JP3029716B2 - 無線式アナログ感知器 - Google Patents

無線式アナログ感知器

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JP3029716B2
JP3029716B2 JP3286975A JP28697591A JP3029716B2 JP 3029716 B2 JP3029716 B2 JP 3029716B2 JP 3286975 A JP3286975 A JP 3286975A JP 28697591 A JP28697591 A JP 28697591A JP 3029716 B2 JP3029716 B2 JP 3029716B2
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    • G08BSIGNALLING OR CALLING SYSTEMS; ORDER TELEGRAPHS; ALARM SYSTEMS
    • G08B25/00Alarm systems in which the location of the alarm condition is signalled to a central station, e.g. fire or police telegraphic systems
    • G08B25/01Alarm systems in which the location of the alarm condition is signalled to a central station, e.g. fire or police telegraphic systems characterised by the transmission medium
    • G08B25/10Alarm systems in which the location of the alarm condition is signalled to a central station, e.g. fire or police telegraphic systems characterised by the transmission medium using wireless transmission systems

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  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無線により温度や煙濃
度等のアナログ検出信号を離れた場所に送信する無線式
アナログ感知器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、アナログ感知器で検出した温度や
煙濃度等のアナログ信号をそのまま受信機に送り、受信
機でアナログ信号から火災を判断するようにしたアナロ
グ火災報知装置の実用化が進められており、受信機に強
力な火災判断のソフトウェアを搭載しておくことで、火
災の早期発見と誤報防止のより一層の促進が期待されて
いる。
【0003】しかし、アナログ火災報知装置にあっても
従来の火災報知装置と同様に、受信機からの信号線に感
知器を接続するという有線方式を採用しており、受信機
と感知器間の配線作業の労力及びコストの面でのメリッ
トはない。そこで受信機側と感知器間の配線を一切不要
にできることを最大のメリットとして工事現場等での使
用を主たる目的とした無線式警報システムが提案されて
いる。
【0004】現在の無線式警報システムは、オン、オフ
型の火災感知器で火災を検出した時に火災検出信号を無
線で親器側に送って警報表示させるものであるが、有線
方式の火災報知装置の流れから明らかなように、近い将
来には無線式アナログ感知器のニーズが必ず生ずる。従
来、この種の無線式アナログ感知器に類似するものとし
ては、テレメーター等のデータ伝送装置がある。
【0005】テレメーターシステムにおいては、河川の
流量や気象データ等を送るために常時電波を送信する
か、親局からのポーリングにより送信する方式をとって
おり、常時商用電源を使用する方式となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
テレメータシステムにおける無線伝送を無線式アナログ
感知器に適用した場合、次の問題がある。テレメーター
システムにおける伝送距離は数10kmにもおよぶ遠距
離伝送であるが、これに比べて火災感知器にあっては通
常1km以下の短い距離であり、送信電力は微弱で済
み、また配線を全てなくすことによるメリットを得るめ
たに電池電源を使用する。
【0007】このように感知器に電池電源を使用した場
