧縮されるた
めである。このとき各コッタ半体2はこれらコッタ半体
2間の間隙を減少させるように周方向に延びており、し
たがってコッタ半体2およびバルブ5のリテーナ6に対
する相対移動はコッタ半体2に作用する半径方向応力に
よってコッタ半体2が圧縮されなくなるか、あるいは多
くともコッタ半体2が互いに当接してコッタ半体2間の
間隙が零になるまで継続される。なお、コッタ半体2が
圧縮されるときコッタ半体2の軸方向への延びは無視で
きる。
【0010】図4にはSi3 4 からなるバルブ5に対
してコッタ半体2およびバルブ5のリテーナ6に対する
相対移動量ΔLと不具合発生率との関係が示される。上
述のようにコッタ半体2およびバルブ5がリテーナ6に
対して相対移動するときにはコッタ半体2間の間隙が減
少されるので組付け時におけるコッタ半体2間の間隙x
0(図2)が大きいとき程相対移動量ΔLは大きくな
る。図4を参照すると組付け時におけるコッタ半体2の
間隙x0を比較的大きくして0.5<ΔL(mm)とな
るようにすると不具合率が高くなっていることがわか
る。これは、相対移動量ΔLが比較的大きいときにはコ
ッタ半体2の底部に応力集中が生じるためであり、その
結果図5(a)に示すようにコッタ半体2底部周りのバ
ルブ5に亀裂kが生じるようになる。これに対し組付け
時におけるコッタ半体2の間隙x0を比較的小さくして
ΔL(mm)<0.1となるようにした場合も不具合が
生じている。これは、相対移動量ΔLが小さいと各コッ
タ半体2が周方向に延びることができずコッタ半体2の
凸部3に応力集中が生じるためであり、その結果図5
(b)に示すようにバルブ5の凹部8に亀裂kが生じる
ようになる。特に本発明による実施例においてバルブ5
はぜい性材料であるセラミックからなり、したがって上
述のような応力集中は不具合を生じうる。一方、0.1
≦ΔL(mm)≦0.5であるときにはコッタ半体2の
各内周面が全面にわたってバルブ5に当接し、したがっ
てバルブ5に作用する応力の集中が阻止されてバルブ5
に亀裂が生じるのが阻止され、その結果バルブ5がリテ
ーナ6に良好に係止される。したがって各コッタ半体2
の寸法を調節して0.1≦ΔL(mm)≦0.5となる
ように組付け時間隙x0を定める必要がある。
【0011】次に図6および図7を参照してコッタ半体
2およびバルブ5のリテーナ6に対する相対移動量ΔL
とコッタ半体2間の間隙の減少量Δxとの関係について
説明する。図6および図7において、rbはバルブ5の
半径、r0は組付け時におけるコッタ1の頂面の外径、
r1は経時後のコッタ1の頂面の外径、をそれぞれ示
す。r0は組付け時におけるコッタ1外径を代表し、r
1は経時後のコッタ1外径を代表している。またコッタ
半体2間の間隙は半径方向および軸方向に関して一定で
ある。
【0012】まず、コッタ半体2がリテーナ6に対して
ΔLだけ相対移動したとすると、すなわち図6に示すよ
うにコッタ半体2がリテーナ6に対して実線で示した相
対位置から破線で示した相対位置まで移動したとすると
このときコッタ1の外径はΔr(=r0−r1)だけ減
少し、このΔrはコッタ1外周面のテーパ角θを用いて
次式のように表される。 Δr=r0−r1=ΔL・tan(θ/2)
【0013】次に、各コッタ半体2が半径方向に圧縮さ
れると上述のように各コッタ半体2が周方向に延びるた
めにコッタ半体2間の間隙が減少するが、各コッタ半体
2が半径方向にΔrだけ圧縮されたときの各コッタ半体
2の周方向への延び量は第1の見掛けの間隙減少量Δ
x′に等しい。各コッタ半体2が半径方向に圧縮された
とき各コッタ半体2が軸方向には延びないとするとこの
第1の見掛けの間隙減少量Δx′はコッタ1のポアソン
比νを用いて次式で表される。 Δx′=ν・Δr=ν・ΔL・tan(θ/2)
【0014】一方、コッタ1の外径がr0からr1まで
減少されると、図7に示すように各コッタ半体2が周方
向に延びなくてもコッタ半体2間の間隙が第2の見掛け
の減少量Δx′′だけ減少する。組付け時の見掛けの間
隙をx0′、経時後の見掛けの間隙をx1′とすると組
付け時のコッタ1の周方向長さはその平均半径(rb+
r0)/2を用いて2π(rb+r0)/2−2・x
0′であり、経時後のコッタ1の周方向長さはその平均
半径(rb+r1)/2を用いて2π(rb+r1)/
2−2・x1′である。したがってコッタ半体2が周方
向に延びないとしてこれらコッタ1の周方向長さが等し
いと置くと第2の見掛けの間隙減少量Δx′′は次式で
表される。 Δx′′=x0′−x1′=(π/2)・Δr =(π/2)・ΔL・tan(θ/2)
【0015】したがってコッタ半体2がリテーナ6に対
してΔLだけ相対移動したときコッタ半体2間の間隙が
