JP3024929B2 - 対応点探索のための画素特徴抽出方法、及び、ステレオ画像の対応点探索方法 - Google Patents

対応点探索のための画素特徴抽出方法、及び、ステレオ画像の対応点探索方法

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JP3024929B2
JP3024929B2 JP7341085A JP34108595A JP3024929B2 JP 3024929 B2 JP3024929 B2 JP 3024929B2 JP 7341085 A JP7341085 A JP 7341085A JP 34108595 A JP34108595 A JP 34108595A JP 3024929 B2 JP3024929 B2 JP 3024929B2
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ステレオ画像法
において左右画像の対応点を検出するための、画素特徴
抽出方法及び対応点探索方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ステレオ画像法においては、左右画像の
対応点を検出し、これら対応点の位相差に基づいて奥行
き方向の距離を求める(文献1:木内雄二編「画像入力
技術ハンドブック」(1992年3月31日)日刊工業
新聞社 pp391〜392)。距離を密にさらに精度
良く求めるためには、対応点の検出率を向上し誤対応を
減らすことが重要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら左右画像
は空間的に量子化された電気信号であるので、左右画像
から得られる画像情報は空間的に離散したものとなる。
さらに雑音や撮像レンズなどの光学系の歪みなどの影響
もあり、左右画像が被写体の様子を必ずしも忠実に再現
しているとは言えない。これがため、従来法において左
右画像の画素を対応付けるために用いていた情報及び処
理では、対応点の検出率を向上しさらに誤対応を減らす
ことは難しい。
【0004】この発明の第一の課題は、対応点の検出率
を向上し及び又は誤対応を減らすことのできる画素特徴
抽出方法及び対応点探索方法を提供することにある。
【0005】さらに従来行なわれている対応点探索の一
般的な手法では、汎関数を最小にする視差関数を求める
ことにより、対応点を検出する。この場合、汎関数の表
現形式によっては、ローカルミニマムの問題を生じて、
誤対応を生ずる。ローカルミニマムの問題も、左右画像
の画素を対応づけるための情報が少ないことに起因する
ものである。
【0006】そこでローカルミニマムの問題を解決する
ために、多重スケールの弛緩法が提案されている(文献
2:「先端画像テクノロジー」(平成5年2月20日)
オプトロニクス社 p71〜72、文献3:情報処理学
会研究報告 CV 70−3(1991.1.24.)
p15〜22)。この弛緩法では、粗い解像度の左右画
像から細かい解像度の左右画像へと処理を進めてゆき、
各解像度毎に求めた視差を次の解像度での視差を求める
ための初期値として反復的に視差を求めて行く。これが
ため逐次処理(時系列的処理)を行なうこととなり、処
理時間が多大になる。また並列処理が行なえないので、
装置構成が複雑になる。
【0007】この発明の第二の課題は、並列処理によっ
て検出率を向上し及び又は誤対応を減らすことのできる
対応点探索方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、請求項1の発明の画素特徴抽出方法は、左右カメ
ラで撮影したm階調左右元画像を、n階調左右変換画像
(m>n)に変換して左右変換画像記憶手段に格納し、
該左右変換画像を走査して、n階調の各階調濃度区分毎
に、水平走査線上において連続しかつ同階調濃度区分に
属する画素から成る左右同区分画素群を検出し当該検出
画素群の識別情報を左右画素群情報記憶手段に格納し、
左右同区分画素群の画素特徴を、n階調の各階調濃度区
分毎に、左右元画像から抽出し画素位置に対応付けて左
右画素特徴記憶手段に格納することを特徴とする。
【0009】請求項1の発明によれば、n階調の階調濃
度区分において同階調濃度区分に属する画素から成る左
右同区分画素群を検出する。
【0010】経験的な知見に基づけば、被写体は連続体
として存在する確率が高い。さらにm階調左右元画像を
m>n成るn階調左右変換画像に変換した場合、当該n
階調左右変換画像においては、左右対応点は同じ階調濃
度区分に属する確率が高い。従って左右変換画像から検
出した左右同区分画素群の画素特徴を、ステレオ画像に
おいて対応点を検出する場合の画素特徴として用いるこ
とにより、対応点の検出率を向上し及び又は誤対応を減
少させることができる。
【0011】また請求項2の発明の対応点探索方法は、
左右カメラで撮影したm階調左右元画像を、n階調左右
変換画像(m>n)に変換して左右変換画像記憶手段に
格納し、左右変換画像を走査して、n階調の各階調濃度
区分毎に、水平走査線上において連続しかつ同階調濃度
区分に属する画素から成る左右同区分画素群を検出し当
該検出画素群の識別情報を左右画素群情報記憶手段に格
納し、左右同区分画素群の画素特徴を、n階調の各階調
濃度区分毎に、左右元画像から抽出し画素位置に対応付
けて左右画素特徴記憶手段に格納し、n階調の各階調濃
度区分毎に、相対応する水平走査線上の左右同区分画素
群を走査して当該左右同区分画素群のなかから画素特徴
差が許容範囲内となる左右画素を対応点として検出し、
この対応点検出結果に基づき位相差判明点及び位相差不
明点を検出し、位相差判明点の位相差と位相差不明点の
不明点フラグとを、位相情報とし、これら位相差及び不
明点フラグを画素位置に対応付けて位相情報記憶手段に
格納することを特徴とする。
【0012】位相差判明点の位相差と位相差不明点の不
明点フラグとは、左右元画像のいずれか一方についての
み或は左右元画像の双方について、画素位置に対応付け
て格納すれば良い。
【0013】請求項2の発明によれば、左右の同区分画
素群同士を比較して左右対応点を検出し、従って左右変
換画像の画素がn階調のいずれの階調濃度区分に属する
かという情報を新たに加えて左右対応点を検出する。
【0014】経験的な知見に基づけば、被写体は連続体
として存在する確率が高い。さらにm階調左右元画像を
m>n成るn階調左右変換画像に変換した場合、当該n
階調左右変換画像においては、左右対応点は同じ階調濃
度区分に属する確率が高い。従って左右変換画像から左
右同区分画素群を検出し、左右同区分画素群の画素特徴
同士を比較して左右対応点を検出することにより、対応
点の検出率を向上し及び又は誤対応を減少させることが
できる。
【0015】また請求項4の発明の対応点探索方法は、
請求項2の発明において、互いに階調濃度区分総個数n
を異ならせたJ種類の左右変換画像につき、位相情報
を、J種類の各種別毎に検出して位相情報記憶手段に格
納し、J種類の各種別毎に得た位相情報を統合し、該統
合結果を統合情報記憶手段に格納して成ることを特徴と
する。
【0016】請求項4の発明によれば、J種類の各左右
変換画像につき、請求項2の発明に従って位相情報を検
出する。従って位相情報を得るために、J種類の左右変
換画像毎に階調濃度区分の総個数nを異ならせるだけ
で、これら各左右変換画像の間で何らかの処理結果をや
り取りする必要はないので、これら各左右変換画像の位
相情報検出を並列して行なうことができる。
【0017】さらに各左右変換画像毎に得た位相情報を
統合し、この統合結果を新たな位相情報として得るの
で、対応点の検出率を向上し及び又は誤対応を減らすこ
とができる。
【0018】また請求項5の対応点探索方法は、請求項
2の発明において、互いに階調濃度区分総個数nを等し
くしたまま階調濃度区分の境界をずらしたJ種類の左右
変換画像につき、位相情報を、J種類の各種別毎に検出
して位相情報記憶手段に格納し、J種類の各種別毎に得
た位相情報を統合し、該統合結果を統合情報記憶手段に
格納して成ることを特徴とする。
【0019】請求項5の発明によれば、J種類の各左右
変換画像につき、請求項1の発明に従って位相情報を検
出する。従って位相情報を得るために、J種類の左右変
換画像につき階調濃度区分の総個数nを等しくしたまま
階調濃度区分の境界を互いにずらすだけで、これら各左
右変換画像の間で何らかの処理結果をやり取りする必要
はないので、これら各左右変換画像の位相情報検出を並
列して行なうことができる。
【0020】さらに各左右変換画像毎に得た位相情報を
統合し、この統合結果を新たな位相情報として得るの
で、対応点の検出率を向上し及び又は誤対応を減らすこ
とができる。
【0021】請求項4又は5の発明において位相情報を
統合するには、例えば、次に述べる第一〜第三の手法を
用いることができる。
【0022】第一の手法にあっては、J種類の各種別毎
に得た位相情報を参照し、各画素位置毎に、J種類の同
一画素位置の位相情報について論理積を得、この論理積
を統合結果とする。この場合には、誤対応を低減でき
る。
【0023】J種類の位相情報において左元画像の同一
画素位置の各画素についてのみ論理積を得て当該論理積
を統合結果としても良いし、J種類の位相情報において
右元画像の同一画素位置の各画素についてのみ論理積を
得て当該論理積を統合結果としても良いし、或は、J種
類の位相情報において左元画像の同一画素位置の各画素
について論理積を得ると共にJ種類の位相情報において
右元画像の同一画素位置の各画素について論理積を得
て、当該論理積をそれぞれ統合結果としても良い。
【0024】第二の手法にあっては、J種類の各種別毎
に得た位相情報を参照し、各画素位置毎に、J種類の同
一画素位置の位相情報について論理和を得、この論理和
を統合結果とする。この場合には、対応点の検出率を向
上できる。
【0025】J種類の位相情報において左元画像の同一
画素位置の各画素についてのみ論理和を得て当該論理和
を統合結果としても良いし、J種類の位相情報において
右元画像の同一画素位置の各画素についてのみ論理和を
得て当該論理和を統合結果としても良いし、或は、J種
類の位相情報において左元画像の同一画素位置の各画素
について論理和を得ると共にJ種類の位相情報において
