JP3029778B2 - 建設機械の制御装置 - Google Patents

建設機械の制御装置

Info

Publication number
JP3029778B2
JP3029778B2 JP6320143A JP32014394A JP3029778B2 JP 3029778 B2 JP3029778 B2 JP 3029778B2 JP 6320143 A JP6320143 A JP 6320143A JP 32014394 A JP32014394 A JP 32014394A JP 3029778 B2 JP3029778 B2 JP 3029778B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
target value
control
tilt angle
deviation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6320143A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08177087A (ja
Inventor
和義 成田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP6320143A priority Critical patent/JP3029778B2/ja
Publication of JPH08177087A publication Critical patent/JPH08177087A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3029778B2 publication Critical patent/JP3029778B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御対象の制御の大き
さを示す制御値の実測値と目標値との偏差に基づいて制
御対象を制御する建設機械の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の制御装置が搭載される建設機械
として例えば図5に示すようなホイール式油圧ショベル
がある。図5において、51は油圧モータであり、この
油圧モータ51の回転によりトランスミッション52お
よびプロペラシャフト53を介して後輪54が駆動さ
れ、車両が走行する。また、油圧モータ51の回転によ
りブームシリンダ55が伸縮され、フロントアタッチメ
ントの一部であるブーム56が昇降する。
【0003】図6は、図5の油圧モータ51を駆動する
不図示の可変容量油圧ポンプ(以下、単に油圧ポンプと
略する)の傾転角度を制御する制御ブロック図である。
図6において、101は制御対象1である油圧ポンプの
傾転角度の目標値を所定の式に基づいて演算する目標値
演算回路であり、この目標値演算回路101には不図示
の操作レバーの操作量に応じた信号が入力される。10
2は目標値演算回路101で演算された目標値が所定の
上限値および下限値の範囲内に収まるように目標値の修
正を行う目標値リミッタである。
【0004】図7に示すように、目標値リミッタ102
は、油圧ポンプの最大傾転角度よりも所定角度大きい値
を上限値、油圧ポンプの最小傾転角度よりも所定角度小
さい値を下限値とし、この範囲内に目標値を設定する。
すなわち、目標値リミッタ102は、製造誤差や組立誤
差等によって油圧ポンプの最大傾転角度および最小傾転
角度が変化しても、傾転角度を確実に最大傾転角度ある
いは最小傾転角度まで変更できるように、最大傾転角度
および最小傾転角度で定まる範囲よりも多少の余裕を持
たせた範囲を目標値の設定範囲とする。この目標値リミ
ッタ102を設けることにより、目標値は最大傾転角度
および最小傾転角度で定まる範囲から大きく逸脱しなく
なり、かつ目標値と実測値との偏差も小さくなる。
【0005】図6において、103は油圧ポンプの傾転
角度を計測する傾転角検出器、104は傾転角検出器1
03によって検出された傾転角度の実測値と目標値リミ
ッタ102から出力された目標値との偏差を演算する差
分器である。105は差分器104によって演算された
偏差を積分する定常偏差補償器、106は定常偏差補償
器105から出力された積分値に基づいて油圧ポンプの
傾転角度を変化させるための指令値を出力する安定化補
償器(例えば、PID補償器)である。
【0006】107は指令値が所定の上限値および下限
値の範囲内に収まるように指令値の修正を行う指令値リ
ミッタである。図8に示すように、指令値リミッタ10
7は、最大傾転角度に対応する実測値より所定値大きい
値を上限値、最小傾転角度に対応する実測値より所定値