合、従来のテレメーターシステムの常時電波を送信する
方式や親器から一定周期でポーリングするという方式を
採用した場合、データがリアルタイムで得られるという
利点はあるものの、電池の寿命を著しく短くしてしま
い、頻繁な電池交換を必要とするために保守管理が繁雑
であり、火災報知装置としての実用化は不可能といえ
る。
【0008】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、電池寿命を損うことなく必要なデー
タを確実に離れた場所に送信できるようにした無線式ア
ナログ感知器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の無線式アナログ感知器は次のように構成する。
尚、実施例図面中の番号を併せて示す。まず本発明の無
線式アナログ感知器は、電池電源25と、煙濃度または
温度を検出するアナログセンサ10と、アナログセンサ
10から出力されるアナログ信号を一定周期毎にサンプ
リングして蓄積する蓄積用メモリ38と、蓄積用メモリ
38の蓄積アナログ信号から予め定めた所定値以上の変
化条件が得られた時に、蓄積アナログ信号を離れた場所
に送信させるデータ処理部21とを備えたことを特徴と
する。
【0010】ここでアナログセンサ10が温度を検出す
る場合には、データ処理部21は前回の検出温度と今回
の検出温度との時間的な変化率が所定値以上となった時
に蓄積用メモリ38の蓄積アナログ信号を送信させる。
またアナログセンサ10が煙濃度を検出する場合には、
データ処理部21はアナログ信号の積分値が所定値を超
えた時に蓄積用メモリ38の蓄積アナログ信号を送信さ
せる。
【0011】更に、本発明の無線式アナログ感知器は定
期通報回路36を備え、時間毎にアドレス、電池、セ
ンサの情報を含む定期通報情報を離れた場所に送信させ
る。更にまた本発明の無線式アナログ検知器は送信制御
部20を備え、離れた場所に送信する場合に、予め割当
てられた複数の周波数チャネルの内の最初に選択した周
波数チャネルのキャリアが受信されるか否か検知し、キ
ャリアが検知されない時は最初に選択した周波数チャネ
ルを使用して送信し、キャリアが検出された時はキャリ
アが検出されなくなるまで周波数チャネルを切換えてキ
ャリアが受信されない空きチャネルを選択する。
【0012】
【作用】このような構成を備えた本発明の無線式アナロ
グ感知器によれば、アナログセンサで検出している温度
や煙濃度等のアナログ信号に予め定めた値以上の変化が
生じた時に、この時までにメモリに蓄積していた蓄積ア
ナログ信号を一括して受信機側に無線送信することにな
り、蓄積アナログ信号の送信条件が成立する度合は通常
きわめて低いため、電池寿命を飛躍的に向上できる。
【0013】また定期通報を行うことで感知器の状態を
監視できるようにしているが、定期通報そのものが例え
ば2時間に1回というように少なく、また定期通報で送
るデータも少ないことから送信時間はごく短く、定期通
報を行っていも電池寿命は十分に維持でき、逆に定期通
報によって感知器側の状態を監視してシステムとしての
信頼性を飛躍的に高めている。
【0014】
【実施例】図1は本発明の無線式アナログ感知器を用い
たシステム構成の説明図である。図1において、14−
1〜14−mは受信側に設けられた親器であり、それぞ
れ本発明の無線式アナログ感知器となる複数の子器12
−1〜12−nを保有し、1台の親器と複数台の子器で
1グループを構成している。
【0015】本発明の無線式アナログ感知器としての子
器12−1〜12−nのそれぞれにはアナログセンサ1
0が一体あるいは信号線接続され、アナログセンサ10
からのアナログ信号について予め定めた所定値を越える
変化が得られたときに、内蔵した蓄積用メモリに蓄えて
いる現時点から一定周期前までのアナログ信号をアンテ
ナ22から親器14−1に対し送信する。
【0016】アナログセンサ10としては、例えば温度
を検出するアナログ温度センサ、あるいは煙濃度を検出
するアナログ煙濃度センサが用いられる。ここで、子器
12−1〜12−nには、例えば429MHz帯の6つ
の送信チャネルCH1〜CH6が割り当てられており、
送信に先立ってまず受信状態となって他の子器で使用し
ていない空きチャネルを検索するキャリアセンス動作を
行い、空きチャネルを選択すると送信動作に切り換わっ
てグループアドレス及び個別アドレスと共に蓄積用メモ
リから得られた一群のアナログ信号を送信する。
【0017】また、子器12−1〜12−nには一定時
間毎、例えば2時間に1回というように定期通報を行う
機能が設けられている。この定期通報の際には、グルー
プアドレス及び個別アドレスと共に電池情報やセンサの
