JP3030291U - ゴルフシューズの靴底 - Google Patents

ゴルフシューズの靴底

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JP3030291U
JP3030291U JP1996003122U JP312296U JP3030291U JP 3030291 U JP3030291 U JP 3030291U JP 1996003122 U JP1996003122 U JP 1996003122U JP 312296 U JP312296 U JP 312296U JP 3030291 U JP3030291 U JP 3030291U
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清臣 丹羽
敏博 辻本
保之 寺島
清則 的場
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 底部材は薄く且つ軽量であり、またスパイク
は強固に固着され、更にこの底部材に歪みや変形が無い
とともに、基部材と底部材の組み合わせにおいて薄く軽
く且つ屈曲性及び耐久性に富み、一方スパイクの突き上
げ感が無く、従って履きごごちが良く又スパイク機能を
十分に発揮しうるゴルフシューズの靴底を安価に提供す
る。 【解決手段】 基部材2とこの下面に固着される薄板状
の底部材3との複合からなるゴルフシューズの靴底にお
いて、底部材3には、踏まず部に前後方向の貫通孔を、
又その接地面側の前記貫通孔の前方部及び踵部の略中央
部にリブ6を配した凹面部5を、更にこれら貫通孔及び
凹面部5の外方にスパイク7と凹部8を設け、且つ、そ
の爪先部及び踵部の後部を肉厚に形成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、スパイクを有するゴルフシューズの靴底の改良に係り、詳しくは薄 く且つ軽量に形成され、しかも各スパイクの足裏への突き上げを有効に防止する ゴルフシューズの靴底に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ユニットソール、例えばEVA樹脂からなるパイロン(基部材)と 、ラバーやポリウレタン樹脂等の素材からなる底部材とから構成されるゴルフシ ューズの複合ソールにおいては、ゴルファーが必ず要求しゴルフシューズの靴底 にとって必須不可欠である、耐久性の向上、軽量化、屈曲性の確保、スパイクの 抜脱防止等について、種々の手段が採用されている。
【0003】 例えば、耐久性の向上及び軽量化の手段としては、TPU(サーモレジンポリ ウレタン)など比較的比重は高いものの硬質である樹脂を底部材の素材として用 い、これを薄く成形することによって確保したもの、一方、スパイクの抜脱防止 及びその固定強化の手段としては、やはり上記と同様に底部材の素材を硬質なも のとする、或いは底部材を厚く形成する、更にはスパイクのチップのフランジに 台座をカシメて取着しこの台座によってスパイクの固定強度を向上する手段など が採用されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、底部材の素材を上記TPU(サーモレジンポリウレタン)など の硬質樹脂を用い且つこれを薄く形成して耐久性の向上及び軽量化を図る場合に は、同時に属性として備える屈曲性の悪さからそのゴルフシューズの複合ソール は履き心地が悪く足の疲れるものとなる。更に、この底部材に上記従来手段であ る台座をカシメたスパイクを取着すれば、これを被覆するために必然的に底部材 は厚くなって重量的に重くなり、しかもスパイク固定部分の突出幅が極めて大き いことからこの上面に連着されたEVA樹脂からなるパイロン等に大きな窪みが 要求され、その肉薄部分において地面に当接するスパイクの突き上げが感じられ てクッション性の悪いゴルフシューズの靴底となる。
