JP3029874B2 - アルコール濃度検出装置 - Google Patents

アルコール濃度検出装置

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JP3029874B2
JP3029874B2 JP2417409A JP41740990A JP3029874B2 JP 3029874 B2 JP3029874 B2 JP 3029874B2 JP 2417409 A JP2417409 A JP 2417409A JP 41740990 A JP41740990 A JP 41740990A JP 3029874 B2 JP3029874 B2 JP 3029874B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルコール濃度検出装
置、更に詳しくは細かい不純物と共に、アルコール、例
えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール等を含
んだ検体中のアルコール濃度を測定するための装置であ
って、特に印刷時に使用するしめし液中のアルコール濃
度の測定に適すると共に、ガスセンサの劣化等への対応
を容易にしたアルコール濃度検出装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、酒あるいはミリンの製造工程
におけるアルコール濃度の検出、あるいはオフセット印
刷等に用いるしめし液中のアルコール濃度の検出等が行
なわれていた。このような従来行なわれていたアルコー
ル濃度の検出は、一般に、アルコールを含有した検体を
汲みだして、その水溶液の比重によってアルコール濃度
を検出するものであった。
【0003】しかしながら、従来のような検出方法を取
っていたのでは、検出の度にアルコールを含有した検体
を汲みだす必要があり、極めて面倒なこととなってい
た。そこで図2に示すように、アルコールを含んだ検体
1にパイプ2を設けた箱体3をかぶせ、この箱体3中に
蒸発するアルコール濃度を箱体3に設けたガスセンサ6
によって測定することによって検体1中のアルコール濃
度を測定するような手段が提供されるに至った。
【0004】ただこのような測定にあっては、一方のパ
イプ2から箱体3中に空気を送入させ、かつ他方のパイ
プ2から箱体3中の空気を排出して、箱体3中にアルコ
ールがない状態とした後、一定時間が経過した時の箱体
3中のアルコール濃度を測定することによって、アルコ
ールを含んだ検体中のアルコール濃度を測定するもので
あった。
【0005】従って、依然としてアルコールの連続濃度
測定が行なえないこととなっていた。また同時にアルコ
ール蒸気圧は、検体1の温度に依存することから、蒸発
したアルコールの濃度によって、直接アルコールを含ん
だ検体1中のアルコール濃度を検出することはできない
こととなっていた。
【0006】そこでアルコールを含んだ検体から蒸発す
るアルコール濃度をガスセンサで連続検出すると共に、
アルコールを含んだ検体の温度を測定して温度補正を行
なうことによって、アルコールを含んだ水溶液のアルコ
ール濃度を測定することが行なわれるに至っている。こ
のような測定手段としては、図3に示したように、通風
ポンプ4に連結した送風管5の一部にガスセンサ6を設
け、このガスセンサ6よりも送風側の通風管5に、アル
コールを含んだ検体1中に位置させる気液分離膜によっ
て形成した気体採取管7を設けると共に、検体1中には
温度センサ8を位置させ、かつ温度センサ8からの検体
温度出力によって、ガスセンサ6からのアルコール濃度
出力に温度補正を与えて最終出力するように形成した測
定手段があった。
【0007】しかしながら前述したような従来の手段に
よると、不純物をあまり含んでいないアルコール、例え
ば飲料用のアルコールの濃度測定には向いているもの
の、印刷に用いるしめし液のように、水とアルコールと
の中に、インクカスあるいはpH調整用のH液等の不溶
物が存在する検体中のアルコール濃度を測定しようとす
ると、これら不溶物が気液分離膜につまってしまい、実
験の結果によると、約40日の使用によって、同一アル
コール濃度であっても測定値が約1割程度低下すること
となっていた。
