JP3030645B2 - 伝動用vベルト - Google Patents

伝動用vベルト

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JP3030645B2 JP2182925A JP18292590A JP3030645B2 JP 3030645 B2 JP3030645 B2 JP 3030645B2 JP 2182925 A JP2182925 A JP 2182925A JP 18292590 A JP18292590 A JP 18292590A JP 3030645 B2 JP3030645 B2 JP 3030645B2
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茂 金原
秀昭 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、無端ベルト状のストラップと、このストラ
ップに沿って支持される多数の押し駒と、この押し駒の
前記ストラップからの脱落を防止する無端ベルト状のリ
テーナとを備えた伝動用Vベルトに関する。
(2) 従来の技術 かかる伝動用Vベルトは、本出願人による特願平1−
133341号において既に提案されている。
(3) 発明が解決しようとする課題 上記伝動用Vベルトを組み立てるには、先ず無端ベル
ト状のストラップの外側に同じく無端ベルト状のリテー
ナを重ね合わせた後、そのリテーナの一部を中央部が外
側に突出するように雨とい状に湾曲させることにより、
その湾曲部におけるリテーナの幅を減少させる。次に、
前記幅狭になった湾曲部を利用して押し駒のストラップ
配置溝にストラップと前記リテーナを同時に嵌合させ、
その押し駒をストラップに沿って移動させる。このよう
にして多数の押し駒を前記リテーナの湾曲部から順次ス
トラップに嵌合させた後、リテーナの湾曲部を自己の弾
性で平面状に復帰させれば、そのリテーナの両側縁がス
トラップ配置溝の段部に係合して押し駒の脱落が防止さ
れる。
しかしながらストラップに最後の押し駒を装着した後
に前記湾曲したリテーナを平面状に復帰させる際、その
リテーナが前記最後の押し駒のストラップ配置溝の段部
の角に引っ掛かって該段部にスムーズに係合しない不都
合がある。
また、ストラップに沿って装着される押し駒の相互間
の位置ずれを規制すべく、各押し駒に設けた突起と凹部
を交互に嵌合させるものが知られている(例えば、実開
昭59−183557号公報参照)。
しかしながら、上述のように押し駒に突起と凹部を設
けると、既にストラップに装着した前後の押し駒の間に
最後の押し駒を押し込んで装着する際に、前記突起が隣
接する押し駒に干渉して最後の押し駒がスムーズに装着
できない不都合が発生する。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ストラ
ップ、押し駒、およびリテーナよりなる伝動用Vベルト
の組み立てに際し、その最後の押し駒の装着をスムーズ
に行うことを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 前記目的を達成するために、本発明は、無端ベルト状
のストラップと、このストラップに沿って支持される多
数の押し駒と、該ストラップよりも幅広の無端ベルト状
に形成されて押し駒のストラップからの脱落を防止する
リテーナとを備え、前記ストラップが、前記押し駒に形
成される概略U字状のストラップ配置溝の底部に収納さ
れ、且つ前記ストラップ配置溝の内側面に形成した段部
に係合する前記リテーナにより保持され、各押し駒のス
トラップ配置溝の内底面にストラップを着座させ、リテ
ーナの一部を湾曲変形させることで該リテーナを前記段
部に係合させて組み立てるようにした伝動用Vベルトに
おいて、少なくともストラップに最後に組付けられる押
し駒に形成されたストラップ配置溝の相対向する両内側
面に、その各内側面のリテーナ対応部分と該溝の開放端
とを滑らかに接続する接続面を形成して、該内側面より
前記段部を無くしたことを第1の特徴とする。