【0005】 一方、屈曲性が良い例えばラバーを用いて底部材を形成する場合には、そもそ もその比重の高さからやはりゴルフシューズの靴底そしてゴルフシューズ自体が 重くなる。更に、ラバーの属性である柔らかさを補強するためスパイクの固定部 分を肉厚に被覆すれば、上記同様にやはりこの固定部分の突出幅が極めて大きく なり、上面部のEVA樹脂からなるパイロン等が相対的に薄くなってスパイクの 突き上げ感を受け、クッション性が悪くなる。
【0006】 本考案は、上記の事情に鑑みてなされたもので、ゴルフシューズの靴底にとっ て必須品質である耐久性の向上とスパイクの抜脱防止を確保し、更にこれらとは 相反する要求品質である軽量化と良好な屈曲性をも同時に兼備させて、すり減り が少なく且つスパイクの突き上げを有効に阻止し得、一方、その全体において可 能な限り薄幅に且つ軽く形成したゴルフシューズの靴底を、安価に提供すること を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の考案が採用した手段は、基部材とこの下 面に固着される薄板状の底部材との複合からなるゴルフシューズの靴底において 、 底部材には、踏まず部に前後方向の貫通孔を、又その接地面側の前記貫通孔の前 方部及び踵部の略中央部にリブを配した凹面部を、更にこれら貫通孔及び凹面部 の外方にスパイクと凹部を設け、且つ、その爪先部及び踵部の後部を肉厚に形成 したところに特徴を有する。 これにより、底部材を薄く且つ軽量に形成することができ、その全体において 薄く且つ軽量なゴルフシューズの靴底そして極めて履き心地の良いゴルフシュー ズの提供が可能となる。 また一方、スパイクを強固に固着させることができ、更にこの底部材の成型時 において歪みや変形が生じず設計品質を完成品質にそのまま反映することのでき る、ゴルフシューズの靴底の提供が可能となる。
【0008】 請求項2の考案は、上記ゴルフシューズの靴底において、基部材をエチレンビ ニールアセテート素材により又薄板状の底部材をラバーブタジエン素材により形 成し、更にスパイクについてはそのフランジ部に複数の貫通孔を形成すると共に このフランジ部側の端面を偏平頂面として縦断面略T字状に一体成形して、そし て突起部側を下方としたこのスパイクの埋め込み部において、前記底部材は、こ の底部材の厚さの略中央に位置せしめた前記スパイクのフランジ部を上下略同一 幅に被覆し、且つそのフランジ部の上面側を偏平凸面状に、一方下面側を湾曲凸 面状に被覆したところに特徴を有する。
【0009】 これら各部材の材質,形状,及び連結構造により、底部材を極めて薄く軽く形 成し且つ基部材の凹み幅を極めて少なくすることが可能となり、基部材と底部材 との組み合わせにおいて薄く又軽くしかも良好な屈曲性と耐久性を備えた、更に 、スパイクの突き上げ感が少なくクッション性が良いと共にスパイク機能を永く 十分に発揮し得る、一層履きごごちの良いゴルフシューズの靴底そしてゴルフシ ューズを安価に提供できることとなる。
【0010】
【考案の実施の形態】
先ず、請求項1に係る本考案につき、その便宜上後述する実施例の説明に使用 した図及び符号を引用しながら説明する。 本考案の靴底1は、従来より開発されている基部材2とこの下面に固着される 薄板状の底部材3との複合からなるゴルフシューズの靴底1、すなわちユニット ソール方式による複合ソールとして、形成されるものである(図3参照)。
【0011】 基部材2としては、例えばEVA樹脂からなるパイロン等が一般的に用いられ 、また薄板状の底部材3は、一般的には例えばラバーやポリウレタン等の素材に より形成されるが、この請求項1に係る本考案はその形状構造に特徴を有するも のであり、これら材質に限定されるものではなくその他如何なる材質を用いても 良い。本考案によればどのような材質を用いた場合であっても、同じ材質によっ て形成された従来の靴底と比べて優れた作用を発揮するのである。 なお、これら基部材2とその下面の薄板状の底部材3とは、両部材の当接面に 接着剤を塗布し圧着して結合される。
