JP3024529B2 - 圧延ロールの研削方法および装置 - Google Patents

圧延ロールの研削方法および装置

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JP3024529B2 JP7309891A JP30989195A JP3024529B2 JP 3024529 B2 JP3024529 B2 JP 3024529B2 JP 7309891 A JP7309891 A JP 7309891A JP 30989195 A JP30989195 A JP 30989195A JP 3024529 B2 JP3024529 B2 JP 3024529B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圧延ロール、例
えば熱間圧延ラインおよび冷間圧延ラインの圧延ロール
を研削時の表面疵防止方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延ロール、例えば熱間圧延ラインのワ
ークロール、バックアップロールなどの圧延ロールは、
圧延技術の進歩と共にさまざまなロールが開発されてい
る。例えば、ロール形状では、二次曲線ロールにおける
種々のクラウンロールや、三次曲線ロールがある。一
方、圧延ロールは、厳しい使用条件に耐えねばならない
ため、強靭性、耐肌荒れ性、耐摩耗性、耐熱亀裂性など
が要求されるため、圧延ロール自体の耐摩耗性の向上も
目覚ましいものがある。例えば、高炭素系ハイスロール
は、優れた耐摩耗性を有している。
【0003】通常、ワークロール、バックアップロール
は、摩耗、肌荒れなどの損傷状況およびロール疲労層の
除去を考慮して改削基準が設定されており、摩耗、肌荒
れなどの生じた圧延ロールは、表面のトラバース研削が
実施される。圧延ロールのトラバース研削は、砥石の回
転運動と圧延ロールの回転運動およびロール軸方向への
砥石の往復運動によって研削する方法である。使用され
る砥石は、切れ刃の役目をする砥粒を各種の結合剤で結
合したものであり、溶融アルミナや炭化けい素などの砥
粒を長石、粘土などの配合物で溶融結合したビトリファ
イド砥石が最も多く使用され、フェノール樹脂などの樹
脂で硬化結合したレジノイド砥石が比較的多く使用され
ている。
【0004】しかし、前記したように様々なロール形状
あるいは高硬度ロール表面のトラバース研削において
は、研削が困難で効率が低下するなどの問題が生じるた
め、研削盤の高効率自動化や、高硬度砥石が開発されて
きた。しかしながら、上記様々なロール形状の研削にお
いては、砥石の送りマーク疵発生や、ロールおよび砥石
の高硬度化で、ロール表面のスクラッチ状疵発生が問題
となってきている。
【0005】上記ロール研削における砥石の送りマーク
疵の原因としては、砥石切込み量と砥石送り速度が、ロ
ールの回転速度に対して大きすぎる場合が考えられ、そ
の対策として砥石切込み量と砥石送り速度を大幅に小さ
くし研削能率が低下しているのが現状である。また、ロ
ール表面のスクラッチ状疵の原因は、砥石硬度が高めら
れてきたため、研削中に砥石から剥離した砥粒が砥石と
ロール間に挟まれて押し潰されることで、ロール胴部表
面にスクラッチ状の疵となることが考えられている。こ
のロール表面のスクラッチ状疵は、圧延中に製品に転写
されて製品の表面品質を著しく低下させることになる。
しかも、スクラッチ状の表面疵は、圧延ロールの特徴で
ある優れた耐摩耗性のため、鋼材40〜50本圧延する
間も消えずに残存し、製品歩留を低下させる大きな原因
となっている。
【0006】このスクラッチ状の表面疵対策としては、
圧延ロール胴部の表面疵を含む表層部にレーザー光を照
射してオーステナイトを残留させることにより、前記表
層部を表面軟化層に変成した後、その表面軟化層を圧延
初期において急速に摩耗させるかもしくは圧延前に砥石
により研削することによって前記表面疵を除去する方法
(特開平5−185119号公報)が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平5−185
119号公報に開示の方法は、ロール研削時に生じたス
クラッチ状の表面疵の除去方法であって、ロール研削時
のスクラッチ状の表面疵の発生を防止するものではな
い。しかも、この方法では、スクラッチ状の表面疵の最
大深さは20μmとされているのに対し、表面軟化層は
15μmであり、スクラッチ状の表面疵の完全な除去は
困難であり、また、砥石送りマーク疵も除去できない。
【0008】この発明の目的は、上記従来技術の欠点を
解消し、ロール研削時のスクラッチ状の表面疵の発生を
防止できると共に、砥石送りマーク疵の発生を防止でき
る圧延ロール研削時の表面疵防止方法および装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を重ねた。その結果、ロール