右元画像の同一画素位置の各画素について論理和を得
て、当該論理和をそれぞれ統合結果としても良い。
【0026】第三の手法にあっては、J種類の各種別毎
に得た位相情報を参照し、各画素位置毎に、J種類の同
一画素位置の位相情報について最多頻度の位相情報を
得、この最多頻度の位相情報を統合結果とする。この場
合には、誤対応を低減できると共に検出率を向上でき
る。
【0027】J種類の位相情報において左元画像の同一
画素位置の各画素についてのみ最多頻度の位相情報を得
て当該最多頻度の位相情報を統合結果としても良いし、
J種類の位相情報において右元画像の同一画素位置の各
画素についてのみ最多頻度の位相情報を得て当該最多頻
度の位相情報を統合結果としても良いし、或は、J種類
の位相情報において左元画像の同一画素位置の各画素に
ついて最多頻度の位相情報を得ると共にJ種類の位相情
報において右元画像の同一画素位置の各画素について最
多頻度の位相情報を得て、当該最多頻度の位相情報をそ
れぞれ統合結果としても良い。
【0028】
【発明の実施の形態】 <請求項1の発明の実施形態>図1は請求項1の発明を
実施するための特徴抽出装置の一構成を概略的に示す機
能ブロック図である。以下、この特徴抽出装置の構成及
び動作の説明と共に、請求項1の発明の実施形態につき
説明する。
【0029】同図に示す特徴抽出装置10は、階調変換
手段12、左右変換画像記憶手段14、16、画素群検
出手段18、左右検出群情報記憶手段20、22、特徴
抽出手段24及び左右特徴記憶手段26、28を備え
る。
【0030】階調変換手段12は、左右カメラで撮影し
たm階調左右元画像を、n階調左右変換画像(m>n)
に変換して左右変換画像記憶手段14、16に格納す
る。
【0031】画素群検出手段18は、左右変換画像を走
査して、n階調の各階調濃度区分毎に、水平走査線上に
おいて連続しかつ同階調濃度区分に属する画素から成る
左右同区分画素群を検出し当該検出画素群の識別情報を
左右検出群情報記憶手段20、22に格納する。
【0032】特徴抽出手段24は、左右同区分画素群の
画素特徴を、n階調の各階調濃度区分毎に、左右元画像
から抽出し画素位置に対応付けて左右特徴記憶手段2
6、28に格納する。
【0033】図2は元画像記憶手段の説明に供する図で
あって、図中、1画素分の濃度情報を格納する領域を白
抜きの矩形で表している。左元画像を格納する左元画像
記憶手段34の格納領域34a上には、図2(A)にも
示すように、水平方向における画素位置xを表すx軸と
垂直方向における画素位置yを表すy軸とが設定されて
おり、各画素位置の格納領域34aに1画素分の濃度情
報を格納している。
【0034】右元画像を格納する右元画像記憶手段36
の格納領域36a上には、図2(B)にも示すように、
水平方向における画素位置xを表すx軸と垂直方向にお
ける画素位置yを表すy軸とが設定されており、各画素
位置の格納領域36aに1画素分の濃度情報を格納して
いる。
【0035】左右元画像はm階調の画像であるので、左
右元画像の1画素分の濃度情報は第1番目から第m番目
まで段階的に区分されたm階調濃度区分のいずれかに属
する濃度情報である。例えばm=256である。
【0036】図3は変換画像記憶手段の説明に供する図
であって、図中、1画素分の濃度情報を格納する領域を
白抜きの矩形で表してある。左変換画像を格納する左変
換画像記憶手段14の格納領域14a上には、図3
(A)に示すように、水平方向における画素位置xを表
すx軸と垂直方向における画素位置yを表すy軸とが設
定されており、各画素位置の格納領域14aに1画素分
の濃度情報を格納している。
【0037】同様にして、右変換画像を格納する右変換
画像記憶手段16の格納領域16a上にも、図3(B)
に示すように、水平方向における画素位置xを表すx軸
と垂直方向における画素位置yを表すy軸とが設定され
ており、各画素位置の格納領域16aに1画素分の濃度
情報を格納している。
【0038】左右変換画像はn階調の画像であるので、
左右変換画像の1画素分の濃度情報は、第1番目から第
n番目まで段階的に区分されたn階調濃度区分のいずれ
かに属する濃度情報である。例えばn=16である。
【0039】図4は特徴記憶手段の説明に供する図であ
って、図中、1画素分の画素特徴を格納する領域を白抜
きの矩形で表してある。着目濃度区分の左同区分画素群
(以下、左着目画素群)について画素特徴を格納する左
特徴記憶手段26aの格納領域26a上には、図4
(A)に示すように、水平方向における画素位置xを表
すx軸と垂直方向における画素位置yを表すy軸とが設
定されており、左着目画素群の各画素特徴を、対応する
画素位置の格納領域26aに格納している。左着目画素
群が検出されなかった画素位置には、左着目画素群が検
出されなかったこと(すなわち存在しないこと)を表す
フラグを格納している。
【0040】同様にして、着目濃度区分の右同区分画素
群(以下、右着目画素群)について画素特徴を格納する
右特徴記憶手段28aの格納領域28a上には、図4
(B)に示すように、水平方向における画素位置xを表
すx軸と垂直方向における画素位置yを表すy軸とが設
定されており、右着目画素群の各画素特徴を、対応する
画素位置の格納領域28aに格納している。右着目画素
群が検出されなかった画素位置には、右着目画素群が検
出されなかったこと(すなわち存在しないこと)を表す
フラグを格納している。
【0041】図5は特徴抽出装置の動作の流れを示す図
であって、同図にあっては、1種の着目濃度区分につい
て、n階調左右変換画像全面にわたって左右同区分画素
群の画素特徴を抽出する場合の動作の流れを示す。特徴
抽出装置10は、n階調左右変換画像の濃度情報に関す
る第1番目から第n番目までのn階調濃度区分のうち、
着目した1種のn階調濃度区分(以下、着目濃度区分)
についてのみ、左右同区分画素群の画素特徴を抽出す
る。着目濃度区分は特徴抽出装置10外部から入力され
た選択信号に基づいて決定されるものであって、特徴抽
出装置10は、選択信号が入力される毎に従って各n階
調濃度区分毎に、左右同区分画素群の画素特徴を抽出す
る。
【0042】特徴抽出装置10は、左右元画像記憶手段
34、36が左右カメラ30、32で撮影したm階調の
左右元画像を格納し終えておりかつ当該装置10外部か
ら着目濃度区分の選択信号を入力すると、動作を開始す
る(開始)。
【0043】着目濃度区分の選択信号の入力方法は、オ
ペレータが選択信号を入力するなど任意好適な方法とす
ることができるが、ここでは後述する請求項2の発明の
実施形態で説明するように、対応点探索装置38の探索
手段40が特徴抽出装置10に選択信号を入力するもの
とする。
【0044】動作を開始すると、まず特徴抽出装置10
の階調変換手段12が、m階調の左右元画像を、左右元
画像記憶手段34、36から読み出してn階調の左右変
換画像に変換し、当該左右変換画像を左右変換画像記憶
手段14、16に格納する(S1)。ここでは、左右元
画像記憶手段34、36に格納されている左右元画像を
全面にわたって、左右変換画像に変換する。
【0045】m階調左元画像の階調変換を行なうに当っ
ては、m階調左元画像の濃度情報を画素単位に読み出
し、m階調左元画像の1画素分の濃度情報が、n階調左
変換画像に関する第1番目から第n番目までのn階調濃
度区分のいずれに属するかを判定する。そしてm階調左
元画像の1画素分の濃度情報を、それが属するn階調濃
度区分に対応した濃度情報に変換する。このようにm階
調左元画像の濃度情報を、画素単位に、n階調濃度区分
に対応した濃度情報に変換し、当該変換濃度情報から成
るn階調左変換画像を得る。
【0046】同様にm階調右元画像の階調変換を行なう
に当っては、m階調右元画像の濃度情報を、画素単位
に、n階調濃度区分に対応した濃度情報に変換し、当該
変換情報から成るn階調右変換画像を得る。
【0047】次に画素群検出手段18は、水平走査線上
において連続しかつ着目濃度区分に属する画素から成る
左右の同区分画素群(着目濃度区分に属する画素から成
る同区分画素群を、着目画素群と称する)を検出するべ
く、左右変換画像記憶手段14、16に格納されている
n階調左右変換画像の走査を開始し(S2)、水平走査
線上のn階調左右変換画像を走査してゆく過程において
左右着目画素群を検出したか否かを判定する(S3)。
【0048】左着目画素群を検出するに当っては、n階
調左変換画像を走査し、着目濃度区分に属する複数個の
左画素が水平走査線上において連続して検出された場合
に当該連続する複数個の左画素を左着目画素群として検
出する。そして検出した左着目画素群の識別情報例えば
画素位置を、左検出群情報記憶手段20に格納する。例
えば図4(A)にも示すように、座標y=3の水平走査
線上においてx=5〜8の各左画素の濃度情報が着目濃
度区分例えば第8番目のn階調濃度区分に属する場合
に、これらy=3、x=5〜8の左画素を、左着目画素
群GL として検出することとなる。図中、これらy=
3、x=5〜8の左画素から成る左着目画素群GL を、
一点鎖線で囲んで示す。
【0049】右着目画素群を検出するに当っては、n階
調右変換画像を走査し、着目濃度区分に属する複数個の
右画素が水平走査線上において連続して検出された場合
に当該連続する複数個の右画素を右着目画素群として検
出する。そして検出した右着目画素群の識別情報例えば
画素位置を、右検出群情報記憶手段20に格納する。例
えば図4(B)にも示すように、座標y=3の水平走査
線上においてx=1〜7の各右画素の濃度情報が着目濃
度区分例えば第8番目のn階調濃度区分に属する場合
に、これらy=3、x=1〜7の右画素を、右着目画素
群GR として検出することとなる。図中、これらy=
3、x=1〜7の右画素から成る右着目画素群GR を、
一点鎖線で囲んで示す。
【0050】画素群検出手段18は、水平走査線上のn
階調左右変換画像を走査してゆく過程で左右着目画素群
を検出すると(S3)、左右着目画素群の検出順次に、
左右着目画素群の識別情報を左右検出群記憶手段20、
22に格納し(S4)、そして1本の水平走査線につい
て走査を終了すると左右変換画像記憶手段14、16に
格納されているn階調左右変換画像全面の走査を終了し
たか否かを判定する(S5)。左右着目画素群の識別情