状態情報等の所定の定期通報情報を親器側に送信する定
期通報動作が行われる。親器14−1〜14−m側には
グループアドレスと同一グループに属する複数の子器の
個別アドレスが設定されている。親器14−1〜14−
mは定常監視状態にあっては子器側に割り当てられた送
信チャネルCH1〜CH6のキャリアセンスを順次繰り
返しており、特定のチャネルでキャリアを検知すると、
その受信状態に固定して子器からの送信情報を受信す
る。
【0018】子器からの受信情報の処理はまず子器から
受信したグループアドレス及び個別アドレスのそれぞれ
が親器側に予め設定しているアドレスと一致するか否か
のアドレス照合を行う。グループアドレス及び個別アド
レスの一致が判別されると受信情報を解読し、一群のア
ナログ信号であればアドレス情報と共に火災受信機10
0側に送って、火災受信機100に搭載した火災判断ソ
フトウエアによる火災判断処理を実行させる。
【0019】一方、定期通報であった場合には、定期通
報の異常信号を出力するタイマカウンタをクリアする。
即ち、定期通報にあっては、子器側の異常で所定時間内
に定期通報情報が受信されなかった場合にはタイマカウ
ンタがオーバーフローして定期通報の異常信号を出力す
るようにしていることから、正常に定期通報情報を受信
した場合にはタイマカウンタをクリアすることになる。
【0020】更に、親器14−1にも火災表示器が設け
られており、火災受信機100側における火災判断処理
で火災が判断された場合には、移報信号を受けて火災発
生を子器アドレス等と共に個別表示できるようにしてい
る。図2は本発明による無線式アナログ感知器としての
子器の一実施例を示した実施例構成図である。
【0021】図2において、子機12にはCPU24が
設けられ、CPU24のプログラム制御により送信制御
部20及びデータ処理部21を構成している。CPU2
4に対しては個別アドレス設定器16とグループアドレ
ス設定器18が設けられ、予め割り当てられたグループ
アドレスと個別アドレスを設定する。アナログセンサ1
0は信号線11を介してA/Dコンバータ28に入力接
続され、A/Dコンバータ28でアナログ信号をデジタ
データに変換してCPU24に供給する。
【0022】A/Dコンバータ28からのアナログデー
タはCPU24に設けられたデータ処理部21により処
理される。データ処理部21はA/Dコンバータ28の
出力を一定周期、例えば2〜3秒周期でサンプリングし
て蓄積用メモリ38に蓄えている。蓄積用メモリ38に
は現時点より所定周期前までの所定数のアナログデータ
が蓄えられるようにする。
【0023】データ処理部21はA/Dコンバータ28
のアナログデータをサンプリングして蓄積用メモリ38
に書き込む毎に、現時点で得られたアナログデータの変
化が所定値以上か否か判断し、所定値以上の変化であっ
た場合には送信制御部20を起動して、蓄積用メモリ3
8に格納されている現時点から所定周期前までの複数の
蓄積アナログデータを受信側に送信させるようになる。
【0024】図3はアナログセンサ10としてアナログ
温度センサを用いたときのデータ処理部21による処理
条件を示した説明図である。図3において、周期Δt毎
にサンプリングしたアナログデータがD5,D4,D
3,D2,D1であったとすると、各サンプリング時刻
毎に、この実施例にあっては時間変化率を求め、時間変
化率即ち微分値が所定値以上となったときにアナログデ
ータの送信を行う。
【0025】即ち、現時点のアナログデータをDn 、前
回のデータをDn-1 とすると、時間変化率は、 (Dn −Dn-1 )/Δt ・・・(1) として算出される。
【0026】図3の場合には、現在時刻t5で前記
(1)式の微分値が所定値を上回っており、このため時
刻t5より4周期分前までの5つのデータD5,D4,
D3,D2,D1を受信側に送信する。図4はアナログ
センサ10としてアナログ煙濃度センサを用いた場合の
図2のデータ処理部21の処理条件を示した説明図であ
る。
【0027】図4のアナログ煙濃度の場合には、折れ線
で示す周期Δt毎にサンプリングされたアナログデータ
に対し、曲線Aで示す積分データを求め、曲線Aの積分
データが所定の閾値以上となったときに、その後の最初
のサンプリングデータを含む所定周期前までの複数のア
ナログデータを送信する。ここでアナログ煙濃度センサ
からのデータを積分するのは、煙センサは熱センサに比
べ電気的ノイズ等の影響を受けやすく、通常、積分によ
るデータ処理を行っているからである。
【0028】図4の場合には、時刻t5のサンプリング
時点の直前で直線Aで示す積分データが閾値を越えてお
り、従って4周期前の時刻t5までの5つのデータD5
