JP3029225B2 - 原画の解析方法及び装置 - Google Patents

原画の解析方法及び装置

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JP3029225B2 JP5079909A JP7990993A JP3029225B2 JP 3029225 B2 JP3029225 B2 JP 3029225B2 JP 5079909 A JP5079909 A JP 5079909A JP 7990993 A JP7990993 A JP 7990993A JP 3029225 B2 JP3029225 B2 JP 3029225B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子的再生技術の分野に
係わるものであって、電子的画像処理用の機器及びシス
テムにて画像セッティング用のセッティングパラメータ
を得るための原画解析方法及び装置に関する。そのよう
な原画解析は画像特性レインジ解析、画像グラデーショ
ン解析、色ばみ(色移り)−解析である。原画とは、白
/黒原画およびカラー原画のことである。
【0002】電子画像処理は実質的に、ステップ画像入
力、画像処理および画像出力から成る。
【0003】例えば画像入力装置としてのカラー画像走
査器(スキャナー)を用いた画像入力の際に、光電走査
ユニットを用いた複製すべきカラー原画の3色走査並び
に画素毎および走査線に沿った走査によって、3原色の
色値信号(R,G,B)が得られ、その際個々の色値ト
リオは、カラー原画において走査された画素の色成分
“赤”(R),“緑”(G)および“青”(B)を表し
ている。アナログ色値はデジタル色値に変換されかつ引
き続く画像処理のために記憶される。
【0004】画像処理において色値(R,G,B)は通
例まず、減法色混合の法則に従って色分解値(C,M,
Y,K)に変換される。これらは、後の印刷プロセスに
おいて使用される印刷インキ“シアン”(C),“マゼ
ンタ”(M),“黄色”(Y)および“黒”(K)の配
量ないし網点の大きさまたは網目(スクリーン)百分率
に対する尺度である。
【0005】さらに、画像特性レインジの整合に対する
画像の明るい値および画像の暗い値、色ばみ補正に対す
る色ばみ値または露出過剰および露出不足の補正または
コントラスト補正に対する補正曲線のような別の種々の
画像パラメータが設定される。さらに、カラー画像がに
おいて、画像再生を改善し、欠陥を補償しまたは編集上
の変更を行うために、局所的および選択的な色補正を行
うことができる。
【0006】画像処理後画像出力は適当な画像出力機
器、例えばフィルム材上への色分解版の網目記録のため
の色分解版露光器を用いて行なわれる。
【0007】オペレータによる画像パラメータの設定は
大抵、オペレータがまず、オペレータが当該原画のおお
まかな予備分類に基づいてまたは経験から求める標準値
を予め設定することによって始める。画像パラメータの
設定期間にオペレータは次のようにして画像入力装置の
測定関数を使用する。即ちオペレータは、光電走査ユニ
ットによって、原画における特徴的な画素を、画像周
辺、色ばみおよび明度分布に関して測定しかつこの測定
結果を最適な設定値を見つけ出すために使用する。
【0008】測定結果の解釈および画像セッティングの
ための最適セッティング値への変換には多くの経験が必
要とされ、未熟のオペレータには屡々困難性が起こる。
【0009】複製すべき原画の自動分析を、画像入力機
器のパラメータ化のため行ないかつ分析結果を画像パラ
メータのセッティングのための画像に依存した予設定値
を求めるために使用することがすでに公知である。それ
によりオペレータは、画像分析の結果を判断しかつ提供
された予設定値を直接画像入力装置に転送するかまたは
測定関数によって修正ないし補正して、最適な設定を行
なうようにすることができる。これによりオペレータ
は、ルーチンワークから解放されかつ、複製品質を改善
するために付加的な全体または選択的な色補正が必要で
ある、原画の処理に集中することができる。
【0010】原画の分析のための公知の方法は、機器依
存のRGB色空間の、夫々の画像入力機器により得られ
た色値(R,G,B)を基礎としており、その際画像特
性レインジおよび色ばみの解析が、直接的に当該色値
(R,G,B)により実施され、一方、画像グラデーシ
ョンの解析のため屡々、当該色値(R,G,B)から導
出された輝度信号が使用される。
【0011】原画解析の公知方法の欠点とするところ
は、種々ことなる画像入力機器を接続する際夫々の画像
入力機器の色値(R,G,B)の特性に特別に適合され
ねば成らないことである。更に原画解析の公知方法の欠
点とするところは計算ユニットがかかることである、そ
れというのは画像入力機器により課せられた色値(R,
G,B)が当該解析のため先ず2つの色成分と1つの明
度(輝度)成分とに分解されねばならないことである。
【0012】
【発明の目的】従って本発明の目的ないし課題とすると
ころは原画の公知解析手法を、もっと簡単、精確かつ高
速に動作するように改良することにある。
【0013】
【発明の構成】上記課題は請求項1及び2,3の方法の
構成要件により解決される。
【0014】有利な発展形態は引用請求項の請求項4
記載されている。
【0015】画像入力機器を用いて作られた、機器依存
のRGB色空間の画像値は当該原画の解析実施前に色変
換により相関色空間(この色空間は機器に依存しない視
感特性に従う選択可能なものである)の色値に変換され
る。当該相関色空間の画像値は原画解析のための入力値
であって、また、当該原画解析の結果に基づく、画像セ
ッティングのパラメータ化のための入力値である。視感
特性に従う色空間、例えばCIELAB−色空間への色
空間変換により、解析さるべき画像値は既に明度成分L
*と、色成分a*,b*とに別個に分かれて存在し、そ
の結果時間のかかる換算が省かれる。明度成分L*を用
いては画像特性レインジおよびグラデーションに対する
解析が実施され、一方、色成分a*,b*は場合により
存在する色ばみ(色移り)の解析のため用いられる。
【0016】原画の画像特性レインジの解析の際−当該
原画における変換された画像値(L*,a*,b*)の
度成分(L*)の頻度分布(明度ヒストグラム)を求
め、−原画の最大明度の画像明値(最明値)及び最小明
度の画像暗値(最暗値)を、最大及び最小の輝度(明
度)(L*)の設定、確定により画像明領域及び暗領域
における頻度分布の特性経過に依存して求める。
【0017】画像グラデーション解析の場合、明度の明
度分布は有利に画像上重要な(構造化された)、原画の
領域のみから成る。このために原画はまず、部分画像に
分割される。それぞれの部分画像に対して別個に、部分
画像ヒストグラムの形の明度値のヒストグラムが決定さ
れる。部分画像ヒストグラムは統計学的な方法によって
評価されかつ画像にとって重要度の高い部分画像が分類
される。分類された部分画像の部分画像ヒストグラムか
ら、画像にとって重要度の高い原画領域から成る明度値
の頻度分布に相応する和ヒストグラムが計算される。そ
れからこの和ヒストグラムから、ヒストグラム修正の方
法に従った画像グラデーション特性曲線に対する補正曲
線が導出される。
【0018】色ばみ解析に際してカラー原画における色
ばみを確実に検出するために、分析すべきカラー原画に
おける色値の明度成分L*の大きな明度値の領域(画像
の明るい領域)および/または小さな明度値の領域(画
像の暗い領域)を、少なくとも1つの明度領域に分割す
る。色ばみは、それぞれの明度領域において色値の、無
彩色からの平均偏差として、相応の明度領域における色
値の色成分a*およびb*の画素毎の平均化によって決
定される。それから色ばみ分析の評価のために用いるべ
き色ばみが、明度領域に対して求められた色ばみの選択
および/または統合によって形成される。
【0019】画像特性レインジ、画像グラデーション、
色ばみの解析の際の本発明の手法によっては精度、実施
容易性、高速性に関して当該手法は改善され得る。
【0020】
【実施例】次に本発明を図示の実施例につき図面を用い
て詳細に説明する。
【0021】図1には、カラー画像処理システムの概略
がブロックにて示されている。画素毎および走査線に沿
って走査する入力装置はスキャナ1によって示され、面
状に走査する装置はカメラ2によって示され、例えばグ
ラフィック・デザイン・ステーションのようなカラーの
グラフィックデータを発生するための装置はビデオ入力
部3によって示されている。種々の出力装置は、モニタ
4、色分解露光部5またはプルーフレコーダ6によって
示されている。
【0022】入力装置1,2,3によって発生された、
それぞれの装置に依存した色空間の色値R,G,Bは入
力側の色変換器7において装置に無関係な相関−色空間
の色値に変換されかつ画像処理ユニット8に供給され
る。装置に依存した色空間の、相関−色空間への色変換
は、基準色系を介して行われる。
【0023】入力側の色変換器7は例えば、出力色値が
所属の入力色値によってアドレス可能に記憶されている
表メモリ(LUT)として形成されている。値表は入力側
9を介して入力側の色変換器7に入力される。色変換の
際に付加的に、色値の入力側の較正が実施される該構成
において、色空間の精確なマッチングが行なわれる。
【0024】入力側の色変換器7は、図1に示されてい
るように、別個のユニットまたは入力装置1,2,3ま
たは処理ユニット8の構成部分である。
【0025】画像処理ユニット8において、オペレータ
によって所望される色補正および幾何学的な処理がその
都度利用される写像変換ないし相関−色空間の変換され
た色値に基づいて実施される。このために画像処理ユニ
ット8はオペレータ用の操作端末8aに接続されてい
る。さらに、画像処理ユニット8は、処理すべき色値が
一時記憶されている写像変換ないし相関処理−ユニット
8bに接続されている。
【0026】さらに、画像処理ユニット8および操作端
末8aに接続されている原画分析ユニット8cが設けら
れている。原画分析ユニット8cのプログラム入力側に
おいて、画像グラデーションに関する原画分析が行われ
るべきであるかまたは色ばみおよび/または画像周辺に
関しても原画分析が行われるべきであるかどうかを予め
選択することができる。
【0027】画像グラデーションの分析の前に、分析す
べきカラー原画はスキャナー1において画素毎および走
査線に沿って、本来の複製に対して必要な分解能(精密
スキャン)より粗い分解能(粗スキャン)によって走査
される。その際得られる色値R,GおよびBはデジタル
化され、必要に応じて前以て決められた関数(マンセ
ル)に従って予め歪みを与えられ、色変換器7において
選択された相関−色空間15の色値、例えば色値L*,
a*およびb*に変換されかつ最後に相関−ユニット8
bにおいて記憶される。
【0028】それから粗スキャンの色値L*,a*およ
びb*が相関−ユニット8bから原画分析ユニット8c
にロードされかつそこで数学的および統計学的な方法に
従って画像グラデーションに関して検査される。
【0029】分析の結果から、コントラスト補正のため
