JP4524051B2 - 耐熱性マット及びその製造方法ならびに排気ガス浄化用触媒コンバータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性マット及びその製造方法ならびに排気ガス浄化用触媒コンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、厚さ方向に圧縮されたアルミナ質繊維マット中に熱分解によって消失する有機バインダーが含有されて成る耐熱性マットが知られている(例えば特許第3025433号公報など)。この耐熱性マットは、アルミナ質繊維マットに有機バインダー液を含浸させる第1工程、有機バインダー液が含浸されたアルミナ質繊維マットを厚さ方向に圧縮する第2工程、圧縮されたアルミナ質繊維マットの厚さを維持したまま有機バインダー液の媒体液を除去する第3工程を包含する方法で製造される(同上)。そして、耐熱性マットは、排気ガス浄化用触媒コンバータにおいてモノリス(触媒保持体)と当該モノリスの外側を覆う金属性シェル(キャン)との間に挿入配置されるモノリス保持材として優れている(同上)。また、その他の分野における各種の耐熱性パッキング材としても有用である。
【0003】
しかしながら、上記の耐熱性マットは、時として、金属性シェル等の適用場所への装着が容易に行なえない場合がある。また、上記の耐熱性マットの製造方法には、有機バインダー液の媒体液を除去する工程で有機バインダー液が除去装置に付着したり、付着した有機バインダーが耐熱性マットを汚損するといった問題がある。
【0004】
特開2000−344583号公報には、アルミナ繊維からなる基材マットの少なくとも片方の面に熱分解性固体潤滑剤による塗布層を形成してなる耐熱性マットが提案され、上記の熱分解性固体潤滑剤としては、澱粉、活性炭やカーボンブラック等の様なグラファイト粉、四フッ化エチレン樹脂の乾性被膜潤滑剤が開示されている。
【0005】
しかしながら、澱粉は、雑菌の繁殖や黴が生えたりする可能性があって保存性に欠け、活性炭やグラファイトは、黒色であるため粉体が飛散した場合に装置や作業者が汚れるという環境問題があり、四フッ化エチレンは、燃焼ガス中にフッ素系ガスが含まれるので安全上問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、保存、環境、安全上の問題がなく、適用場所に容易に装着し得る様に改良された耐熱性マットを提供することにある。本発明の他の目的は、圧縮されたアルミナ質繊維マットの厚さを維持したまま有機バインダー液の媒体液を除去する工程を包含し、そして、当該有機バインダー液の付着に伴う種々の問題を解決した、耐熱性マットの製造方法を提供することにある。更に、本発明の他の目的は、モノリス保持材として上記の改良された耐熱性マットを使用して成る排気ガス浄化用触媒コンバータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の第1の要旨は、厚さ方向に圧縮されたアルミナ質繊維マット中に熱分解によって消失する有機バインダーが含有されて成る耐熱性マットであって、少なくとも片面に炭酸塩および/または重炭酸塩による被覆層を形成して成ることを特徴とする耐熱性マットに存する。
【0008】
そして、本発明の第2の要旨は、アルミナ質繊維マットに有機バインダー液を含浸させる第1工程、有機バインダー液が含浸されたアルミナ質繊維マットを厚さ方向に圧縮する第2工程、圧縮されたアルミナ質繊維マットの厚さを維持したまま有機バインダー液の媒体液を除去する第3工程を包含する耐熱性マットの製造方法において、上記の第1工程と第2工程との間に、有機バインダー液が含浸されたアルミナ質繊維マットの少なくとも片面に炭酸塩および/または重炭酸塩による被覆層を形成する工程を設けてなることを特徴とする耐熱性マットの製造方法に存する。
【0009】
更に、本発明の第3の要旨は、モノリスと当該モノリスの外側を覆う金属性シェルとの間にモノリス保持材として上記の耐熱性マットを挿入配置して成ることを特徴とする排気ガス浄化用触媒コンバータに存する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明について詳細に説明する。先ず、説明の便宜上、本発明に係る耐熱性マットの製造方法について説明する。本発明においては、基材マットとして、主としてアルミナ繊維の積層シートから成るアルミナ質繊維マットを使用する。アルミナ繊維の繊維長は、通常20〜200mm、繊維径は通常1〜40μm、好ましくは2〜20μmである。アルミナ繊維は、Al2O3/SiO2重量比(以下、Al2O3/SiO2という)=70/30〜74/26のムライト組成であることが好ましい。Al2O3/SiO2が上記範囲外のアルミナ繊維では、高温時の結晶化および結晶成長による繊維の劣化が早く、長期の使用に不向きである。
【0011】
