JP3030038B2 - 液体ハイブリダイゼーションによる遺伝子の分析方法 - Google Patents

液体ハイブリダイゼーションによる遺伝子の分析方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、1または複数の生物またはウイルスからの
核酸を含有するサンプルにおいて特定の核酸配列の有
無、該核酸配列中の塩基対の欠失あるいは挿入、もしく
は変異を検出して遺伝子を分析する方法及び該分析用試
薬に関する。
〔従来の技術〕
従来の遺伝子分析方法としては、サイエンティフィッ
クアメリカン18巻4号(1988年)に記載されているRFLP
(restriction−fragment lenth poly−morphism)法が
知られている。
この方法は、分析しようとする染色体DNA等を制限酵
素で切断後、電気泳動にかけるもので、制限酵素の認識
部位に塩基対の欠失、挿入あるいは変異があれば、得ら
れる制限フラグメントの長さが変わり、制限フラグメン
トの多型(restrict−ionfragment lenth polymorphis
m)として現れる。これを電気泳動後、サザンプロティ
ングにより、標識プローブを川いて検出するものであ
る。
また、他の方法としては、特開昭62-217161号に記載
されているPCR(Polymerase Chain Reaction)法が知ら
れている。この方法は2本鎖DNAの各単鎖と各々相補す
る2種類のプライマーを使用して、特定の核酸配列部位
を増幅してウイルス等の検出を行うものである。
すなわち、まず、サンプル中の2本鎖DNAを加熱変性
させ、単鎖の各DNAに分離させる。次いで2種類のプラ
イマーを準備し、各単鎖のDNAにハイブリダイズさせ、D
NAポリメラーゼを作用せしめて各プライマーから延長鎖
を生成せしめる。
さらに得られた2本鎖の延長生成物に対し、上記の操
作を複数回繰り返すことにより、上記2本鎖DNAにおけ
る各プライマー間にはさまれ、かつ検出しようとする領
域を有するDNA断片を増幅して得ることができる。
以下、標識プローブあるいは制限酵素を使用して上記
DNA断片の有無を検出して、ウイルス等の存在、非存在
を確認するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の従来技術のうち、RFLP法では、制限酵素認識部
位が全染色体DNA中に広く分布していることにより、全
染色体を対象にして解析できるので、広い範囲の遺伝子
情報を得ることが可能であり、このため、例えば犯罪捜
査等における個人識別、あるいは遺伝子病やウイルス感
染症の診断には有効であるが、制限酵素の種類が限られ
ているため、サンプルDNA中の制限酵素により認識でき
る塩基配列も限られていた。したがって、前記個人識別
あるいは遺伝子病やウイルス感染症の診断のため、マー
カーとして有効な塩基配列があったとしても、これを識
別する制限酵素がなければこの方法を適用することがで
きず、この方法の適用例は限られていた。
また、PCR法においては、一回の増幅反応で検出しよ
うとする特定の核酸配列を105倍程度に増幅できるの
で、検出が容易であるという長所がある反面、上記核酸
配列の各単鎖に相補するプライマーを2種類使用するほ
か更にプローブあるいは制限酵素を用いて検出するため
上記核酸配列のかなりの部分が明らかになっていなけれ
ばならず、またこのため解析できる遺伝子の種類も限ら
れ、狭い範囲の遺伝子情報しか得ることができなかっ
た。
さらに、上記RFLP法及びPCR法とも検出においては、
わざわざ標識プローブ等を調製して使用しなければなら
ず、分析操作も簡便なものとは言い難いものであった。
本発明の課題は、これら従来技術の問題点を解決する
ことにあり、取り扱える遺伝子情報の範囲が広く、かつ
個人識別あるいは遺伝病やウイルス感染症の診断に汎用
的に適用できるとともにその操作を簡便に行いうる遺伝
子の分析方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究の
結果、予め標識したオリゴヌクレオチドプライマーと延
長反応を停止させるための非標識オリゴヌクレオチドタ
ーミネータを用いて分析対象遺伝子DNAを鋳型として該
