JP3029183B2 - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP3029183B2
JP3029183B2 JP6168020A JP16802094A JP3029183B2 JP 3029183 B2 JP3029183 B2 JP 3029183B2 JP 6168020 A JP6168020 A JP 6168020A JP 16802094 A JP16802094 A JP 16802094A JP 3029183 B2 JP3029183 B2 JP 3029183B2
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俊彦 落合
俊明 宮代
健彦 鈴木
信昭 壁谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置のカラー
用定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー定着装置において、非磁性のシャ
ープメルトトナーは、混色性を高めるため通常のモノク
ロ用の磁性トナーに比べると溶融粘度を低めとしてい
る。従って、ローラに対する離型性がモノクロトナーに
比して悪いため離型剤としてシリコーンオイル(主にジ
メチルシリコーンオイル)等が必要であった。また、多
色重ねの凹凸を持ったトナー像を定着するためには弾性
を有するシリコーンゴムの離型層を備えたローラが広く
用いられる。しかし、ローラとオイルは同系統のもので
あるため両者の親和性は高く、ローラはオイルによる膨
潤径変化増大あるいは火ぶくれ、芯金からの剥離を生じ
易い。そこで、従来ローラにおいては例えば三層構成と
して中間層にオイルバリヤー層のフッ素ゴムを使用した
ものが用いられている。また、他の方法としてゴムに対
して膨潤性の少ないオイルを用いることにより前記中間
層を取り除き一層または二層構成としても良い。膨潤性
の少ないシリコーンオイルとしては、本体であるポリシ
ロキサンの側鎖または末端のメチル基を一部フェニル基
で置換したメチルフェニル系シリコーンオイルが具体的
に挙げられる。本件発明者等の検討によればフェニル基
の含有率を全体の5mol%以上程度とすることで、シ
リコーンゴムに対する膨潤性を大幅に改善できることが
判明している。次に、定着ローラのオイル塗布装置とし
ては、一例として、オイルタンクよりポンプで汲み上げ
られたオイルを定着ローラの周面に直接塗布し、ゴムブ
レードからなるオイル塗布ブレードを定着ローラの回転
方向に対し順方向ないし反対方向に設置することによっ
て、その定着ローラに塗布されたオイルを均一化(定着
ローラの周面にオイルを均一に塗布)するように構成さ
れている。即ち、オイル塗布量は、このオイル塗布ブレ
ードの設定方向と設定角と設定圧によって規制されてい
る。このとき、塗布ブレードにより耐久中において、定
着ローラに傷を生じる可能性があるため、これを改善す
る方法として、塗布ブレードにより、一旦、定着ローラ
と略同じ材質で同程度の厚さを有する弾性層を設けた塗
布ローラにオイルを均一塗布し、この塗布ローラを定着
ローラに当接回転させてオイル塗布を行う方法がある。
いずれの場合も、オイル塗布量はA4サイズ1枚あたり
に換算して20mg〜90mgが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、本
件発明者等のその後の検討により上記の様に定着ローラ
へのオイルの直接塗布、もしくは塗布ローラを介しての
塗布を行う装置を用いた場合にOHT(オーバーヘッド
トランスペアレンシー)を搬送させたときにオイルによ
りOHTシートの触手感が悪化、または、オイルスジ
(不均一塗布)が発生してしまうという問題点が生じ