【0008】そこで更に同一出願人によって、特願昭6
3−267825号によって図4に示すようなアルコー
ル濃度検出装置が提供されている。このアルコール濃度
検出装置は、アルコールを含んだ検体10中に位置させ
る測定パイプ20と温度センサ30とを有している。ま
た測定パイプ20には、この測定パイプ20の上方か
ら、測定パイプ20の下端よりもやや内側に至る送気管
21が内装させてある。この送気管21は、測定パイプ
20をアルコールを含んだ検体10中に位置させたとき
に、同時に検体10中に位置するものである。
【0009】更にこの測定パイプ20には、その上部
に、ガスセンサ23の保護材としてのフィルタ22を介
してガスセンサ23が設けてある。またこのフィルタ2
2の周囲には、閉塞材24が設けられ、測定パイプ20
の内部を上昇してきた空気は、必ずガスセンサ23を介
して大気中に放出されるようになっている。なお送気管
21に付設してあるものは送風ポンプ25であり、送気
管21中に空気を送りこむためのものである。
【0010】またこのようなアルコール濃度測定装置
は、まず最初に、検体10中に、測定パイプ20及び温
度センサ30を差し込む。またこのとき測定パイプ20
中の送気管21も同時に検体10中に位置させるもので
ある。その後、送風ポンプ25から空気を送気管21中
に吹き込む。するとこの空気が、送気管21下端から検
体10中に吹き出され、吹き出された空気は気泡となっ
て測定パイプ20中を上昇することとなる。
【0011】このとき、測定パイプ20中には、測定パ
イプ20中の検体10表面から蒸発したアルコールが存
在すると共に、検体10中を上昇してくる気泡中に溶け
たアルコールが存在し、これらのアルコールが共に測定
パイプ20中を上昇し、ガスセンサ23に至ることとな
る。そこでガスセンサ23によって上昇してくる気体中
のアルコール濃度を測定することとなる一方温度センサ
30からは、検体10の温度情報が出力されることとな
るので、出力された温度情報のもとでのあらかじめ計測
しておいたガスセンサ23からの出力テーブルを、図示
しない検索部によって検索し、その結果とガスセンサ2
3からの出力とを図示しない比較部によって比較し、検
体10のアルコール濃度を図示しない出力部に出力する
ものである。
【0012】従って、このようなアルコール濃度検出装
置では、アルコール濃度を温度センサ30からの温度出
力によって補正すると共に、アルコールを含んだ検体1
0中に不溶物が存在する場合であっても、検体10から
の直接測定及び連続測定を可能とするものである。しか
しながら、このようなアルコール濃度測定装置において
使用されるガスセンサは、環境状況あるいは経時変化等
によって狂いが生じるために、通常は適当な間隔をおい
て零点調整を行ないながら使用することが必要とされて
いた。
【0013】このような零点調整を考慮すると、図5に
示すようなアルコール濃度測定装置では、通常、使用を
開始する前、あるいは使用の途中で測定パイプ及び温度
センサを水中に入れ、アルコールを全く含まない空気を
ガスセンサで測定することによって零点調整を行なうと
いう、煩雑な作業が必要とされていた。そこで更に同一
出願人によって、特願平2−95362号によって図5
に示すようなアルコール濃度検出装置が提供されてい
る。
【0014】このアルコール濃度検出装置は、アルコー
ルを含んだ検体10中に位置させる測定パイプ20と温
度センサ30とを有している。また測定パイプ20に
は、この測定パイプ20の上方から、測定パイプ20の
下端よりもやや内側に至る送気管21が内装させてある
と共に、測定パイプ20内部に空気を送り込むための洗
浄管26が付設してある。
【0015】ここで送気管21は、測定パイプ20をア
ルコールを含んだ検体10中に位置させたときに、同時
に検体10中に位置するものである。また洗浄管26
は、その送り出した空気が、測定パイプ20をアルコー
ルを含んだ検体10中に位置させたときに、検体10に
達しないような位置に設けてある。
【0016】更にこの送気管21及び洗浄管26には、
切替用の電磁弁27を介して送風ポンプ25が付設して
あり、この送風ポンプ25の作動によって、送気管21
あるいは洗浄管26に空気を送り出せるようになってい