プライマーから延長されターミネータに至る上記DNAと
相補のDNA群を合成し、該合成されたDNA群を電気泳動に
かけそのパターンを鑑察する方法を見い出し、本発明を
完成するに至ったものである。
すなわち本発明は、 1.生物又はウイルスの核酸を含むDNA試料に4種類のヌ
クレオシドトリフォスフェート、特定配列のDNA断片及
びDNAポリメラーゼを加えハイブリダイゼーションさ
せ、相補鎖DNAを合成し、得られる合成DNAをゲル電気泳
動にかけてその塩基長パターンにより遺伝子を分析する
方法であって、上記ハイブリダイゼーションを標識オリ
ゴヌクレオチドプライマーと共に非標識オリゴヌクレオ
チドターミネーターを使用し、前記オリゴヌクレオチド
プライマーと前記オリゴヌクレオチドターミネーターの
間のDNA配列を合成して行うことを特徴とする液体ハイ
ブリダイゼーションによる遺伝子の分析方法。
2.生物又はウイルスの核酸を含むDNA試料に4種類のヌ
クレオチドトリフォスフェート、特定配列のDNA断片及
びDNAポリメラーゼを加えハイブリダイゼーションさ
せ、相補鎖DNAを合成し、この相補鎖DNAを変性させた後
再びハイブリダイゼーションさせるハイブリダイゼーシ
ョン及び変性を複数回くり返して、前記相補鎖DNAを増
幅し、得られる増幅したDNAをゲル電気泳動にかけてそ
の塩基長パターンによる遺伝子を分析する方法であって
上記ハイブリダイゼーションを標識オリゴヌクレオチド
プライマーと共に非標識オリゴヌクレオチドターミネー
ターを使用し、前記オリゴヌクレオチドプライマーと前
記オリゴヌクレオチドターミネーターとの間の領域のDN
A配列を増幅せしめることを特徴とする液体ハイブリダ
イゼーションによる遺伝子の分析方法。
3.4種類のヌクレオチドフォスフェート、DNAポリメラー
ゼ、標識オリゴヌクレオチドプライマー及び非標識オリ
ゴヌクレオチドターミネーターを含む液体ハイブリダイ
ゼーションによる遺伝子の分析用試薬。
に関するものである。
以下、本発明を更に詳述する。
本発明の上記第1の方法を第2図に基づき説明する。
まず、サンプルDNAを加熱変性させ、単鎖のDNA6を生
成せしめる。次いで、DNA6中の検出しようとする領域の
3′末端側の塩基配列と相補する予め標識されたオリゴ
ヌクレオチドプライマー4と同領域の5′末端側の塩基
配列と相補する非標識のオリゴヌクレオチドターミネー
タ5を準備し、これらを上記単鎖のDNA6とハイブリダイ
ズさせる。
このとき、dATP、dCTP、dGTP、dTTPからなる4種のDN
A構成成分とDNAポリメラーゼを存在させると、DNA6を鋳
型とし、上記標識オリゴヌクレオチドプライマー4の
3′末端側からDNA合成が開始され、オリゴヌクレオチ
ドターミネータ5の直前まで延長される。図中破線で示
された部分が合成された部分である。
次に、電気泳動にかければ検出しようとする領域を含
むDNAの断片のパターンをみることができる。
この場合、上記標識オリゴヌクレオチドプライマー
は、プローブとしても機能するものであり、もし、上記
電気泳動において、DNA断片を検出し得ない場合は、特
定の塩基配列がないかあるいは、プライマー4に対する
付着部位の塩基配列の変異を示し、また、DNA断片の長
さが異なって観測される場合には、DNA6におけるプライ
マー4とターミネータ5の間の領域に相当する塩基配列
の挿入欠失変異かあるいは、ターミネータ5に対する付
着部位の塩基配列の変異を示している。
さらに本発明の第2の方法について第4図に基づいて
説明する。
この第2の方法はサンプルDNAが微量な場合、検出し
ようとする特定の塩基配列を有するDNA断片を増幅して
検出するものであり、まず、標識されたオリゴヌクレオ
チドプライマー4と非標識オリゴヌクレオチドターミネ
ータ5、及び4種のDNA構成核酸成分とDNAポリメラーゼ
を用いてDNA6及びDNA6と相補鎖を形成した一方のDNA6′
を鋳型とするDNA合成を行う。
この場合、ターミネータ5はDNA6′とハイブリダイズ
し、またDNA6′を鋳型し、プライマーとして機能できる
ように塩基配列を調製する。
この操作より、DNA6を鋳型として標識プライマー4の
3′末端側から延長鎖が合成され、夕―ミネータ5と相
補のターミネータ配列5′まで延長される((a)