た。このようなオイルによる触手感の悪化、または、オ
イルスジは、主にオイル塗布量が多いことや塗布状態に
ムラがあることに起因するものである。しかしながら、
従来装置ではオイル塗布量を減らすと塗布ムラが生じ、
両者の両立が困難であった。これは、オイル塗布ブレー
ドのオイル塗布ローラと接触するエッジ部と塗布ローラ
の周面の接線方向が成す角(当接角)が適当に制御でき
ず、当接角が大きいとエッジが立ち過ぎてオイルをかき
取ってしまう、また、逆に当接角が小さいとエッジが寝
てしまいオイルをかき取らなくなってしまう(すり抜け
現象)ため、オイル塗布ローラ上のオイル量をオイル塗
布ブレードにより少量に安定して保持できない結果生じ
たものではないかと推察される。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、熱源を
内包する定着ローラと、該定着ローラに圧接するように
配設される加圧ローラと、前記定着ローラ表面に当接す
るように配設され該表面に離型剤としてのオイルを塗布
するオイル塗布ローラと、前記オイル塗布ローラにオイ
ルを供給するためのオイル供給手段と、前記オイル塗布
ローラに供給されたオイルを均一塗布するためのオイル
塗布ブレードとを有し、前記定着ローラと加圧ローラの
圧接部にて多色多層あるいは単色の未定着現像剤像を担
持した記録材を挟持搬送することにより該未定着現像剤
像を記録材上に定着せしめる定着装置において、前記オ
イル塗布ローラがその表面に現像剤の離型層を有し、該
離型層を介して測定した該塗布ローラの表面硬度をアス
カーCにて80°以上とし、かつ、前記オイル塗布ブレ
ードの前記オイル塗布ローラに当接して押圧されている
エッジ部の曲率Rを0.3mm≦R≦0.7mmとした
ことを特徴とする定着装置である。
【0005】また、本発明は、熱源を内包する定着ロー
ラと、該定着ローラに圧接するように配設される加圧ロ
ーラと、前記定着ローラ表面に当接するように配設され
該表面に離型剤としてのオイルを塗布するオイル塗布ロ
ーラと、前記オイル塗布ローラにオイルを供給するため
のオイル供給手段と、前記オイル塗布ローラに供給され
たオイルを均一塗布するためのオイル塗布ブレードとを
有し、前記定着ローラと加圧ローラの圧接部にて多色多
層あるいは単色の未定着現像剤像を担持した記録材を挟
持搬送することにより該未定着現像剤像を記録材上に定
着せしめる定着装置において、前記オイル塗布ローラが
その表面に現像剤の離型層を有し、該離型層を介して測
定した該塗布ローラの表面硬度をアスカーCにて80°
以上とし、かつ、前記オイル塗布ブレードの自由端部分
の形状を、先端に向かうに従って厚みを減少させる形状
とすることにより、前記オイル塗布ローラとの当接角を
実質的に減少させたことを特徴とする定着装置である。
【0006】オイル塗布ローラ上のオイル量をオイル塗
布ブレードによって均一、かつ、少量に保持できて、定
着ローラにオイルを均一に薄層塗布することが可能にな
り、OHT(オーバーヘッドトランスペアレンシー)を
搬送させたときにオイルによりOHTシートの良好な触
手感、または、画像を得ることができた。
【0007】
【実施例】
[実施例1]本発明の実施例1を図面に基づいて説明す
る。
【0008】先ず、本発明の実施例1を図1に基づいて
説明する。図1において、1は定着ローラで、該定着ロ
ーラ1には加圧ローラ2が圧接して定着ローラ1との間
にニップ部を形成しつつ従動回転を行うようになってい
る。該定着ローラ1は中空筒体の形態をなし、中空空間
にはハロゲンヒータ3が内蔵され、定着に必要な熱供給
がなされる。加圧ローラ2はハロゲンヒータ3′により
加熱される。ローラの温度制御は、定着ローラ1の非通
紙領域に温度検知素子としてのサーミスタ4をもしくは
加圧ローラ2にサーミスタ4′を接触配置し、その検知