【0012】 次に本考案に係る薄板状の底部材3には、上記底部材3の踏まず部において前 後方向の貫通孔4が設けられる(図1,図2参照)。 踏まず部とは、一般に靴底の爪先部と踵部との中間に位置しアーチ状に形成さ れて地面に当接しない部分を言う。本考案の底部材3においてもその前後方向の 略中央部に踏まず部が設けられ、この踏まず部に貫通孔4が形成される。 貫通孔4は、底部材3の左右縁部を除き、踏まず部の形状及び長さに沿って前 後方向に設けられるものであれば、その形状や長さの如何を問わない。また、こ の貫通孔4の大部分が踏まず部にあれば良く、踏まず部を越えて多少地面に当接 する靴底部分に延設されていても、本考案に係る靴底部の他の構成を害さずに強 度等を確保しうる限り、これを排除するものではない。 上述のように踏まず部分は、ゴルフシューズ全体において直接地面に接するこ とがないため強度を必要としない。従ってこのように該踏まず部をくり貫くこと により、先ず底部材3の重量が軽減される。
【0013】 また、上記底部材3の接地面側には、上記貫通孔4の前方部と踵部の略中央部 に、リブ6を配した凹面部5が形成される(図1,図2参照)。 この凹面部5は、底部材3の外輪郭に沿ってその周辺部Zを除き適宜の形状及 び長さに形成される。またその深さは、歩行及びゴルフスイング時の捻れや反り に耐え得るよう、底部材3全体の厚さをも勘案して決定される。 ゴルフスイング時においては、上半身の回転運動すなわちバックスイングから フィニッシュまでの運動、そしてフィニッシュ時の壁を作る動作等のために靴底 1の左右両側端部に最も軋轢が生じ、靴底の中央部にはあまり軋轢が生じない。 従って、靴底の周辺部Zを除く部位つまり上記貫通孔4の前方部は、通常の歩行 が確保しうる強度、また底部材3の左右に広がろうとする反りに対してこの凹面 部5が落ち込まない強度さえあれば良く、これを厚幅の靴底とする必要性は少な いため該部分を凹面部5に形成したものである。また踵部においてもその中心部 においては同様であり、その略中央部にも凹面部5を設けている。この構造によ り、上記踏まず部をくり貫くことに次いで、底部材3の重量を更に一層軽くした ものである。
【0014】 但し、ゴルフスイング時及び歩行時においては少なからず靴底1の捻れや反り が生じるため、上記凹面部5内には凸状リブ6が配設される。この凸状リブ6の 形状や個数等は限定されないが、その配置に関しこの凹面部5の左右両端部を略 連結するようなものとすれば、ゴルフスイング時の靴底1の捻れや反り方向に抗 する強度が確保でき、好適である。 更に、凹面部5内にかかる凸状リブ6を設けることにより、この底部材3の製 造時において、合成樹脂素材の加工成形時に通常発生する歪みをおさえることが でき、設計品質に沿った完成品が得られるのである。
【0015】 一方、上記凹面部5に連接するこの薄板状の底部材3の周辺部Zは、上記貫通 孔4及び凹面部5との関係において相対凸面に形成され、肉厚とされる。 この部分にスパイク7が埋め込み固定されるのであり、従って該相対凸面部の 厚さは少なくともスパイク7の固着を可能とする厚さが必要である。尚スパイク 7を固定する方法は、従来より一般に用いられる底部材3への一体埋め込み成形 など如何なるものでも良い。 上述のようにこの底部材3は貫通孔4や凹面部5により全体的に薄く且つ軽く 形成されてはいるものの、この部分においてはスパイク7を安定して強固に固定 するに十分な厚さが確保されており、スパイク7の突き上げ感も受けずに快適な スパイク効果が得られるのである。そして全体として強いスパイク7部を有する 薄くて軽い底部材3が形成されるのである。
【0016】 またこの肉厚とされた底部材3の周辺部Zには、上記スパイク7と併せて凹部 8が設けられる(図1,図3ハ参照)。肉厚とされた底部材3の周辺部Zにおい ても、スパイク固定強度とゴルフスイングや歩行に対する耐久性確保以外の不必 要な材料そして無駄な重量が削除され、またこの凹部8により形成される上下方 向の壁つまり周辺部Z頂面と凹部8の底面とを連結するこの凹部8の側壁により 、靴底1の捻れや反り方向に対する強度が補強される。 この凹部8の形状や個数も前述凹面部5に設けたリブ6と同様に限定されない ものの、上記軽量化、及びゴルフスイング時の靴底1の捻れや反り方向に抗する 強度の確保のため、少なくとも踏まず部より前方の周辺部Zに、且つ左右方向に 伸延するように複数配置すれば、好適である。またこの例によれば靴底1の前後 方向への屈曲性が一層向上して履き心地が良く且つ歩き易いものとなり、歩行時 の利便性が一層確保されることともなる。 そして上記構成から、凸形成された周辺部Zの強度を確保しつつ、一方におい て底部材3の周辺部Zを従来の厚さおよび重量と比べて一層薄く且つ軽く形成で きるのである。従って、上記貫通孔4及び凹面部5の形成によって得た軽量化の 他に、また更に底部材3の軽量化が確保され、さらには屈曲性が向上する。