鎖)。一方、ターミネータ5は標識プライマーとしても
機能し、DNA6′を鋳型としてターミネータ5の3′末端
側から延長鎖が合成される((b)鎖)(第4図
(1))。
次に、上記と同様の標識プライマー、ターミネータ及
び4種のDNA構成核酸成分とDNAポリメラーゼの存在下、
上記操作により生成した相補鎖を加熱変性して単鎖に分
離し、これら各単鎖を鋳型としてDNAを合成せしめる。
この操作により検出しようとする(a)鎖はDNA6及び
(b)鎖からも合成され増幅する(第4図(2))。
さらに以上の操作を複数回反復すれば標識されかつ検
出しようとするDNA断片を増幅して得ることができる。
以下、これを前記と同様に電気泳動にかけることによ
りサンプルDNAが微量な場合であっても充分分析するこ
とが可能となる。
本発明において用いるオリゴヌクレオチドプライマー
及びオリゴヌクレオチドターミネータは、分析しようと
する遺伝子DNAに合わせて、適宜任意調製して使用する
ものであり、プライマー及びターミネータとして機能し
うるものであれば特に限定されるものではなく、またそ
の調製に際しては通常行われているDNA合成機等を用い
て行えば良い。
その塩基数としては、オリゴヌクレオチドプライマー
の場合、10〜15bpが好適であり、またオリゴヌクレオチ
ドターミネータの場合は4〜8bpが好適であるが、これ
も特に限定されるわけではない。
オリゴヌクレオチドプライマーを標識するマーカーと
しては、常法の分析において使用するものが用いられ、
例えば螢光色素、放射性物質あるいは酵素等を挙げるこ
とができる。
本発明に用いるDNAポリメラーゼとしては、例えばタ
ックボリメターゼ(由来;サーマス アクアティカ
ス)、クレノウフラグメント(由来;大腸菌)、シーケ
ナーゼ(由来;T7ファージ)等を挙げることができる。
次に、本発明における2本鎖DNAを加熱変性させ、単
鎖のDNAを得る条件としては、94℃、3分間が適当であ
る。
本発明におけるサンプルDNAとオリゴヌクレオチドプ
ライマー及びオリゴヌクレオチドターミネータとのハイ
ブリダイゼーションは特に液体ハイブリダイゼーション
を行う点で従来の方法に比して特異的である。
なお、以上の説明は分析する対象がDNAの場合につい
て行ったが、レトロウイルス等のRNAの場台であって
も、これを鋳型としてDNAを合成することにより、本発
明の方法が適用できることはいうまでもない。
また本発明の上記方法において使用する上記4種類の
ヌクレオチドフォスフェート、DNAポリメラーゼ、標識
オリゴヌクレオチドプライマー及び非標識オリゴヌクレ
オチドターミネータは、こらを含有する分析用試薬とし
て使用できる。この分析用試薬は、分析対象のサンプル
DNAと接触せしめ、変性条件及びハイブリダイゼーショ
ンの条件を付与することにより検出しようとするDNA群
を合成し得るものであり、簡便に個人識別、遺伝子病あ
るいはウイルス感染症の診断に利用できる。
〔作用〕 本発明の第一の方法においては予め標識したオリゴヌ
クレオチドプライマーと非標識オリゴヌクレオチドター
ミネータがハイブリダイズされ、次いでプうイマーを起
点として相補鎖合成断片が生成され前記ターミネータの
手前まで延長される。これがゲル電気泳動において観測
され、また第二の方法においては、プライマーにはさま
れた領域が増幅され、標識プライマーからの延長生成物
のみがゲル電気泳動により観測される。
上記いずれの方法においても塩基長分布パターンは個
人あるいは感染症の原因となる生物またはウイルスによ
り大きく異なるので、個人識別、遺伝病や感染症の診断
が容易になる。また第二の方法においてはDNAサンプル
が微量のときでも充分検出できる。
〔発明の効果〕
本発明の方法において最も特徴的なことは、予め標識
したオリゴヌクレオチドプライマーと非標識オリゴヌク
レオチドターミネータを用いる点にあり、これにより全
染色体DNAを解析対象とすることが可能となるほか、疾
病遺伝子とリンケージするマーカーとして有効な塩基配
列があった場合においては、オリゴヌクレオチドプライ
マーとターミネータの配列を任意に調節すれば該塩基配
列をマーカーとして利用することが可能となり、この点
において、マーカーとして有効な塩基配列があったとし
てもこれを識別する制限酵素がない場合には適用し得な
