JP3029974B2 - 非回転軸と回転体との間をシールする軸封装置 - Google Patents

非回転軸と回転体との間をシールする軸封装置

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JP3029974B2
JP3029974B2 JP6286166A JP28616694A JP3029974B2 JP 3029974 B2 JP3029974 B2 JP 3029974B2 JP 6286166 A JP6286166 A JP 6286166A JP 28616694 A JP28616694 A JP 28616694A JP 3029974 B2 JP3029974 B2 JP 3029974B2
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ring
gap
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下 光 好 松
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Tanken Seal Seiko Co Ltd
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Tanken Seal Seiko Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は非回転軸と回転体との
間をシールする軸封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉱石の粉砕機等においては、非回転軸に
回転可能に粉砕用の回転体である回転ローラを装着し、
原石を載置した臼を回転させつつ、該回転ローラと臼と
の間で原石を粉砕する構成になっている。このような非
回転軸と回転ローラとの間には粉砕された原石の粉末等
が入り込み、回転ローラを支えるベアリング等の故障の
原因になるため、非回転軸と回転ローラの間を軸封する
必要が生ずる。図2に従来の軸封装置の構造を示す。回
転ローラ99と回転ローラカバー90はベアリング96
を介して回転可能に非回転軸95に装着されている。回
転ローラカバー90側にはシールリング91、92が装
着されており、非回転軸95に嵌装されたスリーブ93
の外周面との間に適正な微小隙間を形成して、シールを
行うようになっている。シールリング91、92は通常
複数のセグメントから成り、外周に装着されたガーター
スプリング97によりリング形状を維持するようになっ
ている。またシールリング91、92は回り止めピン9
8により回転ローラカバー90に係止されて回転ローラ
カバー90と共に回転するようになっている。スリーブ
93にはパージ孔94が設けられており、ここから空気
を矢印にしめすようにパージし、粉体の侵入を封止する
構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の軸封装置の構成の場合、通常は静止しているケ
ーシング側に相当する回転ローラカバー90が回転する
ため、そこに設けられるシールリング91、92も回転
することになり、遠心力を受ける欠点がある。この遠心
力は、シールリング91、92の片摩耗の原因となる
上、該遠心力に勝つだけのガータースプリング97のス
プリング力が必要になるため、強力なガータースプリン
グ97を使用しなければならない等の問題がある。ま
た、回転ローラ99と回転ローラカバー90は回転する
ために種々の振動を受けることになり、特に前記した粉
砕機では原石の粉砕時に回転ローラ99と回転ローラカ
バー90に大きな振動が発生し、この振動がシールリン
グ91、92に伝わり、回り止めピン98の摩耗を促進
するなど種々の不具合を発生する問題があった。本発明
は上記した従来技術の問題点を解決することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、非回転軸と該軸に回転可能に装着された回
転体との間をシールする軸封装置において、非回転軸に
軸外周から所定の間隔をあけて設けられ、一端が閉塞さ
れ他端が開放された非回転円筒体と、前記回転体に設け
られ、前記非回転円筒体の開放端から前記間隔内に回転
可能に挿入された回転円筒体と、前記非回転円筒体側に
装着され、前記回転円筒体の外周に所定の隙間を設けて
嵌装された非回転シールリングと、を備えたことを特徴
とする。また請求項2の発明においては、前記回転体の
端部を前記非回転円筒体の外周側を覆うように延出し、
該回転体の内周と該非回転円筒体の外周との間に第2の
隙間を形成し、前記非回転シールリングと回転円筒体の
隙間から第2の隙間にかけて、流体をパージするように
している。
【0005】
【作用】シールリングは非回転軸側に装着される上、非
回転となるため、遠心力の影響や回転体からの振動を受
けることがない。そのため、遠心力や振動に起因する不
具合を防止できる。また、該回転体の内周と該非回転円
筒体の外周との間に第2の隙間を形成し、前記非回転シ
ールリングと回転円筒体の隙間から第2の隙間にかけ
て、流体をパージする構成の場合には、複雑な隙間とこ
こにパージされる空気などの流体により、粉末などの侵
入が効果的に防止でき、シール性が向上する。
【0006】
【実施例】以下本発明を粉砕機の軸封に適用した一実施
例を図面に基づいて説明する。図1は半断面図であり、
非回転軸50とこの非回転軸50にベアリング60を介
して回転可能に装着された回転ローラ8及び回転ローラ
カバー6との間をシールする軸封装置を示している。非
回転軸50には円筒形状の非回転シールカバー1が設け
られており、一方(図面上右方)の開放端から回転ロー
ラカバー6に装着された同様に円筒形の回転スリーブ7
が嵌装している構造になっている。回転ローラカバー6
には半径方向内周側に突出する突出部61が形成されて
おり、この突出部61に回転スリーブ7がボルト等によ
り装着されている。そして、この突出部61と後記する
開口リング12との間に所定の空隙を形成し、流路17
を形成するようになっている。該回転スリーブ7の外周
側には非回転シールリング2、3が嵌装され、この非回
転シールリング2、3は非回転シールカバー1側に回り
止めピン5で係止され、スプリング4により押圧された
構成になっている。
【0007】非回転シールカバー1は3つの部品から構
成されており、底部リング10が円筒形状の閉塞底面を
形成し、この底部リング10に中間リング11と開口リ
ング12がボルトにより固定された構造になっている。
