JP3028283U - 自転車用懐中電灯ホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 棒型懐中電灯をワンタッチに装着する自転車
用懐中電灯ホルダーを提供する。 【解決手段】 下面に半円弧状ハンドル受溝２を横配設
したポリウレタンゴム製ホルダー本体１の上部に、前記
ハンドル受溝２と直交位置に棒型懐中電灯Ａがきつく弾
嵌合する径をもった懐中電灯挿通孔３を貫通すると共
に、この懐中電灯挿通孔３の長手方向の上部部分に、懐
中電灯を上方より押込む断面逆ハ状開口４をもつ押込み
用切欠き溝５を形成し、この両側壁部分を可撓性挾持辺
部６とし、且つホルダー本体１の下面に、前記ハンドル
受溝２に対応する半円弧状ハンドル受溝８を設けた締付
バンド７を対向させ、この各両側部を止めネジ９をもっ
て一体とするようにし、ハンドルＢに固定したホルダー
本体１の切欠き溝５に懐中電灯Ａを押込むだけでセット
できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は自転車のハンドル部に取付ける円筒状の棒型懐中電灯を着脱自在と する自転車用懐中電灯ホルダーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、自転車用照明灯としてはタイヤの回転を利用して発電を行う発電機型 照明灯が知られているが、近時出回る軽快型自転車や普通の自転車でもこの種の 照明灯を装備しないタイプのものが普及してきている。この場合、夜間走行にあ っては、懐中電灯等の如き電池使用の照明具を用いて前方照射を行わねばならな い。従来、自転車ハンドルに普通の棒状懐中電灯を自転車用照明具として兼用さ せるに際、該棒状懐中電灯を取付ける懐中電灯ホルダーとしては、例えば実開平 ２−１００８８９号公報のライト取付装置等がある。このライト取付装置は、上 部に円孔形のライト挿通路を配するライトホルダー部とその下部にハンドル（パ イプ）挿通路を直交に配設したクランプバンド付きクランプベースとの組み合わ せより構成してなる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記の如きライト取付装置タイプでは、円柱形状のライト（照明灯） をライトホルダー部に貫通させたライト挿通路に前方より挿入し、該ライト挿通 路の片側壁部に切り欠いた締付けスリット（空間部）を、該スリット部分に上方 から下方に向け別途螺合してなるねじ部材を螺挿して締付け、その空間を狭めて 把持せなければならず、ネジ回し用具等を必要とし面倒な取扱いとなる。また緊 締用ネジ部材を配設する関係上、どうしても取付装置全体が大型化され、非使用 時にあって体裁の悪い装備品となっている。

【０００４】 なお、ライトホルダー部のライト挿通路の真上位置にスリットを設けたタイプ のものも知られている。但し、今までのスリットはあくまでもライト挿通路に挿 入した後の懐中電灯を、別途の締付ボルトの螺挿をもって締付けるための緊締用 スリットであり、該スリットから懐中電灯を直接押込むものでなく（ワンタッチ 操作）、セット作業に時間が掛かるものであった。

【０００５】 本考案は上記実情に鑑み、棒型懐中電灯を弾嵌合ができる溝付き把持部を構成 することで、上記課題を解決する自転車用懐中電灯ホルダーを提供することを目 的としたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、棒型懐中電灯をハンドル部に装着する自転車用懐中電灯ホルダーに おいて、下面中央に半円弧状ハンドル受溝を横配設したポリウレタンゴム製ホル ダー本体の上部に、前記ハンドル受溝と直交位置に棒型懐中電灯がきつく弾嵌合 する径をもった懐中電灯挿通孔を貫通すると共に、この懐中電灯挿通孔の長手方 向の上部部分に、懐中電灯を上方より押込む断面逆ハ状開口をもつ押込み用切欠 き溝を形成し、該切欠き溝の両側壁部分を可撓性挾持辺部とし、且つホルダー本 体の下面側に、前記ハンドル受溝に対応する半円弧状ハンドル受溝を設けた締付 バンドをハンドルを介して対向させ、この各両側部を止めネジをもって一体とす るようにしたものである。