温度に伴う抵抗値変化によりローラの表面温度を検知
し、制御装置(図示せず)によりローラ表面温度を所定
値となるようにハロゲンヒータ3および3′のオン・オ
フ制御を行っている。
【0009】また、上記定着ローラ1の表面にはオイル
塗布ローラ12接触配設されており、該オイル塗布ロー
ラ12が接触回転してオイル塗布がなされる。定着時に
は塗布を行うために接触を行い、非定着時にはオイルだ
れを防止するために離間を行う。
【0010】以上のように本実施例装置において、未定
着記録材はガイド8により案内されて右方よりニップ部
に進入し、均一オイル層が形成された定着ローラ1の表
面により加圧及び加熱を受け、定着された後ガイド8′
に案内されて排紙される。定着を行った定着ローラ1の
表面は、回転中に再びクリーニングウェブ7で摺擦さ
れ、オフセットトナーの除去が行われると同時にオイル
塗布がなされるとともに、一方で過剰なオイルは剥ぎ取
られる。9は、定着された記録材と加圧ローラ2との分
離爪である。
【0011】定着ローラ1の構成は、カラー画像の単色
〜4色の多重トナーの厚み(数〜数十μm)に追従する
ために、アルミニウム等の芯軸に弾性層を数十μm以上
設けることが必要である。弾性が小さいとトナー凹部の
未定着やトナーのつぶれによる解像低下をもたらす。上
記弾性層の材質はメチル系,メチルビニル系の液体シリ
コーンゴムのRTV,LTVタイプのものが弾性を備え
ているので好適であり、特にRTVはシリコーンオイル
との親和性が高く、オイルを塗布し易いので良い。表層
には上記のRTV,LTVを用いて、その下層に熱に強
いHTVの層を設け、表層裏面の熱劣化やハガレを防い
だ多層構成としても良い。本実施例としては、アルミニ
ウム芯金上に弾性層であるジメチルシリコーンゴムのH
TVタイプを1.5mm設け、その上に離型層である同
ゴムのLTVタイプを250μm設けたものをφ40m
mに成型して用いた。なお、他にメチルフェニル系シリ
コーンゴムを用いることもできる。
【0012】加圧ローラ2の構成は、定着ローラ1に比
べ弾性が小さくても良いので単純化が可能でアルミニウ
ム芯軸にHTV、フッ素ゴム等の層を設けるのみでも良
く、表面にPFA又はPTFEコート等を施しオイル膨
潤阻止をしたものでも良い。また、RTVを用いても良
い。勿論、定着ローラと略同一構成のものを用いても良
い。本実施例では、加圧ローラとして芯金上にジメチル
シリコーンゴムのHTVタイプを1.75mm設け、そ
の上に同ゴムのLTVタイプを250μm設けたものを
φ40mmに成型して用いた。なお、定着ローラ,加圧
ローラのゴムとしては、他にメチルフェニル系シリコー
ンゴムを用いても良い。
【0013】オイルの材質については、一例として信越
化学株式会社製のメチルフェニル系シリコーンオイルK
F−54を(フェニル基25mol%含有)を用いた。
フェニル基の含有率としては膨潤防止の点で5mol%
以上のものを用いるのが望ましい。また、粘度について
は低過ぎると膨潤性が大となり、揮発による機内汚染も
起こり易くなり、逆に高過ぎるとローラへのなじみが悪
くなるので常温にて100〜1000cs程度のものが
望ましい。本実施例におけるKF−54は400csで
ある。
【0014】なお、前記シリコーンオイルは、フェニル
基の置換量により粘度温度係数(V.T.C)は変化
し、一般に置換量が大きいとV.T.Cも増大する。す
なわち、V.T.Cが大であるほど低温度時のローラか
らのオイル析出量は増加する。一例として、粘度300
csのシリコーンオイルではフェニル基を入れないもの
のV.T.Cが0.60であるのに対し、5mol%含
有時はV.T.Cが0.65,15mol%含有時は
V.T.C=0.75,25mol%含有時ではV.
T.C=0.82であった。(V.T.Cは温度37.