に操作端末8aに転送される、画像に依存した予設定値
が導出される。オペレータは、提供された予設定値を直
接、画像設定のために画像処理ユニット8に転送するこ
とができるかまたは最適な設定を実現するために、修正
ないし補正することができる。
【0030】画像処理の後、処理された色値が画像処理
ユニット8から読み出されかつ出力側の色変換器12に
おいて出力側の色変換によってプロセス色値に変換さ
れ、これらは相応の出力装置4,5,6に供給される。
その際相応の出力側の較正があ行われる。
【0031】図2には、カラー画像処理システムに対す
る相関−モデルが示されている。基準−色系13とし
て、肉眼の視感特性に基づいている、CIEによって正
規化されたXYZ−色値系CIEXYZが用いられる。
入力装置1,2,3の装置固有のRGB色空間14の色
値R,G,Bは、入力側の較正によって基準−色系13
に変換される。基準−色系13の色値X,Y,Zは、数
学的に規定された変換によって選択可能な装置に無関係
の相関−色空間15の色値に変換され、これらによって
画像グラデーションの分析および画像処理を行うのであ
る。有利には画像グラデーションの分析のために、知覚
な相関−色空間15、有利にはCIELAB色空間が
使用される。画像処理の後、当該の写像変換ないし相関
処理−色空間15の処理された色値の、出力装置4,
5,6の装置固有のRGB色空間16ないしCMYK色
空間17のプロセス色値への変換が行われる。
【0032】図3には、近似的に知覚的に等間隔で構成
されている、CIELAB−色空間と略称するCIE1
976L*a*b*−色空間が示されている。CIEL
AB−色空間の座標には、デカルト表示において、知覚
に従った量、即ち明度L*,赤−緑−彩色性(Bunthei
t)a*(R−G)および黄−青−彩色性b*(Y−
B)が対応付けられている。明度L*の値領域は、基準
白に対する100から絶対黒に対する0に及んでいる。
照明された物体から到来する色(体色)に対する彩色性
a*およびb*の値領域は、約−80から約+120に
及んでいる。基準白および絶対黒は、彩色性0を有して
いる。a*b*−彩色性から、導出された量、(全体
の)彩色性c*(色度)および彩色性の色調角度h(色
相)が計算される。彩色性c*の値領域は、0(中性ま
たはグレー)と約+120との間にある。彩色性色調角
度hは、正のa*軸に関して0°と360°との間にあ
る。
【0033】次に、画像値L*,a*,b*を用いての
画像レインジ、画像グラデーション、色ばみについての
原画−解析の方法を説明する。
【0034】原画の画像特性レインジの解析、分析の方
法において、原画における変換された画像値L*,a
*,b*の明度成分L*の頻度分布(明度ヒストグラ
ム)が求められる。それにひきつづいて当該原画の画像
明値(最明値)及び画像暗値(当該の最暗値)を、最大
及び最小の明度L*の設定、確定により画像明領域及び
暗領域における頻度分布の特性経過に依存して求める。
【0035】画像レインジの解析方法の次のような可能
性が存在する。
【0036】当該原画における画像グラデーションの解
析の際、解析さるべき原画を幾何学的に複数の部分画像
に細分化する。各部分画像に対して別個に、相応の部分
画像における画像値L*,a*,b*の明度分布を部分
ヒストグラムとして求める。それにひきつづいて個々の
部分画像の部分画像の部分画像−ヒストグラムを評価
し、当該評価結果を用いて画像グラデーションにとって
画像上重要な部分画像を検出する。当該の画像上重要な
部分画像の部分画像ヒストグラムから、和−ヒストグラ
ムを計算し、該和−ヒストグラムは当該の画像上重要な
部分画像における画像値L*,a*,b*に相応する。
さらに、当該和−ヒストグラムからヒストグラム修正方
式に従って、コントラスト補正を目的として原画の画像
グラデーション−特性曲線の補正のための補正カーブ
(G=f(L))を求める。
【0037】画像グラデーション解析方法はドイツ連邦
共和国出願P4211469.1等に記載されている。
【0038】カラー原画における色ばみを分析する方法
において、カラー原画における色ばみを検出するため
に、分析すべきカラー原画における色値(L*,a*,
b*)の明度成分(L*)の大きな明度値の領域(画像
の明るい領域)および/または小さな明度値の領域(画
像の暗い領域)を少なくとも1つの明度領域(BL,B
T)に分割し、それぞれの明度領域(BL,BT)にお
いて場合により存在する色ばみの値を、明度領域(B
L,BT)における色値(L*,a*,b*)の色成分
(a*,b*)の平均化によって確定し、かつ色ばみ分
析の評価のために用いるべき色ばみ値を、個々の明度領
域(BL,BT)に対して求められた色ばみ値の選択お
よび/または統合によって形成する。
【0039】さらに付加的に少なくとも1つの明度領域
を、色空間のグレー軸を中心とした彩色性−領域の形成
によって彩色性に関して分析領域に区分設定し、かつ場
合により存在する色ばみを求めるために前記区分設定さ
れた分析領域のみを用いる。
【0040】色ばみ(色移り)解析の手法はドイツ連邦
共和国出願P4211452.7の明細書に記載されて
いる。
【0041】カラー画像処理用機器及びシステムにて第
1の色空間の色値を、第2色空間の色値に変換する際の
色値の校正方法において、−或る1つの入力機器1,
2,3に配属された第1の色空間[R,G,B]14か
らは該第1色空間に無関係の(該第1色空間から独立
の)第2色空間15の、機能上所属する色値[L*
(s),a*(s),b*(s)]を、入力機器1,
2,3のスペクトル的及び電気的特性の考慮下で変換テ
ーブルの形で近似的に計算し、記憶するようにし、−上
記第1色空間14の色値(R,G,B)の取出のため、
所定数の試験色を含む試験原画33をオプトエレクトロ
ニック走査し、その際、上記試験原画33は入力機器
1,2,3で走査さるべきカラー原画17と同じ材料特
性を有するものであり、−上記試験色の走査により得ら
れた、第1色空間14の色値(R,G,B)を変換テー
ブルを用いて第2色値空間15の機能上対応付けられた
色値[L*(s),a*(s),b*(s)]に換算
し、−当該試験色の走査及び換算により得られた色値
[L*(s),a*(s),b*(s)]を所定の種類
の色光に対して測色的に精確に測定された相応の試験色
の色値[L*(m),a*(m),b*(m)]と比較
し、当該試験色の色値[L*(s),a*(s),b*
(s)]及び[L*(m),a*(m),b*(m)]
の比較により得られた色差値からは上記変換テーブル中
に記憶された色値[L*(s),a*(s),b*
(s)]に対する補正色値[δL*rgb,δa*
rgb,δb*rgb]を補償平衡方式に従って計算す
るのである。
【0042】第1色空間14の画像値R,G,Bを第2
色空間15へ変換する際の校正方法はドイツ連邦共和国
出願P4211453.5及びP4305693.8の
明細書に記載されている。
【0043】原画解析は次のステップで経過進行する。
【0044】先ず、解析さるべきカラー原画がスキャナ
1において、本来の再生に必要な分解能(微細スキャ
ン)より粗い分解能(粗スキャン)を以って点状及び
に走査される。その際得られた色値R,G,Bはデジ
タル化され、場合により、所定の関数(マンセル)に従
って事前にひずみ付与され、色変換器7において選択さ
れた相関色空間15の色値、例えば、色値L,a,bに
変換され、さらに相関ユニット8b(相関的処ユニッ
ト;以下たんに相関ユニットとも称する)に記憶され
る。
【0045】しかる後粗スキャンの色値L,a,bが原
画解析ユニット8c中にロードされ、そこで、数学的及
び統計的手法に従って、画像レインジ、色ばみおよび/
または画像グラデーションに関してしらべられる。
【0046】解析結果の評価によって、画像レインジマ
ッチングを目的とした画像明部及び暗部に対する画像依
存のプリセット値、色ばみ補正のための色ばみ値、並び
にコントラスト補正のための画像グラデーション特性曲
線が求められる。
【0047】プリセット値の求められた後、当該プリセ
ット値を用いての画像セッティングのパラメータ化が行
われ、その際解析結果が表示形成され、ひきつづいての
画像補正が実施され得、そして、最適として見出された
セッティング(状態量)の記憶が、高分解能でのカラー
原画の後続の走査検出(微細スキャン)のため行われ得
る。
【0048】以下、画像レインジ、色ばみ、画像グラデ
ーションの解析のための手法プロセスについて説明す
る。
【0049】1.画像レインジの解析 画像レインジの解析においては画像明度値及び画像暗値
の確定が行われ得、このことは色変換を介しての印刷に
おいて、及び原画において最明及び最暗の画像値の対応
付けにとって重要なことである。画像明値及び暗値は原
画における頻度分布及び明度値から求められ、それも、
画像明領域及び暗領域における頻度分布の特性経過に依
存して求められる。
【0050】画像特性レインジ解析手法の原理 画像色空間はスキャナにより走査検出される原画のすべ
てのLab色値の分布である。
【0051】印刷色空間は印刷プロセスのすべての表示
可能な色値(例えばYMC(K)−色値)の分布であ
る。
【0052】色変換は印刷色空間の色値への原画色空間
の色値の変換のことである。
【0053】ベース色空間はすべてのLab原画色値
(これらは色変換により印刷色空間の表示可能な色値へ
変換され得る)の分布である。
【0054】通常の原画の色値分布(原画色空間)によ
っては色変換のベース原画色空間が不完全にしか埋めら
れず、色変換によるそのような原画の再現によっては不
十分な結果しか得られない。一層良好な再現を行い得る
にはそれぞれの原画色空間がレインジ変換により、固定
的に設定されたベース原画色空間に適合されなければな
らない。
【0055】上記レインジ変換は色再生に対して不都合
な影響を与えてはならず、従って、彩色性(色値)階調
(トーン)の維持のもとで純然たる明度及び彩度(飽和
度)変換からしか成り得ない。
【0056】レインジ変換又はレインジマッチングは原
画の画像明値及び暗値によって確定される(画像明/暗
部の整合)。レインジマッチングにより原画は最大の明
度及び彩度レインジを以って色変換を介して再現され
る。
【0057】画像明値及び暗値は近似的に、原画の最明
及び最暗値に相応し、原画の画像レインジの解析により
見出され得る。
【0058】画像(特性)レインジの解析のための統計
的手法プロセス及び評価は次のような仮定に基づいてい
る。
【0059】画像レインジ解析における仮定 −原画のLab−色値分布のレインジは明度レインジに
おいてしか表わされ得ない。画像上重要な色値は自然の
原画の場合明度分布の最小/最大値により検出され得
る。
【0060】−最大の明度及び彩度−レインジを以って
の原画の再現のため、画像画像明値及び暗値の確定の
際、画像明値と暗値との差をできるだけ小に選定すべき
である(画像の制限による当該の画像情報を失うことな
く)。
【0061】−明度分布の最小/最大値としての画像明
値及び暗値の視覚的に適正な設定、確定は画像明部及び
暗部における明度分布の局所的及び全体的(グローバル
