JP3028481U - 椅 子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガススプリングによる座部の高さ調節がで
き、しかも座部が前後にスライドする椅子であって、そ
の高さ調節用リリースレバーを着座した姿勢にて手動操
作し易いようにする。 【解決手段】 フロア２に垂直に樹立されたガススプリ
ング１により箱状の支持台７を昇降可能に支持し、該支
持台内にガススプリングの伸縮を自由にするリリース釦
８を突出させると共に、該支持台の一側に該リリース釦
上に被る前後方向に長手の覆板１０を枢支し、該支持台
上にスライド盤１６を前後方向にスライド可能に設け、
該スライド盤上に座板１８を固着し、該スライド盤の下
面に支点軸２０を設けてリリースレバー２２を揺動可能
に支持し、該リリースレバーの先端を座板下に延長させ
て摘子２３を設けると共に、該リースレバーの後端２４
を前記覆板１０の上に対峙させた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、座部を前後にスライドできると共に高さ調節を可能にした椅子に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

円筒形の垂直支脚の内部にガススプリングが設けられ、座部が該ガススプリン グ上に支持され、使用者が座部の下側に設けられているリリースレバーを操作す ればその座部の高さが使用者の望みどおりに調節できるようにした椅子は従来よ り広く知られている。

【０００３】 一方、主としてパチンコ遊技場に設置される椅子であって、フロワに固植され た垂直支脚の上端に座部が前後にスライド可能に支持され、使用者は着座した状 態で座部を望みどおり前後にスライドできると共に、非使用時にはバネの作動に より座部が前方にスライドすることで、常には後方の通路が広く確保できるよう にした椅子も知られている。

【０００４】 ところで、パチンコ遊技場における上記従来のスライド椅子においても、使用 者の望みどおりに高さ調節できるようにすることが要望されるが、従来では座部 を前後にスライドさせてもリリースレバーは定位置で動かないために、着座姿勢 にてはリリースレバーに手がとどかなくなる場合があり、操作し難いという問題 がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、ガススプリングによる座部の高さ調節ができ、しかも座部が 前後にスライドする椅子であって、その高さ調節用リリースレバーを着座した姿 勢にて手動操作し易いようにした椅子を提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

そのために本考案の椅子は、フロアに垂直に樹立されたガススプリングにより 箱状の支持台を昇降可能に支持し、該支持台内にガススプリングの伸縮を自由に するリリース釦を突出させると共に、該支持台の一側に該リリース釦上に被る前 後方向に長手の覆板を枢支し、該支持台上にスライド盤を前後方向にスライド可 能に設け、該スライド盤上に座板を固着し、該スライド盤の下面に支点軸を設け てリリースレバーを揺動可能に支持し、該リリースレバーの先端を座板下に延長 させて摘子を設けると共に、該リリースレバーの後端を前記覆板の上に対峙させ てなることを特徴とする。 また本考案は、上記椅子において、覆板の両端に形成された一対の耳片を支持 台の一側壁に開設されたスリット孔に遊挿し、該耳片に支持台の外に設けられた 枢軸を貫挿することで該覆板を上下に煽動自在に枢支したことを特徴とする。

【０００７】

【考案の実施の形態】

次に図面に従い本考案の実施の形態を説明する。図１にこの椅子の部分断面側 面図を示し、図２にそのＡーＡ線断面拡大図、図３に図２のＢーＢ線断面図、図 ４に図３のＣーＣ線断面図を示す。図において、１はフロワ２に垂直に樹立され たガススプリング、３，４は該ガススプリング１をカバーする円筒体である。

【０００８】 ガススプリング１の上端部５は円筒状の受止部６に嵌着され、箱状の支持台７ を該ガススプリング１により昇降可能に支持している。８は該ガススプリング１ の上端部５上に設けられ支持台７内に突出しているリリース釦で、該リリース釦 ８が押し下げられると該ガススプリング１は伸縮が自由となる。従って該リリー ス釦８を押し下げて該ガススプリング１を適当な長さに調節した後に、該リリー ス釦８の押し下げを解除すると該リリース釦８が上方に戻り該ガススプリング１ の伸縮が停止するよう構成されている。なお、このようにリリース釦８が一端に 設けられたガススプリング１は従来から事務用椅子の高さ調節機構として多用さ れている周知のものである。

【０００９】 １０は支持台７内にてリリース釦８上に被る前後方向に長手の覆板で、該覆板 １０は、その両端部に折曲起立状に形成された一対の耳片１１，１１を支持台７ の一側壁に開設されたスリット孔１２，１２に遊挿し、該耳片１１，１１に支持 台７の外に設けられた枢軸１３を貫挿することで上下に煽動自在に枢支されてい る。

