JP3025433B2 - モノリス保持材およびその製造方法ならびに前記モノリスを使用した触媒コンバーター - Google Patents

モノリス保持材およびその製造方法ならびに前記モノリスを使用した触媒コンバーター

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JP3025433B2
JP3025433B2 JP8117013A JP11701396A JP3025433B2 JP 3025433 B2 JP3025433 B2 JP 3025433B2 JP 8117013 A JP8117013 A JP 8117013A JP 11701396 A JP11701396 A JP 11701396A JP 3025433 B2 JP3025433 B2 JP 3025433B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モノリス保持材お
よびその製造方法ならびに前記モノリスを使用した触媒
コンバーターに関するものであり、詳しくは、組立時は
圧縮状態を有機バインダーの結合力によって維持し、加
熱後は有機バインダーの分解により厚さを復元し且つ両
面固定状態で所望の面圧を発現するモノリス保持材およ
びその製造方法、ならびに、前記モノリス保持材により
ケーシング内でモノリスを長期間にわたって安定的に固
定し得る触媒コンバーターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気系には、排気ガス中の一
酸化炭素、各種炭化水素などの有害成分を処理するた
め、重金属や貴金属などを触媒とする各種の触媒コンバ
ーターが排気ガス浄化装置として使用される。触媒コン
バーターは、触媒の形態によって次の二種に分類され
る。
【0003】(1)セラミックス等の粒状担体に触媒金
属を担持させて成るペレット状触媒、および、当該ペレ
ット状触媒を収容する金属製ケーシングから構成された
触媒コンバーター。(2)内部に多数の排気ガス通路を
有する筒状モノリス担体(以下、「モノリス」と略記す
る。)に触媒金属を担持させて成る所謂一体型触媒、お
よび、当該一体型触媒を収容し且つその両端が排気ガス
導管に接続される金属製ケーシングから構成された触媒
コンバーター。
【0004】(2)の触媒コンバーターは、(1)の触
媒コンバーターの様に、稼働時のペレット同士の衝突に
よる摩耗がなく、装置自体を比較的小さくし得るため、
広く普及している。そして、モノリスは、金属製ケーシ
ング内に適切に固定するため、モノリス保持材を巻回し
て使用される。
【0005】モノリスは、耐熱性の観点から、セラミッ
ク製や金属製のモノリスが多用されている。また、排気
ガス通過時の抵抗を低減し且つ触媒効率を高めるため、
排気ガス流路において一層大きな表面積を確保し得るハ
ニカム構造のモノリスが主流である。
【0006】また、金属製ケーシングの構造としては、
半割り状の金属製ケーシングによってモノリスを両側か
ら挟む様に収容すると共に、ケーシングの接合部分を溶
接したクラムシェル構造、または、金属製ケーシングに
モノリスを挿入したスタッフィング構造が採用される。
【0007】クラムシェル又はスタッフィングの何れの
構造の場合も、上記モノリス保持材の厚さは、金属製ケ
ーシング内にモノリスを適切に固定するため、モノリス
外周面とケーシング内周面のクリアランスに対して同等
または若干厚くされる必要がある。その理由は、モノリ
スに対するモノリス保持材の固定力が低下すると、稼働
した際、モノリスの脱離、金属製ケーシング内でのず
れ、または、モノリス外周部からの排気ガスの漏洩など
の不具合を生じるからである。斯かる不具合は、触媒コ
ンバーターにおける致命的な欠陥となる。
【0008】特に、セラミック製モノリスを使用した触
媒コンバーターにおいては、モノリス自体の熱膨張が小
さく且つ金属製ケーシングの熱膨張が大きいため、稼働
時にはモノリス外周面とケーシング内周面のクリアラン
スが拡大し、その結果、モノリス保持材の保持力が低下
する傾向がある。また、製造上、モノリスの外径寸法の
ばらつきが比較的大きく、極端にモノリスが小さい場合
には、組立時から所定の保持力が得られないこともあ
る。
【0009】従って、モノリス保持材は、常温から稼働
時の高温にわたって所定の保持力を維持するため、個々
のモノリスの外径寸法のばらつきによる上記のクリアラ
ンスの相違、および、モノリス及び金属製ケーシングの
熱膨張による上記のクリアランスの変化に追随する必要
がある。
【0010】近年、金属製ケーシング内へのモノリスの
固定方法が鋭意研究され、モノリスの外周面と金属製ケ
ーシングの内周面との間に装着して使用するモノリス保
持材として、無機質繊維を各種の形態に加工したモノリ
ス保持材が提案されている。これまでに開示されている
技術とその問題点は次の通りである。
【0011】特開平1−240715号公報には、厚さ
方向に縫製圧縮された無ショットセラミック繊維の弾性
マット(モノリス保持材)が提案されている。しかしな
がら、斯かる弾性マットは、縫いピッチを細かくしない
と所望の厚さに圧縮できず、縫いピッチを細かくすると
繊維を傷つけて弾性を失ってしまうと言う問題や、両端
縁接合部のラビリンス等の細かな加工が困難であり、ま
た、縫い端部分のほつれ、糸切れが発生する等の問題が
ある。
【0012】英国特許第2171180A号明細書に
は、プラスチック製袋の中に無機質繊維を真空パックし
たマット状体(モノリス保持材)が提案されている。し
かしながら、斯かるマット状体は、プラスチック製袋が
柔軟性に欠けるため、モノリスに密着させて巻きつける
のが難しく、また、プラスチック製袋の両端部に接合用
のラビリンスを設け難いため、シール性に欠けると言う
問題がある。更に、持ち運び、組み立ての際にフィルム
が破れ易い等の問題もある。
【0013】米国特許第4693338号明細書には、
セラミックファイバーに少量のバインダーを添加してこ
れを高度に圧縮したブランケットと、セラミックファイ
バー製の編み紐とを併用したモノリス保持材が提案され
ている。しかしながら、斯かるモノリス保持材は、装着
や組み立てが複雑であり、満足できない。
【0014】特開昭53−2753号公報には、有機バ
インダーと共に、セラミックファイバー、シリカファイ
バー、ガラスファイバー等の繊維系断熱材を実際の使用
状態以上に成形圧縮して成る断熱材(モノリス保持材)
が提案されている。しかしながら、斯かるモノリス保持
材は、有機バインダーの分解に伴う厚さ回復性は有する
ものの、弾力性に劣り、また、高温域では軟化収縮など
の熱劣化が進行すると言う欠点があり、しかも、その厚
さがクリアランスより薄いため、バインダーが分解する
まではモノリスがケーシング内で動きモノリスが損傷す
る虞がある。
【0015】特開平7−77036号公報には、耐熱・
非熱膨張性セラミック繊維から成る触媒コンバーターと
して、メタルケースと、メタルケース内に収容されたセ
ラミックハニカム触媒(モノリス)と、ハニカム触媒の
外面とメタルケースの内面の間に圧縮状態で配置された
モノリス保持材としてのセラミック繊維マットとを備
え、前記マットが、実用温度範囲内で大きな増減を生じ
ない圧縮特性を有する触媒コンバーターが記載されてい
る。しかしながら、上記セラミック繊維マットは、バイ
ンダーを使用して圧縮されていないので、装着時に高度
に圧縮して使用する必要があるため、作業性が悪く、し
かも、マットの強度不足から繊維自体が折れると言う問
題がある。また、繊維が飛散すると言う問題もある。
【0016】特開昭57−56615号公報には、金属
ケースと、セラミック製モノリスと、金属ケースの内周
面とモノリスの外周面のクリアランスに設置されたモノ
リス保持材としてのシール材とから成る排気ガス浄化装
置であって、前記シール材は、6〜30μmの繊維径の
セラミックファイバーで構成され、その嵩密度が0.1
〜0.35g/cm3 で且つ設置前の厚さに対する設置
後の厚さの比が2.7〜8.7となる様に圧縮された装
置が提案されている。しかしながら、上記シール材は、
嵩密度が小さく且つ装着時の圧縮率が大きいため、装置
組立時の作業性に難点がある。
【0017】また、国際公開 WO 94/24425号
公報には、セラミックファイバーとバインダーを含有す
る一体複合シートを含むマットであって、セラミックフ
ァイバーが実質的にショットを含まず、平均繊維長が約
1〜10cmであり、しかも、マットが柔軟構造の一体
性を有し、クリアランスに固定された状態において、約
20〜1200℃にわたって実質的に一定の圧力を示す
装着マットが開示されている。しかしながら、斯かるマ
ットは、その乾燥方法からして嵩高となり、装着時の圧
縮量が大きいため、作業性に欠けるという問題がある。
また、一定圧力と言う特性から、バインダー樹脂の含有
量が少ないと考えられ、装着時におけるケーシングとの
