JP3027866B2 - 反応ガス前処理cvd法 - Google Patents

反応ガス前処理cvd法

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JP3027866B2 JP3085546A JP8554691A JP3027866B2 JP 3027866 B2 JP3027866 B2 JP 3027866B2 JP 3085546 A JP3085546 A JP 3085546A JP 8554691 A JP8554691 A JP 8554691A JP 3027866 B2 JP3027866 B2 JP 3027866B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反応ガスを前処理によ
り活性化させてからCVD反応部に導入する反応ガス前
処理CVD法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CVD法は、種々の原料ガス(反応ガ
ス)を所定の温度に加熱された被処理物(例えば基板)
付近へ導き、その表面に気相から反応生成物を析出させ
る方法で、これにより被処理物上に被膜が生成される。
このCVD法において、反応ガスをプラズマ等によって
活性化することでCVD法の低温化、高収率化、合成の
高速化等を図ることが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、反応ガ
スには反応しやすいものとしにくいものとがあり、反応
しにくいガスを大部分活性化しようとすると、他のガス
が分解してしまい、数種の反応ガスの活性化を同時に行
うことができずに、反応の効率化の点で劣ってしまう。
【0004】また、膜を生成するための反応の際に不純
物(例えば塩素成分)があるとその不純物が膜に残るこ
とがあり、膜質が劣ってしまう。そのため、その不純物
を気化して取り除こうとすると、被処理物の温度を上げ
なければならず、被処理物の強度が低下する。
【0005】そこで、本発明は、このような事情を考慮
してなされたものであり、その目的は、反応効率及び膜
質を向上することを可能にした反応ガス前処理CVD法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に第一の発明は、四塩化チタンと、有機ガスと、水素と
をCVD反応部内で反応させて被処理物上に炭化チタン
膜を生成させるCVD法において、上記有機ガスをCV
D反応部内に導入するに際してその有機ガスを予めマイ
クロ波放電又は高周波放電によって活性化してから導入
するようにしたものであり、第二発明は、有機ガスをC
VD反応部内で反応させて被処理物上にダイヤモンド膜
を生成させるCVD法において、上記有機ガスをCVD
反応部内に導入するに際して予めその有機ガスをマイク
ロ波放電又は高周波放電によって活性化して任意の反応
中間体としてから導入するようにしたものであり、第三
の発明は四塩化チタンと、窒素と、水素とをCVD反応
部内で反応させて被処理物上に窒化チタン膜を生成させ
るCVD法において、上記窒素及び水素をCVD反応部
内に導入するに際してその窒素及び水素を予めマイクロ
波放電又は高周波放電によって活性化して窒素ラジカル
及び水素ラジカルとしてから導入するようにしたもので
ある。
【0007】第一の発明によれば、炭化チタン膜の原料
ガスとなる有機ガスをCVD反応部内に導入するに際し
てその有機ガスをマイクロ波放電又は高周波放電によっ
て活性化してから導入するようにしたことから、有機ガ
スのみが反応に適した重要物質に効率よく分解されてC
VD反応部内での分解時間が省略されるため、成膜速度
が上がり、反応効率が向上する。また、第二発明によれ
ば、ダイヤモンド膜の原料となる有機ガスをCVD反応
部内に導入するに際して予めその有機ガスをマイクロ波
放電又は高周波放電によって活性化して任意の反応中間
体としてから導入するようにしたことから、反応条件に
応じて任意の反応中間体を効率よく得ることが可能とな
るため、グラファイト成分が殆ど検出されない高品質の
ダイヤモンド膜を得ることができる。さらに、第三の発
明によれば、窒化チタン膜の原料ガスとなる窒素及び水
素をCVD反応部内に導入するに際してその窒素及び水
素をマイクロ波放電又は高周波放電によって活性化して
窒素ラジカル及び水素ラジカルとしてから導入するよう
にしたものであるため、成膜温度を下げても高品質の窒
化チタン膜を形成することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0009】図1において、1はCVD反応部を示し、
このCVD反応部1には排気管2が接続されている。
