JP3025379B2 - 積層コンデンサの製造方法 - Google Patents
積層コンデンサの製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層コンデンサの製造
方法、特に、絶縁層と導電層とが交互に積層された積層
コンデンサの製造方法に関する。
方法、特に、絶縁層と導電層とが交互に積層された積層
コンデンサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子を電源電圧の変動に起因する
電源ノイズから保護できる半導体素子収納用パッケージ
として、積層コンデンサを一体に有するものが知られて
いる。この種の半導体素子収納用パッケージは、半導体
素子を収納するための凹部及び半導体素子を接続するた
めの内部配線パターンを備えた収納部と、複数の絶縁層
と複数の導電層とが交互に積層されかつ収納部と一体に
形成された積層コンデンサ部とを主に備えている。
電源ノイズから保護できる半導体素子収納用パッケージ
として、積層コンデンサを一体に有するものが知られて
いる。この種の半導体素子収納用パッケージは、半導体
素子を収納するための凹部及び半導体素子を接続するた
めの内部配線パターンを備えた収納部と、複数の絶縁層
と複数の導電層とが交互に積層されかつ収納部と一体に
形成された積層コンデンサ部とを主に備えている。
【0003】このような半導体素子収納用パッケージの
積層コンデンサ部は、グリーンシート積層法により製造
されている。具体的には、絶縁層を構成するためのセラ
ミックグリーンシートを複数枚用意し、各セラミックグ
リーンシートの主面に導電層を形成するための導電ペー
ストを配置する。そして、各セラミックグリーンシート
を所定の順に積み重ねて一定の圧力及び温度で熱間プレ
スすることによりセラミックグリーンシート積層体を形
成する。ここでは、熱間プレス時の熱及び圧力によりセ
ラミックグリーンシートが塑性変形することにより導電
ペーストが隣接し合うセラミックグリーンシート内に埋
没し、これにより各セラミックグリーンシート相互が密
着する。次に、セラミックグリーンシート積層体を焼成
すると積層コンデンサが得られる。
積層コンデンサ部は、グリーンシート積層法により製造
されている。具体的には、絶縁層を構成するためのセラ
ミックグリーンシートを複数枚用意し、各セラミックグ
リーンシートの主面に導電層を形成するための導電ペー
ストを配置する。そして、各セラミックグリーンシート
を所定の順に積み重ねて一定の圧力及び温度で熱間プレ
スすることによりセラミックグリーンシート積層体を形
成する。ここでは、熱間プレス時の熱及び圧力によりセ
ラミックグリーンシートが塑性変形することにより導電
ペーストが隣接し合うセラミックグリーンシート内に埋
没し、これにより各セラミックグリーンシート相互が密
着する。次に、セラミックグリーンシート積層体を焼成
すると積層コンデンサが得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体素子
は、消費電力が大きなものとなってきており、それに伴
って上述の半導体素子収納用パッケージは、積層コンデ
ンサ部の容量の大きなものが求められるようになってい
る。積層コンデンサ部の容量を大きくするためには、一
般に、絶縁層の厚みを小さく設定する手段が採用される
が、絶縁層の厚みを小さくするためには、それを形成す
るためのセラミックグリーンシートの厚みを小さく設定
する必要がある。セラミックグリーンシートの厚みを小
さく設定すると、セラミックグリーンシート積層体の製
造時に、セラミックグリーンシートが塑性変形しにくく
なり、導電ペーストがセラミックグリーンシート内に埋
没しにくくなる。この結果、セラミックグリーンシート
同士の密着性が低下し、導電層が外部に露出する場合が
多い。露出した導電層は、空気中の水分等により腐食さ
れ易い。
は、消費電力が大きなものとなってきており、それに伴
って上述の半導体素子収納用パッケージは、積層コンデ
ンサ部の容量の大きなものが求められるようになってい
る。積層コンデンサ部の容量を大きくするためには、一
般に、絶縁層の厚みを小さく設定する手段が採用される
が、絶縁層の厚みを小さくするためには、それを形成す
るためのセラミックグリーンシートの厚みを小さく設定
する必要がある。セラミックグリーンシートの厚みを小
さく設定すると、セラミックグリーンシート積層体の製