上記のムライト組成アルミナ繊維の結晶化度は0〜10%であることが好ましい。ここで、結晶化度とは1300℃で4時間焼成して完全に結晶化したムライトのCuKα線によるX線回折における2θ=26.3°に発現するピークの強度に対する、ムライト組成アルミナ繊維の2θ=26.3°のピーク強度を百分率(%)で表したものである。低結晶性のムライト組成アルミナ繊維は、結晶成長の核となる結晶が少ないため、800〜1000℃の加熱によっても繊維の劣化が生じ難い。
【0012】
また、粒径45μm以上の大粒径のショットは、繊維の切断を起こし、マットの復元性を損う傾向がある。また、大粒径のショットは、マットの比重を部分的に増大させ、熱伝導率等が不均一となる原因となる。例えば、排気ガス浄化用触媒コンバータにおいてモノリス保持材として使用した場合、触媒の均一保持が困難となる虞がある。従って、本発明で使用するアルミナ繊維は、粒径45μm以上のショットの含有率が7重量%以下であることが好ましい。
【0013】
更に、アルミナ繊維の単繊維引張強度は、好ましくは150〜400kg/mm2である。引張強度が150kg/mm2に満たないと、耐熱性マットとして使用する際に十分な面圧が得られない。一方、400kg/mm2を超えると繊維が脆くなる傾向がある。
【0014】
上述のアルミナ繊維は、他のセラミック繊維と比較し、耐熱性に優れ、軟化収縮などの熱劣化が極めて少ないため、耐熱性マットとして使用する際に弾力性に富んでいる。すなわち、低い嵩密度で高い保持力を発生し且つその温度変化が少ない。従って、例えば、触媒コンバーターにおけるモノリス保持材として使用した場合、熱膨張の差によってモノリスと金属製シェルとの間隔が変化し、その嵩密度が上昇した場合にも、モノリスに対する保持圧が急激に変化することがない点において優れている。
【0015】
前記のアルミナ質繊維のマットは、例えば、オキシ塩化アルミニウム等のアルミナ源、シリカゾル等のシリカ源、ポリビニルアルコール等の有機バインダー及び水の混合物から成る紡糸原液を使用し、次の様にして得られる。すなわち、紡糸したアルミナ繊維前駆体を積層してシート化し、次いで、好ましくはニードルパンチングを施した後、通常1000〜1300℃で焼成する。
【0016】
上記のニードルパンチング処理は、繊維の一部を積層面に対して縦方向に配向させる効果がある。従って、シート内のアルミナ繊維前駆体の一部がシートを貫通して縦方向に配向してシートを緊縛するため、シートの嵩比重が高められ、また、層間の剥離や層間のずれが防止される。ニードルパンチングの密度は通常1〜50打/cm2であり、ニードルパンチングの密度により、マットの厚さ、嵩比重、強度などが調節される。マットの厚さは通常3〜30mmであり、嵩密度は通常0.1〜0.3g/cm3である。
【0017】
なお、本発明においては、アルミナ繊維にその他のセラミック繊維や無機膨張材を補助的に併用してもよい。この場合、マットに均一に混合してもよいが、特に加熱される箇所を避けて局在させることにより、補助材の性能を維持しつつ低コスト化することが可能である。上記のセラミック繊維としては、シリカ繊維、ガラス繊維、石綿繊維などが挙げられ、無機膨張材としては、ベントナイト、膨張性バーミキュライト、膨張性黒鉛などが挙げられる。
【0018】
本発明の製造方法は、基本的には、従来公知の方法と同様に、アルミナ質繊維マットに有機バインダー液を含浸させる第1工程、有機バインダー液が含浸されたアルミナ質繊維マットを厚さ方向に圧縮する第2工程、圧縮されたアルミナ質繊維マットの厚さを維持したまま有機バインダー液の媒体液を除去する第3工程を包含する。
【0019】
上記の有機バインダーとしては、各種のゴム、水溶性有機高分子化合物、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを使用できる。上記のゴム類としては、天然ゴム;エチルアクリレートとクロロエチルビニルエーテルの共重合体、n−ブチルアクリレートとアクリロニトリルの共重合体、エチルアクリレートとアクリロニトリルの共重合体などのアクリルゴム;ブタジエンとアクリロニトリルの共重合体のニトリルゴム;ブタジエンゴム等が挙げられ、水溶性有機高分子化合物としては、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル等の単独重合体および共重合体であるアクリル系樹脂;アクリロニトリル・スチレン共重合体;アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体などが挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0020】
上記の有機バインダーを有効成分とする水溶液、水分散型エマルジョン、ラテックス、有機溶媒溶液(これらを総称して「バインダー液」と言う)は、市販品として入手することが出来、そのまま又は水などの溶媒で希釈して使用できる。
【0021】
前記の第1工程、第2工程、第3工程は、例えば、特許第3025433号公報などに記載された公知の方法に従って行うことが出来る。
【0022】