また本発明は、無端ベルト状のストラップと、このス
トラップに沿って支持される多数の押し駒と、この押し
駒の前記ストラップからの脱落を防止する無端ベルト状
のリテーナとを備え、前記各押し駒に突起および凹部を
形成し、前後に隣接する押し駒の前記突起と凹部を交互
に嵌合させて成る伝動用Vベルトにおいて、少なくとも
前記ストラップに最後に組み付けられる押し駒に、その
組付時に隣接する押し駒の前記突起を押圧する楔面を形
成したことを第2の特徴とする。
また本発明は、前記第1または第2の特徴に加えて、
前記最後に組付けられる押し駒を、他の押し駒と厚さが
異なるクリアランス調整用押し駒としたことを第3の特
徴とする。
また本発明は、前記第3の特徴に加えて、前記クリア
ランス調整用押し駒におけるストラップ配置溝の側壁と
リテーナの両側縁の間隙を、他の押し駒の前記間隙より
も大きく設定したことを第4の特徴とする。
(2) 作用 前述の第1の特徴によれば、ストラップおよび一部を
外力で湾曲させたリテーナに最後の押し駒に形成したス
トラップ配置溝をその開放端から嵌合させて、該溝の内
底面にストラップを着座させると共に、リテーナを湾曲
させていた前記外力を除去すると、最後の押し駒のスト
ラップ配置溝が段部を持たないことにより前記リテーナ
はスムーズに平面状に弾性復帰して、隣接する押し駒の
ストラップ配置溝の段部に係合する。
また本発明の第2の特徴によれば、ストラップに多数
の押し駒を順次装着し、最後の押し駒を前後に隣接する
2個の押し駒間の隙間に圧入して装着する際、その最後
の押し駒に形成した楔面により隣接する一方の押し駒に
形成した突起が押圧される。その結果、前記楔面が隣接
する2個の押し駒の間隔を強制的に押し広げるため、最
後の押し駒の突起と凹部が隣接する押し駒の対応する凹
部と突起にスムーズに係合する。
また本発明の第3の特徴によれば、ストラップに多数
の押し駒を装着した時、最後の押し駒を装着するための
隙間の幅が過大あるいは過小である場合でも、最後に装
着するクリアランス調整用押し駒に適切な厚さのものを
選択して使用することにより、そのクリアランス調整用
押し駒を容易に装着することができ、しかも組み立てを
完了したVベルトにおけるストラップの張力が適切な値
に保たれる。
また本発明の第4の特徴によれば、クリアランス調整
用押し駒におけるストラップ配置溝の側壁とリテーナの
側縁間の間隙が、他の押し駒における前記間隙よりも大
きく設定されるため、ストラップに沿って配置される多
数の押し駒のストラップ配置溝の側壁により形成される
面に対してクリアランス調整用押し駒のストラップ配置
溝の側壁が外側に後退する。その結果、前記クリアラン
ス調整用押し駒の側壁が内側に突出してリテーナの両側
縁を傷付けることが回避される。
(3) 実施例 以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
第1図および第2図に示すように、ベルト式無段変速
機1は駆動軸2に支持した駆動プーリ3と従動軸4に支
持した従動プーリ5を備え、両プーリ3,5間に本発明に
よる伝動用Vベルト6が巻き掛けられる。駆動プーリ3
は駆動軸2に固着された固定側プーリ半体31と、前記駆
動軸2に対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に支持
された可動側プーリ半体32より成り、駆動軸2の回転速
度の変化に伴って前記両プーリ半体31,32の距離が接近
すると、その有効半径が増加してVベルト6が半径方向
外側に移動し、逆に両プーリ半体31,32の距離が離間す
ると、その有効半径が減少してVベルト6が半径方向内
側に移動する。また、従動軸4に支持した従動プーリ5
も前述の駆動プーリ3と同様にその有効半径が可変とさ
れ、駆動プーリ3の有効半径の増減に伴って従動プーリ
5の有効半径が逆方向に増減することにより、駆動軸2
から従動軸4に伝達される回転速度とトルクが無段階に
変更される。
前記Vベルト6は複数の金属製無端ベルトを重ね合わ
せたストラップ7を備え、そのストラップ7に沿って多
数の金属製の押し駒8と、この押し駒8と略同形の1個
