JP3029243B2 - クライオポンプの再生方法及びクライオポンプ - Google Patents

クライオポンプの再生方法及びクライオポンプ

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JP3029243B2
JP3029243B2 JP7328399A JP32839995A JP3029243B2 JP 3029243 B2 JP3029243 B2 JP 3029243B2 JP 7328399 A JP7328399 A JP 7328399A JP 32839995 A JP32839995 A JP 32839995A JP 3029243 B2 JP3029243 B2 JP 3029243B2
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久 山本
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    • F04B37/08Pumps having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B35/00 for evacuating by thermal means by condensing or freezing, e.g. cryogenic pumps

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願の発明は、真空ポンプの一種
であるクライオポンプに関するものであり、特に、冷却
ステージの凝縮機能を再生させる再生動作に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】各種真空システムに採用されている真空
ポンプには、大きく分けて移送型と溜込み型とがある。
前者は油回転ポンプ等のように真空容器内のガス分子を
真空容器外に移送して排気するものであり、後者は真空
容器内のガス分子をポンプに溜込むことで圧力を下げる
ものである。クライオポンプは後者の溜込み型に属する
ものであり、極低温に冷却された冷却ステージに真空容
器内のガス分子を凝縮又は吸着して真空容器内の圧力を
下げるものである。
【0003】図6は、従来のこの種のクライオポンプの
構成を説明する断面概略図である。図6のクライオポン
プは、真空容器に対し気密に接続されるポンプ容器1
と、このポンプ容器1内に配置されてガス分子を凝縮又
は吸着する第一冷却ステージ2及び第二冷却ステージ3
と、第一冷却ステージ2及び第二冷却ステージ3をそれ
ぞれ所定の温度に冷却する冷凍機4とから主に構成され
ている。
【0004】冷凍機4としては、通常、多段式のギフォ
ード・マクマホン式の冷凍機(以下、GM冷凍機)が用
いられる。GM冷凍機は、容器内に高圧ガスを入れた後
容器に接続された低圧側バルブを開くと容器内のガスが
膨張して寒冷が発生するサイモン膨張を利用した冷凍機
である。GM冷凍機からなる冷凍機4は、シリンダ41
と、シリンダ41内に配置されたディスプレイサー42
と、ディスプレイサー42をシリンダ41内で上下動さ
せる駆動機構43と、ディスプレイサー42の上下動に
同期してシリンダ41内に高圧ガスを供給するとともに
ガスを排出するガス給排機構44とから主に構成されて
いる。
【0005】また、ガス給排機構44は、高圧側配管4
41上に配置された高圧側バルブ442と、低圧側配管
443に接続された低圧側バルブ444と、低圧側配管
443から送られた低圧のガスを圧縮して高圧ガスとし
て送り出すコンプレッサ445とから主に構成されてい
る。
【0006】シリンダ41は、図6に示すように、径が
少し異なる二つの中空の円柱状の部材をつないだような
形状である。シリンダ41内に配置されたディスプレイ
サー42も同様であって、シリンダ41の径の大きな部
分(以下、シリンダ第一段部411)内に位置する径の
大きな中空の円柱状部材であるディスプレイサー第一段
部421と、シリンダ41の径の小さな部分(以下、シ
リンダ第二段部412)に位置する径の小さな中空の円
柱状部材であるディスプレイサー第二段部422とから
形成されている。
【0007】ディスプレイサー第一段部421及びディ
スプレイサー第二段部422の外径は、シリンダ第一段
部411及びシリンダ第二段部412の内径にそれぞれ
適合している。また、ディスプレイサー第二段部422
の長さはシリンダ第二段部412の内部空間の長さとほ
ぼ同じであるが、ディスプレイサー第一段部421の長
さはシリンダ第一段部411の内部空間の長さよりも短
くなっている。
【0008】そして、ディスプレイサー42が下方に変
位すると、ディスプレイサー第一段部421の上側に所
定の空間401が形成されるとともに(以下、この空間
を第一室という)、ディスプレイサー第二段部422の
上側にも所定の空間402が形成される(以下、この空
間を第二室という)。尚、ディスプレイサー42が上方
に変位すると、ディスプレイサー第一段部421の下側
に空間403が形成される。この空間403は、室温の
高圧ガスが供給される空間なので、以下、室温空間40
3と呼ぶ。
【0009】また、ディスプレイサー第一段部421及
びディスプレイサー第二段部422の外面とシリンダ第
一段部411及びシリンダ第二段部412の外面との間
には上下動のための僅かな隙間が形成されているが、こ
の隙間にはOリングシール等のシール部材が配置されて
いる。この結果、ディスプレイサー42の上下動を許容
しつつ、第一室401と第二室402及び第一室401
と室温空間403をそれぞれ隔絶するようになってい
る。また尚、シリンダ41のシリンダ第一段部411の
側の端面には、ディスプレイサー42に接続されたピス
トン47を貫通させる貫通孔が中心に配置されるととも
に、高圧側配管441及び低圧側配管443が接続され
ている。
【0010】一方、ディスプレイサー第一段部421の
内部には、第一蓄冷器45が配設され、ディスプレイサ
ー第二段部422の内部には、第二蓄冷器46が配設さ
れている。蓄冷器45,46は、導入されたガスの膨張
により発生した寒冷を蓄えるものであり、銅等でできた
細かな網を多量に重ね合わせたり、鉛等の細かな粒を多
量に充填したりすることで構成されている。