な)特性経過に依存する。
【0062】−比較的大きな値領域に亘ってのわずかな
頻度の頻度分布は画像明部においてはハイライト部によ
って惹起され、各型式原画の暗部では適正な暗部ポイン
トなしに惹起される。
【0063】−ハイライト領域における画像値は画像上
重要な大きな面積の画像領域における画像値より強く制
限され得る−画像暗領域における画像値は画像明領域に
おける画像値より強く制限され得る。
【0064】画像レインジ解析の実施 原画の画像(特性)レインジの解析のため当該原画のす
べての画像値の明度値の頻度分布が求められる。
【0065】画像(特性)レインジ解析の評価 原画の画像明値及び暗値の設定、確定は画像明及び暗領
域における明度値の頻度分布(ヒストグラム)の評価に
より行われる。
【0066】ヒストグラム特性経過を表わすためヒスト
グラム分布におけるコントロールポイントの設定により
形状パラメータ(因子)が計算される。画像明値及び暗
値の設定が、形状パラメータ及びコントロールポイント
の位置状態に依存して行われる。
【0067】図4は明度ヒストグラムの特性経過から画
像明値及び暗値を求める様子を示す。
【0068】画像レインジ解析の結果として画像明部及
び暗部に対する設定値が最小/最大明度値として計算さ
れる。
【0069】画像レインジの解析の実施 画像レインジ解析におけるデータ収集のため、プリスキ
ャン画像データが画点状及びライン状に画像メモリ領域
から読出され、Lab画像値の明度成分Lから明度値の
頻度分布(頻度ヒストグラム)が求められる。
【0070】ヒストグラムはデータフィールドH[ ]
であり、このデータフィールドの大きさは当該画像値の
明度段階(量子化段階)に相応する。
【0071】明度値Lはヒストグラム−データフィール
ドH[L]に対するインデックスである。ヒストグラム
H[L]の1つの成分の内容は明度値Lを有する画像デ
ータにおける明度値の数に相応する。
【0072】画像(特性)レインジ解析の評価 画像レインジ解析におけるデータ評価のため画像明部及
び暗部領域における明度値の頻度分布の経過から画像明
値及び暗値が導出される。
【0073】最明の当該の画像値としての画像明値の決
定は以下詳述する。最暗の当該の画像値としての画像暗
値の決定は同様に行われる。
【0074】ヒストグラム経過からの当該画像明値の誘
導 当該画像明値は原画における画像上重要な情報の最も明
るい値である。
【0075】当該画像明値によっては当該特性レインジ
(範囲)の強さが確定、検出される。当該画像明値より
大の画像値は当該特性レインジマッチングの後はごく著
しく制限されて再生され、ないし再生されない。
【0076】画像特性レインジの際のデータ評価のため
に、画像明値及び暗値が、画像明(部)領域及び暗領域
における明度値の頻度分布の経過から誘導される。
【0077】最明の当該の画像値としての画像明値を求
めることについては以下詳述する。最暗の当該の画像値
としての当該画像暗値の決定は同じように行われる。
【0078】当該画像明値の決定の際の問題点は“ハイ
ライト部”である。これはわずかな頻度分布の画像明領
域であるが、比較的に大きな値領域(明度特性レイン
ジ)を占める。ハイライト領域における画像明値におい
ては当該特性レインジマッチングの際当該の画像情報の
明度レインジが制限される。従って、ハイライト領域は
画像明値の相応の設定により制限されるべきである。特
性レインジマッチングにより画像コントラストを高める
には画像明値は可及的に小に選択すべきである。その場
合、画像値の制限によって当該の画像情報は失われては
ならない。
【0079】ヒストグラム経過の解析により“ハイライ
ト部”の明度領域は当該の画像情報から分離され得る。
【0080】*画像明値に対する明度領域の確定 画像明領域におけるヒストグラム経過から2つのコント
ロールポイントL0,Lが導出され、これらは当該画像
値に対する明度領域を定める。
【0081】画像明値に対する最大の明度値は上方のコ
ントロールポイントL0により定まる。L0より大の画
像値は当該の画像情報を含まず(例えば極度のハイライ
ト領域)、従って特性レインジマッチングの際制限され
得る。
【0082】画像明値に対する最小の明度値は下方のコ
ントロールポイントLにより確定される。Lより小の画
像値は当該の画像情報に属し、特性レインジマッチング
の際制限されない。可視的に適性の画像明値は上方と下
方のコントロールポイントL,L0の間の明度領域に位
置する(図5参照)。
【0083】*コントロールポイントの決定 コントロールポイントL0,Lの確定のためには頻度限
界値が設定される。当該コントロールポイントの決定の
ためにはヒストグラム値が、最大明度値から出発して加
算される。当該コントロールポイントは次のような明度
値に相応する、即ち、当該ヒストグラム値の累算が所定
のヒストグラム限界値を越えるような明度値に相応す
る。統計的パラメータとしてのコントロールポイントは
所定の頻度限界値に対して“確率分位値”である。上方
のコントロールポイントL0は頻度限界値の設定値によ
り定められ、ここにおいて、当該の画像値が制限されな
い(例えば画像値の0.01%)ように定められる。下
方のコントロールポイントLは次のように設定される、
即ち、当該の画像値の制限が丁度視覚的に可視できる
(例えば画像値の0.5%〜1%)ように設定される。
【0084】*画像明値の設定 視覚的に適性な画像明値は下方のコントロールポイント
Lと上方のコントロールポイントL0との間に位置す
る。
【0085】当該画像明値の設定は画像明領域における
頻度分布の経過に依存して行われる。
【0086】画像明領域における明度値の頻度分布の経
過の形状は近似的に形状ファクタ(パラメータ)により
表わされ得る。
【0087】*画像明領域に対する形状ファクタの決定 画像明領域における明度値のヒストグラム経過から、3
つのコントロールポイントL0,L3,L4が導出さ
れ、当該コントロールポイントの相互間の位置関係か
ら、次のような形状ファクタが計算される、即ち、それ
の値がヒストグラム経過の粗い分類を可能にする形状フ
ァクタ(パラメータ)が計算される。
【0088】コントロールポイントL0,L3,L4の
決定のため、頻度限界値が設定される。その場合、L3
−L0,L4−L3に対する頻度設定値間の差はほぼ等
しい大きさである(例えばL0に対して:画像値の0.
01%、L3に対して:6%、L4に対して12%)。
コントロールポイントL0,L3,L4を求めるにはヒ
ストグラムが、最大の明度値から出発に加算される。そ
の場合、所定の頻度限界値を上回る際の明度値Liが求
められる。
【0089】形状ファクタはコントロールポイントL
0,L3,L4の明度値から計算され、当該コントロー
ルポイント相互間の相対的位置関係の尺度を成す。
【0090】画像明領域における頻度分布の形状ファク
タは次のように算出される。
【0091】
【数1】
【0092】コントロールポイントL3がL0の近くに
ある際はcLfは1のところに値をとる。
【0093】コントロールポイントL3がL4の近くに
ある際はcLfは0のところに値をとる。
【0094】注(留意事項): ヒストグラムは離散的値から求められ(例えば8ビット
量子化)、ヒストグラム値の累積により、離散的な頻度
値のみが得られる。所定の頻度限界値に対するコントロ
ールポイントを十分精確に決定し得るためには当該コン
トロールポイントの明度値は離散的ヒストグラム値から
補間により計算されねばならない。
【0095】*形状ファクタ値領域に従ってのヒストグ
ラム型式の分類 ヒストグラム型式1:形状ファクタ:cLf<0.5
(cLk≒1.0) 中間調に向かっての比較的に急峻な上昇の前での短い
“ハイライト部”−末尾(消滅部)、 ヒストグラム型式2:形状ファクタ:cLf>0.5
(cLk≒1.0) 比較的大きい明るい画像領域(頻度−ピーク状態)を有
する暗い原画 ヒストグラム型式3a:形状ファクタ:cLf=0.5
(cLk=1.0) 際立った“ハイライト部”−末尾のない大きな明るい画
像領域を有する著しく明るい原画 ヒストグラム型式3b:形状ファクタ:cLf=0.5
cLk≫1.0 画像明(部)領域に向かっての長い末尾、消滅部を有す
る著しく暗い原画 *形状ファクタの補正 ヒストグラム型式3a,3bは異なるヒストグラム位置
にも拘わらず形状ファクタcLfに対して等しい値をと
る、それというのは当該コントロールポイントの相対的
位置関係が、形状ファクタの計算に関与しているからで
ある。
【0096】ヒストグラム型式3a,3bの識別特徴は
コントロールポイントの絶対的間隔である。
【0097】当該コントロールポイントの絶対的間隔を
考慮するために当該形状ファクタは補正値cLkを乗算
される。
【0098】形状ファクタcLfに対する補正因子cL
kは次の通りである。
【0099】
【数2】
【0100】ヒストグラム型式3aの場合、コントロー
ルポイントは相互に近くに接し合っており、補正因子に
対しては値cLk=1.0となる。
【0101】ヒストグラム型式3bの場合、コントロー
ルポイントは相互に離れ合っており、補正因子に対して
は 値cLk≫0 が得られる。
【0102】補正された形状ファクタcLに対してはc
L=cLf*cLk *形状ファクタに依存しての画像明値の決定 形状ファクタに依存しての画像明値の確定は基本的に次
のステップで行われる。
【0103】1.上方及び下方コントロールポイント
0,Lの決定による画像明値に対する明度領域の確定 2. 3つのコントロールポイントL0,L3,L4の決
定、及び画像明領域におけるヒストグラム経過に対する
補正された形状ファクタの計算補正された形状ファクタ
cL:cL=cLf*cLk 3. 形状ファクタcLを以っての画像明領域L0の端
点の重み付けによる当該形状ファクタに依存しての画像
明値LMaxの確定 LMax=(1−cL)*L+cL*L0 LMax=L÷cL*(L0−L) 当該画像明値LMaxはコントロールポイントとL0と
の間に位置し、形状ファクタcLの値に応じてLのほう
へより多くシフトされたり、又はL0のほうへシフトさ
れる。当該画像明値LMaxは形状ファクタcLに依存
して定められる。
【0104】*異なったヒストグラム型式に対する画像
明値の確定 形状ファクタに依存しての画像明値の決定により、種々
異なるヒストグラム型式において当該画像明値の確定が
所定のように行われ得る。
【0105】ヒストグラム型式1:形状ファクタ:cL
<0.5(cLf<0.5,cLk>≒1.0)短い
“ハイライト部”末尾消滅部がより一層強く制限され得
る画像明値BLはより多くLの方向へ確定される:L<
−−BL−−−L0 ヒストグラム型式2:形状ファクタ:cL>0.5(c
Lf>0.5,cLk>≒1.0)明るい画像領域は過
に強く制限されてはいけない画像明値BLはより多く
L0の方向へ確定される:L−−−BL−−>L0 ヒストグラム型式3a:形状ファクタ:cL>0.5
(cLf=0.5,cLk=1.0)明るい画像領域は
過度に強く制限されてはいけない画像明値にBLはより
多くL0の方向に確定される:L−−−BL−−>L0 ヒストグラム型式3b:cL>0.5(cLf=0.