の金属製のクリアランス調整用押し駒9が装着される。
そして押し駒8,9の脱落を防止すべく、ストラップ7の
外周には、該ストラップ7よりも幅広の金属製の無端ベ
ルトよりなるリテーナ10が装着される。
第3図〜第5図に示すように、押し駒8は金属製の板
状ブロックよりなり、その左右両端には前記駆動プーリ
3と従動プーリ5の内面に接触するように外側に向けて
V字状に拡開した接触面11,11が形成される。押し駒8
の前面から後面に貫通する概略U字状のストラップ配置
溝12は、ストラップ7とリテーナ10を挿入すべく前記押
し駒8の上縁に開口すると共にリテーナ10より幅狭に形
成された開放端121と、この開放端121から下方の平行に
延びる左右の案内部122,122とが、該溝12の相対向する
両内側面に形成され、また該溝12の内底面に、ストラッ
プ7の下面が着座するサドル部123が形成される。
更に押し駒8に形成したストラップ配置溝12の相対向
する両内側面には、前記両案内部122,122とサドル部123
との間において、左右方向に切り欠かれてリテーナ10の
左右両側縁の上面が係合する一対の段部124,124が形成
される。そして、前記左右の案内部122,122の間隔L1
ストラップ7の幅Wsよりも僅かに大きく形成され、更に
前記左右の段部124,124の両端間の間隔L2はリテーナ10
の幅Wrよりも僅かに大きく形成される。
押し駒8と後面と前面の左右両端部には、一対の突起
13,13と一対の凹部14,14がそれぞれ形成される。これら
突起13,13と凹部14,14は押し駒8の前面および後面の対
応する位置に形成されるとともに相互に補完する形状を
持ち、多数の押し駒8がストラップ7に沿って配置され
た後、隣接する押し駒8の突起13,13と凹部14,14が相互
に係合して押し駒8の位置ずれを規制する。そして、第
4図から明らかなように、前記突起13,13の先端面13
1は、その上部が下部よりの外側に突出するように傾斜
して形成される。
押し駒8の前面における前記突起13,13の上方位置に
は、押し駒8の上縁側を後面に向けて斜めに切り欠いて
形成した楔面15,15が設けられる。そして、第4図から
明らかなように、前記楔面15,15と突起13,13の先端面13
1は略平行に形成される。
第4図から明らかなように、押し駒8の前面および後
面の上下方向中央部を左右方向に延びるピボット線16の
上側には、駆動プーリ3と従動プーリ5の間にある押し
駒8を相互に密着させて駆動力を伝達すべく、間隔Tを
有する平行面20が形成される。一方、ピボット線16の下
側には、Vベルト6が駆動プーリ3あるいは従動プーリ
5に巻き付いた時、押し駒8が前記ピボット線16を中心
に揺動することを許容すべく、下向きに先細のテーパ面
21が形成される。そして、押し駒8の左右両端面におけ
るピボット線16の下側部分、すなわち駆動プーリ3ある
いは従動プーリ5に当接する接触面11,11には、その前
面側と後面側の縁部をそれぞれ四角錘状に切り欠いた逃
げ溝17,17;18,18が形成される。これにより、押し駒8
の前記接触面11,11は、側面視で平行なエッジ19,19を有
する矩形状に形成される。
第6図は、ストラップ7に前記押し駒8を多数装着し
た後に最後に装着するクリアランス調整用押し駒9を示
すもので、同図において通常の押し駒8のストラップ配
置溝は鎖線で示される。このクリアランス調整用押し駒
9は、ストラップ7の周長の誤差により生じる最後の押
し駒を装着するための隙間の変動を吸収すべく使用され
るもので、通常の押し駒8の厚さTと僅かに異なる厚さ
T′を有するものが複数種類用意され、その中から適切
な厚さT′を持つものが選択されて使用される。
上記クリアランス調整用押し駒9と通常の押し駒8
は、前記厚さ以外にストラップ配置溝12の形状において
のみ相違する。即ち、クリアランス調整用押し駒9のス
トラップ配置溝12の相対向する両内側面においては、前
述の押し駒8の前記段部124に相当する部分が切欠かれ
ていて、該溝12の各内側面のリテーナ10対応部分と前記
開放端121とを滑らかに接続する接続面125が形成されて