【0011】そして、ディスプレイサー第一段部421
の内部と室温空間403、ディスプレイサー第一段部4
21の内部と第一室401、ディスプレイサー第二段部
422の内部と第一室401、ディスプレイサー第二段
部422の内部と第二室402とをそれぞれ連通させる
ようにしてガス通過口420が設けられている。そし
て、冷凍機4の負荷である第一冷却ステージ2及び第二
冷却ステージ3は、シリンダ41の外面に接続されてい
る。具体的には、シリンダ41のうちの第一室401の
器壁部分に第一冷却ステージ2が接続され、第二室40
2の器壁部分には第二冷却ステージ3が接続されてい
る。
【0012】この冷凍機4は、ディスプレイサー42が
最も上方に位置した時点の付近で高圧側バルブ442が
開き、ディスプレイサー42が最も下方に位置した時点
の付近で低圧側バルブ444が開くことで、極低温を作
り出すようになっている。まず、高圧側バルブ442が
開くと、高圧ガスはシンリダ41の下部の室温となって
いる空間に充填される。そして、ディスプレイサー42
が下方に変位していく過程で、この室温空間にある高圧
ガスは蓄冷器45,46を通り冷却されながら上方へ移
動し、シリンダ41の中腹部や上部の低温となっている
空間に達する。このとき移動する高圧ガスは温度降下に
より体積が減少するので、新たな高圧ガスが高圧側バル
ブ442を通ってさらに供給される。
【0013】そして、ディスプレイサー42が最も下方
に位置した時点の付近で高圧側バルブが閉じて低圧側バ
ルブ444が開くことにより、上記低温空間に蓄えられ
た高圧ガスは低圧側バルブ444を通って放出される。
このとき高圧ガスは断熱膨張することになるので、寒冷
が発生する。この寒冷は、第一及び第二の冷却ステージ
2,3を冷却するとともに、蓄冷器45,46も冷却し
て(ガス自身は加熱される)低圧側バルブ444より排
出され、ガス供給機構44に戻される。さらに、ディス
プレイサー42が再び最も上方に位置する時点の付近で
低圧側バルブ444が閉じて、その後高圧側バルブ44
2が開き、前述と同様の寒冷の発生と蓄冷を繰り返して
極低温を作り出す。
【0014】尚、シリンダ第二段部412内では、シリ
ンダ第一段部411内の第一蓄冷器45により冷却され
たガスが第二蓄冷器46によりさらに冷却されて充満さ
れた状態から膨張過程に移行するので、シリンダ第二段
部412内ではシリンダ第二段部411に比べてさらに
低い温度の寒冷が発生する。一方、シリンダ41自体は
熱伝導性の悪いステンレス等の材料で形成されており、
上記シリンダ第一段部411とシリンダ第二段部412
の寒冷の差が維持されるよう構成されている。この結
果、第二冷却ステージ3は、第一冷却ステージ2より低
い所定の冷却温度まで冷却されるようになっている。
【0015】また、図6に示すように、第一冷却ステー
ジ2は、シリンダ41の外面に直接接するステージ本体
21と、ステージ本体に接続する輻射シールド22と、
輻射シールド22に接続したルーバー保持体23と、ル
ーバー保持体23に保持されたルーバー24とから構成
されている。ステージ本体21はリング状の部材であ
り、シリンダ第一段部411とシリンダ第二段部412
との境界部分においてシリンダ41に嵌め込むようにし
て接続されている。これによって、シリンダ41内での
ガス膨張により発生した寒冷がステージ本体21に伝え
られるようになっている。
【0016】また、輻射シールド22は、断面U字状の
略円筒状の形状である。輻射シールド22の底面中央に
は開口が設けられ、この開口にステージ本体21を嵌め
込むようにしてステージ本体21に対して良好な熱伝達
状態で接続されている。輻射シールド22の目的は、内
側に存在する第二冷却ステージ3等への輻射熱を遮断す
るとともに、第一の冷却温度でガス分子を凝縮させるル
ーバー24を保持することである。即ち、輻射シールド
22の上側開口を塞ぐようにしてルーバー保持体23が
設けられ、ルーバー保持体23に係止させるようにして
ルーバー24が配設されている。
【0017】ルーバー24は、例えば所定角度傾斜した
断面のリング状の部材であり、径の異なるものが同心状
に複数配置されている。ルーバー24は、真空容器から
のガス分子及び輻射線の進入経路を屈折させるため、図
6に示すようにルーバー保持体23の上下に互い違いに
なるように配置される場合がある。これ以外のルーバー
24の構成としては、帯板状の部材を斜めの姿勢で所定
間隔で並べたもの等がある。このルーバー24は、輻射
シールド22を介して第一冷却ステージ2に熱的に接続
され、例えば50〜70K程度に冷却される。真空容器
内に存在するガス分子はルーバー24の間を通過してポ
ンプ内に達するが、このうち水蒸気等のガス分子は、ル
ーバー24に接触すると表面で凝縮して捕集される。
【0018】次に、第二冷却ステージ3は、シリンダ4
1の外面に直接接するステージ本体31と、ステージ本
体31に接続されたクライオコンデンセーションパネル
32及びクライオソープションパネル33とから構成さ
れている。まず、ステージ本体31は円板状の部材であ
り、シリンダ第二段部412の側の端部に接触して配置
されている。これによって、シリンダ第二段部412内
でのガス膨張により発生した寒冷がステージ本体31に
伝えられるようになっている。
【0019】クライオコンデンセーションパネル32は
例えば有底円筒状の部材であり、開口を下方に向けて配
置され、上側に位置する底の部分がステージ本体31に
接続されている。このクライオコンデンセーションパネ
ル32は、上記第一の冷却温度よりも低い第二の冷却温
度(例えば、10〜15K)でガス分子を凝縮捕集する
ものである。
【0020】また、クライオソープションパネル33
は、上記クライオコンデンセーションパネル32の内側
に配置された径の小さな例えば有底円筒状の部材であ
る。クライオソープションパネル33は、上記第二の冷
却温度でも凝縮しないガス分子を吸着によって捕集する
ものであり、複雑な孔構造を表面に有したチャコール
(活性炭)等の部材で形成されている。吸着による捕集
の場合は、凝縮と異なり、表面に分子が付着するだけで
結晶が形成されず、ある時間経過すると拡散してしま
う。従って、複雑な孔構造をパネル表面に形成し、拡散