底部リング10はスリーブ14とテーパーリング15に
より挟持されて非回転軸50上に固定されている。
【0008】非回転シールリング2と非回転シールリン
グ3は中間リング11の内部に設けられており、前記し
たように回り止めピン5により非回転シールカバー1に
係止され、非回転になっている。またスプリング4によ
り底部リング10と開口リング12の端面に押圧されて
おり、それぞれ端部シール面Se、Seを形成してい
る。また非回転シールリング2、3の内周面は回転スリ
ーブ7の外周面に微小隙間を開けて対向して外周シール
面Scを形成している。この端部シール面Seと外周シ
ール面Scにより非回転シールカバー1と回転スリーブ
7との間をシールする構造になっている。この構造によ
り非回転シールリング2、3は安定し、後記するパージ
孔13からのパージガスの消費量を少なくても粉体の侵
入を防止することが可能となり、省エネルギー化が図れ
る。なお、非回転シールリング2、3はこの実施例では
複数のセグメントから構成される所謂セグメントリング
であり、ガータースプリング20、30により締結され
てリング形状になっている。
【0009】回転スリーブ7は上下端開放の円筒形状を
しており、この実施例では回転ローラカバー6にボルト
等により固定されている。回転スリーブ7は回転ローラ
カバー6と一体に成形することも可能である。回転スリ
ーブ7は前記したように、非回転シールカバー1と非回
転軸50の間に嵌装され、この内部で回転するようにな
っている。そして、前記したように外周面において非回
転シールリング2、3との間で外周シール面Scを形成
している。
【0010】前記非回転シールカバー1の中間リング1
1には前記したパージ孔13が設けられており、矢印に
示す方向に空気をパージするように構成されている。こ
の実施例では回転ローラカバー6の後端部を延出し、中
間リング11と開口リング12の外周を覆う延出端9を
形成して、中間リング11、開口リング12の外周と延
出端9の内周の間に流路16を形成するようになってい
る。パージ孔13からパージされた空気は非回転シール
リング2、3の内周面と回転スリーブ7の外周面との間
の隙間から、矢印に示すように前記流路17を通って流
路16へ流れ、大気側に流出するように構成されてい
る。このように非回転シールリング2、3と回転スリー
ブ7の隙間から流路17、流路16と断面U字形の流路
を形成し、ここに流体をパージするようにしているた
め、大気側からの粉末の侵入が効果的に防止され、シー
ル性を更に向上させることができる。
【0011】更に、この実施例では流路16の開口部に
相当する中間リング11の外周に円周方向に切欠溝18
を設け、ここに大気側から侵入しようとする粉末を滞留
させて、シール性を更に向上させることが出来るように
構成されている。切欠溝18はこの実施例では断面テー
パ状になっており、その底面で粉末をストップして侵入
防止効果を図っている。
【0012】以上の構成において、回転ローラカバー6
の回転に伴い回転スリーブ7が回転するが、非回転シー
ルリング2、3は非回転軸50に固定された非回転シー
ルカバー1側に装着されているため、非回転となる。そ
のため、遠心力による片摩耗などが生じない。また、回
転ローラカバー6側の大きな振動が伝わることもなく、
振動による影響もうけない。しかも、外周シール面Sc
と端部シール面Se及びパージ孔13からのエアパージ
により、シール性能は十分に確保される。更に切欠溝1
8により粉末の侵入防止効果が図れる。なお、上記実施
例では回転スリーブ7が加わるため、軸封する直径が大
きくなるが、上記構成により優れたシール性を得ること
が可能である。
【0013】なお、上記実施例では非回転シールリング
を2個用いているが、これに限定されることなく、1個
又は2個以上であってもよい。またシールリングとして
セグメントリングを用いてるが、フローティングブッシ
ュ等にも採用可能である。また上記実施例では粉砕機に
適用した例を説明したが、これに限定されるものではな
く、例えばロータリーキルン等にも採用可能である。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明の軸封装置
は、非回転軸側にシールリングを装着してシールを行っ
ているため、遠心力や回転体の振動による悪影響を防ぐ
ことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す半断面図。
【図2】従来の軸封装置の一例を示す判断面。
【符号の説明】
1:非回転シールカバー、2:非回転シールリング、
3:非回転シールリング、4:スプリング、5:回り止
めピン、6:回転ローラカバー、7:回転スリーブ、
8:回転ローラ、9:延出端、10:底部リング、1
1:中間リング、12:開口リング、13:パージ孔、
14:スリーブ、15:テーパーリング、16:流路、
17:流路、18:切欠溝、20:ガータースプリン
グ、30:ガータースプリング、50:非回転軸、6
0:ベアリング、61:突出部、90:回転ローラカバ
ー、91:シールリング、92:シールリング、93:
スリーブ、94:パージ孔、95:非回転軸、96:ベ
アリング、97:ガータースプリング、98:回り止め
ピン、99:回転ローラ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非回転軸と該軸に回転可能に装着された
    回転体との間をシールする軸封装置において、 非回転軸に軸外周から所定の間隔をあけて設けられ、一
    端が閉塞され他端が開放された非回転円筒体と、 前記回転体に設けられ、前記非回転円筒体の開放端から
    前記間隔内に回転可能に挿入された回転円筒体と、 前記非回転円筒体側に装着され、前記回転円筒体の外周
    に所定の隙間を設けて嵌装された非回転シールリング
    と、 を備えた軸封装置。
  2. 【請求項2】 前記回転体の端部を前記非回転円筒体の
    外周側を覆うように延出し、 該回転体の内周と該非回転円筒体の外周との間に第2の
    隙間を形成し、 前記非回転シールリングと回転円筒体の隙間から第2の
    隙間にかけて、流体をパージする、 請求項1に記載の軸封装置。
JP6286166A 1994-10-27 1994-10-27 非回転軸と回転体との間をシールする軸封装置 Expired - Lifetime JP3029974B2 (ja)

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