いる。また、リテーナ10の左右両縁部が係合する部分の
幅L2′は、押し駒8のものの幅L2に比べて僅かに大きく
形成され、これにより、リテーナ10の両側縁とクリアラ
ンス調整用押し駒9のストラップ配置溝12の側壁との距
離δ′は、通常の押し駒8のストラップ配置溝の側壁と
の距離δよりも常に大きくなる。
次に前述の構成を備えた本発明の実施例の作用につい
て説明する。
無端ベルト1を組み立てるには、ストラップ7の外側
にリテーナ10を重ね合わせた状態で、そのリテーナ10の
一部に外力を加えて雨とい状に湾曲させる(第6図の鎖
線参照)。次に、ストラップ7とリテーナ10の幅狭にな
った湾曲部に押し駒8に形成したストラップ配置溝12の
開放端121と案内部122,122を嵌合させることにより、そ
のストラップ配置溝12のサドル部123をストラップ7の
内周に着座させる。この状態から押し駒8をストラップ
7に沿って摺動させると、前記リテーナ10の湾曲してい
ない平坦部の左右両側縁がストラップ配置溝12の段部12
4,124に係合して押し駒8がストラップ7に保持され
る。
上述のようにして多数の押し駒8をストラップ7に順
次装着すると、第7図(a)に示すように、ストラップ
7上に最後の押し駒を装着するための隙間が形成され
る。しかるに、前記隙間はストラップ7の周長の誤差に
より各無端ベルト6毎に異なるため、その隙間の大きさ
に見合う幅T′を有するクリアランス調整用押し駒9が
選択されて使用される。
前記クリアランス調整用押し駒9を装着するには、第
7図(a)に示すように、リテーナ10の一部を雨とい状
に湾曲させた状態で、ストラップ7の内周側から矢印方
向にクリアランス調整用押し駒9を圧入する。このと
き、クリアランス調整用押し駒9のピボット線16よりも
上側に形成された楔面15,15が、前側(図中右側)に隣
接する押し駒8の突起13,13の傾斜した先端面131に当接
するとともに、前記クリアランス調整用押し駒9の突起
13,13が後側(図中左側)に隣接する押し駒8のピボッ
ト線16よりも下側に形成したテーパ部21に当接する。そ
の結果、第7図(b)に示すように、クリアランス調整
用押し駒9を更に押し進めると前後に隣接する2個の押
し駒9,9はストラップ7を弾性変形させながら押し開か
れ、最終的に前記2個の押し駒8,8間にクリアランス調
整用押し駒9を嵌合させてから、リテーナ10の前記雨と
い状の湾曲部を平面状に弾性復帰させる。
而して、第7図(c)に示すように、クリアランス調
整用押し駒9の突起13,13と凹部14,14が、隣接する押し
駒8,8の凹部14,14と突起13,13にそれぞれ嵌合し、引き
延ばされたストラップ7の張力によって各押し駒8,9の
ピボット線16よりも上方の平行部20が所定の面圧で相互
に密着する。そして、駆動プーリ3から従動プーリ5へ
の動力伝達は、押し駒8(あるいは、クリアランス調整
用押し駒9)のピボット線16よりも上側の平行部20が相
互に密着して押圧力を伝達することにより行われる。ま
た、Vベルト6が駆動プーリ3または従動プーリ5に巻
き付いた時にピボット線16を中心にして押し駒8が揺動
するが、その際ピボット線16の下側に形成したテーパ面
21の作用で押し駒8相互の干渉が防止される。
さて、駆動プーリ3から押し出されたVベルト6が従
動プーリ5に巻き付くとき、若しも押し駒8(あるい
は、クリアランス調整用押し駒9)の接触面11,11に逃
げ溝17,17;18,18が設けられていない場合、第8図
(a)に示すように、斜線を施した台形状の接触面11′
の下底側に三角形状の微小部分aが先ず従動プーリ5に
接触するため、その接触部分に極めて大きなヘルツ応力
が作用し、押し駒8の耐久性に悪影響がある。
しかるに、第8図(b)に示すように、接触面11,11
に逃げ溝17,17;18,18を形成したことにより、前記接触
面11,11はエッジ19の全長に沿う比較的大きな面積の部
分bから従動プーリ5に接触するため、そのヘルツ応力
が緩和されて押し駒8の耐久性が向上する。なお、押し
駒8あるいはクリアランス調整用押し駒9が従動プーリ