い従来のRFLP法に比べて有利性があり、遺伝子病あるい
はウイルス感染症の診断等において極めて重要な効果を
有するものである。また、プローブとしても機能する標
識されたプライマー及び塩基対数の少ないターミネータ
を用いることにより、2種類のプライマーに加えて更に
プローブあるいは制限酵素を用いて行う従来のPCR法に
比べて塩基配列の解明がそれほど進んでいない遺伝子の
検出にも適用できるという利点も有している。
更に本発明のオリゴヌクレオチドプライマーは予め標
識されており、プローブとしても機能し得るので従来法
におけるように新たにプローブを調製しうることなくし
かも単に電気泳動により観察しようとするDNA断片群の
パターンをみることができる点で極めて簡便である。
以上の効果を有する本発明は極めて画期的な遺伝子分
析方法であって、犯罪捜査等における個人識別、遺伝子
病、ウイルス感染病等の診断のみならず遺伝子操作を伴
う技術分野全般に亘って貢献するものである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を個人識別の二例を用いて説明
する。
実施例1 解析したヒトのDNAはManiatisの方法(Mole−culer C
lonig 280−281(1982))に従って2人のヒトの血液か
ら抽出した。100μgの上記ゲノムDNA(核DNAコピー数
は107ヶのオーダ)を10mM Tris−HCl(pH7.5)、50mM K
Cl、2.5mM MgCl2、100μg/mlゼラチン、0.1μMのオリ
ゴヌクレオチドプライマーとオリゴヌクレオチドターミ
ネータ(本発明では非標識オリゴヌクレオチドをターミ
ネータとして用いるのでこう称した)、0.5mM dATP、0.
5mM dCTP、0.5mM dGTP、0.5mM dTTPを含有する初期体積
100μlの水溶液に希釈した。これに40μlの鉱油を重
層した後、98℃で10分間加熱してゲノムDNAを変性し次
いで50℃に冷却した。ここに、サーマス・アクアティカ
スからの2μlのポリメラーゼを添加し、このDNAサン
プルにつき次の温度変化を与えた。
(1)3分間の94℃での加熱 (2)オリゴヌクレオチドプライマーとオリゴヌクレオ
チドターミネータをハイブリダイズするために50℃への
冷却と3分間の50℃での保温 (3)プライマー延長生成物を生ぜしめるための70℃へ
の加熱と70℃での10分間の保温 合成反応に用いたオリゴヌクレオチドプライマーは蛍
光色素FITC(フルオレセイン イソチオシアネート)で
標識したものを用い、オリゴヌクレオチドターミネータ
は非標識でその配列は次のとおりとした。
以上の反応の結果、得られたDNA断片を2%ポリアク
リルアミドゲルを用いて電気泳動分離し、Arレーザを用
いて蛍光色素FITCを励起してDNA断片群から発光する蛍
光を実時間で検出したところ第1図に示すDNA断片スペ
クトルが得られた。縦軸は蛍光強度、横軸はDNA断片群
がArレーザ照射域を通過する時間である。
ゲノムDNAに蛍光標識プライマーとハイブリダイズす
る箇所が複数あるのでDNA断片群が複数に観測された。
第1図に示したようにDNA断片1及び3の長さの相異、
並びに個人BにおけるDNA断片2の欠失から観測され
た。DNA断片の長さの相異は第2図に示したプライマー
4と夕−ミネータ5の間の挿入欠失変異かターミネータ
5付着部位の塩基配列の変異に由来し、DNA断片の有無
は標識プライマー4付着部位の塩基配列の変異に由来す
る。このように本実施例においてはゲノムDNA全体に渡
って点変異及び挿入欠失変異に由来するDNAの多型を検
出できる。
本実施例はサンプルDNAが充分量供給されている場合
に有効で、ゲノムDNAの多くの部位について分析できる
という特長がある。
実施例2 ヒトDNAはHiguchiらの方法(Nature vol.332No.7(19
88年))に従って2人の毛髪から抽出した。0.1μgの
上記ゲノムDNA(核DNAコピー数は104ヶのオーダ)を10m
M Tris−HCl(pH7.5)、50mM KCl、2.5mM MgCl2、100μ
g/mlゼラチン、0.5μMのオリゴヌクレオチドプライマ
ーとオリゴヌクレオチドターミネータ、1.5mM dATP、1.