〜D1を送信するようになる。尚、図3及び図4のいず
れにおいても閾値より低いあるレベルにノイズレベルを
設けており、ノイズレベルを越えるデータについてのみ
メモリの蓄積及び判断処理を行う。
【0029】図5は図2の子器12のCPU24に設け
られた送信制御部20による送受信動作を示したタイム
チャートである。この送受信動作はデータ処理部21に
よるアナログデータの送信に加え、CPU24に対し設
けられた定期通報回路36による定期通報の2つが行わ
れる。図5において、周期Tで示す例えばT=2時間の
定期通報周期毎にチャネル選択の受信動作及び定期通報
の受信動作が繰り返されている。定期通報の送信動作が
行われると子器は受信状態に戻り、親器側からの確認応
答信号、即ちACK信号を受信し、ACK信号を正常に
受信できれば定期通報が正常に行われたものと判断す
る。もし、ACK信号が受信しなければ定期通報のリト
ライを行う。
【0030】また、図5は2回の定期通報に続いてアナ
ログデータの送信動作を示しており、データ処理部21
で図3または図4に示した送信条件がアナログデータか
ら得られたときにまず受信状態となってチャネル選択を
行い、空きチャネルを選択するとアナログデータの送信
を行い、再び受信状態に戻って親器側からのACK信号
を受信し、もしACK信号が受信できなければデータ送
信のリトライを行う。
【0031】ここで図5にあっては、アナログデータの
送信を1回のみ示しているが、実際には次の3つのいず
れかの方式を採用する。 図3または図4に示した条件が成立して複数の蓄積ア
ナログデータ、例えば5つの蓄積アナログデータを送信
した後は、周期Δtでアナログデータがサンプリングさ
れる毎にリアルタイムでアナログデータを送る。
【0032】蓄積アナログデータを送った後に親器側
からのコマンドを受け、親器側からのコマンドに従って
送信を続けるか否か判断して決める。 1回目の例えば5つのアナログデータの送信後、蓄積
メモリ38に同じく5つのアナログデータが蓄積できた
ときに、まとめて送信する動作を繰り返す。再び図2を
参照してCPU24に設けた送信制御部20による送信
制御機能の詳細を説明する。
【0033】データ処理部21より送信条件が判別され
ると、CPU24から起動回路30に対し起動信号を出
力し、起動回路30は電源制御回路32を作動して電源
切替回路62に対する電源供給を開始する。一方、定期
通報回路36で定期通報時刻に達したときにも起動回路
30に起動信号が与えられ、同様に電源制御回路32を
作動して電源切換回路62に電池電源25を供給するよ
うになる。
【0034】送信制御部20による送信動作は、まず電
源切換回路62により受信RF側へ電源供給を行って受
信状態とし、チャネルCH1〜CH6の中の空きチャネ
ルを検索するキャリアセンス処理を行う。このキャリア
センス処理で空きチャネルが選択されると、電源切換回
路62を送信RF側に切り換えて送信状態とし、アドレ
ス情報と共に蓄積用メモリ38から読み出された一群の
アナログデータあるいは定期通報情報を送信する。
【0035】また、CPU24に対しては不揮発メモリ
35が設けられており、不揮発メモリ35には郵政大臣
の認可を受けたシステム固有の呼出識別符号(IDコー
ド)が格納されており、送信開始時に不揮発メモリ35
の符号が読み出されて送信動作の最初に呼出識別符号を
送信する。この呼出識別符号は電波法により特定小電力
無線局にて無線の送出を行う際に最初に送出することが
義務付けられている。尚、微弱電波等にあっては、他の
適宜の伝送フォーマットを採用し得る。
【0036】CPU24の左側にはキャリアセンスのた
めの受信回路部とデータ送信のための送信回路部が設け
られる。この送受信回路部において、40はシンセサイ
ザー回路であり、受信状態となるキャリアセンス時にあ
ってはチャネルCH1〜CH6のいずれかの局部発振周
波数frを発振し、キャリアセンス後の送信動作時には
チャネルCH1〜CH6のいずれかのキャリア周波数f
tを発振する。シンセサイザー回路40はPLL回路4
2,VCO(電圧制御発振器)44及びアンプ46で構
成される。
【0037】VCO44の発振周波数はCPU24によ
る分周比データのセッティングで自由に変えることがで
きる。尚、CPU24は分周比データのセッティングに
よりPLL回路42が予定した発振周波数にロックした
状態のロック検出信号を受けて正常動作を確認できるよ
うにしている。シンセサイザー回路40の出力は信号切
換器48を介して送信回路50または受信側の高周波増
幅/混合回路54に与えられる。
【0038】送信回路50の出力はアンテナ切換器52
を介してアンテナ22に与えられ、アンテナ切換器52
の他方は高周波増幅/混合回路54に入力される。高周
