JP3029897U - 魚釣用両軸受型リ−ル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リ−ルの握持保持性がよく、表示器が外
力から保護されること。 【解決手段】 フレ−ム本体１が左右両側枠1a、1bと上
部の支柱1cとリ−ル脚10が固定される固定板1dと後側支
柱1eが一体的に形成され、上部の支柱1cにスプ−ル５側
から２段の凹部1f、1gで収容部Ａが形成されて収容部Ａ
内に表示器７の透明カバ−部材８と表示部９がスプ−ル
５側内方より組み込まれ収納されている。透明カバ−部
材８の上面8aは上部の支柱1cの上面とフラット面に形成
されると共に、周囲に段部8bが形成され、透明カバ−部
材８は凹部1fに嵌め込まれると共に、段部8bの内側は貫
通孔1hに嵌合される。表示部９は液晶で構成され、釣糸
14の繰り出し量や糸長や張力が計測装置で計測されて表
示され、表示部９は蓋板16上に固定されて蓋板16は凹部
1gに嵌め込まれて接着剤の溶着やネジ止め等で固定され
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、釣糸の繰り出し量や糸長や張力の計測装置を備えた魚釣用両軸受 型リ−ルの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、釣糸の繰出し量及び巻取り量を計測表示する糸長計測装置を備えた魚釣 用両軸受型リ−ルは、例えば実公昭58−20129 号公報、実公平３−27428 号公報 、実公平４−17002 号公報等でも見られるように従来から知られている。 前記実公昭58−20129 号公報の構成は、表示器部分が側板と一体形成されて側 板間上部に突出して形成されている。 又、前記実公平３−27428 号公報、実公平４−17002 号公報の構成は、表示器 を有する計測装置ユニット体をリ−ル本体の側板間上部に取り付け固定したもの で、表示器が上部に突出している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記実公昭58−20129 号公報の構成は、表示器部分が側板間上部に突出して形 成されているので、握持保持し難いと共に外力（誤った落下、他物とのぶつかり ）により損傷を受け易い。 又、前記実公平３−27428 号公報、実公平４−17002 号公報の構成は、表示器 が上部に突出しているので、前記と同様の問題があると共に、特に外力からの強 度的な保護の面で充分ではなく、使用環境の厳しい釣場で支障なく使用出来なく なる等の課題が残されている。

【０００４】 本考案の目的は前記欠点に鑑み、リ−ルの握持保持性がよく、表示器が外力か ら保護された魚釣用両軸受型リ−ルを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するために、本考案は、左右側枠と該側枠間に架設した複数の 支柱とでフレ−ム本体を一体的に形成し、該フレ−ム本体の外側に側板が取り付 けられ、該側板間にスプ−ルを回転自在に支持して成る魚釣用両軸受型リ−ルに おいて、前記フレ−ム本体の側枠間に形成した上部の支柱に前記スプ−ル側から 収容部を形成し、該収容部内に計測装置の表示器の透明カバ−部材及び表示部を 前記スプ−ル側内方より組み込んで前記支柱上面より突出しないように収納した ことを要旨とするものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案は、上部の支柱1cにスプ−ル５側から２段の凹部1f、1gで収容部Ａが形 成されて収容部Ａ内に表示器７の透明カバ−部材８と表示部９がスプ−ル５側内 方より組み込まれて嵌め込み収納されている。 表示器７の透明カバ−部材８の上面8aは上部の支柱1cの上面とフラット面に形 成することが出来るから、表示器７が突出しない。 支柱1cの上面が凹凸のないスッキリした外観となり、手の指を違和感なく載せ ることができ、握持保持性が向上される。

【０００７】 収容部Ａ内に表示器７の透明カバ−部材８と表示部９がスプ−ル５側内方より 組み込まれて嵌め込まれ、かつ表示器７の透明カバ−部材８の上面が上部の支柱 1cの上面とフラット面に形成されていると、外力から保護され、使用環境の厳し い釣場においても強度的に問題なく使用出来る。 誤って落下等しても透明カバ−部材８に集中して外力が当り難く、かつ表示器 ７の透明カバ−部材８や表示部９が外側に外れてしまうことがない。

【０００８】

【実施例】

以下、図示の一実施例によって本考案を説明すると、図１は魚釣用両軸受型リ −ルの一部断面平面図、図２は魚釣用両軸受型リ−ルの断面側面図と一部拡大断 面側面図、図３は魚釣用両軸受型リ−ルの一部断面背面図、図４は計測装置の制 御回路ブロック図である。