5,cLk>>1.0)わずかな頻度の明るい画像領域
は過渡に強く制限されてはいけない(下方コントロール
ポイントLは当該原画型式の場合通常既に明るい中間調
のところに位置する)。
【0106】画像明値BLはより多くL0の方向へ確定
される:L−−−BL−−>L0 *画像明値の決定のための修正 画像明値に対する明度領域の確定は下方と上方のコント
ロールポイントLとL0間で行われる。その場合、コン
トロールポイントは固定した(比較的に小さな)頻度限
界値の設定により求められ(決定され)得る 形状ファクタcLの計算はコントロールポイントL3,
L4に対する固定した(比較的大きな)頻度限界値の設
定により画像明領域におけるグローバルなヒストグラム
経過から行われる。画像明値はLMaxは形状ファクタ
に直線的に依存して下方と上方コントロールポイントL
0とL間で定められる。
【0107】 LMax=L+cL*(L0−L) より有利には形状ファクタとの非直線性(例えば2乗特
性)が用いられる。
【0108】 LMax=L+(cL+f(cL))*(L0−L) よって、著しく小さい形状ファクタを以ってのヒストグ
ラム特性経過(“ハイライト部”末尾消滅部)は比較的
に大きい形状ファクタを有するヒストグラム特性経過よ
り強く制限される。
【0109】このことは局部的ヒストグラム経過に依存
しての下方コントロールポイントの確定により行われ得
る。このために、比較的に小さな頻度限界値の設定によ
り2つの別の局所的コントロールポイントL1,L2が
定められ、下方のコントロール点LはL1とL2との間
で形状ファクタcLに依存して求められる。
【0110】 L=(1−cL)*L2+cL*L1 *画像明値の決定のため計算ステップ 次の計算ステップによって、画像明値LMaxが、画像
明領域における明度値のヒストグラム特性から求められ
る。
【0111】1.(比較的小さい)頻度限界値NSwL
0,NSwL1,NSwL2の設定による局所的コント
ロールポイントL0,L1,L2の確定 NSwL0 → L0 NSwL1 → L1 局所的コントロールポイント NSwL2 → L2 2.(比較的大きな)頻度限界値NSwL3,NSwL
4の設定によるグローバルなコントロールポイントの設
定 NSwL3 → L3 グローバルなコントロールポイント NSwL4 → L4 3.コントロールポイントL0,L3,L4からの補正
された(グローバルな)形状ファクタcLgの計算 cLg=cLf*cLk 補正された(グローバル
な)形状ファクタ
【0112】
【数3】
【0113】4.上方コントロールポイントL0と下方
コントロールポイントLとの間での画像明値に対する値
領域の確定 L=(1−cLg)*L2+cLg*L1 下方コント
ロールポイント(1)5.グローバルな形状ファクタc
Lgに依存しての下方コントロールLと上方コントロー
ルポイントL0との間での画像明値LMaxの確定LM
ax=(1−cLg)*L+cLg*L0 画像明値
(2)注(留意事項):関係式(1)を(2)に代入する
と画像明値に対して下記の関係性が成立つ。
【0114】LMax=L2+(cLg÷(cLg−c
Lg)*cL)*(L0−L2) 但し、グローバルな形状ファクタ(補正含めて) cLg=cLf*cLk 局所的形
状ファクタ cL=(L1−L2)/(L0−L2) それにより、形状ファクタcLgに依存しての所望の非
直線性の関係性が得られる。
【0115】*画像暗値の決定のための計算ステップ画
像暗値の決定は画像明値の決定と同じ計算ステップで行
われる。画像暗部では比較的大の明度限界値が設定され
得、ヒストグラム値の累積によるコントロールポイント
の決定が最小の明度値から出発して行われる。
【0116】下記の計算ステップによって、画像暗値
が、画像暗領域における明度値のヒストグラム位置によ
り定められる。
【0117】1.(比較的小さな)頻度限界値NSwT
0,NSwT1,NSwT2の設定による局所的コント
ロールポイントT0,T1,T2の確定 NSwT0 → T0 NSwT1 → T1 局所的コントロールポイント NSwT2 → T2 2.(比較的大きな)頻度限界値NSwT3,NSwT
4,の設定によるグローバルなコントロールポイントT
3,T4の確定 NSwT3 → T3 グローバルなコントロールポイント NSwT4 → T4 3.コントロールポイントT0,T3,T4からの補正
された(グローバルな)形状ファクタcTgの計算 cTg=cTf*cTk
【0118】
【数4】
【0119】4.下方コントロールポイントT0と上方
コントロールポイントTとの間の画像暗値に対する値領
域の確定。当該コントロールポイントTは局所的コント
ロールポイントT1,T2間でグローバルな形状ファク
タcTgに依存して計算される。
【0120】T=(1−cTg)*T2+cTg*T1
上方コントロールポイント 5.グローバルな形状ファクタcTgに依存しての下方
コントロールポイントT0と上方コントロールポイント
Tとの間での画像暗値の確定 LMin=(1−cTg)*T+cTg*T0 画像
暗値 色ばみの分析 色ばみ分析方法の原理オリジナルシーンの写真複製とし
ての原画は時として、大抵は記録およびフィルム技術上
の欠陥によって生じる、オリジナルに対する色偏差を示
す。
【0121】スキャナーの基本設定が行なわれる“透明
ガラス上での白調整”原画の走査の際に少なくとも、所
望でない色ばみとしてのフィルム担体材料の色合いが画
像データに含まれている。
【0122】色ばみ補正のために、スキャナーのオペレ
ータは視感上の判断によって、原画における正しい白点
(および黒点)を見付けかつ色測定によって色ばみ値を
決定しなければならない。色ばみの測定はしばしば、画
像の明るい値および画像の暗い値の測定と同時に行なわ
れる。
【0123】原画の色誤差をオペレータの色知覚なしに
分析するようにしたければ、自動分析ユニットが原画の
色情報を評価しかつ所定の客観的な判断基準に従って、
色ばみが存在するか否かを決定しなければならない。自
動的な分析ユニットは、画像モティーフに関する情報な
いし画像が本来どのように見えるべきものであるかに関
する情報を提供することができないので、判断基準とし
て統計学的なデータを使用しなければならない。
【0124】色ばみ分析における仮定 色ばみの識別のために次の規則が導出される: −誤差のない画像の最も明るい箇所は白である −誤差のない画像の最も暗い箇所は黒である −原画の色ばみのあるグレー色調は彩色の画像ディテー
ルより僅かな彩度(または彩色性)を有している −色ばみは画像領域全体にわたって延在し、一方彩色の
画像ディテールは大抵、画像部分しか満たさない −画像の明るい領域および画像の暗い領域において色ば
みは異なっている。
【0125】与えられた統計学的なデータの1つまたは
複数が当て嵌まらない数多くの原画がある(例えば日没
の記録または特殊な照明効果による記録において)。こ
の場合自動色ばみ補正は色の歪みを来すことになる。他
方において、まだ補正可能である強い色ばみは誤差とし
て識別されない。というのはそれは彩色の画像ディテー
ルとして解釈されるからである。
【0126】色ばみ補正を実施すべきであるかの判定は
ある程度オペレータに任せなければならない(予備的な
パラメータ化)。
【0127】色ばみ分析の実施 この分類規則は、原画の色ばみ分析に対する基本とする
ことができる:色ばみ分析は、Lab−画像値によって
実施される。a−b色成分から彩度に相応する量は導出
されない。しかしa−b−彩色性により、一層中立な画
像値および一層彩色の画像値からの区別を行なうことが
できる。色値の、明度成分および彩色性成分へのこの分
割は、上述の分類規則に従った色ばみ分析のために有利
である。
【0128】原画の色ばみ分析のために、画像値の明度
範囲は明度しきい値について、色ばみに関して相互に別
個に評価される複数の領域に分類される。更に、画像値
は一層の中立(グレー)の色値および一層彩色の色値に分
類される(図9)。これによりすべてのカラーの画像デ
ィテールを色ばみ分析から排除することができる。
【0129】明度領域において色ばみが存在するかどう
かを確定するために、その明度がこの明度領域に属しか
つその彩色性が前以て決められた彩色性しきい値より小
さいすべての画像値に対して、無彩色からの平均偏差が
決定される。その際画像全体に及ぶこれら画像値の2つ
の色成分aおよびbが平均化のために加算される。色ば
みのない画像のために、2つの色成分の和値は零である
はずである。零とは異なる値が生じると、原画は色ばみ
としてこの明度領域に分類される。
【0130】彩度の低い色調に対するこの色値平均化
は、種々異なった明度領域に対して別個に実施される。
【0131】色ばみ分析の評価および結果分析された明
度領域における色値平均化の結果として、画像の明るい
領域および画像の暗い領域においてa−b−色値が生じ
る。
【0132】分析された色ばみのa−b−色値は、画像
の明るさおよび画像の暗さに対して分析された明度値
(画像範囲)とともに、画像設定に対する予設定値であ
る。
【0133】色ばみ分析の実施色成分の平均化による色
ばみの分析は、平均化に対する画像値の数が十分大きい
ときしか有効な結果を提供することができない。このこ
とは、方法過程の次の修正によって実現される:−色成
分の平均化は、複数の異なった大きさの明度領域および
彩色性領域において別個に行なわれる。
【0134】−分析領域明度の確定は画像に依存して行
なわれる。しかしこのために予め原画の明度範囲を分析
することが必要である。
【0135】色ばみ分析のための計算ステップ色ばみ分
析の際にデータ検出は次の個別ステップにおいて実施さ
れる(図10): 1.分析領域明度の確定 画像の明るい領域および画像の暗い領域はしきい値に関
してそれぞれ2つの明度領域L1,L2およびT1,T
2に分割される(明度しきい値の画像に依存した確定は
後で詳しく説明する)。
【0136】2.分析領域彩色性の確定 画像の明るい領域および暗い領域においてしきい値を予
め決めることによってそれぞれ2つの彩色性領域S1お
よびS2が確定される。これら彩色性しきい値は種々異
なった大きさの彩色性のグレー階調に相応する。
【0137】3.色ばみ分析のデータ検出 色ばみ分析の際のデータ検出のために、予備走査の際の
画像データが走査線および画素毎に画像メモリ領域から
読出されかつそれぞれのLab−画像値によって次の演
算が実施される:−明度の分類Lab−画像値の明度が
明度領域L1,L2,T1またはT2に属するとき、a
−b−色成分から彩色性が計算される: Sab=√(a*a+b*b) −彩色性の分類 Lab−画像値の彩度が彩色性領域S1またはS2に属
するとき、この画像値はa−b−色成分の平均化のため
に用いられる。
【0138】そうでない場合にはこの画像値はそれ以上
評価されない。
【0139】−色成分の平均化 分類されたLab−画像値のa−b−色成分が平均化の
ために加算される(累算される)。累算はその都度、個
々の分析領域L1S1,L1S2,L2S1,T1S
1,T1S2またはT2S1に対して別個に行なわれ
る。
【0140】更に、累算された色値の数が個々の分析領
域において検出される。
【0141】色ばみ分析の際のデータ検出の結果とし
て、個々の分析領域L1S1,L1S2,L2S1,T
1S1,T1S2およびT2S1に対して分類された画
像値の累算されたa−b−色成分並びに個々の分析領域
において累算された色値の数が生じる。
【0142】分析領域明度の画像に依存した確定 平均色ばみを決定するために、できるだけ多くの数の画
像値を評価しなければならない。しかしコスト上の理由
からこの数は余り大きすぎてもいけない。
【0143】分析領域明度の確定は、明度値の頻度分布
の経過に依存して行なわれる(ヒストグラム)。明度ヒ
ストグラムは原画の予備分析において決定されるかまた
はその前に実施された分析画像範囲から転用される。
【0144】画像の明るい領域に対する明度しきい値の
計算 画像の明るい領域における明度分布の経過は、形状ファ
クタcLによって表される。形状係数の計算は、ヒスト
グラムにおける監視点L0,L1,L2としての明度値
を介して行われる。監視点L0,L1,L2を決定する
ために、最大画像値から出発して、ヒストグラムの頻度
値が加算されかつその際、前以て決められた頻度しきい
値を上回る明度値Lが決定される。
【0145】形状ファクタLcは、次の式: cL=(L1−L2)/(L0−L2) に従って計算される。
【0146】その際形状ファクタcLは、0.5より小
さい(cL<0.5)。
【0147】2つの分析領域明度L1およびL2を確定
するためのしきい値は、監視点L0およびL1ないしL
1およびL2の間の形状ファクタcLに依存して次のよ
うに確定される(図11): SwL1=(1−cL)*L1+cL*L0 SwL2=(1−cL)*L1+cL*L2 画像の暗い領域に対する明度のしきい値の計算2つの分
析領域明度T1およびT2を確定するためのしきい値