報は、左右着目画素群に属する画素及び属さない画素を
識別するための情報であり、ここでは左右着目画素群の
識別情報を、左右着目画素群の画素位置とする。
【0051】また画素群検出手段18は左右着目画素群
を検出することなく1本の水平走査線について走査を終
了すると(S3)、左右変換画像記憶手段14、16に
格納されているn階調左右変換画像全面の走査を終了し
たか否かを判定する(S5)。
【0052】画素群検出手段18は、S5でn階調左右
変換画像全面の走査を終了して以内と判定した場合に
は、次の水平走査線上のn階調左右変換画像を走査し
(S6)、そしてS3の判定を行なう。
【0053】S5でn階調左右変換画像全面の走査を終
了していないと画素群検出手段18が判定すると、次に
特徴抽出手段24が左右着目画素群の識別情報に基づき
m階調左右元画像を走査して、m階調左右元画像から左
右着目画素群の画素特徴を抽出し、当該抽出特徴を左右
特徴記憶手段26、28に格納する(S7)。ここでは
画素特徴を、左右変換画像記憶手段14、16に格納さ
れている左右変換画像全面にわたって抽出し左右特徴記
憶手段26、28に格納する。
【0054】画素特徴を抽出するにあたっては、左右元
画像において、左右着目画素群の画素位置と同じ画素位
置の画素を選択し、当該選択画素につき左右元画像を走
査して画素特徴を抽出する。そして左右元画像の選択画
素について得た画素特徴を、左右着目画素群において当
該選択画素に対応する画素の画素特徴とする。
【0055】すなわち左着目画素群の画素特徴を抽出す
るに当っては、左元画像において、左着目画素群の画素
と同じ画素位置の左画素を選択し、当該選択左画素につ
き左元画像を走査して画素特徴を抽出する。そして選択
左画素について得た画素特徴を、左着目画素群において
当該選択左画素に対応する画素の画素特徴とする。画素
特徴は左元画像を走査して得られる任意好適なものを用
いることができるが、ここではm階調左元画像の濃度情
報を画素特徴として用いる。例えば図4(A)のy=
3、x=5〜8の各左画素から成る左着目画素群GL
おいて、y=3、x=5の左画素PL(CO) の画素特徴を
抽出する場合には、図3(A)にも示すように、左元画
像において、左着目画素群GL の左画素PL(CO) と同じ
画素位置y=3、x=5の左画素PL(OR) を選択し当該
選択左画素PL(OR) につき左元画像を走査して画素特徴
を抽出する。そして選択左画素PL(OR) について得た画
素特徴を、左着目画素群GL において当該選択左画素P
L(OR) に対応する左画素PL(CO) の画素特徴とする。
【0056】同様に、右着目画素群の画素特徴を抽出す
るに当っては、右元画像において、右着目画素群の画素
と同じ画素位置の右画素を選択し、当該選択右画素につ
き右元画像を走査して画素特徴を抽出する。そして選択
右画素について得た画素特徴を、右着目画素群において
当該選択右画素に対応する画素の画素特徴とする。画素
特徴は右元画像を走査して得られる任意好適なものを用
いることができるが、ここではm階調右元画像の濃度情
報を画素特徴として用いる。例えば図4(B)のy=
3、x=1〜7の各右画素から成る右着目画素群GR
おいて、y=3、x=1の右画素PR(CO) の画素特徴を
抽出する場合には、図3(B)にも示すように、右元画
像において、右着目画素群の右画素PR(CO) と同じ画素
位置y=3、x=1の右画素PR(OR) を選択し当該選択
右画素PR(OR) につき右元画像を走査して画素特徴を抽
出する。そして選択右画素PR(OR) について得た画素特
徴を、右着目画素群GR において当該選択右画素P
R(OR) に対応する左画素PR(CO)の画素特徴とする。
【0057】特徴抽出手段24が検出した全ての左右着
目画素群につき画素特徴の抽出を終了すると、特徴抽出
装置10は当該着目濃度区分につき画素特徴を抽出する
処理を終了する(終了)。
【0058】この実施形態によれば、着目濃度区分に属
する画素から成る左右の同区分画素群について、画素特
徴を抽出する。従ってこの画素特徴は、n階調濃度区分
のいずれの濃度区分に属するかという新たな情報をも加
えたものとなる。これがためこの画素特徴を用いて対応
点探索を行なうことにより、対応点の検出率を向上させ
及び又は誤対応を低減させることができる。
【0059】<請求項2の発明の実施形態>図6は請求
項2の発明を実施するための対応点探索装置の一構成を
概略的に示す機能ブロック図である。以下、この対応点
探索装置の構成及び動作の説明と共に、請求項2の発明
の実施形態につき説明する。
【0060】同図に示す対応点探索装置38は、特徴抽
出装置10、探索手段40、左右位相情報記憶手段4
2、44を備える。特徴抽出装置10については、請求
項1の発明の実施形態で説明した特徴抽出装置と同様の
点はその詳細な説明を省略する。
【0061】特徴抽出装置10は、階調変換手段12、
左右変換画像記憶手段14、16、画素群検出手段1
8、左右画素群情報記憶手段20、22、特徴抽出手段
24及び左右画素群記憶手段26、28を備える。
【0062】階調変換手段12は、左右カメラで撮影し
たm階調左右元画像を、n階調左右変換画像(m>n)
に変換して左右変換画像記憶手段14、16に格納す
る。
【0063】画素群検出手段18は、左右変換画像を走
査して、n階調の各階調濃度区分毎に、水平走査線上に
おいて連続しかつ同階調濃度区分に属する画素から成る
左右同区分画素群を検出し当該検出画素群の識別情報を
左右検出群情報記憶手段20、22に格納する。
【0064】特徴抽出手段24は、左右同区分画素群の
画素特徴を、n階調の各階調濃度区分毎に、左右元画像
から抽出し画素位置に対応付けて左右特徴記憶手段2
6、28に格納する。
【0065】探索手段40は、n階調の各階調濃度区分
毎に、相対応する水平走査線上の左右同区分画素群を走
査して当該左右同区分画素群のなかから画素特徴差が許
容範囲内となる左右画素を対応点として検出し、この対
応点検出結果に基づき位相差判明点及び位相差不明点を
検出する。そして探索手段40は、位相差判明点の位相
差と位相差不明点の不明点フラグとを位相情報とし、こ
れら位相差及び不明点フラグを画素位置に対応付けて左
右位相情報記憶手段42、44に格納する。
【0066】特徴抽出装置10は、n階調左右変換画像
の濃度情報に関する第1番目から第n番目までのn階調
濃度区分のうち、着目した1種のn階調濃度区分(以
下、着目濃度区分)についてのみ、左右同区分画素群の
画素特徴を抽出する。この着目濃度区分は、探索手段4
0から入力された選択信号に基づいて決定される。
【0067】探索手段40は特徴抽出装置10へ選択信
号を出力した後に特徴抽出装置10が選択信号に対応す
る着目濃度区分につき画素特徴の抽出を終了するのを待
ち、そして当該着目濃度区分につき画素特徴を入力し対
応点の検出を行なう。探索手段40は選択信号に対応す
る着目濃度区分につき対応点の検出を終了したら、次の
着目濃度区分を表す選択信号を特徴抽出装置10へ出力
し、当該着目濃度区分につき画素特徴を入力し対応点の
検出を行なう。
【0068】このように画素特徴の抽出と対応点の検出
とを、各着目濃度区分毎に繰り返し行なって、対応点を
検出するための処理を行なう。
【0069】図7は探索手段の一構成を概略的に示す機
能ブロック図である。同図にも示すように、探索手段4
0は画素群選択手段46、選択群記憶手段48、左端側
判定手段50及び右端側判定手段52を備える。
【0070】画素群選択手段46は、選択信号を出力す
るときは、n階調濃度区分の第1番目から第n番目の階
調濃度区分のなかから順次に着目階調濃度区分を選択
し、選択した着目濃度区分が第何番目の階調濃度区分で
あるかを表す選択信号を特徴抽出装置10へ出力する。
【0071】また画素群選択手段46は、対応点を検出
するときは、相対応する水平走査線上に存在する左右着
目画素群のうち、少数の方を少数群及び多数の方を多数
群とし、未選択の少数群を走査順次に選択し、選択した
少数群に対して未選択の多数群を走査順次に選択して、
選択した少数群及び多数群の識別情報を選択群記憶手段
48に格納する。
【0072】左端側判定手段50は、対応点を検出する
とき、相対応する水平走査線上において選択した少数群
及び選択した多数群のうち、短い方を走査群及び長い方
を参照群として、左から右へ向かう方向を走査方向とす
る第一の走査を行なう。
【0073】第一の走査では、走査群の数個の左端部画
素を左端側から順次に走査点とし、参照群の未参照点を
左端側から順次に参照点とし、各走査点の画素特徴に対
して参照点の画素特徴を走査順次に比較して、画素特徴
差が許容範囲内となる走査点及び参照点を対応点として
検出する。
【0074】右端側判定手段52は、対応点を検出する
とき、相対応する水平走査線上において選択した少数群
及び選択した多数群のうち、短い方を走査群及び長い方
を参照群として、右から左へ向かう方向を走査方向とす
る第二の走査とを行なう。
【0075】第二の走査では、走査群の数個の右端部画
素を右端側から順次に走査点とし、参照群の未参照点を
右端側から順次に参照点とし、各走査点の画素特徴に対
して参照点の画素特徴を走査順次に比較して、画素特徴
差が許容範囲内となる走査点及び参照点を対応点として
検出する。
【0076】図8は画素群選択手段の動作の流れを示す
図である。左右元画像記憶手段34、36が左右カメラ
30、32で撮影したm階調の左右元画像を格納し終え
ると探索手段40の画素群選択手段46は動作を開始す
る(開始)。
【0077】動作を開始すると、画素群選択手段46は
第1番目から第n番目までのn階調濃度区分の全部又は
一部ここでは全部を着目濃度区分の選択対象とし、選択
対象のなかに未選択の着目濃度区分が存在するか否かを
判定する(S1)。例えば第1番目のn階調濃度区分を
着目濃度区分とする選択信号を出力し、残りのn階調濃
度区分については選択信号を出力していなければ、第1
番目のn階調濃度区分は選択済みの着目濃度区分であ
り、残りの第2番目から第n番目までのn階調濃度区分
は未選択の着目濃度区分である。
【0078】画素群選択手段46は、着目濃度区分の選
択対象全てが選択済みの着目濃度区分であれば(S
1)、着目濃度区分の選択対象全てについて対応点探索
を終了したこととなるので、動作を終了する(終了)。
