JP3029940U - ダンゴフカセ釣用うき - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目 的】 本考案は、ダンゴをすばやく崩して、エサ
取り魚が集まる前に、速かに対象魚を釣る態勢を作るこ
とができ、魚の小さなアタリもとることができるダンゴ
フカセ釣用うきを提供することを目的とする。 【構 成】 うき１の頂部２に、この頂部２から垂直上
方に延びる棒３を設け、この棒３の外径よりも大きい内
径の貫通孔４を有するとともに浮力を有する浮上子５の
右貫通孔４に右棒３を挿通せしめ、右棒３のうき１側と
反対側の先端に浮上子５が右棒３から抜けることを防ぐ
ストッパー６を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、主として黒鯛の釣法の一つであるダンゴフカセ釣法に用いる うきに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

黒鯛の釣法の一つであるコマセ釣法とは、磯や防波堤からエサをつけた鉤 を投げ入れ、鉤の周囲にコマセ（まき餌）をまいて対象魚（釣ろうとする魚）を 誘い寄せて釣る方法である。 この釣法では、コマセを大量にまかなければならず、対象魚のいる目的の水 層まで鉤が沈む間に、エサ取り魚（対象魚以外の魚）に、鉤に付けたエサを取ら れてしまう等の欠点があるので、近年ダンゴフカセ釣法が行われるようになった 。 ダンゴフカセ釣法とは、コマセ釣法でまいていたコマセを適当の硬さに手で まるめ、その中心に付けエサを付けた鉤を一緒に入れてダンゴ状に造り、このダ ンゴを海面に投じる。ダンゴの他にコマセをまくことはしない。ダンゴを海面に 投じると、ダンゴが目的水層に達してから後に、少しずつダンゴが溶け、崩れて 、中に入れてある付けエサの付いた鉤に対象魚が喰い付いてくるのである。 このため、ダンゴフカセ釣法は、コマセ釣法に比べてコマセの量が少量で よい、目的の水層に的確にコマセを入れられる、目的の水層にいる対象魚の 所まで、付けエサをエサ取り魚に取られずに、送り込むことができる等の利点が ある。 このダンゴフカセ釣法にも問題点がある。それは、ダンゴを遠くへ投げるた めに、どうしてもある程度の硬さにダンゴを造らねばならず、浮力の小さいうき を使うと、ダンゴと一緒に沈んだうきがそのまま浮上しない。海底に着いたダン ゴは、そのままではなかなか崩れないのである。そうするとエサ取り魚が集まっ てしまう。ダンゴを早く崩すには、浮力の大きいうきを使って、海底に着いたダ ンゴを上方に引っ張り上げればよい。しかしうきの浮力が大きいと、魚の小さな アタリをとることができない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記問題点を解決するためになされたものであり、うきが海面下にあ るときは、大きい浮力でダンゴを引っ張り上げてダンゴを早く崩し、うきが海面 に表れたときには浮力が小さくなって魚の小さなアタリを確実にとれる、そのよ うなうきを提供するものである。

【０００４】

【課題を解決する手段】

うき１の頂部２に、この頂部２から垂直上方に延びる棒３を設け、この棒３ の外径よりも大きい内径の貫通孔４を有するとともに浮力を有する浮上子５の右 貫通孔４に右棒３を挿通せしめ、右棒３のうき１側と反対側の先端に、浮上子５ が右棒３から抜けることを防ぐストッパー６を設ける。

【０００５】

【作用】

付けエサの付いた鉤と一緒にコマセをまるめて作ったダンゴを、本考案うき をつけて海面に投じると、図３に示すようにこれらはいったん海中深く沈んだ後 、浮力の大きい浮上子５がストッパー６に接触して、うき１及びダンゴ７を上方 に引っ張り上げ、これによってダンゴ７がすばやく崩れ、エサ取り魚が集まる前 に、速かに対象魚を釣る態勢を作ることができる。 図４に示すように、浮上子５が海面に達した後は、ストッパー６は浮上子５ よりもずっと高い位置にあり、棒３は貫通孔４内を自在に上下動するので、浮上 子５の浮力は鉤８に対して働かない。鉤８に働くのは小さな浮力のうき１だけで ある。このため魚の小さなアタリもとることができる。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施は次のようにすることができる。 （イ）うき１の浮力は１Ｂから１０Ｂとし、浮上子５の浮力は１・５号から ５号とする。（１号は１０Ｂに相当するから、１・５号から５号は１５Ｂから５ ０Ｂに相当する。釣具業界では１０Ｂより浮力の大きい場合号数で呼ぶのが通常 である。）このようにすることで本考案の効果を最大限に引き出すことができる 。 （ロ）うき１は棒うきとし、浮上子５は発泡プラスチック製玉状とする。こ のようにすることによって魚のアタリをとり易く、浮力の大きい浮上子とするこ とができる。

【０００７】

【考案の効果】

ダンゴをすばやく崩して、エサ取り魚が集まる前に、速かに対象魚を釣る態 勢を作ることができ、魚の小さなアタリもとることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の断面図

【図２】本考案の斜視図

【図３】本考案の動作説明図

【図４】本考案の動作説明図

【符号の説明】

１はうき ２は頂部 ３は棒 ４は貫通孔 ５は浮上子 ６はストッパー ７はダンゴ ８は鉤

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】うきの頂部に、この頂部から垂直上方に延
   びる棒を設け、この棒の外径よりも大きい内径の貫通孔
   を有するとともに浮力を有する浮上子の右貫通孔に右棒
   を挿通せしめ、右棒のうき側と反対側の先端に、浮上子
   が右棒から抜けることを防ぐストッパーを設けてなるダ
   ンゴフカセ釣用うき。
2. 【請求項２】１Ｂから１０Ｂのうきの頂部に、この頂部
   から垂直上方に延びる棒を設けこの棒の外径よりも大き
   い内径の貫通孔を有する１・５号から５号の浮上子の右
   貫通孔に右棒を挿通せしめ、右棒のうき側と反対側の先
   端に、浮上子が右棒から抜けることを防ぐストッパーを
   設けてなるダンゴフカセ釣用うき。
3. 【請求項３】１Ｂから１０Ｂの棒うきの頂部に、この頂
   部から垂直上方に延びる棒を設け、この棒の外径よりも
   大きい内径の貫通孔を有する１・５号から５号の発泡プ
   ラスチック製玉状浮上子の右貫通孔に右棒を挿通せし
   め、右棒の棒うき側と反対側の先端に、浮上子が右棒か
   ら抜けることを防ぐストッパーを設けてなるダンゴフカ
   セ釣用うき。