は、監視点T0およびT1ないしT1およびT2の間の
形状ファクタcTに依存して確定される(画像の暗い領
域において監視点に対する頻度しきい値を比較的前以て
大きく決めることができる)。
【0148】 SwT1=(1−cT)*T0+cT*T1 SwT2=(1−cT)*T0+cT*T2 色ばみ分析の評価 色ばみ分析におけるデータ評価のために、個々の分析領
域に対する累算されたa−b−色空間とその都度類算さ
れた色値(分析値)の数とから画像の明るい領域および
画像の暗い領域における平均色ばみが決定される。
【0149】平均色ばみの計算 平均色ばみの計算は、平均値計算に対する分析値の数が
十分に大きいとしか有効な結果を提供することができな
い。分析値の数が前以て決められた最小数を下回ると、
色ばみは決定することができず、かつ原画は色ばみなし
として分類される。
【0150】分析領域L1S1,L1S2およびL2S
1から成る画像の明るい領域における平均色ばみの計算
は次のように実行される: *分析値の最小数を予め定める 平均色ばみの計算に対する分析値の最小数として、分析
領域L1における画像値の総数の約10%が前以て決め
られる *色ばみ計算のための分析領域の選択 −分析領域L1S1の評価 分析領域L1S1における分析値の数が前以て決められ
た最小数より大きいとき、分析領域L1S1から平均色
ばみが決定される。
【0151】そうでない場合、分析領域L1S1および
L1S2からa−b−色成分および分析値の数が加算さ
れる。
【0152】−分析領域L1S1+L1S2の評価 まとめられた分析領域L1S1+L1S2からの分析値
の数が前以て決められた最小数より大きいとき、分析領
域L1S1+L1S2からの平均色ばみが決定される。
【0153】そうでない場合、分析領域L1S1,L1
S2およびL2S1のa−b−色成分および分析値の数
が加算される。
【0154】−分析領域L1S1+L1S2+L2S1
の評価 まとめられた分析領域L1S1+L1S2+L2S1の
分析値の数が前以て決められた最小数より大きいとき、
平均色ばみは分析領域L1S1+L1S2+L2S1か
ら決定される。
【0155】そうでない場合、色ばみは分析不能であ
り、かつ原画は色ばみなしとして分類される。
【0156】*平均色ばみの計算 累算されたa−b−色成分を評価された分析領域の分析
値の数で除算することによって、a−b−色値における
平均色ばみが生じる。
【0157】分析領域T1S1,T1S2およびT2S
1から成る画像の暗い領域における平均色ばみの決定も
相応に行なわれる。
【0158】分析された色ばみのa−b−色値は、画像
の明るさおよび画像の暗さに対する分析された明度値
(画像範囲の分析)とともに、画像設定に対する予設定
値である。
【0159】パラメータ色ばみ低域に対する予設定値の
決定 パラメータ色ばみ低減によって、色ばみ補正の程度を、
最小の色ばみ補正(色ばみ低減=0、色ばみは維持され
る)と最大の色ばみ補正(色ばみ低減=10、完全な色
ばみ補償)との間で確定することができる。
【0160】通常の色ばみのある原画において一般に、
色ばみ低減の平均値によって、部分的な色ばみ補正のみ
が実施される。
【0161】分析された色ばみに対して、分析データの
評価の際に、色ばみ低減に対する予設定値が決定され
る:−小さな分析領域(例えばBL1C1)からの色ば
み分析の結果は、より大きな分析領域BLCからの結果
より一層信頼性がある。
【0162】−色ばみの強度にも、ある程度の不確かさ
が付随している。小さな色ばみは、大きな色ばみよりも
尤もらしい。
【0163】それ故に、色ばみ低減の画像に依存した確
定は、 −分析された色ばみの評価領域 −分析された色ばみの強度 に依存して、次の分類パターンに従って行なわれる:
【0164】
【表1】
【0165】この分類の結果として、分析された色ばみ
値に対して、パラメータ色ばみ低減に対する予設定値が
生じる。
【0166】原画の種類(反射式/透過式)に応じて、
異なったパラメータ値が上記分類パターンにおいて予め
与えられている。
【0167】 画像グラデーションの分析 画像グラデーションの分析方法の原理 原画の満足できる複製は大抵、 −画像の明るさ/暗さの正しい調整(画像レインジの分
析) −色ばみ補正(色ばみの分析) −標準グラデーションを予め定めること(ジョブ−パラ
メータ化)によって既に実現される。
【0168】申し分ない複製品質のためにはさらに別の
改善が必要である。画像にとって重要なディテールは、
相応の階調値領域において選択的に増幅によってコント
ラスト増強によって強調しなければならない。しかしこ
のことは、画像にとって重要でない階調値領域(画像前
景または画像背景)のコントラストの低減を犠牲にして
しか行うことができない。
【0169】このコントラスト補正は、原画の画像内容
に整合された、グラデーション補正の特性曲線経過によ
って行われる: −グラデーション特性曲線が比較的急峻:→コントラス
ト増強 −グラデーション特性曲線が比較的平坦:→コントラス
ト緩和 申し分ないコントラスト補正のために重要なのは、画像
にとって重要な階調値領域と画像にとって重要でない階
調値領域との正しい区別および補正グラデーション特性
曲線経過の適当な確定である。
【0170】原画分析は、原画の明度分布を、コントラ
ストは低いが画像にとって重要な領域に関して評価し、
このコントラストの低い画像ディテールの階調値領域の
場所を局限しかつそこから、原画に整合されたコントラ
ストを高めるグラデーション補正を導出することができ
る。
【0171】ヒストグラム修正の方法は基本的に、この
グラデーション補正の自動決定のために申し分なく適し
ている。というのは統計学的な画像分析およびコントラ
スト知覚に関するモデル紹介に基づいて自立して、固有
の原画に整合された、コントラスト補正のための特性曲
線経過が計算されるからである。
【0172】ヒストグラム修正の原理(図12) ヒストグラム修正の方法においてコントラスト変更は画
像値の頻度分布(ヒストグラム)に基づいて実施され
る。オリジナル画像の画像値は変換を介して、処理され
た画像のヒストグラムが所定の経過をとるように分類し
直される。
【0173】“等頻度化”の方法のシーケンス 1.画像値の頻度分布の決定 2.変換特性曲線の計算 変換特性曲線は、頻度分布の和頻度に相応しかつヒスト
グラム値の累算によって計算される。
【0174】3.変換特性曲線を介する画像値の変換 グラデーションとしての変換特性曲線による画像値の変
換後、処理された画像のヒストグラムは変化された経過
を示す(図12)。
【0175】画像値(連続的な画像値)の非常に小さな
段階付け(量子化)の理想の場合、ヒストグラムは正確
に均一に分布されている。
【0176】画像値の非常に大まかな量子化の場合(離
散的な画像値)、画像値段の再分布によって画像値の均
一分布は得られないが、頻度ピークは拡幅されかつ著し
く扁平化される。
【0177】“等頻度化”の結果 “等頻度化”の方法に従って決定されたグラデーション
特性曲線は、 −頻度の高い画像値の階調値領域における画像値段階の
拡張によってコントラスト増強作用し(→急峻な特性曲
線経過)、 −頻度の低い画像値の階調値領域における画像値段階の
まとめによってコントラスト緩和作用をする(→平坦な
特性曲線経過)。
【0178】注: “等頻度化”の方法を、Lab−色値の知覚的に等間隔
の明度値に使用することにより、原画の知覚された画像
値の均一分布が得られる。このことは、視感上の知覚に
整合された、“ヒストグラム−誇張”の方法に相応す
る。
【0179】画像グラデーション分析における仮定 原画の画像にとって重要な階調値領域は、グラデーショ
ン補正によってコントラスト(“図面”)を強調すべき
である。
【0180】コントラスト補正は色値の明度補正であ
る。それ故にコントラストは低いが、画像にとって重要
な画像領域の階調値領域は、明度値の頻度分布(明度ヒ
ストグラム)の経過から決定される。
【0181】ヒストグラム修正の方法に従ったコントラ
ストを高めるグラデーション補正の計算は次の仮定に基
づいている: −ヒストグラムにおける頻度ピーク(局所的な最大値)
は僅かなコントラストを有する原画領域から呼出され
る。
【0182】−頻度ピークに相応する階調値領域は、コ
ントラストを強調すべき画像にとって重要なディテール
を含んでいる。(→補正グラデーションの急峻な特性曲
線経過)−あまり頻度の高くない階調値領域は画像にと
って重要でなく、それ故にコントラストを緩和すること
ができる。(→補正グラデーションの平坦な特性曲線経
過)頻度ピークに相応する階調値領域は大抵、画像の前
景および背景の比較的コントラストの低い画像領域また
は画像にとって重要でなくかつ、コントラストを強調す
る必要がない面状の画像ディテールに属している。
【0183】それ故に明度値の頻度分布は、画像にとっ
て重要な原画領域からのみ決定するようにしてよい。
【0184】原画の、画像に重要な領域および画像にと
って重要でない領域への分割は、統計学的な仮定に基づ
いて部分画像セグメンテーションによって行なわれる: −ストラクチャを有する原画領域は画像にとって重要で
ある。
【0185】−ストラクチャは、明度ヒストグラムから
統計学的なパラメータによって導出される。
【0186】画像グラデーション分析の実施 画像にとって重要な原画領域から明度値の頻度分布を決
定するために、原画は幾何学的に部分画像マトリクス
(例えば16×16の部分画像)に分割される。
【0187】それぞれの部分画像に対して、明度のヒス
トグラムが別個に決定される(部分画像ヒストグラ
ム)。
【0188】画像グラデーション分析の評価および結果 部分画像ヒストグラムが統計学的な方法によって評価さ
れ、かつ画像にとって重要な部分画像が分類される。分
類された部分画像の部分ヒストグラムから、画像にとっ
て重要な原画領域からの明度値の頻度分布に相応する和
ヒストグラムが計算される(図13)。和ヒストグラム
から、グラデーション補正の経過の導出がヒストグラム
修正の方法に従って行なわれる。
【0189】コントラスト補正の強度は補正係数を介し
て設定可能である。補正強度は画像に依存して確定され
る。
【0190】明度ヒストグラムから決定されたコントラ
スト補正は純明度補正として、色画像値における中立グ
ラデーション変化を介して計算される。グラデーション
特性曲線に対して、画像の明るい値と画像の暗い値との
間の基準ないし支持値が決定される。
【0191】画像グラデーション分析の実施 画像グラデーション分析の際にデータ検出のために原画
は、規則的に配置された部分画像に分割される(例えば
16×16の同じ大きさの矩形の画像部分の部分画像マ
トリクス)。
【0192】予備走査時の画像データが画像メモリ領域
から走査線および画素毎に読出されかつそれぞれの部分
画像に対してLab−画像値の明度成分から別個に明度
値の頻度分布(部分ヒストグラム)が決定される。
【0193】画像グラデーション分析の評価 画像グラデーション分析の際のデータ評価は、 −画像にとって重要な部分画像の分類 −分類された部分画像の部分画像ヒストグラムからの和
ヒストグラムの決定 −明度値の和ヒストグラムからのグラデーション補正の
特性曲線経過の導出 画像にとって重要な部分画像の分類 画像にとって重要な画像部分および画像にとって重要で
ない部分画像の決定は、統計学的なヒストグラムパラメ
ータ“ばらつき”(標準偏差)と、“最も頻度の高い画
像値の相対的な面積成分”の分類によって行われる。
【0194】ヒストグラム−パラメータ“ばらつき”
(標準偏差) パラメータ“ばらつき”は、画像値の、ヒストグラム分
布の平均値からの平均偏差に対する尺度である。
【0195】パラメータ“ばらつき”の小さい値を有す
る部分画像はおそらく僅かなストラクチャを含んでお
り、従って画像にとって重要でない。パラメータ“ばら
つき”の大きな値を有する部分画像はおそらく数多くの
ストラクチャを含んでおり、従って画像にとって重要で
ある。
【0196】画像にとって重要な領域と画像にとって重
要でない領域との分類は、パラメータ“ばらつき”のし
きい値を介して行われる。部分画像のパラメータ“ばら
つき”の値が前以て決められたしきい値より小さけれ
ば、部分画像はストラクチャ少ないものとして分類され
る。
【0197】パラメータ“ばらつき”の大きな値から、
例えば異なった明度の(2つの)ストラクチャの少ない
大面積の画像領域を有する画像において(“2モード”
のヒストグラム分布)、部分画像における数多くのスト
ラクチャが一義的に推測されない。このような形式の画
像を識別するために、パラメータ“相対面積成分”が用
いられる。
【0198】ヒストグラムパラメータ“最も頻度の高い
画像値の相対面積成分” パラメータ“相対面積成分”は、原画の平坦性ないし単
調さ、即ち部分画像におけるストラクチャの少ない画像
領域の成分に対する尺度である。パラメータ“相対面積
