JP3030840U - 煙を浄化する灰皿 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 煙草の煙を吸入して浄化し周囲の空気を汚さ
ない灰皿を提供する。 【解決手段】 灰皿１は、内部空間を有し上部を開放し
た有底筒状の本体３と、該本体３の前記上部を閉塞する
ように取り外し可能に取り付け、吸いかけの煙草を載置
する煙草載置部材１４を有するとともに、外部空間と前
記本体３の前記内部空間とを連通する空気吸入部たる空
気吸入孔１５を設けた灰皿体４と、前記本体３の前記内
部空間に配置し、本体３内の上部から下部に向かって空
気を流動させるファン５と、空気を浄化するための浄化
装置たるオゾン発生器６と、該オゾン発生器６より下方
の本体３側部に設けた排気孔２６とを備えている。煙草
載置部材１４に置いた吸いかけの煙草の煙や吸殻収容体
８内の煙を本体３内に吸引し、オゾン発生器６により発
生したオゾンガスによって浄化した空気を排気孔２６か
ら排出するので、灰皿１周囲の空気は汚れない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、吸いさしの煙草から立ちのぼる煙や、くすぶっている吸殻から出る 煙を吸引して浄化する灰皿に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の灰皿には、上部を開放した有底筒状の本体に、前記上部を閉塞するよう に取り外し可能に取り付け、内部に吸殻を収容するように形成した吸殻収容部材 と、中央に吸殻投入孔を有し、前記吸殻収容部材の上に被冠し得るように形成し 、中央に吸殻投入孔を有するリング状の煙草載置部材とを備えた灰皿体を取り外 し可能に取り付けて構成し、床上に置いて使用するものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来の灰皿は、火が吸殻投入孔内側に位置するように煙草載置部材上に吸 いかけの煙草を置き、また、吸い終わった煙草は該煙草載置部材上面で揉み消し 、吸殻を吸殻投入孔から吸殻収容部材に投入するものであるが、前記吸いかけの 煙草から立ちのぼる煙と、吸殻収容部材内のくすぶっている吸殻が消えるまでに 充満した煙とが周囲に拡がり空気を汚し、健康上悪影響を及ぼすという問題があ った。

【０００４】 本考案は、前記問題を解消することを課題とするもので、該課題を解決した煙 の浄化装置を備えた灰皿を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記目的を達成するために、第１に、内部空間を有し上部に開口部 を設けた本体と、該本体の前記開口部を閉塞するように取り外し可能に構成し、 かつ外部空間と前記本体の前記内部空間とを連通する空気吸入部を有し、吸殻を 収容するとともに、吸いかけの煙草を載置し得る灰皿体と、前記本体の前記内部 空間に配置し、上部から下部に向かって空気を流動させるファンと、同じく前記 内部空間に配置し、空気を浄化するための浄化装置と、前記本体側部に設けた排 気部とを備えている。

【０００６】 また本考案は、第２に、内部空間を有し上部に開口部を設けた本体と、外部空 間と前記本体の前記内部空間とを連通する空気吸入部を有するとともに、吸殻を 収容する吸殻収容部材と、吸いかけの煙草を載置し得る煙草載置部材とを有し、 前記本体の前記開口部を閉塞するように取り外し可能に構成した灰皿体と、前記 本体の前記内部空間に配置し、上部から下部に向かって空気を流動させるファン と、同じく前記内部空間に配置し、空気を浄化するためのオゾン発生器と、前記 本体側部に設けた排気部とを備えている。