【0017】 なお、この底部材3の爪先部X及び踵部の後部Yは、上記底部材3の周辺部Z に比べて肉厚に形成されるものである(図2イ参照)。 上述のように、ゴルフスイング時の重心移動の特徴を勘案すれば、靴底1の前 後端部にはあまり重心がかからないものの、一方においてその爪先部X及び踵部 の後部Yはやはり一般の靴底と同様にスレ等による消耗が激しいため、強度を補 強したものである。従ってこのスレ等による消耗を補い得る厚さ及び幅において 肉厚に形成されることとなる。
【0018】 以上のように、本考案によれば、底部材3を薄く且つ軽量とし得るのみならず スパイク7を強固に固着させることができ、更にこの底部材3の成型時において 歪みや変形が生じることが無く設計品質が完成品質にそのまま反映されるゴルフ シューズの靴底1、そして全体において極めて履き心地の良いゴルフシューズを 安価に提供することができる。
【0019】 次に、請求項2の考案は、上記構成のゴルフシューズの靴底1において、更に 基部材2をエチレンビニールアセテート(EVA)樹脂素材により、又薄板状の 底部材3をラバーブタジエン(RB)樹脂素材により形成したものである。 基部材は一般にEVA樹脂素材により成形されるものが多いのであるが、一方 底部材3は、同じくEVA樹脂やその他、例えばラバー,TPU樹脂等、種々様 々な素材が用いらていれる。 しかし、EVA樹脂は対磨耗性に欠け、直接地面に当接する底部材としては適 格性に欠ける。またラバー素材は対磨耗性は良好であるが、素材自体の属性とし て比重が高く、またスパイクの抱き込み強度(被覆固定強度)が弱く結果的にそ の厚さをかなり厚く形成しなければならないことから、底部材そして複合ソール 全体の重量が増大するという欠点がある。更に、TPU樹脂はやはり対磨耗性は 良好であるものの、ラバー素材と同様に比重が高く、一方ラバー素材とは異なり 屈曲性に欠け、これを底部材に使用した場合には結果として歩き難いまたスイン グを行い難いゴルフシューズの靴底そしてゴルフシューズとなってしまうのであ る。
【0020】 この点、ラバーブタジエン(RB)樹脂素材は、上記対磨耗性,軽量性,屈曲 性に富み、底部材3に要求される各必要要素及び属性の全てを備えた素材として 最も好ましい結果が得られ、このラバーブタジエン(RB)樹脂素材を底部材3 に使用することによって例え肉薄であってもスパイクの固定強度が確保でき、一 方相対的にパイロン(基部材2)を厚くすることができて、スパイク7の突き上 げを防止し得ることとなる。 そしてこのラバーブタジエン(RB)樹脂素材からなる底部材3と上記エチレ ンビニールアセテート(EVA)樹脂素材からなる基部材2との組み合わせによ って、薄く軽く且つ屈曲性に富むしかも対磨耗性のある好適な複合ソールとして のゴルフシューズの靴底1が得られるのである。
【0021】 次に、本考案に係るゴルフシューズの靴底1は、スパイク7としてそのフラン ジ10部に複数の貫通孔11が形成されたものを採用する(図4参照)。このフ ランジ10部に形成された複数の貫通孔11内にラバーブタジエン(RB)樹脂 が含浸し固化することによりスパイク7は強固に抱き込まれ固定されるのである 。従って、貫通孔11はその剛性を勘案して複数個設けられる。なお、本考案は 上記スパイク7を採用し、例えば図6〜図9に例示される他に従来より存在する 、フランジ71部に更に台座72をカシメて付着させたスパイク70を採用しな いため、スパイク7の軽さの確保によっても全体の軽量化が確保されることとな る。 更に、本考案が採用するスパイク7は、フランジ10部側の端面を偏平頂面と して縦断面略T字状に一体成形される。この突出部のない平坦面がスパイク7の 突き上げをその全面で均一に受けとめて、且つその上方の肉厚な基部材2との相 乗効果により突き上げを効果的に阻止するのである。