すなわち、第1工程(アルミナ質繊維マットに有機バインダー液を含浸させる工程)は、例えば、有機バインダー液にマットを浸漬する方法、マットに有機バインダー液を噴霧する方法などで行うことが出来る。有機バインダーの含有量(有効成分としての値)は、アルミナ繊維100重量部に対し、通常3〜30重量部、好ましくは5〜20重量部である。有機バインダーの含有量が3重量部未満の場合は、マットの反発力によって成形体としての厚さを維持できない虞があり、30重量部を超える場合は、コスト高になる他、成形体の柔軟性が損なわれる虞がある。
【0023】
有機バインダーは好ましくはマット内に均一含浸させられる。しかしながら、有機バインダーの含浸は常に均一である必要はなく、部所によって含浸の程度を異らせることが良い場合もある。例えば、触媒コンバータの場合は、耐熱性マット(モノリス保持材)における、モノリスとの接触表面の有機バインダー濃度Aと、金属シェルと相対する表面の有機バインダー濃度Bの比率(A/B)は、モノリス保持材の装着を容易にするため、1.5〜3.0とするのが好ましい。
【0024】
第2工程(有機バインダー液が含浸されたアルミナ質繊維マットを厚さ方向に圧縮する工程)は、プレス板、プレスローラー等の圧縮手段によって行うことが出来る。プレス板としては、2枚の透液性板状体、典型的にはパンチングメタル、樹脂ネット、金網(メッシュ)、多孔板または通気性の良い板状体などを使用し得る。圧縮手段には、バインダー液の吸引手段を併用するのが好ましい。
【0025】
第3工程(圧縮されたアルミナ質繊維マットの厚さを維持したまま有機バインダー液の媒体液を除去する工程)は、第2工程に引き続き行われ、有機バインダーが変質や分解を起こさない温度条件下で高温熱風処理することにより行うことが出来る。
【0026】
本発明の製造方法の特徴は、上記の第3工程で有機バインダー液が除去装置に付着したり、除去装置から剥がれた有機バインダーの付着により耐熱性マットが汚損するのを防止するため、上記の第1工程と第2工程との間に、有機バインダー液が含浸されたアルミナ質繊維マットの少なくとも片面に炭酸塩および/または重炭酸塩による被覆層を形成する工程を設けた点にある。
【0027】
上記の炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられ、上記の重炭酸塩としては、例えば、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸リチウム、重炭酸カルシウム、重炭酸マグネシウム等が挙げられる。これらの中では、アルカリ金属塩が好ましい。特にナトリウム又はカリウム塩が好ましい。これらは、熱分解性固体潤滑剤として機能するが、保存、環境、安全上において特に問題はない。
【0028】
炭酸塩および/または重炭酸塩の被覆層の形成は、通常、マットに散布する方法で行われる。この際、炭酸塩および/または重炭酸塩は、適当な溶媒に溶解またし分散させて使用してもよい。また、炭酸塩および/または重炭酸塩の被覆層は、マットの表面全体(表裏面)に形成するのが好ましい。炭酸塩および/または重炭酸塩の使用量は、アルミナ繊維マット100重量部当たりの値として、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部である。炭酸塩および/または重炭酸塩の使用量が0.01重量部未満では本発明の効果を得ることが困難となり、10重量部を超える場合は、取り扱い時に装置や運搬機器や作業者に付着してハンドリングが悪化することがある。
【0029】
次に、本発明の耐熱性マット及び本発明の排気ガス浄化用触媒コンバータについて説明する。
【0030】
本発明の耐熱性マットは、基本的には、従来公知のものと同様に、厚さ方向に圧縮されたアルミナ質繊維マット中に熱分解によって消失する有機バインダーが均一に含有されて成る。そして、本発明の耐熱性マットは、適用場所に容易装着し得る様に改良され、その特徴は、少なくとも片面に炭酸塩および/または重炭酸塩による被覆層を形成して成る点にある。炭酸塩および/または重炭酸塩による被覆層は、前述の第3工程の後に形成してもよく、また、マットの表面全体(表裏面)に形成するのが好ましい。
【0031】
本発明の排気ガス浄化用触媒コンバータは、基本的には、従来公知のものと同様に、モノリスと当該モノリスの外側を覆う金属性シェルとの間にモノリス保持材として耐熱性マットを挿入配置して成る。そして、本発明の触媒コンバータの特徴は、耐熱性マットとして上記の耐熱性マットを使用した点にある。本発明の触媒コンバータによれば、モノリスの固定の安定化によりモノリス外周からの排気ガスの漏洩が一層確実に防止される。
【0032】
そして、本発明の耐熱性マット(モノリス保持材)は、潤滑表面の作用によって装着がスムーズに行われるため、表面付近の繊維の破損が防止され、また、隙間のない均一装着が可能である。また、本発明の耐熱性マットは、上記の特徴を活かし、モノリス保持材以外の各種の耐熱性パッキング材としても好適に使用し得る。