8℃時に対する98.9℃のシリコーンオイルの粘度比
で定義)トナーとしては、キヤノン販売株式会社のカラ
ー複写器CLC−200に使用されているシャープメル
トトナーを用いた。定着温度は120〜180℃の範囲
でリップル±3°以内とし、ローラ周速は10〜120
mm/secの範囲とした。
【0015】オイル供給部に関しては、交換可能なオイ
ル容器であるところのオイルタンク18が、ジョイント
17,17′を介してオイルポンプ16へシリコーン樹
脂等のチューブで接続されている。オイルタンク18の
構成は、剛性ケース内にアルミパックに入ったオイルを
有している。ジョイント17,17′の構成は、ゴムシ
ール、バネ等の組み合わせにより成り、オイルタンク1
8の脱離時、双方よりのオイルシールがなされる。オイ
ルポンプ16は、オイルを塗布部のオイル補給ノズル1
3に送る役目をする。一方塗布部で余ったオイルは、オ
イルケース15より一旦オイルタンク18に回収され再
利用される。
【0016】ポンプの種類は、電磁ポンプを用いてパル
ス信号でオイルの量制御を行う方式をとるのが良い。ま
た、ギアポンプを用いることも安価で良い。ポンプには
逆流防止弁を備えるのが良い。オイル供給部に関して
は、完全閉鎖系であり、漏れの心配がないため、装置本
体側に設けることも定着ユニット側に設けることも可能
である。
【0017】また、オイル塗布部に関しては、オイル補
給ノズル13より送られたオイルは、シリコーンゴムを
表層とするオイル塗布ローラ12に密接あるいは極近接
された補給されたオイルを微少量保持するオイルため板
14によりオイル補給がなされた後、短期間のみオイル
塗布ローラ12との間にオイル保持がなされ、オイル塗
布ローラ12の回転に伴ってオイル塗布ブレード11に
よりオイルの量規制を受け、オイル塗布ローラ12上に
均一薄層塗布が成される。余剰分のオイルは、オイルた
め板14より落下し、オイルケース15の底面を伝わっ
てオイルタンク18により再び回収されるために、オイ
ルケース15内には常に極少量のオイルが存在するだけ
であり、本体との分離時ユニット自体の傾斜、転倒が起
こっても、外部へのオイル漏れはほとんど生じることが
ない。本体装着時に本体移動によって起こる傾斜に対し
てはオイル漏れのないのは無論である。本実施例では、
塗布ローラとしてアルミニウム芯金上にトナーに対して
離型性の良い弾性層であるジメチルシリコーンゴムのL
TVタイプを設け、外径φ25.1mmに成型して用い
た。そして、弾性層の厚さを変化させることで、塗布ロ
ーラ自体の製品硬度(アスカーC)を変化させて実験を
行った。このときの結果を後に詳述する。なお、塗布ロ
ーラの弾性層材質としては他にメチルフェニル系シリコ
ーンゴムを用いることもできる。また、このとき塗布ブ
レード11としてジンコート鋼板にフッ素ゴムを一体化
成型して、塗布ローラに当接するエッジ部をR形状とし
たものを用い、塗布ローラ12に対して加圧力ゼロ時に
おいて接線方向に対し略15度の設定角でもって総圧略
1〜2kgで当接させた。
【0018】さて、オイル塗布ローラ12により定着ロ
ーラ1上に塗布されたオイルは、通紙に伴い、用紙に吸
収あるいは付着して機外に出て行くが、定着ローラ1の
非通紙部分あるいは前・後回転時に塗布されたオイル
は、加圧ローラ2に付着転移していき、クリーニングブ
レード5により、紙粉、トナーとともに加圧ローラ2上
よりかき取られ、クリーニングブレード5下に落下して
廃オイル回収容器であるところのオイルパン6内のオイ
ル吸収体10によりすみやかに吸収処理されるため、前
述したユニットの傾斜、転倒に関してオイル漏れのおそ
れがない。
【0019】クリーニングブレード5の材質は、フッ素
ゴム等の離型性、未着摺動性の優れたものが良い。オイ
ル吸収体10の材質は、主として天然もしくは自然の繊
維体もしくは多孔質体の毛細管現象によりオイルを吸収
するものが良い。例えばポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等の数〜十数μm径の繊維を数cm以
下の厚さに積層して不織布加工を行ったものが良い。表
面には親油性が高くなるような処理をほどこしても良
い。市販品では「ウォセップ」(東レ)、「パワーソー
プ」(3M)等の比較的安価なオイル専用の吸収体が存
在する。他に化学変化によりオイルを固形化する方法も
考えられ。オイル吸収体10を内蔵したオイルパン6
は、定着ユニットより脱着交換可能である。
【0020】 上段:塗布量 OK:10mg/A4以下、NG:10mg/A4以上 下段:塗布ムラ 〇は非常に良好、△は実用レベル、×は不良
【0021】前記定着器は、定着ローラ1の回転に伴い
離型剤であるシリコーンオイルが塗布ローラから定着ロ
ーラ、加圧ローラと転移し、オイルパン6へと落下す
る。従って、定着ローラ1上のオイル量は、全て塗布ロ
ーラ12上の塗布ブレード11によるオイル保持量に依