【0010】CVD反応部1は、CVD法により種々の
反応ガスによって化学反応を起こさせ、反応部1内に配
置された被処理物である基板3上に目的とする物質を被
覆するもので、化学反応を進行させる手段として熱CV
D法、プラズマCVD法、光CVD法、レーザCVD法
などの全てのCVD法が適用される。
【0011】このCVD反応部1には、反応部1内に反
応ガスを導入するための3つの第1、第2及び第3導入
管4,5,6が接続されている。第1導入管4は、反応
部1内でCVD法により化学反応を起こさせる際に活性
化する必要がない反応ガスを導入するためのものであ
る。第2及び第3導入管5,6は、反応ガスを必要に応
じて活性化してから導入するもので、第2導入管5には
マイクロ波放電前処理部7が、第3導入管6には高周波
放電前処理部8がそれぞれ設けられている。
【0012】マイクロ波放電前処理部7は、マイクロ波
放電部9と、必要に応じて磁場によりパワーの集中化を
行うための磁石10と、反応部1との圧力差が大きいと
きには排気を行う作動排気部11と、その作動排気部1
1に接続された真空ポンプ12とにより構成され、マイ
クロ波放電部9、磁石10及び作動排気部11がガスの
流れ方向に沿って順次第2導入管5に配設されている。
そのマイクロ波放電部9は、数十Torr〜1×10-2Torrの
圧力、数GHz〜数百GHzの周波数及び〜数kWの投
入パワーでマイクロ波放電を行うと共に周波数及び投入
パワーが可変可能に構成され、このマイクロ波放電によ
るエネルギーにより反応ガスを励起して活性化するよう
になっている。
【0013】高周波放電前処理部8は、高周波放電部1
3と、その高周波放電部13の下流側に配設され、反応
部1との圧力差が大きいときには排気を行う作動排気部
14と、その作動排気部14に接続された真空ポンプ1
5とにより構成されている。その高周波放電部13は、
数十Torr〜1×10-2Torrの圧力、数MHz〜数百MHz
の周波数及び数kWの投入パワーで高周波放電を行う誘
導型又は静電容量型で周波数及び投入パワーが可変可能
に構成され、その高周波放電によるエネルギーにより反
応ガスを励起して活性化するようになっている。
【0014】さて、被処理物である基板3上に目的とす
る物質、例えば3種の反応ガスA 1 、A2 、Bにより
合成される物質を被覆するには、まず、CVD反応部1
内を排気管2を介して排気し所定の圧力にすると共に、
3種の反応ガスを反応部1内に導入する。これにより、
反応部1内で化学反応が起こり、その結果、反応生成物
が基板3上に析出して被膜が生成される。
【0015】この際、反応の重要物質や膜質を向上させ
る反応中間体(ラジカル)を生成する反応ガスA1 及び
2 を、例えば第2及び第3導入管5,6を介してそれ
ぞれ別々に反応部1に導入させる。すなわち、反応ガス
1 を、マイクロ波放電部9でマイクロ波放電によるエ
ネルギーにより励起させ、ガスA1 の反応部1内での反
応条件に応じて活性化すると共に、反応ガスA2 を、高
周波放電部13で高周波放電によるエネルギーにより励
起させ、ガスA2 に応じて活性化し、特定の重要な物質
や反応中間体を作る。この場合、マイクロ波放電部9及
び高周波放電部13を用いるため、周波数や投入パワー
を変えることにより特定の重要な物質や反応中間体を作
るための選択性が高められるので、反応ガスを反応の際
に必要な物質となるように最適に活性化することができ
る。そして、マイクロ波放電部9及び高周波放電部13
で活性化された反応ガスが反応部1に導入される。
【0016】これにより、反応ガスA1 及びA2 は、反
応に適した状態でCVD反応部1内に導入されるので、
成膜速度が上がり反応効率の向上や膜質のよい膜の生成
を行える。
【0017】たとえば、TiC(炭化チタン)膜を生成
させる場合、その反応は、 TiCl4 (四塩化チタン)+有機ガス(CnHm)+H2 (水素) →TiC(炭化チタン)+HCl(塩化水素) となり、この場合は、有機ガスをうまく分解することが
反応を進める上で重要である。そこで、その有機ガスを
このガスに応じた前処理をして反応の重要物質を作るこ
とにより、これまでの1μm/hrの成膜速度を30〜50
μm/hrに上げることができる。
【0018】また、ダイヤモンド膜の場合、その反応
は、 CH4 (メタン等の有機ガス)+H・(水素ラジカル) →C(ダイヤモンド)+H2 となり、この場合は、有機ガスをどの種の反応中間体を
作るかとうことになる。そこで、前処理の投入パワー,
周波数を変えることで、CH3 ・、CH2 ・、CH・、
H・などの反応中間体を作り得るので、反応条件に応じ
て任意の反応中間体を作りこれをCVD反応部1に導入
することにより、グラファイト成分がほとんど検知され
