JP3025957U - 看護婦用開放性履物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、足首バンドの尾錠に設けた脱着孔
付きの係止体を、腰皮部に備える膨頭付き係止突起へ係
合するこで、頻度に使用しても足首バンドの外れや緩み
を生じない履き心地の良好で使用上に便利な看護婦用開
放性履物に係る。 【構成】 履物台の上面後端に足の後部に対応する腰皮
部を、上面前部寄りに足の甲部に対応する甲部バンド
を、且つ前記腰皮部の前部に足首に対応する尾錠付きの
足首バンドを備える看護婦用開放性履物に於て、前記腰
皮部の一方に膨頭付き係止突起を設けると共に、足首バ
ンドの尾錠には、前記係止突起の膨頭に遊挿し得る径の
大径部と、膨頭の首部に係止する小径部とよりなる脱着
孔を開口した係止体を設けた構成にある。又、本考案は
係止体を金属製の板材で脱着孔の部分よりくの字形に屈
曲させた形状で、一端部側を足首バンドの尾錠へ回動自
在に取付ける場合がある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、足首バンドの尾錠に設けた脱着孔付きの係止体を、腰皮部に備える 膨頭付き係止突起へ係合するこで、頻度に使用しても足首バンドの外れや緩みを 生じない履き心地の良好で使用上に便利な看護婦用開放性履物に係る。

【０００２】

【従来の技術】

従来の看護婦用開放性履物は、履物台の上面後端に足の後部に対応する腰皮部 を突設し、更に上面前部寄りに足の甲部に対応する甲部バンドを、且つ前記腰皮 部の前部に足首に対応する尾錠付きの足首バンドを備えると共に、前記腰皮部の 一側と足首バンドとにホック式の脱着部材を設けるか、或は、足首バンドの一方 端部にゴム帯を取付け、このゴム帯の他方を腰皮部に止着した構成によるもので あって、前者のものは、履く場合ホック式の脱着部材を外して所定に履いた後、 足首バンドをホックで止めるもので、更にゴム帯によるものは、足首バンドを伸 ばしながら足首バンドと腰皮部との間より履くものであった。

【０００３】 しかし、前者のホック式による履物の場合、頻度に使用したときは前記ホック の摩耗により係合が緩んで、屈んだとき等でほんの少し足首に力が入っても簡単 に外れることがあって、看護業務上、早足で歩行する緊急時の際などにきわめて 不便を来すものであった。又、後者のゴム帯による履物の場合は、前者と同様に 頻度に使用したときゴム帯が伸びてしまって足首への対応ができなくなり、履き 心地を著しく低下させることがあるし、更に足首バンドの両端を腰皮部の前部に 取付けた構成によるので、このバンドと腰皮部との間に足を入れて履く為、その 間隙がすぼまったとき等は簡単に履くことはできなく、これ又病院勤務で緊急時 の際などに不便を来すことがある。等の問題点もあった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、前記した従来の問題点を解消しようとするもので、その目的とする ところは、看護婦用開放性履物に於ける腰皮部の一方に膨頭付き係止突起を設け ると共に、尾錠付き足首バンドの中間には膨頭に遊挿し得る径の大径部と膨頭に 係止する小径部とよりなる脱着孔を開口した係止体を設けて、この係止体の脱着 により頻度に使用しても足首バンドの離脱はなく、常時確実な係合を得ることが できて、然もその脱着はワンタッチで行うことができると共に、緊急時等に於て も前記足首バンドをきわめて迅速に係止でき即応性良好で使用上に便利な看護婦 用開放性履物の提供にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

叙上の目的を達成するための本考案に係る看護婦用開放性履物の手段は、履物 台の上面後端に足の後部に対応する腰皮部を、上面前部寄りに足の甲部に対応す る甲部バンドを、且つ前記腰皮部の前部に足首に対応する尾錠付きの足首バンド を備える看護婦用開放性履物に於て、前記腰皮部の一方に膨頭付き係止突起を設 けると共に、足首バンドの尾錠には、前記係止突起の膨頭に遊挿し得る径の大径 部と、膨頭の首部に係止する小径部とよりなる脱着孔を開口した係止体を設けた ことを特徴とする構成にある。