存する。即ち、定着ローラ1にオイルを均一に少量塗布
するには、塗布ローラ12上のオイルを均一に、少量に
すれば良い。実際に検討を行ったところ表1に示すよう
な結果が得られた。表1にアスカーC硬度70°のロー
ラはゴム厚略2mm、ゴムシート単体(シート厚1c
m)での硬度はJIS−Aにて40°前後のHTVゴム
を表面に設けた従来タイプのものであり、これに対しア
スカーC硬度80°,85°,90°のものは、各々同
HTVゴムの厚さを1mm,600μm,350μmと
して高硬度化を達成したものである。
【0022】即ち、塗布ローラ12の表層を薄層にして
製品硬度を80°以上にし、カウンタ方向に設置された
塗布ブレード11のエッジ部を0.3mm≦R≦0.7
mmの曲率Rとすることで、オイル塗布量が10mg/
A4(OHTの付着量)以下になるという結果が得られ
た。これは、図2に示すように塗布ローラの硬度が小さ
い(表層が厚層)と塗布ブレードのエッジ部が塗布ロー
ラの弾性層に侵入してしまい、実際の当接角は小さくな
ってしまうのでエッジ部が寝てしまいオイル量を少量に
することができない。しかし、図3に示すように塗布ロ
ーラの硬度を大きく(表層が薄層)すると塗布ブレード
のエッジ部が塗布ローラの弾性層に侵入しないので、当
接角は大きくなりエッジ部が立つ、従って、オイル塗布
量が少量になる。また、塗布ブレードのエッジ部を曲率
形状にすることで均一性も保つことができ、OHTを搬
送させたときにオイルによるOHTシートの触手感の悪
化、または、オイルスジが生じないことが判明した。但
し、塗布ローラの離型層を取り除いた金属ローラ(硬度
100°)だけでは、塗布ブレードと定着ローラの耐久
性低下やオフセットを誘発してしまい、実用的に困難で
ある。
【0023】以上の様にして、定着ローラ1等へのオイ
ル膨潤を防止しつつ、一方でオイルによるOHTシート
の触手感の悪化、オイル防止できた。また、オイルを均
一に少量塗布することによりオイルの消費量が抑えられ
るという利点がある。
【0024】[実施例2]本発明の実施例2を図4に基
づいて説明する。前記実施例1の塗布ブレードのエッジ
部にPFA,PTFE等の耐久による摩耗防止のための
耐熱樹脂をコーティングすれば、耐久においてエッジ部
分の摩耗が防止でき、常に塗布ローラ上のオイル量を均
一かつ少量にできるため、より好ましいものである。
【0025】[実施例3]次に、本発明の実施例3を図
5と表2に基づいて説明する。図4に示すように前記実
施例1の塗布ブレードを先端R形状とする代わりに直角
形状とし、その自由端部分の形状を、先端に向かうに従
って厚みを減少させる形状とすることによっても塗布ム
ラを防止することが可能である。表2から1.0mm≦
a≦3.0mm(b=1.5mm,c=3.0mm,d
=2.5mmに固定した。)の範囲で塗布ブレードのエ
ッジ部を曲率形状にしたものと同様な効果があり、塗布
ローラとの当接角を減少させ、オイルを塗布ローラに均
一に少量塗布することができた。これは、先端部のブレ
ードの厚さを減少させることにより、塗布ローラとの当
接部分での塗布ブレード当接角を安定的に寝かせること
ができるためである。
【0026】 上段:塗布量 OK:10mg/A4以下、NG:10mg/A4以上 下段:塗布ムラ 〇は非常に良好、△は実用レベル、×は不良
【0027】[実施例4]本発明の実施例4を図6に基
づいて説明する。エッジ部が曲面形状でない塗布ブレー
ドのエッジ部を耐熱性テープで包囲しても、エッジ部に
曲面形状ができて同様な効果がある。また、実施例1に
比べ、R形状の管理が不要となり、容易、かつ、安価で
あるためコストダウンにもつながる。更に、実施例2の
様なPFAやPTFE等のコート層の代用とすることも
できる。なお、耐熱性テープとしては一例として、厚さ
30μm〜200μm程度のテフロンテープやカプトン
テープ等を用いることができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明を用いること
で、膨潤性の低いシリコーンオイルを離型剤として用い
た場合においても、塗布ローラ上のオイルを均一に薄層
塗布で保持することが可能であるため、OHTのオイル
量による触手感の悪化、または、オイルスジ発生を防止
できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の縦断面図である。
【図2】本発明の実施例1の硬度小のオイル塗布ローラ
の縦断面図である。
【図3】本発明の実施例1の硬度大のオイル塗布ローラ
の縦断面図である。
【図4】本発明の実施例2の縦断面図である。
【図5】本発明の実施例3の縦断面図である。