5を離れる際、あるいは駆動プーリ3に接触・離間する
際にも、前記逃げ溝17,17;18,18の作用でヘルツ応力が
軽減されることは明らかである。
また、第6図から明らかなように、リテーナ10の側縁
とクリアランス調整用押し駒9のストラップ配置溝12の
側壁との間隙δ′が、他の押し駒8の前記間隙δよりも
予め小さく形成されるため、押し駒8とクリアランス調
整用押し駒9を製作する金型の寸法誤差により前記間隔
L2とL2′にバラツキがあっても、クリアランス調整用押
し駒9のストラップ配置溝12の側壁が他の多数の押し駒
8のストラップ配置溝12の側壁から内側に突出すること
が回避される。これにより、リテーナ10の側縁がクリア
ランス調整用押し駒9のストラップ配置溝12の側壁によ
り傷付くことが防止される。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記
実施例に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載
された本発明を逸脱することなく、種々の小設計変更を
行うことが可能である。
例えば、クリアランス調整用押し駒9は1個のVベル
ト6に対して複数個使用することが可能である。また、
実施例では押し駒8にも楔面15を形成しているが、この
楔面15をクリアランス調整用押し駒9にのみ形成するこ
とが可能である。
C.発明の効果 以上のようにして本発明の第1の特徴によれば、各押
し駒のストラップ配置溝の内底面にストラップを着座さ
せ、リテーナの一部を湾曲変形させることで該リテーナ
をストラップ配置溝の内側面の段部に係合させて組み立
てるようにした伝動用Vベルトにおいて、ストラップに
最後に組付けられる押し駒に形成されたストラップ配置
溝の相対向する両内側面が、リテーナに係合する段部を
持たず、その各内側面のリテーナ対応部分と該溝の開放
端とを滑らかに接続する接続面を有しているので、リテ
ーナを湾曲させた弾性変形部分からストラップに最後の
押し駒を装着した後、そのリテーナを平面状に弾性復帰
させる際に、前記段部に邪魔されることなくリテーナの
湾曲部をスムーズに平面状に弾性復帰させることがで
き、これにより、最後の押し駒をストラップにスムーズ
に装着することが可能となる。また特に最後の押し駒の
ストラップ配置溝内側面が、その各内側面のリテーナ対
応部分と該溝の開放端とを滑らかに接続する接続面を有
するため、リテーナに係合する段部がストラップ配置溝
に形成されなくても、その溝の比較的幅狭の開放端によ
って押し駒のリテーナからの脱落が効果的に防止でき、
しかも段部を切欠いたことによる配置溝周辺部の強度低
下を極力抑えることができる。
また本発明の第2の特徴によれば、ストラップに形成
された隙間に最後の押し駒を圧入して装着する際、その
押し駒に形成した楔面で隣接する押し駒の突起を押圧し
て前記隙間を押し広げることができる。これにより、最
後の押し駒をストラップにスムーズに装着することが可
能となる。
また本発明の第3の特徴によれば、ストラップに最後
の押し駒を装着するための隙間の幅が過大あるいは過小
である場合でも、最後に装着するクリアランス調整用押
し駒に適切な厚さのものを選択して使用することによ
り、そのクリアランス調整用押し駒を容易に装着するこ
とができ、しかも組み立てを完了したVベルトにおける
ストラップの張力が適切な値に保たれる。
また本発明の第4の特徴によれば、クリアランス調整
用押し駒におけるストラップ配置溝の側壁とリテーナの
側縁間の間隙が、他の押し駒における前記間隙よりも大
きく設定されるため、ストラップに沿って配置される多
数の押し駒のストラップ配置溝の側壁により形成される
面に対してクリアランス調整用押し駒のストラップ配置
溝の側壁が必ず外側に後退する。その結果、前記クリア
ランス調整用押し駒の側壁が内側に突出してリテーナの
両側縁を傷付けることが回避される。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第8図は本発明の一実施例を示すもので、第1
図はそのVベルトを備えたベルト式無段変速機の全体側