Δxだけ減少するとすると、この間隙減少量Δxは第1
の見掛けの間隙減少量Δx′と第2の見掛けの間隙減少
量Δx′′との和として次式のように求められる。 Δx=Δx′+Δx′′=(π/2+ν)・ΔL・ta
n(θ/2) 本発明による実施例においてコッタ1のポアソン比νは
0.3であり、したがって間隙減少量Δxは次式のよう
に近似されうる。 Δx=(π/2+0.3)・ΔL・tan(θ/2) ≒2・ΔL・tan(θ/2)
【0016】ところでバルブ5をリテーナ6に良好に係
止させるためには上述のように 0.1≦ΔL(mm)≦0.5 であるようにする必要があるが、上述のように間隙減少
量ΔxはΔLによって一意的に決まるのでバルブ5をリ
テーナ6に良好に係止させるための条件は次式のように
書き換えられうる。 0.2tan(θ/2)≦Δx(mm)≦tan(θ/
2) ところがコッタ1がリテーナ6に対して相対移動するの
に伴い各コッタ半体2がその周方向に延びるときコッタ
半体2が互いに当接して間隙が零になるまで延びうるの
で上式のΔxは組付け時におけるコッタ半体2間の間隙
x0に置換できる。 0.2tan(θ/2)≦x0(mm)≦tan(θ/
2)
【0017】すなわち組付け時におけるコッタ半体2間
の間隙x0が 0.2tan(θ/2)≦x0(mm)≦tan(θ/
2) の範囲となるように各コッタ半体2の寸法を定めること
によって 0.1≦ΔL(mm)≦0.5 とすることができ、したがってこのときバルブ5をリテ
ーナ6に良好に係止させることができる。
【0018】本発明によれば、組付け時におけるコッタ
半体2間の間隙を上式の範囲となるようにコッタ半体2
の寸法を規定するだけでバルブ5をリテーナ6に良好に
係止させることができるようになり、その結果構造が簡
単であり、また費用が高くならない。また本発明によれ
ばバルブ係止構造4には追加の部材が設けられず、した
がってバルブ係止構造4の重量が増加しないためにバル
ブ係止構造4を機関高回転運転時にも十分適用できる。
【0019】
【発明の効果】構造が簡単でかつ安価なバルブ係止構造
によってセラミック製バルブをリテーナに良好に係止さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コッタ半体の平面断面図および頂面図である。
【図2】バルブ係止構造の平面断面図および頂面図であ
る。
【図3】バルブ係止構造の部分平面断面図である。
【図4】不具合発生率と相対移動量との関係を示す線図
である。
【図5】好ましくない例を示すバルブ係止構造の部分平
面断面図である。
【図6】相対移動量とコッタの外径の変化量との関係を
示す図である。
【図7】コッタの外径の変化量と間隙減少量との関係を
示す図である。
【符号の説明】
1…コッタ 2…コッタ半体 3…凸部 4…バルブ係止構造 5…バルブ 6…リテーナ 7…圧縮ばね 8…凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−154915(JP,A) 特開 昭63−17810(JP,A) 特開 平2−90305(JP,A) 特開 平1−125804(JP,A) 曽根健哉、新沢順悦、時末光著、内燃 機関設計法、第4版、株式会社朝倉書 店、昭和51年10月25日、参考図3−12 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01L 3/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸排気用セラミック製バルブ
    をリテーナに係止せしめるコッタにおいて、リテーナ内
    周面に当接するコッタの外周面をコッタ頂部に向けてテ
    ーパ角θで拡開するように形成すると共に該コッタを周
    方向に分割した一対のコッタ半体から形成し、これら一
    対のコッタ半体間に形成される一対の間隙x(mm)が
    組付け時において 0.2tan(θ/2)≦x≦tan(θ/2) の範囲となるように各コッタ半体の寸法を定めたセラミ
    ック製バルブの係止構造。
JP5161492A 1993-06-30 1993-06-30 セラミック製バルブの係止構造 Expired - Lifetime JP3031120B2 (ja)

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曽根健哉、新沢順悦、時末光著、内燃機関設計法、第4版、株式会社朝倉書店、昭和51年10月25日、参考図3−12

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