5mM dCTP、1.5mM dGTP、1.5mM dTTPを含有する初期体積
100μlの水溶液に希釈した。これに40μlの鉱油を重
層した後、98℃で10分間加熱してゲノムDNAを変性し、
次いで50℃に冷却した。ここにサーマス・アクアティカ
スからの2μlのポリメラーゼを添加し、次の熱サイク
ルを25回繰り返した。
(1)3分間の94℃の加熱 (2)プライマーとターミネータをハイブリダイズする
ための50℃への冷却と3分間で50℃での保温 (3)プライマー延長生成物を生ぜしめるための70℃へ
の加熱と70℃での2分間の保温 最終サイクル後、サンプルを72℃でさらに10分間イン
キュベートして最終延長反応を完結させた。増幅反応に
用いたオリゴヌクレオチドプライマーは蛍光色素FITC
(フルオレセイン イソチオシアネート)で標識したも
のを用い、オリゴヌクレオチドターミネータは非標識で
その配列は次のとおりであった。
以上の反応の結果得られたDNA断片を3%ポリアクリ
ルアミドゲルを用いて電気泳動分離し、Arレーザを用い
てDNA断片群からの蛍光を実時間で検出したところ第3
図に示すDNA断片スペクトルが得られた。第3図に示し
たようにDNA断片7の有無、並びにDNA断片8の長さの相
異が観測された。DNA断片の有無は標識プライマー9付
着部位の塩基配列の変異に由来し、DNA断片の長さの相
異はプライマー9とプライマー10の間の挿入欠失変異が
プライマー10付着部位の塩基配列の変異に由来する。以
上のように微量のDNAについても、実施例1と同様にゲ
ノムDNA全休に渡って点変異及び挿入欠失変異に由来す
るDNAの多型を検出できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1による分析結果図、第2図は
実施例1のDNA合成・停止法の原理図、第3図は本発明
の実施例2による分析結果図、第4図は実施例2のDNA
増幅の原理図である。 4,9…標識オリゴヌクレオチドプライマー、5,10…非標
識オリゴヌクレオチドターミネータ、6,11…ゲノム鋳型
DNA。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 啓一 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 嶋田 保 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−220860(JP,A) 特開 昭61−173158(JP,A) 特表 平4−501207(JP,A) Nature,321,674(1986) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/68 BIOSIS(DIALOG)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)1本鎖の試料DNAにオリゴヌクレオ
    チドプライマー及びオリゴヌクレオチドをハイブリダイ
    ズする工程と、 (2)前記オリゴヌクレオチドプライマーを起点として
    相補鎖伸長合成反応を行ない、前記オリゴヌクレオチド
    プライマーに始まり前記オリゴヌクレオチドで終わる相
    補鎖DNAを合成する工程と、 (3)前記相補鎖DNAを電気泳動分離する工程と を有し、分離された前記相補鎖DNAの塩基長の示すパタ
    ーンにより、遺伝子を分析することを特徴とする遺伝子
    分析方法。
  2. 【請求項2】(1)1本鎖の試料DNAにオリゴヌクレオ
    チドプライマー及びオリゴヌクレオチドをハイブリダイ
    ズする工程と、 (2)前記オリゴヌクレオチドプライマーを起点として