る。また、この測定パイプ20には、その上部に、ガス
センサ23の保護材としてのフィルタ22を介してガス
センサ23が設けてある。またこのフィルタ22の周囲
には、閉塞材24が設けられ、測定パイプ20の内部を
上昇してきた空気は、必ずガスセンサ23を介して大気
中に放出されるようになっている。
【0017】なおここで測定パイプ20及び送気管21
は、パイプ状のものであるならばその形状を問わない。
また材質としては、錆びにくく、かつアルコールによっ
て劣化しないものであることが必要とされる。またこの
測定パイプ20と送気管21との長さ関係は、検体10
中に位置した送気管21からの気体が、検体10中で気
泡となって測定パイプ20中を上昇するような長さであ
れば良い。
【0018】ガスセンサ23としては、接触燃焼式ガス
センサ23あるいは半導体式ガスセンサ23等を使用す
るものである。また温度センサ30は、検体10である
アルコールを含んだ水溶液の温度を検出できるものであ
れば、半導体を用いるか否かに関わらず使用することが
できる。
【0019】次にこのアルコール濃度検出装置の作動に
ついて説明する。まず最初に、検体10中に、測定パイ
プ20及び温度センサ30を差し込む。またこのとき、
測定パイプ20中の送気管21は同時に検体10中に位
置させるものの、洗浄管26は検体10から離れたとこ
ろに位置しているものである。その後、電磁弁27を送
気管21側に切り替えて、送風ポンプ25から空気を送
気管21中に吹き込む。
【0020】するとこの空気が、送気管21下端から検
体10中に吹き出され、吹き出された空気は気泡となっ
て測定パイプ20中を上昇することとなる。このとき、
測定パイプ20中には、測定パイプ20中の検体10表
面から蒸発したアルコールが存在すると共に、検体10
中を上昇してくる気泡中に溶けたアルコールも存在し、
両アルコール共に測定パイプ20中を上昇し、ガスセン
サ23に至ることとなる。
【0021】そこでガスセンサ23によって上昇してく
る気体中のアルコール濃度を測定することとなる一方温
度センサ30からは、検体10の温度情報が出力される
こととなるので、出力された温度情報のもとでのあらか
じめ計測しておいたガスセンサ23からの出力テーブル
を図示しない検索部によって検索し、その結果とガスセ
ンサ23からの出力とを図示しない比較部によって比較
し、検体10のアルコール濃度を図示しない出力部に出
力するものである。
【0022】なおここにおける出力は、単に数値を表示
するだけのものとして形成することもできるし、あらか
じめ設定した一定濃度範囲を外れた時に警報を発する、
あるいはアルコール追加の指示を出す等のようにするこ
ともできる。また更に、本発明に係るアルコール濃度測
定装置は、電磁弁27を切り替えて、送風ポンプ25か
らの空気を洗浄管26中に吹き込むことができる。
【0023】このようにすると、測定パイプ20中に
は、測定パイプ20中の検体10表面から蒸発したアル
コールは存在するものの、検体10中を上昇してくる気
泡中に溶けたアルコールは存在しないこととなる。また
ここで測定パイプ20中の検体10表面から蒸発したア
ルコールは、検体10中を上昇してくる気泡中に溶けた
アルコールに対して、ほとんど無視できる量であること
から、ガスセンサ23に至る空気中にはほとんどアルコ
ールが存在しないこととなる。
【0024】従って、この状態でガスセンサ23を作動
させてガス濃度を測定すると、アルコールガスがない状
態、即ち、空気中と同様の状態でのアルコールガス濃度
が測定されることとなるので、このときの測定結果をア
ルコールガスが存在しない状態として、ガスセンサ23
の零点調整に用いることができるものである。またこの
ようにして、ガスセンサ23の零点調整を行なった後に
は、再び電磁弁27を切り替えて、送風ポンプ25から
空気を送気管21中に吹き込むようにすることによっ
て、検体10中のアルコール濃度の測定が継続できるも
のである。
【0025】更に、ガスセンサ23の零点調整は、使用
開示時、使用開始から5分後、10分後、20分後、3
0分後、1時間後に行ない、その後は、1時間おき等に
行なうことによって、充分信頼性を担保できるものであ
る。ただこのようなアルコール濃度測定装置は、零点調
