JP3025656U - サインペン等のペン先機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案の目的は、サインペン本体の軸芯とペン
先の軸芯とをずらせて偏心位置にペン先を位置させたサ
インペン等のペン先機構を提供する目的である。 【構成】本考案は、円筒状のサインペン本体と、サイン
ペン本体へ内装する中綿と、サインペン本体へ嵌入させ
る嵌入させる基端部を形成し且つ外形をペン状に形成し
たペン先部と、中綿のインクをペン先に供給するペン芯
とから成るサインペン等のペン先において、ペン先部の
基端部の軸芯にペン芯を挿通させるペン芯挿通部を形成
すると共に、ペン先部の先端にはペン芯の先端部を貫通
させ且つ軸芯からづらせた偏心位置へ先端孔を設けたも
のである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プラスチックサインペン及びマーカー等の筆記具に関するものであ り、詳細には、ペン先が軸心よりずれた偏心位置にあるサインペン等のペン先機 構に関するものである。

【０００２】

【従来技術】

従来、この種のサインペン等のペン先はサインペン本体の軸芯と同心に設けら れており、つまり、サインペン本体の中心を先細りの円錐状に加工して、その先 端にペン先を備えているものである。

【０００３】

【解決しようとする課題】

然し乍、現在は多様化の時代であり、筆記具も例外でなく、キャップも含めて 外観に優れたデザインを施した様々な筆記具が市場にあるが、その殆どの筆記具 のペン先は筆記具本体の軸芯と同心であり、ペン先部は単に円錐状に形成した先 端にペン先を突出させているもので、何の変哲も無いペン先部と成っていた。

【０００４】 又、従来から万年筆、つけペン等のようにペン先が筆記具の軸芯とずれた偏心 位置にあるものはあるが、インクの補充が面倒なことから一般的には段々使用さ れなくなっている現状であるが、逆に中には懐かしむ人も多い。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前述の課題に鑑み、鋭意研鑽の結果、円筒状のサインペン本体と、 サインペン本体へ内装する中綿と、サインペン本体へ嵌入させる嵌入させる基端 部を形成し且つ外形をペン状に形成したペン先部と、中綿のインクをペン先に供 給するペン芯とから成るサインペン等のペン先において、ペン先部の基端部の軸 芯にペン芯を挿通させるペン芯挿通部を形成すると共に、ペン先部の先端にはペ ン芯の先端部を貫通させ且つ軸芯からづらせた偏心位置へ先端孔を設けたもので ある。

【０００６】 従って、本考案の目的は、サインペン本体の軸芯とペン先の軸芯とをずらせて 偏心位置にペン先を位置させたサインペン等のペン先機構を提供する目的である 。

【０００７】

【考案の作用】

本考案は、ペン先部の外形をペン状に形成し、ペン先部の先端へはペン芯の先 端部を突出状態で貫通させる先端孔を軸芯からづらせた偏心位置へ設けたことに よって、恰も、万年筆を用いているような感触で筆記することができるものであ る。

【０００８】

【実施例】

斯る目的を達成した本考案の実施例のサインペン等のペン先機構を図面によっ て説明する。

【０００９】 図１は本考案のサインペンのペン先機構の実施例の説明のための側面断面図で あり、図２は本考案のサインペンのペン先機構の実施例の一部断面とした説明正 面図であり、図３は本考案のサインペンのペン先機構の実施例の先端部の平面図 である。

【００１０】 本考案は、プラスチックサインペン及びマーカー等の筆記具に関するものであ り、詳細には、ペン先が軸心よりずれた偏心位置にあるサインペン等のペン先機 構に関するものであり、一端を開口させた円筒状のサインペン本体１と、該サイ ンペン本体１へ内装するインクを含浸させた中綿２と、前記サインペン本体１の 開口側へ嵌入させる円柱状の基端部３ａを形成し且つ外形をペン状に形成したペ ン先部３と、毛細管現象を利して中綿２のインクをペン先に供給するペン芯４と から成るサインペン等のペン先において、前記ペン先部３の基端部３ａの軸芯に ペン芯４を挿通させるペン芯挿通部３ｂを形成すると共に、前記ペン先部３の先 端にはペン芯４の先端部４ａを突出状態で貫通させ且つ軸芯からづらせた偏心位 置へ先端孔３ｃを設けたものである。