摩擦による繊維の破損が懸念される。従って、モノリス
に対する保持力の低下やモノリス外周部からの排気ガス
の漏洩なども懸念される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を解決すべくなされたものであり、その目的は、触媒コ
ンバータの組立時には予め薄く圧縮状態に保たれている
ため装着が容易なモノリス保持材であって、使用時には
加熱により厚さ復元性を示し且つモノリス外周面と金属
製ケーシング内周面で所望の面圧を発現でき、長期間使
用しても劣化せず、しかも、高い流速の排気ガスに曝さ
れても侵食されず、十分なガスシール性を維持できるモ
ノリス保持材および当該モノリス保持材の製造方法を提
供することにある。
【0019】更に、本発明の他の目的は、上記モノリス
保持材がモノリス外周面と金属製ケーシング内周面で形
成されるクリアランスに装着されて成り、高速で流れる
高温の排気ガスに耐え且つ激しい振動や衝撃を受けても
モノリスが安定的に固定され、モノリス保持材における
排気ガスの漏洩が惹起することのない触媒コンバーター
を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、モノリスの
外周面と金属製ケーシングの内周面とのクリアランスに
相当する厚さに圧縮した際に所定の復元力を有するアル
ミナ質繊維マットからモノリス保持材を構成することに
より、モノリスの座屈を防止すると共にその支持効果を
十分に発揮させることに成功し、本発明を完成した。
【0021】すなわち、本発明は、モノリス保持材およ
びその製造方法ならびに前記モノリスを使用した触媒コ
ンバーターに関するものであり、これらの要旨は次の通
りである。
【0022】本発明の第1の要旨は、筒状に形成され且
つ排気ガス浄化用触媒を担持するモノリスと、モノリス
を収容し且つその両端が排気ガス導管に接続される金属
製ケーシングと、モノリス外周面と金属製ケーシング内
面とのクリアランスに装着されるモノリス保持材とから
構成された触媒コンバーターに使用される前記モノリス
保持材であって、当該モノリス保持材は、厚さ方向に圧
縮されたアルミナ質繊維マット中に熱分解によって消失
する有機バインダーが均一に含有されて成り、( I )
アルミナ質繊維マットに有機バインダー液を含浸させる
第1工程、( II)有機バインダー液が含浸されたアル
ミナ質繊維マットを厚さ方向に圧縮する第2工程、(II
I)圧縮されたアルミナ質繊維マットの厚さを維持した
まま有機バインダー液の媒体液を除去する第3工程を経
て製造され、かつ、前記有機バインダーがアクリルゴ
ム、ニトリルゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニルアルコール、アクリルゴムに含まれないアクリル
樹脂より成る群から選ばれる少なくとも1種であり、し
かも、第3工程で得られたモノリス保持材の厚さが第2
工程の圧縮厚さの1〜1.5倍で且つ前記クリアランス
の1.0〜2.0倍であり、そして、前記有機バインダ
ーを熱分解した際、両面開放状態で厚さ復元性を有し、
前記クリアランスに相当する厚さの圧縮状態における復
元面圧が0.5〜30kg/cm2 であることを特徴と
するモノリス保持材に存する。
【0023】本発明の第2の要旨は、筒状に形成され且
つ排気ガス浄化用触媒を担持するモノリスと、モノリス
を収容し且つその両端が排気ガス導管に接続される金属
製ケーシングと、モノリス外周面と金属製ケーシング内
面とのクリアランスに装着されるモノリス保持材とから
構成された触媒コンバーターに使用される前記モノリス
保持材であって、当該モノリス保持材は、厚さ方向に圧
縮されたアルミナ質繊維マット中に熱分解によって消失
する有機バインダーが均一に含有されて成り、当該有機
バインダーがアクリルゴム、ニトリルゴム、カルボキシ
メチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリルゴ
ムに含まれないアクリル樹脂より成る群から選ばれる少
なくとも1種であり、有機バインダーにより圧縮状態が
維持されて0.1〜0.5g/cm3 の嵩密度を有し、
かつ、厚さが前記クリアランスの1.0〜2.0倍であ
り、そして、有機バインダーを熱分解した際、両面開放
状態で2〜10倍の厚さ復元率を有し、前記クリアラン
スに相当する厚さの圧縮状態における復元面圧が0.5
〜30kg/cm2 であることを特徴とするモノリス保
持材に存する。
【0024】本発明の第3の要旨は、筒状に形成され且
つ排気ガス浄化用触媒を担持するモノリスと、モノリス
を収容し且つその両端が排気ガス導管に接続される金属
製ケーシングと、モノリス外周面と金属製ケーシング内
面とのクリアランスに装着されるモノリス保持材とから
構成された触媒コンバーターに使用される前記モノリス
保持材の製造方法であって、( I )嵩密度0.05〜
0.20g/cm3 のアルミナ質繊維マットに熱分解に
よって消失する有機バインダー液を含浸させる第1工
程、( II )有機バインダー液が含浸されたアルミナ質
繊維マットをその厚さ方向に1/2〜1/15に圧縮す
る第2工程、(III)圧縮されたアルミナ質繊維マット
の厚さを維持したまま有機バインダー液の媒体液を除去
する第3工程を有し、かつ、前記有機バインダーがアク
リルゴム、ニトリルゴム、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、アクリルゴムに含まれない
アクリル樹脂より成る群から選ばれる少なくとも1種で
あり、しかも、第3工程で得られたモノリス保持材の厚
さが前記クリアランスの1.0〜2.0倍であり、そし
て、前記有機バインダーを熱分解した際、両面開放状態
で厚さ復元性を有し、前記クリアランスに相当する厚さ
の圧縮状態における復元面圧が0.5〜30kg/cm
2 であることを特徴とするモノリス保持材の製造方法に
存する。
【0025】本発明の第4の要旨は、筒状に形成され且
つ排気ガス浄化用触媒を担持するモノリスと、モノリス
を収容し且つその両端が排気ガス導管に接続される金属
製ケーシングと、モノリス外周面と金属製ケーシング内
面とのクリアランスに装着されるモノリス保持材とから
構成された触媒コンバーターにおいて、モノリス保持材
は、厚さ方向に圧縮されたアルミナ質繊維マット中に熱
分解によって消失する有機バインダーが均一に含有され
て成り、( I )アルミナ質繊維マットに有機バインダ
ー液を含浸させる第1工程、( II )有機バインダー液
が含浸されたアルミナ質繊維マットを厚さ方向に圧縮す
る第2工程、(III)圧縮されたアルミナ質繊維マット
の厚さを維持したまま有機バインダー液の媒体液を除去
する第3工程を経て製造され、かつ、前記有機バインダ
ーがアクリルゴム、ニトリルゴム、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール、アクリルゴムに含ま
れないアクリル樹脂より成る群から選ばれる少なくとも
1種であり、しかも、第3工程で得られたモノリス保持
材の厚さが第2工程の圧縮厚さの1〜1.5倍で且つ前
記クリアランスの1.0〜2.0倍であり、そして、前
記有機バインダーを熱分解した際、両面開放状態で厚さ
復元性を有し、クリアランスに相当する厚さの圧縮状態
における復元面圧が0.5〜30kg/cm2 であるこ
とを特徴とする触媒コンバーターに存する。
【0026】本発明の第5の要旨は、筒状に形成され且
つ排気ガス浄化用触媒を担持するモノリスと、モノリス
を収容し且つその両端が排気ガス導管に接続される金属
製ケーシングと、モノリス外周面と金属製ケーシング内
面とのクリアランスに装着されるモノリス保持材とから
構成された触媒コンバーターにおいて、モノリス保持材
は、嵩密度0.05〜0.20g/cm3 のアルミナ質
繊維マットを厚さ方向に圧縮して構成され、当該マット
中には熱分解によって消失する有機バインダーが均一に
含有され、当該有機バインダーがアクリルゴム、ニトリ
ルゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアル
コール、アクリルゴムに含まれないアクリル樹脂より成
る群から選ばれる少なくとも1種であり、有機バインダ
ーにより圧縮状態が維持されて0.1〜0.5g/cm
3 の嵩密度を有し、かつ、厚さが前記クリアランスの
1.0〜2.0倍であり、そして、有機バインダーを分
解した際、両面開放状態で2〜10倍の厚さ復元率を有
し、クリアランスに相当する厚さの圧縮状態における復
元面圧が0.5〜30kg/cm2 であることを特徴と
する触媒コンバーターに存する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明のモノリス保持材お
よびその製造方法ならびに前記モノリスを使用した触媒
コンバーターについて図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての触媒コンバーター