整を行うことによって、常に測定時の零点が正確に認識
できたとしても、ガスセンサ23の劣化等によって、測
定時の正しいアルコール濃度が測定できるとは限らない
ものであった。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の内請求
項1に記載の発明は、別途設けた別途設けたアルコール
比重計によるアルコール濃度の測定結果を入力するだけ
で、ガスセンサの劣化にもかかわらず常に正しいアルコ
ール濃度を出力できるようにしたアルコール濃度測定装
置を提供するものである。
【0027】また請求項2に記載の発明は、請求項1に
記載の発明の目的に合わせて、特にガスセンサが劣化し
た場合、ガスセンサの交換時期も出力することができる
ようにしたアルコール濃度測定装置を提供するものであ
る。
【0028】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、アルコ
ールを含んだ検体中に位置させる測定パイプと温度セン
サとを設け、測定パイプには、この測定パイプを検体中
に位置させたときに、同時に検体中に位置する送気管を
内装させると共に、送気管から送られた気体が検体中を
介して測定パイプ中に戻った気体中のアルコール濃度を
測定するガスセンサを設け、さらにはアルコール比重計
を用いて認識されるアルコール濃度の入力手段と、温度
センサによって認識されるアルコールを含んだ検体中の
温度とアルコール濃度との比較テーブルの記憶手段と、
ガスセンサによる測定結果から正しいアルコール濃度を
出力するための演算手段とから形成され、演算手段は、
入力手段によって入力されたアルコール比重計を用いた
測定結果によるアルコール濃度と温度センサによる温度
の入力とからアルコールを含んだ検体中のアルコール濃
度を算出し、この算出されたアルコール濃度とガスセン
サからの出力濃度とを同一にする補正係数を算出し、そ
の後はガスセンサからの濃度出力に対して補正係数をか
けた値をアルコールを含んだ検体中のアルコール濃度と
して出力するように形成したことを特徴とする。
【0029】また請求項2に記載の発明は、請求項1に
記載の発明の構成に加えて、演算手段で、補正係数があ
らかじめ定めた一定範囲を越えたことの判断を行うよう
にし、越えたと判断されたときにはガスセンサの交換時
期である旨の出力を行うように形成したことを特徴とす
る。
【0030】
【作用】本発明に係るアルコール濃度検出装置は、測定
パイプ及び温度センサを検体であるアルコールを含んだ
水溶液中に入れると共に、測定パイプ中の送気管をも検
体中に位置させる。その後、検体中に位置する送気管に
空気を送り込むことによって、この送気管に送り込んだ
空気を検体中に吹き出す。
【0031】するとこの空気が泡となって測定パイプ中
を上昇し、やがてガスセンサによってアルコール濃度を
測定されながら大気中に放出されるものである。またこ
のようにして測定されたアルコール濃度を、温度センサ
によって測定された温度条件で補正して、検体中のアル
コール濃度を得るものである。更にこのアルコール濃度
測定装置では、別途設けたアルコール比重計によって検
体中のアルコール濃度を測定し、その濃度を入力手段に
よって入力することによって、自動的にその時点のガス
センサに対する補正係数が算出され、それ以後の測定時
にはその補正係数を用いてアルコール濃度が出力される
ので、ガスセンサの劣化があったとして、常に正しいア
ルコール濃度の出力が行えるものである。
【0032】また更に、この補正係数があらかじめ定め
た設定値の範囲を超えた場合には、ガスセンサの劣化が
著しいとして、ガスセンサを交換する時期である旨の出
力を行うことできる。
【0033】
【実施例】以下本発明の一実施例を、図示例に従って説
明する。図1は本発明に係る装置を示す概略図である。
またこの図において、図6と同一部材については同一符
号を付して説明する。図において、本発明に係るアルコ
ール濃度検出装置は、アルコールを含んだ検体10中に
位置させる測定パイプ20と温度センサ30とを有して
いる。
【0034】また測定パイプ20には、この測定パイプ
20の上方から、測定パイプ20の下端よりもやや内側
に至る送気管21が内装させてあると共に、測定パイプ