成分”は、部分画像における画像値の総数に関して最も
頻度の高い画像値の相対成分を表している。
【0199】パラメータ“相対面積成分”の大きな値を
有する部分画像はおそらく、少ないストラクチャを含ん
でおり、従って画像にとって重要でない。パラメータ
“相対面積成分”の小さな値を有する部分画像はおそら
く、数多くのストラクチャを含んでおり、従って画像に
とって重要である。
【0200】画像にとって重要な領域および画像にとっ
て重要でない領域への分類も、パラメータ“相対面積成
分”のしきい値SwFlAntを介して行われる。“最
も頻度の高い画像値の相対面積成分”が前以て決められ
たしきい値より大きければ、この部分画像はストラクチ
ャの少ないものとして分類される。
【0201】部分画像の分類の実施 すべての部分画像に対する統計学的なヒストグラム−パ
ラメータの決定 −SDev:パラメータ“ばらつき”(標準偏差) −FlAnt:パラメータ“最も頻度の高い画像値の相
対面積成分” ヒストグラム−パラメータの定義: ヒストグラム−パラメータに対するしきい値の確定 −SwSDev:パラメータ“ばらつき”(標準偏差) −SwFlAnt:パラメータ“最も頻度の高い画像値
の相対面積成分” パラメータ“ばらつき”および“相対面積成分”から画
像にとって重要な部分画像を次の分類パターンに従って
決定:
【0202】
【表2】
【0203】部分画像は、パラメータ“ばらつき”の値
が前以て決められたしきい値より大きくかつパラメータ
“相対面積分”の値が前以て決められたしきい値より小
さいときにのみストラクチャを含んでおり、従って画像
にとって重要として分類される。
【0204】ヒストグラム−パラメータ“ばらつき”
(標準偏差) 部分画像の、多くのストラクチャを有する画像にとって
重要な部分画像および僅かなストラクチャしか有しない
画像にとって重要でない部分画像への分類は、ヒストグ
ラムパラメータ“ばらつき”に対するしきい値を介して
行なわれる。2つの類への分割は、しきい値の確定に依
存している。明度ヒストグラムを決定するために十分な
数の、画像にとって重要な部分画像を得るために、しき
い値は画像に依存して確定しなければならない。
【0205】多くのストラクチャを有する原画の場合
(多数の部分画像がストラクチャを含んでいる)、しき
い値は比較的大きく選択することができる。
【0206】僅かなストラクチャを有する原画の場合
(僅かな数の部分画像しかストラクチャを含んでいな
い)、しきい値は比較的小さく選択しなければならな
い。
【0207】しきい値の画像に依存した確定のために、
個々の部分画像のパラメータ“ばらつき”の値の頻度分
布が用いられる。
【0208】しきい値の画像に依存した確定の原理 しきい値Sは、頻度分布を2つの部分に分け(図1
4)、これらは別個の頻度分布と見做される。
【0209】この2つの分布に対して“情報内容”(エ
ントロピー)が計算される。エントロピー関数Φ(S)
は、しきい値Sに依存して2つの個別の分布のエントロ
ピーの和として定義される。
【0210】しきい値の確定のための判断基準 しきい値は、エントロピー関数Φ(S)が最大になる、
ないし最大値の90%に達する所の値Sである。
【0211】ヒストグラムパラメータ“最も頻度の高い
画像値の相対面積成分” パラメータ“相対面積成分”のしきい値に対して固定値
が前以て決められる。しかし相対面積成分の計算の際
に、最も頻繁に累算すべき画像値の数が画像範囲(明度
の最小/最大値)に依存して決定される。
【0212】グラデーション補正の特性曲線経過の決定 分類された画像にとって重要な部分画像の部分画像ヒス
トグラムから、同じ画像値に属する頻度値の加算によっ
て和ヒストグラムが計算される。
【0213】この和ヒストグラムは、画像にとって重要
な原画領域の明度値の頻度分布を表わしている。
【0214】補正グラデーションの特性曲線経過G
(L)の決定(図16)は、和ヒストグラムH(i)の
ヒストグラム値の累算によってヒストグラム修正の方法
に従って行なわれる:
【0215】
【数5】
【0216】 ただしL :明度値 領 域:H Min…H Max G(L):補正された明度値 その際ヒストグラム値の累算は、原画の明度範囲の分析
された最小値および最大値(画像の明るい値および画像
の暗い値)の間でのみ実施される。
【0217】特性曲線G(L)の平滑化は、方法“平滑
化平均値”に従って低域フィルタリングによって行なわ
れる: その際平滑化された特性曲線値は、隣接する平滑化され
ない値からの重み付けされた和として計算される。重み
付け係数の特別な選択によって、平均化間隔において
(5つの値)最適な平滑化が最小偏差を有する3次の多
項式によって二乗偏差において実現される: 重み付け係数は次の表に示されている
【0218】
【表3】
【0219】コントラスト補正のための特性曲線経過
(グラデーション補正)は、制限された数の基準ないし
支持値(例えば16個の基準値)によって表わされる。平
滑化された特性曲線値からの基準値の選択は、できるだ
け視感上等間隔に行なわれる。
【0220】コントラスト補正の可変設定 コントラスト補正は、その経過が明度ヒストグラムから
ヒストグラム−修正の方法に従って導出されるグラデー
ション特性曲線を介して行なわれる。このグラデーショ
ンを直接使用すると大抵、視感上強すぎる補正が生じ
る。
【0221】それ故に付加的なコントラスト補正の強度
は、パラメータ補正係数を介して最小補正(0%)から
最大補正(100%)まで設定可能である。
【0222】補正係数を介するコントラスト補正の可変
設定 明度ヒストグラムからヒストグラム−修正の方法に従っ
て補正グラデーションHG(ヒストグラムグラデーショ
ン)が決定される(図17)。
【0223】ヒストグラムグラデーションの使用は10
0%補正に相応する。線形グラデーションLGにより付
加的な補正は生じない(0%補正)。
【0224】原画に対する可変のコントラスト補正は、
その特性曲線経過がヒストグラムグラデーションHGの
成分と線形グラデーションLGの成分とから組合わされ
ている補正グラデーションKGを介して行われる。
【0225】ヒストグラムグラデーションHGの、補正
グラデーションKGにおける相対成分を、補正係数Kが
表わしている。
【0226】補正係数K: KG=k*HG+(1−k)*LG 補正係数Kの大きさに対して、ヒストグラム分布の統計
学的なパラメータから提案が導出される。
【0227】補正係数の画像に依存した確定 コントラスト補正の強度は補正係数を介して最小の補正
から最大の補正まで設定可能である。
【0228】計算されたグラデーション経過(最大の補
正)の、線形のグラデーション経過(最小の補正)から
の平均二乗偏差は、コントラスト補正の“視感上の”強
度に対する尺度である。(RMS値は、視感上等間隔の
明度−画像値Lから決定される。)大きなRMS−値は
強いコントラスト補正に相応する。
【0229】小さなRMS−値は僅かなコントラスト補
正に相応する。
【0230】しかしコントラスト補正のために計算され
たグラデーション経過のRMS−値は一般には視感上必
要な補正に相応しない。
【0231】コントラスト補正の必要な強度は一般に、
明度値の頻度分布の経過に依存している。著しく偏った
(著しく明るい/著しく暗い)ヒストグラム経過を有す
る原画は大抵、比較的強い補正を要求する。比較的一様
なヒストグラム経過を有する原画は大抵、比較的僅かな
または小さな補正を要求する。
【0232】ヒストグラム分布が比較的一様であるかま
たは強く偏っているかは、統計学的なヒストグラムパラ
メータ“歪度”および“尖度”から導出される。
【0233】パラメータ“歪度”(対称性係数)は、ヒ
ストグラム分布の枝の不均質性を表す。パラメータ“尖
度”は、ヒストグラム分布の経過(平坦である/尖って
いる)に対する尺度である。
【0234】ヒストグラムパラメータの定義: それ故に補正係数の確定は −計算されたコントラスト補正の強度(RMS−値)お
よび −明度分布の経過(“歪度”/“尖度”) に依存して次のステップに従って行なわれる: ヒストグラムグラデーションのRMS−値の計算(RM
S−実際値) コントラスト補正のために計算されたグラデーション特
性曲線のRMS−実際値(ヒストグラムグラデーショ
ン)は、ヒストグラムグラデーションの、線形グラデー
ションからの平均二乗偏差として決定される(図1
8)。
【0235】ヒストグラムグラデーション(HG)のR
MS−実際値(RMSgrd)の計算は次式に従って行
われる:
【0236】
【数6】
【0237】ただし δ=補正された画像値(ヒストグラムグラデーション
HG)の、補正されない画像値i(線形グラデーション
LG)からの偏差 N =偏差δの数 コントラスト補正のRMS−予設定値の決定(RMS−
目標値) 分類された画像にとって重要な部分画像の明度ヒストグ
ラムから、統計学的なパラメータ“歪度”および“尖
度”が計算され、かつヒストグラム経過は、パラメータ
“歪度”(絶対値)および“尖度”のしきい値を介して
3つの領域“均衡がとられている”,“偏っている”お
よび“著しく偏っている”へ分類される。
【0238】
【表4】
【0239】この表において補正に対するRMS−予設
定値が示されている。
【0240】 Rms1 弱い Rms2 弱い Rms3 中間 Rms4 中間 Rms5 強い KSw1,KSw2:パラメータ“尖度”のしきい値 SSw1,SSw2:パラメータ“歪度”のしきい値 分類の結果として、原画分析から導出された必要なコン
トラスト補正に対するRMS予設定値Rmsが生じ
る。
【0241】補正係数の計算 計算された補正グラデーションのRMS−予設定値(R
MS−目標値)とRMS−実際値との比較から、補正係
数の必要な値が次式に従って計算される:
【0242】
【数7】
【0243】補正係数の値は、0.0(最小補正)と
1.0(最大補正)との間にある。補正係数の計算が
1.0より大きな値を生じると、値は1.0に制限され
る。
【0244】ヒストグラムの統計学的な評価 画像値の頻度分布(ヒストグラム) 画像は、一連の画像値:x,…,xから成ってい
る。
【0245】ただしN=画像値x:1,…Mの値領域
における画像値の総数 ヒストグラム:H(i),i=1,…,M H(i)は、値iを有する画像値xの数である。
【0246】ヒストグラム分布の統計学的なパラメー
タ:画像値の数Nは次式に従って表わされる:
【0247】
【数8】
【0248】平均値Meanは次式に従って表わされ
る:
【0249】
【数9】
【0250】頻度分布の平均値は、分布の別の画像値が
平均してその回りに集まる所の画像値である。
【0251】分散Varは次式に従って表わされる:
【0252】
【数10】
【0253】標準偏差:SDeV=√Var “ばら
つき” 標準偏差ないし分散は、画像値の、分布の平均値からの
平均偏差に対する尺度である。
【0254】この標準偏差が小さければ、画像値は平均
して平均値の近傍にある(狭い頻度分布)。
【0255】標準偏差が大きければ、画像値の、平均値
からの比較的大きな偏差が比較的頻繁に生じる(広い頻
度分布)。
【0256】パラメータ“最も頻度の高い画像値の相対
面積成分” パラメータ“最も頻度の高い画像値の相対面積成分”を
決定するために、ヒストグラム値H(i)が、下降する
順序において分類される→Hs(i)。累算すべきヒス
トグラム値Hs(i)の数Sを予め定めることによっ
て、次のように“相対面積成分”FlAnt(S)が計
算される:
【0257】
【数11】
【0258】相対面積成分は、画像値の総数に関連した
S個の最も頻度の高い画像値の相対性分Sを表わしてお
りかつ原画の“平坦さないし単調さ”に対する、即ち原
画におけるストラクチャの少ない画像領域の成分に対す
る尺度である。
【0259】歪度Skewは次式に従って表わされる:
【0260】
【数12】
【0261】尖度Kurtは次式に従って表わされる:
【0262】
【数13】
【0263】パラメータ“歪度”(対称性係数)は、分
布の枝の不均質性、即ち画像値の、平均値からの正の偏
差および負の偏差の差を表わす。
【0264】対称性係数は、頻度分布が大きな値に向か
って長い枝を有しているとき、正である。頻度分布が小
さな値に向かって長い枝を有しているとき、対称係数は
負である。
【0265】対称的な頻度分布に対して、対称性係数は
近似的に零である。
【0266】パラメータ“尖度”は、頻度分布の、正規
分布に対して相対的な経過(平坦である/尖っている)
に対する尺度である(図19)。
【0267】パラメータ“尖度”が小さいないし負であ
るとき、頻度分布は平坦な経過を示す(幅広の頻度分
布)。
【0268】パラメータ“尖度”が大きいとき、頻度分
布は尖った経過を示す(狭い頻度分布)。
【0269】
【数14】
【0270】上式で表わされる、頻度分布hに対する分
位数Q(h)(0<h<1)は、累算された頻度が値h
をとる画像値Qである。(h=0.5→中間、h=0.