【0022】 なお、ラバーブタジエン(RB)樹脂は、前述のTPU樹脂との対比において より軟性つまり柔らかいという属性を有し、この点でスパイク7の抱き込み固着 強度が弱くなるはずであるが、上記フランジ10部側の端面を偏平頂面とし且つ フランジ10部に複数の貫通孔11を形成したスパイク7を採用する本考案の構 成により、遜色のない固定強度が確保されるのである。
【0023】 次に、軽さを一層追求し併せてスパイク7の突き上げ感の減少を一層確実なも のとするために、本考案は更にスパイク7、底部材3、及び基部材2間の連結関 係に関し特殊構造を採用する。 先ず、突起部側を下方としたこのスパイク7の埋め込み部において、ラバーブ タジエン(RB)樹脂素材を用いた底部材3が、スパイク7のフランジ10部を これが底部材3の厚さの略中央に位置する状態に被覆し、且つこのフランジ10 部を上下略同一幅(厚さ)に被覆するのである(図3,図5参照)。この被覆幅 (厚さ)はスパイク7が容易に抜脱或いは破損しない限度において、薄いものと される。
【0024】 ところで従来、スパイクは、上述した例えば図8に示される、スパイク固着強 度を確保するための台座72がカシメて取着されたスパイク70を、図9,図6 ,図7に示されるようにこの台座72ごと底部材30に埋め込み、従ってスパイ クの台座72が底部材30の上面側(22)のみに突出するような状態で固着さ れていたが、これによれば上述したように複数設けられたスパイク70の重量全 体が増加する他、更にその埋め込み部の上方(Q)の基部材20がこの埋め込み 突出部分(22)によって薄くなり、基部材20のクッション性が損なわれスパ イク70の突き上げ感を生じせしめていたのである。
【0025】 この点、本考案の構成によれば、このようなスパイク7の埋め込み部上方(q )の基部材2は薄くならず(図3,図5参照)、従って基部材2のクッション性 は損なわれず、スパイク7の突き上げ感もないのである。
【0026】 また更に、このラバーブタジエン(RB)樹脂素材からなる底部材3は、図5 に例示されるようにスパイク7のフランジ10部の被覆形状において、上面側は 偏平凸面12状に、一方、下面側は湾曲凸面13状に構成される。 この上面側の偏平凸面12により、スパイク7の固着部上方の突出段差の発生 を極力抑え、且つその全面で均一に下方からの押圧力を受けとめることができる のである。一方、下面側の湾曲凸面13つまり地面との当接部のアール形状によ り、確実に地面をとらえることができるのである。つまり図9に示されるように 従来のスパイク70埋め込み部の下方には突出段部が形成されており(33参照 )、これによってこの突出段部周辺の上面部が地面と接し難くなり空隙が生じ易 かったのであるが、図5,図3に例示されるように本考案の下面側は湾曲凸面1 3であって段部が無く、従ってその周辺には空隙が無く確実に地面と当接し、そ の全面でこれを捉えて十分なスパイク効果を発揮するのである。
【0027】 更に湾曲凸面13は、地面からの押圧力を分散させてスパイク7,底部材3, そして基部材2への圧力を減少させ、クッション性を確保しスパイク7の突き上 げ感を減少させることができるのである。なお、この下面側の湾曲凸面13は、 スパイク効果を損なわない範囲内で突出形成される。
【0028】 以上本考案のゴルフシューズの靴底1によれば、底部材3を極めて薄く形成す ることができ、そして各部材の組み合わせにおいてより薄く軽く且つ屈曲性及び 対磨耗性に富んだ靴底となり、一方スパイク7の突き上げを有効に阻止し得て且 つスパイク機能を十分にまた永く発揮し得るのである。
【0029】
【実施例】
本考案の実施例について、図1〜図9を参照して説明する。なお、これは請求 項1及び請求項2に係る本考案を同時に具備せしめた実施例であり、両考案を併 せて説明するものである。