【図6】本発明の実施例4の縦断面図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ 2 加圧ローラ 3,3′ ハロゲンヒータ 4,4′ サーミスタ 5 クリーニングブレード 6 オイルパン 7 クリーニングウェブ 8,8′ ガイド 9 分離爪 10 オイル吸収体 11 オイル塗布ブレード 12 オイル塗布ローラ 12a オイル 12b 表層 12c アルミニウム芯金 13 オイル補給ノズル 14 オイルため板 15 オイルケース 16,16′ オイルポンプ 17,17′ ジョイント 18 オイルタンク 19 残量検知センサ 20 逆流防止弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 落合 俊彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 宮代 俊明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 鈴木 健彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 壁谷 信昭 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−314276(JP,A) 特開 昭63−139381(JP,A) 特開 平3−107979(JP,A) 特開 平6−75495(JP,A) 特開 平5−158371(JP,A) 特開 昭60−60673(JP,A) 特開 平6−11991(JP,A) 特開 平2−298977(JP,A) 特開 平4−318584(JP,A) 特開 昭58−200267(JP,A) 特開 昭52−75337(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源を内包する定着ローラと、該定着ロ
    ーラに圧接するように配設される加圧ローラと、前記定
    着ローラ表面に当接するように配設され該表面に離型剤
    としてのオイルを塗布するオイル塗布ローラと、前記オ
    イル塗布ローラにオイルを供給するためのオイル供給手
    段と、前記オイル塗布ローラに供給されたオイルを均一
    塗布するためのオイル塗布ブレードとを有し、前記定着
    ローラと加圧ローラの圧接部にて多色多層あるいは単色
    の未定着現像剤像を担持した記録材を挟持搬送すること
    により該未定着現像剤像を記録材上に定着せしめる定着
    装置において、前記オイル塗布ローラがその表面に現像
    剤の離型層を有し、該離型層を介して測定した該塗布ロ
    ーラの表面硬度をアスカーCにて80°以上とし、か
    つ、前記オイル塗布ブレードの前記オイル塗布ローラに
    当接して押圧されているエッジ部の曲率Rを0.3mm
    ≦R≦0.7mmとしたことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 熱源を内包する定着ローラと、該定着ロ
    ーラに圧接するように配設される加圧ローラと、前記定
    着ローラ表面に当接するように配設され該表面に離型剤
    としてのオイルを塗布するオイル塗布ローラと、前記オ
    イル塗布ローラにオイルを供給するためのオイル供給手
    段と、前記オイル塗布ローラに供給されたオイルを均一
    塗布するためのオイル塗布ブレードとを有し、前記定着
    ローラと加圧ローラの圧接部にて多色多層あるいは単色
    の未定着現像剤像を担持した記録材を挟持搬送すること
    により該未定着現像剤像を記録材上に定着せしめる定着
    装置において、前記オイル塗布ローラがその表面に現像
    剤の離型層を有し、該離型層を介して測定した該塗布ロ
    ーラの表面硬度をアスカーCにて80°以上とし、か
    つ、前記オイル塗布ブレードの自由端部分の形状を、先
    端に向かうに従って厚みを減少させる形状とすることに
    より、前記オイル塗布ローラとの当接角を実質的に減少
    させたことを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 前記オイル塗布ローラの離型層の厚さを
    1mm以下とした請求項1または2記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記オイル塗布ローラの離型層の厚さを
    600μm以下とした請求項1または2記載の定着装
    置。
  5. 【請求項5】 前記塗布ローラの表面硬度をアスカーC
    にて85°以上とした請求項1または2記載の定着装
    置。
  6. 【請求項6】 前記オイル塗布ブレードが、前記オイル
    塗布ローラの回転方向に対して、カウンター方向に配置
    されている請求項1または2記載の定着装置。
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