【０００６】 又、本考案は、係止体を金属製の板材で脱着孔の部分よりくの字形に屈曲させ た形状で、一端部側を甲部バンドの尾錠へ回動自在に取付ける場合もある。

【０００７】

【作用】

本考案に係る看護婦用開放性履物を使用して歩行する場合は、予め尾錠を操作 して足首バンドが足の甲部に馴染むように調整してから、前記足首バンドの一方 を持ってこれに設けた係止体の脱着孔より係止体を腰皮部の係止突起より外した 後に、甲部バンドに足を差してから足首バンドをそのまま足首に巻いて、これの 係止体に於ける脱着孔の大径部を係止突起の膨頭を通し、更に足首バンドを下方 に引いて小径部を前記膨頭に係止させて足首バンドを止めてから、歩行するもの で、前記係止体の膨頭付き係止突起への確実な係合により、頻度に歩行使用して も足首バンドの外れのない円滑な歩行を可能とする。

【０００８】 次に本考案に於ける係止体が金属製の板材で脱着孔の部分よりくの字形に屈曲 させたものの場合も、前記と同様に使用するものでこのくの字形に屈曲させてあ ると、実施例の図５及び図６に示す操作によって足首バンドの端部をもちながら これをワンタッチで固着できて、看護業務の緊急時等に於てもきわめて素早く履 くことができて使用上に便利となる。

【０００９】

【実施例】

次に本考案に係る看護婦用開放性履物の実施例を図面に基づいて説明すると、 図１は本考案に係る看護婦用開放性履物Ａの平面図、図２は同正面図、図３は係 止突起部分の拡大断面図、図４は係止体の一部を示す拡大正面図、図５は足首バ ンドを外した状態の要部の平面図、図６は同足首バンドを係止させた状態の要部 の平面図で、この実施例による看護婦用開放性履物Ａは、履物台１と、この履物 台１の上面後端に突設した足の後部に対応する腰皮部２と、履物台１の上面前部 寄りに設けた足の甲部に対応する甲部バンド３と、前記腰皮部２の前部に設けて 足首に対応する尾錠４付き足首バンド５と、腰皮部２の前部外側に設けた膨頭６ 付きの係止突起７と、足首バンド５の尾錠４の内側に設けた係止突起７の膨頭６ に遊挿し得る径の大径部８と、膨頭６の首部９に係止する小径部１０とよりなる 脱着孔ａを開口した係止体係止体１１とより構成するもので、前記履物台１は、 下面にすべり止め加工を施したゴム製の底板と、この底板上に添設し且つ芯材を 内装し表面に小突起（図示省略）を多数突設した天板部とより構成する。

【００１０】 前記履物台１に突設した腰皮部２は、足の後部から土踏まずの部分までの半円 弧状とし、且つこの腰皮部２の一側上部には、足首に対応する尾錠４付きの足首 バンド５が延設してあって、この尾錠４の軸部には、係止突起７の膨頭６に遊挿 す大径部８と、膨頭６の首部９へ係止する小径部１０とからなる脱着孔ａを開口 し、更に脱着孔ａの部分よりくの字形に屈曲させた形状の係止体１１を回動自在 に取付けてある。又、腰皮部２の他側上部には、図３に示すように座１２付きで 雌ねじを刻設した膨頭６と、座１３付きで前記雌ねじへ螺着する雄ねじ体とより なる係止突起７を突設してある。この係止体１１は、屈曲させず平板状とする場 合もある。

【００１１】 次に履物台１の上面前部に設ける甲部バンド３は、左右一対で上部で重ね合わ せて足の甲部に対応する弯曲状のバンドを形成するもので、左右の重ね合わせる 部分は、尾錠１４、１５によって止めるウイズ巾の調整を可能としてあり、又、 左右には小孔からなる多数の通気孔１６を穿設してある。