を示す組立斜視図である。図2は、モノリスに対するモ
ノリス保持材の巻回要領を示す組立斜視図である。図3
は、本発明で使用するアルミナ質繊維マットのモノリス
保持材に至るまでの状態変化を示す模式的な説明図であ
る。
【0028】図中、符号(3)にて示す本発明のモノリ
ス保持材は、図1に示す触媒コンバーターに使用される
保持材であり、内燃機関からの高温の排ガスに曝される
ことにより有機バインダーが熱分解されて厚さ復元性を
示し、これに伴いモノリス(1)の外周面と金属製ケー
シング(2)の内周面とに面圧を作用させ、この面圧に
より金属製ケーシング(2)内にモノリス(1)を確実
にを保持する。
【0029】そして、本発明の触媒コンバータは、図1
に示す様に、筒状に形成され且つ排気ガス浄化用触媒を
担持するモノリス(1)と、モノリス(1)を収容し且
つその両端が排気ガス導管に接続される金属製ケーシン
グ(2)と、モノリス(1)の外周面と金属製ケーシン
グ(2)の内面とのクリアランスに装着される上記モノ
リス保持材(3)とから構成される。
【0030】以下の説明において、使用する用語につい
て次の通り定義する。基材マットとはアルミナ質繊維マ
ットを言い、圧縮マットとは厚さ方向に圧縮した状態の
基材マットを言う。また、マットとは、厚さがほぼ均一
なアルミナ質繊維の不織布状の集積体を言い、ブランケ
ット又はブロックと呼ばれるものも包含する。
【0031】常態厚さとは、厚さ方向に圧縮力が全く加
えられていない基材マットの厚さを言う(図3(a)の
厚さ(A))。圧縮厚さとは、圧縮マットの厚さを言う
(図3(b)の厚さ(B))。モノリス保持材の常態厚
さとは、触媒コンバーターに装着する前のモノリス保持
材(成形体)の厚さを言う(図3(c)の厚さ
(C))。クリアランスとは、モノリスの外周面と金属
製ケーシングの内周面で形成されるクリアランスを言う
(図3(d)の符号(D))。なお、以下の説明におい
てはモノリス保持材を単に「保持材」と略記する。
【0032】先ず、本発明の第1の要旨に係る保持材に
ついて図3を参照して説明する。図中、符号(3)で示
す上記の保持材は、圧縮マット中に熱分解によって消失
する有機バインダーが均一に含有されて成る保持材であ
って、( I )基材マットに有機バインダー液を含浸さ
せる第1工程、( II )有機バインダー液が含浸された
基材マットを厚さ方向に圧縮する第2工程、(III)圧
縮された基材マットの厚さ(B)を維持したまま有機バ
インダー液の媒体液を除去する第3工程を経て製造さ
れ、かつ、第3工程で得られた保持材(3)の厚さ
(C)が第2工程の圧縮厚さ(B)の1〜1.5倍であ
り、そして、前記有機バインダーを熱分解した際、両面
開放状態で厚さ復元性を有し、前記クリアランスに相当
する厚さの圧縮状態における復元面圧が0.5〜30k
g/cm2 であることを特徴とする。以下、クリアラン
スに相当する厚さの圧縮状態を「両面固定状態」と略記
する。
【0033】基材マットを構成するアルミナ質繊維は、
圧縮マットにした際に厚さ復元性を有する繊維、すなわ
ち、厚さ方向への圧縮力に対して反発力を有する繊維か
ら選択される。アルミナ質繊維としては、繊維の集合形
態にもよるが、一般的には繊維径が1〜50μm、好ま
しくは1〜10μmで且つ繊維長が0.5〜500m
m、好ましくは0.5〜300mmの繊維が使用され
る。
【0034】アルミナ質繊維の代表例としては、シリカ
成分含有量が5重量%以下、すなわち、アルミナ成分含
有量が95重量%以上であるアルミナ−シリカ系結晶質
短繊維の他、アルミナが70〜95重量%で且つ残余が
シリカで構成される一般的なアルミナ繊維が挙げられ
る。特に、アルミナ72重量%のムライト繊維は、高温
安定性および弾力性に優れており、好ましいアルミナ繊
維である。
【0035】アルミナ質繊維と総称される上記アルミナ
−シリカ系の多結晶質繊維は、最高使用温度が約120
0℃である非晶質のセラミックファイバーよりも耐熱性
に優れており、内燃機関の排ガス温度よりも十分に高い
1500〜1600℃での使用に耐え、しかも、その圧
縮マットは弾力性に富み、かつ、セラミックファイバー
で見られる軟化収縮などの熱劣化も極めて少ないので、
経時劣化の少ない保持材(3)が得られる。
【0036】基材マットは、上記アルミナ質繊維の1種
を単独で使用した基材マットでもよいし、2種以上を混
合して使用した基材マットであってもよい。さらには1
種のアルミナ質繊維の単独使用による同種または異種の
マットを複数枚積層した積層マットであってもよい。基
材マットの嵩密度は、通常0.05〜0.2g/cm3
、好ましくは0.05〜0.15g/cm3 である。
嵩密度が0.05g/cm3より小さいと圧縮代が大き
くなり、0.2g/cm3を超えると保持材の厚み復元
率が不十分になることがある。
【0037】本発明の保持材(3)は、その厚さ方向に
圧縮された基材マット、すなわち、圧縮マット中に有機
バインダーが均一に含有されて構成される。そして、有
機バインダーの結合力により厚さの復元が抑制されてい
る。
【0038】上記の有機バインダーは、常温下において
圧縮マットの圧縮厚さ(B)を維持でき、かつ、熱分解
した際、厚さを復元させる種類であれば特に制限なく使
用できるが、目的とする保持材(3)の使用温度におい
て容易に熱分解されて焼失する有機バインダーが好まし
い。しかしながら、この有機バインダーは、保持材
(3)の使用温度条件において、バインダーとしての性
質を失い、その厚さを復元させるバインダーであれば、
焼失される必要はない。有機バインダーは、保持材
(3)が通常600℃以上、高温域では900〜100
0℃の温度条件で使用されることから、約600℃以下
の温度条件において、短時間で熱分解されてバインダー
としての性質を失うバインダーが好ましく、焼失するバ
インダーが特に好ましい。
【0039】有機バインダーとしては、各種のゴム、水
溶性高分子化合物、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを
使用できる。ゴム類としては、天然ゴム;エチルアクリ
レートとクロロエチルビニルエーテルの共重合体、n−
ブチルアクリレートとアクリロニトリルの共重合体、エ
チルアクリレートとアクリロニトリルの共重合体等のア
クリルゴム;ブタジエンとアクリロニトリルの共重合体
等のニトリルゴム;ブタジエンゴム等が挙げられる。水
溶性高分子化合物としては、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール等が挙げられる。熱可塑性樹
脂としては、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリ
ルアミド、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリ
ル酸エステル等の単独重合体および共重合体であるアク
リル樹脂;アクリロニトリル・スチレン共重合体;アク
リロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体等が挙げ
られる。また、熱硬化性樹脂としては、ビスフェノール
タイプエポキシ樹脂、ノボラックタイプエポキシ樹脂等
が挙げられる。
【0040】上記の有機バインダーは、水溶液、水分散
型のエマルション、ラテックス又は有機媒体液溶液とし
て使用される。以下、これらを総称して「バインダー
液」と言う。上記バインダー液は、市販品をそのまま又
は水等で希釈して使用することが出来る。なお、有機バ
インダーは、必ずしも1種である必要はなく、2種以上
の混合物であっても何等差し支えない。
【0041】上記の有機バインダーの中では、アクリル
ゴム、ニトリルゴム等の合成ゴム;カルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子化合
物;アクリル樹脂の群から選ばれた化合物が好ましく、
中でもアクリルゴム、ニトリルゴム、カルボキシメチル
セルロース、ポリビニルアルコール、アクリルゴムに含
まれないアクリル樹脂の何れかが特に好ましい。これら
の有機バインダーは、バインダー液の調製または入手が
容易であり、また、圧縮マット中への含浸操作も簡単で
あり、比較的低含有量としても十分な厚さ拘束力を発揮
し、しかも、使用温度条件下で容易に熱分解され、そし
て、得られる保持材(3)は柔軟で強度に優れる。
【0042】圧縮マット中の有機バインダーの含有量
は、特に限定されるものではなく、圧縮マットを構成す
る繊維の種類、圧縮マットの圧縮厚さ(B)、圧縮に対
する反発力などによって適宜決定されるが、通常はアル
ミナ質繊維100重量部に対して有機バインダー10〜
30重量部(固形分基準)とするのがよい。有機バイン
ダーの上記の割合が10重量部未満であると、圧縮マッ
トの圧縮厚さ(B)を維持できない虞があり、また、圧