面図、第2図は第1図のII−II線断面図、第3図はVベ
ルトの横断面図、第4図は第3図のIV方向矢視図、第5
図は第3図のV方向矢視図、第6図はクリアランス調整
用押し駒の形状を示す前記第3図に対応するVベルトの
横断面図、第7図はクリアランス調整用押し駒の装着手
順を示す図、第8図は逃げ溝の作用を示す図である。 7……ストラップ、8……押し駒、9……クリアランス
調整用押し駒、10……リテーナ、12……ストラップ配置
溝、121……開放端、124……段部、125……接続面、13
……突起、14……凹部、15……楔面、δ,δ′……間隙
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−24640(JP,A) 実開 昭58−9546(JP,U) 実開 昭61−22949(JP,U) 実開 昭62−140243(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16G 5/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無端ベルト状のストラップ(7)と、この
    ストラップ(7)に沿って支持される多数の押し駒(8,
    9)と、該ストラップ(7)よりも幅広の無端ベルト状
    に形成されて押し駒(8,9)のストラップ(9)からの
    脱落を防止するリテーナ(10)とを備え、 前記ストラップ(7)は、前記押し駒(8,9)に形成さ
    れる概略U字状のストラップ配置溝(12)の底部に収納
    され、且つ前記ストラップ配置溝(12)の内側面に形成
    した段部(124)に係合する前記リテーナ(10)により
    保持され、 各押し駒(8,9)のストラップ配置溝(12)の内底面に
    ストラップ(7)を着座させ、リテーナ(10)の一部を
    湾曲変形させることで該リテーナ(10)を前記段部(12
    4)に係合させて組み立てるようにした伝動用Vベルト
    において、 少なくともストラップ(7)に最後に組付けられる押し
    駒(9)に形成されたストラップ配置溝(12)の相対向
    する両内側面に、その各内側面のリテーナ(10)対応部
    分と該溝(12)の開放端(121)とを滑らかに接続する
    接続面(125)を形成して、該内側面より前記段部(1
    24)を無くしたことを特徴とする、伝動用Vベルト。
  2. 【請求項2】無端ベルト状のストラップ(7)と、この
    ストラップ(7)に沿って支持される多数の押し駒(8,
    9)と、この押し駒(8,9)の前記ストラップ(7)から
    の脱落を防止する無端ベルト状のリテーナ(10)とを備
    え、 前記各押し駒(8,9)に突起(13)および凹部(14)を
    形成し、前後に隣接する押し駒(8,9)の前記突起(1
    3)と凹部(14)を交互に嵌合させて成る伝動用Vベル
    トにおいて、 少なくとも前記ストラップ(7)に最後に組み付けられ
    る押し駒(9)に、その組付時に隣接する押し駒(8)
    の前記突起(13)を押圧する楔面(15)を形成したこと
    を特徴とする、伝動用Vベルト。
  3. 【請求項3】前記最後に組付けられる押し駒を、他の押
    し駒(8)と厚さが異なるクリアランス調整用押し駒
    (9)としたことを特徴とする、請求項1または2記載
    の伝動用Vベルト。
  4. 【請求項4】前記クリアランス調整用押し駒(9)にお
    けるストラップ配置溝(12)の側壁とリテーナ(10)の
    両側縁の間隙(δ′)を、他の押し駒(8)の前記間隙
    (δ)よりも大きく設定したことを特徴とする、請求項
    3記載の伝動用Vベルト。
JP2182925A 1990-07-11 1990-07-11 伝動用vベルト Expired - Fee Related JP3030645B2 (ja)

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