【0030】 図1に例示したこの実施例のゴルフシューズの靴底1においては、基部材2が エチレンビニールアセテート樹脂素材により、又薄板状の底部材3がラバーブタ ジエン樹脂素材によりそれぞれ一体成形されており、これら両部材を接着剤で固 着して複合ソールとしたものである。 なお、基部材2のエチレンビニールアセテート樹樹脂からなるパイロンは、そ の爪先部先端が約5ミリで踵部後端が約20ミリの厚さに、またラバーブタジエ ン樹脂素材からなる底部材3は、その周縁端部が約1.5ミリの厚さ、更にその 爪先部及び踵部の後部が約3ミリの厚さに、それぞれ形成されている。
【0031】 底部材3において、先ず踏まず部には、図2の端面図に示すように一定幅の前 後方向の貫通孔4が設けられている。又更にこの底部材3の接地面側においては 、貫通孔4の前方部に爪先部Xの一定範囲を残して靴底1の外周輪郭に沿った形 態の凹面部5を、また踵部に固着されたスパイク7の中央に位置せしめてその略 中央部に凹面部5を形成してある。そしてこれらの凹面部5内にはいずれも左右 方向へのリブ6が突出形成されている。このリブ6の突出高さは、スパイクの下 面側湾曲凸面13部との均衡を勘案して、約1ミリとされている。
【0032】 更に、これら貫通孔4及び凹面部5の外方つまり底部材3の周辺部Zは、その 凹面部5の底面から約0.5ミリ程突出した凸面状に形成され、該部分に鋼鉄製 のスパイク7が適宜間隔をおいて底部材3との一体成形により埋め込み固定され ている。またこれら各スパイク7間には左右方向への凹部8が約0.5ミリ程度 の深さに設けられ、捻れや反りに対する強度が補強されていると共に、軽量化が 図られ更には屈曲性が良くなっている。そして、この底部材3の爪先部Xと踵部 の後部Yを肉厚に形成し、更にその肉厚部接地面側には左右方向の細幅且つ多数 の溝を刻み、滑り止め機能を持たせてある。
【0033】 一方、スパイク7は、その製造メーカーが市販するスパイクを採用したもので あり、図4に示すようにフランジ10部側の端面が偏平頂面とされる縦断面略T 字状に形成され、そのフランジ10部には6個の貫通孔11が穿設されている。
【0034】 このスパイク7は、図3,図5に示すようにラバーブタジエン樹脂素材からな る約1.5ミリの厚さの底部材3に、突起部側を下方として、且つこの底部材3 の略中央にそのフランジ10部が配置されて一体成形されている。 そしてこの底部材3が、スパイク7のフランジ10部を上下略同一幅に被覆し 、且つそのフランジ10部の上面側を偏平凸面12状に、一方下面側を湾曲凸面 13状に被覆しているのである。なお、被覆幅は上下それぞれ約1.5ミリ程度 であり、従来の上方に突出して被覆したスパイク固着部と比べて極めて薄幅とさ れている。従って、図3に示されるようにスパイク7の上方(q)の基部材の凹 部は極めて薄く従来の基部材と比べて厚さが確保できるためクッション性が良い ものとなる。
【0035】 上記本実施例のゴルフシューズの靴底1は、底部材3は薄く且つ軽量であり、 またスパイク7は強固に固着され、更にこの底部材3に歪みや変形が無い。そし て基部材2と底部材3の組み合わせにおいて軽く且つ屈曲性が良く、一方スパイ ク上方の基部材2に凹み部分が少なくスパイク7の突き上げ感が無い。従って履 きごごちの良いそしてスパイク機能を十分に発揮し得るゴルフシューズの靴底1 となっている。
【0036】
【考案の効果】
請求項1の考案は、基部材と薄板状の底部材とからなるゴルフシューズの靴底 において、その底部材において、貫通孔と、リブを配した凹面部と、更に周辺部 のスパイクと凹部とを設け、且つ、その爪先部及び踵部の後部を肉厚に形成した ことから、底部材を薄く且つ軽量に形成できる一方、スパイクを強固に固着させ ることができ、更にこの底部材の成型時において歪みや変形が生じることが無く 、耐久性を向上させたその使用に際して極めて良好なゴルフシューズの靴底を安 価に提供し得るという優れた効果を奏するものである。