造時に、セラミックグリーンシートが塑性変形しにくく
なり、導電ペーストがセラミックグリーンシート内に埋
没しにくくなる。この結果、セラミックグリーンシート
同士の密着性が低下し、導電層が外部に露出する場合が
多い。露出した導電層は、空気中の水分等により腐食さ
れ易い。
【0005】本発明の目的は、積層コンデンサの製造方
法に関し、導電層が外部に露出しにくくすることにあ
る。
法に関し、導電層が外部に露出しにくくすることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の製造方法は、絶
縁層と導電層とが交互に積層された積層コンデンサの製
造方法である。この製造方法は、次の工程を含んでい
る。 ◎周縁部を除いて導電ペーストを配置した第1セラミッ
クグリーンシートと、第1セラミックグリーンシートの
周縁部に、導電ペーストを取り囲むように導電ペースト
より厚くセラミックペーストを配置した第2セラミック
グリーンシートとを用意する工程。 ◎第2セラミックグリーンシートを介在させながら、第
1セラミックグリーンシートの複数枚を積層して圧着
し、導電ペーストを周縁部の内側でセラミックグリーン
シート内に埋没させたグリーンシート積層体を形成する
工程。 ◎グリーンシート積層体を焼成する工程。
縁層と導電層とが交互に積層された積層コンデンサの製
造方法である。この製造方法は、次の工程を含んでい
る。 ◎周縁部を除いて導電ペーストを配置した第1セラミッ
クグリーンシートと、第1セラミックグリーンシートの
周縁部に、導電ペーストを取り囲むように導電ペースト
より厚くセラミックペーストを配置した第2セラミック
グリーンシートとを用意する工程。 ◎第2セラミックグリーンシートを介在させながら、第
1セラミックグリーンシートの複数枚を積層して圧着
し、導電ペーストを周縁部の内側でセラミックグリーン
シート内に埋没させたグリーンシート積層体を形成する
工程。 ◎グリーンシート積層体を焼成する工程。
【0007】
【作用】本発明に係る積層コンデンサの製造方法では、
グリーンシート積層体を形成する工程において、第1セ
ラミックグリーンシート間に介在された第2セラミック
グリーンシートのセラミックペーストが塑性変形し、各
セラミックグリーンシート間の密着性を高める。このた
め、第1セラミックグリーンシート及び第2セラミック
グリーンシートの厚みを小さく設定した場合でも、グリ
ーンシート積層体において各セラミックグリーンシート
間の積層不良が発生しにくい。よって、この製造方法に
より製造された積層コンデンサは、導電層が外部に露出
しにくい。
グリーンシート積層体を形成する工程において、第1セ
ラミックグリーンシート間に介在された第2セラミック
グリーンシートのセラミックペーストが塑性変形し、各
セラミックグリーンシート間の密着性を高める。このた
め、第1セラミックグリーンシート及び第2セラミック
グリーンシートの厚みを小さく設定した場合でも、グリ
ーンシート積層体において各セラミックグリーンシート
間の積層不良が発生しにくい。よって、この製造方法に
より製造された積層コンデンサは、導電層が外部に露出
しにくい。
【0008】
【実施例】図1に、本発明の一実施例を採用することに
より製造された半導体素子収納用パッケージ1を示す。
図において、半導体素子収納用パッケージ1は、半導体
素子を収納するための収納部2と、収納部2と一体に設
けられた積層コンデンサ部3とから主に構成されてい
る。
より製造された半導体素子収納用パッケージ1を示す。
図において、半導体素子収納用パッケージ1は、半導体
素子を収納するための収納部2と、収納部2と一体に設
けられた積層コンデンサ部3とから主に構成されてい
る。
【0009】収納部2は、アルミナセラミックス、ムラ
イトセラミックス、窒化アルミニウムセラミックス、炭
化ケイ素セラミックス等の電気絶縁材料からなる概ね正
方形の板状であり、上面の中央部に半導体素子を収納す
るための凹部4を有している。凹部4は、2段構造であ
り、階段状の段部4aを有している。そして、底面が半
導体素子を固定するための固定面5となっている。
イトセラミックス、窒化アルミニウムセラミックス、炭
化ケイ素セラミックス等の電気絶縁材料からなる概ね正
方形の板状であり、上面の中央部に半導体素子を収納す
るための凹部4を有している。凹部4は、2段構造であ
り、階段状の段部4aを有している。そして、底面が半
導体素子を固定するための固定面5となっている。
【0010】収納部2内には、内部配線パターン6が設
けられている。内部配線パターン6は、一端が段部4a
の上面に露出している。段部4a上に露出する内部配線
パターン6には、ニッケルや金等の耐蝕性及び導電性の
良好なメッキ層(図示せず)が形成されている。このメ
ッキ層は、内部配線パターン6の腐食を防止するととも
に半導体素子を接続するためのボンディングワイヤーの
接合強度を高めるためのものである。なお、このメッキ
層の厚さは、1〜20μmに設定するのが好ましい。
けられている。内部配線パターン6は、一端が段部4a
の上面に露出している。段部4a上に露出する内部配線
パターン6には、ニッケルや金等の耐蝕性及び導電性の
良好なメッキ層(図示せず)が形成されている。このメ
ッキ層は、内部配線パターン6の腐食を防止するととも
に半導体素子を接続するためのボンディングワイヤーの
接合強度を高めるためのものである。なお、このメッキ
層の厚さは、1〜20μmに設定するのが好ましい。
【0011】内部配線パターン6は、収納部2内で分枝
しており、その一方が収納部2の図上面に、また他方が
積層コンデンサ部3方向に延びている。なお、内部配線
パターン6は、例えば、タングステン、モリブデン、マ
ンガン等の高融点金属製である。収納部2の図上面に延
びた内部配線パターン6は、電極6aを形成している。
各電極6aには、外部リード端子10が固定されてい
る。外部リード端子10は、Fe−Ni合金である42
アロイやFe−Ni−Co合金であるコバール等の金属
からなるピン状であり、収納部2から突出している。外
部リード端子10の表面には、ニッケルや金等の耐蝕性
及び導電性の良好なメッキ層が形成されている。このメ
ッキ層は、外部リード端子10が腐食するのを防止する
とともに、外部リード端子10と半導体素子収納用パッ
ケージ1を固定するための回路基板との接合強度を高め
るためのものである。なお、メッキ層の厚さは、1〜2
0μmに設定するのが好ましい。
しており、その一方が収納部2の図上面に、また他方が
積層コンデンサ部3方向に延びている。なお、内部配線
パターン6は、例えば、タングステン、モリブデン、マ
ンガン等の高融点金属製である。収納部2の図上面に延
びた内部配線パターン6は、電極6aを形成している。
各電極6aには、外部リード端子10が固定されてい
る。外部リード端子10は、Fe−Ni合金である42
アロイやFe−Ni−Co合金であるコバール等の金属
からなるピン状であり、収納部2から突出している。外
部リード端子10の表面には、ニッケルや金等の耐蝕性
及び導電性の良好なメッキ層が形成されている。このメ
ッキ層は、外部リード端子10が腐食するのを防止する
とともに、外部リード端子10と半導体素子収納用パッ
ケージ1を固定するための回路基板との接合強度を高め
るためのものである。なお、メッキ層の厚さは、1〜2
0μmに設定するのが好ましい。
【0012】積層コンデンサ部3は、複数の絶縁層7と
複数の導電層8とが交互に積層されかつ一体化されてお
り、容量成分を発生し得る。各絶縁層7は、例えば収納
部2と同じアルミナセラミックス製であり、厚さが通常
2MiL以下である。各導電層8は、内部配線パターン
6と同様の材料から構成されており、厚さが約1MiL
に設定されている。
複数の導電層8とが交互に積層されかつ一体化されてお
り、容量成分を発生し得る。各絶縁層7は、例えば収納
部2と同じアルミナセラミックス製であり、厚さが通常
2MiL以下である。各導電層8は、内部配線パターン
6と同様の材料から構成されており、厚さが約1MiL
に設定されている。
【0013】また、積層コンデンサ部3には、絶縁層7
と導電層8との積層方向に貫通する2本の導電性スルー
ホール9,9が形成されている。各導電性スルーホール
9は、収納部2側端部が内部配線パターン6に接続して
いる。各導電性スルーホール9は、同一の導電層8と接
続しないよう、1つ置きの導電層8と接続している。こ
れにより、各導電性スルーホール9は、積層コンデンサ
部3で生じた容量成分の入力部及び出力部となる。な
お、上述の導電性スルーホール9は、内部配線パターン
6と同様の高融点金属から構成されている。
と導電層8との積層方向に貫通する2本の導電性スルー
ホール9,9が形成されている。各導電性スルーホール
9は、収納部2側端部が内部配線パターン6に接続して
いる。各導電性スルーホール9は、同一の導電層8と接
続しないよう、1つ置きの導電層8と接続している。こ
れにより、各導電性スルーホール9は、積層コンデンサ
部3で生じた容量成分の入力部及び出力部となる。な
お、上述の導電性スルーホール9は、内部配線パターン
6と同様の高融点金属から構成されている。
【0014】次に、本発明の一実施例が採用された、前
記半導体素子収納用パッケージ1の製造方法について説
明する。まず、積層コンデンサ部3を形成するための厚
みの小さなセラミックグリーンシートと、収納部2を形
成するための厚みの大きなセラミックグリーンシートと
を用意する。セラミックグリーンシートは、例えば、ア
ルミナ、シリカ、カルシア、マグネシア等の原料粉末に
適当なバインダー、有機溶剤及び溶媒を混合して泥漿状
とし、これをドクターブレード法やカレンダーロール法
等の周知の方法によりシート状に成形すると得られる。
記半導体素子収納用パッケージ1の製造方法について説
明する。まず、積層コンデンサ部3を形成するための厚
みの小さなセラミックグリーンシートと、収納部2を形
成するための厚みの大きなセラミックグリーンシートと
を用意する。セラミックグリーンシートは、例えば、ア
ルミナ、シリカ、カルシア、マグネシア等の原料粉末に
適当なバインダー、有機溶剤及び溶媒を混合して泥漿状
とし、これをドクターブレード法やカレンダーロール法
等の周知の方法によりシート状に成形すると得られる。
【0015】次に、導電性スルーホール9または内部配
線パターン6を形成するためのスルーホールを各セラミ
ックグリーンシートに設ける。スルーホールは、適当な
打ち抜き加工により形成できる。各セラミックグリーン
シートに設けたスルーホールには、導電性ペーストを充
填する。導電性ペーストは、例えば、タングステン、モ
リブデン、マンガン等の高融点金属粉末に適当なバイン
ダー、有機溶剤及び溶媒を加えて混合したものである。
線パターン6を形成するためのスルーホールを各セラミ
ックグリーンシートに設ける。スルーホールは、適当な
打ち抜き加工により形成できる。各セラミックグリーン
シートに設けたスルーホールには、導電性ペーストを充
填する。導電性ペーストは、例えば、タングステン、モ
リブデン、マンガン等の高融点金属粉末に適当なバイン
ダー、有機溶剤及び溶媒を加えて混合したものである。
【0016】次に、図2に示すように、積層コンデンサ
部3を形成するための厚みの小さなセラミックグリーン
シート20の表面に、その周縁部20aを除いて上述の
導電性ペースト21を印刷する。印刷法としては、スク
リーン印刷等の周知の方法が採用され得る。次に、複数
枚用意された、導電性ペースト21が積層された上述の
セラミックグリーンシート20(第1セラミックグリー
ンシートの一例)のうちの数枚について、図3に示すよ
うに、周縁部20a上にセラミックグリーンシート20
を構成しているものと同様の材料からなるセラミックペ
ースト22を配置する。これにより、図4に示すよう
な、導電性ペースト21の外周部の厚みのみが大きなセ
ラミックグリーンシート23(第2セラミックグリーン
シートの一例)が得られる。
部3を形成するための厚みの小さなセラミックグリーン
シート20の表面に、その周縁部20aを除いて上述の
導電性ペースト21を印刷する。印刷法としては、スク
リーン印刷等の周知の方法が採用され得る。次に、複数
枚用意された、導電性ペースト21が積層された上述の
セラミックグリーンシート20(第1セラミックグリー
ンシートの一例)のうちの数枚について、図3に示すよ
うに、周縁部20a上にセラミックグリーンシート20
を構成しているものと同様の材料からなるセラミックペ
ースト22を配置する。これにより、図4に示すよう
な、導電性ペースト21の外周部の厚みのみが大きなセ
ラミックグリーンシート23(第2セラミックグリーン
シートの一例)が得られる。
【0017】一方、収納部2を形成するための厚みの大
きなセラミックグリーンシートには、内部配線パターン
6に相当する形状に上述の導電性ペーストを印刷する。
この印刷法としても、スクリーン印刷等の周知の方法が
採用され得る。次に、導電性ペーストが印刷されたセラ
ミックグリーンシートを所定の順に積層する。ここで、
積層コンデンサ3を構成するためのセラミックグリーン
シート20,23は、図5に示すように、例えばセラミ
ックグリーンシート20の2枚おきにセラミックグリー
ンシート23が介在するように積層する。
きなセラミックグリーンシートには、内部配線パターン
6に相当する形状に上述の導電性ペーストを印刷する。
この印刷法としても、スクリーン印刷等の周知の方法が
採用され得る。次に、導電性ペーストが印刷されたセラ
ミックグリーンシートを所定の順に積層する。ここで、
積層コンデンサ3を構成するためのセラミックグリーン
シート20,23は、図5に示すように、例えばセラミ
ックグリーンシート20の2枚おきにセラミックグリー
ンシート23が介在するように積層する。
【0018】このように積層されたセラミックグリーン
シートを圧着すると、図6に示すように、グリーンシー
ト積層体24が得られる。なお、図6では、グリーンシ
ート積層体24の一部のみを示している。このグリーン
シート積層体24において、積層コンデンサ部3を構成
する部分では、セラミックグリーンシート20,23が
塑性変形し、導電性ペースト21が隣接するセラミック
グリーンシート20,23内(セラミックグリーンシー
ト23においては、それを構成しているセラミックグリ
ーンシート20内)に埋没する。この際、セラミックグ
リーンシート23のセラミックペースト22も塑性変形
し、セラミックグリーンシート20相互の密着性を高め
る。この結果、セラミックグリーンシート20間には隙
間が生じにくい。
シートを圧着すると、図6に示すように、グリーンシー
ト積層体24が得られる。なお、図6では、グリーンシ
ート積層体24の一部のみを示している。このグリーン
シート積層体24において、積層コンデンサ部3を構成
する部分では、セラミックグリーンシート20,23が
塑性変形し、導電性ペースト21が隣接するセラミック
グリーンシート20,23内(セラミックグリーンシー
ト23においては、それを構成しているセラミックグリ
ーンシート20内)に埋没する。この際、セラミックグ
リーンシート23のセラミックペースト22も塑性変形
し、セラミックグリーンシート20相互の密着性を高め
る。この結果、セラミックグリーンシート20間には隙
間が生じにくい。
【0019】最後に、グリーンシート積層体24を焼成
すると、収納部2と積層コンデンサ部3とが一体化した
半導体素子収納用パッケージ1が得られる。この半導体
素子収納用パッケージ1では、上述のように積層コンデ
ンサ部3を形成するためのセラミックグリーンシート2
0相互の密着性が高いため、絶縁層7間には隙間が発生
しにくい。このため、導電層8は、外部に露出しないの
で、空気中の水分等により腐食されにくい。なお、半導
体素子収納用パッケージ1には、外部リード端子10が
銀ロウ等のロウ材により固定される。
すると、収納部2と積層コンデンサ部3とが一体化した
半導体素子収納用パッケージ1が得られる。この半導体
素子収納用パッケージ1では、上述のように積層コンデ
ンサ部3を形成するためのセラミックグリーンシート2
0相互の密着性が高いため、絶縁層7間には隙間が発生
しにくい。このため、導電層8は、外部に露出しないの
で、空気中の水分等により腐食されにくい。なお、半導
体素子収納用パッケージ1には、外部リード端子10が
銀ロウ等のロウ材により固定される。
【0020】次に、前記半導体素子収納用パッケージ1
の使用方法について説明する。収納部2に設けられた凹
部4の固定面5に、半導体素子30を樹脂、ガラス又は
ロウ材等の接着剤を用いて固定する。そして、半導体素
子30の各端子と段部4aに露出する内部配線パターン
6とをボンディングワイヤー31により接続する。この
際、半導体素子30の電源端子及びグランド端子をそれ
ぞれ導電性スルーホール9に通じる内部配線パターン6
に接続する。半導体素子30が収納された凹部4は、蓋
体32を用いて封止する。蓋体32は、金属やセラミッ
ク製であり、ガラス、樹脂、はんだ等の封止材により収
納部2に接着され、凹部4を気密に封止し得る。
の使用方法について説明する。収納部2に設けられた凹
部4の固定面5に、半導体素子30を樹脂、ガラス又は
ロウ材等の接着剤を用いて固定する。そして、半導体素
子30の各端子と段部4aに露出する内部配線パターン
6とをボンディングワイヤー31により接続する。この
際、半導体素子30の電源端子及びグランド端子をそれ
ぞれ導電性スルーホール9に通じる内部配線パターン6
に接続する。半導体素子30が収納された凹部4は、蓋
体32を用いて封止する。蓋体32は、金属やセラミッ
ク製であり、ガラス、樹脂、はんだ等の封止材により収
納部2に接着され、凹部4を気密に封止し得る。
【0021】このように半導体素子30が収納された電
子部品収納用パッケージ1は、外部リード端子10によ
り所定の回路基板上に固定される。固定された半導体素
子収納用パッケージ1は、半導体素子30の電源端子と
グランド端子との間に積層コンデンサ部3により生じる
容量が介在しているので、半導体素子30を電源電圧の
変動に起因するノイズから保護できる。
子部品収納用パッケージ1は、外部リード端子10によ
り所定の回路基板上に固定される。固定された半導体素
子収納用パッケージ1は、半導体素子30の電源端子と
グランド端子との間に積層コンデンサ部3により生じる
容量が介在しているので、半導体素子30を電源電圧の
変動に起因するノイズから保護できる。
【0022】〔他の実施例〕 (a) 前記実施例では、セラミックグリーンシート2
0の2枚おきにセラミックグリーンシート23を積層し
たが、セラミックグリーンシート20の3枚以上毎にセ
ラミックグリーンシート23を積層した場合、またはセ
ラミックグリーンシート20とセラミックグリーンシー
ト23とを交互に積層した場合も本発明を同様に実施で
きる。 (b) 前記実施例では、本発明を半導体素子収納用パ
ッケージ1の積層コンデンサ部3を形成するために採用
したが、本発明はチップ状の積層コンデンサを製造する
ために採用することもできる。
0の2枚おきにセラミックグリーンシート23を積層し
たが、セラミックグリーンシート20の3枚以上毎にセ
ラミックグリーンシート23を積層した場合、またはセ
ラミックグリーンシート20とセラミックグリーンシー
ト23とを交互に積層した場合も本発明を同様に実施で
きる。 (b) 前記実施例では、本発明を半導体素子収納用パ
ッケージ1の積層コンデンサ部3を形成するために採用
したが、本発明はチップ状の積層コンデンサを製造する
ために採用することもできる。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る積層コンデンサの製造方法
では、上述の第2セラミックグリーンシートを介在させ
ながら上述の第1セラミックグリーンシートの複数枚を
積層して圧着し、グリーンシート積層体を形成している
ので、導電層が外部に露出しにくい。
では、上述の第2セラミックグリーンシートを介在させ
ながら上述の第1セラミックグリーンシートの複数枚を
積層して圧着し、グリーンシート積層体を形成している
ので、導電層が外部に露出しにくい。
【図1】本発明の一実施例により製造された半導体素子
収納用パッケージの縦断面図。
収納用パッケージの縦断面図。
【図2】前記実施例で用いられるセラミックグリーンシ
ートの斜視図。
ートの斜視図。
【図3】前記実施例で用いられる他のセラミックグリー
ンシートの製造工程を示す斜視図。
ンシートの製造工程を示す斜視図。
【図4】前記実施例で用いられる他のセラミックグリー
ンシートの斜視図。
ンシートの斜視図。
【図5】前記実施例の一工程の縦断面図。
【図6】前記実施例の他の一工程の縦断面図。
3 積層コンデンサ部 7 絶縁層 8 導電層 20 セラミックグリーンシート 20a 周縁部 21 導電性ペースト 23 セラミックグリーンシート
Claims (1)
- 【請求項1】絶縁層と導電層とが交互に積層された積層
コンデンサの製造方法であって、 周縁部を除いて導電ペーストを配置した第1セラミック
グリーンシートと、前記第1セラミックグリーンシート
の前記周縁部に、前記導電ペーストを取り囲むように該
導電ペーストより厚くセラミックペーストを配置した第
2セラミックグリーンシートとを用意する工程と、 前記第2セラミックグリーンシートを介在させながら、
前記第1セラミックグリーンシートの複数枚を積層して
圧着し、前記導電ペーストを前記周縁部の内側でセラミ
ックグリーンシート内に埋没させたグリーンシート積層
体を形成する工程と、 前記グリーンシート積層体を焼成する工程と、 を含む積層コンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP4230179A JP3025379B2 (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | 積層コンデンサの製造方法 |
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