【０００７】 この場合、締付バンドが、所定幅をもつステンレス板の中央を弯曲させてなる ものである。

【０００８】 この様に、耐候性の有るポリウレタンゴムで懐中電灯挿通孔とハンドル受溝を 上下部にあって直交配設とすると共に、この懐中電灯挿通孔の上部部分には、更 に長手方向に上方から懐中電灯を押込む断面逆ハ状開口をもつ押込み用切欠き溝 を設けたホルダー本体とし、該ホルダー本体を自転車ハンドルに載置し、その下 面に臨ませハンドル受溝付き締付バンドを止めネジで固定する構成としたため、 棒型（円筒状）懐中電灯の装着に当たっては、上面に臨む押込み用切欠き溝の断 面逆ハ状開口に懐中電灯の主部（軸部）となる把持部分を置き、この状態で懐中 電灯を下方へ押圧れば、左右壁面となる押込み用切欠き溝が可撓性のポリウレタ ンゴム製のため、順次外側に屈曲するよう押し拡げ開口幅が広がり懐中電灯挿通 孔に懐中電灯が没して行く。懐中電灯挿通孔に嵌まり込んだ懐中電灯は、前記押 込み用切欠き溝の両側壁部分となる可撓性挾持辺部が弾性により戻り挟接の把持 がなされる。このようにハンドル位置にきつくセットされた懐中電灯は、自転車 走行における振動を受けても緩みを招かない。

【０００９】 また、懐中電灯ホルダーにセットした後、非使用時等にあって棒型懐中電灯の 取り外しとしては、前記操作と逆に懐中電灯を単に真上方向に押し上げれば、押 込み用切欠き溝が再度左右に押し拡げられ懐中電灯挿通孔より抜け出し得る。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、本考案を実施例の図に基づいて説明すれば、次の通りである。

【００１１】 図は円筒状となる棒型懐中電灯ホルダーの一実施例を示す。１はポリウレタン ゴムにて成形した下面中央に半円弧状ハンドル受溝２を横配設する全体として台 形状を呈すホルダー本体で、該ホルダー本体１の上部には、前記ハンドル受溝２ と直交位置に棒型懐中電灯Ａがきつく弾嵌合する径をもつた懐中電灯挿通孔３を 貫通すると共に、この懐中電灯挿通孔３の長手方向の上部部分に、更に懐中電灯 Ａを上方より押込む断面逆ハ状開口４をもつ押込み用切欠き溝５を形成し、該押 込み用切欠き溝５の両側壁部分が可撓性挾持辺部６となる。７はホルダー本体１ の下面に対向させるステンレス製締付バンドで、該締付バンド７にはその中央に 前記半円弧状ハンドル受溝２に対応する半円弧状ハンドル受溝８が設けられ、こ の締付バンド７の両側部分に挿通する止めネジ９をホルダー本体１の両側に付け た案内細穴１０にねじ込み一体とする構成で、これら全体として自転車用懐中電 灯ホルダー１１となる。

【００１２】 次にこの作用を説明すると、先ず自転車用懐中電灯ホルダー１１を自転車ハン ドルＢに固定する際は、このホルダー本体１の下面の半円弧状ハンドル受溝２を パイプ状ハンドルＢの所望箇所の上半分位置に載置するよう当てがい、この状態 でハンドルＢの下半分に締付バンド７の半円弧状ハンドル受溝８を当接し、該締 付バンド７の両側に張り出す支持部７ａに穿った取付孔１２に挿通する止めネジ ９を、ホルダー本体１の下面両側に付けた止めネジ９より細径の案内細穴１０に ねじ込めば、該止めネジ９のネジ山がポリウレタンゴム製ホルダー本体１内に食 い込み緩みを招かない取付けとなる。即ち、ホルダー本体１と締付バンド７はハ ンドルＢを介した両側位置に固定される。このとき、ホルダー本体１の懐中電灯 挿通孔３は自転車の長手方向に平行して向くものとなる。

【００１３】 ここにおいて、夜間走行等で自転車に照明灯を装着する場合、ハンドルＢ位置 に取付いた懐中電灯ホルダー１１の上方に開口する押込み用切欠き溝５に、細い 円筒状（ペンシル型）となる棒型懐中電灯Ａの主部（握り部）Ａａを置けば、該 押込み用切欠き溝５は断面逆ハ状開口４（全体としてＶ状を呈する開口）となっ ているため、一旦受け止められる。このとき、懐中電灯Ａを必要にあっては少し 前後させてセット位置を決めればよい。

【００１４】 次に、押込み用切欠き溝５に臨んだ懐中電灯Ａを真下に押圧すれば、切欠き溝 ５部分はホルダー本体１自体がポリウレタンゴム製で、且つ該切欠き溝５の左右 壁面が断面逆ハ状開口４で薄く可撓性挾持辺部６となっているため、切欠き溝５ の奥（下方）に移行するにつれ可撓性挾持辺部６が外側に屈曲する押し拡げがな され、前記開口４の開口幅が懐中電灯Ａの主部（握り部）Ａａの径と同等になっ たとき懐中電灯挿通孔３側に落ち込み嵌入される。