縮マットの圧縮厚さ(B)を維持するには30重量部を
超えて含有させる必要はなく、含有量が多すぎる場合
は、コスト高となり、かつ、その全量の分解が困難とな
る。斯かる観点から、有機バインダーの上記の割合は、
15〜25重量部の範囲とするのが好ましい。
【0043】本発明の上記の保持材(3)は、( I )
基材マットに有機バインダー液を含浸させる第1工程、
( II )有機バインダー液が含浸された基材マットを厚
さ方向に圧縮する第2工程、(III)圧縮された基材マ
ットの圧縮厚さ(B)を維持したまま有機バインダー液
の媒体液を除去する第3工程を経て製造される。
【0044】第1工程で使用する基材マットの常態厚さ
(A)は、保持材(3)の厚さ(C)の2〜10倍とす
るのが好ましい。また、第2工程における圧縮マットの
圧縮厚さ(B)は、厚さ回復性、圧縮に対する反発力、
目的とする保持材(3)に所望する復元面圧、ガスシー
ル性等によって決定されるが、前述の復元率を達成する
ため、基材マットの常態厚さ(A)に対し、通常1/
1.25以下程度、好ましくは1/2〜1/15の範囲
とされる。更に、第3工程で得られた保持材(3)の厚
さ(C)は、第2工程の圧縮厚さ(B)の1〜1.5倍
とされる。なお、上記の各工程の詳細は、後述の第3の
要旨に係る保持材(3)の製造方法において説明する。
【0045】前述の説明からも理解できる様に、本発明
の保持材(3)おいて、基材マットの具体的な材質や常
態厚さ(A)等は、その厚さ方向の弾力性、触媒コンバ
ーターのクリアランス(D)、保持材(3)に所望する
復元面圧、ガスシール性等に基づいて決められる。そし
て、保持材(3)は、有機バインダーを熱分解した際、
両面開放状態で厚さ復元性を有し、両面固定状態におけ
る固定された両面に対する復元面圧を0.5〜30kg
/cm2 、好ましくは0.5〜8kg/cm2に設定さ
れる。
【0046】保持材(3)の復元面圧は、触媒コンバー
ターに装着された状態では直接測定することが出来ない
ため、装着前の成形体の値として規定されている。そし
て、復元面圧は、次の何れかの方法によって測定され
る。
【0047】(1)その一方の面を固定板に当接させ且
つ他方の面を面圧測定用の面板に当接させた状態で有機
バインダーを熱分解させ、この際、面板に発生する面圧
を直接的に測定する方法。(2)両面解放の状態で有機
バインダーを熱分解させて復元させた後、熱分解前の元
の厚さ(C)まで圧縮するに要する面圧として間接的に
測定する方法。
【0048】上記の方法の中では後者の方法が簡便で好
ましい。そして、本発明の後述する実施例においては、
圧縮マット形成時の圧縮力によって上記の復元面圧の指
標としている。
【0049】上記の範囲に復元面圧を規定する理由は次
の通りである。すなわち、復元面圧が0.5kg/cm
2 未満の面圧では金属製ケーシング(2)に対するモノ
リス(1)の固定が不確実となる虞があり、また、モノ
リス(1)の固定力として30kg/cm2 を超える面
圧は不要である。上記の範囲の復元面圧であればモノリ
ス(1)外周のガスシール性にも問題がない。
【0050】また、保持材(3)の上記の復元性は、保
持材(3)の厚さ(C)に対するバインダー分解後の両
面開放状態での厚さ、すなわち、両面開放状態での厚さ
復元率で規定することも出来、斯かる復元率は2〜10
倍であるのが好ましい。ここで、保持材(3)の厚さ復
元率は、有機バインダーを熱分解する前後の厚さを各々
d0 mmおよびd mmとしたとき、下記の(I)式と
して定義される。
【0051】
【数1】厚さ復元率 = d/d0 ……(I)
【0052】更に、本発明の保持材(3)は、上記の材
料構成により、嵩密度が0.1〜0.5g/cm3 、好
ましくは0.2〜0.4g/cm3 に設定され、また、
単位引張強度は10〜40kg/cm2 、引張弾性率は
200〜700kg/cm2に設定されるのが好まし
い。斯かる物性を備えた保持材(3)は、コンバーター
を構成した際、有機バインダーの熱分解後に発現する復
元面圧により、モノリスを座屈させることなく且つ確実
に保持する。
【0053】ここで、単位引張強度および引張弾性率
は、保持材(3)から縦横が所定の長さの帯(試料片)
を切り取り、引張試験機を使用し、一定の幅およびスパ
ンで且つ一定の引張速度の条件下で試料片の伸び及び引
張強度を測定することによって得られる。なお、単位引
張強度および引張弾性率 Eは、試料片の長さをl0、試
料片の伸びをΔl、引張強度をPn、試料片の断面積を
Aとしたとき、次式から求められる。
【0054】
【数2】 E=(Pn/A)/(Δl/l0 ) ……(II) 単位引張強度 Pa=Pn/A ……(III )
【0055】なお、上記の保持材(3)の厚さ(C)
は、触媒コンバーターのクリアランス(D)に適合させ
て決められる。一般的に、クリアランス(D)は、2〜
8mm、好ましくは3〜6mmとされ、クリアランス
(D)が斯かるの範囲である場合、適合する保持材
(3)の厚さ(C)は、3〜10mmの範囲とするのが
よい。すなわち、保持材(3)の厚さは、クリアランス
(D)の1.0〜2.0倍、好ましくは1.0〜1.6
倍の厚さが好ましい。
【0056】次に、本発明の第2の要旨に係る保持材に
ついて、同様に図3を参照して説明する。符号(3)で
示す上記の保持材は、厚さ方向に圧縮された基材マット
中に熱分解によって消失する有機バインダーが均一に含
有されて成る保持材であって、有機バインダーにより圧
縮状態が維持されて0.1〜0.5g/cm3 の嵩密度
を有し、有機バインダーを熱分解した際、両面開放状態
で2〜10倍の厚さ復元率を有し、両面固定状態におけ
る復元面圧が0.5〜30kg/cm2 であることを特
徴とする。
【0057】上記の保持材(3)は、第1の要旨に係る
保持材(3)と同様の基材を使用し、例えば、第1の要
旨に係る保持材(3)におけるのと同様の工程を経て製
造することが出来る。そして、保持材(3)は、有機バ
インダーにより圧縮状態が維持されて0.1〜0.5g
/cm3 の嵩密度を有し、有機バインダーを熱分解した
際、両面開放状態で1.25〜10倍の厚さ復元率を有
し、両面固定状態における復元面圧が0.5〜30kg
/cm2 であることが重要である。
【0058】上記の保持材(3)は、他の特性として、
第1の要旨に係る保持材(3)の場合と同様の特性を備
えていることが好ましい。具体的には、基材マットの常
態厚さ(A)は保持材(3)の厚さ(C)の2〜10倍
であるのが好ましい。また、有機バインダーは、アクリ
ルゴム、ニトリルゴム、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルアルコール、アクリルゴムに含まれないアク
リル樹脂より成る群から選ばれる少なくとも1種である
のが好ましく、その含有量は、アルミナ質繊維マット1
00重量部に対して10〜30重量部であるのが好まし
い。また、本発明の第1の要旨に係る保持材の場合と同
様に、両面固定状態における復元面圧は、0.5〜8k
g/cm2 、単位引張強度は、10〜40kg/cm2
、引張弾性率は200〜700kg/cm2 であるの
が好ましい。
【0059】次に、本発明の第3の要旨に係る保持材の
製造方法について、同様に図3を参照して説明する。上
記の製造方法は、( I )嵩密度0.05〜0.2g/
cm3、好ましくは0.05〜0.15g/cm3 の基
材マットに熱分解によって消失する有機バインダー液を
含浸させる第1工程、( II )有機バインダー液が含浸
された基材マットをその厚さ方向に1/2〜1/15に
圧縮する第2工程、(III)圧縮された基材マットの厚
さ(B)を維持したまま有機バインダー液の媒体液を除
去する第3工程を有し、そして、前記有機バインダーを
熱分解した際、両面開放状態で厚さ復元性を有し、両面
固定状態における復元面圧が0.5〜30kg/cm2
であることを特徴とする。
【0060】上記の製造方法において、基材マット及び
有機バインダー液としては、前述と同様のものが使用さ
れる。上記の第1工程は、基材マットに有機バインダー
液を含浸させる工程である。
【0061】基材としては、嵩密度0.05〜0.2g
/cm3 、好ましくは0.05〜0.15g/cm3
あって且つ前述の常態厚さ(A)の基材マットが使用さ
れる。また、有機バインダー液としては、アクリルゴ
ム、ニトリルゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニルアルコール、アクリル樹脂を有効成分とする水溶
液、水分散型のエマルション、ラテックス、または有機
媒体液溶液が好適に使用される。そして、有機バインダ
ー液中のバインダー濃度は、基材マットへの含浸方法、
含有量等により適宜に決定することが出来るが、通常2
〜50重量%とされる。
【0062】有機バインダー液の含浸方法は、有機バイ
ンダー液に基材マットを浸漬する方法、または、基材マ