【0079】また画素群選択手段46は、着目濃度区分
の選択対象のなかに未選択の着目濃度区分が存在すれ
ば、未選択の着目濃度区分については対応点探索を終了
していないので未選択の着目濃度区分を1つ選択し当該
選択着目濃度区分を表す選択信号を特徴抽出装置10に
出力し(S2)、然る後、選択した着目濃度区分につき
特徴抽出装置10が画素特徴を抽出するのを待つ(S
3)。
【0080】特徴抽出装置10は、請求項1の発明の実
施形態で既に説明したように、m階調左右元画像をn階
調左右変換画像に変換し、選択信号に対応する着目濃度
区分の左右同区分画素群(左右着目画素群)を、n階調
左右変換画像から検出し、検出した左右着目画素群につ
き、m階調左右元画像から画素特徴を抽出する(すなわ
ち選択した着目濃度区分につき画素特徴を抽出する)。
【0081】特徴抽出装置10が選択した着目濃度区分
につき画素特徴の抽出を終了すると(S3)、画素群選
択手段46は選択した着目濃度区分につき対応点探索を
終了したか否かを判定する(S4)。
【0082】左端側及び右端側判定手段50及び52が
左右元画像記憶手段34、36に格納されている左右元
画像全面に対して、対応点探索を終了していれば、選択
した着目濃度区分につき対応点探索を終了したので画素
群選択手段46はS1の判定を行なう。
【0083】左端側及び右端側判定手段50及び52が
左右元画像記憶手段34、36に格納されている左右元
画像全面に対して、対応点探索を終了していなければ、
選択した着目濃度区分につき対応点探索を終了していな
いので、画素群選択手段46は対応点探索のための左右
着目画素群(選択した着目濃度区分に属する画素から成
る左右同区分画素群)を選択すべく、相対応する水平走
査線(副走査位置yが等しい水平走査線)を、左右元画
像上に線順次に、設定する(S5)。
【0084】然る後、画素群選択手段46は、左右着目
画素群が、左右元画像上に設定した相対応する水平走査
線上に存在するか否かを判定する(S6)。この判定
は、特徴抽出装置10の左右検出群記憶手段20、22
に格納されている着目画素群の識別情報ここでは着目画
素群の画素位置に基づいて行なう。尚、特徴抽出装置1
0の左右特徴記憶手段26、28には着目画素群が検出
されなかった画素位置にはそれを表すフラグが格納され
ており、着目画素群が検出された画素位置には画素特徴
が格納されているので、これらフラグ及び画素特徴のい
ずれが格納されているかということを、着目画素群の識
別情報として利用することもできる。
【0085】左右元画像上の相対応する水平走査線にお
いていずれか一方の水平走査線上に着目画素群が存在し
なければ(S6)、画素群選択手段46は当該水平走査
線に関わる画素群の選択をS4の判定を行なう。左右元
画像上の相対応する水平走査線において双方の水平走査
線上に着目画素群が存在すれば(S6)、画素群選択手
段46は相対応する水平走査線上に存在する左右着目画
素群のうち存在個数の多い方を多数群及び存在個数の少
ない方を少数群として(S7)、然る後、相対応する水
平走査線上において対応点探索のために選択していない
未選択の少数群が存在するか否かを判定する(S8)。
相対応する水平走査線上に存在する左右着目画素群の存
在個数が等しいときには、左右着目画素群のいずれを多
数群としてもいずれを少数群としても良い。
【0086】相対応する水平走査線上において未選択の
少数群が存在しなければ(S8)、当該水平走査線に関
しては対応点探索のために選択すべき少数群及び多数群
が無くなったので、画素群選択手段46はS4の処理を
行なう。
【0087】相対応する水平走査線上において未選択の
少数群が存在すれば(S8)、画素群選択手段46は、
対応点探索のために未選択の少数群を走査順次に1つず
つ選択し(S9)、然る後、当該現選択少数群に対し未
選択の多数群が存在するか否かを判定する(S10)。
【0088】現選択少数群に対し未選択の多数群が存在
しなければ(S10)、現選択少数群に関しては対応点
探索のために選択すべき多数群が無くなったので、画素
群選択手段46はS8の判定を行なう。
【0089】現選択少数群に対し未選択の多数群が存在
すれば(S10)、現選択少数群に関しては対応点探索
のために選択すべき多数群が未だ存在するので、画素群
選択手段46は現選択少数群に対し未選択の多数群を走
査順次に1つずつ選択し(S11)、然る後、選択した
少数群の識別情報と選択した多数群の識別情報とを選択
群情報として選択群記憶手段48に格納する(S1
2)。選択した少数群の識別情報は、選択した少数群に
属する画素及び属さない画素を識別するための情報であ
って、ここでは選択した少数群の識別情報を選択した少
数群の画素位置とする。同様に、選択した多数群の識別
情報は、選択した多数群に属する画素及び属さない画素
を識別するための情報であって、ここでは選択した多数
群の識別情報を選択した多数群の画素位置とする。
【0090】画素群選択手段46は、選択群情報を格納
すると(S12)、次に左端側及び右端側判定手段50
及び52が選択した少数群及び選択した多数群につき対
応点探索を終了するのをまつ(S13)。
【0091】左端側及び右端側判定手段50及び52が
選択した少数群及び選択した多数群につき対応点探索を
終了すると(S13)、画素群選択手段46は、選択し
た少数群及び選択した多数群において対応点が検出され
た否かを判定する(S14)。
【0092】選択した少数群及び選択した多数群におい
て対応点が検出されなかったならば(S14)、画素群
選択手段46は選択した少数群(現選択少数群)に対し
対応点探索をすべき未選択の多数群が存在するか否かを
判定すべく、S10の判定を行なう。
【0093】選択した少数群及び選択した多数群におい
て対応点が検出されたならば(S14)、画素群選択手
段46は相対応する水平走査線上において対応点探索の
ために選択すべき未選択の少数群が存在するか否かを判
定すべく、S8の判定を行なう。
【0094】図9は左端側判定手段の動作の流れを示す
図であって、同図にあっては選択した少数群及び選択し
た多数群において少数群及び多数群の左端部側の対応点
探索に着目した動作の流れを示す。
【0095】画素群選択手段46が、選択群情報を選択
群記憶手段48に格納し終えると、左端側判定手段50
は動作を開始する(開始)。
【0096】動作を開始すると、左端側判定手段50は
選択した少数群及び選択した多数群のうち、長さの短い
方(画素数が少ない方)を走査群とし長さの長い方(画
素数が多い方)を参照群とする(S1)。選択した少数
群及び選択した多数群の長さが等しい場合には、どちら
を走査群としても良いしどちらを参照群としても良い。
例えば、図4(A)及び(B)において左着目画素群G
L を選択した少数群及び右着目画素群GR を選択した多
数群とした場合、左着目画素群GL が走査群及び右着目
画素群GR が参照群となる。
【0097】次に左端側判定手段50は、左右元画像の
走査方向を左から右へ向かう方向(x座標の増加する方
向)とし(S2)、然る後、走査群の数個の左端部画素
を探索対象として左端側から順次に走査点とする(S
3)。探索対象とする左端部画素の個数は2〜8個程度
とすることができる。例えば、図4(A)において、走
査群となる左着目画素群GL の2個の左端部画素a1、
a2を探索対象とし、これら探索対象a1、a2を左端
側(x座標の小さい側)から順次に走査点とする。
【0098】次に左端側判定手段50は、参照群の未参
照点を左端側から順次に参照点とする(S4)。未参照
点は、参照群の画素のうち対応点として検出されておら
ずかつ現在の走査点と画素特徴を比較し終えていない画
素を、指す。例えば、図4(B)において参照群となる
右着目画素群GR の画素b1、b2、……、b7が未参
照点であれば、これら画素b1、b2、……、b7を左
端側から順次に参照点とすることとなる。
【0099】次に左端側判定手段50は、特徴抽出装置
10の左右特徴記憶手段26、28から走査点及び参照
点の画素特徴を読み出し、これら走査点及び参照点の画
素特徴差が許容範囲内にあるか否かを判定する(S
5)。
【0100】走査点及び参照点の画素特徴差が許容範囲
内であれば(S5)、左端側判定手段50は、当該走査
点及び参照点を対応点として検出し、これら走査点及び
参照点の位相差(走査点及び参照点のx座標の差)を求
め、求めた位相差を、走査点及び参照点の画素位置に対
応付けて左右位相情報記憶手段42、44に格納する
(S6)。然る後、左端側判定手段50は走査群の探索
対象となる左端部画素を全て走査点としたか否かを判定
する(S7)。
【0101】走査群の探索対象となる左端部画素を全て
走査点としたならば(S7)、左端側判定手段50は、
当該走査群及び参照群の左端側に関する対応点探索すな
わち画素群選択手段46が選択した少数群及び多数群の
左端側に関する対応点探索を終了する(終了)。
【0102】走査群の探索対象となる左端部画素を全て
走査点としていなければ(S7)、左端側判定手段50
は、次の走査点を設定すべくS3の処理を行なう。
【0103】また走査点及び参照点の画素特徴差が許容
範囲内でなければ(S5)、左端側判定手段50は、参
照群の全ての画素を参照点としたか否かを判定する(S
8)。
【0104】参照群の全ての画素を参照点としていなけ
れば(S8)、左端側判定手段50は次の参照点を設定
すべくS4の処理を行なう。
【0105】参照群の全ての画素を参照点としていれば
(S8)、左端側判定手段50は現在の走査点に関して
は対応点探索を終了したのでS7の処理を行なう。
【0106】図10は右端側判定手段の動作の流れを示
す図であって、同図にあっては選択した少数群及び選択
した多数群において少数群及び多数群の右端部側の対応
点探索に着目した動作の流れを示す。
【0107】画素群選択手段46が、選択群情報を選択
群記憶手段48に格納し終えると、右端側判定手段52
は動作を開始する(開始)。
【0108】動作を開始すると、右端側判定手段52は
選択した少数群及び選択した多数群のうち、長さの短い
方(画素数が少ない方)を走査群とし長さの長い方(画
素数が多い方)を参照群とする(S1)。選択した少数
群及び選択した多数群の長さが等しい場合には、どちら
を走査群としても良いしどちらを参照群としても良い。