【０００７】 さらに本考案は、第３に、内部空間を有し上部に開口部を設けた有底筒状の本 体と、上部に開口部を設け、外部空間と前記本体の前記内部空間とを連通する空 気吸入部を備え、吸殻を収容するための有底筒状の吸殻収容部材と、該吸殻収容 部材の上に分離可能に被冠させ得るよう、かつ吸いかけの煙草を載置し得るよう 形成し、前記吸殻収容部材内部に連通する吸殻投入孔を備えた煙草載置部材と、 該吸殻収容部材の開口部に分離可能に取り付け、下部の径を絞った小筒を備えた ほぼ漏斗状の空気流入量規制部材から成り、前記本体の開口部を閉塞するように 本体に分離可能に取り付けた灰皿体と、該灰皿体の下方に配置したフィルタと、 該フィルタの直下に配置し、前記内部空間の上部から下部に向かって空気を流動 させるファンと、同じく前記内部空間の前記ファンの下方に配置し、空気を浄化 するためのオゾン発生器と、該オゾン発生器より下方の前記本体側部に設けた排 気部とを備えている。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下に本考案の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。ここ において、図１は煙草載置部材を分離した状態を示す部分縦断正面図、図２は平 面図、図３は図１のＡ−Ａ線断面図である。

【０００９】 図１に示したように、灰皿１は、内部空間を有し上部に開口部２を設けた有底 円筒状の本体３と、該本体３の上部に、前記開口部２を閉塞するよう取り外し自 在に取り付け得る灰皿体４と、本体３内の上部から下部に向かって空気を流動さ せるべく本体３内に設けたファン５と、該ファン５の下側に配置し、煙草の煙を 浄化するための浄化装置たるオゾン発生器６とを備える。

【００１０】 図１及び図２に明示したように、前記灰皿体４は、本体３の上部縁に、その縁 部が係止するような斜面状の鍔７を一周にわたって形成するとともに、前記本体 ３より小径で下端に向けて若干縮径し、上部に開口部を有する有底筒状の吸殻収 容部材８と、該吸殻収容部材８の鍔７の前記斜面に係止する係止縁９を有すると ともに、下部の径を絞った小筒１０を有するほぼ漏斗状の空気流入量規制部材１ １と、前記吸殻収容部材８の鍔７を覆うように被せ、かつ鍔７の外周に係止する ように外縁を形成するとともに、格子１２を配置した吸殻投入孔１３を中央に設 けたほぼリング状の煙草載置部材１４とから構成してある。前記吸殻収容部材８ の鍔７の斜面の一部に設けた空気吸入部たる複数の空気吸入孔１５は、吸殻収容 部材８に前記煙草載置部材１４を被冠させた際、吸殻投入孔１３の外側に位置す るように設けてある。また、前記空気流入量規制部材１１は、小筒１０の内径を 絞ったことによって、外部から吸殻収容部材８内に空気を流入しにくくして、吸 殻収容部材８内で燻っている吸殻に供給される燃焼用空気量を制限し、これを消 火するために設けてある。この灰皿体４は、本体３から容易に取り外すことが可 能で、かつ、吸殻収容部材８、空気流入量規制部材１１、煙草載置部材１４をそ れぞれ分離可能であり、吸殻収容部材８内の吸殻を廃棄したり、各部を洗浄する ことができる。さらに、前記格子１２を設けてあるので、吸い終わった煙草はこ こで擦れば容易に消火できるだけでなく、吸殻収容部材８に吸殻を投入するとき 、吸殻を立てた状態にしなければならないので、その落下中、小筒１０側壁に引 っかからず確実に吸殻収容部材８の底に達するのである。

【００１１】 図１及び図３に明示したように、前記ファン５は、本体３内部に配置されるも ので、固定杆１６・・・に固定されたリング状の支持板１７下面に取り付けられ た浅い有底筒体１８内に収納された回転羽根１９と、該回転羽根１９の回転軸に 連繋し前記筒体１８の底部に固定したモータ２０とによって構成される。また、 このファン５の上側には灰等のゴミを排除するためのフェルト製のフィルタ２１ が配置してある。そして、前記ファン５が作動すると、上方の煙を含んだ空気は 、空気吸入孔１５からフィルタ２１を経て前記支持板１７の中央孔部分から前記 筒体１８内へ吸い込まれ、前記筒体１８底部の透孔から下方に流動されるのであ る。