【００１１】 即ち、本考案はサインペン等の筆記具に関するものであり、サインペンは周知 の如く、手で把持する円筒状のサインペン本体１の内部へインクを含浸させた中 綿２を内装しており、該中綿２のインクをペン芯４の毛細管現象を利してペン先 に送り筆記を可能としているものである。

【００１２】 前記円筒状のサインペン本体１は一端を開口させ、他端を閉蓋しているもので あり、内部へはインクを含浸させた円柱状の中綿２が適宜な公知手段によって内 装されているものである。

【００１３】 そして、サインペン本体１の開口側へ嵌入させるペン先部３の先端側は外形を 万年筆に見られるようなペン状に形成すると共に基端部３ａをサインペン本体１ の開口側へ嵌入させる円筒状に形成しているものである。

【００１４】 本考案の実施例では、図１乃至図２に図示する如く、サインペン本体１とペン 先部３との間にペン先受け部材５を介装しているものであり、つまり、ペン先受 け部材５は両端を開口させた円筒状のものであり、先端の外周へはサインペン本 体１の開口端を係止させるサインペン本体１の外径と略同径の外フランジ５ｃを 形成すると共に、内部へは中心にペン芯４を貫通させる中心孔５ａを備えた内フ ランジ５ｂを設けており、胴囲部の外周は前記サインペン本体１の開口の内径と 略同径形成しており、ペン先受け部材５の先端の開口へはペン先部３の円筒状の 基端部３ａを嵌入させるものであるが、サインペン本体１の開口へ直接ペン先部 ３の円筒状の基端部３ａを嵌入させても構わないものである。

【００１５】 そして、ペン先部３のペン状とは円筒状の基端部３ａから偏心状に且つ断面略 楕円形状に延設しているものであり、側方は稍拡巾させて更に先端辺は両側の内 側にアール形状を施した尖部を形成しているものであり、加えて、実施例では装 飾用の立設リブ３ｅを複数形成しているものであり、万年筆を連想させるデザイ ンを施しているものである。

【００１６】 更に、本考案のペン先部３の軸方向には略断面Ｕ字状のペン芯挿通部３ｂを装 飾用の立設リブ３ｅを切り欠いて軸芯へ形成しているものであり、前記ペン芯挿 通部３ｂの底部にはペン芯４を挿通させるものであり、ペン先部３の先端にはペ ン芯４の先端部４ａを突出状態で貫通させると共にペン芯挿通部３ｂと連通する 先端孔３ｃをサインペン本体１の軸芯からづらせた偏心位置へ設けているもので ある。

【００１７】 つまり、図３に図示の如く、サインペン本体１の軸心はＡ点に位置するのに対 して、当該サインペンの筆記する場合の先端と成るペン先部３の先端孔３ｃを突 出状態で貫通させたペン芯４の先端部４ａの軸心はＢ点に位置するものである。

【００１８】 そして、前記ペン先部３に形成したペン芯挿通部３ｂへ嵌入させるロック部材 ６は、略断面Ｕ字状のペン芯挿通部３ｂへ嵌入するように内側へすぼまるテーパ ーを側面に形成しているものであり、前記ペン先部３のペン芯挿通部３ｂの両側 に形成した位置決めとずれ防止の為の係止部に合着させる鍔部を膨出させている ものである。

【００１９】 次いで、前記ロック部材６をペン先部３の基端部３ａのペン芯挿通部３ｂに嵌 入した状態でペン芯４を挟着する挟着手段３ｄ．６ａを形成したものであり、該 挟着手段３ｄ．６ａはロック部材６のペン芯挿通部３ｂの底面側と相対する先端 面とペン芯挿通部３ｂの底面とに夫々形成した四角錐截台状のものであり、図示 する実施例では、ロック部材６の先端面に二つの挟着手段６ａ．６ａを設け、ペ ン芯挿通部３ｂの底面へ一つの挟着手段３ｄを設けているもので、夫々の挟着手 段３ｄ．６ａ．６ａの間にはペン芯４が挿入させるための間隔を有しているもの である。