例えば、図4(A)及び(B)において左着目画素群G
L を選択した少数群及び右着目画素群GR を選択した多
数群とした場合、左着目画素群GL が走査群及び右着目
画素群GR が参照群となる。
【0109】次に右端側判定手段52は、左右元画像の
走査方向を右から左へ向かう方向(x座標の増加する方
向)とし(S2)、然る後、走査群の数個の右端部画素
を探索対象として右端側から順次に走査点とする(S
3)。探索対象とする右端部画素の個数は2〜8個程度
とすることができる。例えば、図4(A)において、走
査群となる左着目画素群GL の2個の右端部画素a3、
a4を探索対象とし、これら探索対象a4、a3を右端
側(x座標の大きい側)から順次に走査点とする。
【0110】次に右端側判定手段52は、参照群の未参
照点を右端側から順次に参照点とする(S4)。未参照
点は、参照群の画素のうち対応点として検出されておら
ずかつ現在の走査点と画素特徴を比較し終えていない画
素を、指す。例えば、図4(B)において参照群となる
右着目画素群GR の画素b1、b2、……、b7が未参
照点であれば、これら画素b7、b6、……、b1を右
端側から順次に参照点とすることとなる。
【0111】次に右端側判定手段52は、特徴抽出装置
10の左右特徴記憶手段26、28から走査点及び参照
点の画素特徴を読み出し、これら走査点及び参照点の画
素特徴差が許容範囲内にあるか否かを判定する(S
5)。
【0112】走査点及び参照点の画素特徴差が許容範囲
内であれば(S5)、右端側判定手段52は、当該走査
点及び参照点を対応点として検出し、これら走査点及び
参照点の位相差(走査点及び参照点のx座標の差)を求
め、求めた位相差を、走査点及び参照点の画素位置に対
応付けて左右位相情報記憶手段42、44に格納する
(S6)。然る後、右端側判定手段52は走査群の探索
対象となる右端部画素を全て走査点としたか否かを判定
する(S7)。
【0113】走査群の探索対象となる右端部画素を全て
走査点としならば(S7)、右端側判定手段52は、当
該走査群及び参照群の右端側に関する対応点探索すなわ
ち画素群選択手段46が選択した少数群及び多数群の右
端側に関する対応点探索を終了する(終了)。
【0114】走査群の探索対象となる右端部画素を全て
走査点としていなければ(S7)、右端側判定手段52
は、次の走査点を設定すべくS3の処理を行なう。
【0115】また走査点及び参照点の画素特徴差が許容
範囲内でなければ(S5)、右端側判定手段52は、参
照群の全ての画素を参照点としたか否かを判定する(S
8)。
【0116】参照群の全ての画素を参照点としていなけ
れば(S8)、右端側判定手段52は次の参照点を設定
すべくS4の処理を行なう。
【0117】参照群の全ての画素を参照点としていれば
(S8)、右端側判定手段52は現在の走査点に関して
は対応点探索を終了したのでS7の処理を行なう。
【0118】この実施形態によれば、同じn階調濃度区
分に属する画素から成る左右同区分画素群について、画
素特徴を比較して対応点を検出するので、対応点の検出
率を向上し及び又は誤対応を減少させることができる。
これは、被写体は連続体として存在する確率が高く、ま
たm階調左右元画像をm>n成るn階調左右変換画像に
変換した場合、当該n階調左右変換画像においては、左
右対応点は同じ階調濃度区分に属する確率が高いからで
ある。
【0119】<請求項4の発明の実施形態>図11は請
求項4の発明を実施するための対応点探索装置の一構成
を概略的に示す機能ブロック図である。以下、この対応
点探索装置の構成及び動作の説明と共に、請求項4の発
明の実施形態につき説明する。
【0120】同図に示す対応点探索装置54は、J個こ
こではJ=2個の位相情報生成手段56、58、統合手
段60及び左右統合結果記憶手段62、64を備える。
位相情報生成手段56、58については、請求項2の発
明の実施形態で説明した対応点探索装置と同様の点はそ
の詳細な説明を省略する。
【0121】J個ここではJ=2個の位相情報生成手段
56、58はそれぞれ互いに階調濃度区分総個数nを異
ならせたJ種類ここではJ=2種類の左右変換画像につ
き、位相情報を、J種類ここではJ=2種類の各種別毎
に検出する。位相情報生成手段56、58はそれぞれ個
別の左右位相情報記憶手段を有し、検出した位相情報を
それぞれの左右位相情報記憶手段に格納する。
【0122】統合手段60はJ種類ここではJ=2種類
の各種別毎に得た位相情報を統合し、該統合結果を左右
統合情報記憶手段62、64に格納する。
【0123】位相情報生成手段56はn階調左右変換画
像の階調濃度区分総個数nを例えばn=16として、請
求項2の発明の実施形態と同様にして位相情報を検出す
る。位相情報生成手段58はn階調左右変換画像の階調
濃度区分総個数nを例えばn=32として、請求項2の
発明の実施形態と同様にして位相情報を検出する。階調
濃度区分総個数nを異ならせるので、位相情報生成手段
56、58における対応点の検出率及び誤対応率はそれ
ぞれ確率的に独立した異なるものとなる。
【0124】統合手段60は、J種類の各種別毎に得た
位相情報を参照し、各画素位置毎に、J種類の同一画素
位置の位相情報について論理積を得、該論理積を統合結
果とする。
【0125】図12は論理積を統合結果とする場合の説
明に供する図である。図12(A)にあっては、位相情
報生成手段56が左元画像について得た位相情報を、画
素位置に対応付けて、当該生成手段56が備える左位相
情報記憶手段42の格納領域42aに格納した状態を、
図12(B)にあっては、位相情報生成手段58が左元
画像について得た位相情報を、画素位置に対応付けて当
該生成手段58が備える左位相情報記憶手段42の格納
領域42aに格納した状態を、図12(C)にあって
は、これら位相情報生成手段56、58が得た位相差の
統合結果を、左統合結果記憶手段62の格納領域62a
に格納している状態を示す。図中、1画素分の位相情報
を格納する領域を白抜きの矩形で表し、対応点の位相差
を表す位相情報をアラビア数字で、対応不明点(対応点
として検出されなかった画素)であること表す位相情報
を符号?で表している。
【0126】左元画像について統合結果を得る場合は、
位相情報生成手段56、58が左元画像について得た位
相情報を参照し、各画素位置毎に、位相情報について論
理積を得る。
【0127】例えば位相情報生成手段56が左元画像に
ついて得た位相情報のうちy=3、x=1の位相情報は
?、位相情報生成手段58が左元画像について得た位相
情報のうちy=3、x1=の位相情報は?であるので、
これらy=3、x=1の画素位置の位相情報の論理積?
を統合結果として得る。
【0128】また位相情報生成手段56が左元画像につ
いて得た位相情報のうちy=3、x=5の位相情報は
8、位相情報生成手段58が左元画像について得た位相
情報のうちy=3、x=5の位相情報は8であるので、
これらy=3、x=5の画素位置の位相情報の論理積8
を統合結果として得る。
【0129】また位相情報生成手段56が左元画像につ
いて得た位相情報のうちy=3、x=8の位相情報は
7、位相情報生成手段58が左元画像について得た位相
情報のうちy=3、x=7の位相情報は8であるので、
これらy=3、x=5の画素位置の位相情報の論理積?
を統合結果として得る。
【0130】このように同じ画素位置の位相情報が等し
い位相差である場合に当該位相差を統合結果とし、同じ
画素位置の位相情報が等しくない位相差である場合や対
応不明点であることを表す情報を含む場合には、対応不
明点であることを表す情報を統合結果とする。
【0131】同様にして右元画像について統合結果を得
る場合は、位相情報生成手段56、58が右元画像につ
いて得た位相情報を参照し、各画素位置毎に、位相情報
について論理積を得て、当該論理積を統合結果とする。
【0132】論理積を統合結果とする場合は、位相情報
生成手段56、58における誤対応率の積が統合結果に
おける誤対応率となるので、統合結果の誤対応率を低減
できる。
【0133】このほかJ種類の各種別毎に得た位相情報
を参照し、各画素位置毎に、J種類の同一画素位置の位
相情報について論理和を得、該論理和を統合結果とする
こともできる。
【0134】図13は論理和を統合結果とする場合の説
明に供する図である。図13(A)にあっては、位相情
報生成手段56が左元画像について得た位相情報を、画
素位置に対応付けて、当該生成手段56が備える左位相
情報記憶手段42の格納領域42aに格納した状態を、
図13(B)にあっては、位相情報生成手段58が左元
画像について得た位相情報を、画素位置に対応付けて当
該生成手段58が備える左位相情報記憶手段42の格納
領域42aに格納した状態を、図13(C)にあって
は、これら位相情報生成手段56、58が得た位相差の
統合結果を、左統合結果記憶手段62の格納領域62a
に格納している状態を示す。図中、1画素分の位相情報
を格納する領域を白抜きの矩形で表し、対応点の位相差
を表す位相情報をアラビア数字で、対応不明点(対応点
として検出されなかった画素)であること表す位相情報
を符号?で表している。
【0135】左元画像について統合結果を得る場合は、
位相情報生成手段56、58が左元画像について得た位
相情報を参照し、各画素位置毎に、位相情報について論
理和を得て、当該論理和を統合結果として得る。
【0136】例えば位相情報生成手段56が左元画像に
ついて得た位相情報のうちy=3、x=1の位相情報は
?、位相情報生成手段58が左元画像について得た位相
情報のうちy=3、x1=の位相情報は?であるので、
これらy=3、x=1の画素位置の位相情報の論理和?
を統合結果として得る。
【0137】また位相情報生成手段56が左元画像につ
いて得た位相情報のうちy=3、x=5の位相情報は
8、位相情報生成手段58が左元画像について得た位相
情報のうちy=3、x5=の位相情報は8であるので、
これらy=3、x=5の画素位置の位相情報の論理和8
を統合結果として得る。
【0138】また位相情報生成手段56が左元画像につ
いて得た位相情報のうちy=3、x=7の位相情報は
?、位相情報生成手段58が左元画像について得た位相
情報のうちy=3、x=7の位相情報は8であるので、
これらy=3、x=7の画素位置の位相情報の論理和?