【００１５】 この懐中電灯挿通孔３に懐中電灯Ａが嵌まると、今まで押し拡げられた前記可 撓性挾持辺部６はその部材のもつ弾性で戻り懐中電灯Ａをきつく把持されるので 、走行振動を受けても緩まないものとなる。

【００１６】 また、非使用時などにあって懐中電灯Ａをホルダー本体１側から取り外す場合 、前記と逆に懐中電灯Ａを懐中電灯挿通孔３位置から真上方向に押し上げれば、 該懐中電灯挿通孔３の上部の切欠き溝５の開口４が押し拡げられ、この左右の可 撓性挾持辺部６がまた外側に屈曲され開口４を経て懐中電灯Ａが抜け出る。

【００１７】 即ち、ホルダー本体１の懐中電灯挿通孔３に対する懐中電灯Ａの装着，脱着は 、該懐中電灯Ａを懐中電灯挿通孔３側に押圧するか又は押し戻すだけの所謂ワン タッチ操作で完了する。

【００１８】

【考案の効果】

上述の様に、本考案の自転車用懐中電灯ホルダーはポリウレタンゴムで形成し た下部にハンドル受溝を上部に該ハンドル受溝と直交する懐中電灯挿通孔と、そ の上面に懐中電灯押込む用の断面逆ハ状開口をもつ切欠き溝を配設するホルダー 本体と、前記ハンドル受溝に対応のハンドル受溝付き締付バンドを止めネジで一 体とするユニット構造としたことにより、全体としてコンパクトな懐中電灯ホル ダーとなり、且つ各種の自転車ハンドル部に簡単に固定することができる。しか も、懐中電灯の装着作業としては、ホルダー本体上部の切欠き溝に懐中電灯を臨 ませ、単に押込むだけワンタッチ操作よく、この押圧で切欠き溝の両側の可撓性 挾持辺部がその部材の特性により屈曲し自動的に押し拡げられ懐中電灯挿通孔に きつく嵌まり込み、抜け出る虞がない。また、抜き取り作業も、前記と逆に懐中 電灯を真上方向に押し上げるだけで簡単に外れ使い勝手が良いものとなる。更に 、ホルダー本体自体は耐候性のあるポリウレタンゴムを用いたブロック構造のた め、体裁も良く長期使用に耐え、且つ装着，脱着操作を繰り返しても懐中電灯自 体に傷，すれ等も付かず、また締付バンド自体をステンレス製としてなるため長 期使用にあっても錆などを招かない等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の自転車用懐中電灯ホルダーの一実施例
の要部を示す使用状態の斜視図である。

【図２】同ホルダー本体の正面図である。

【図３】同側面図である。

【図４】同ホルダー本体と締付バンドを分離した斜視図
である。

【図５】ホルダー本体の切欠き溝に懐中電灯を挿入する
説明図である。

【図６】同ホルダー本体の懐中電灯挿通孔に懐中電灯が
嵌まり込んだ説明図である。

【図７】棒型懐中電灯の斜視図である。

【符号の説明】

１ ホルダー本体 ２ 半円弧状ハンドル受溝 ３ 懐中電灯挿通孔 ４ 断面逆ハ状開口 ５ 押込み用切欠き溝 ６ 可撓性挾持辺部 ７ 締付バンド ８ 半円弧状ハンドル受溝 Ａ 懐中電灯 Ｂ 自転車ハンドル

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 棒型懐中電灯をハンドル部に装着する自
   転車用懐中電灯ホルダーにおいて、下面中央に半円弧状
   ハンドル受溝を横配設したポリウレタンゴム製ホルダー
   本体の上部に、前記ハンドル受溝と直交位置に棒型懐中
   電灯がきつく弾嵌合する径をもった懐中電灯挿通孔を貫
   通すると共に、この懐中電灯挿通孔の長手方向の上部部
   分に、懐中電灯を上方より押込む断面逆ハ状開口をもつ
   押込み用切欠き溝を形成し、該切欠き溝の両側壁部分を
   可撓性挾持辺部とし、且つホルダー本体の下面側に、前
   記ハンドル受溝に対応する半円弧状ハンドル受溝を設け
   た締付バンドをハンドルを介して対向させ、この各両側
   部を止めネジをもって一体とするようにした自転車用懐
   中電灯ホルダー。
2. 【請求項２】 締付バンドが、所定幅をもつステンレス
   板の中央を弯曲させてなる請求項１記載の自転車用懐中
   電灯ホルダー。