するガス分子をその孔の中に閉じ込めて捕集する。
【0021】尚、これらの部材を収納したポンプ容器1
は、主排気管12を介して不図示の真空容器に取り付け
られる。具体的には、ポンプ容器1の上端開口には容器
フランジ11が設けられており、容器フランジ11を主
排気管12に対して気密に接続する。また、ポンプ容器
1には、再生動作の際に内部にガスを導入する再生用ガ
ス導入管52や、再生動作や起動の際に内部を排気する
ための粗引排気管7が設けられている。
【0022】上記構成に係るクライオポンプは、溜込み
型のポンプであり、長時間運転を行うとクライオコンデ
ンセーションパネル32の凝縮能力等が低下するため、
再生動作が必要になる。再生動作は、再生用ガス導入管
52からポンプ容器1内に所定のガスを導入して各冷却
ステージ2,3を昇温させたり、あるいはヒータ等によ
ってパネルを加熱したりして、凝縮又は吸着したガス分
子を再度気化させることにより行う。気化させたガス分
子は、殆どが開放弁50から放出され、残りの少量が粗
引排気ポンプ71で粗引排気管7から排出される。
【0023】開放弁50は、凝縮していたガスが再生時
に急激に気化し、ポンプ容器1内の圧力が異常に上昇す
ることがないよう、大気圧より僅かに高い圧力(ポンプ
容器1内との差圧で約0.01から0.1気圧程度)で
開放するような構成となっている。ポンプ容器1内の圧
力が大気圧以上になると、開放弁50が開き、ポンプ容
器1内のガスを放出して大気圧程度に下げる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上記構成に係るクライ
オポンプでは、再生動作に長時間を要することが問題と
なっていた。例えば、クライオコンデンセーションパネ
ルについては、約10Kの温度から常温まで昇温させる
ことにより、凝縮したガス分子をパネル表面から放出さ
せて再生し、その後冷凍機を起動して再び約10Kまで
冷却して起動する動作が必要になる。このため、再生及
び起動に例えば4時間以上もの長時間を要する場合があ
った。
【0025】このような問題を解決するため、平成5年
特許出願公表第509144号公報所載の発明では、凝
縮したガス分子の三重点を上回るようにパネルの温度及
びポンプ内の圧力を維持することでガス分子の蒸発率を
高くし、これによって短時間に再生を終了するようにし
ている。しかしながら、ポンプ内の圧力が高くなると、
ポンプ容器の器壁と輻射シールドとの間で対流ガスによ
る熱交換が行われるようになる。このような熱交換が生
じると、第二冷却ステージの再生中に第一冷却ステージ
の温度が不用意に上昇し、第一冷却ステージに凝縮され
ていたガス分子を不必要に放出してしまう恐れがある。
【0026】これを防止するため、上記公報所載の発明
では、ポンプ容器と輻射シールドとの間を真空断熱構造
とし、再生中に熱交換が生じないようにしているが、こ
のような真空断熱構造を用いることは、ポンプ全体の構
造が複雑になり、高価となる欠点がある。本願発明の第
一の目的は、上記課題を解決することであり、再生及び
起動に要する時間の短縮化を可能にしつつも、真空断熱
構造の採用を不要にすることを目的としている。
【0027】また、再生及び起動に要する時間を短縮す
るためには、再生終了の判断を精度良く行う必要があ
る。というのは、ガス分子の放出完了後も不必要に加熱
を続けるとその分だけ起動完了までの時間が長くなる
し、不必要な加熱によってパネルの温度が不必要に上昇
すると、起動時の熱負荷が大きくなるので、その点でも
起動完了までの時間が長くなってしまうからである。
【0028】ここで、上記公報の発明では、再生動作の
終了をポンプ容器から流出するガス又は液体を排出する
弁の温度を検出する温度センサによって判断しているの
で、終了判断の精度が悪いという問題があった。即ち、
弁47からは少量のガス又は液体が少しずつ流出するの
で、弁47が閉鎖してガス又は液体の流出が止まること
によって生ずる温度変化はそれほど大きくなく、どの時
点で再生動作が終了したかどうか明確に分からない。こ
のため、凝縮したガス分子をすべて放出した後も不必要
に加熱してしまう可能性がある。本願発明の第二の目的
は、係る問題を解決することであり、短時間に終了する
クライオポンプの再生方法であって、再生動作の終了を
精度良く判断して不必要にパネルを加熱してしまうこと
のない再生方法を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】上述した第一の目的を達
成するため、本願の請求項1記載の発明は、真空容器か
ら飛来するガス分子を冷却ステージに凝縮又は吸着して
真空容器内の圧力を下げるとともに、再生時に冷却ステ
ージを加熱して凝縮又は吸着したガス分子を放出させて
排出するクライオポンプのその再生方法であって、第一
の冷却温度まで冷却されて当該第一の冷却温度で凝縮す
る第一の種類の材料のガス分子を排気するための第一冷
却ステージと、第一の冷却温度より低い第二の冷却温度
まで冷却されて当該第二の冷却温度で凝縮する第二の種
類の材料のガス分子を排気するための第二冷却ステージ
と、吸着によってガス分子を排気するクライオソープシ
ョンパネルとを有するクライオポンプの当該第二冷却ス
テージの凝縮機能を再生するクライオポンプの再生方法
において、クライオポンプ内の圧力及び第二冷却ステー
ジの温度を、第二冷却ステージに凝縮された第二の種類
の材料の三重点よりも高い値にして当該凝縮された第二
の種類の材料を第二冷却ステージ上で液化させ、第一冷
却ステージに熱伝達可能に接続された液溜め器に上記液
化した材料を溜め、溜められた材料が液溜め器を介して
第一冷却ステージを冷却することで再生時に第一の種類
の材料が第一冷却ステージから放出されないようにする
という構成を有する。また、上記第一の目的を達成する
ため、請求項2記載の発明は、上記請求項1の構成にお
いて、第一の種類の材料は水であるという構成を有す
る。また、同様に第一の目的を達成するため、請求項3
記載の発明は、上記請求項1又は2の構成において、液
溜め器は、第二冷却ステージを輻射熱から隔絶する輻射
シールドであるという構成を有する。また上記第二の目
的の達成のため、請求項4記載の発明は、真空容器から
飛来するガス分子を冷却ステージに凝縮して真空容器内