を統合結果として得る。
【0139】このように同じ画素位置の位相情報が等し
い1種の位相差を含む場合は、当該1種の位相差を統合
結果とし、同じ画素位置の位相情報が等しくない複数種
の位相差を含む場合は対応不明点であることを表す情報
を統合結果とし、同じ画素位置の位相情報が位相差を含
まない場合すなわち対応不明点であることを表す情報の
みである場合は、対応不明点であることを表す情報を統
合結果とする。
【0140】同様にして右元画像について統合結果を得
る場合は、位相情報生成手段56、58が右元画像につ
いて得た位相情報を参照し、各画素位置毎に、位相情報
について論理和を得て、当該論理和を統合結果とする。
【0141】論理和を統合結果とする場合は、位相情報
生成手段56、58の一方で位相差が不明であっても、
他方で位相差が判明していれば、判明している位相差を
統合結果とするので、統合結果において位相差の判明率
を向上できる。位相差の判明率を向上することは、対応
点の検出率を向上することと等価である。
【0142】またJ種類の各種別毎に得た位相情報を参
照し、各画素位置毎に、J種類の同一画素位置の位相情
報について最多頻度の位相情報を得、最多頻度の位相差
情報を統合結果とすることもできる。
【0143】図14は最多頻度の位相情報を統合結果と
する場合の説明に供する図である。ここではJ=3とし
て3個の位相情報生成手段(第一〜第三の位相情報生成
手段)により得た位相情報を統合する場合を説明する。
第一〜第三の位相情報生成手段は請求項2の発明の実施
形態で説明した対応点探索装置であって、それぞれ階調
濃度区分総個数nを異ならせて位相情報を得るものとす
る。
【0144】図14(A)にあっては、第一の位相情報
生成手段が左元画像について得た位相情報を、画素位置
に対応付けて、当該生成手段が備える左位相情報記憶手
段42の格納領域42aに格納した状態を、図14
(B)にあっては、第二の位相情報生成手段が左元画像
について得た位相情報を、画素位置に対応付けて当該生
成手段が備える左位相情報記憶手段42の格納領域42
aに格納した状態を、図14(C)にあっては、第三の
位相情報生成手段が左元画像について得た位相情報を、
画素位置に対応付けて当該生成手段が備える左位相情報
記憶手段42の格納領域42aに格納した状態を、図1
4(D)にあっては、これら第一〜第三の位相情報生成
手段が得た位相差の統合結果を、左統合結果記憶手段6
2の格納領域62aに格納している状態を示す。図中、
1画素分の位相情報を格納する領域を白抜きの矩形で表
し、対応点の位相差を表す位相情報をアラビア数字で、
対応不明点(対応点として検出されなかった画素)であ
ること表す位相情報を符号?で表している。
【0145】左元画像について統合結果を得る場合は、
第一〜第三の位相情報生成手段が左元画像について得た
位相情報を参照し、各画素位置毎に、最多頻度の位相情
報を得て、当該最多頻度の位相情報を統合結果とする。
【0146】例えば第一〜第三の位相情報生成手段が左
元画像について得た位相情報のうちy=3、x=1の位
相情報はすべて?であるので、これらy=3、x=1の
画素位置の位相情報において最多頻度の位相情報?を統
合結果として得る。
【0147】また第一及び第三の位相情報生成手段が左
元画像について得た位相情報のうちy=3、x=4の位
相情報は8であり、第二の位相情報生成手段が左元画像
について得た位相情報のうちy=3、x=4の位相情報
は?であるので、これらy=3、x=4の画素位置の位
相情報のうち最多頻度の位相情報8を統合結果として得
る。
【0148】また第一及び第三の位相情報生成手段が左
元画像について得た位相情報のうちy=3、x=5の位
相情報は?、第二の位相情報生成手段が左元画像につい
て得た位相情報のうちy=3、x=5の位相情報は7で
あるので、これらy=3、x=5の画素位置の位相情報
のうち最多頻度の位相情報8を統合結果として得る。
【0149】同様にして右元画像について統合結果を得
る場合は、第一〜第三の位相情報生成手段が右元画像に
ついて得た位相情報を参照し、各画素位置毎に、最多頻
度の位相情報を得て、当該最多頻度の位相情報を統合結
果とする。
【0150】最多頻度の位相情報を統合結果とする場合
は、対応点の検出率を向上できると共に誤対応を低減で
きる。
【0151】図15は他の統合結果の説明に供する図で
ある。図15(A)にあっては、位相情報生成手段56
が左元画像について得た位相情報を、画素位置に対応付
けて、当該生成手段56が備える左位相情報記憶手段4
2の格納領域42aに格納した状態を、図15(B)に
あっては、位相情報生成手段58が左元画像について得
た位相情報を、画素位置に対応付けて当該生成手段58
が備える左位相情報記憶手段42の格納領域42aに格
納した状態を、図15(C)にあっては、これら位相情
報生成手段56、58が得た位相差の統合結果を、左統
合結果記憶手段62の格納領域62aに格納している状
態を示す。図中、1画素分の位相情報を格納する領域を
白抜きの矩形で表し、対応点の位相差を表す位相情報を
アラビア数字で、対応不明点(対応点として検出されな
かった画素)であること表す位相情報を符号?で表して
いる。
【0152】例えば位相情報生成手段56が左元画像に
ついて得た位相情報のうちy=3、x=4の位相情報は
8、位相情報生成手段58が左元画像について得た位相
情報のうちy=3、x1=の位相情報は?であるので、
これらy=3、x=4の画素位置の位相情報の論理和8
を統合結果として得る。
【0153】また位相情報生成手段56が左元画像につ
いて得た位相情報のうちy=3、x=5の位相情報は
?、位相情報生成手段58が左元画像について得た位相
情報のうちy=3、x=5の位相情報は8であるので、
これらy=3、x=5の画素位置の位相情報の統合結果
として8を得る。
【0154】また位相情報生成手段56が左元画像につ
いて得た位相情報のうちy=3、x=7の位相情報は
7、位相情報生成手段58が左元画像について得た位相
情報のうちy=3、x=7の位相情報は8であるので、
これらy=3、x=7の画素位置の位相情報の統合結果
として?を得る。
【0155】このように同じ画素位置の位相情報が等し
い1種の位相差を含む場合は、当該1種の位相差を統合
結果とし、同じ画素位置の位相情報が等しくない複数種
の位相差を含む場合は対応不明点であることを表す情報
を統合結果とし、同じ画素位置の位相情報が位相差を含
まない場合すなわち対応不明点であることを表す情報の
みである場合は、対応不明点であることを表す情報を統
合結果とする。
【0156】同様にして右元画像について統合結果を得
る場合は、位相情報生成手段56、58が右元画像につ
いて得た位相情報を参照し、各画素位置毎に、位相情報
について統合結果を得る。この場合も、同じ画素位置の
位相情報が等しい1種の位相差を含む場合は、当該1種
の位相差を統合結果とし、同じ画素位置の位相情報が等
しくない複数種の位相差を含む場合は対応不明点である
ことを表す情報を統合結果とし、同じ画素位置の位相情
報が位相差を含まない場合すなわち対応不明点であるこ
とを表す情報のみである場合は、対応不明点であること
を表す情報を統合結果とする。
【0157】誤対応を減らすには、異なる条件(この実
施形態では階調濃度区分総個数nを異ならせた条件とし
ている)で対応点を検出して得た位相差が合致する場合
に当該位相差を統合結果として採用し、合致しない場合
に当該位相差を得た対応点を対応不明点とするのが好ま
しい。
【0158】例えば、条件1で対応点を検出した場合に
正しい対応点の位相差をPr(1)、誤対応している正
しくない対応点の位相差をPw(1)とし、またそれと
は異なる条件2で対応点を検出した場合に正しい対応点
の位相差をPr(2)、誤対応している正しくない対応
点のPw(2)とする。このとき正しい対応点の位相差
についてはPr(1)=Pr(2)になる確率が高く、
誤対応している対応点の位相差についてはPw(1)≠
Pw(2)となる確率が高くなる。それは正しい対応点
の場合には本来対応づくべき画素を対応点として得るこ
ととなるので条件が変わっても同じ画素を対応点として
検出する確率が高く従って同じ位相差となる確率が高く
ないからである。一方、誤対応している対応点の場合に
は本来対応づくべきでない画素を対応点として得ること
となるので、条件が異なる場合に誤対応している画素を
同じように対応点として検出する確率は小さくなるから
である。
【0159】従って同じ画素位置において、条件1で得
た位相差と条件2で得た位相差とが合致するならば、正
しい位相差として採用し、異なるならば当該位相差を得
た対応点を対応不明とするのが好ましく、このようにす
ることにより、誤対応を低減でできる。ここでは異なる
2種の条件について説明したが、少なくとも2種以上の
異なる条件について得た位相差において、同じ画素位置
の位相差が合致するとき当該位相差は正しい位相差であ
るとすることにより、雑音によって各条件毎に誤対応を
生じていたとしても、誤対応を低減できる。
【0160】この実施形態によれば、m階調左右元画像
に雑音が重畳していても、m>n成るn階調左右変換画
像では雑音が吸収されて、誤対応を減らせる利点があ
る。
【0161】また位相情報を得るための処理は、各位相
情報生成手段が並列して行なえるので処理速度を向上す
ることができる。さらに同一の位相情報生成手段におい
て対応点探索を各水平走査線毎に並列して行なようにし
ても良く、このようにすればより一層処理速度を向上で
きる。
【0162】また画面毎画面のエピポーラライン毎に設
定階調数を変えても構わないことも明らかである。
