JP3030117B2 - 熱転写記録用受像紙 - Google Patents
熱転写記録用受像紙Info
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Description
関するものであり、詳しくは、色素の染着性が良好で高
濃度の記録ができ、しかも、保存安定性の良好な色素転
写型熱転写記録用受像紙に関するものである。
などの加熱手段により、転写記録用カラーシートを加熱
して色素を転写記録用受像紙上に転写する記録方式であ
り、カラーシートは、ベースシートの一方の面に気化性
または熱拡散性の色素とバインダー樹脂とを主成分とす
る色材層を設けて構成され、受像紙は、色素染着性の樹
脂を含有する受像層を基材表面に設けて構成される。
ては、受像紙を構成する受像層としては、下記のような
性能が要求される。 (1)転写記録時にはカラーシートと融着することな
く、記録後にはカラーシートとの剥離が容易で階調性の
良好な記録が得られること。 (2)受像層での色素の染着性が良好で高濃度の記録が
可能であること。 (3)記録物の耐光性、暗退色性、滲み性、移行性など
の保存安定性が良好であること。
ためには、受像層を形成する樹脂や助剤の処方選定が重
要であるが、従来公知の処方選定では充分な性能の受像
紙を得ることは困難である。本発明は、上記実状に鑑み
なされたものであり、その目的は、特に、色素の染着性
が良好で高濃度の記録ができ、しかも、保存安定性の良
好な熱転写記録用受像紙を提供することにある。一般
に、従来の受像層においては、染着性を高めようとした
場合、保存安定性、特に、画像の滲み性や移行性が悪化
し、バランスの良い特性が得られない。これに対し、本
発明によれば、意外にも、染着性と保存安定性の両立を
図ったバランスの良好な受像層が提供される。
は、色素染着性の樹脂を含有する受像層を基材表面に形
成して成る色素転写型熱転写記録用受像紙において、前
記受像層中に色素染着性の樹脂に対して10〜30重量
%の炭化水素油を含有せしめたことを特徴とする熱転写
記録用受像紙に存する。
熱転写記録用受像紙は、従来公知の受像紙と同様に、色
素染着性の樹脂を含有する受像層を基材表面に設けて構
成される。
樹脂としては、飽和ポリエステル、アクリル樹脂、メタ
クリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢
酸セルロース、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニル
フェニルアセタール樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル
・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリアリレート樹脂、AS樹
脂または上記の架橋体などが挙げられる。これらの樹脂
は、気化性または熱拡散性色素に対し優れた染着性を有
する。また、基材としては、合成紙、セルロース紙等の
通常用いられている基材が使用される。
ナフテン系およびパラフィン系のプロセスオイル、流動
パラフィン又は合成炭化水素系潤滑油などの常温で流動
性のある炭化水素油が挙げられる。
色素染着性の樹脂に対する割合として10〜30重量%
の範囲とする。また、本発明の熱転写記録用受像紙にお
いては、必要に応じて、色素染着性の樹脂中に離型剤や
各種安定剤を含有させることもできる。勿論、炭化水素
油は、単独使用の他に、2種以上の混合物として使用す
ることもできる。
媒を使用することにより、染着性を有する樹脂および炭
化水素油を含む塗工液を調整し、これを基材に塗工して
乾燥し、受像層を形成することにより得られる。そし
て、受像層の厚さは(乾燥後の塗布膜厚さ)は、通常
0.1〜20μ、好ましくは1〜10μの範囲とされ
る。
法から任意に選ぶことができ、例えば、リバースロール
コーター、グラビアコーター、ロッドコーター、エアド
クターコーター、ダイコーター等を用いる方法が適宜採
用される。そして、これらの方法の詳細は、原崎勇次著
「コーティング方式」(槇書店1977年発行)を参照
することができる。
熱転写記録用のカラーシートには、気化性または熱拡散
性色素として、アゾ系、アントラキノン系、ニトロ系、
スチリル系、ナフトキノン系、キノフタロン系、アゾメ
チン系、クマリン系、縮合多環系などの種々の非イオン
性の色素が好適に用いられる。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下において
「部」は「重量部」を表わす。
合溶剤に下記の化学式〔化1〕で表されるポリビニルフ
ェニルアセタール樹脂10部を溶解し、得られた溶液中
に分子量530のプロセスオイル(商品名:サンパーオ
イル150、日本サン石油株式会社製)1.5部および
離型剤としてアミノ変性シリコーン(商品名:“KF−
393”、信越化学工業株式会社製)0.5部を添加し
て塗工液を調整した。次いで、ワイヤーバーにより、厚
さ150μmのポロプロピレン製合成紙に上記の塗工液
を塗布して乾燥し、乾燥膜厚が約5μmの受像層を形成
させて受像紙を作製した。
エチレンテレフタレートフィルム(4.5μm厚)に下
記の化学式〔化2〕で表されるマゼンタ系色素5部、ポ
リカーボネート樹脂10部、トルエン85部から成るイ
ンキを塗布して乾燥し、乾燥膜厚が約1μmの色材層を
形成させてカラーシートを作製した。
定性試験 (i)転写記録試験 上記のカラーシートのインキ塗布面と上記の受像紙の受
像層面とを重ね、6ドット/mmの発熱抵抗体密度を有