の圧力を下げるとともに、再生時に冷却ステージを加熱
して凝縮したガス分子を放出させて排出することで冷却
ステージの凝縮機能を再生させるクライオポンプのその
再生方法において、クライオポンプ内の圧力及び冷却ス
テージの温度を、冷却ステージに凝縮したガス分子の材
料の三重点よりも高い値にすることで、当該凝縮した材
料を冷却ステージ上で液化させ、液化した材料が溜まる
ように配置した液溜め器の温度変化を検出し、その検出
結果によって再生動作を終了させるという構成を有す
る。また、上記第一の目的を達成するため、請求項5記
載の発明は、真空容器から飛来するガス分子を冷却ステ
ージに凝縮又は吸着して真空容器内の圧力を下げるとと
もに、再生時に冷却ステージを加熱して凝縮又は吸着し
た材料を放出させて排出するクライオポンプであって、
第一の冷却温度まで冷却されて当該第一の冷却温度で凝
縮する第一の種類の材料のガス分子を排気する第一冷却
ステージと、第一の冷却温度より低い第二の冷却温度ま
で冷却されて当該第二の冷却温度で凝縮する第二の種類
の材料のガス分子を排気する第二冷却ステージと、吸着
によってガス分子を排気するクライオソープションパネ
ルとを有するクライオポンプにおいて、クライオポンプ
内の圧力及び第二冷却ステージの温度を、再生時に、第
二冷却ステージに凝縮された第二の種類の材料の三重点
よりも高い値にして当該凝縮された第二の種類の材料を
第二冷却ステージ上で液化させる手段と、液化した材料
が溜まるようにしてクライオポンプ内に配置された液溜
め器とを有し、この液溜め器は、第一冷却ステージに対
して熱伝達可能に接続されており、この結果、溜められ
た材料によって液溜め器を介して第一冷却ステージが冷
却されて再生時に第一の種類の材料が第一冷却ステージ
から放出されないよう構成されている。さらに、上記第
二の目的の達成のため、請求項6記載の発明は、真空容
器から飛来するガス分子を冷却ステージに凝縮して真空
容器内の圧力を下げるとともに、再生時に冷却ステージ
を加熱して凝縮したガス分子を放出させて排出すること
で冷却ステージの凝縮機能を再生させるクライオポンプ
において、クライオポンプ内の圧力及び冷却ステージの
温度を、冷却ステージに凝縮したガス分子の材料の三重
点よりも高い値にして当該凝縮した材料を冷却ステージ
上で液化させる手段と、液化した材料が溜まるようにし
てクライオポンプ内に配置された液溜め器と、再生時に
液溜め器の温度を検出する温度センサと、温度センサの
検出信号によって再生動作の終了を判断する判断手段と
を備えたという構成を有する。
【0030】尚、上記請求項1乃至6記載の各発明は、
「産業上の利用分野が同一」であるとともに、「凝縮し
た材料を冷却ステージ上で液化させ、液化した材料が溜
まるように配置した液溜め器」を有するという点で、
「発明の構成に欠くことのできない事項の主要部が同
一」である。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を説
明する。図1は、本願発明の実施形態のクライオポンプ
をその周辺部分の構成とともに示した概略図である。図
1に示すクライオポンプは、図6に示す従来のものと同
様、真空容器に対し気密に接続されるポンプ容器1と、
真空容器から飛来するガス分子を凝縮するようにしてポ
ンプ容器1内に配置された第一冷却ステージ2及び第二
冷却ステージ3と、第一冷却ステージ2及び第二冷却ス
テージ3をそれぞれ所定の温度に冷却する冷凍機4とを
有している。
【0032】そして、さらに、図1のクライオポンプ
は、第二冷却ステージ3で凝縮した材料を当該第二冷却
ステージ3上で液化させるため、クライオポンプ内の圧
力を当該凝縮した材料の三重点圧力よりも高い圧力にす
る昇圧手段を有しており、また、液化した材料が溜まる
ようクライオポンプ内に配置された液溜め器と、再生時
に液溜め器の温度を検出する温度センサ25と、ポンプ
全体の動作を制御する制御部8とを備えている。また、
温度センサ25の検出信号によって再生動作の終了を判
断する判断手段は、制御部8内に設けられている。
【0033】まず、冷凍機4としては、図6の従来のも
のと同様のGM冷凍機が使用されている。従って、その
構成や動作についての詳しい説明は省略する。また、第
一冷却ステージ2は、シリンダ41の外面に直接接する
ステージ本体21と、ステージ本体21に接続する輻射
シールド22と、輻射シールド22に接続したルーバー
保持体23と、ルーバー保持体23に保持されたルーバ
ー24と、第一冷却ステージ2の温度を検出するために
ステージ本体21に接続された温度センサ25とから構
成されている。尚、この温度センサ25は、特許請求の
範囲にいう「再生時に液溜め器の温度を検出する温度セ
ンサ」にも該当する。第二冷却ステージ3は、シリンダ
41の外面に直接接するステージ本体31と、ステージ
本体31に接続されたクライオコンデンセーションパネ
ル32及びクライオソープションパネル33と、第二冷
却ステージ3の温度を検出するためにステージ本体31
に接続された温度センサ34とから構成されている。
【0034】第一冷却ステージ2の輻射シールド22
は、断面U字状の有底ほぼ円筒状の形状である点、上側
開口に接続したルーバー保持体23を介してルーバー2
4を保持している点等では、前述した図6の場合と同様
である。本実施形態の輻射シールド22が図6のものと
大きく異なるのは、液溜め器を構成していることであ
る。即ち、実施形態のクライオポンプの再生方法では、
第二冷却ステージ3のクライオコンデンセーションパネ
ル32上で、凝縮したガスを液化するようにする。この
液化したガスが、輻射シールド22の底面に溜まるよう
に構成されているのである。
【0035】具体的には、再生用ガス導入管52を挿入
させるために輻射シールド22に形成されたガス導入口
221の周りに、円筒状のガス漏出防止管222を上方
に突出して設けている。また、輻射シールド22には、
温度センサ25,34のための配線を通過させる配線用
開口が形成されているが、この配線用開口も、封止部材
223で封止されている。
【0036】また、再生時に液溜め器の温度を検出する
温度センサ25や第二冷却ステージ3の温度を検出する
温度センサ34は、ステージ本体21,31の裏面に熱
電対を接触して設けることなどで構成されている。温度