【0163】<請求項5の発明の実施形態>次に図11
を参照して請求項5の発明を実施するための対応点探索
装置の一構成につき説明する。以下、この対応点探索装
置の構成及び動作の説明と共に、請求項5の発明の実施
形態につき説明する。
【0164】請求項5の発明を実施するための対応点探
索装置54は、J個ここではJ=2個の位相情報生成手
段56、58、統合手段60及び左右統合結果記憶手段
62、64を備える。位相情報生成手段56、58につ
いては、請求項2の発明の実施形態で説明した対応点探
索装置と同様の点はその詳細な説明を省略する。
【0165】J個ここではJ=2個の位相情報生成手段
56、58はそれぞれ互いに階調濃度区分総個数nを等
しくしたまま階調濃度区分の境界をずらしたJ種類ここ
ではJ=2種類の左右変換画像につき、位相情報を、J
種類ここではJ=2種類の各種別毎に検出する。位相情
報生成手段56、58はそれぞれ個別の左右位相情報記
憶手段を有し、検出した位相情報をそれぞれの左右位相
情報記憶手段に格納する。
【0166】統合手段60はJ種類ここではJ=2種類
の各種別毎に得た位相情報を統合し、該統合結果を左右
統合情報記憶手段62、64に格納する。
【0167】位相情報生成手段56、58にあっては、
n=16としn階調左右変換画像の第1番目の階調濃度
区分の幅を異ならせると共に第n番目の階調濃度区分の
幅を異ならせ、残りの第2番目から第n−1番目までの
階調濃度区分の幅を等しくして、階調濃度区分の境界を
ずらす。そのほかは、請求項2の発明の実施形態と同様
にして、位相情報生成手段56、58は位相情報を検出
する。階調濃度区分の境界をずらすので、位相情報生成
手段56、58における対応点の検出率及び誤対応率は
それぞれ確率的に独立した異なるものとなる。
【0168】統合手段60は、J種類の各種別毎に得た
位相情報を参照し、各画素位置毎に、J種類の同一画素
位置の位相情報について論理積を得、該論理積を統合結
果とする。
【0169】左元画像について統合結果を得る場合は、
位相情報生成手段56、58が左元画像について得た位
相情報を参照し、各画素位置毎に、位相情報について論
理積を得る。
【0170】例えば図12(A)において位相情報生成
手段56が左元画像について得た位相情報のうちy=
3、x=1の位相情報は?、図12(B)におて位相情
報生成手段58が左元画像について得た位相情報のうち
y=3、x1=の位相情報は?であるので、これらy=
3、x=1の画素位置の位相情報の論理積?を統合結果
として得る。
【0171】また位相情報生成手段56が左元画像につ
いて得た位相情報のうちy=3、x=5の位相情報は8
(図12(A)参照)、位相情報生成手段58が左元画
像について得た位相情報のうちy=3、x=5の位相情
報は8であるので(図12(B)参照)、これらy=
3、x=5の画素位置の位相情報の論理積8を統合結果
として得る(図12(C)参照)。
【0172】また位相情報生成手段56が左元画像につ
いて得た位相情報のうちy=3、x=8の位相情報は7
(図12(A)参照)、図12(B)において位相情報
生成手段58が左元画像について得た位相情報のうちy
=3、x=7の位相情報は8であるので(図12(B)
参照)、これらy=3、x=5の画素位置の位相情報の
論理積?を統合結果として得る(図12(C)参照)。
【0173】このように同じ画素位置の位相情報が等し
い位相差である場合に当該位相差を統合結果とし、同じ
画素位置の位相情報が等しくない位相差である場合や対
応不明点であることを表す情報を含む場合には、対応不
明点であることを表す情報を統合結果とする。
【0174】同様にして右元画像について統合結果を得
る場合は、位相情報生成手段56、58が右元画像につ
いて得た位相情報を参照し、各画素位置毎に、位相情報
について論理積を得て、当該論理積を統合結果とする。
【0175】論理積を統合結果とする場合は、位相情報
生成手段56、58における誤対応率の積が統合結果に
おける誤対応率となるので、統合結果の誤対応率を低減
できる。
【0176】このほかJ種類の各種別毎に得た位相情報
を参照し、各画素位置毎に、J種類の同一画素位置の位
相情報について論理和を得、該論理和を統合結果とする
こともできる。
【0177】左元画像について統合結果を得る場合は、
位相情報生成手段56、58が左元画像について得た位
相情報を参照し、各画素位置毎に、位相情報について論
理和を得て、当該論理和を統合結果として得る。
【0178】例えば位相情報生成手段56が左元画像に
ついて得た位相情報のうちy=3、x=1の位相情報は
?(図13(A)参照)、位相情報生成手段58が左元
画像について得た位相情報のうちy=3、x1=の位相
情報は?であるので(図13(B)参照)、これらy=
3、x=1の画素位置の位相情報の論理和?を統合結果
として得る(図13(C)参照)。
【0179】また位相情報生成手段56が左元画像につ
いて得た位相情報のうちy=3、x=5の位相情報は8
(図13(A)参照)、位相情報生成手段58が左元画
像について得た位相情報のうちy=3、x5=の位相情
報は8であるので(図13(B)参照)、これらy=
3、x=5の画素位置の位相情報の論理和8を統合結果
として得る(図13(C)参照)。
【0180】また位相情報生成手段56が左元画像につ
いて得た位相情報のうちy=3、x=7の位相情報は?
(図13(A)参照)、位相情報生成手段58が左元画
像について得た位相情報のうちy=3、x=7の位相情
報は8であるので(図13(B)参照)、これらy=
3、x=7の画素位置の位相情報の論理和?を統合結果
として得る(図13(C)参照)。
【0181】このように同じ画素位置の位相情報が等し
い1種の位相差を含む場合は、当該1種の位相差を統合
結果とし、同じ画素位置の位相情報が等しくない複数種
の位相差を含む場合は対応不明点であることを表す情報
を統合結果とし、同じ画素位置の位相情報が位相差を含
まない場合すなわち対応不明点であることを表す情報の
みである場合は、対応不明点であることを表す情報を統
合結果とする。
【0182】同様にして右元画像について統合結果を得
る場合は、位相情報生成手段56、58が右元画像につ
いて得た位相情報を参照し、各画素位置毎に、位相情報
について論理和を得て、当該論理和を統合結果とする。
【0183】論理和を統合結果とする場合は、位相情報
生成手段56、58の一方で位相差が不明であっても、
他方で位相差が判明していれば、判明している位相差を
統合結果とするので、統合結果において位相差の判明率
を向上できる。位相差の判明率を向上することは、対応
点の検出率を向上することと等価である。
【0184】またJ種類の各種別毎に得た位相情報を参
照し、各画素位置毎に、J種類の同一画素位置の位相情
報について最多頻度の位相情報を得、最多頻度の位相差
情報を統合結果とすることもできる。
【0185】ここではJ=3として3個の位相情報生成
手段(第一〜第三の位相情報生成手段)により得た位相
情報を統合する場合を説明する。第一〜第三の位相情報
生成手段は請求項2の発明の実施形態で説明した対応点
探索装置であって、それぞれ階調濃度区分総個数nを異
ならせて位相情報を得るものとする。
【0186】左元画像について統合結果を得る場合は、
第一〜第三の位相情報生成手段が左元画像について得た
位相情報を参照し、各画素位置毎に、最多頻度の位相情
報を得て、当該最多頻度の位相情報を統合結果とする。
【0187】例えば第一〜第三の位相情報生成手段が左
元画像について得た位相情報のうちy=3、x=1の位
相情報はすべて?であるので(図14(A)〜(C)参
照)、これらy=3、x=1の画素位置の位相情報にお
いて最多頻度の位相情報?を統合結果として得る(図1
4(D)参照)。
【0188】また第一及び第三の位相情報生成手段が左
元画像について得た位相情報のうちy=3、x=4の位
相情報は8であり(図14(A)及び(C)参照)、第
二の位相情報生成手段が左元画像について得た位相情報
のうちy=3、x=4の位相情報は?であるので(図1
4(B)参照)、これらy=3、x=4の画素位置の位
相情報のうち最多頻度の位相情報8を統合結果として得
る(図14(D)参照)。
【0189】また第一及び第三の位相情報生成手段が左
元画像について得た位相情報のうちy=3、x=5の位
相情報は?(図14(A)及び(C)参照)、第二の位
相情報生成手段が左元画像について得た位相情報のうち
y=3、x=5の位相情報は7であるので(図14
(B)参照)、これらy=3、x=5の画素位置の位相
情報のうち最多頻度の位相情報8を統合結果として得る
(図14(D)参照)。
【0190】同様にして右元画像について統合結果を得
る場合は、第一〜第三の位相情報生成手段が右元画像に
ついて得た位相情報を参照し、各画素位置毎に、最多頻
度の位相情報を得て、当該最多頻度の位相情報を統合結
果とする。
【0191】最多頻度の位相情報を統合結果とする場合
は、対応点の検出率を向上できると共に誤対応を低減で
きる。
【0192】このほか次のようにして位相情報を統合す
ることもできる。例えば位相情報生成手段56が左元画
像について得た位相情報のうちy=3、x=4の位相情
報は8(図15(A)参照)、位相情報生成手段58が
左元画像について得た位相情報のうちy=3、x1=の
位相情報は?であるので(図15(B)参照)、これら
y=3、x=4の画素位置の位相情報の論理和8を統合
結果として得る(図15(C)参照)。
【0193】また位相情報生成手段56が左元画像につ
いて得た位相情報のうちy=3、x=5の位相情報は?
(図15(A)参照)、位相情報生成手段58が左元画
像について得た位相情報のうちy=3、x=5の位相情
報は8であるので(図15(B)参照)、これらy=
3、x=5の画素位置の位相情報の統合結果として8を
得る(図15(C)参照)。
【0194】また位相情報生成手段56が左元画像につ
いて得た位相情報のうちy=3、x=7の位相情報は7
(図15(A)参照)、位相情報生成手段58が左元画
像について得た位相情報のうちy=3、x=7の位相情
報は8であるので(図15(B)参照)、これらy=
3、x=7の画素位置の位相情報の統合結果として?を
得る(図15(C)参照)。
【0195】このように同じ画素位置の位相情報が等し
い1種の位相差を含む場合は、当該1種の位相差を統合
結果とし、同じ画素位置の位相情報が等しくない複数種
の位相差を含む場合は対応不明点であることを表す情報
を統合結果とし、同じ画素位置の位相情報が位相差を含
まない場合すなわち対応不明点であることを表す情報の
みである場合は、対応不明点であることを表す情報を統
合結果とする。
【0196】同様にして右元画像について統合結果を得
る場合は、位相情報生成手段56、58が右元画像につ
いて得た位相情報を参照し、各画素位置毎に、位相情報
について統合結果を得る。この場合も、同じ画素位置の
位相情報が等しい1種の位相差を含む場合は、当該1種
の位相差を統合結果とし、同じ画素位置の位相情報が等
しくない複数種の位相差を含む場合は対応不明点である
ことを表す情報を統合結果とし、同じ画素位置の位相情
報が位相差を含まない場合すなわち対応不明点であるこ
とを表す情報のみである場合は、対応不明点であること
を表す情報を統合結果とする。
【0197】誤対応を減らすには、異なる条件(この実
施形態では階調濃度区分の境界をずらした条件としてい
る)で対応点を検出して得た位相差が合致する場合に当
該位相差を統合結果として採用し、合致しない場合に当
該位相差を得た対応点を対応不明点とするのが好まし
い。
【0198】例えば、条件1で対応点を検出した場合に
正しい対応点の位相差をPr(1)、誤対応している正
しくない対応点の位相差をPw(1)とし、またそれと
は異なる条件2で対応点を検出した場合に正しい対応点
の位相差をPr(2)、誤対応している正しくない対応
点のPw(2)とする。このとき正しい対応点の位相差
についてはPr(1)=Pr(2)になる確率が高く、
誤対応している対応点の位相差についてはPw(1)≠
Pw(2)となる確率が高くなる。それは正しい対応点
の場合には本来対応づくべき画素を対応点として得るこ
ととなるので条件が変わっても同じ画素を対応点として
検出する確率が高く従って同じ位相差となる確率が高く
ないからである。一方、誤対応している対応点の場合に
は本来対応づくべきでない画素を対応点として得ること
となるので、条件が異なる場合に誤対応している画素を
同じように対応点として検出する確率は小さくなるから
である。
【0199】従って同じ画素位置において、条件1で得
た位相差と条件2で得た位相差とが合致するならば、正
しい位相差として採用し、異なるならば当該位相差を得
た対応点を対応不明とするのが好ましく、このようにす
ることにより、誤対応を低減できる。ここでは異なる2
種の条件について説明したが、少なくとも2種以上の異
なる条件について得た位相差において、同じ画素位置と
合致するとき正しい位相差とすることにより、雑音によ
って各条件毎に誤対応を生じていたとしても、誤対応を
低減できる。
【0200】この実施形態によれば、m階調左右元画像
に雑音が重畳していても、m>n成るn階調左右変換画
像では雑音が吸収されて、誤対応を減らせる利点があ
る。
【0201】また位相情報を得るための処理は、各位相
情報生成手段が並列して行なえるので処理速度を向上す
ることができる。さらに同一の位相情報生成手段におい
て対応点探索を各水平走査線毎に並列して行なようにし
ても良く、このようにすればより一層処理速度を向上で
きる。
【0202】また画面毎画面のエピポーラライン毎に設
定階調数を変えても構わないことも明らかである。
【0203】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、請
求項1の発明の画素特徴抽出方法によれば、n階調の階
調濃度区分において同階調濃度区分に属する画素から成
る左右同区分画素群を検出する。
【0204】経験的な知見に基づけば、被写体は連続体
として存在する確率が高い。さらにm階調左右元画像を
m>n成るn階調左右変換画像に変換した場合、当該n
階調左右変換画像においては、左右対応点は同じ階調濃
度区分に属する確率が高い。従って左右変換画像から検
出した左右同区分画素群の画素特徴を、ステレオ画像に
おいて対応点を検出する場合の画素特徴として用いるこ
とにより、対応点の検出率を向上し及び又は誤対応を減
少させることができる。
【0205】また請求項2の発明の対応点探索方法によ
れば、左右の同区分画素群同士を比較して左右対応点を
検出し、従って左右変換画像の画素がn階調のいずれの
階調濃度区分に属するかという情報を新たに加えて左右
対応点を検出する。
【0206】経験的な知見に基づけば、被写体は連続体
として存在する確率が高い。さらにm階調左右元画像を
m>n成るn階調左右変換画像に変換した場合、当該n
階調左右変換画像においては、左右対応点は同じ階調濃
度区分に属する確率が高い。従って左右変換画像から左
右同区分画素群を検出し、左右同区分画素群の画素特徴
同士を比較して左右対応点を検出することにより、対応
点の検出率を向上し及び又は誤対応を減少させることが
できる。
【0207】また請求項4の発明の対応点探索方法によ
れば、J種類の各左右変換画像につき、請求項2の発明
に従って位相情報を検出する。従って位相情報を得るた
めに、J種類の左右変換画像毎に階調濃度区分の総個数
nを異ならせるだけで、これら各左右変換画像の間で何
らかの処理結果をやり取りする必要はないので、これら
各左右変換画像の位相情報検出を並列して行なうことが
できる。
【0208】さらに各左右変換画像毎に得た位相情報を
統合し、この統合結果を新たな位相情報として得るの
で、対応点の検出率を向上し及び又は誤対応を減らすこ
とができる。
【0209】また請求項5の対応点探索方法によれば、
J種類の各左右変換画像につき、請求項1の発明に従っ
て位相情報を検出する。従って位相情報を得るために、
J種類の左右変換画像につき階調濃度区分の総個数nを
等しくしたまま階調濃度区分の境界を互いにずらすだけ
で、これら各左右変換画像の間で何らかの処理結果をや
り取りする必要はないので、これら各左右変換画像の位
相情報検出を並列して行なうことができる。
【0210】さらに各左右変換画像毎に得た位相情報を
統合し、この統合結果を新たな位相情報として得るの
で、対応点の検出率を向上し及び又は誤対応を減らすこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明を実施するための特徴抽出装置
の一構成を示す機能ブロック図である。
【図2】(A)及び(B)は左右元画像記憶手段の説明
に供する図である。
【図3】(A)及び(B)は左右変換画像記憶手段の説
明に供する図である。
【図4】(A)及び(B)は左右特徴記憶手段の説明に
供する図である。
【図5】特徴抽出装置の動作の流れの一例を示す図であ
る。
【図6】請求項2の発明の実施に用いて好適な対応点探
索装置の一構成を示す機能ブロック図である。
【図7】探索手段の一構成を示す機能ブロック図であ
る。
【図8】画素群選択手段の動作の流れの一例を示す図で
ある。
【図9】左端側判定手段の動作の流れの一例を示す図で
ある。
【図10】右端側判定手段の動作の流れの一例を示す図
である。
【図11】請求項4又は5の発明の実施に用いて好適な
対応点探索装置の一構成を示す機能ブロック図である。
【図12】(A)〜(C)は位相情報の論理積を統合結
果とする場合の説明図である。
【図13】(A)〜(C)は位相情報の論理和を統合結
果とする場合の説明図である。
【図14】(A)〜(D)は最多頻度の位相情報を統合
結果とする場合の説明図である。
【図15】(A)〜(C)は他の統合結果の説明に供す
る図である。
【符号の説明】
10:特徴抽出装置 12:階調変換手段 14:左変換画像記憶手段 16:右変換画像記憶手段 18:画素群検出手段 20:左検出群記憶手段 22:右検出群記憶手段 24:特徴抽出手段 26:左特徴記憶手段 28:右特徴記憶手段 38、54:対応点探索装置 40:探索手段 42:左位相情報記憶手段 44:右位相情報記憶手段 46:画素群選択手段 48:選択群記憶手段 50:左端側判定手段 52:右端側判定手段 56、58:位相情報生成手段 60:統合手段 62:左統合結果記憶手段 64:右統合結果記憶手段

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右カメラで撮影したm階調左右元画像
    を、n階調左右変換画像(m>n)に変換して左右変換
    画像記憶手段に格納し、 該左右変換画像を走査して、n階調の各階調濃度区分毎
    に、水平走査線上において連続しかつ同階調濃度区分に
    属する画素から成る左右同区分画素群を検出し当該検出
    画素群の識別情報を左右画素群情報記憶手段に格納し、 左右同区分画素群の画素特徴を、n階調の各階調濃度区
    分毎に、左右元画像から抽出し画素位置に対応付けて左
    右画素特徴記憶手段に格納することを特徴とする対応点
    探索のための画素特徴抽出方法。
  2. 【請求項2】 左右カメラで撮影したm階調左右元画像
    を、n階調左右変換画像(m>n)に変換して左右変換
    画像記憶手段に格納し、 該左右変換画像を走査して、n階調の各階調濃度区分毎
    に、水平走査線上において連続しかつ同階調濃度区分に
    属する画素から成る左右同区分画素群を検出し当該検出
    画素群の識別情報を左右画素群情報記憶手段に格納し、 左右同区分画素群の画素特徴を、n階調の各階調濃度区
    分毎に、左右元画像から抽出し画素位置に対応付けて左
    右画素特徴記憶手段に格納し、 n階調の各階調濃度区分毎に、相対応する水平走査線上
    の左右同区分画素群を走査して当該左右同区分画素群の
    なかから画素特徴差が許容範囲内となる左右画素を対応
    点として検出し、該対応点検出結果に基づき位相差判明
    点及び位相差不明点を検出し、位相差判明点の位相差と
    位相差不明点の不明点フラグとを、位相情報とし、これ
    ら位相差及び不明点フラグを画素位置に対応付けて位相
    情報記憶手段に格納することを特徴とするステレオ画像
    の対応点探索方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のステレオ画像の対応点探
    索方法において、 対応点を検出するときは、 相対応する水平走査線上において選択した左右同区分画
    素群のうち、短い方を走査群及び長い方を参照群とし
    て、左から右へ向かう方向を走査方向とする第一の走査
    と、右から左へ向かう方向を走査方向とする第二の走査
    とを行ない、 第一の走査では、走査群の数個の左端部画素を左端側か
    ら順次に走査点とし、参照群の未参照点を左端側から順
    次に参照点とし、各走査点の画素特徴に対して参照点の
    画素特徴を走査順次に比較して、画素特徴差が許容範囲
    内となる走査点及び参照点を対応点として検出し、 第二の走査では、走査群の数個の右端部画素を右端側か
    ら順次に走査点とし、参照群の未参照点を右端側から順
    次に参照点とし、各走査点の画素特徴に対して参照点の
    画素特徴を走査順次に比較して、画素特徴差が許容範囲
    内となる走査点及び参照点を対応点として検出すること
    を特徴とするステレオ画像の対応点探索方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のステレオ画像の対応点探
    索方法において、 互いに階調濃度区分総個数nを異ならせたJ種類の左右
    変換画像につき、位相情報を、J種類の各種別毎に検出
    して位相情報記憶手段に格納し、 J種類の各種別毎に得た位相情報を統合し、該統合結果
    を統合情報記憶手段に格納して成ることを特徴とするス
    テレオ画像の対応点探索方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のステレオ画像の対応点探
    索方法において、 互いに階調濃度区分総個数nを等しくしたまま階調濃度
    区分の境界をずらしたJ種類の左右変換画像につき、位
    相情報を、J種類の各種別毎に検出して位相情報記憶手
    段に格納し、 J種類の各種別毎に得た位相情報を統合し、該統合結果
    を統合情報記憶手段に格納して成ることを特徴とするス
    テレオ画像の対応点探索方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載のステレオ画像の対
    応点探索方法において、 J種類の各種別毎に得た位相情報を参照し、各画素位置
    毎に、J種類の同一画素位置の位相情報について論理積
    を得、該論理積を統合結果とすることを特徴とするステ
    レオ画像の対応点探索方法。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5記載のステレオ画像の対
    応点探索方法において、 J種類の各種別毎に得た位相情報を参照し、各画素位置
    毎に、J種類の同一画素位置の位相情報について論理和
    を得、該論理和を統合結果とすることを特徴とするステ
    レオ画像の対応点探索方法。
  8. 【請求項8】 請求項4又は5記載のステレオ画像の対
    応点探索方法において、 J種類の各種別毎に得た位相情報を参照し、各画素位置
    毎に、J種類の同一画素位置の位相情報について最多頻
    度の位相情報を得、該最多頻度の位相差情報を統合結果
    とすることを特徴とするステレオ画像の対応点探索方
    法。
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