波増幅/混合回路54はキャリアセンスの際にシンセサ
イザー回路40よりチャネルCH1〜CH6のいずれか
の局部発振周波数frを受けて受信信号を周波数変換
し、中間周波数fi信号を出力する。
【0039】ここで、チャネルCH1のキャリア周波数
ft1を429.175MHz、高周波増幅/混合回路
54から出力される中間周波数fiを21.7MHzと
すると、チャネルCH1のキャリアセンスの際にはシン
セサイザー回路40より407.475MHzの局部発
振周波数frが与えられる。中間周波増幅/混合回路5
6は21.7MHzの中間周波信号を更に周波数変換し
て455kHzの中間周波数信号に変換する。このよう
に、高周波増幅/混合回路54と中間周波増幅/混合回
路56とで2回に亘る周波数変換を行う方式はダブルス
ーパーヘテロダイン方式として知られている。
【0040】中間周波増幅/混合回路56の出力はキャ
リア検出回路58及びMSKモデム60に与えられる。
キャリア検出回路58はキャリア無し時のホワイトノイ
ズレベルに基づく閾値を持ち、閾値以下でキャリア無し
の検出出力をCPU24に与え、閾値を越えるとキャリ
ア有りの検出出力をCPU24に与える。MSKモデム
60はデータビット1を例えば1200Hz、またデー
タビット0を例えば1800Hzに対応させて変復調を
行う。即ち、親器側から受信された周波数信号はMSK
モデム60でデータビット1または0に復調されてCP
U24に与えられる。また、CPU24からの送信デー
タのデータビット1,0はMSKモデム60で1200
Hzまたは1800Hzの周波数信号に変換されてVC
O44に与えられ、そのときのキャリア周波数をMSK
変調して送信する。
【0041】電源切換回路62はCPU24の制御の元
に送信回路部及び受信回路部に対する電源供給をオン,
オフして送信動作と受信動作を切り換える。同時に、信
号切換器48及びアンテナ切換器52は電源供給により
動作状態にある回路部側を有効とするように切り換わ
る。図6は図2に示した本発明の無線式アナログ感知器
としての子器の動作を示したフローチャートである。
【0042】図6において、まずステップS1でサンプ
リング周期Δtに達する毎にアナログセンサ10からの
アナログデータを読み込み、次のステップS2で一定値
以上変化したか否か判別する。具体的には、アナログ温
度信号であれば図3に示した条件を満足するかどうか判
断され、またアナログ煙濃度信号であれば図4に示した
条件を満足するか否か判断される。
【0043】ステップS2で一定値以上の変化が判別さ
れた場合にはステップS3に進んで受信動作をオンし、
ステップS4及びS5に示すキャリアセンス処理に進
む。即ち、CPU24は起動回路30を起動して電源制
御回路32を作動し、電池電源25より電源切換回路6
2を介して受信回路部に電源供給を行って受信動作状態
とし、キャリア検出回路58の出力有無をチェックす
る。キャリア検出出力がなければチャネルCH1を空き
チャネルとして選択する。
【0044】一方、キャリア検出出力が得られればステ
ップS5で次のチャネルCH2のキャリアセンスに切り
換わり、ステップS4でキャリア無しが判別されるまで
チャネル切換えによるキャリアセンスを繰り返す。尚、
キャリアセンスは子器毎にランダムに設定された異なる
遅延時間に亘って行われ、複数の子器で同時に送信条件
が成立しても混信を防止できるようにしている。
【0045】キャリアセンスにより空きチャネルが選択
されると、選択された空きチャネルのキャリア周波数を
発振するようにPLL回路42に対する分周比データの
セッティングが行われ、続いてステップS6に進んで電
源切換回路62により送信回路部に対する電源供給に切
り換える。即ち、受信動作をオフし、同時に送信動作を
オンする。
【0046】続いてステップS7に進み、蓄積用メモリ
38から読み出した所定数の蓄積アナログデータを送信
する。このアナログデータの送信において、一番最初は
システム固有の呼出識別符号(IDコード)を送信す
る。呼出識別符号の送信が終了するとアナログデータが
送出される。勿論、各送信データにはパリティビットや
ECCコード等が付されて誤り制御ができるようにして
いる。
【0047】ステップS7でデータ送出が終了するとス
テップS8で電源切換回路62による電源供給を受信回
路部側に切り換え、送信動作をオフすると同時に受信動
作をオンする。ステップS7で送られたデータを受信し
た親器側からは、正常にデータ受信ができれば確認応答
用のACK信号を送ってくる。そこで、ステップS9で
親器側からの確認応答ACK信号の有無をチェックし、
正常にACK信号を受信できればステップS10でデー