センサ25,34の検出信号は、制御部8内に設けられ
た判断手段に送られるようになっている。尚、輻射シー
ルド22の材質は銅等であり、厚さは1〜2mm程度で
ある。
【0037】一方、第二冷却ステージ3のクライオコン
デンセーションパネル32及びクライオソープションパ
ネル33は、図6のものとほぼ同様である。前記昇圧手
段は、ポンプ容器1と真空容器とをつなぐ主排気管12
に設けられた主バルブ51と、輻射シールド22のガス
導入口221に挿入した再生用ガス導入管52と、再生
用ガス導入管52に再生用ガスを供給するガス供給系5
3とから主に構成されている。
【0038】この昇圧手段は、主バルブ51を閉じてポ
ンプ容器1内を真空容器から隔絶した空間とし、ガス供
給系53を作動させて再生用ガス導入管52を通して輻
射シールド22内に再生用ガスを導入するようにする。
同時に、後述するように第二冷却ステージ3を加熱し、
圧力及び温度ともに三重点を越えるようにして凝縮材料
を液化させる。尚、再生用ガスは、後述する再生動作の
終了まで一定流量で終始導入される。
【0039】また尚、ポンプ容器1には、従来と同様、
ポンプ容器1内が異常に高圧になるのを防止する開放弁
50やクライオポンプの起動前にポンプ容器1内を排気
する粗引排気管7が設けられている。粗引排気管7に
は、ロータリーポンプ等の粗引排気ポンプ71を備えた
粗引排気系70が接続されており、粗引排気系70には
粗引バルブ72が設けられている。また、ポンプ容器1
には温度センサ25,34の配線が通過するための開口
が設けられているが、この開口は気密な導入端子13に
よって塞がれている。
【0040】また、冷凍機4は、再生動作の際に動作す
る加熱手段481を具備している。本実施形態のクライ
オポンプにおける加熱手段481は、例えば国際公開番
号WO93/10407号の出願に開示されているのと
同様のものであり、駆動機構44を構成する不図示のモ
ータの回転に対してガス導入のタイミングを制御するこ
とで加熱を行う構成が採用されている。これ以外の加熱
手段481の構成としては、例えば第一冷却ステージ2
のステージ本体21と第二冷却ステージ3のステージ本
体31のそれぞれの表面に接触させてヒータを付設して
加熱する構成等が考えられる。
【0041】尚、本実施形態のクライオポンプには、ポ
ンプ容器1内の圧力を測定する真空計が必要に応じて設
けられる場合がある。真空計は、再生終了後の起動動作
を行う際にポンプ容器1内の圧力検出用として使用され
ると好適である。また、再生動作の際にもポンプ容器1
内の圧力コントロール用として用いても良い。
【0042】次に、上記構成に係る本実施形態のクライ
オポンプの作用について、実施形態のクライオポンプの
再生方法の説明を兼ねて以下に述べる。まず、冷却動作
は、前述した従来の場合とほぼ同様である。即ち、冷凍
機4を動作させ、第一冷却ステージ2と第二冷却ステー
ジ3に寒冷を発生させる。前述と同様、第一冷却ステー
ジ2の温度即ち第一の冷却温度は50〜70K程度であ
り、第二冷却ステージ3の温度即ち第二の冷却温度は1
0〜15K程度である。第一の冷却温度で凝縮捕集され
るガス分子は水や二酸化炭素であるが、後述するクライ
オソープションパネル33の目詰まりを防止する意味か
ら、水の凝縮捕集が重要である。また、第二の冷却温度
で凝縮捕集されるガス分子は、窒素、酸素、アルゴン等
である。さらに、クライオソープションパネル33で吸
着捕集される主なガス分子は、水素等である。
【0043】次に、再生動作について説明する。再生動
作を行う場合には、ポンプ容器1と真空容器とをつなぐ
主排気管12上の主バルブ51を閉じるとともに、上記
冷凍機4の稼動を停止させる。そして、加熱手段481
を動作させて第一冷却ステージ2及び第二冷却ステージ
3を加熱する。これと並行して、ガス供給系53を動作
させて再生用ガスを輻射シールド22内に導入する。導
入するガスは、例えば窒素などの化学的に安定なガスで
ある。ガス導入によってポンプ容器1内の圧力は徐々に
上昇する。
【0044】本実施形態の再生方法の特徴点の一つは、
ポンプ容器1内の圧力を、「冷却ステージに凝縮した材
料の三重点圧力よりも高い圧力」とするとともに、第二
冷却ステージ3の温度を凝縮材料の三重点温度よりも高
い温度にすることである。以下、クライオコンデンセー
ションパネル32上にアルゴンが凝縮されている場合を
例にとって、この構成をさらに詳しく説明する。
【0045】図2は、アルゴンの三重点を説明する状態
図である。図2に示すように、アルゴンの三重点は51
6Torr87Kであり、516Torr以上の圧力且
つ87K以上の温度では、凝縮したアルゴンは液相を経
てから気相に変化する。本実施形態では、前記昇圧手段
によって、ポンプ容器1内の圧力を516Torrより
も高い所定の圧力にするとともに、加熱手段481によ
って87Kよりも高い温度に加熱する。具体的には、開
放弁50が大気圧より0.01〜0.1気圧以上の圧力
になると開放されるよう構成されており、三重点圧力よ
りも高い所定の圧力は、大気圧より僅かに高い圧力に設
定されている。また、開放弁50はポンプ容器1内の異
常な圧力上昇を未然に防止する作用も有する。
【0046】このようにポンプ容器1内の圧力が三重点
圧力よりも高くなるとともに、加熱手段481によって
クライオコンデンセーションパネル32の温度が三重点
温度(アルゴンの場合87K)より高くなると、当該ク
ライオコンデンセーションパネル32上では、凝縮して
いたアルゴンが融解して液化する。液化したアルゴン
は、クライオコンデンセーションパネル32から落下
し、液溜め器を兼ねる輻射シールド22の底面に溜ま
る。
【0047】加熱手段481は第一冷却ステージ2も加
熱しているから、輻射シールド22の底面に溜まった液
化アルゴンは徐々に加熱され、次第に気化する。そし
て、クライオコンデンセーションパネル32に凝縮して
いたアルゴンがすべて液化し(昇華する分子も一部あ
る)、輻射シールド22に溜まった液化アルゴンがすべ
て気化すると、再生動作の終了である。また尚、クライ
オソープションパネル33に吸着されていたすべての種
類の材料(例えば水素等)も、上記加熱によって殆ど放
出される。
【0048】本実施形態の再生動作の大きな特徴の一つ