【００２０】 本考案のサインペン等のペン先機構の組立ては、先ず、ペン先部３のペン芯挿 通部３ｂにペン芯４を挿入させるものであるが、ペン先と成るペン芯４の先端部 ４ａをペン先部３の先端の先端孔３ｃへ突出状態で貫通させてペン芯４をペン芯 挿通部３ｂへ挿入させるものであり、ペン芯４は前記サインペン本体１に内装し た中綿２に到達すめ長さを有しているものである。

【００２１】 そして、ペン先部３の基端部３ａのペン芯挿通部３ｂへロック部材６を嵌入さ せるもので、挟着手段３ｄ．６ａはペン芯４を図１に図示する如くジグザグに噛 合し、ペン先部３の基端部３ａをロック部材６と共にペン先受け部材５にペン芯 ４の基端辺をペン受け部材５の中心孔５ａへ挿通させながら嵌入させることによ って、ロック部材６がペン芯挿通部３ｂを若干押し拡げながら嵌入することと成 り、ペン先部３の基端部３ａは若干拡径され材料特性の弾性変形により確りとペ ン先部３をペン先受け部材５に固定することができるものである。

【００２２】 次に、ペン芯４を挟着させたペン先部３とロック部材６とを共に嵌入させたペ ン先受け部材５を開口させたサインペン本体１の一端へ嵌入させるものであり、 同時に、ペン芯４の基端部４ｂは中綿２の中心へ差し込まれるもので、更に、サ インペン本体１のペン先部３を覆うキャップ（図示しない）を挿脱自在に嵌着さ せるものである。

【００２３】 本考案のサインペン等のペン先機構は、主として、プラスチック、金属等で形 成するものであるが、透明度の高いアクリル系プラスチックを用いて形成した場 合、ペン先部３の形状及び複数の装飾用の立設リブ等によって透光、及び、反射 光でキラキラ輝き、更に、蛇行するペン芯４は外部からクリアに目視することが でき、従来に無い装飾性を有するものである。

【００２４】 本考案の前述の実施例ではペン先部３とロック部材６とを用いて固定したもの であるが、ペン先部３の基端部３ａにペン芯４を挿通させるペン芯挿通部３ｂと 、ペン先部３の先端に先端孔３ｃをサインペン本体１の軸芯からづらせた偏心位 置へ設けているものなら実施例に限るものではないものである。

【００２５】

【考案の効果】

以上の如く構成した本考案は、装飾性に優れ、ペン先部の外形をペン状に形成 し、ペン先部の先端へはペン芯の先端部を突出状態で貫通させる先端孔を軸芯か らづらせた偏心位置へ設けたことによって、恰も、万年筆を用いているような感 触でサインペン等で筆記することができる画期的なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案のサインペンのペン先機構の実施
例の説明のための側面断面図である。

【図２】図２は本考案のサインペンのペン先機構の実施
例の一部断面とした説明正面図である。

【図３】図３は本考案のサインペンのペン先機構の実施
例の先端部の平面図である。

【符号の説明】

１ サインペン本体 ２ 中綿 ３ ペン先部 ３ａ 基端部 ３ｂ ペン芯挿通部 ３ｃ 先端孔 ３ｄ 挟着手段 ３ｅ 立設リブ ４ ペン芯 ４ａ 先端部 ４ｂ 基端部 ５ ペン先受け部材 ５ａ 中心孔 ５ｂ 内フランジ ５ｃ 外フランジ ６ ロック部材 ６ａ 挟着手段

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一端を開口させた円筒状のサインペン本体
   と、該サインペン本体へ内装するインクを含浸させた中
   綿と、前記サインペン本体の開口側へ嵌入させる円柱状
   の基端部を形成し且つ外形をペン状に形成したペン先部
   と、毛細管現象を利して中綿のインクをペン先に供給す
   るペン芯とから成るサインペン等のペン先において、前
   記ペン先部の基端部の軸芯にペン芯を挿通させるペン芯
   挿通部を形成すると共に、前記ペン先部の先端にはペン
   芯の先端部を突出状態で貫通させ且つ軸芯からづらせた
   偏心位置へ先端孔を設けたことを特徴とするサインペン
   等のペン先機構。