ットに有機バインダー液を噴霧する方法などを採用する
ことが出来る。基材マットの常態厚さ(A)が厚い場合
は浸漬法を採用し、常態厚さ(A)が薄い場合は噴霧法
を採用するのが好ましく、噴霧法の場合、有機バインダ
ー液は噴霧時に糸引き現象の少ないエマルションタイプ
のものが適する。
【0063】また、他の含浸方法としては、バルク状の
アルミナ質繊維を出発原料とし、これを有機バインダー
液の中に分散、懸濁させ、この懸濁液よりアルミナ質繊
維の偏平な集積物を網目状平板または多孔性平板上にろ
過または抄造技術により捕集する方法が挙げられる。斯
かる方法では、アルミナ質繊維を分散して懸濁させる際
に繊維の切断が起こり易いので、分散、懸濁操作には注
意が必要であり、有機バインダー液は粘度の低い液を使
用するのが好ましい。
【0064】上記の第2工程は、有機バインダー液が含
浸された基材マットをその厚さ方向に圧縮する工程であ
り、この工程において、目的とする保持材(3)の厚さ
(C)が規定され、有機バインダーの含有量が制御され
る。
【0065】圧縮手段としては、プレス板またはプレス
ローラーを用いて押圧する方法が挙げられる。プレス板
としては、2枚の透液性板状体、典型的にはパンチング
メタル、樹脂ネット、金網(メッシュ)、多孔板または
通気性の良い板状体などが挙げられる。圧縮手段には、
バインダー液の吸引手段を併用するのが好ましく、ま
た、圧縮方法に遠心脱液を併用してもよい。すなわち、
圧縮マット表面の脱液を促進することにより、圧縮マッ
ト表面への有機バインダーの偏在を防止し、当該有機バ
インダーに起因する各種の不都合、例えば、次の第3工
程における媒体液を除去(乾燥)の際の乾燥器材への固
着等を効果的に防止できる。
【0066】上記の第3工程は、未乾燥状態での一時的
な厚さの復元を防止して有機バインダーの偏在を回避す
るため、第2工程で得られた圧縮マットの圧縮厚さ
(B)を維持したまま有機バインダー液の媒体液を除去
する工程である。
【0067】第3工程は、有機バインダーが変質や分解
を引き起こさない温度条件下、高温熱風により迅速に行
うのが好ましい。何故ならば、有機バインダー液中の有
機バインダーの沈降が防止され、有機バインダーの遍在
が一層回避される。その結果、大きな復元面圧を有する
保持材(3)が得られる。
【0068】そして、上記の製造方法によって得られる
本発明の保持材(3)は、前記と同様に、有機バインダ
ーを熱分解した際、両面解放状態で厚さ復元性を有し、
両面固定状態における復元面圧が0.5〜30kg/c
2 、好ましくは0.5〜8kg/cm2 であることが
必要である。また、保持材(3)は、他の特性として、
第1の要旨または第2の要旨に係る保持材(3)の場合
と同様の特性を備えていることが好ましい。
【0069】次に本発明の第4の要旨に係る触媒コンバ
ーターについて図1〜図3を参照して説明する。図1に
示す上記の触媒コンバーターは、筒状に形成され且つ排
気ガス浄化用触媒を担持するモノリス(1)と、当該モ
ノリスを収容し且つその両端が排気ガス導管に接続され
る金属製ケーシング(2)と、モノリス(1)外周面と
金属製ケーシング(2)内面とのクリアランス(D)に
装着される保持材(3)とから構成された触媒コンバー
ターにおいて、保持材(3)は、厚さ方向に圧縮された
基材マット中に熱分解によって消失する有機バインダー
が均一に含有されて成り、( I )基材マットに有機バ
インダー液を含浸させる第1工程、( II)有機バイン
ダー液が含浸された基材マットを厚さ方向に圧縮する第
2工程、(III)圧縮された基材マットの厚さ(B)を
維持したまま有機バインダー液の媒体液を除去する第3
工程を経て製造され、かつ、第3工程で得られた保持材
(3)の厚さ(C)は、第2工程の圧縮厚さ(B)の1
〜1.5倍であり、そして、前記有機バインダーを熱分
解した際、両面開放状態で厚さ復元性を有し、両面固定
状態における復元面圧が0.5〜30kg/cm2 であ
ることを特徴とする。
【0070】図に例示した触媒コンバーターは、好まし
い態様としてハニカム構造のモノリス(1)を使用して
いる。図中、符号(2a)は金属製ケーシングの上半分
のケーシング部材、符号(21a)はケーシング部材
(2a)のフランジ部、符号(2b)は金属製ケーシン
グの下半分のケーシング部材、符号(21b)はケーシ
ング部材(2b)のフランジ部、符号(22a)及び
(22b)は自動車のシャシー等へ触媒コンバーターを
各々固定するためのボルト穴、(4)及び(5)は排ガ
ス導管への接続口を示す。
【0071】本発明の触媒コンバーターにおいて、保持
材(3)としては、前述の第3の要旨に係る製造方法に
よって得られた第1の要旨または第2の要旨に係る保持
材(3)と同様の保持材(3)が使用される。特に、上
記の触媒コンバーターにおいて、基材マットの常態厚さ
(A)は、保持材(3)の厚さ(C)の2〜10倍であ
るのが好ましい。
【0072】上記の触媒コンバーターおいては、クリア
ランス(D)に対し、保持材(3)が同じ厚さを有して
いる必要はなく、僅かに厚いものまで装着が可能であ
る。しかしながら、厚すぎた場合や金属製ケーシング
(2)との滑りが悪い場合には、フランジ部(21
a)、(21b)の接合面にはみ出し、溶接が不可能と
なる等の不都合を生ずることから、保持材(3)の厚さ
(C)は、触媒コンバーターのクリアランス(D)に対
して1.0〜2.0倍とするのが好ましい。また、第2
工程における圧縮マットの圧縮厚さ(B)は、圧縮履歴
により、十分な復元力を生じないおそれがあるので、触
媒コンバーターのクリアランス(D)より大きくするの
が好ましい。
【0073】更に、保持材(3)の触媒コンバーターに
装着された状態における初期嵩密度は0.18〜0.8
g/cm3 、好ましくは0.2〜0.6g/cm3 、保
持材(3)の触媒コンバーターに装着された状態におけ
る初期面圧は0〜8kg/cm2 、有機バインダーが熱
分解した際、クリアランス(D)における保持材(3)
の復元面圧は、0.5〜8kg/cm2 で且つ初期面圧
の50〜90%、または、110〜150%となる様に
設計するのが好ましい。
【0074】図に例示する触媒コンバーターにおいて、
金属製ケーシング(2)は、当該ケーシングの上半分を
構成するケーシング部材(2a)及び下半分を構成する
ケーシング部材(2b)の2つ部材を合わせて一体化す
る2分割のクラムシェル構造を備えている。ケーシング
部材(2a)及び(2b)は、各々、フランジ部(21
a)、(21b)を有し、フランジ部(21a)、(2
1b)は、ケーシング部材(2a)及び(2b)を溶接
する際の接合面として機能する。また、一方のケーシン
グ部材(2b)の両端部には、排気ガス導管へ接続する
ための接続口(4)、(5)が設けられている。なお、
金属製ケーシング(2)としては、予め筒状に形成され
てモノリス(1)が装入されるスタッフィング構造のケ
ーシングを採用することも出来る。
【0075】金属製ケーシング(2)の内径はモノリス
(1)の外径よりも大きくなされ、そのクリアランス
(D)は3〜6mm程度、一般的には4mmとされ、こ
のクリアランス(D)に保持材(3)が装着される。保
持材(3)は、その厚さ(C)がクリアランス(D)の
1.0〜2.0倍、好ましくは1.0〜1.6倍とさ
れ、筒状のモノリス(1)の外周面のほぼ全面に装着さ
れる。しかしながら、斯かる保持材(3)は、必ずしも
モノリス(1)外周面のほぼ全面に装着する必要はな
く、その復元面圧の大きさ等により、モノリス(1)の
長手方向の中央部に帯状に装着したり、モノリス(1)
の両端部に2本帯状に装着することも出来る。
【0076】また、本発明の保持材(3)は、他のマッ
トと共に積層して装着することも出来る。すなわち、本
発明の保持材(3)をモノリス(1)側に使用し、温度
の低い金属製ケーシング(2)の内面側にアルミナ質繊
維より耐熱温度の低いアルミナシリカ系繊維などのセラ
ミック繊維からなるマットを使用してもよい。上記の触
媒コンバーターは、基本的には、後述する触媒コンバー
ターの製造方法に従って得ることが出来る。
【0077】次に、本発明の第5の要旨に係る触媒コン
バーターについて図1〜図3を参照して説明する。上記
の触媒コンバーターは、保持材(3)の製造方法が限定
されない点を除き、第4の要旨に係る触媒コンバーター
と基本的には同一である。そして、上記の触媒コンバー
ターにおいて、保持材(3)は、嵩密度0.05〜0.
2g/cm3 、好ましくは0.05〜0.15g/cm
3 の基材マットを厚さ方向に圧縮して構成され、圧縮マ
ット中には熱分解によって消失する有機バインダーが均
一に含有され、当該有機バインダーにより圧縮状態が維
持されて0.1〜0.5g/cm3 、好ましくは0.2
〜0.4g/cm3 の嵩密度を有し、そして、有機バイ
ンダーを熱分解した際、両面開放状態で2〜10倍の厚
さ復元率を有し、両面固定状態における復元面圧が0.