20内部に空気を送り込むための洗浄管26が付設して
ある。ここで送気管21は、測定パイプ20をアルコー
ルを含んだ検体10中に位置させたときに、同時に検体
10中に位置するものである。
【0035】また洗浄管26は、その送り出した空気
が、測定パイプ20をアルコールを含んだ検体10中に
位置させたときに、検体10に達しないような位置に設
けてある。またこの洗浄管26の先端部と検体10との
間には、通気口28を有する遮蔽板29が設けてある。
更にこの送気管21及び洗浄管26には、切替用の電磁
弁27を介して送風ポンプ25が付設してあり、この送
風ポンプ25の作動によって、送気管21あるいは洗浄
管26に空気を送り出せるようになっている。
【0036】また、この測定パイプ20には、その上部
に、ガスセンサ23の保護材としてのフィルタ22を介
してガスセンサ23が設けてある。またこのフィルタ2
2の周囲には、閉塞材24が設けられ、測定パイプ20
の内部を上昇してきた空気は、必ずガスセンサ23を介
して大気中に放出されるようになっている。なおここで
測定パイプ20及び送気管21は、パイプ状のものであ
るならばその形状を問わない。また材質としては、錆び
にくく、かつアルコールによって劣化しないものである
ことが必要とされる。またこの測定パイプ20と送気管
21との長さ関係は、検体10中に位置した送気管21
からの気体が、検体10中で気泡となって測定パイプ2
0中を上昇するような長さであれば良い。
【0037】ガスセンサ23としては、接触燃焼式ガス
センサ23あるいは半導体式ガスセンサ23等を使用す
るものである。また温度センサ30は、検体10である
アルコールを含んだ水溶液の温度を検出できるものであ
れば、半導体を用いるか否かに関わらず使用することが
できる。
【0038】また更に本発明にかかわるアルコール濃度
測定装置では、制御部40が設けてある。この制御部4
0は、入力手段41と、記憶手段42と、演算手段43
と、出力手段44とが付設してある。ここで入力手段4
1は、制御部40への種々の作動制御のための入力が行
えるだけでなく、制御部40とは別体となってるアルコ
ール比重計60を用いて認識されるアルコール濃度を入
力することができるようになっている。
【0039】記憶手段42は、少なくても温度センサ3
0によって認識されるアルコールを含んだ検体10中の
温度とアルコール濃度との比較テーブルが記憶されてい
るものである。また演算手段43は、ガスセンサ23に
よるアルコール濃度の測定結果から正しいアルコール濃
度を出力手段44に出力するためのものであり、入力手
段41によって入力されたアルコール比重計60を用い
た測定結果によるアルコール濃度と温度センサ30によ
る温度の入力とから記憶手段42にある温度テーブルを
用いてアルコールを含んだ検体10中のアルコール濃度
を算出し、この算出されたアルコール濃度とガスセンサ
23からの出力濃度とを同一にする補正係数を算出し、
その後はガスセンサ23からの濃度出力に対して補正係
数をかけた値をアルコールを含んだ検体10中のアルコ
ール濃度として出力手段44に出力するように形成した
ものである。
【0040】更に出力手段44は、検体10中のアルコ
ール濃度が出力できるだけでなく、演算手段43で、補
正係数があらかじめ定めた一定範囲を越えたことの判断
を行うようにし、越えたと判断されたときにはガスセン
サ23の交換時期である旨の出力も行えるようになって
いる。更にこの制御部40は、補充用のアルコール52
を入れたアルコールタンク50からアルコール52を検
体10中に補充させるためのポンプ51にも出力可能に
形成されている。
【0041】なお図中60は、アルコール比重計であ
り、検体中のアルコール濃度を測定するためのものであ
る。次に本発明に係るアルコール濃度検出装置の作動に
ついて説明する。まず最初に、検体10中に、測定パイ
プ20及び温度センサ30を差し込む。またこのとき、
測定パイプ20中の送気管21は同時に検体10中に位
置させるものの、洗浄管26は検体10から離れたとこ
ろに位置しているものである。
【0042】その後、電磁弁27を送気管21側に切り
替えて、送風ポンプ25から空気を送気管21中に吹き