25およびh=0.75→下側/上側の分位数)図20
は、実例として反射性の原画または透過性の原画を点ご
とに走査するカラー画像スキャナーが示されている。光
源21,22は、任意に位置決め可能な原画23を走査
する。原画を透過したないし反射した光は、カラーフィ
ルタ25を備えたビームスプリッタブロック24におい
て種々異なるスペクトル成分の3つの部分ビームに分解
される。一般に赤、緑および青で呼ばれる色成分は、光
電受光器26においてアナログ形式の色測定値に変換さ
れ増幅される。アナログ信号のダイナミックレンジは約
10の3〜4乗になる。視覚的な明度感覚に整合された
事前の信号歪曲化(ひずみ付与)により、必要に応じて
このダイナミックレンジをディジタル形式の画像信号処
理において支配的に用いられている信号分解能に、例え
ば8ビットの信号分解能に整合させることができる(2
7)。
【0271】次に、上記のアナログ信号はアナログ/デ
ィジタル変換され(28)、個所に依存する色値信号R
(x,y)、G(x,y)、B(x,y)として適切な
形式で記憶される。この場合、ディジタル化は、ディジ
タル値0が絶対黒(透過率または反射率0.0)に相応
するようにし、ディジタル値255が基準白(透過率ま
たは反射率1.0)に相応するように行われる。しか
し、白にオーバーフローレンジを設けるようにした別の
対応づけも可能である。カラー原画の透過率からディジ
タル階調への伝達関数が既知であることから、補間法に
より上記のディジタル値から透過率値を逆に求めること
ができる。
【0272】図21には、3次元の色空間変換器の構成
が示されている。このユニットはテーブルメモリ(LUT;
Look-up-Tabelle)として構成されており、このメモリ
内には、関数にしたがって対応づけられた入力値により
アドレス指定できるように、算出された出力値が記憶さ
れている。出力値の算出は、本来の動作の前に設定調整
時相中または較正時相中において行われる。この算出は
入力色空間の理論的に可能なすべての色値に対して、ま
たは有利にはまず始めに粗く段階づけられた色値の補間
値支持基準値枠に対してのみ行われ、その際、実際に必
要とされるすべての色値は3次元の補間計算により求め
られる。
【0273】出力色値は、所定の入力または出力ユニッ
トに対して特有のものである。ユニットを交換する際に
は、あるいはユニットにおいて変更を行なう際には、こ
れらの出力値を新たに求める必要がある。
【0274】入力値はレジスタ41に一時記憶され、以
降の動作のためにそれぞれ5つの最上位ビット(MS
B)と3つの最下位ビット(LSB)へ分解される。用
いられる補間法に応じてシーケンサ46を用いることに
より加算器42を介して、粗く段階づけられた3次元の
LUT43の次に位置する補間点が呼び出され、これに
合わせて補間値のための相応の評価係数が呼び出される
(47)。乗算器/累算器44において、補間値の重み
付けされた和の形成が行われる。この結果は出力レジス
タ45内に格納される。
【0275】図22には、カラー画像スキャナーに対す
る近似解の形式で粗く段階づけられたLUTの補間値を
算出する様子が示されている。LUTを制御するための
5つの最上位ビットを選択することにより、3つのすべ
ての入力値に対する8段階のテーブルの段階づけが行な
われる。したがってすべての組み合わせに対する色値
{R,G,B}={0,8,16,...248}を算
出する必要がある。
【0276】この目的で、色値R,G,Bは、まず始め
に逆の事前の歪曲化(ひずみ付与)(等化)により線形
化される。このようして得られた原画の透過率値または
反射率値は、マトリクス化、スケール化ならびに色空間
変換によって所望の出力色空間の色値に変換され、適切
な量子化の後、LUT内に記憶される。この計算につい
ては以下で詳細に説明する。
【0277】図23には、カラー画像スキャナーの実例
における入力較正の方法シーケンスが示されている。図
20において実例として示されたカラー画像スキャナー
を用い、そこに示された方法にしたがって適切なカラー
原画61の色の測定が行われる。色値は近似解により所
望の内部色空間に変換される(62)。走査ユニットの
スペクトル特性は理想的ではないので、色測定値は一般
的に誤ったものであり、したがって複製技術で要求され
る品質で原画走査を行なうことはできない。変換テーブ
ルを補間点ごとに補正するのが好適であると判明してい
る。その際、種々異なる色素により生じるメタメリーの
問題を考慮することができる。
【0278】さらにカラー原画はスペクトル光度計によ
り測定される。これにより得られた標準色値(X,Y,
Z)は精確な換算により内部色空間に変換され(6
4)、近似解の値と比較される(65)。このようにし
て算出されたエラーベクトル全体から、後述の方法にし
たがって補正テーブルが算出される(63)。近似なら
びに補正テーブルは1つの新たなテーブルに計算しなお
され、この新たなテーブルはカラー画像走査に対して決
定的なものとなる。必要に応じてこの補正プロセスは、
品質をさらに改善する目的で近似として上記の新たなテ
ーブルを用いて反復することができる。
【0279】この補正方法は、色素および担持材料のス
ペクトル特性を正しく考慮できるようにするために、そ
れぞれの重要な原画材料に対して実施する必要がある。
【0280】テスト原画として、例えばコダック社の色
テーブル(Q60−A,−B,C)のような例えば複数
の色領域を有する色テーブルを用いることができる。複
数の色領域およびその頻度分布は、この方法に対して適
切に選択する必要がある。これらの色領域は視覚的に均
等に分割されて原画の色空間をカバーすべきであって、
著しく彩色された色よりも僅かに彩色された色が頻繁に
生じるときには、この領域を比例関係以上にカバーする
ようようにすべきである。
【0281】計算法 近似解法 カラー画像スキャナーの走査ユニットにおいて、色値の
測定は一般的に3領域法にしたがって行われる。走査ユ
ニットのスペクトル値関数は、1931年のCIEの標
準オブザーバのスペクトル値関数に、またはこれによる
適切な線形の組み合わせに相応しなければならない。こ
のスペクトル値関数(r,g,b)は、以下のようにし
て得られる: 式1 r(λ)=c × S(λ)× π(λ)× R(λ) g(λ)=c × S(λ)× π(λ)× R(λ) b(λ)=c × S(λ)× π(λ)× R(λ) r(),g(),b()=走査ユニットのスペクトル値
関数 c ,c ,c =装置の定数(増幅係数) π ,π ,π =カラーフィルタのスペク
トル透過曲線 S(),R() =光源および受光器のスペクト
ル値関数 式1を用いることにより、色値(R,G,B)はカラー
原画の色刺激関数の積分によりスペクトル値曲線の畳み
込みにしたがって得られる。
【0282】
【数15】
【0283】この場合、Φ(λ)=原画の色刺激関数で
ある。
【0284】そして次のステップにおいて、色値(R,
G,B)は通常、事前の歪曲化により人間の目の視覚感
度に適合化されてから、ディジタル化され伝送される。
したがって上記の事前の歪曲化は、1931年のCIE
XYZ 標準色空間への変換の前に元に戻さなければな
らない。この変換はマトリクス化により行われる: 式3 X a111213 R Y = a212223 × G Z a313233 B マトリクス化係数の決定は、走査ユニットのスペクトル
関数が既知であれば適合化計算により行なうことができ
る。このスペクトル関数が既知でなければ、上記の係数
は比色により規定された色テーブルの色領域を測定する
ことにより実験的に求めなければならない。
【0285】この実施例の場合、マトリクス係数の算出
はスペクトル値関数の適合化により行われ、この場合、
この適合化は、スペクトル補間点の大多数に関する2乗
誤差の和が最小になるように行われる。この算出は以下
の式にしたがって行われる。
【0286】式4 Σ(a11×ri+a12×gi+a13×bi−xi2= Min Σ(a21×ri+a22×g+a23×bi−y2= Min Σ(a31×ri+a32×g+a33×bi−Xi2= Min この場合、 r,g,b= カラー画像スキャナーのスペクト
ル値関数の補間値 x,y,z= 1931年のCIE XYZ の標
準スペクトル値関数の補間値 i = 10nmのインターバルを有する80nm〜7
80nmの範囲におけるスペクトル補間点 である。
【0287】マトリクス化係数の算出は数値的に簡単で
あり、係数の変更により行われる。この場合これに続い
て、R,G,B=1.0に対し標準色値X,Y,Z=
1.0になるように正規化が行われる。基準白において
等しい信号レベルへの色値の整合により、エネルギース
ペクトルの色光の種類Eに関連づけられた標準色値が算
出される。複製技術において一般的な色光の種類が白色
基準として所望される場合には、色調変更のために文献
により公知の”フォン クリース(von Kries)”変換に
よってこのことを行なう必要がある。このことはXYZ
−色値の新たなマトリクス化により行われる。このマト
リクスは、式3に記載されたマトリクスといっしょに算
出できる。
【0288】さらに次のステップにおいて、XYZ−値
から所望の内部的な表現への変換が行われる。この変換
はここでは、1976年のCIEのCIELAB−色空
間の実例において説明する。他の色空間に対しても以下
の計算は等価的に行われる。
【0289】式5 L* = 116 × f(Y/Yn)−16 a* = 500 × [f(X/Xn)−f(Y/Yn)] b* = 200 × [f(Y/Yn)−f(Z/Zn)] ここにおいて、 f(X/Xn)=(X/Xn)の(1/3)乗(X/Xn>0.008856に 対し) =7.787×(X/Xn)+16/116(X/Xn<0.0 08856に対し) f(Y/Yn)=(Y/Yn)の(1/3)乗(Y/Yn>0.008856に 対し) =7.787×(Y/Ym)+16/116(Y/Yn<0.0 08859に対し) f(Z/Zn)=(Z/Zn)の(1/3)乗(Z/Zn>0.008856に 対し) =7.787×(Z/Zn)+16/116(Z/Zn<0.0 08856に対し) さらにXn,Yn,Znは所望の光形式の白色基準であ
る。
【0290】式5にしたがって算出された色値L*,a
*およびb*は、内部的な表現の既存のディジタル階調
で表わす必要がある。明度L*の値の範囲は0と100
の間であり、主要色の彩色性a*およびb*の値の範囲
は−100と+100の間である。内部分解能が8ビッ
トないし256ビットのディジタル階調である場合、上
述の値の範囲はこのディジタル階調で表わす必要があ
る。
【0291】明度L*は、スケーリングファクタを用い
ることによりディジタル階調の完全な範囲で表わすこと
ができる。彩色性a*およびb*の場合、もっぱら正の
値で作業する目的で、色空間変換器の補間ステップの手
法に応じてゼロ点のシフトが必要である。可能な量子化
は次の式で表わされている。
【0292】式6 L = [L×L*] a = [a×a*] + a = [b×b*] + b この場合、 L ,a ,b =CIELAB−色値 L ,a ,b =量子化係数 a ,b =ゼロ点オフセット [ ..] =次の整数への丸め関数 であり、さらに、 L =255/100,a ,b =100/12
8,a ,b =128である。
【0293】算出法 較正 色空間補間における色値に対する32×32×32=3
2768個の補間点を有する補間値支持構成の場合、比
較的僅かな個数の色値による補償法にしたがって入力較
正を行なうと好適である。このことを以下の方法におい
て説明する。
【0294】適切なテストテーブルの平均化されたRG
B色値は、前述の方法にしたがって色空間変換によりC
IELAB色値に換算される。上記のテストテーブルを
用いた場合、色空間において近似的に等しい間隔で分割
された236個の色値が得られる。さらにこのテストテ
ーブルの色領域は、例えばD65のような所望の内部の
光形式において比色計により測定され、その明度範囲に
おいて近似解により得られた範囲の領域に整合される。
好適にはこのことは原画の最も明るい色領域で行われ
る。整合ファクタは絶対的な原画色値を算出するために
記憶することができる。次に、近似解の色値とスケール
化された精確な色値の差によりテストテーブルに対する
色空間変換のエラーが再現される。色変換の品質に対す
る指標としての平均値および標準偏差を、公知の方法に
より算出することができる。
【0295】変換テーブルの補間点に対する補正値の算
出は、すべての色値の差を重み付けして加算することに
より行われる。この場合、重み付け関数は、実際の補間
点近傍のテスト原画の色領域をいっそう隔たった色領域
よりも強く考慮する。重み付け関数の選択によりこの方
法の品質ならびに近似現象が定まる。この場合、4次の
逆間隔関数は著しく有用であることが判明した。
【0296】式7 L*rgb <−L*rgb + δL*rgb a*rgb <−a*rgb + δa*rgb b*rgb <−b*rgb + δb*rgb ここにおいて重み付けられたエラーは、 δL*rgb = Σ(f(rgb,i)×(L*(m)−L*(s))) /Σ(f(rgb,i)) δa*rgb = Σ(f(rgb,i)×(a*(m)−a*(s))) /Σ(f(rgb,i)) δb*rgb = Σ(f(rgb,i)×(b*(m)−b*(s))) /Σ(f(rgb,i)) であり、さらに間隔関数は、 f(rgb,i) =1/((L*rgb−L*i(m)) +(a*rgb−a*i(m)) +(b*rgb−b*i(m)) である。