【0033】
【実施例】
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。以下の諸例において、耐熱性マットの表面のべたつきの評価は、耐熱性マットを10cm×10cmに切り出し、10cm×10cmの鉄板に挟み、上から500g/cm2の圧力が掛かるように錘を載せ、40℃で24時間放置した後、錘を外し、耐熱性マットと鉄板を剥がすときの状態を観察することにより行った。
【0034】
実施例1
アルミナ質繊維マットとして、Al2O3/SiO2重量比=72/28、結晶化度0%、繊維径約4μm、45μm以上のショットを4重量%含有し、短繊維引張強度200kg/mm2のアルミナ繊維のマット(厚さ12.5mm、嵩密度0.1g/cm3)を使用した。
【0035】
先ず、上記のマット100重量部当たり有機バインダーとしてアクリレート系ラテックス(日本ゼオン社製「ニッポールラテックス Lx−874」)15重量部を添着した。その後、100cm2当たり0.5gの重炭酸ナトリウム(NaHCO3)の粉体を表面に均一に散布した。その後、圧縮乾燥して厚さ6mmで潤滑表面を有する耐熱性マットを得た。圧縮乾燥機には有機バインダーの付着は認められず、耐熱性マットは圧縮乾燥機から問題なく剥がれた。耐熱性マットの表面を指で触って表面のべたつきを観察したがべたつきは感じなかった。更に、表面のべたつきの評価も同時に行った。その結果を表1に示す。
【0036】
次いで、モノリスと金属性シェル(キャン)との間にモノリス保持材として上記の耐熱性マットを装着し排気ガス浄化用触媒コンバータを製作した。このときのキャンとモノリスの隙間は約3.5mmである。耐熱性マットの潤滑表面が接触する様にしてモノリスに巻きつけ、テープで接合部を固定後、キャンに装着を試みたが、耐熱性マットとキャンの滑りが良好であり、装着が容易であった。また、装着後、キャンを電動カッターで切り開き、耐熱性マット表面を観察したところ、表面の傷みはなく良好に装着されていることが確認された。
【0037】
実施例2〜4及び比較例1
実施例1において、表1に示す熱分解性固体潤滑剤を同表に示す散布方法に従って同表に示す散布量で使用した以外は、実施例1と同様にして耐熱性マットの製造および触媒コンバータの製作を行って評価した。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
実施例2〜4においても、実施例1と同様、耐熱性マットの製造において圧縮乾燥機への有機バインダーの付着は認められなかった。また、触媒コンバータの作製においては、耐熱性マットとキャンの滑りが良好であり、装着が容易であった。また、装着後、キャンを電動カッターで切り開き、耐熱性マット表面を観察したところ、表面の傷みはなく良好に装着されていることが確認された。
【0040】
比較例1の場合、耐熱性マットの製造において圧縮乾燥機に有機バインダーの付着が見られた。また、触媒コンバータの製作においては、耐熱性マットとキャンの滑りが悪く、その結果、耐熱性マットとモノリスとの間にずれが生じた。また、装着後、キャンを電動カッターで切り開き、耐熱性マット表面を観察したところ、滑り不良によると思われる表面傷や剥離が生じていた。
【0041】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、保存、環境、安全上の問題がなく、適用場所に容易装着し得る様に改良された耐熱性マット及びモノリス保持材が提供される共に、有機バインダー液の付着に伴う種々の問題を解決した耐熱性マットの製造方法が提供される。
Claims (5)
- 厚さ方向に圧縮されたアルミナ質繊維マット中に熱分解によって消失する有機バインダーが含有されて成る耐熱性マットであって、少なくとも片面に炭酸塩および/または重炭酸塩による被覆層を形成して成ることを特徴とする耐熱性マット。
- アルミナ質繊維マットに有機バインダー液を含浸させる第1工程、有機バインダー液が含浸されたアルミナ質繊維マットを厚さ方向に圧縮する第2工程、圧縮されたアルミナ質繊維マットの厚さを維持したまま有機バインダー液の媒体液を除去する第3工程を包含する耐熱性マットの製造方法において、上記の第1工程と第2工程との間に、有機バインダー液が含浸されたアルミナ質繊維マットの少なくとも片面に炭酸塩および/または重炭酸塩による被覆層を形成する工程を設けてなることを特徴とする耐熱性マットの製造方法。
- 炭酸塩および重炭酸塩がアルカリ金属塩である請求項2に記載の製造方法。
- アルミナ質繊維マット100重量部当たりの有機バインダーの含有量が3〜30重量部である請求項2〜3の何れかに記載の製造方法。
- モノリスと当該モノリスの外側を覆う金属性シェルとの間にモノリス保持材として請求項1〜4の何れかの耐熱性マットを挿入配置して成ることを特徴とする排気ガス浄化用触媒コンバータ。
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