は、上記終了の時点の判断を輻射シールド22の温度変
化によって行う点である。即ち、輻射シールド22に溜
められた液化アルゴンが気化する過程では、アルゴンは
輻射シールド22から気化熱を奪う。従って、加熱手段
481により加熱されているにもかかわらず昇温せず、
アルゴンの沸点付近の温度となっている。しかしなが
ら、アルゴンがすべて気化してしまうと、気化熱を奪わ
れることがなくなるので、加熱手段481による加熱に
よって昇温が始まる。本実施形態の再生方法は、輻射シ
ールド22に設けられた温度センサ25によってこの昇
温を検出し、この検出の時点を再生動作の終了とするの
である。例えば、アルゴンの標準沸点は87Kであるの
で、例えば100Kを目安とし、検出温度が100K以
上となったところで、再生動作の終了を判断するのであ
る。具体的には、制御部8内に設けられた判断手段が、
100K等の設定温度と温度センサ25の検出温度とを
比較する比較器等から構成される。
【0049】再生動作の終了が判断されると、クライオ
ポンプは直ちに起動動作に移る。まず、制御部8は加熱
手段481に信号を送って加熱を中止するとともに、粗
引排気系70に設けられた粗引バルブ72を開いてポン
プ容器1内の排気を行う。ポンプ容器1内の圧力が20
Pa程度に達すると、粗引バルブ72を閉じて排気を停
止する。並行して冷凍機4が動作を再開し、前述の如く
第一冷却ステージ2及び第二冷却ステージ3をそれぞれ
所定の温度まで冷却する。これによって、起動動作が終
了する。
【0050】上記再生起動の動作を、各冷却ステージ
2,3の実際の温度変化等に即してさらに具体的に説明
する。図3は、再生起動の動作時の第一冷却ステージ2
及び第二冷却ステージ3それぞれの温度変化とポンプ容
器1内の圧力変化を示したものである。まず、バルブ5
5を開いて窒素等の再生用ガスを導入するとともに冷凍
機4の加熱が始まると、第一冷却ステージ2及び第二冷
却ステージ3の温度が図3のように上昇する。尚、加熱
手段481による加熱量が第二冷却ステージ2に比べ第
一冷却ステージ2の方が大きいことや、第二冷却ステー
ジ3には多量のアルゴン等が凝縮していて昇温に相当量
のエネルギーを要することから、加熱後の温度上昇は、
第一冷却ステージ2より第二冷却ステージ3の方が低
い。そして、ポンプ容器1内の圧力は徐々に上昇して大
気圧より0.1〜0.01気圧程度高くなったところで
開放弁50が開き、この圧力が保持される。
【0051】第二冷却ステージ3の温度及びポンプ容器
1内の圧力が、ともにアルゴンの三重点(87K,51
6Torr)を越えると、クライオコンデンセーション
パネル32上でアルゴンが液化する。この液化の際、潜
熱が生じて第二冷却ステージ3の温度は一時的に低下す
る。アルゴンの液化は比較的短時間に終了し、第二冷却
ステージ3の温度は図3に示すようにその後次第に上昇
していく。
【0052】一方、液化したアルゴンが輻射シールド2
2に落下して溜まると、液化アルゴンの温度は87K程
度であって第一冷却ステージ2の温度より低いため、液
化アルゴンによって第一冷却ステージ2が冷却される。
この結果、図3に示すように第一冷却ステージ2の温度
が急激に低下する。その後も加熱手段481によって輻
射シールド22に熱が加えられるため、輻射シールド2
2内でアルゴンが気化し、前述のように気化熱によって
第一冷却ステージ2の温度はほぼ一定に維持される。
【0053】そして、全ての液化アルゴンが気化する
と、第一冷却ステージ2の温度は再び上昇し、例えば1
00K以上となった時点が再生終了である。再生が終了
すると、前述の通り直ちに起動動作に移る。即ち、加熱
手段481による加熱が停止されるとともに粗引バルブ
72が開いて粗引排気ポンプ71による排気が行われ、
また並行して冷凍機4が動作を再開する。この結果、図
3に示すように、第一冷却ステージ2及び第二冷却ステ
ージ3の温度が低下するとともに、ポンプ容器1内の圧
力が低下する。
【0054】上記再生及び起動の動作において、起動終
了時点を例えば第二冷却ステージ3の温度が20K程度
まで冷却された時点とすると、再生開始から起動終了ま
で時間は、45分程度である。従来のクライオポンプで
は2〜4時間程度要していたことを考えると、かなりの
時間短縮が図られている。
【0055】次に、上記実施形態の再生方法の別の特徴
点である第一冷却ステージ2の温度について説明する。
本実施形態の再生方法の特徴点の一つは、クライオポン
プの通常の再生動作において、第一冷却ステージ2の温
度を所定の温度以下に維持し、第二冷却ステージ3の再
生のみを行うようにする点である。即ち、クライオコン
デンセーションパネル32やクライオソープションパネ
ル33の再生のみを行い、ルーバー24については再生
を行わないようにする。
【0056】これは次のような事情に基づく。即ち、冷
却温度が第二冷却ステージ3より高い第一冷却ステージ
2で凝縮捕集されるガス分子は、水や二酸化炭素等であ
る。これらのガス分子は、ロータリーポンプや拡散ポン
プ等の第一段のポンプで大半が排気され、クライオポン
プが排気するのは残留した僅かな量である。一方、第二
の冷却温度で凝縮又は吸着するアルゴン等は、スパッタ
装置等の真空処理装置では処理用ガスとして導入される
ものであり、クライオポンプが排気すべき量は水や二酸
化炭素等に比べると非常に多い。従って、第二冷却ステ
ージ3の再生は第一冷却ステージ2に比べて頻繁に行う
必要がある。
【0057】ここで、第二冷却ステージ3の再生におい
て第一冷却ステージ2を例えば200K以上に昇温して
しまうと、第一冷却ステージ2のルーバー24から一部
の水が蒸発(又は昇華)して放出されてしまう。一方、
再生中、クライオソープションパネル33は、水素等を
吸着する寒冷はないものの、水を吸着捕集する能力は残
している。従って、上記のようにルーバー24から水が
放出されると、放出された水の分子はクライオソープシ
ョンパネル33に吸着されてその孔を塞いでしまう。こ
の状態で再生を終了しクライオポンプを起動してしまう
と、クライオソープションパネル33の孔が水分子で塞
がれてしまうため、クライオソープションパネル33の
機能が充分に発揮できず、従って水素やヘリウムに対す
る排気能力が低下してしまう。
【0058】そこで本実施形態の再生方法では、第二冷