小さい値を下限値とし、この範囲内に指令値を設定す
る。
【0007】指令値リミッタ107を設けるのは主に以
下の理由による。油圧ポンプの傾転角度が最大傾転角度
に達しても、傾転角検出器103の取り付け位置の誤差
等によっては最大傾転角度よりも小さい角度が計測され
るおそれがある。また、目標値リミッタ102は最大傾
転角度よりも所定角度大きい値を上限値にするため、図
9に示すように、傾転角度の実測値(図示の二点鎖線)
と目標値(図示の実線)との間に一定の偏差が生じるお
それがある。この偏差は定常偏差補償器105の積分作
用により増大し続けるため、安定化補償器106はこの
偏差をなくそうとして図示の一点鎖線で示すような右上
がりの指令値を出力する。
【0008】この状態で目標値が急減すると、それに応
じて指令値も減少するが、傾転角度が実際に変化し始め
るのは、指令値と実測値とがほぼ等しくなる時点以降で
ある。したがって、図示の矢印範囲で示すように、目標
値が変化してから実際に傾転角度が変化するまでに所定
時間の応答遅れが発生する。一方、指令値リミッタ10
7を設けると、図10に示すように、目標傾転角と実際
の傾転角の間に一定の偏差があっても指令値は一定レベ
ル以上にならないため、目標値が急減した場合の応答遅
れは図9よりも短くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】油圧ポンプの応答性を
よくするためには、指令値をオーバーシュートあるいは
アンダーシュートさせる必要がある。例えば、油圧ポン
プの傾転角度が十分に小さいときに短時間で傾転角度を
大きくするためには、図11の点線に示すように指令値
をオーバーシュートさせるのが望ましい。これにより、
傾転角度を短時間で大きくすることができる。
【0010】ところが、図6のように指令値リミッタ1
07が設けられている場合には、図11の二点鎖線で示
すように、指令値の上限値が制限されるため、指令値を
オーバーシュートさせることができず、応答性が悪くな
ってしまう。また、無理に応答させようとすると、指令
値が振動して安定性が悪くなる。
【0011】本発明の目的は、制御対象を制御する際の
応答性をその安定性を損うことなく向上するようにした
建設機械の制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】実施例を示す図1,2に
対応づけて本発明を説明すると、本発明は、制御対象1
の制御の大きさを示す目標値を演算する目標値演算回路
101Aと、演算された目標値が所定の上限値および下
限値の範囲内に収まるように目標値の大きさを制限する
目標値制限回路102Aと、制御対象1の実際の制御の
大きさを示す制御値を計測する制御値計測手段9と、制
限された目標値と計測された制御値との偏差を演算する
偏差演算回路104Aと、演算された偏差を積分する積
分回路105Aと、積分された偏差に基づいて制御値を
変化させるための指令値を演算する指令値演算回路10
6Aとを備えた建設機械の制御装置に適用され、目標値
の上限値を制御値の上限値よりも小さくし、かつ目標値
の下限値を制御値の下限値よりも大きくするように目標
値制限回路102Aを構成することにより、上記目的は
達成される。請求項2に記載の発明は、可変容量油圧ポ
ンプ1aのポンプ傾転角度の目標値を演算する目標値演
算回路101Aと、演算された目標値が所定の上限値お
よび下限値の範囲内に収まるように目標値の大きさを制
限する目標値制限回路102Aと、ポンプ傾転角度を計
測する制限値計測手段と、制限された目標値と計測され
たポンプ傾転角度との偏差を演算する偏差演算回路10
4Aと、演算された偏差を積分する積分回路105A
と、積分された偏差に基づいてポンプ傾転角度を変化さ
せるための指令値を演算する指令値演算回路106Aと
を備えた建設機械の制御装置に適用され、目標値の上限
値を可変容量油圧ポンプ1aの最大傾転角度よりも小さ
くし、かつ目標値の下限値を可変容量油圧ポンプ1aの
最小傾転角度よりも大きくするように目標値制限回路1
02Aを構成することにより、上記目的は達成される。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載された建設機
械の制御装置において、可変容量油圧ポンプ1aからの
吐出油により駆動される油圧アクチュエータ3と、可変
容量油圧ポンプ1aと油圧アクチュエータ3との間に設
けられ、操作レバー7の操作量に応じたパイロット圧に
よって油圧アクチュエータ3への吐出油の供給を制御す
る制御弁5と、可変容量油圧ポンプ1aの吐出圧を計測
する吐出圧計測手段10とを備え、パイロット圧に基づ
いて求められる目標傾転角および吐出圧に基づいて求め