【００１２】 図１に明示したように、空気の浄化装置たるオゾン発生器６は、電源装置２２ 内に設けられた電源回路（図示せず）と、該電源回路に電気的に連繋し、前記フ ァン５の下側に、本体３の中心線上を縦方向に配置されたオゾンランプ２３とか ら構成する。また、このオゾンランプ２３の上には、前記ファン５によって下方 に向かって流れる空気を拡散するための拡散板２４が設けてある。そして、この オゾン発生器６を作動させると、オゾンランプ２３が発する所定の周波数をもつ 光によって、煙草の煙に含まれるニコチンとタールを分解する作用をもつオゾン ガスが発生し、その周囲の空気を浄化するのである。

【００１３】 前記電源装置２２の電源回路は、前記モータ２０の電源回路をも兼ねており、 本体３の底部近傍の側面に突出した押しボタン式のスイッチ２５に電気的に連繋 し、このスイッチ２５を入れると、ファン５のモータ２０とオゾン発生器６が同 時に作動し、スイッチ２５を切ると同じく同時に停止するように構成してある。 また、前記スイッチ２５は、押すことによって順次オンとオフを繰り返す機構を 有するものである。

【００１４】 また、前記本体３の下部側部、すなわちオゾン発生器６のオゾンランプ２３よ り下方に位置する側部には、浄化された空気を排出する排気部たる排気孔２６・ ・・が設けてある。

【００１５】 続いて、上記灰皿１の動作について説明する。スイッチ２５を入れ、ファン５ とオゾン発生器６を作動させ、煙草載置部部材１４上に吸いかけの煙草を置くと 、ファン５の吸引力によって、前記煙草の燃焼部分から出る煙が、空気流入部た る空気吸入孔１５・・・から吸入され本体３内に流入し上部から下部に向かって 流動し、フィルター２１及びファン５を経てオゾン発生器６のオゾンランプ２３ 周囲の空間に流入する。そして、オゾンランプ２３の周囲の空間には、オゾンガ スが発生しているので、これによって前記煙に含まれるニコチンとタールが分解 する。このようにして浄化された空気は、排気孔２６・・・から外部に排出され る。

【００１６】 一方、未消火の吸殻から出て吸殻収容部材８内に充満している煙は、空気流入 量規制部材１１の小筒１０から上方に立ちのぼるが、この煙も空気吸入孔１５・ ・・から本体３内に吸引され、前述と同様にしてオゾン発生器６によって浄化さ れ排気孔２・・・から外部に排出される。

【００１７】 なお、本考案は、前記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、浄化装 置はオゾン発生器６を用いなくてもよいほか、ファン５とオゾン発生器６との位 置関係は前記とは逆、すなわちオゾン発生器６の下方にファン５を配置してもよ い。また、煙草載置部材１４はリング状のものでなくてもよいとともに、空気流 入量規制部材１１は設けなくてもよい。さらに、本体３は、内部空間を有するの であれば筒状でなくてもよい。またさらに、空気吸入部あるいは排気部は、空気 吸入孔１５・・・あるいは排気孔２６・・・ではなく、それぞれ例えばスリット 状のものであってもよい。加えて、電源装置２２に連繋する電源は、電池であっ てもよい。この場合、灰皿１の設置場所が限定されないという利点がある。

【００１８】

【考案の効果】

以上のように、請求項１に記載された本考案は、灰皿体に置いた吸いかけの煙 草の煙と、灰皿体内に充満した煙を、空気吸入部から本体内に吸引し、浄化した 空気を排出するので、灰皿周囲の空気を汚さないという効果を奏する。

【００１９】 また、請求項２に記載された本考案は、煙草載置部材に置いた吸いかけの煙草 の煙と、吸殻収容部材内に充満した煙を本体内に吸引し、浄化した空気を排出す るので、灰皿周囲の空気を汚さないという効果と、浄化装置としてオゾン発生器 を用いているので、煙の分解能力が高く空気の浄化を効率的に行うことができる という効果を奏する。