5〜30kg/cm2 とされる。
【0078】上記コンバーターは、前述した様に、筒状
に形成され且つ排気ガス浄化用触媒を担持するモノリス
(1)と、当該モノリスを収容し且つその両端が排気ガ
ス導管に接続される金属製ケーシング(2)と、モノリ
ス(1)外周面と金属製ケーシング(2)内面とのクリ
アランス(D)に装着される保持材(3)とから構成さ
れるが、その際、モノリス(1)の外周面と金属製ケー
シング(2)の内周面で形成されるクリアランス(D)
に対して1.0〜2.0倍の厚さ(C)を有する保持材
(3)を装着し、保持材(3)の触媒コンバーターに装
着された状態における初期嵩密度が0.18〜0.8g
/cm3 、好ましくは0.2〜0.6g/cm3 、保持
材(3)の触媒コンバーターに装着された状態における
初期面圧が0〜8kg/cm2 、有機バインダーが熱分
解した際、クリアランス(D)における保持材(3)の
復元面圧が0.5〜8kg/cm2 で且つ初期面圧の5
0〜90%、または、110〜150%となる様に設計
するのが好ましい。
【0079】次に、上記の触媒コンバーターの製造方法
について図1〜図3を参照して説明する。上記の製造方
法は、( I )筒状のモノリス(1)の外周面に保持材
(3)を巻き付ける第1工程、( II )上半分のケーシ
ング部材(2a)および下半分のケーシング部材(2
b)から成る2分割構造の金属製ケーシング(2)に対
し、保持材(3)が巻き付けられたモノリス(1)を収
容した後、前記金属製ケーシングの上半分のケーシング
部材(2a)と下半分のケーシング部材(2b)を合わ
せてその当接部の外周を溶接する第2工程から成り、前
記保持材(3)として、厚さ方向に圧縮された基材マッ
ト中に熱分解によって消失する有機バインダーが均一に
含有され、そして、前記クリアランス(D)に相当する
厚さの圧縮状態において、有機バインダーを熱分解した
際、0.5〜30kg/cm2 の復元面圧を有する保持
材(3)を使用する。
【0080】上記の第1工程においては、筒状のモノリ
ス(1)の外周面に保持材(3)を巻き付ける。保持材
(3)の巻き付けは、一方が凹状に且つ他方が凸状に形
成された末端部を巻き付け完了時に互いに嵌合して閉じ
る様になされる。また、上記の第2工程においては、巻
き付けの完了した筒状のモノリス(1)を下半分のケー
シング部材(2b)の適所に収納した後、ケーシング部
材(2a)とケーシング部材(2b)を合わせてその当
接部の外周を溶接する。その際、保持材(3)の厚さ
(C)がクリアランス(D)の通常2倍以下、好ましく
は1.6倍以下であると、保持材(3)の一部がフラン
ジ部(21a)、(21b)へ噛み込むことがないので
好ましい。
【0081】上記の説明から理解される様に、本発明は
次の様な優れた効果を備えている。すなわち、上記の構
成の保持材(3)及び上記の製造方法によって製造され
る保持材(3)は、耐久性の優れたアルミナ質繊維の圧
縮体より構成されているため、内燃機関から排出される
高い流速の高温の排気ガスに曝されても侵食や劣化がな
い。しかも、高温の排気ガスによって有機バインダーが
熱分解して消失し、その厚さを復元して弾性を発揮する
ため、モノリス(1)と金属製ケーシング(2)のクリ
アランス(D)を完全に塞いで排気ガスの漏洩を防ぐと
共に、高い流速の排気ガスによっても逸散することな
く、金属製ケーシング(2)内にモノリス(1)を所定
の力で安定的に保持することが出来る。
【0082】また、保持材(3)は、モノリス(1)や
金属製ケーシング(2)の温度変化に基づくクリアラン
ス(D)の経時的変化に追従し、金属製ケーシング
(2)内にて弾性的にモノリス(1)を固定することが
出来る。しかも、基材としてのアルミナ質繊維マットの
最初の厚みに復元し得るだけの厚さ復元性を内在してい
るため、長期間に亘り安定的にモノリス(1)を保持す
ることが出来る。
【0083】更に、保持材(3)は、触媒コンバーター
を組み立てる際、有機バインダーの結合力により厚さの
復元性が抑えられて厚みを薄く保持されるため、容易に
且つ当該保持材自体を損傷することなく装着することが
出来る。そして、本発明の触媒コンバーターは、上記の
特徴ある保持材(3)を使用するため、激しい振動や衝
撃を受けても長期間の使用に耐えることが出来、しか
も、保持材(3)の装着が簡単であるため、容易に製造
することが出来、製造時のコストダウンを図ることが出
来る。従って、本発明の触媒コンバーターは、高い浄化
効率が求められる各種の車輌の内燃機関に付設される高
性能触媒コンバーターとして優れた効用を発揮する。
【0084】
【実施例】次に、本発明を、実施例により更に具体的に
説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれら
の実施例の記載に限定されるものではない。なお、以下
の記載においては、図1〜図3の符号を引用し、実施例
および比較例の数値は表1〜表3に纏めて示す。また、
特に記載のない限り「%」は重量%を意味する。
【0085】[実施例1]基材マットとして、常態厚さ
(A)が16mm、幅が600mm、長さが3600m
mのムライト繊維マット(三菱化学(株)製 商品名
「マフテックブランケット」;嵩密度0.10g/cm
3 、平均繊維径4μm、繊維長20〜200mm;アル
ミナ成分72%、シリカ成分28%)を準備した。この
基材マットは、5.5mmの厚さまで圧縮して圧縮マッ
トにした際、圧縮厚さ(B)を維持するのに2.0kg
/cm2 の圧力を要し、5分間この圧縮厚さ(B)に維
持した後に圧力を開放した場合、厚さが16mmまで復
元する特性を有する。
【0086】次に、有機バインダー液(日本ゼオン
(株)製 商品名「LX874」;固形分45%のアク
リレートゴムの水分散型エマルション)の原液に上記の
基材マットを1分間浸漬した。引き続き、有機バインダ
ー液に浸漬させた基材マットの両面を目開きが0.33
mmのポリエステルネットで挟み且つその外側を2枚の
パンチングメタル(穴径3.5mm、開口率22.7
%、厚さ2.3mm)で押さえた後、一面側より吸引し
つつプレスすることにより5.5mmの圧縮厚さ(B)
まで圧縮した。次いで、この圧縮厚さ(B)を維持した
まま、100℃の熱風で3時間乾燥した。冷却後、ポリ
エステルネットおよびパンチングメタルを取り外して目
的とする保持材(3)を得た。
【0087】得られた保持材(3)は、厚さ(C)が
6.0mmで有機バインダー(固形分)の含有量がアル
ミナ質繊維マット100重量部に対して13重量部であ
った。この保持材(3)をクリアランス(D)相当の4
mmまで圧縮するのに要する圧力は4.1kg/cm2
であり、クリアランスが4mmに設計された触媒コンバ
ーターに装着したときの面圧、すなわち、装着時の初圧
が4.1kg/cm2 であることが確認された。
【0088】また、得られた保持材(3)から幅が20
mm、長さが150mmの帯(試料片)を切り取り、幅
を20mm、スパンを80mmにして引張試験機
((株)島津製作所製 商品名「島津オートグラフ I
S−500」)を使用し、引張速度5mm/min.の
条件で試料片の伸び及び引張強度を測定し、単位引張強
度および引張弾性率を求めた(表を参照)。なお、単位
引張強度および引張弾性率Eは、前述の式(II)及び式
(III)から求められる。
【0089】次に、得られた保持材(3)よりサンプル
を切り取った後、800℃に温度制御されたオーブン中
で1時間加熱してバインダーを熱分解した。その結果、
保持材(3)の厚さ(C)は15mmに復元し、前述の
( I )式により求めた厚さ復元率は2.5倍であっ
た。
【0090】また、厚さの復元した保持材(3)をクリ
アランス(D)に相当する4mmの厚さに圧縮した。ク
リアランス(D)相当の厚さを維持するに要する圧力は
4.0kg/cm2 であった。従って、得られ保持材
(3)は、これをクリアランス(D)が4mmに設計さ
れた触媒コンバーターに装着して使用し、バインダーが
燃焼した後には、4.0kg/cm2 の復元面圧で固定
できることが確認された。
【0091】次に、得られた保持材(3)(厚さ(C)
が6.0mm)から幅が80mm、長さが320mmの
帯を切り取り、これを図2に示す要領でモノリス(1)
の外周面に巻き付けた後、図1に示す構造の2分割型金
属製ケーシング(2)(クリアランス:4mm)内にセ
ットすることにより、そのキャニング性を調べた。その
結果、切り取られた帯はモノリス(1)外周面に密着さ
せて容易に巻き付けることが出来、また、金属製ケーシ
ング(2)内にセットする際にも、フランジ部(21
a)、(21b)へのはみ出しや噛み込みがなく、優れ
たキャニング性を示すことが確認された。
【0092】[実施例2〜7]表に示す嵩密度、常態厚
さ(A)の基材マットを用い、表に示す圧縮厚さ(B)
に圧縮した他は実施例1と同様の操作を行って厚さ
(C)の保持材(3)を得た。得られた保持材(3)の