られる目標傾転角のうちいずれか小さい方の角度値を目
標値とするように目標値演算回路101Aを構成するも
のである。
【0013】
【作用】請求項1に記載の発明では、制御対象の制御の
大きさを示す目標値が目標値演算回路で演算される。演
算された目標値は目標値制限回路101Aに入力され、
所定の上限値および下限値の範囲内に収まるように目標
値の大きさが制限される。一方、制御値計測手段9で
は、制御対象の実際の制御の大きさを示す制御値が計測
される。目標値制限回路101Aで制限された目標値と
制御値計測手段9で計測された制御値はともに偏差演算
回路104Aに入力され、目標値と制御値との偏差が演
算される。この偏差は積分回路105Aで積分され、そ
の積分値に基づいて指令値演算回路106Aは偏差をな
るべく小さくすべく指令値を演算し、演算した指令値に
基づいて制御値を変化させる。上記演算の際、目標値演
算回路101Aによって演算された目標値の上限値を制
御値の上限値よりも小さくし、かつ目標値の下限値を制
御値の下限値よりも大きくすることにより、指令値演算
回路106Aによって演算される指令値をオーバーシュ
ートあるいはアンダーシュートできるようにする。請求
項2に記載の発明では、可変容量油圧ポンプのポンプ傾
転角度の目標値が目標値演算回路で演算される。演算さ
れた目標値は目標値演算回路に入力され、所定の上限値
および下限値の範囲内に収まるように目標値の大きさが
制限される。一方、制御値計測手段では、ポンプ傾転角
度が計測される。目標値制限回路で制限された目標値と
制御値計測手段で計測された制御値はともに偏差演算回
路に入力され、目標値と制御値との偏差が演算される。
この偏差は積分回路で積分され、その積分値に基づいて
指令値演算回路は制御値を変化させるための指令値を演
算する。上記演算の際、目標値演算回路101Aによっ
て演算されたポンプ傾転角度の目標値の上限値を最大傾
転角度よりも小さくし、かつ目標値の下限値を最小傾転
角度よりも大きくすることによって、指令値演算回路1
06Aによって演算される指令値をオーバーシュートあ
るいはアンダーシュートさせることができるようにす
る。請求項3に記載の発明では、油圧アクチュエータ3
に吐出油を供給するか否かを切り換える切り換え手段5
のパイロット圧と、可変容量油圧ポンプ1aの吐出圧と
のうち、いずれか小さい方の圧力に基づいて目標値を演
算することによって、目標値と実測値との偏差を少なく
する。
【0014】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0015】
【実施例】以下、図1〜4に基づいて本発明の一実施例
を説明する。図1は本発明による建設機械の制御装置を
油圧ショベルのポンプ傾転角制御に適用した場合の一実
施例を示す図である。図1において、1は制御器2によ
って駆動制御される制御対象であり、油圧ポンプ1a
と、油圧ポンプ1aの傾転角度を制御するレギュレータ
1bとから成る。3は油圧ポンプ1aから吐出された油
によって負荷4を駆動する油圧モータである。5は、油
圧ポンプ1aから吐出された油を油圧モータ3に供給す
るか、タンク6に戻すかを切り換える切り換え弁であ
る。
【0016】7は切り換え弁5の切り換え方向を制御す
る操作レバーであり、操作レバー7の操作量によって切
り換え弁5のパイロットポート5aのパイロット圧が変
化し、これにより、切り換え弁5の切り換え方向が変化
する。具体的には、負荷4を駆動していない場合には図
示の「ロ」の位置に、負荷4を図示のA方向に駆動する
場合には図示の「イ」の位置に、負荷4を図示のB方向
に駆動する場合には図示の「ハ」の位置にそれぞれ切り
換えられる。8は切り換え弁5のパイロットポート5a
のパイロット圧を検出するパイロット圧検出器、9は油
圧ポンプ1aの傾転角度を検出する傾転角検出器、10
は油圧ポンプ1aの吐出圧を検出するポンプ吐出圧検出
器である。
【0017】図2は制御器2内部の構成を示すブロック
図であり、前述した図6と共通する構成部分には同一符
号を付している。図2において、101Aは油圧ポンプ
1aの傾転角度の目標値を演算する目標値演算回路であ
り、パイロット圧検出器8で検出されたパイロット圧信
号とポンプ吐出圧検出器10で検出された吐出圧信号と
が入力される。目標値演算回路101Aは、パイロット
圧信号に基づいて求められた傾転角度と吐出圧信号に基
づいて求められた傾転角度のうち小さい方の角度値に基
づいて目標傾転角度を検出する。
【0018】102Aは傾転角度の目標値を電圧値に変
換するとともに、その電圧値が所定の上限値および下限
値の範囲内に収まるように電圧制限を行う目標値リミッ
タである。本実施例の目標値リミッタは図3に示すよう
に、油圧ポンプ1aの最大傾転角度に対応する電圧値V