込む。するとこの空気が、送気管21下端から検体10
中に吹き出され、吹き出された空気は気泡となって測定
パイプ20中を上昇することとなる。このとき、測定パ
イプ20中には、測定パイプ20中の検体10表面から
蒸発したアルコールが存在すると共に、検体10中を上
昇してくる気泡中に溶けたアルコールが存在し、両アル
コールが共に測定パイプ20中を上昇し、ガスセンサ2
3に至ることとなる。またこの上昇時には、測定パイプ
20中に遮蔽板29があるものの、アルコールを含んだ
空気は遮蔽板29の通気口28から上昇するものであ
る。
【0043】そこでガスセンサ23によって上昇してく
る気体中のアルコール濃度を測定することとなる一方温
度センサ30からは、検体10の温度情報が出力される
こととなるので、出力された温度情報のもとでのあらか
じめ計測しておいたガスセンサ23からのアルコール濃
度を、制御部40に設けた記憶手段42に記憶した温度
センサ30によって認識されるアルコールを含んだ検体
10中の温度とアルコール濃度との比較テーブルによっ
て検索し、その温度条件での検体10のアルコール濃度
を制御部40に設けた出力部44に出力するものであ
る。
【0044】なおここにおける出力は、単に数値を表示
するだけのものとして形成することもできるし、あらか
じめ設定した一定濃度範囲を外れた時に警報を発する、
あるいはアルコール追加の指示を出す等のようにするこ
ともできる。また更に、本発明に係るアルコール濃度測
定装置は、電磁弁27を切り替えて、送風ポンプ25か
らの空気を洗浄管26中に吹き込むことができる。
【0045】このようにすると、吹き込まれた空気は、
測定パイプ20中で洗浄管26と遮蔽板29とによって
形成される空間に充満し、一部は通気口28から測定パ
イプ20の下部方向に流れるものの、大部分がフィルタ
22を介してガスセンサ23に至るものである。したが
って少ない空気量で短時間に洗浄管26と遮蔽板29と
の間に充満し、ガスセンサ23に至る空気中にはほとん
どアルコールが存在しないこととなる。
【0046】従って、この状態でガスセンサ23を作動
させてガス濃度を測定すると、アルコールがない状態、
即ち、空気中と同様の状態でのアルコール濃度が測定さ
れることとなるので、このときの測定結果をアルコール
ガスが存在しない状態として、ガスセンサ23の零点調
整に用いることができるものである。またこのようにし
て、ガスセンサ23の零点調整を行なった後は、再び電
磁弁27を切り替えて、送風ポンプ25から空気を送気
管21中に吹き込むようにすることによって、検体10
中のアルコール濃度の測定が行なえるものである。
【0047】更に、ガスセンサ23の零点調整は、使用
開示時、使用開始から5分後、10分後、20分後、3
0分後、1時間後に行ない、その後は、1時間おき等に
行なうことによって、充分信頼性を担保できるものであ
る。また更に本発明にかかわるアルコール濃度測定装置
では、アルコール比重計60によって測定された検体1
0中のアルコール濃度が、入力手段41を用いて制御部
40に入力できるようになっている。
【0048】このようにアルコール濃度を入力手段41
を用いて入力すると、演算手段43によって、入力され
たアルコール比重計60を用いた測定結果によるアルコ
ール濃度と温度センサ30による温度の入力とから記憶
手段42にある温度テーブルを用いてアルコールを含ん
だ検体10中のアルコール濃度を算出することと成る。
【0049】次いで、演算手段43によって、この算出
されたアルコール濃度とガスセンサ23からの出力濃度
とを同一にする補正係数が算出される。したがって、そ
の後はガスセンサ23からのアルコール濃度の出力に対
して、算出された補正係数をかけた値をアルコールを含
んだ検体10中の正しいアルコール濃度として出力手段
44に出力するものである。
【0050】またこの補正係数が、たとえば「5」に達
したらガスセンサ23の寿命であるとして、出力手段4
4に出力することもできる。更にこの制御部40は、補
充用のアルコール52を入れたアルコールタンク50か
らアルコール52を検体10中に補充させるための補充
ポンプ51にも出力可能に形成されている。
【0051】したがって、センサ23によって検体10