    相補鎖伸長合成反応を行ない、前記オリゴヌクレオチド
    プライマーに始まり前記オリゴヌクレオチドで終わる相
    補鎖DNAを繰り返し合成する工程と、 (3)前記相補鎖DNAを電気泳動分離する工程と を有し、分離された前記相補鎖DNAの塩基長の示すパタ
    ーンにより、遺伝子を分析することを特徴とする遺伝子
    分析方法。
  3. 【請求項3】(1)1本鎖の試料DNAにオリゴヌクレオ
    チドプライマー及びオリゴヌクレオチドをハイブリダイ
    ズする工程と、 (2)前記オリゴヌクレオチドプライマーを起点として
    相補鎖伸長合成反応を行ない、前記試料DNAにハイブリ
    ダイズした前記オリゴヌクレオチドプライマーに始まり
    前記オリゴヌクレオチドで終わる相補鎖を繰り返し合成
    する工程と、 (3)前記相補鎖伸長合成反応の生成物について電気泳
    動により長さを分析する工程と を有することを特徴とする遺伝子分析方法。
  4. 【請求項4】(1)1本鎖の試料DNAの検出しようとす
    る領域の3′末端側の塩基配列と相補な標識されたオリ
    ゴヌクレオチドプライマーと、前記領域の5′末端側の
    塩基配列と相補な非標識のオリゴヌクレオチドとを用
    い、前記DNA試料を鋳型として相補鎖伸長合成反応を行
    ない、前記オリゴヌクレオチドプライマーに始まり前記
    オリゴヌクレオチドで終わる相補鎖DNAを得る工程と、 (2)前記相補鎖DNAを電気泳動分離する工程と を有し、分離された前記相補鎖DNAの塩基長を示すパタ
    ーンにより、遺伝子を分析することを特徴とする遺伝子
    分析方法。
  5. 【請求項5】前記オリゴヌクレオチドプライマーの塩基
    数が10塩基から15塩基の範囲にあることを特徴とする請
    求項4に記載の遺伝子分析方法。
  6. 【請求項6】前記オリゴヌクレオチドの塩基数が4塩基
    から8塩基の範囲にあることを特徴とする請求項4に記
    載の遺伝子分析方法。
  7. 【請求項7】(1)1本鎖の試料DNAの検出しようとす
    る領域の3′末端側の塩基配列と相補な標識されたオリ
    ゴヌクレオチドプライマーと、前記領域の5′末端側の
    塩基配列と相補な非標識のオリゴヌクレオチドとを用
    い、前記試料DNAを鋳型として相補鎖伸長合成反応を行
    ない、前記オリゴヌクレオチドプライマーに始まり前記
    オリゴヌクレオチドで終わる相補鎖DNAを得る工程と、 (2)前記相補鎖DNAを単鎖に分離した後に、前記相補
    鎖伸長合成反応を複数回繰り返して行ない前記相補鎖DN
    Aを増幅する工程と (3)増幅された前記相補鎖DNAを電気泳動分離する工
    程と を有し、分離されたDNAの塩基長の示すパターンによ
    り、遺伝子を分析することを特徴とする遺伝子分析方
    法。
  8. 【請求項8】前記オリゴヌクレオチドプライマーの塩基
    数が10塩基から15塩基の範囲にあることを特徴とする請
    求項7に記載の遺伝子分析方法。
  9. 【請求項9】前記オリゴヌクレオチドの塩基数が4塩基
    から8塩基の範囲にあることを特徴とする請求項7に記
    載の遺伝子分析方法。
  10. 【請求項10】請求項1から請求項9の何れかの遺伝子
    分析方法に使用される分析用試薬であり、4種類のヌク
    レオチドフォスフェート、DNAポリメラーゼ、標識され
    たオリゴヌクレオチドプライマー及び非標識のオリゴヌ
    クレオチドを含む分析用試薬。
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