却ステージ3の再生中も第一冷却ステージ2が所定の温
度に維持されるように冷却し、水等の凝縮物が再放出さ
れないようにすることが重要である。そして、この第一
冷却ステージ2の冷却を、第二冷却ステージ3上で融解
したアルゴン等の液化材料によって行うのである。例え
ば液化アルゴンの温度は84〜89K程度であり、従っ
てルーバー24の温度もこれに近い値となる。水の蒸気
圧は160K以下の温度では10-4Pa以下であり、ル
ーバー24が160K程度以下であれば、クライオソー
プションパネル33の排気性能に影響を与えるほどの水
蒸気はポンプ容器1内に放出されない。このため、再生
後のクライオソープションパネル33の性能は充分なも
のとなるのである。
【0059】上述した本実施形態のクライオポンプ及び
クライオポンプの再生方法では、液溜め器の温度変化を
検出して再生動作の終了を判断しているので、終了判断
の精度が向上し、不必要な再生動作の延長を未然に防止
することができる。また、輻射シールド22が液溜め器
を兼用しているのでポンプの構造が簡略化される他、再
生中に液化した材料により第一冷却ステージ2全体が冷
却される。このため、従来の前掲の公報の発明のように
輻射シールド22とポンプ容器1との間の空間を真空断
熱構造にする必要もなく、さらに構造が簡略化される。
【0060】次に、本願発明のクライオポンプの他の実
施形態について説明する。図4及び図5は、本願発明の
クライオポンプの他の実施形態の構成をそれぞれ説明し
た断面概略図である。図4は、図1の実施形態とは上下
を逆にして設置するクライオポンプの実施形態の図であ
り、図5は、横向きにして設置するクライオポンプの実
施形態の図である。
【0061】まず、図4に示す実施形態のクライオポン
プでは、クライオコンデンセーションパネル32とその
下方に位置するルーバー24との間に、液溜め器6を設
けている。液溜め器6は、図4に示すような断面の丸い
皿状の部材であり、その周縁を輻射シールド22の内側
面に接続することで取り付けられている。尚、液溜め器
6は、ルーバー24を完全に覆ってしまうと、ルーバー
24を通過したアルゴン等の第二の材料が第二冷却ステ
ージ3に達しなくなってしまうので、周辺のつば部の部
分に開口60を有しており、この開口60を通ってアル
ゴン等が第二冷却ステージ3に達するよう構成されてい
る。
【0062】この図4の実施形態においても、上記実施
形態と同様、再生時にクライオコンデンセーションパネ
ル32上で凝縮材料が液化し、それが下方の液溜め器6
に溜まる。そして液溜め器6の温度変化を温度センサ2
5が検出することで、再生終了の判断が行われる。上記
以外の構成及び作用については、図1〜図3に示す実施
形態とほぼ同様なので、説明を省略する。また、クライ
オポンプの周辺部分の構成については、図示を省略す
る。
【0063】また、図5に示す実施形態のクライオポン
プでは、図1の実施形態のクライオポンプにおける輻射
シールド22の内側面部分に液化材料が溜まるように構
成している。従って、この実施形態も、輻射シールド2
2が液溜め器を兼ねた例であるといえる。但し、ルーバ
ー24の部分を通過して液化材料が漏れ出てしまうのを
防止するため、図5に示すように、液止め板61が設け
られている。液止め板61は、輻射シールド22の内側
面から内側に立てて設けられている。この実施形態にお
いても、輻射シールド22には温度センサ25が設けら
れ、輻射シールド22の温度変化を検出することで再生
動作の終了が判断される。その他の構成及び作用は図1
から図3に示すものとほぼ同様なので、説明を省略す
る。また図4と同様に、周辺部分の図示も省略する。
【0064】以上説明した各実施形態のクライオポンプ
において、冷凍機4の第一第二の二つの冷却ステージ
2,3を有する二段式のものであったが、請求項1の再
生方法の実施に際しては、冷却ステージが一つである一
段式のものであってもよい。また、すべての請求項の発
明について、冷凍機4は三段以上の複数段のものであっ
てもよい。また、クライオソープションパネル33は、
コンデンンセーションパネル32とともに第二冷却ステ
ージ3に接続されていたが、他の冷却ステージに接続し
てもよい。特に、クライオコンデンセーションパネル3
2の冷却温度と異なる温度にクライオソープションパネ
ル33を冷却する必要がある場合、専用の冷却ステージ
に接続すると好適である。さらに、冷凍機4としては、
前述したGM冷凍機の他、JT(ジュール・トムソン)
方式の冷凍機やスターリング方式の冷凍機等を使用して
も良い。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本願の請求項1の
クライオポンプの再生方法又は請求項5のクライオポン
プによれば、第二冷却ステージ上で液化した材料によっ
て液溜め器を介して第一冷却ステージが冷却されるの
で、輻射シールドとポンプ容器との間の空間を真空断熱
構造にする必要がない。このため、ポンプ全体の構造が
簡略化され、従来に比べ安価にポンプを製作できる。ま
た、請求項2の再生方法によれば、上記請求項1の効果
に加え、第二冷却ステージの再生中に第一冷却ステージ
から水が放出されないので、クライオソープションパネ
ルに水が吸着して排気機能を損ねる問題が未然に防止さ
れる。また、請求項3の再生方法によれば、上記請求項
1又は2の効果に加え、輻射シールドを液溜め器が兼ね
ているので、ポンプ全体の構造をさらに簡略化すること
が可能である。また、請求項4のクライオポンプの再生
方法又は請求項6のクライオポンプによれば、液溜め器
の温度変化を検出して再生終了を判断するので、終了判
断の精度が高まり、再生動作を不必要に延長してしまう
ことがなくなる。このため、再生動作が必要最小限の時
間で終了する他、起動に要する時間も短時間で済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態のクライオポンプをその周
辺部分の構成とともに示した概略図である。
【図2】アルゴンの三重点を説明する状態図である。
【図3】再生起動の動作時の第一冷却ステージ及び第二
冷却ステージそれぞれの温度変化とポンプ容器内の圧力
変化を示したものである。
【図4】本願発明のクライオポンプの他の実施形態の構