中のアルコール濃度が低いと判断された場合には、補充
ポンプ51に補充出力を送り、アルコールタンク50中
のアルコール51を検体10中に補充することとなる。
ここでこの補充は、一時に大量のアルコール52を補充
すると検体10中のアルコール濃度を一定にさせるのに
時間がかかるので、例えば5秒補充した後に30秒補充
を停止するような補充を1サイクルとして、このサイク
ルを繰り返すような補充が望ましい。
【0052】またこの場合にも、制御部40から補充ポ
ンプ51に対してアルコール52の補充命令を出力した
にもかかわらず、その後の測定においてアルコール濃度
が所定値に達しないような場合がある。このような場合
には、補充ポンプ51あるいは図示しない電磁弁等の故
障も考えられるが、多くの場合はアルコール52がなく
なくなってしまった場合である。
【0053】そこでこのような場合には、出力手段44
に対して、アルコールタンク50中のアルコール52が
なくなった旨の出力が行えるようにすることもできる。
このような本発明に係るアルコール濃度検出装置は、検
体10中に不溶物が存在したとしても、この不溶物によ
って故障する部分がないので、長期間安定して使用する
ことができるものである。
【0054】また単に検体10表面からの蒸発アルコー
ルによるアルコール濃度測定に比べて、送気管21から
の気泡中に溶けているアルコールも測定に利用できるの
で、測定パイプ20の直径が小さい場合であっても充分
連続測定が行なえるものである。また測定パイプ20を
検体10中に差し込むので、検体10の流れ等によって
測定誤差が生じることもない。
【0055】更に検体10温度と送風ポンプ25からの
送風温度とが異なる場合には、送気管21あるいは測定
パイプ20に水滴が付着し、この水滴に溶けるアルコー
ルによって正しいアルコール濃度の測定が行なえないこ
とも考えられるが、検体10温度を温度センサ30によ
って測定しているので、その測定温度に送風を維持する
ことによって上記弊害を防止することもできる。
【0056】更にこの実施例に係るアルコール濃度測定
装置を検体10中に位置させたままで、単に電磁弁27
を切り替えるだけでガスセンサ23の零点調整が行なえ
るので、極めて容易に、最適な条件のもとでの測定が行
なえるものである。また更に、アルコール比重計60に
よる測定結果を入力手段41に入力するだけでガスセン
サ23の劣化に伴う補正が行えるので、長期間安定した
濃度測定が行えるものである。
【0057】なお以上の説明において、検体10中のア
ルコールとしてエチルアルコール、イソプロピルアルコ
ールを例として説明したが、他のアルコールでも使用可
能であることはいうまでもない。また送気管21及び洗
浄管26には、切替用の電磁弁27を介して送風ポンプ
25が付設してあり、いずれか一方に空気が送られると
して説明したが、送風ポンプを2つ設け、両送風ポンプ
を各々を送気管21及び洗浄管26に接続して使用する
こともできる。
【0058】更に送風ポンプ25と送気管21及び洗浄
管26との間は、電磁弁27を介して直接接続したが、
送風量を絞りたいような場合には、例えば送風ポンプ2
5と電磁弁27との間に送風空気の一部を空中に開放す
るための開放弁を設けることによって、送風量の調整を
行ない易くすることもできる。またガスセンサ23を、
空気を通過させるものの、水分を通過させず、かつ耐熱
性に富んだ多孔質膜によって覆うと、水分によるガスセ
ンサ23の破損がない。
【0059】また更に、演算手段43によって、入力手
段41によって入力されたアルコール比重計60を用い
た測定結果によるアルコール濃度と温度センサ30によ
る温度の入力とから記憶手段42にある温度テーブルを
用いてアルコールを含んだ検体10中のアルコール濃度
を算出するとして説明したが、温度テープルを用いない
場合であっても、例えば入力手段41によって入力され
たアルコール比重計60を用いた測定結果によるアルコ
ール濃度と温度センサ30による温度の入力とから一定
係数を算出し、その係数を用いた演算によってアルコー
ルを含んだ検体10中のアルコール濃度を算出すること
もできる。
【0060】更に、補充用のアルコール52を入れたア
ルコールタンク50からアルコール52を検体10中に