タ伝送が済んで不要となった蓄積用メモリ38をクリア
し、再びステップS1の初期状態に戻る。
【0048】ステップS9でACK信号が得られなかっ
た場合にはステップS3に進んで同様なデータ送信処理
によるリトライを行う。尚、リトライ動作は予め定めた
所定数行うとそれ以上のリトライは無駄であることか
ら、処理を中断して異常終了とする。次に、定期通報動
作を説明する。ステップS2で一定値以上のアナログデ
ータの変化が無かった場合にはステップS11でそのア
ナログデータを蓄積用メモリ38に蓄積した後、ステッ
プS12で定期通報時間に達したか否か判別する。定期
通報時間に達するとステップS13に進んで定期通報処
理を行う。
【0049】この定期通報処理13の内容はステップS
3〜S9のアナログデータの送信動作と同じであり、ス
テップS7におけるデータ送出がアナログデータの代わ
りに定期通報情報の送出となるだけである。図7は図1
に示した親器の一実施例を示した実施例構成図である。
図7において、親器14にはCPU64が設けられ、C
PU64のプログラム制御によりアドレス判別部70及
び受信制御部72が構成される。
【0050】CPU64に対してはグループアドレス設
定器66と個別アドレス設定器68が設けられ、1つの
グループアドレスとこのグループに属する複数の子器の
個別アドレスがそれぞれ設定される。また、CPU64
に対してはアンテナ74,受信回路部76及び送信回路
部78が設けられる。受信回路部76及び送信回路部7
8は図2に示した子器12側と同じである。
【0051】CPU64の受信制御部72は受信回路部
76に設けたシンセサイザー回路に対するチャネルCH
1〜CH6の局部発振周波数を順次発振するための分周
比データのセッティング切換えによりチャネルCH1〜
CH6のキャリアセンスを順次繰返し行っている。受信
回路部76からキャリアセンス出力が得られるとキャリ
アセンスが行われたチャネルの受信状態に固定し、この
受信状態で得られた受信信号から復調したデータビット
1,0の受信データを取り込む。受信データを取り込ん
だ受信制御部72は受信したグループアドレス及び個別
アドレスをアドレス判別部70に与え、アドレス照合処
理を行う。
【0052】アドレス判別部70でアドレス一致が得ら
れると、受信制御部72はアドレスデータと共に受信し
た複数のアナログデータをD/Aコンバータ88で例え
ば4〜20mAの電流信号に変換し、アナログインタフ
ェース90を介して火災受信機100に伝送し、火災受
信機100に搭載した火災判断ソフトウエアにより火災
判断を行わせる。
【0053】火災受信機100側で親器14からのアナ
ログデータに基づいて火災判断が行われると、火災警報
を出すと同時に移報入出力回路86に対しアドレスと共
に火災検出情報が与えられ、CPU64は表示回路75
を駆動して火災表示灯77を点灯すると共に火災検出が
行われた子器アドレスを個別表示器172に表示する。
【0054】一方、受信制御部72で定期通報情報の受
信を判別した場合には、内蔵する定期通報用のタイマカ
ウンタをクリアし、また定期通報情報にローバッテリー
情報が含まれていれば表示回路75を駆動してローバッ
テリー表示器173にローバッテリー警報を表示し、ま
たセンサ障害情報が含まれていれば表示回路75を駆動
してセンサ障害表示器174にセンサ障害を表示する。
【0055】一方、正常に定期通報情報が受信されなか
った場合には定期通報時間経過時にタイマカウンタがオ
ーバーフローし、このオーバーフロー出力に基づき移報
入出力回路86を介して火災受信機100側に定期通報
異常信号を送出すると共に表示回路75によりセンサ障
害表示器174を点灯してセンサ異常を知らせるように
なる。
【0056】尚、図7の実施例にあっては、火災判断ソ
フトを火災受信機100側に搭載しているが、親器14
に火災判断ソフトを搭載し、その判断結果を火災受信機
100に送るようにしてもよい。また、火災受信機10
0としては、本発明の無線式アナログ感知器専用の受信
機とせず、有線式のアナログ火災報知装置における火災
受信機を用いた有線式と無線式の複合装置としてもよ
い。
【0057】更に、本発明にあっては受信機側を親器と
火災受信機に分けているが、これらを1つの無線式火災
受信機としてもよいことは勿論である。また、無線式ア
ナログ感知器の設置場所によっては、受信側に電波が届
かない場合があることから、途中に中継器や中継器の機
能を備えた無線式アナログ感知器を設けるようにしても
よい。
【0058】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、火災判断に必要なアナログデータの変化が生じたと
きにのみ、蓄積しているまとまった複数のアナログデー