maxよりも所定値Vallだけ小さい値を上限値、油圧ポン
プ1aの最小傾転角度に対応する電圧値Vminよりも所
定値Vallだけ大きい値を下限値とし、この範囲内に目
標値を制限する。なお、所定値Vallは、油圧ポンプ1
aの製造誤差や組立誤差等を考慮に入れて設定される。
【0019】図2に戻って、104Aは目標値リミッタ
102Aの出力と傾転角検出器9で検出された傾転角度
の実測値との偏差を演算する差分器、105Aは差分器
104Aから出力された偏差を積分する定常偏差補償
器、106Aは定常偏差補償器105Aから出力された
積分値に基づいて油圧ポンプ1aの傾転角度を変化させ
るための指令値を出力する安定化補償器である。安定化
補償器106Aから出力された指令値はレギュレータ1
bに入力されて油圧ポンプ1aを駆動するための信号に
変換される。
【0020】次に、上記のように構成された建設機械の
制御装置の動作を説明する。負荷4を駆動していない状
態では、切り換え弁5は図1の「ロ」位置に設定されて
おり、油圧ポンプ1aと油圧モータ3とを接続する管路
は遮断されている。この状態で、作業者が操作レバー7
を操作すると、切り換え弁5のパイロットポート5aに
パイロット圧がかかり、切り換え弁5は「イ」位置また
は「ハ」位置に切り換わる。これにより、油圧ポンプ1
aから吐出された油は切り換え弁5を介して油圧モータ
3に流れ、負荷4の駆動が開始される。
【0021】このとき、制御器2には、パイロットポー
ト5aのパイロット圧を示す信号(パイロット圧信号)
と、油圧ポンプ1aの吐出圧を示す信号(吐出圧信号)
と、油圧ポンプ1aの傾転角度を示す信号(傾転角信
号)とが入力される。制御器2は、パイロット圧信号で
求められる傾転角度および吐出圧信号で求められる傾転
角度のうち小さい方の角度値を、油圧ポンプ1aの傾転
角度の目標値として出力する。この目標値は目標値リミ
ッタ102Aに入力されて上限値および下限値が制限さ
れた後、目標値と傾転角度の実測値との偏差が演算さ
れ、この偏差を積分した値に基づいて新たな傾転角度を
示す指令値が演算される。この指令値は、レギュレータ
1bを介して油圧ポンプ1aに送られ、傾転角度が変更
される。
【0022】このような動作に際し、本実施例の目標値
リミッタ102Aは、目標値の上限を油圧ポンプ1aの
最大傾転角度よりも小さくし、かつ目標値の下限値を最
小傾転角度よりも大きく定めているため、目標値の上限
あるいは下限まで実際に傾転角度を変化させることがで
き、目標値と傾転角度との偏差は起きなくなる。したが
って、従来のように指令値リミッタを設ける必要もな
く、指令値をオーバーシュートあるいはアンダーシュー
トさせることができるようになる。
【0023】図4は、指令値、目標値、本実施例におけ
る制御を行った場合の傾転角度の実測値(以下、制御時
の実測値と呼ぶ)および本実施例における制御を行わな
い場合の傾転角度の実測値(以下、無制御時の実測値と
呼ぶ)がそれぞれ時間とともにどのように変化するかを
示す図である。図4は、目標値をステップ的に変化させ
た状態を示しており、指令値を一点鎖線で、目標値を実
線で、制御時の実測値を二点鎖線で、無制御時の実測値
を破線で示している。
【0024】本実施例は指令値の制限を行わないため、
図4の時間t1のように、目標値と実測値との偏差が大
きい場合には指令値をオーバーシュートさせることがで
き、実測値をより速やかに目標値に近づけることができ
る。したがって、従来に比べ応答性がよくなる。また、
図6に示す指令値リミッタ107を設けなくて済むた
め、制御器2内部の構成が簡易化する。
【0025】上記実施例では、可変容量油圧ポンプの傾
転角度制御装置に本願発明を適用した場合について説明
したが、本発明の制御対象はこれに限定されず、例えば
可変容量油圧ポンプの傾転角速度の制御、各種ポンプの
吐出流量や吐出圧力の制御、エンジンの回転数制御、モ
ータやシリンダの位置・速度制御、および作業腕の位置
・速度制御等に広く適用できる。上記実施例の安定化補
償器としては、例えば古典制御理論に基づくPID補償
器を用いても、あるいは現代制御理論に基づく状態フィ
ードバック補償器を用いてもよい。なお、図に示す制御
器内部の各構成要素は、ハードウェアで構成してもソフ
トウェアで構成してもよい。
【0026】このように構成した実施例にあっては、目
標値リミッタ102Aが目標値制限回路に、傾転角検出
器9が制御値計測手段に、差分器104Aが偏差演算回
路に、定常偏差補償器105Aが積分回路に、安定化補
償器106Aが指令値演算回路に、油圧モータ3が油圧
アクチュエータに、切り換え弁5が切り換え手段に、ポ
ンプ吐出圧検出器10が吐出圧計測手段に、それぞれ対
応する。