有機バインダー(固形分)の含有量は表に示す通りであ
った。この保持材(3)をクリアランス(D)まで圧縮
するのに要する圧力、すなわち、初圧と、実施例1と同
様の方法によって測定した単位引張強度、引張弾性率を
表に示す。
【0093】更に、得られた保持材(3)よりサンプル
を切り取り、実施例1と同様の方法によりバインダーを
熱分解した。このときの厚さ復元率、また、厚さの復元
した保持材(3)をクリアランス(D)に圧縮するに要
する圧力、すなわち、燃焼後の面圧を同様に表に示す。
【0094】次に、表に示すクリアランス(D)を有す
る2分割型金属製ケーシング(2)を用いた他は、実施
例1と同様の操作を行ってキャニング性を調べたとこ
ろ、切り取られた帯はモノリス(1)外周面に密着させ
て容易に巻き付けることが出来、また、金属製ケーシン
グ(2)内にセットする際にも、フランジ部(21
a)、(21b)へのはみ出しや噛み込がなく、優れた
キャニング性を示すことが確認された。
【0095】[比較例1]実施例1に記載の例におい
て、有機バインダー液を含浸させたアルミナ質繊維マッ
トの両面を目開き0.33mmのポリエステルネットで
挟み、更にその外側を2枚のパンチングメタル(穴径
3.5mm、開口率22.7%、厚さ2.3mm)で押
さえた後、一面側より吸引しつつプレスすることにより
5.5mmの圧縮厚さ(B)まで圧縮した。次いで、こ
の圧縮厚さ(B)を維持したままで乾燥するのに代え、
片方のポリエステルネットおよびパンチングメタルを取
り外し、片面を解放した状態で乾燥したところ、厚さ
(C)が13mmで有機バインダー(固形分)を13重
量部含む成形体が得られた(表を参照)。
【0096】次に、得られた成形体(厚さ(C)13m
m)より保持材として幅が80mm、長さが320mm
の帯を切り取り、これを図1に示す構造の2分割型金属
製ケーシング(クリアランス:4mm)内への装着を試
みた。しかしながら、この様に嵩ばった帯状保持材は、
モノリス(1)の外周面へ巻き付け難く、また、キャニ
ングの際にもフランジ部(21a)、(21b)へのは
み出しや噛み込みが激しく、金属製ケーシング内にセッ
トすることが出来なかった(表を参照)。
【0097】
【表−1】 ──────────────────────────────────── 基材マット 圧縮厚さ バインダー 保持材 厚さ 嵩密度 B(mm) 量(重量部) 厚さ 嵩密度 A(mm) (g/cm3) C(mm) (g/cm3) ──────────────────────────────────── 実施例1 16 0.1 5.5 13 6.0 0.30 実施例2 16 0.05 5.5 20 6.0 0.16 実施例3 12 0.05 5.5 20 5.5 0.13 実施例4 35 0.05 3.0 17 3.5 0.60 実施例5 16 0.1 6.0 25 7.0 0.29 実施例6 16 0.1 6.0 25 7.0 0.29 実施例7 16 0.1 6.0 25 7.0 0.29 比較例1 16 0.1 5.5 13 13 0.14 ────────────────────────────────────
【表−2】 ──────────────────────────────────── クリアランス 装着時の 装着時の 燃焼後の 燃焼後の D(mm) 初圧 嵩密度 復元面圧 嵩密度 (kg/cm2) (g/cm3) (kg/cm2) (g/cm3) ──────────────────────────────────── 実施例1 4.0 4.1 0.45 4.0 0.40 実施例2 4.0 0.5 0.24 0.9 0.20 実施例3 4.0 0.6 0.18 0.6 0.15 実施例4 3.0 6.9 0.70 9.8 0.58 実施例5 4.0 5.0 0.50 4.3 0.40 実施例6 7.0 0 0.29 1.1 0.23 実施例7 6.5 0.3 0.31 1.5 0.25 比較例1 4.0 ( 装 着 困 難 ) ────────────────────────────────────
【表−3】 ──────────────────────────────────── 保持材の厚さ比率 単位引張強度 引張弾性率 厚さ C/ B A/ C C/ D (kg/cm2) (kg/cm2) 復元率 ──────────────────────────────────── 実施例1 1.1 2.7 1.5 24 550 2.5 実施例2 1.1 2.7 1.5 23 580 2.5 実施例3 1.0 2.2 1.4 19 390 2.2 実施例4 1.2 10 1.2 25 500 8.6 実施例5 1.2 2.3 1.8 34 610 2.1 実施例6 1.2 2.3 1.0 34 610 2.1 実施例7 1.2 2.3 1.1 34 610 2.1 比較例1 2.4 1.2 3.3 − − − ────────────────────────────────────
【0098】
【発明の効果】本発明のモノリス保持材および本発明の
製造方法によって得られるモノリス保持材は、耐久性の
優れたアルミナ質繊維の圧縮体より構成されているた
め、内燃機関から排出される高い流速の高温の排気ガス
に曝されても侵食や劣化がなく、しかも、高温の排気ガ
スによって有機バインダーが熱分解して消失し、その厚
さを復元して弾性を発揮するため、モノリスと金属製ケ
ーシングのクリアランスを完全に塞いで排気ガスの漏洩
を防ぐと共に、高い流速の排気ガスによっても逸散する
ことなく、モノリスを所定の力で安定的に保持すること
が出来る。
【0099】また、本発明のモノリス保持材は、モノリ
スや金属製ケーシングの温度変化に基づくクリアランス
の経時的変化に追従し、金属製ケーシング内にて弾性的
にモノリスを固定することが出来、しかも、基材として
のアルミナ質繊維マットの最初の厚みに復元し得るだけ
の厚さ復元性を内在しているため、長期間に亘り安定的
にモノリスを保持することが出来る。
【0100】更に、本発明のモノリス保持材は、触媒コ
ンバーターを組み立てる際、有機バインダーの結合力に
より厚さの復元性が抑えられて厚みを薄く保持されるた
め、容易に且つ当該保持材自体を損傷することなく装着
することが出来る。そして、本発明の触媒コンバーター
は、上記の特徴あるモノリス保持材を使用するため、激
しい振動や衝撃を受けても長期間の使用に耐えることが
出来、しかも、モノリス保持材の装着が簡単であるた
め、容易に製造することが出来、製造時のコストダウン
を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての触媒コンバーター
を示す組立斜視図である。
【図2】モノリスに対するモノリス保持材の巻回要領を
示す組立斜視図である。
【図3】アルミナ質繊維マットのモノリス保持材に至る
までの状態変化を示す模式的な説明図である。
【符号の説明】
1:モノリス 2:金属製ケーシング 2a、2b:ケーシング部材 3:モノリス保持材 4、5:接続口 A:アルミナ質繊維マット(基材マット)の常態厚さ B:圧縮マットの厚さ C:モノリス保持材の常態厚さ D:クリアランス
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−197812(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/005 - 38/74 B01D 53/86 B01D 53/94 F01N 3/28

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状に形成され且つ排気ガス浄化用触媒
    を担持するモノリスと、モノリスを収容し且つその両端
    が排気ガス導管に接続される金属製ケーシングと、モノ
    リス外周面と金属製ケーシング内面とのクリアランスに
    装着されるモノリス保持材とから構成された触媒コンバ
    ーターに使用される前記モノリス保持材であって、当該
    モノリス保持材は、厚さ方向に圧縮されたアルミナ質繊
    維マット中に熱分解によって消失する有機バインダーが
    均一に含有されて成り、( I)アルミナ質繊維マットに
    有機バインダー液を含浸させる第1工程、( II )有機
    バインダー液が含浸されたアルミナ質繊維マットを厚さ
    方向に圧縮する第2工程、(III)圧縮されたアルミナ
    質繊維マットの厚さを維持したまま有機バインダー液の
    媒体液を除去する第3工程を経て製造され、かつ、前記
    有機バインダーがアクリルゴム、ニトリルゴム、カルボ
    キシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリ
    ルゴムに含まれないアクリル樹脂より成る群から選ばれ
    る少なくとも1種であり、しかも、第3工程で得られた
    モノリス保持材の厚さが第2工程の圧縮厚さの1〜1.