【０００９】 魚釣用両軸受型リ−ルは、フレ−ム本体１が左右両側枠1a、1bと上部の支柱1c とリ−ル脚10が固定される固定板1dと後側支柱1eが一体成形又は別体で一体化し て一体的に形成されて左右両側枠1a、1bが平行に保持されている。 左右両側枠1a、1bの外側には夫々リ−ル側板２、３が取り付けられている。 左右両側枠1a、1bには図示しない軸受でスプ−ル軸４が支持され、スプ−ル軸 ４にスプ−ル５が固定されてスプ−ル５は左右両側枠1a、1b間に配置されている 。 リ−ル側板３内のスプ−ル軸４にピニオン６が嵌合されて図示しないクラッチ 機構が設けられると共に、ピニオン６にハンドル軸11に嵌合された駆動歯車12が 噛合されている。 スプ−ル軸４とスプ−ル５はピニオン６と駆動歯車12とハンドル軸11を介して ハンドル軸11に取り付けられたハンドル13で回転されるように構成されている。 スプ−ル５の巻胴部外周には釣糸14が巻回されている。 図示しないクラッチ機構はクラッチレバ−15で操作される。

【００１０】 上部の支柱1cにはスプ−ル５側から２段の凹部1f、1gと貫通孔1hが形成され、 ２段の凹部1f、1gで収容部Ａが形成されている。 収容部Ａ内には計測装置Ｂの表示器７の透明カバ−部材８と表示部９がスプ− ル５側内方より組み込まれて支柱1c上面より突出しないように収納されている。 透明カバ−部材８はガラスやアクリルパネルなどの透明材で形成されている。 透明カバ−部材８の上面8aは上部の支柱1cの上面とフラット面に形成されると 共に、周囲に段部8bが形成されている。 透明カバ−部材８は凹部1fに嵌め込まれると共に、段部8bの内側は貫通孔1hに 嵌合される。 表示部９は液晶で構成され、釣糸14の繰り出し量や糸長や張力が計測装置Ｂで 計測されて表示される。 表示部９は蓋板16上に固定されて蓋板16は凹部1gに嵌め込まれて接着剤の溶着 やネジ止め等で固定されている。

【００１１】 リ−ル側板２の内側の左側枠1aの外側には計測装置Ｂが設けられている。 計測装置Ｂは、左側枠1aから突出されスプ−ル軸４の一端4aに出力歯車17が固 定されている。 出力歯車17には軸18に軸承された歯車からなる回転体19の歯車が噛合され、歯 車からなる回転体19の一側面にマグネット20が固定されている。 側枠1aの外側にはＬ形の突出部1iが形成されて突出部1iにマグネット20と対向 する位置に検出器のホ−ル素子21、22が固定されている。 ホ−ル素子21は表示器７内に設けられた図４の糸長演算回路23と巻取／繰出し 判別回路24に接続されている。 ホ−ル素子22は巻取／繰出し判別回路24に接続されている。 収容部Ａ内には図示しない電源電池が設けられている。

【００１２】 糸長演算回路23と巻取／繰出し判別回路24はＣＰＵからなる制御回路25に接続 されている。 制御回路25には表示器７の表示部９と記憶手段26と比較回路27と複数の機能ス イッチ28、29等が接続されている。 糸長演算回路23は計測装置Ｂのマグネット20が固定された歯車からなる回転体 19の一回転をホ−ル素子21で検出して糸長に変換する回路である。 巻取／繰出し判別回路24はホ−ル素子21、22のどちらが先にマグネット20を検 出したかを判別する回路で、図２でスプ−ル５が釣糸14の繰出しで回転されると 、ホ−ル素子21が先にマグネット20を検出するので釣糸繰出し信号を出力し、ホ −ル素子22が先にマグネット20を検出する時は釣糸巻取信号を出力するように構 成されている。 表示器７の上部には機能スイッチ28、29等と同記号の操作釦28、29等が設けら れている。

【００１３】 魚釣用両軸受型リ−ルが使用される時は、上部の支柱1cの上面とこの上面とフ ラット面の表示器７の透明カバ−部材８の上面8aに手の指が載せられてリ−ルが 保持されると共に、ハンドル13が握られて回転されると釣糸14がスプ−ル５に巻 回される。 釣糸14が繰出される時は、クラッチレバ−15が操作されてクラッチオフで釣糸 14が図示しない仕掛の重量で繰り出されてスプ−ル５がフリ−回転される。 この時スプ−ル５が釣糸14の仕掛け投入で回転されると、計測装置Ｂで糸長値 が計測されて表示器７の表示部９で数値表示される。 釣糸14がスプ−ル５に巻回される時も、計測装置Ｂで糸長値を計測して表示器 ７の表示部９で数値表示してもよい。 仕掛が棚位置に降ろされる時、その時の糸長値を記憶手段26に記憶させ、記憶 糸長値と以後の釣糸14の繰出し糸長値を比較回路27で比較して表示部９で数値表 示してもよい。

