JP3026196U - 保温保冷段ボール箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的安価で、現行の段ボール箱と同様な廃
棄処理、輸送コスト、折りたたみによる収納スペース等
の問題を解決し、しかも保温保冷効果に遜色のない保温
保冷段ボール箱を提供する。 【構成】 段ボールを構成する板紙の内側ライナーに、
新王子製紙株式会社製の低密度紙を貼合して板紙を構成
し、保温保冷段ボール箱を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は．保温保冷段ボール箱係わり．さらに詳しくは．食材、加工食品等の 輸送の梱包に使用できる保温保冷段ボール箱を提供せんとするものである。

【０００２】

【従来の技術】

これまで，輸送用の段ボール箱のうち、保温保冷を目的とする商品は、種々市 場に出回ってはいるが．保温保冷の機能を達成するために、発砲シートやアルミ 箔等の多重構造をもって構成し．使用後の廃棄処理の段階で処理業者の忌避に合 うなど問題があり、また、断熱効率の良い発砲スチロールケースを使用すると、 折りたたみが出来ないところから、輸送コストや収納スペースの問題ガあった。

【０００３】 本来、この種の商品は環境保護やリサイクルの問題を随伴するものであるにも かかわらず、断熱性の高い適当な紙質素材が無いところから仕方のないこととし て等閑に付され、廃棄処理や輸送コスト及び収納スペースに問題を抱えながらも 発泡スチロール製のケースを多用してきたのが実情である。

【０００４】 比較的安価で現行の段ボール箱と同様な廃棄処理、輸送コスト、折りたたみに よる収納スペースの問題を解決し、しかも保温保冷効果に遜色のない保温保冷段 ボール箱が望まれている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は．かかる問題点に鑑みてなされたもので．比較的安価で、廃棄処理、 輸送コスト、収納スペース等の問題において現行の段ボール箱と同一で、しかも 保温保冷性においては、発泡スチロール製のケースに遜色のない保温保冷段ボー ル箱を提供せんとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上記課題は．次の手段によって解決される。

【０００７】 段ボールを構成する板紙の内側ライナーに、新王子製紙株式会社製の低密度紙 を貼合して板紙を構成し、段ボール箱を形成する。

【０００８】

【作用】

当該保温保冷段ボール箱の使用に当っては、保冷の場合はあらかじめ保冷材を 冷却して箱内部に設置し、食材とともに封入する。この時、食材の性質にもよる が、可能なかぎり内外部の空気の流出流入を遮断するよう配慮が必要である。 低密度紙の熱伝導率（Ｗ／ｍ・Ｋ）に関し、開発の新王子製紙株式会社ではそ の他の素材との比較において、低密度紙は０．０５２、発砲ＰＥは０．０４２、 上質紙は０，１６１と公表している。 この数値により、低密度紙をもって段ボール箱を構成した場合、発泡スチロー ルケースに近似する断熱効果を有することは十分に推測できる。

【０００９】

【実施例】

以下，本考案の実施例について説明する。 保温保冷段ボール成形用板紙の（１）の内側ライナー（２）に低密度紙（３）を 貼合して板紙（１）を構成し、縦１７ｃｍ，横１４ｃｍ，高さ７ｃｍの保温保冷 段ボール箱を成形し、比較のために、厚さ１５ｍｍ、ほぼ同容積の発砲スチロー ルケースを準備し、それぞれの箱内に２００ｇの保冷材各１個をセット封入し、 箱内の温度変化を測定した。結果は、表１の通りである。

【００１０】

【表１】

【００１１】

【考案の効果】

本考案は．以上詳記したように．構造が簡単で従来の製造工程をほとんど変え ることなく製品化が可能であり、しかも，従来の段ボール箱同様廃棄処理、輸送 コスト、在庫スペース等の利点を失わず、保温保冷効果においても、発泡スチロ ールに遜色のない構造を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の素材となる板紙の一部拡大断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 板紙 ２ ライナー ３ 低密度紙 ４ 中芯 ５ ノーコートボール

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 段ボール箱の構成において．段ボール箱
   製造の素材を構成する板紙の表側のノーコートボール及
   び内側のライナーの少なくとも１面を．低密度紙を貼合
   してなる板紙を型抜き成形して構成せる保温保冷段ボー
   ル箱。