【0297】この場合、 L*rgb ,a*rgb ,b*rgb =補間点RGBに対する色値 δL*rgb ,δa*rgb ,δb*rgb =補間点RGBに対する補正値 L*i(m),a*i(m),b*i(m)=i番目の色領域に対する精確な測定 値 L*(s),a*(s),b*(s)=i番目の色領域に対する近似値 である。
【0298】和iはすべての色領域にわたって有効であ
る。式7に記載されたアルゴリズムは、色空間変換テー
ブルのすべての補間点に対して実施される。そして原画
のRGB−色値はこの新たなテーブルを用いて変換でき
る。この時点で生じた差から、平均化されたエラーを新
たに求め標準偏差を求めることができる。使用するため
にそれらのエラーが過度に大きければ、変換における所
望のエラーに達するまで、つまり所望のエラーを下回る
まで、近似解として上記の新たなテーブルを用いて較正
を繰り返すことができる。
【0300】参考文献 Richter, M. Einfuehrung in die Farbmetrik deGruy
ter-Verlag Berlin 1981Hunt, R.W.G Measurting Col
orJ.Wiley & Sons 1989CIE-Publikation No.15.2 (198
6) ColorimetryCentral Bureau of the CIE, Wien
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー画像処理システムの概略を示す線図であ
る。
【図2】カラー画像処理システムに対する相関処理モデ
ルを示す線図である。
【図3】CIELAB−色空間を示す線図である。
【図4】ヒストグラムの特性経過からの画像明値及び暗
値決定の様子を示す図である。
【図5】画像明値LMaに対する明度領域の確定、設定
の様子を示す図である。
【図6】ヒストグラム経過分類および画像明値LMax
確定、設定の様子を示す図である。
【図7】形状ファクタCLに直線的関係性および非直線
的関係性を以てのLOとLとの間での画像明値LMax
の決定の様子を示す図である。
【図8】ヒストグラム経過に依存しての画像明値の確
定、設定の様子を示す図である。
【図9】分類領域明度および彩色正を有するLab−色
空間を示す線図である。
【図10】色ばみの分析の際のデータ検出を説明する図
である。
【図11】分析領域明度L1/L2に対するしきい値が
確定されている典型的なヒストグラム経過を示す線図で
ある。
【図12】連像的な画像値および離散的な画像値を有す
る“等頻度化”方法の原理を示す線図である。
【図13】画像とって重要な部分画像の分類が行われな
いヒストグラムの経過(a)および画像にとって重要な
部分画像の分類が行われたヒストグラムの経過(b)を
示す線図である。
【図14】僅かなストラクチャを有する原画および多く
のストラクチャを有する原画におけるパラメータ(ばら
つき)の頻度分布を示す線図である。
【図15】確定されたしきい値を有するエントロピー−
関数Φ(S)の典型的な経過を示す線図である。
【図16】グラデーション補正の特性曲線経過を決定す
る方法を説明する線図である。
【図17】コントラスト補正の可変の設定を説明する線
図である。
【図18】ヒストグラム−グラデーションのRMS−値
を示す線図である。
【図19】ヒストグラム−パラメータ“歪度”および
“劣度”の異なったヒストグラム分布および値を示す線
図である。
【図20】カラー画像スキャナの構成図である。
【図21】3次元LUTを有する色空間変換器の構成図
である。
【図22】近似解計算を示す図である。
【図23】画像入力較正方法のシーケンス図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 390009232 Kurfuersten−Anlage 52−60,Heidelberg,Fe deral Republic of Germany (72)発明者 クルト ヘルフリート ヴィンケルマン ドイツ連邦共和国 キール 14 オーバ ーストコッペラー ヴェーク 10 ツェ ー (56)参考文献 特開 昭61−288662(JP,A) 特開 昭63−307953(JP,A) 特開 平3−297269(JP,A) 特開 平2−51979(JP,A) 特開 昭61−214865(JP,A) 特開 平1−196971(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再現すべき原画の解析方法であって、画像を取込む力機器の特性に依存した入力色空間の
    像値(R,G,B)を、複合的3次元の色空間変換を用
    いて、当該入力機の特性に依存しない視感特性的に等
    距離間隔の入力色空間ないし均等色空間Lbに変換
    し、画像処理用の機器及びシステムにて入力機器を用い
    て原画の点状及び線状の3色走査により得られた画像値
    の評価により、当該原画解析を行なう方法において、 上記の入力機器(1,2,3)が出力する第1のRGB
    色空間(14)の画像値を、L*,a*,b*=f
    (R,G,B)の関係に従って、入力機器の特性に依存
    しない表色系の視感特性に従う第2のCIEXYZ−色
    空間(15)の画像値L*,a*,b*に変換し、 画像処理用のセッティング値を求めるための原画の自
    析を上記第2色空間(15)の変換されたL*,a*,
    b*画像値を用いて実施し、当該原画の解析を画像特性
    レインジ、原画グラデーションおよび/又は色ばみに
    して実施するようにし、原画の画像特性レインジの解析
    手順を以下のように行う方法であって、明度ヒストグラ
    ムとして求められる、当該原画の取込まれたLab画像
    値(L,a,b)の明度値(L*)の頻度分布(H
    (L))に依存して の最大の明度値Lo及び原画の最小の明度値Toを
    求めて明度領域を確定し、画像明値(Lmax)を求め
    るための形状ファクタCLを、コントロールポイント
    L,L0により表わされる画像明領域のまわりの拡大さ
    れた明度領域内での頻度分布(H(L))の特性経過か
    ら計算し、画像暗値(Lmin)を求めるための形状フ
    ァクタCTgを、コントロールポイントT0,Tにより
    表わされる画像暗値領域のまわりの拡大された明度領域
    (T0,T4)の頻度分布(H(L))の特性経過から
    計算し、画像明値(Lmax)及び画像暗値(Lmi
    n)をそれぞれLoに対する任意の%値として定義付け
    得る下方のコントロールポイント(L,T0)における
    明度値と、上方、下方コントロールポイント(L0,
    L);(T,T0)における明度値間の差値から形状フ
    ァクタを考慮して生成した値 とを加えることにより算出
    し、 前記画像暗値(Lmin)画像明値(Lmax)との
    間に、再生さるべき原画の明度値存在するように対応
    づけるようにしたことを特徴とする原画の解析方法。
  2. 【請求項2】 再現すべき原画の解析方法であって、 画像を取込む入力機器の特性に依存した入力色空間の画
    像値(R,G,B)を、複合的3次元の色空間変換を用
    いて、当該入力機器特性に依存しない視感特性的に等距
    離間隔の入力色空間ないし均等色空間Labに変換し、
    画像処理用の機器及びシステムにて入力機器を用いて原
    画の点状及び線状の3色走査により得られた画像値の評
    価により、当該原画解析を行なう方法において、 上記の入力機器(1,2,3)が出力する第1のRGB
    色空間(14)の画像値を、L*,a*,b*=f
    (R,G,B)の関係に従って、入力機器の特性に依存
    しない表色系の視感特性に従う第2のCIEXYZ−色
    空間(15)の画像値L*,a*,b*に変換し、 画像処理用のセッティング値を求めるための原画の自動
    的解析を上記第2色空間(15)の変換された画像値L
    *,a*,b*を用いて実施し、当該原画の解析を原画
    グラデーションに関して実施するようにし、 画像処理用
    の装置およびシステムにおいて入力装置を用いて画素毎
    および走査線に沿った光電走査によって得られた画像値
    ないし色値の評価によって原画の画像グラデーションを
    補正する手順を以下のように行う方法であって、 解析すべき原画を幾何学的にある数の部分画像マトリク
    に分割し、 それぞれの部分画像に対して別個に、相応の部分画像に
    おける画像値ないし色値の明度成分の頻度分布を部分画
    像ヒストグラムとして決定し、 個々の部分画像の部分画像ヒストグラムをヒストグラム
    パラメータを用いて評価し、その際ヒストグラムパラメ
    ータはストラクチャの豊富な部分画像またはストラクチ
    ャの少ない部分画像に対する尺度となるものであり、 上記評価の際求められたストラクチャの豊富な部分画像
    を画像グラデーションに対して画像にとって重要と分類
    し、 画像にとって重要な部分画像の部分画像ヒストグラムか
    ら、画像にとって重要な部分画像における画像値ないし
    色値の明度成分の頻度分布に相応する和ヒストグラムを
    計算し 記和ヒストグラムからヒストグラム修正の方法に従っ
    て、コントラスト補正の目的で原画の画像グラデーショ
    ンに対する補正曲線を求めることを特徴とする原画の解
    析方法。
  3. 【請求項3】 再現すべき原画の解析方法であって、 画像を取込む入力機器の特性に依存した入力色空間の画
    像値(R,G,B)を、複合的3次元の色空間変換を用
    いて、当該入力機器の特性に依存しない視感特性的に等
    距離間隔の入力色空間ないし均等色空間Labに変換
    し、画像処理用の機器及びシステムにて入力機器を用い
    て原画の点状及び線状の3色走査により得られた画像値
    の評価により、当該原画解析を行なう方法において、 上記の入力機器(1,2,3)が出力する第1のRGB
    色空間(14)の画像値を、L*,a*,b*=f
    (R,G,B)の関係に従って、入力機器の特性に依存
    しない表色系の視感特性に従う第2のCIEXYZ−色
    空間(15)の画像値L*,a*,b*に変換し、 画像処理用のセッティング値を求めるための原画の自動
    的解析を上記第2色空間(15)の変換された画像値L
    *,a*,b*を用いて実施し、当該原画の解析を色ば
    みに関して実施するようにし、 画像処理の機器及びシス
    テムにて、再現さるべき彩色原画における色ばみを解析
    する手順を以下のように行う方法であって、入力機器を
    用いて彩色原画の点状及びライン状の3色走査により取
    込んだRGB信号をLab信号に変換し、色値(L*,
    a*,b*)を生成し、 色値(L*,a*,b*)の明度成分(L*)の値領域を
    各明度領域に細分化し、解析さるべき彩色原画の色値
    (L*,a*,b*)と、個々の明度領域との対応関
    を検出し、 個々の明度領域に属する色値(L*,a*,b*)の色
    成分(a*,b*)から相応の色ばみ値を平均化により
    算出するようにし、ここで、上記の色ばみ解析のための
    プロセスにて、 a)画像明領域(大きな明度値の領域)及び/又は画像
    暗領域(小さな明度値の領域)にて各明度領域(BL,
    BT)への細分化を行い、 b)明度領域(BL,BT)を、付加的に彩色性に関し
    て、解析領域(BLC,BTC)に対して、色空間のグ
    レー軸のまわりの彩色性領域の形成により、彩色性に関
    して分析領域に区分設定し、この分析領域のみを場合に
    より存在する色ばみについてチェックし、 c)或1つの解析領域(BLC,BTC)内にて色ばみ
    値を求めるため、評価さるべき色値(L*,a*,b
    *)の最小数を設定し、 d)解析領域(BLC,BTC)にて色ばみの存在した
    とき、当該の解析領域(BLC,BTC)内にて利用可
    能な色値(L*,a*,b*)が、設定された最小値よ
    り大であるか否かが調べられ、そして、次のような場合
    のみ当該の解析領域(BLC,BTC)の色ばみ値が色
    成分(a*,b*)の平均化により計算され、即ち、利
    用可能な色値(L*,a*,b*)が、設定された最小
    数より大である場合のみ計算され、そして、 e)色ばみ解析の評価に使用されるべき色ばみ値は、個
    々の解析領域(BLC,BTC)に対して計算された色
    ばみ値の選択及び/又はまとめにより求められるように
    したことを特徴とする原画の解析方法。
  4. 【請求項4】少なくとも1つの明度領域を色値ないし彩
    色性に関して、色空間のグレー軸のまわりの色値ないし
    彩色性領域の形成により1つの解析領域に制限し、 場合により存在する色ばみ(色移り)を求めるため当該
    の制限された解析領域のみを使用する請求項3記載の方
    法。
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