【0037】 請求項2の考案は、上記ゴルフシューズの靴底の基部材をエチレンビニールア セテート樹脂素材により、又薄板状の底部材をラバーブタジエン樹脂素材により 形成し、またスパイクのフランジ部に複数の貫通孔を設け且つこのフランジ部側 の端面を偏平頂面として縦断面略T字状に一体成形し、一方このスパイクの埋め 込み部において、底部材の厚さの略中央に位置せしめた前記スパイクのフランジ 部を上下略同一幅で被覆し、且つそのフランジ部の上面側は偏平凸面状に一方下 面側は湾曲凸面状に被覆したことから、 底部材を極めて薄く軽く形成することができ、又部材の組み合わせにおいて薄 く軽く且つ屈曲性が損なわれずしかも一層の耐久性を確保でき、一方スパイクの 突き上げを有効に阻止してクッション性が良く更にスパイク機能を永く十分に発 揮し得るゴルフシューズの靴底を、安価に製造できるという優れた効果を奏する ものである。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の実施例に係るゴルフシューズの靴底
を示す底面図である。
【図2】 (イ)は図1におけるA−A線に沿った端面
図、(ロ)は図1におけるB−B線に沿った端面図であ
る。
【図3】 図1における各スパイクの中心点を繋いで裁
断した状態を想定して表したものであり、(イ)は基部
材の仮想縦断面図である。(ロ)は底部材の仮想縦断面
図である。(ハ)は上記図3(ロ)におけるA−A線間
の拡大縦断面図である。
【図4】 図1において使用されたスパイクを示し、
(イ)はその平面図である。(ロ)はその側面図であ
る。
【図5】 図1のスパイクの中心点に沿って裁断した状
態を示す要部縦断面図である。
【図6】 従来のゴルフシューズの靴底を示す底面図で
ある。
【図7】 図6における各スパイクの中心点を繋いで裁
断した状態を想定して表したものであり、(イ)は基部
材の仮想縦断面図である。(ロ)は底部材の仮想縦断面
図である。
【図8】 図6において使用されたスパイクを示し、
(イ)はその平面図である。(ロ)はその縦断面図であ
る。
【図9】 図6のスパイクの中心点に沿って裁断した状
態を示す要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 本考案に係るゴルフシューズの靴底 2 基部材 3 底部材 4 貫通孔 5 凹面部 6 リブ 7 スパイク 8 凹部 12 偏平凸面 13 湾曲凸面 X 爪先部 Y 踵部の後部 Z 底部材の周辺部 W 従来のゴルフシューズの靴底
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 寺島 保之 名古屋市中村区名駅五丁目25番1号 株式 会社ジャパーナ内 (72)考案者 的場 清則 東大阪市菱江二丁目5番54号 有限会社セ イコープラスチック内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基部材とこの下面に固着されてゴルフシ
    ューズの最下層となる薄板状の底部材との複合からなる
    靴底において、 前記底部材には、踏まず部に前後方向の貫通孔が、又そ
    の接地面側の前記貫通孔の前方部及び踵部の略中央部に
    リブを配した凹面部が、更にこれら貫通孔及び凹面部の
    外方にスパイクと凹部が設けられており、 且つ、その爪先部及び踵部の後部が肉厚に形成されてい
    ることを特徴とするゴルフシューズの靴底。
  2. 【請求項2】 前記基部材はエチレンビニールアセテー
    ト樹脂素材からなり、前記薄板状の底部材はラバーブタ
    ジエン樹脂素材からなり、 前記スパイクは、そのフランジ部に複数の貫通孔を有す
    ると共にこのフランジ部側の端面を偏平頂面とした縦断
    面略T字状に一体成形されており、 突起部側を下方としたこのスパイクの埋め込み部におい
    て、前記底部材は、この底部材の厚さの略中央に位置せ
    しめた前記スパイクのフランジ部を上下略同一幅に被覆
    し、且つそのフランジ部の上面側を偏平凸面状に一方下
    面側を湾曲凸面状に被覆していることを特徴とする請求
    項1記載のゴルフシューズの靴底。
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