【００１２】 以上、本考案に係る実施例の看護婦用開放性履物を使用する場合は、予め尾錠 ４を操作し足首バンド５が足の甲部に馴染むように調整した後に、前記足首バン ド５の端部側を持ってこれに設けた係止体１１の脱着孔ａより係止突起７より外 してから、甲部バンド３に足を差して馴染ませながら足首バンド５をそのまま足 首に巻いて、これの係止体１１に於ける脱着孔ａの大径部８を係止突起７の膨頭 ６を通し、更に足首バンド５を下方に引いて小径部１０を前記膨頭６の首部９に 係止させて足首バンド５を止めてから、歩行するもので、前記係止体１１の膨頭 ６付き係止突起７への確実な係合によって、頻度に歩行使用しても足首バンドの 外れのない円滑な歩行を可能とする。この状態に於て係止体１１は脱着孔ａの部 分よりくの字形に屈曲させてあるから、図５及び図６に示す操作によって足首バ ンド５の端部をもちながらこれをワンタッチで止めることができて、看護業務の 緊急時等に於てもきわめて素早く履くことができると共に、足首バンド５が容易 に外れない歩行を可能とする。

【００１３】

【考案の効果】

叙上のように本考案に係る看護婦用開放性履物は、履物台の上面後端に足の後 部に対応する腰皮部を、上面前部寄りに足の甲部に対応する甲部バンドを、且つ 前記腰皮部の前部に足首に対応する尾錠付きの足首バンドを備える看護婦用開放 性履物に於て、前記腰皮部の一方に膨頭付き係止突起を設けると共に、足首バン ドの尾錠には、前記係止突起の膨頭に遊挿し得る径の大径部と、膨頭の首部に係 止する小径部とよりなる脱着孔を開口した係止体を設けた所謂フック式のビラ付 き尾錠による構成であるから、頻度に使用しても従来のホック式の摩耗に伴う係 合の緩みで、屈んだとき等でほんの少し足首に力が入っても簡単に外れるものと 違って確実に係止し、看護業務で早足で歩行する緊急時の際などにも全く不便を 来すことはないし、又、きわめて素早く履くことができると特有の効果がある。

【００１４】 又、ゴム帯式の従来のものと違って、尾錠付き足首バンドに係止体を取付けて 、この足首バンドをもって係止体を係止突起に係脱するきわめて簡単な操作で確 実、容易に履くことができるのでる特有の効果もある。

【００１５】 更に本考案は、係止体１１を金属製の板材で脱着孔の部分よりくの字形に屈曲 させた形状で、一端部側を足首バンドの尾錠へ回動自在に取付けた構成とするこ とにより、足首バンドの端部をもちながら係止体によってワンタッチで止めるこ とができるので、看護業務に於ける緊急時にもきわめて素早く履くことができる と共に、足首バンドは容易に外れない歩行を可能とする実施上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に於ける看護婦用開放性履物の実施例を
示すもので、同履物の平面図である。

【図２】同実施例の於ける正面図である。

【図３】同実施例に於ける係止突起の部分を示す拡大断
面図である。

【図４】同実施例に於ける係止体の一部を示す拡大正面
図である。

【図５】同実施例に於ける足首バンドを外した状態の要
部構成を示す平面図である。

【図６】同実施例に於ける足首バンドを係止した状態の
要部構成を示す平面図である。

【符号の説明】

１ 履物台 ２ 腰皮部 ３ 甲部バンド ４ 尾錠 ５ 足首バンド ６ 膨頭 ７ 係止突起 ８ 大径部 ９ 首部 １０ 小径部 ａ 脱着孔 １１ 係止体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 履物台１の上面後端に足の後部に対応す
   る腰皮部２を、上面前部寄りに足の甲部に対応する甲部
   バンド３を、且つ前記腰皮部２の前部に足首に対応する
   尾錠４付きの足首バンド５を備える看護婦用開放性履物
   Ａに於て、前記腰皮部２の一方に膨頭６付き係止突起７
   を設けると共に、足首バンド５の尾錠４には、前記係止
   突起７の膨頭６に遊挿し得る径の大径部８と、膨頭６の
   首部９に係止する小径部１０とよりなる脱着孔ａを開口
   した係止体１１を設けることを特徴とした看護婦用開放
   性履物。
2. 【請求項２】 係止体１１は、金属製の板材で脱着孔ａ
   の部分よりくの字形に屈曲させた形状で、一端部側を足
   首バンド５の尾錠４へ回動自在に取付けことを特徴とす
   る請求項１記載の看護婦用開放性履物。