補充させるためにポンプ51を用いるとして説明した
が、補充を自重による自然落下で行うこととすれば、ポ
ンプ51に替えて電磁弁を使用することもできる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内請求項
1に記載の発明は、別途設けた別途設けたアルコール比
重計によるアルコール濃度の測定結果を入力するだけ
で、ガスセンサの劣化にもかかわらず常に正しいアルコ
ール濃度を出力できるようにしたものである。
【0062】また請求項2に記載の発明は、請求項1に
記載の発明の効果に合わせて、特にガスセンサが劣化し
た場合、ガスセンサの交換時期も出力することができる
ようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわるアルコール濃度測定装置の該
略図である。
【図2】従来提案されていたいたアルコール濃度検出装
置を示す概略図である。
【図3】従来提案されていたいたアルコール濃度検出装
置を示す概略図である。
【図4】従来提案されていたいたアルコール濃度検出装
置を示す概略図である。
【図5】従来提案されていたいたアルコール濃度検出装
置を示す概略図である。
【符号の説明】
10 検体 20 測定パ
イプ 21 送気管 22 フィル
タ 23 ガスセンサ 24 閉塞材 25 送風ポンプ 26 洗浄管 27 電磁弁 28 通気口 29 遮蔽板 30 温度セ
ンサ 40 制御部 41 入力手
段 42 記憶手段 43 演算手
段 44 出力手段 50 アルコ
ールタンク 51 補充ポンプ 52 アルコ
ール 60 アルコール比重計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鶴岡 祥宏 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 (72)発明者 須藤 亨 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−114145(JP,A) 特開 昭62−124452(JP,A) 特開 昭62−276436(JP,A) 特開 平2−54144(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/00 - 27/24 G01N 9/36 G01N 1/22 - 1/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルコールを含んだ検体中に位置させる測
    定パイプと温度センサとを設け、測定パイプには、この
    測定パイプを検体中に位置させたときに、同時に検体中
    に位置する送気管を内装させると共に、送気管から送ら
    れた気体が検体中を介して測定パイプ中に戻った気体中
    のアルコール濃度を測定するガスセンサを設け、さらに
    はアルコール比重計を用いて認識されるアルコール濃度
    の入力手段と、温度センサによって認識されるアルコー
    ルを含んだ検体中の温度とアルコール濃度との比較テー
    ブルの記憶手段と、ガスセンサによる測定結果から正し
    いアルコール濃度を出力するための演算手段とから形成
    され、演算手段は、入力手段によって入力されたアルコ
    ール比重計を用いた測定結果によるアルコール濃度と温
    度センサによる温度の入力とからアルコールを含んだ検
    体中のアルコール濃度を算出し、この算出されたアルコ
    ール濃度とガスセンサからの出力濃度とを同一にする補
    正係数を算出し、その後はガスセンサからの濃度出力に
    対して補正係数をかけた値をアルコールを含んだ検体中
    のアルコール濃度として出力するように形成したことを
    特徴とするアルコール濃度検出装置。
  2. 【請求項2】演算手段で、補正係数があらかじめ定めた
    一定範囲を越えたことの判断を行うようにし、越えたと
    判断されたときにはガスセンサの交換時期である旨の出
    力を行うように形成した請求項1記載のアルコール濃度
    検出装置。
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