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、目標値の上限値を制御値の上限値よりも小さく
し、かつ目標値の下限値を制御値の下限値よりも大きく
するため、目標値を最大あるいは最小にしても、実測値
と目標値の偏差は起きない。したがって、従来の装置に
設けられていたような指令値リミッタが不要となるた
め、制御値を変化させるための指令値をオーバーシュー
トあるいはアンダーシュートさせることができ、制御対
象を制御する際の応答性および安定性がよくなる。請求
項2に記載の発明によれば、可変容量油圧ポンプの傾転
角度の目標値の上限値を最大傾転角度よりも小さくし、
目標値の下限値を最小傾転角度よりも大きくするため、
傾転角度を変化させるための指令値をオーバーシュート
あるいはアンダーシュートさせることができ、傾転角度
を変更する際の応答性および安定性がよくなる。請求項
3に記載の発明によれば、切り換え手段を切り換えるた
めのパイロット圧および油圧ポンプの吐出圧のうちいず
れか小さい方の圧力に基づいて目標値を演算するため、
傾転角度の実測値と目標値との偏差を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】油圧ショベルのポンプ傾転角を制御する制御装
置の油圧回路図。
【図2】図1に示す制御器内部の構成を示すブロック
図。
【図3】本実施例の目標値リミッタの特性を示す図。
【図4】本実施例における指令値、目標値、制御時の実
測値および無制御時の実測値の時間的変化を示す図。
【図5】ホイール式油圧ショベルの外観を示す図。
【図6】従来の建設機械の制御装置のブロック図。
【図7】従来の目標値リミッタの特性を示す図。
【図8】従来の安定化補償器の特性を示す図。
【図9】指令値リミッタを設けない場合の応答遅れを示
す図。
【図10】指令値リミッタを設けた場合の応答遅れを示
す図。
【図11】従来の指令値、目標値、制御時の実測値およ
び無制御時の実測値の時間的変化を示す図。
【符号の説明】
1 制御対象 2 制御器 3 油圧モータ 4 負荷 5 切り換え弁 6 タンク 7 操作レバー 8 パイロット圧検出器 9 傾転角検出器 10 吐出圧検出器 101,101A 目標値演算回路 102,102A 目標値リミッタ 104,104A 差分器 105,105A 定常化補償器 106,106A 安定化補償器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 9/22 F15B 11/00 F15B 11/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象の制御の大きさを示す目標値を
    演算する目標値演算回路と、 前記演算された目標値が所定の上限値および下限値の範
    囲内に収まるように前記目標値の大きさを制限する目標
    値制限回路と、 前記制御対象の実際の制御の大きさを示す制御値を計測
    する制御値計測手段と、 前記制限された目標値と前記計測された制御値との偏差
    を演算する偏差演算回路と、 前記演算された偏差を積分する積分回路と、 前記積分された偏差に基づいて前記制御値を変化させる
    ための指令値を演算する指令値演算回路とを備え、 前記目標値制限回路は、前記目標値の上限値を前記制御
    値の上限値よりも小さくし、かつ前記目標値の下限値を
    前記制御値の下限値よりも大きくすることを特徴とする
    建設機械の制御装置。
  2. 【請求項2】 可変容量油圧ポンプのポンプ傾転角度の
    目標値を演算する目標値演算回路と、 前記演算された目標値が所定の上限値および下限値の範
    囲内に収まるように前記目標値の大きさを制限する目標
    値制限回路と、 前記ポンプ傾転角度を計測する制限値計測手段と、 前記制限された目標値と前記計測されたポンプ傾転角度
    との偏差を演算する偏差演算回路と、 前記演算された偏差を積分する積分回路と、 前記積分された偏差に基づいて前記ポンプ傾転角度を変
    化させるための指令値を演算する指令値演算回路とを備
    え、 前記目標値制限回路は、前記目標値の上限値を前記可変
    容量油圧ポンプの最大傾転角度よりも小さくし、かつ前
    記目標値の下限値を前記可変容量油圧ポンプの最小傾転
    角度よりも大きくすることを特徴とする建設機械の制御
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された建設機械の制御装
    置において、 前記可変容量油圧ポンプからの吐出油により駆動される