タを送信することから、送信回数を必要最小限に抑える
ことができ、電池寿命を飛躍的に延ばすことができる。
【0059】また、電波を常時送信しなくても済むこと
から、少ないチャネルを多数の感知器に共通に割り当て
ていても混信の恐れが少なく、周波数の利用効率を高め
ることができる。更に、無線式であることから配線作業
が一切不要であり、且つアナログデータを送って受信機
側で火災判断を行うことから迅速且つ正確な火災判断が
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無線式アナログ感知器を用いたシステ
ム構成の実施例説明図
【図2】図1で子機として示される本発明の無線式アナ
ログ感知器の実施例構成図
【図3】アナログ温度信号に対する図2の送信判断処理
を示した特性グラフ図
【図4】アナログ煙濃度信号に対する図2の送信判断処
理を示した特性グラフ図
【図5】図2の子機の送受信動作を示したタイムチャー
【図6】図2に示した本発明の無線式アナログ感知器
(子機)の動作を示したフローチャート
【図7】図1の親器の実施例構成図
【符号の説明】
10:アナログセンサ 12,12−1〜12−n:子器(無線式アナログ感知
器) 14,14−1〜1−m:親器 16:個別アドレス設定器 18:グループアドレス設定器 20:送信制御部 21:データ処理部 22,74:アンテナ 24,64:CPU 25:電池電源 28:A/Dコンバータ 30:起動回路 32:電源制御回路 35:不揮発メモリ 36:定期通報回路 38:蓄積用メモリ 40,80:シンセサイザー回路 44:VCO 46:アンプ 48:信号切換器 50:送信回路 52:アンテナ切換器 54:高周波増幅/混合回路 56:中間周波増幅/混合回路 58:キャリア検出回路 60:MSKモデム 62:電源切換回路 66:グループアドレス設定器 68:個別アドレス設定器 70:アドレス判別部 75:表示回路 76:受信回路部 78:送信回路部 86:移報入出力回路 88:D/Aコンバータ 90:アナログインタフェース 100:火災受信機 172:火災個別表示器 173:ローバッテリー表示器 174:センサ障害表示器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G08C 17/00 G08C 17/00 Z

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電池電源と、煙濃度または温度等を検出す
    るアナログセンサと、該アナログセンサから出力される
    アナログ信号を一定周期毎にサンプリングして蓄積する
    蓄積用メモリと、該蓄積用メモリの蓄積アナログ信号か
    ら予め定めた所定の変化条件が得られた時に該蓄積アナ
    ログ信号を離れた場所に送信させるデータ処理部とを備
    えたことを特徴とする無線式アナログ感知器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の無線式アナログ感知器に於
    いて、 前記アナログセンサが温度を検出する場合には、前記デ
    ータ処理部は前回の検出温度と今回の検出温度との時間
    的な変化率が所定値以上となった時に前記蓄積用メモリ
    の蓄積アナログ信号を送信させることを特徴とする無線
    式アナログ感知器。
  3. 【請求項3】請求項1記載の無線式アナログ感知器に於
    いて、 前記アナログセンサが煙濃度を検出する場合には、前記
    データ処理部はアナログ信号の積分値が所定値を越えた
    時に前記蓄積用メモリの蓄積アナログ信号を送信させる
    ことを特徴とする無線式アナログ感知器。
  4. 【請求項4】請求項1記載の無線式アナログ感知器にお
    いて、時間毎にアドレス、電池、センサの情報を含む
    定期通報情報を離れた場所に送信させる定期通報回路を
    備えたことを特徴とする無線式アナログ煙感知器。
  5. 【請求項5】請求項1記載の無線式アナログ検知器に於
    いて、離れた場所に送信する場合に、予め割当てられた
    複数の周波数チャネルの内の最初に選択した周波数チャ
    ネルのキャリアが受信されるか否か検知し、キャリアが
    検知されない時は最初に選択した周波数チャネルを使用
    して送信し、キャリアが検出された時には周波数チャネ
    ルを切換えてキャリアが検知されない空きチャネルを選
    択して送信する送信制御部を備えたことを特徴とする無
    線式アナログ煙感知器。
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