【００１０】 支持台７の両側壁の上縁は外側に折曲されここに樹脂製のシュー１４，１４が 設けられている。そしてスライド盤１６の下面に該シュー１４，１４が滑動する コ字形のレール部１５，１５が形成され、該支持台７上に該スライド盤１６を前 後方向にスライド可能に設けている。そして該スライド盤１６上にボルト１７に より座板１８を固着している。１９はスライド盤１６を前方向に付勢するため支 持台７の前縁部とスライド盤１６の後縁部との間に張設された引張バネである。

【００１１】 また、２０はスライド盤１６の下面に起立状に設けられた一対の軸受片２１， ２１に支持された支点軸で、該支点軸２０をリリースレバー２２に貫挿すること により、リリースレバー２２をスライド盤１６の下側にて揺動可能に支持してい るる。そして、該リリースレバー２２の先端を座板１８下に延長させて樹脂製の 摘子２３を設けると共に、該リリースレバー２２の後端２４を支持台７中に延長 させ下方に折曲げ覆板１０の上に対峙させてなる。なお２５は座板１８の背部に 設けられた背板である。

【００１２】 このように構成した椅子では、使用者が着座した状態にて座板１８をスライド 盤１６と伴に図５に示したように後方にスライドさせることができ、所望の姿勢 を採ることができる。またそのときリリースレバー２２は該スライド盤１６に設 けられるので一体的にスライドし、該リリースレバー２２の後端２４は覆板１０ の後方部上に対峙するようになる。従ってこのように座板１８を前後にスライド させてもリリースレバー２２の後端２４は常に覆板１０上に対峙し得るので、使 用者はその着座姿勢にて座板１８下に手を延ばせば、常に一定の位置に摘子２３ が位置しリリースレバー２２を操作し易くなる。そして該リリースレバー２２の 操作により覆板１０を介してリリース釦８が押し下げられることにより、ガスス プリング１の伸縮が自由となるので所望の高さにて該摘子２３から手を離せば座 板１８をその高さにキープできる。

【００１３】 また、本考案では、覆板１０に形成した耳片１１，１１を支持台７の一側壁の スリット孔１２，１２に遊挿し、該支持台７の外側にて枢軸１３を貫挿すること により、覆板１０を支持台７内に枢支させたので、支持台７内に枢軸やその軸受 片を設けるよりも部品点数が少なく組立も容易となる利点がある。 なおこの実施の形態では座板１８を水平面内で回転自在なるように支持する機 構について説明しなかったが、上記のような座板１８の高さ調節機構および前後 スライド機構に加えて、座板１８に回転機構を併設することもできる。

【００１４】

【考案の効果】

このように本考案の椅子は、座板を前後にスライドさせても該座板の高さ調節 のためのリリースレバーが常に座板下の定位置にあって、手動操作し易くできる 有益な効果がある。また、部品点数が少なく組立を容易ならしめる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の椅子の部分断面側面図。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図。

【図３】図２のＢ−Ｂ線断面図。

【図４】図３のＣ−Ｃ線断面図。

【図５】図１の作動状態図。

【符号の説明】

１ ガススプリング ２ フロワ ７ 支持台 ８ リリース釦 １０ 覆板 １１ 耳片 １２ スリット孔 １３ 枢軸 １６ スライド盤 １８ 座板 １９ 引張バネ ２０ 支点軸 ２１ 軸受片 ２２ リリースレバー ２３ 摘子 ２４ 後端

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フロアに垂直に樹立されたガススプリン
   グにより箱状の支持台を昇降可能に支持し、該支持台内
   にガススプリングの伸縮を自由にするリリース釦を突出
   させると共に、該支持台の一側に該リリース釦上に被る
   前後方向に長手の覆板を枢支し、該支持台上にスライド
   盤を前後方向にスライド可能に設け、該スライド盤上に
   座板を固着し、該スライド盤の下面に支点軸を設けてリ
   リースレバーを揺動可能に支持し、該リリースレバーの
   先端を座板下に延長させて摘子を設けると共に、該リリ
   ースレバーの後端を前記覆板の上に対峙させてなること
   を特徴とした椅子。
2. 【請求項２】 覆板の両端に形成された一対の耳片を支
   持台の一側壁に開設されたスリット孔に遊挿し、該耳片
   に支持台の外に設けられた枢軸を貫挿することで該覆板
   を上下に煽動自在に枢支した請求項１に記載の椅子。