    油圧アクチュエータと、 前記可変容量油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとの
    間に設けられ、操作レバーの操作量に応じたパイロット
    圧によって前記油圧アクチュエータへの前記吐出油の供
    給を制御する制御弁と、 前記可変容量油圧ポンプの吐出圧を計測する吐出圧計測
    手段とを備え、 前記目標値演算回路は、前記パイロット圧に基づいて求
    められる目標傾転角および前記吐出圧に基づいて求めら
    れる目標傾転角のうちいずれか小さい方の角度値を前記
    目標値とすることを特徴とする建設機械の制御装置。
JP6320143A 1994-12-22 1994-12-22 建設機械の制御装置 Expired - Fee Related JP3029778B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6320143A JP3029778B2 (ja) 1994-12-22 1994-12-22 建設機械の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6320143A JP3029778B2 (ja) 1994-12-22 1994-12-22 建設機械の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08177087A JPH08177087A (ja) 1996-07-09
JP3029778B2 true JP3029778B2 (ja) 2000-04-04

Family

ID=18118195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6320143A Expired - Fee Related JP3029778B2 (ja) 1994-12-22 1994-12-22 建設機械の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3029778B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3612253B2 (ja) * 1999-11-18 2005-01-19 新キャタピラー三菱株式会社 建設機械の制御装置及びその制御方法
CN110710373A (zh) * 2019-09-30 2020-01-21 黑龙江八一农垦大学 一种农机液压旋转驱动装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08177087A (ja) 1996-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5941155A (en) Hydraulic motor control system
KR100292671B1 (ko) 유압건설 기계의 원동기와 유압펌프의 제어장치
JP2002188177A (ja) 建設機械の制御装置
JPH11101183A (ja) 油圧建設機械の油圧ポンプのトルク制御装置
US10704230B2 (en) Shovel
JPH0568386B2 (ja)
JP2000170212A (ja) 作業機械の油圧制御装置
KR20020001516A (ko) 유압굴삭차량의 유압제어장치
GB2306704A (en) Controlling the RPM of an engine in a hydraulic construction machine
JP2651079B2 (ja) 油圧建設機械
JP3029778B2 (ja) 建設機械の制御装置
JP2000154803A (ja) 油圧建設機械のエンジンラグダウン防止装置
JP2677803B2 (ja) 油圧駆動装置
JPH09189302A (ja) 油圧アクチュエータの速度制御装置
JPH10267004A (ja) 流体制御方法およびその装置
JPH11182443A (ja) 可変容量形油圧ポンプの制御装置
JPH1089110A (ja) 作業機の制御機構及び方法
JP3441834B2 (ja) 建設機械の駆動制御装置
JPS6211174B2 (ja)
JPH04258505A (ja) 油圧建設機械の駆動制御装置
JPH1130204A (ja) 油圧モータの制御装置
JP2773511B2 (ja) 建設機械のポンプ傾転量の制御方法
JP2579194B2 (ja) 可変吐出量ポンプの制御装置
JPS629736B2 (ja)
JP2001193702A (ja) 建設機械の油圧駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees