JP3025328B2 - 双ベルト連続鋳造の湯面制御方法 - Google Patents
双ベルト連続鋳造の湯面制御方法Info
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- JP3025328B2 JP3025328B2 JP3071880A JP7188091A JP3025328B2 JP 3025328 B2 JP3025328 B2 JP 3025328B2 JP 3071880 A JP3071880 A JP 3071880A JP 7188091 A JP7188091 A JP 7188091A JP 3025328 B2 JP3025328 B2 JP 3025328B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、双ベルト連続鋳造の湯
面制御方法に関する。
面制御方法に関する。
【0002】
【従来技術】湯面レベルの検出方法としては、以下に示
すようなものがある。
すようなものがある。
【0003】1.浮き子を利用する方法 湯面に浮き子を浮かべ、この浮き子の位置を棒またはチ
ェ−ン等により検出する方法。
ェ−ン等により検出する方法。
【0004】2.光学的(光電変換)方法 湯面と容器等の接触位置における輝度の違いに着目し、
この境界線を例えばアレイセンサあるいはテレビカメラ
等を用いて三角測量法によって測定する方法。 3.超音波による方法 超音波を湯面表面に照射し、その反射した音波がもどっ
てくる時間をはかることで湯面までの距離を測定する方
法。
この境界線を例えばアレイセンサあるいはテレビカメラ
等を用いて三角測量法によって測定する方法。 3.超音波による方法 超音波を湯面表面に照射し、その反射した音波がもどっ
てくる時間をはかることで湯面までの距離を測定する方
法。
【0005】4.放射線を利用する方法 湯面に対し斜め方向に放射線を透過させ、この放射線の
減衰量により湯面レベルを検出する方法。
減衰量により湯面レベルを検出する方法。
【0006】5.浸漬電極法 電極と湯面により電気回路のON−OFF状態を作って
湯面レベルを検出する方法。
湯面レベルを検出する方法。
【0007】6.電磁誘導法 特開昭48−93539号公報の方法は、モ−ルド外壁
面に深さ方向に長いコイルを設け、このコイルをインピ
−ダンスブリッジ回路の一辺に接続する方法で、モ−ル
ド内の湯面レベルの変化をモ−ルド壁温度変化としてと
らえ、これによって生じるモ−ルド壁の固有抵抗変化に
よりモ−ルド内に発生する渦電流の変化を利用して湯面
レベルを検出する方法である。
面に深さ方向に長いコイルを設け、このコイルをインピ
−ダンスブリッジ回路の一辺に接続する方法で、モ−ル
ド内の湯面レベルの変化をモ−ルド壁温度変化としてと
らえ、これによって生じるモ−ルド壁の固有抵抗変化に
よりモ−ルド内に発生する渦電流の変化を利用して湯面
レベルを検出する方法である。
【0008】双ベルト連続鋳造の湯面制御方法として
は、上述の湯面レベル検出器で測定された湯面レベル測
定値に基づき、この湯面レベル測定値と湯面レベル目標
値との差をPI制御器またはPID制御器に入力し、注
湯量指令値を演算し、この注湯量指令値を注湯量操作器
に出力するのが従来の一搬的な技術である。
は、上述の湯面レベル検出器で測定された湯面レベル測
定値に基づき、この湯面レベル測定値と湯面レベル目標
値との差をPI制御器またはPID制御器に入力し、注
湯量指令値を演算し、この注湯量指令値を注湯量操作器
に出力するのが従来の一搬的な技術である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】PI制御器またはPI
D制御器を用いる双ベルト連続鋳造の湯面制御方法は、
湯面の振動を考慮することができないので、演算された
注湯量指令値による注湯量変化が、湯面の振動を引き起
こす場合があり、製品の品質または歩留まり、操業率,
操業時の安全性の点で問題を生じる。
D制御器を用いる双ベルト連続鋳造の湯面制御方法は、
湯面の振動を考慮することができないので、演算された
注湯量指令値による注湯量変化が、湯面の振動を引き起
こす場合があり、製品の品質または歩留まり、操業率,
操業時の安全性の点で問題を生じる。
【0010】本発明の目的は、上述の課題を解決し、湯
面の平均レベルに影響を与える外乱を補償し、湯面の平
均レベルを目標値に追従させるとともに、湯面の振動を
積極的に抑制する制御方法を提供することにある。
面の平均レベルに影響を与える外乱を補償し、湯面の平
均レベルを目標値に追従させるとともに、湯面の振動を
積極的に抑制する制御方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、双ベルト連続
鋳造の湯面制御方法において、 (イ)湯面レベル検出器を用いて、湯面レベルを測定
し、 (ロ)オブザ−バにより、注湯量指令値または注湯量実
績値と湯面レベル測定値に基づいて、湯面の平均レベル
および湯面の振動モ−ドを演算し、 (ハ)上記湯面の平均レベルおよび振動モ−ドから注湯
量指令値1を演算し、 (ニ)湯面レベル目標値と湯面レベル測定値から注湯量
指令値2を演算し、 (ホ)注湯量指令値1と注湯量指令値2から注湯量指令
値を演算し、 (ヘ)上記注湯量指令値を注湯量操作器に出力する、こ
とにより、湯面の平均レベルに影響を与える外乱を補償
し、湯面の平均レベルを目標値に追従にさせるととも
に、湯面の振動を抑制することを特徴とする。
鋳造の湯面制御方法において、 (イ)湯面レベル検出器を用いて、湯面レベルを測定
し、 (ロ)オブザ−バにより、注湯量指令値または注湯量実
績値と湯面レベル測定値に基づいて、湯面の平均レベル
および湯面の振動モ−ドを演算し、 (ハ)上記湯面の平均レベルおよび振動モ−ドから注湯
量指令値1を演算し、 (ニ)湯面レベル目標値と湯面レベル測定値から注湯量
指令値2を演算し、 (ホ)注湯量指令値1と注湯量指令値2から注湯量指令
値を演算し、 (ヘ)上記注湯量指令値を注湯量操作器に出力する、こ
とにより、湯面の平均レベルに影響を与える外乱を補償
し、湯面の平均レベルを目標値に追従にさせるととも
に、湯面の振動を抑制することを特徴とする。
【0012】
【作用】以下、本発明について詳細に説明する。モ−ル
ドに向かってモ−ルドの左端上の1点を原点として、水
平方向にy軸,鉛直上向きにz軸をとり、時刻t,位置
yでの湯面の変位をz=ζ(y,t)とするとき、 ζ(y,t)[m]はN+1項(N≧1)の和
ドに向かってモ−ルドの左端上の1点を原点として、水
平方向にy軸,鉛直上向きにz軸をとり、時刻t,位置
yでの湯面の変位をz=ζ(y,t)とするとき、 ζ(y,t)[m]はN+1項(N≧1)の和
【0013】
【数1】
【0014】で近似される。「′」は時間微分を表す。
kn [1/m]は次式で表される。
kn [1/m]は次式で表される。
【0015】 kn =nπ/L(1≦n≦N) ・・・・・・(2) L[m]はモ−ルド幅である。x0 (t)[m]は湯面
の平均レベル、xn ′(t)[m]は湯面のn次の振動
モ−ドのモ−ド変位であり、それぞれ次の微分方程式で
表される。
の平均レベル、xn ′(t)[m]は湯面のn次の振動
モ−ドのモ−ド変位であり、それぞれ次の微分方程式で
表される。
【0016】 x0 ′(t)=U0 u(t)−W(t), xn ″(t)+gkn xn (t)=Un u(t)(1≦n≦N)・・・(3) gは重力加速度で、g=9.8[m/s2]である。
【0017】W(t)[m/s]は引き抜き速度であ
る。
る。
【0018】Uo [m/s],Un [m/s]は次式で
表される。
表される。
【0019】
【数2】
【0020】ノズルからの注湯速度のy方向の分布はU
(y)u(t)で表され、U(y)の次元は[m/
s],u(t)は無次元である。U(y)は、u(t)
=1のときのノズルからの注湯速度のy方向の分布であ
り、ノズルの寸法,形状およびモ−ルド内での位置によ
り決定する。式(3)から、u(t)は、重みU0 で湯
面の平均レベルに影響を与え、重みUn で湯面のn次の
振動モ−ドに影響を与える。
(y)u(t)で表され、U(y)の次元は[m/
s],u(t)は無次元である。U(y)は、u(t)
=1のときのノズルからの注湯速度のy方向の分布であ
り、ノズルの寸法,形状およびモ−ルド内での位置によ
り決定する。式(3)から、u(t)は、重みU0 で湯
面の平均レベルに影響を与え、重みUn で湯面のn次の
振動モ−ドに影響を与える。
【0021】本発明は、以上の知見をもとになされたも
のである。以下に、本発明の作用について、図1を参照
しながら詳細に説明する。図1は、本発明において、3
次のオブザ−バを用いる場合を示したものである。これ
は、上述のモデルでN=1の場合に基づいている。図1
で、三角形の中に積分記号を書いたものは積分器、大き
い円の中に変数を書いたものは変数の値を乗じる乗算
器、小さい円の中に加算記号を書いたものは加算器、小
さい円の中に減算記号を書いたものは減算器を表す。こ
のうち、減算器は減算の順序を明示するために、加算記
号と減算記号とを添えてある。プラントは、注湯量指令
値を入力とする注湯量操作器,ノズル,モ−ルド等の湯
面プロセス要素ならびに湯面レベル測定値を出力とする
湯面検出器からなる。湯面レベル検出器を用いて、湯面
レベル位置をy=y1 で測定し、その湯面レベル測定値
を ζ(t)=ζ(y1 ,t) ・・・・・(5) とする。湯面レベル測定値は式(1)より
のである。以下に、本発明の作用について、図1を参照
しながら詳細に説明する。図1は、本発明において、3
次のオブザ−バを用いる場合を示したものである。これ
は、上述のモデルでN=1の場合に基づいている。図1
で、三角形の中に積分記号を書いたものは積分器、大き
い円の中に変数を書いたものは変数の値を乗じる乗算
器、小さい円の中に加算記号を書いたものは加算器、小
さい円の中に減算記号を書いたものは減算器を表す。こ
のうち、減算器は減算の順序を明示するために、加算記
号と減算記号とを添えてある。プラントは、注湯量指令
値を入力とする注湯量操作器,ノズル,モ−ルド等の湯
面プロセス要素ならびに湯面レベル測定値を出力とする
湯面検出器からなる。湯面レベル検出器を用いて、湯面
レベル位置をy=y1 で測定し、その湯面レベル測定値
を ζ(t)=ζ(y1 ,t) ・・・・・(5) とする。湯面レベル測定値は式(1)より
【0022】
【数3】
【0023】と表される。ここで c1 =cosk1 y1 ・・・・・(7) である。
【0024】注湯量指令値または注湯量実績値がオブザ
−バに入力され、式(4)のU0 ,U1 を乗じる乗算
器,式(2)の−gk1 を乗じる乗算器,加算器および
積分器を用いて式(3)により、湯面の平均レベルx0
(t),湯面の1次の振動モ−ドのモ−ド変位x1 ′
(t)およびその積分値x1 (t)の推定値が求められ
る。また、式(7)のc1 を乗じる乗算器,加算器を用
いて式(6)により、湯面レベル推定値が求められる。
湯面レベル測定値と湯面レベル推定値から、減算器およ
びe0 ,e1 を乗じる乗算器による、図1に示すフィ−
ドバック演算により、湯面の平均レベルx0(t),湯
面の1次の振動モ−ドのモ−ド変位x1 ′(t)および
その積分値x1 (t)の推定値が演算されこれらが真値
に収束する。x1 ′(t),x1 (t)は湯面の1次の
振動モ-ドを表わす。x0 (t),x1′(t),x1
(t)はしたがって湯面の状態(レベルと運動)を表わ
す。すなわち、オブザ−バは、注湯量指令値または注湯
量実績値と湯面レベル測定値から湯面の状態を演算す
る。
−バに入力され、式(4)のU0 ,U1 を乗じる乗算
器,式(2)の−gk1 を乗じる乗算器,加算器および
積分器を用いて式(3)により、湯面の平均レベルx0
(t),湯面の1次の振動モ−ドのモ−ド変位x1 ′
(t)およびその積分値x1 (t)の推定値が求められ
る。また、式(7)のc1 を乗じる乗算器,加算器を用
いて式(6)により、湯面レベル推定値が求められる。
湯面レベル測定値と湯面レベル推定値から、減算器およ
びe0 ,e1 を乗じる乗算器による、図1に示すフィ−
ドバック演算により、湯面の平均レベルx0(t),湯
面の1次の振動モ−ドのモ−ド変位x1 ′(t)および
その積分値x1 (t)の推定値が演算されこれらが真値
に収束する。x1 ′(t),x1 (t)は湯面の1次の
振動モ-ドを表わす。x0 (t),x1′(t),x1
(t)はしたがって湯面の状態(レベルと運動)を表わ
す。すなわち、オブザ−バは、注湯量指令値または注湯
量実績値と湯面レベル測定値から湯面の状態を演算す
る。
【0025】演算された状態x0 (t),x1 ′(t),
x1 (t)から、乗算器および加算器により、注湯量指
令値1を演算する。湯面の平均レベルに影響を与える外
乱としては、注湯量操作器の特性の変動,鋳造速度の変
動などが考えられる。湯面レベル目標値と湯面レベル測
定値から、減算器,積分器,乗算器を用いて注湯量指令
値2を演算し、注湯量指令値2と注湯量指令値1から、
減算器を用いて注湯量指令値を演算する。この部分は、
湯面の平均レベルを目標値に追従させ、湯面の平均レベ
ルに影響を与える外乱を補償する。
x1 (t)から、乗算器および加算器により、注湯量指
令値1を演算する。湯面の平均レベルに影響を与える外
乱としては、注湯量操作器の特性の変動,鋳造速度の変
動などが考えられる。湯面レベル目標値と湯面レベル測
定値から、減算器,積分器,乗算器を用いて注湯量指令
値2を演算し、注湯量指令値2と注湯量指令値1から、
減算器を用いて注湯量指令値を演算する。この部分は、
湯面の平均レベルを目標値に追従させ、湯面の平均レベ
ルに影響を与える外乱を補償する。
【0026】湯面制御の目的は、湯面レベルを与えられ
た目標値に追従させ、湯面レベルに影響を与える外乱を
補償し、湯面の振動を抑制することである。すなわち、
x0(t),x1 ′(t)において、湯面の平均レベルx
0 (t)に影響を与える外乱を補償し、湯面の平均レベ
ルx0 (t)を目標値に追従させ、振動のモ−ド変位x
1 ′(t)を漸近的に零に近づけることにより目的の制
御が達成される。
た目標値に追従させ、湯面レベルに影響を与える外乱を
補償し、湯面の振動を抑制することである。すなわち、
x0(t),x1 ′(t)において、湯面の平均レベルx
0 (t)に影響を与える外乱を補償し、湯面の平均レベ
ルx0 (t)を目標値に追従させ、振動のモ−ド変位x
1 ′(t)を漸近的に零に近づけることにより目的の制
御が達成される。
【0027】本発明では、注湯量指令値1が、湯面の平
均レベルx0 (t)を目標値に追従させ、振動のモ−ド
変位x1 ′(t)を漸近的に零に近づけ、注湯量指令値
2が、湯面の平均レベルx0 (t)に影響を与える外乱
を補償する。これにより目的の制御を達成している。
k,k0 ,k11 ,k10 を乗じる乗算器において、k,k0,
k11 ,k10 の値は、湯面の振動と、湯面の平均レベル
の目標値への追従速度に影響を与える重要な作用をする
ので、実際のプラントで実験して適正値を決定すること
が望ましい。
均レベルx0 (t)を目標値に追従させ、振動のモ−ド
変位x1 ′(t)を漸近的に零に近づけ、注湯量指令値
2が、湯面の平均レベルx0 (t)に影響を与える外乱
を補償する。これにより目的の制御を達成している。
k,k0 ,k11 ,k10 を乗じる乗算器において、k,k0,
k11 ,k10 の値は、湯面の振動と、湯面の平均レベル
の目標値への追従速度に影響を与える重要な作用をする
ので、実際のプラントで実験して適正値を決定すること
が望ましい。
【0028】以上で、3次のオブザ−バを用いる場合を
図1に基づき説明を行った。図1では、オブザ−バに注
湯量指令値が入力されているが、注湯量実績値が得られ
る場合は、これを用いる方がよい。
図1に基づき説明を行った。図1では、オブザ−バに注
湯量指令値が入力されているが、注湯量実績値が得られ
る場合は、これを用いる方がよい。
【0029】図3に5次のオブザ−バを用いる場合を示
す。これは、上述のモデルでN=2の場合に基づいてい
る。この場合、オブザ−バは、5個の積分器をもち、5
個の状態が出力される。オブザ−バから出力された5個
の状態から、5個の乗算器、4個の加算器を用いて注湯
量指令値1が演算される。注湯量指令値2は、3次のオ
ブザ−バを用いる場合と全く同様に演算される。注湯量
指令値は、注湯量指令値2と注湯量指令値1から、減算
器を用いて演算される。
す。これは、上述のモデルでN=2の場合に基づいてい
る。この場合、オブザ−バは、5個の積分器をもち、5
個の状態が出力される。オブザ−バから出力された5個
の状態から、5個の乗算器、4個の加算器を用いて注湯
量指令値1が演算される。注湯量指令値2は、3次のオ
ブザ−バを用いる場合と全く同様に演算される。注湯量
指令値は、注湯量指令値2と注湯量指令値1から、減算
器を用いて演算される。
【0030】以上の展開は、一般のN(N≧1)につい
て、2N+1次のオブザ−バを用いる場合に拡張され
る。この場合、オブザ−バは、2N+1個の積分器をも
ち、2N+1個の状態が出力される。オブザ−バから出
力された2N+1個の状態から、2N+1個の乗算器、
2N個の加算器を用いて注湯量指令値1が演算される。
注湯量指令値2は、3次のオブザ−バを用いる場合と全
く同様に演算される。注湯量指令値は、注湯量指令値2
と注湯量指令値1から、減算器を用いて演算される。
て、2N+1次のオブザ−バを用いる場合に拡張され
る。この場合、オブザ−バは、2N+1個の積分器をも
ち、2N+1個の状態が出力される。オブザ−バから出
力された2N+1個の状態から、2N+1個の乗算器、
2N個の加算器を用いて注湯量指令値1が演算される。
注湯量指令値2は、3次のオブザ−バを用いる場合と全
く同様に演算される。注湯量指令値は、注湯量指令値2
と注湯量指令値1から、減算器を用いて演算される。
【0031】
【実施例】本発明をシミュレ−ションにより実施した例
を図2に示す。図2は、図1すなわち3次のオブザ−バ
を用いる場合を実施した例である。実線は本発明の制御
方法適用したときの湯面レベルを、破線は従来のPI制
御方法を適用したときの湯面レベルを示す。図2の
(a)は、時刻t<0で引き抜き速度0.1〔m/s〕
の定常状態の後、t=0で湯面レベル目標値を+1〔c
m〕変更した場合を、図2の(b)は、t=0で引き抜
き速度に+1〔cm/s〕の外乱が加わった場合のモ−
ルドの左端での湯面レベルを示している。横軸は時刻で
単位は〔sec〕、縦軸は左端の湯面レベルで単位は
〔cm〕である。モ−ルドの幅をL=1〔m〕とし、
0.25〔m〕の幅のノズルをノズルの左端とモ−ルド
の中心が一致するように位置している。種々のシミュレ
−ションを行い、湯面レベル測定値の安定性、速応性を
考慮して、各パラメ−タは、 e0 =1, e1 =1, k0 =40, k10 =−240 k11 =−80, k=45 ・・・(8) と設定した。
を図2に示す。図2は、図1すなわち3次のオブザ−バ
を用いる場合を実施した例である。実線は本発明の制御
方法適用したときの湯面レベルを、破線は従来のPI制
御方法を適用したときの湯面レベルを示す。図2の
(a)は、時刻t<0で引き抜き速度0.1〔m/s〕
の定常状態の後、t=0で湯面レベル目標値を+1〔c
m〕変更した場合を、図2の(b)は、t=0で引き抜
き速度に+1〔cm/s〕の外乱が加わった場合のモ−
ルドの左端での湯面レベルを示している。横軸は時刻で
単位は〔sec〕、縦軸は左端の湯面レベルで単位は
〔cm〕である。モ−ルドの幅をL=1〔m〕とし、
0.25〔m〕の幅のノズルをノズルの左端とモ−ルド
の中心が一致するように位置している。種々のシミュレ
−ションを行い、湯面レベル測定値の安定性、速応性を
考慮して、各パラメ−タは、 e0 =1, e1 =1, k0 =40, k10 =−240 k11 =−80, k=45 ・・・(8) と設定した。
【0032】PI制御方法(比較例)では、PI制御器
の伝達関数を (c0 +c1 p)/p ・・・・・・(9) としたとき本発明の実施例(本発明例)と速応性が同程
度になるように、各パラメ−タは、 c0 =15, c1 =5 ・・・・・・(10) と設定した。
の伝達関数を (c0 +c1 p)/p ・・・・・・(9) としたとき本発明の実施例(本発明例)と速応性が同程
度になるように、各パラメ−タは、 c0 =15, c1 =5 ・・・・・・(10) と設定した。
【0033】図2の(a)は、目標値への追従の様子を
示し、図2の(b)は、外乱の補償の様子を示してい
る。PI制御方法(比較例)では、目標値への追従,外
乱の補償いずれの場合も湯面レベルは振動的であるのに
対して、本発明の制御方法(本発明例)では、目標値へ
の追従,外乱の補償いずれの場合も速やかに行われ、湯
面レベルは実質上振動していない。
示し、図2の(b)は、外乱の補償の様子を示してい
る。PI制御方法(比較例)では、目標値への追従,外
乱の補償いずれの場合も湯面レベルは振動的であるのに
対して、本発明の制御方法(本発明例)では、目標値へ
の追従,外乱の補償いずれの場合も速やかに行われ、湯
面レベルは実質上振動していない。
【0034】
【効果】本発明によれば、湯面の平均レベルを目標値に
追従させ、外乱を補償するとともに、湯面の振動を積極
的に抑制することができ、連続鋳造においては製品の品
質および歩留まりの向上、操業率の向上、操業時の安全
性の向上の効果がある。
追従させ、外乱を補償するとともに、湯面の振動を積極
的に抑制することができ、連続鋳造においては製品の品
質および歩留まりの向上、操業率の向上、操業時の安全
性の向上の効果がある。
【図1】 本発明を、3次のオブザ−バを用いる実施す
る湯面レベル制御系の演算システムを示すブロック図で
ある。
る湯面レベル制御系の演算システムを示すブロック図で
ある。
【図2】 本発明を実施する場合と従来例を実施する場
合の湯面レベルの時系列推移を示すグラフであり、図2
の(a)は目標値を変更した直後の湯面レベル変動を、
図2の(b)は鋳片引抜き速度が一時的に変動したとき
の湯面レベル変化を示す。
合の湯面レベルの時系列推移を示すグラフであり、図2
の(a)は目標値を変更した直後の湯面レベル変動を、
図2の(b)は鋳片引抜き速度が一時的に変動したとき
の湯面レベル変化を示す。
【図3】 本発明を、5次のオブザ−バを用いる実施す
る湯面レベル制御系の演算システムを示すブロック図で
ある。
る湯面レベル制御系の演算システムを示すブロック図で
ある。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−309439(JP,A) 特開 平3−174960(JP,A) 特開 平3−110051(JP,A) 特開 平2−142658(JP,A) 特開 平1−95854(JP,A) 特開 昭56−65214(JP,A) 「線形制御糸の設計理論」、第117〜 119頁、(社)計測自動制御学会、昭和 53年8月31日発行 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/06 340 B22D 11/16 104 B22D 11/18
Claims (1)
- 【請求項1】 双ベルト連続鋳造の湯面制御方法におい
て、 (イ)湯面レベル検出器を用いて、湯面レベルを測定
し、 (ロ)オブザ−バにより、注湯量指令値または注湯量実
績値と湯面レベル測定値に基づいて、湯面の平均レベル
および湯面の振動モ−ドを演算し、 (ハ)上記湯面の平均レベルおよび振動モ−ドから注湯
量指令値1を演算し、 (ニ)湯面レベル目標値と湯面レベル測定値から注湯量
指令値2を演算し、 (ホ)注湯量指令値1と注湯量指令値2から注湯量指令
値を演算し、 (ヘ)上記注湯量指令値を注湯量操作器に出力する、 ことにより、湯面の平均レベルに影響を与える外乱を補
償し、湯面の平均レベルを目標値に追従にさせるととも
に、湯面の振動を抑制することを特徴とする双ベルト連
続鋳造の湯面制御方法。
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JP3071880A JP3025328B2 (ja) | 1991-04-04 | 1991-04-04 | 双ベルト連続鋳造の湯面制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP3071880A JP3025328B2 (ja) | 1991-04-04 | 1991-04-04 | 双ベルト連続鋳造の湯面制御方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH04309440A JPH04309440A (ja) | 1992-11-02 |
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Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1991
- 1991-04-04 JP JP3071880A patent/JP3025328B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
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「線形制御糸の設計理論」、第117〜119頁、(社)計測自動制御学会、昭和53年8月31日発行 |
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JPH04309440A (ja) | 1992-11-02 |
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