JP3028056U - 粘着式防黴シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、防黴剤を封入した粘着シートを目
的の場所に貼り付け、黴の発生を抑制する。 【構成】 本考案は、シートのベースとなるプラスチッ
クフィルム１と、通気性の素材３との間に防黴剤２を封
入して、封入された部分を細かく仕切るか、或いは、プ
ラスチックフィルム１の上に糊を塗布して防黴剤２を付
着させてから通気性の素材３を被せるなどして防黴用の
シートを作り、裏側を粘着面する。この粘着式防黴シー
トは、いかなる部分にも貼ることが出来、これまで防黴
剤を施すことが出来なかった箇所の処置も可能である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、裏側を粘着面にすることによって、いかなる場所にでも取り付ける ことを可能にした、防黴のためのシートに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

黴の発生を防ぎたいと思う物を、袋や四角いケースに入れられた防黴剤ととも に密閉されたビニル袋や箱に入れるか、或いは、乾燥のための機構を備えた高額 な収納庫を用いたりするかなどしていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の防黴用品は厚みがあり、防黴の効果を増すために密閉された容器の中に 入れて使おうとすると多少でも場所を占有した。この場合、薄くて表面積の大き な防黴用品を収納の邪魔にならない容器の蓋の裏側に取り付けるのが合理的であ る。また、寸法の大きな望遠鏡やカメラの交換レンズなどは、密閉された大形の 容器に本体を収納して防黴剤の効果を高めようとするよりは、レンズキャップの 裏側に防黴シートを取り付けて、それをレンズに装着したほうがより効果的であ る。かように、防黴剤を封入した包みをシート状に薄くし、粘着式にすることに より、邪魔にならない位置に装着できるようになるとともに、これまで防黴剤を 施すことのできなかった箇所を処置することも可能にしようとするものである。

【０００４】

【問題を解決するための手段】

本考案は、通気性の素材とプラスチックフィルムとの間に粒状の防黴剤を封入 して、仕切られた部分を数多く作るか、ベースとなる素材に糊を塗布し、粒状の 防黴剤を付着させて通気性の素材を被せることによって、特に薄い防黴用のシー トを作り、裏側を粘着面とする。実際の使用に当たっては、用途に応じた大きさ に切り離し、裏紙を剥がして粘着面を露出させ、気化した防黴成分が無駄なく行 き渡るよな場所に装着して問題を解決している。また、顕微鏡関係の黴の防止と いったような特殊な場合にも応じ、対物レンズのケースや鏡胴のキャップの径よ りも小さな丸形のシートをキャップの裏に貼れるようにし、様々な寸法の円形の シートも揃えることにより、多目的な対応をできるようにする。

【０００５】

【作用】

防黴シートは、粘着性があり、いかなる部分にも装着可能である。装着された 場所で防黴剤は気化し、表側の通気性のある素材を通って防黴成分が密封された 空間に拡散することにより、その箇所の黴の発生を抑制する。

【０００６】

【実施例】

以下、添付図面に従って一実施例を説明する。１は、こしのあるプラスチック フィルム等の素材であり、この上に粒状の防黴剤２が配される。その上から通気 性の素材３を被せ、裏側には表面に裏紙５の付いた粘着面４を形成する。

【０００７】 封入された粒状の防黴剤が流動して偏ると、シートは厚くなってしまうので、 防黴剤を封入した部分を細かく仕切るか、シートのベースとなる１に糊を塗布し 、そこへ砂絵のように粒状の防黴剤を付着させてから通気性の素材を被せるかの 方法を取る。特に薄い防黴シートが製造できるのは後者の方法である。

【０００８】 四角い形状で使用する防黴シートには、ベースのプラスチックフィルムと表面 の通気性の素材との接合部９に、切断可能な線が印刷され、目的の寸法に応じて 鋏で切り離し、裏紙を剥がしてから貼り付ける。丸い形状で使用する防黴シート には、円形の切り込み８が入れられており、シールを台紙から剥がして貼り付け るような形で使用する。

【０００９】

【考案の効果】

上述のように、粘着式防黴シートは、薄さと粘着性故に、容器の内側側面や上 面に装着して使えるほか、様々な機器の保護キャップやカバー、それにケースの 裏側など、従来防黴剤が装着できなかった箇所でも使え、防黴のために機器全体 を密封状態にして防黴剤を施さずとも、機器の通常の使用状態での防黴が可能で ある。高額な光学製品や精密な理化学機器には、黴の発生を極端に嫌うものが多 く、それらを安価な費用と簡便な方法で保全できる意味は大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の粘着式防黴シートの断面も示した見取
り図である。

【図２】粘着式防黴シートのうち、円形で特に薄いもの
の断面も示した見取り図である。

【符号の説明】

１ シートのベースとなるプラスチックフィルム ２ 防黴剤 ３ 通気性のある素材 ４ 粘着面 ５ 粘着面を覆う裏紙 ６ 防黴剤を付着させる糊を塗布した面 ７ 鋏で切り離す場合の基準線 ８ 切り込み ９ プラスチックフィルムと通気性のある素材との接合
部

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【手続補正書】

【提出日】平成７年２月２０日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項２

【補正方法】変更

【補正内容】

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０２Ｂ 7/02 Ｇ０２Ｂ 7/02 Ｄ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 通気性のある素材とプラスチックフィル
   ムの間に粒状の防黴剤を挟み、プラスチックフィルムの
   裏側を粘着面にすることによって、防黴の必要ないかな
   る場所にも取り付けることも可能にした、粘着式防黴シ
   ート
2. 【請求項２】 ベースに糊を塗布することにより、粒状
   の防黴剤を薄く付着させてから通気性の素材を被せた、
   厚さを最小限におさえた防黴シート部分