【００１４】 前記のように上部の支柱1cにスプ−ル５側から２段の凹部1f、1gで収容部Ａが 形成されて収容部Ａ内に表示器７の透明カバ−部材８と表示部９がスプ−ル５側 内方より組み込まれて嵌め込み収納されていると、表示器７の透明カバ−部材８ の上面8aは上部の支柱1cの上面とフラット面に形成することが出来るから、表示 器７が突出しないので、支柱1cの上面が凹凸のないスッキリした外観となり、手 の指を違和感なく載せることができ、握持保持性が向上される。 仮に前記上部の支柱1cに外側から２段の凹部で収容部が形成されて収容部内に 表示器の透明カバ−部材と表示部が収納されていると、メンテナンス等の為に透 明カバ−部材を着脱自在にするための切欠き等を設けなければならないので、美 観を損ねることがあると共に、切欠き等が握持保持した手の指に当たることが起 こるが、前記のようにスプ−ル５側から２段の凹部1f、1gが形成されていると、 これらの欠点は解消される。

【００１５】 上部の支柱1cにスプ−ル５側から形成された収容部Ａ内に表示器７の透明カバ −部材８と表示部９がスプ−ル５側内方より組み込まれて嵌め込まれ、かつ表示 器７の透明カバ−部材８の上面8aが上部の支柱1cの上面とフラット面に形成され ていると、表示器７の透明カバ−部材８が外力から保護され、使用環境の厳しい 釣場においても強度的に問題なく使用出来ると共に、誤って落下等しても透明カ バ−部材８に集中して外力が当り難く、かつ表示器７の透明カバ−部材８や表示 部９が外側に外れてしまうことがない。

【００１６】 前記のように魚釣用両軸受型リ−ルが構成されると、上部の支柱1cにスプ−ル ５側から形成された収容部Ａ内に表示器７の透明カバ−部材８と表示部９がスプ −ル５側内方より組み込む構成としたから、表示器７の透明カバ−部材８の上面 8aは上部の支柱1cの上面とフラット面に形成することができて、表示器７が突出 しないので、支柱1cの上面が凹凸のないスッキリした外観となり、手の指を違和 感なく載せることができ、握持保持性が向上される。 更に表示器７の透明カバ−部材８の上面8aが上部の支柱1cの上面とフラット面 に形成されていると、表示器７の透明カバ−部材８が外力から保護され、使用環 境の厳しい釣場においても強度的に問題なく使用出来ると共に、誤って落下等し ても透明カバ−部材８に集中して外力が当り難く、かつ表示器７の透明カバ−部 材８や表示部９が外側に外れてしまうことがない。

【００１７】 前記説明の表示器７の透明カバ−部材８と表示部９を直接接着等で固定して一 体的に構成してもよい。 前記説明では、計測機構Ｂをスプ−ル５と連動回転する回転体の回転数を検知 する機構で図示したが、公知の糸巻外周面に圧接したロ−ラ−の回転数を検知す る等の他の機構を用いてもよい。 前記説明では、魚釣用両軸受型リ−ルを手動式の魚釣用両軸受型リ−ルで述べ たが、他の魚釣用電動リ−ル等に実施してもよい。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果 を奏する。

【００１９】 上部の支柱にスプ−ル５側から形成された収容部内に表示器の透明カバ−部材 と表示部がスプ−ル５側内方より組み込む構成としたから、表示器の透明カバ− 部材の上面は上部の支柱の上面とフラット面に形成することができて、表示器が 突出しないので、支柱の上面が凹凸のないスッキリした外観となり、手の指を違 和感なく載せることができ、握持保持性が向上される。

【００２０】 更に表示器の透明カバ−部材の上面が上部の支柱の上面とフラット面に形成さ れていると、表示器の透明カバ−部材が外力から保護され、使用環境の厳しい釣 場においても強度的に問題なく使用出来ると共に、誤って落下等しても透明カバ −部材に集中して外力が当り難く、かつ表示器の透明カバ−部材や表示部が外側 に外れてしまうことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】魚釣用両軸受型リ−ルの一部断面平面図であ
る。

【図２】魚釣用両軸受型リ−ルの断面側面図と一部拡大
断面側面図である。

【図３】魚釣用両軸受型リ−ルの一部断面背面図であ
る。

【図４】計測装置の制御回路ブロック図である。

【符号の説明】

１ フレ−ム本体 1a、1b 側枠 1c 上部の支柱 ２、３ リ−ル側板 ５ スプ−ル ７ 表示器 ８ 透明カバ−部材 ９ 表示部 Ａ 収容部 Ｂ 計測装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右側枠と該側枠間に架設した複数の支
   柱とでフレ−ム本体を一体的に形成し、該フレ−ム本体
   の外側に側板が取り付けられ、該側板間にスプ−ルを回
   転自在に支持して成る魚釣用両軸受型リ−ルにおいて、
   前記フレ−ム本体の側枠間に形成した上部の支柱に前記
   スプ−ル側から収容部を形成し、該収容部内に計測装置
   の表示器の透明カバ−部材及び表示部を前記スプ−ル側
   内方より組み込んで前記支柱上面より突出しないように
   収納したことを特徴とする魚釣用両軸受型リ−ル。