【００２０】 さらに、請求項３に記載された本考案は、煙草載置部材に置いた吸いかけの煙 草の煙と、吸殻収容部材内に充満した煙を本体内に吸引し、浄化した空気を排出 するので、灰皿周囲の空気を汚さないという効果と、浄化装置としてオゾン発生 器を用いているので、煙の分解能力が高く空気の浄化を効率的に行うことができ るという効果と、灰皿体は、本体から容易に取り外すことが可能で、かつ、吸殻 収容部材、空気流入量規制部材、煙草載置部材をそれぞれ分離可能であり、吸殻 収容部材内の吸殻を容易に廃棄したり、各部を容易に洗浄することができるとい う効果と、フィルタを備えているので、より空気の浄化効果が大きいという効果 を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】煙草載置部材を分離した状態を示す部分縦断正
面図。

【図２】平面図。

【図３】図１のＡ−Ａ線断面図。

【符号の説明】

１ 灰皿 ２ 開口部 ３ 本体 ４ 灰皿体 ５ ファン ６ オゾン発生器 ７ 鍔 ８ 吸殻収容部材 １１ 空気流入量規制部材 １３ 吸殻投入孔 １４ 煙草載置部材 １５ 空気吸入孔 ２３ オゾンランプ ２６ 排気孔

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部空間を有し上部に開口部を設けた本
   体と、該本体の前記開口部を閉塞するように取り外し可
   能に構成し、かつ外部空間と前記本体の前記内部空間と
   を連通する空気吸入部を有し、吸殻を収容するととも
   に、吸いかけの煙草を載置し得る灰皿体と、前記本体の
   前記内部空間に配置し、上部から下部に向かって空気を
   流動させるファンと、同じく前記内部空間に配置し、空
   気を浄化するための浄化装置と、前記本体側部に設けた
   排気部とを備えた煙を浄化する灰皿。
2. 【請求項２】 内部空間を有し上部に開口部を設けた本
   体と、外部空間と前記本体の前記内部空間とを連通する
   空気吸入部を有するとともに、吸殻を収容する吸殻収容
   部材と、吸いかけの煙草を載置し得る煙草載置部材とを
   有し、前記本体の前記開口部を閉塞するように取り外し
   可能に構成した灰皿体と、前記本体の前記内部空間に配
   置し、上部から下部に向かって空気を流動させるファン
   と、同じく前記内部空間に配置し、空気を浄化するため
   のオゾン発生器と、前記本体側部に設けた排気部とを備
   えた煙を浄化する灰皿。
3. 【請求項３】 内部空間を有し上部に開口部を設けた有
   底筒状の本体と、上部に開口部を設け、外部空間と前記
   本体の前記内部空間とを連通する空気吸入部を備え、吸
   殻を収容するための有底筒状の吸殻収容部材と、該吸殻
   収容部材の上に分離可能に被冠させ得るよう、かつ吸い
   かけの煙草を載置し得るよう形成し、前記吸殻収容部材
   内部に連通する吸殻投入孔を備えた煙草載置部材と、該
   吸殻収容部材の開口部に分離可能に取り付け、下部の径
   を絞った小筒を備えたほぼ漏斗状の空気流入量規制部材
   から成り、前記本体の開口部を閉塞するように本体に分
   離可能に取り付けた灰皿体と、該灰皿体の下方に配置し
   たフィルタと、該フィルタの直下に配置し、前記内部空
   間の上部から下部に向かって空気を流動させるファン
   と、同じく前記内部空間の前記ファンの下方に配置し、
   空気を浄化するためのオゾン発生器と、該オゾン発生器
   より下方の前記本体側部に設けた排気部とを備えた煙を
   浄化する灰皿。