    5倍で且つ前記クリアランスの1.0〜2.0倍であ
    、そして、前記有機バインダーを熱分解した際、両面
    開放状態で厚さ復元性を有し、前記クリアランスに相当
    する厚さの圧縮状態における復元面圧が0.5〜30k
    g/cm2 であることを特徴とするモノリス保持材。
  2. 【請求項2】 有機バインダーの含有量がアルミナ質繊
    維マット100重量部に対して10〜30重量部である
    請求項1に記載のモノリス保持材。
  3. 【請求項3】 アルミナ質繊維マットの厚さがモノリス
    保持材の厚さの2〜10倍である請求項1に記載のモノ
    リス保持材。
  4. 【請求項4】 クリアランスに相当する厚さの圧縮状態
    における復元面圧が0.5〜8kg/cm2 である請求
    項1に記載のモノリス保持材。
  5. 【請求項5】 両面開放状態での厚さ復元率が2〜10
    倍である請求項1に記載のモノリス保持材。
  6. 【請求項6】 嵩密度が0.1〜0.5g/cm3 であ
    る請求項1に記載のモノリス保持材。
  7. 【請求項7】 単位引張強度が10〜40kg/cm2
    である請求項1に記載のモノリス保持材。
  8. 【請求項8】 筒状に形成され且つ排気ガス浄化用触媒
    を担持するモノリスと、モノリスを収容し且つその両端
    が排気ガス導管に接続される金属製ケーシングと、モノ
    リス外周面と金属製ケーシング内面とのクリアランスに
    装着されるモノリス保持材とから構成された触媒コンバ
    ーターに使用される前記モノリス保持材であって、当該
    モノリス保持材は、厚さ方向に圧縮されたアルミナ質繊
    維マット中に熱分解によって消失する有機バインダーが
    均一に含有されて成り、当該有機バインダーがアクリル
    ゴム、ニトリルゴム、カルボキシメチルセルロース、ポ
    リビニルアルコール、アクリルゴムに含まれないアクリ
    ル樹脂より成る群から選ばれる少なくとも1種であり、
    有機バインダーにより圧縮状態が維持されて0.1〜
    0.5g/cm3 の嵩密度を有し、かつ、厚さが前記ク
    リアランスの1.0〜2.0倍であり、そして、有機バ
    インダーを熱分解した際、両面開放状態で2〜10倍の
    厚さ復元率を有し、前記クリアランスに相当する厚さの
    圧縮状態における復元面圧が0.5〜30kg/cm2
    であることを特徴とするモノリス保持材。
  9. 【請求項9】 有機バインダーの含有量がアルミナ質繊
    維マット100重量部に対して10〜30重量部である
    請求項8に記載のモノリス保持材。
  10. 【請求項10】 アルミナ質繊維マットの厚さがモノリ
    ス保持材の厚さの2〜10倍である請求項8に記載のモ
    ノリス保持材。
  11. 【請求項11】 クリアランスに相当する厚さの圧縮状
    態における復元面圧が0.5〜8kg/cm2 である請
    求項8に記載のモノリス保持材。
  12. 【請求項12】 単位引張強度が10〜40kg/cm
    2 である請求項8に記載のモノリス保持材。
  13. 【請求項13】 筒状に形成され且つ排気ガス浄化用触
    媒を担持するモノリスと、モノリスを収容し且つその両
    端が排気ガス導管に接続される金属製ケーシングと、モ
    ノリス外周面と金属製ケーシング内面とのクリアランス
    に装着されるモノリス保持材とから構成された触媒コン
    バーターに使用される前記モノリス保持材の製造方法で
    あって、( I )嵩密度0.05〜0.20g/cm3
    のアルミナ質繊維マットに熱分解によって消失する有機
    バインダー液を含浸させる第1工程、( II )有機バイ
    ンダー液が含浸されたアルミナ質繊維マットをその厚さ
    方向に1/2〜1/15に圧縮する第2工程、(III)
    圧縮されたアルミナ質繊維マットの厚さを維持したまま
    有機バインダー液の媒体液を除去する第3工程を有し、
    かつ、前記有機バインダーがアクリルゴム、ニトリルゴ
    ム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
    ル、アクリルゴムに含まれないアクリル樹脂より成る群
    から選ばれる少なくとも1種であり、しかも、第3工程
    で得られたモノリス保持材の厚さが前記クリアランスの
    1.0〜2.0倍であり、そして、前記有機バインダー
    を熱分解した際、両面開放状態で厚さ復元性を有し、前
    記クリアランスに相当する厚さの圧縮状態における復元
    面圧が0.5〜30kg/cm2 であることを特徴とす
    るモノリス保持材の製造方法。
  14. 【請求項14】 筒状に形成され且つ排気ガス浄化用触
    媒を担持するモノリスと、モノリスを収容し且つその両
    端が排気ガス導管に接続される金属製ケーシングと、モ
    ノリス外周面と金属製ケーシング内面とのクリアランス
    に装着されるモノリス保持材とから構成された触媒コン
    バーターにおいて、モノリス保持材は、厚さ方向に圧縮
    されたアルミナ質繊維マット中に熱分解によって消失す
    る有機バインダーが均一に含有されて成り、( I )ア
    ルミナ質繊維マットに有機バインダー液を含浸させる第
    1工程、( II )有機バインダー液が含浸されたアルミ
    ナ質繊維マットを厚さ方向に圧縮する第2工程、(II
    I)圧縮されたアルミナ質繊維マットの厚さを維持した
    まま有機バインダー液の媒体液を除去する第3工程を経
    て製造され、かつ、前記有機バインダーがアクリルゴ
    ム、ニトリルゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリ
    ビニルアルコール、アクリルゴムに含まれないアクリル
    樹脂より成る群から選ばれる少なくとも1種であり、し
    かも、第3工程で得られたモノリス保持材の厚さが第2
    工程の圧縮厚さの1〜1.5倍で且つ前記クリアランス
    の1.0〜2.0倍であり、そして、前記有機バインダ
    ーを熱分解した際、両面開放状態で厚さ復元性を有し、
    クリアランスに相当する厚さの圧縮状態における復元面
    圧が0.5〜30kg/cm2 であることを特徴とする
    触媒コンバーター。
  15. 【請求項15】 アルミナ質繊維マットの厚さがモノリ
    ス保持材の厚さの2〜10倍である請求項14に記載の
    触媒コンバーター。
  16. 【請求項16】 第2工程における圧縮されたアルミナ
    質繊維マットの厚さが触媒コンバーターのクリアランス
    より大きい請求項14に記載の触媒コンバーター。
  17. 【請求項17】 モノリス保持材の触媒コンバーターに
    装着された状態における初期嵩密度が0.18〜0.8
    g/cm3 である請求項14に記載の触媒コンバータ
    ー。
  18. 【請求項18】 モノリス保持材の触媒コンバーターに
    装着された状態における初期面圧が0〜8kg/cm2
    である請求項14に記載の触媒コンバーター。
  19. 【請求項19】 有機バインダーが熱分解した際、クリ
    アランスに相当する厚さの圧縮状態におけるモノリス保
    持材の復元面圧が0.5〜8kg/cm2 で且つ初期面
    圧の50〜90%である請求項14に記載の触媒コンバ
    ーター。
  20. 【請求項20】 有機バインダーが熱分解した際、クリ
    アランスに相当する厚さの圧縮状態におけるモノリス保
    持材の復元面圧が0.5〜8kg/cm2 で且つ初期面
    圧の110〜150%である請求項14に記載の触媒コ
    ンバーター。
  21. 【請求項21】 筒状に形成され且つ排気ガス浄化用触
    媒を担持するモノリスと、モノリスを収容し且つその両
    端が排気ガス導管に接続される金属製ケーシングと、モ
    ノリス外周面と金属製ケーシング内面とのクリアランス
    に装着されるモノリス保持材とから構成された触媒コン
    バーターにおいて、モノリス保持材は、嵩密度0.05
    〜0.20g/cm3 のアルミナ質繊維マットを厚さ方
    向に圧縮して構成され、当該マット中には熱分解によっ
    て消失する有機バインダーが均一に含有され、当該有機
    バインダーがアクリルゴム、ニトリルゴム、カルボキシ
    メチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリルゴ
    ムに含まれないアクリル樹脂より成る群から選ばれる少
    なくとも1種であり、有機バインダーにより圧縮状態が
    維持されて0.1〜0.5g/cm3 の嵩密度を有し、
    かつ、厚さが前記クリアランスの1.0〜2.0倍であ
    り、そして、有機バインダーを分解した際、両面開放状
    態で2〜10倍の厚さ復元率を有し、クリアランスに相
    当する厚さの圧縮状態における復元面圧が0.5〜30
    kg/cm2 であることを特徴とする触媒コンバータ
    ー。
  22. 【請求項22】 モノリス保持材の触媒コンバーターに
    装着された状態における初期嵩密度が0.18〜0.8
    g/cm3 である請求項21に記載の触媒コンバータ
    ー。
  23. 【請求項23】 モノリス保持材の触媒コンバーターに
    装着された状態における初期面圧が0〜8kg/cm2
    である請求項21に記載の触媒コンバーター。
  24. 【請求項24】 有機バインダーが熱分解した際、クリ
    アランスに相当する厚さの圧縮状態におけるモノリス保
    持材の復元面圧が0.5〜8kg/cm2 で且つ初期面
    圧の50〜90%である請求項21に記載の触媒コンバ
    ーター。
  25. 【請求項25】 有機バインダーが熱分解した際、クリ
    アランスに相当する厚さの圧縮状態におけるモノリス保
    持材の復元面圧が0.5〜8kg/cm2 で且つ初期面
    圧の110〜150%である請求項21に記載の触媒コ
    ンバーター。
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