成を説明した断面概略図であって、図1の実施形態とは
上下を逆にして設置するクライオポンプの実施形態の図
である。
【図5】本願発明のクライオポンプの他の実施形態の構
成を説明した断面概略図であって、横向きにして設置す
るクライオポンプの実施形態の図である。
【図6】従来のクライオポンプの構成を説明する断面概
略図である。
【符号の説明】
1 ポンプ容器 2 第一冷却ステージ 22 輻射シールド 24 ルーバー 3 第二冷却ステージ 32 クライオコンデンセーションパネル 33 クライオソープションパネル 4 冷凍機 6 液溜め器 70 粗引排気系 8 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 37/08 F04B 37/16

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器から飛来するガス分子を冷却ス
    テージに凝縮又は吸着して真空容器内の圧力を下げると
    ともに、再生時に冷却ステージを加熱して凝縮又は吸着
    したガス分子を放出させて排出するクライオポンプのそ
    の再生方法であって、 第一の冷却温度まで冷却されて当該第一の冷却温度で凝
    縮する第一の種類の材料のガス分子を排気するための第
    一冷却ステージと、第一の冷却温度より低い第二の冷却
    温度まで冷却されて当該第二の冷却温度で凝縮する第二
    の種類の材料のガス分子を排気するための第二冷却ステ
    ージと、吸着によってガス分子を排気するクライオソー
    プションパネルとを有するクライオポンプの当該第二冷
    却ステージの凝縮機能を再生するクライオポンプの再生
    方法において、 クライオポンプ内の圧力及び第二冷却ステージの温度
    を、第二冷却ステージに凝縮された第二の種類の材料の
    三重点よりも高い値にして当該凝縮された第二の種類の
    材料を第二冷却ステージ上で液化させ、第一冷却ステー
    ジに熱伝達可能に接続された液溜め器に上記液化した材
    料を溜め、溜められた材料が液溜め器を介して第一冷却
    ステージを冷却することで再生時に第一の種類の材料が
    第一冷却ステージから放出されないようにしながら、液
    溜め器に溜められた材料を気化させてポンプ外に排出す
    ることによって再生を行うことを特徴とするクライオポ
    ンプの再生方法。
  2. 【請求項2】 前記第一の種類の材料は水であることを
    特徴とする請求項1記載のクライオポンプの再生方法。
  3. 【請求項3】 前記液溜め器は、第二冷却ステージへの
    輻射熱を遮断する輻射シールドであることを特徴とする
    請求項1又は2記載のクライオポンプの再生方法。
  4. 【請求項4】 真空容器から飛来するガス分子を冷却ス
    テージに凝縮して真空容器内の圧力を下げるとともに、
    再生時に冷却ステージを加熱して凝縮したガス分子を放
    出させて排出することで冷却ステージの凝縮機能を再生
    させるクライオポンプのその再生方法において、 クライオポンプ内の圧力及び冷却ステージの温度を、冷
    却ステージに凝縮したガス分子の材料の三重点よりも高
    い値にすることで、当該凝縮した材料を冷却ステージ上
    で液化させ、液化した材料が溜まるように配置した液溜
    め器の温度変化を検出するとともに、液溜め器に溜まっ
    た材料が気化して気体となったのをポンプ外に排出し、
    さらに当該液溜め器の温度変化の検出結果によって再生
    動作を終了させることを特徴とするクライオポンプの再
    生方法。
  5. 【請求項5】 真空容器から飛来するガス分子を冷却ス
    テージに凝縮又は吸着して真空容器内の圧力を下げると
    ともに、再生時に冷却ステージを加熱して凝縮又は吸着
    した材料を放出させて排出するクライオポンプであっ
    て、 第一の冷却温度まで冷却されて当該第一の冷却温度で凝
    縮する第一の種類の材料のガス分子を排気する第一冷却
    ステージと、第一の冷却温度より低い第二の冷却温度ま
    で冷却されて当該第二の冷却温度で凝縮する第二の種類
    の材料のガス分子を排気する第二冷却ステージと、吸着
    によってガス分子を排気するクライオソープションパネ
    ルとを有するクライオポンプにおいて、 クライオポンプ内の圧力及び第二冷却ステージの温度
    を、再生時に、第二冷却ステージに凝縮された第二の種
    類の材料の三重点よりも高い値にして当該凝縮された第
    二の種類の材料を第二冷却ステージ上で液化させる手段
    と、液化した材料が溜まるようにしてクライオポンプ内
    に配置された液溜め器と、液溜め器に溜められた材料が
    気化して気体となったのをポンプ外に排出する手段とを
    有し、この液溜め器は、第一冷却ステージに対して熱伝
    達可能に接続されており、この結果、溜められた材料に
    よって液溜め器を介して第一冷却ステージが冷却されて
    再生時に第一の種類の材料が第一冷却ステージから放出
    されないよう構成されていることを特徴とするクライオ
    ポンプ。
  6. 【請求項6】 真空容器から飛来するガス分子を冷却ス
    テージに凝縮して真空容器内の圧力を下げるとともに、
    再生時に冷却ステージを加熱して凝縮したガス分子を放
    出させて排出することで冷却ステージの凝縮機能を再生
    させるクライオポンプにおいて、 クライオポンプ内の圧力及び冷却ステージの温度を、冷
    却ステージに凝縮したガス分子の材料の三重点よりも高
    い値にして当該凝縮した材料を冷却ステージ上で液化さ
    せる手段と、液化した材料が溜まるようにしてクライオ
    ポンプ内に配置された液溜め器と、液溜め器に溜められ
    た材料が気化して気体となったのをポンプ外に排出する
    手段と、再生時に液溜め器の温度を検出する温度センサ
    と、温度センサの検出信号によって再生動作の終了を判
    断する判断手段とを備えたことを特徴とするクライオポ
    ンプ。
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