する部分グレース型ラインサーマルヘッドを使用し、下
記条件で記録を行った。得られた記録物の転写濃度を測
定し、結果を後記の表1に示す。 記録ライン密度 6ライン/mm サーマルヘッド印加電力 0.30W サーマルヘッド印加パルス幅 6m秒
間保持し、その後の記録物の色滲みの程度をマイクロデ
ンシトメーター(サクラ株式会社製、PDM−5)によ
り測定した。結果を表1に示す。
た1ドットの転写画像の濃度分布曲線において、各曲線
の底辺の長さの増加比(b/a)を示し、数値が小さい
方が良好であることを表す。
〔化3〕で表されるイエロー系色素を用いた以外は、実
施例1と同様の方法により受像紙およびカラーシートを
作製して試験を行った。結果を表1に示す。
〔化4〕で表されるシアン系色素を用いた以外は、実施
例1と同様の方法により受像紙およびカラーシートを作
製して試験を行った。結果を表1に示す。
に、流動パラフィン(商品名:ホワイトレックス33
4、モービル石油株式会社製)(実施例4,5,6)あ
るいは合成潤滑油(商品名:モービルSHF41、モー
ビル石油株式会社製)(実施例7,8,9)を用いた以
外は、実施例1〜3と同様の方法により受像紙およびカ
ラーシートを作製して試験を行った。結果を表1に示
す。
タール樹脂の代わりに、飽和ポリエステル樹脂(商品
名:“バイロン−290”、東洋紡績株式会社製)を用
いた以外は、実施例1〜3と同様の方法により受像紙お
よびカラーシートを作製して試験を行った。結果を表1
に示す。
ない以外は、実施例1〜3と同様の方法により受像紙お
よびカラーシートを作製して試験を行った。結果を表1
に示す。
用しない以外は、実施例10〜12と同様の方法により
受像紙およびカラーシートを作製して試験を行った。結
果を表1に示す。
ニルアセタール樹脂を表し、「B」は飽和ポリエステル
樹脂を表す。
性と滲み性のバランスが良好な熱転写記録用受像紙が提
供され、従って、本発明の受像紙によれば、保存安定性
の良好な記録物が得られる。
ラフであり、横軸は1ドットの長さ、縦軸は転写濃度を
示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 色素染着性の樹脂を含有する受像層を基
材表面に形成して成る色素転写型熱転写記録用受像紙に
おいて、前記受像層中に色素染着性の樹脂に対して10
〜30重量%の炭化水素油を含有せしめたことを特徴と
する熱転写記録用受像紙。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3116815A JP3030117B2 (ja) | 1991-04-19 | 1991-04-19 | 熱転写記録用受像紙 |
CA 2066013 CA2066013A1 (en) | 1991-04-19 | 1992-04-14 | Image-receiving sheet for thermal transfer recording |
EP19920303420 EP0509808B1 (en) | 1991-04-19 | 1992-04-15 | Image-receiving sheet for thermal transfer recording |
DE69204721T DE69204721T2 (de) | 1991-04-19 | 1992-04-15 | Bildempfangsblatt für thermische Farbstoffübertragung. |
US07/868,655 US5350730A (en) | 1991-04-19 | 1992-04-15 | Image-receiving sheet for thermal transfer recording |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3116815A JP3030117B2 (ja) | 1991-04-19 | 1991-04-19 | 熱転写記録用受像紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04320891A JPH04320891A (ja) | 1992-11-11 |
JP3030117B2 true JP3030117B2 (ja) | 2000-04-10 |
Family
ID=14696331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3116815A Expired - Fee Related JP3030117B2 (ja) | 1991-04-19 | 1991-04-19 | 熱転写記録用受像紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3030117B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5907421B2 (ja) * | 2012-03-30 | 2016-04-26 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写受像シートおよびその製造方法 |
-
1991
- 1991-04-19 JP JP3116815A patent/JP3030117B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04320891A (ja) | 1992-11-11 |
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