ないダイヤモンド膜を生成することができる。
【0019】さらに、TiN(窒化チタン)膜の場合、
その反応は、 TiCl4 (四塩化チタン)+N2 (窒素)+H2 →TiN+HCl となり、この場合は、生成される膜に塩素成分が残るの
で塩素成分をいかに取り除くかということである。そこ
で、反応の際に塩素成分が極力含まれないようにするた
め、前処理で窒素源のN・(窒素ラジカル)や水素ガス
のH・(水素ラジカル)を積極的に作ることにより、基
板を従来より低い温度での加熱で膜中の塩素成分を抑制
することができる。これにより、基板の加熱手段が簡便
になると共に、成膜温度を下げることができる(例え
ば、熱CVDの場合には1100℃が 600℃程度に、プラズ
マCVDの場合には 550℃が 400℃以下に、光CVDの
場合には 500℃が 400℃以下になる)。
【0020】したがって、反応ガスの一部又は全部を個
別に前もって反応条件に応じてマイクロ波放電、高周波
放電により選択的に活性化させることにより、各反応ガ
スをそれぞれの反応ガスに適した状態にすることがで
き、これらのガスがCVD反応部1内に導入されるた
め、反応部1内での化学反応が進みやすくなって、成膜
速度が上がり反応効率が向上する。また、反応ガスが選
択的に活性化されるため、最適の反応中間体を作った
り、積極的にラジカルを作ったりすることにより、不純
物が抑制された膜質のよい膜を被処理物上に生成するこ
とができる。
【0021】
【発明の効果】以上要するに、第一の発明によれば、
マイクロ波放電や高周波放電によって反応ガスの一つで
ある有機ガスを反応に必要な重要物質に効率よく分解す
ることができるため、CVD反応部内での分解時間が省
略され、成膜速度を上げることができる。第二の発明
によれば、マイクロ波放電の投入パワーや高周波放電の
周波数を変えることで反応条件に応じて任意の反応中間
体を容易に得ることができるため、不純物であるグラフ
ァイト成分が殆ど含まれない高品質のダイヤモンド膜を
生成することができる。第三の発明によれば、CVD
反応部導入前に窒素ラジカル及び水素ラジカルを積極的
に作ることができるため、被処理物の温度が低い場合で
あっても反応の際における塩素成分の膜中への混入を抑
制することができる等といった優れた効果を発揮するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反応ガス前処理CVD法を実施するた
めの装置の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 CVD反応部 3 基板(被処理物) 7 マイクロ波放電前処理部 8 高周波放電前処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々 正 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社 技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−247019(JP,A) 特開 昭61−193430(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 16/30 - 16/50

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四塩化チタンと、有機ガスと、水素とを
    CVD反応部内で反応させて被処理物上に炭化チタン膜
    を生成させるCVD法において、上記有機ガスをCVD
    反応部内に導入するに際してその有機ガスを予めマイク
    ロ波放電又は高周波放電によって活性化してから導入す
    ることを特徴とする反応ガス前処理CVD法。
  2. 【請求項2】 有機ガスをCVD反応部内で反応させて
    被処理物上にダイヤモンド膜を生成させるCVD法にお
    いて、上記有機ガスをCVD反応部内に導入するに際し
    て予めその有機ガスをマイクロ波放電又は高周波放電に
    よって活性化して任意の反応中間体としてから導入する
    ことを特徴とする反応ガス前処理CVD法。
  3. 【請求項3】 四塩化チタンと、窒素と、水素とをCV
    D反応部内で反応させて被処理物上に窒化チタン膜を生
    成させるCVD法において、上記窒素及び水素をCVD
    反応部内に導入するに際してその窒素及び水素を予めマ
    イクロ波放電又は高周波放電によって活性化して窒素ラ
    ジカル及び水素ラジカルとしてから導入することを特徴
    とする反応ガス前処理CVD法。
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