研削時のスクラッチ状の表面疵を防止するには、最終仕
上げ研削において、砥石から剥離した砥粒がロールと砥
石間に挟まれないようにすればよく、そのためには、砥
石を最終仕上げパス毎に順次後退(バックステップ)さ
せ、砥石とロール間の微小間隙を保ちながら研削すれば
よいこと、また、砥石送りマーク疵を防止するには、最
終仕上げ研削において、ロールクラウンの上り勾配を研
削し、下り勾配を非研削とすればよいことを究明し、こ
の発明に到達した。
【0010】すなわち、この発明は、圧延ロール研削時
の表面疵を防止する方法において、最終仕上げ研削時、
砥石台のパス毎に砥石とロールとの間隔を徐々に大きく
すると共に、ロールクラウンの上り勾配で研削し、下り
勾配では非研削とすることを特徴とする圧延ロールの研
削方法である。
【0011】また、この発明は、圧延ロールを回転自在
に支持する受台と、砥石と砥石を回転させる電動機が設
置された砥石台と、砥石台を圧延ロール軸と直角方向に
移動させて砥石を圧延ロールに切込ませる砥石切込み機
構と、砥石台を圧延ロール軸方向に移動させるトラバー
ス機構と、受台と砥石の電動機、砥石切込み機構および
トラバース機構を制御する研削制御部からなる圧延ロー
ルの研削装置において、研削制御部に砥石台のパス毎に
砥石とロールとの間隔を徐々に大きくする機能と、ロー
ルクラウンの上り勾配で研削し、下り勾配では砥石をロ
ールから離間させて非研削とするよう砥石切り込み機構
を制御する機能とを備えたことを特徴とする圧延ロール
の研削装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の詳細を実施の一
例を示す図1ないし図3に基づいて説明する。図1はこ
の発明の圧延ロールの研削装置の全体説明図、図2は研
削砥石の負荷電流と砥石切り込み量との関係を示すグラ
フ、図3は最終仕上げ研磨時のパス毎の切り込み量の一
例の説明図、図4は圧延ロール研削時の説明図である。
【0013】図1において、1は被研削ロールで、図示
しない受台に回転可能に支持され、可変速モータにより
回転を付与されるようになっている。2は被研削ロール
1の表面を研削する砥石、3は砥石2を回転させるため
の電動機、4は砥石2と電動機3が設置された砥石台、
5は砥石台4を被研削ロール1のロール軸と直角方向に
移動させ砥石2の切込み量を調整する砥石切込み装置、
6は研削制御部で、上位のコンピータ7あるいは設定器
から被研削ロール1の形状寸法ならびに研削情報が、ま
た、砥石電動機3から砥石負荷電流値が、砥石切り込み
装置5から砥石2の定位値に対する砥石移動変位量情報
が、さらに、図示しない砥石台4のトラバース機構から
被研削ロール1の軸方向の砥石2の位置情報が入力され
る。
【0014】研削制御部6は、研削指令が与えられる
と、上位のコンピュータ7から入力される被研削ロール
1の形状寸法ならびに研削情報に基づいて、図示しない
可変速モータを駆動して受台に回転可能に支持された被
研削ロール1を矢印方向に所定速度で回転させる。ま
た、研削制御部6は、電動機3を駆動して砥石2を矢印
方向に所定速度で回転させると共に、砥石切込み装置5
を操作して電動機3からの砥石負荷電流(A)ならびに
砥石切込み装置5からの砥石移動変位量(mm)が予め
定めた所定値となるよう制御し、所定の切込み量でロー
ルクラウンの上り勾配面に切込ませると共に、図示しな
い砥石台4のトラバース機構を操作して所定の横行速度
で被研削ロール1のロールクラウンに追従して上り勾配
面を一定の切込み量で被研削ロール1の中央までトラバ
ース研削する。さらに、研削制御部6は、砥石2が被研
削ロール1の中央に位置すると、ロールクラウンが下り
勾配となるので、砥石切込み装置5を操作して非研削と
なるよう砥石2を後退させ、被研削ロール1の他端まで
移動させたのち、図示しない砥石台4のトラバース機構
を反転させ、砥石切込み装置5を操作して電動機3から
の砥石負荷電流(A)ならびに砥石切込み装置5からの
砥石移動変位量(mm)が予め定めた所定値となるよう
制御し、所定の切込み量でロールクラウンの上り勾配面
に切込ませると共に、所定の横行速度で被研削ロール1
のロールクラウンに追従して上り勾配面を被研削ロール
1の中央まで研削するよう構成されている。
【0015】上記における被研削ロール1の研削は、通
常図2に示すとおり、超荒研削、荒仕上げ研削、中仕上
げ研削、仕上げ研削、最終仕上げ研削の順に行われ、砥
石2の切込み量の制御は、研削制御部6に入力される電
動機3からの砥石負荷電流(A)ならびに砥石切込み装
置5からの砥石移動変位量(mm)が予め定めた所定値
になるよう調整される。
【0016】上記のとおり構成したことによって、研削
制御部6は、被研削ロール1の最終仕上げ研削指令が与
えられると、上位のコンピュータ7から入力される被研
削ロール1の形状寸法ならびに研削情報に基づいて、図
示しない可変速モータを駆動して受台に回転可能に支持
され被研削ロール1を矢印方向に所定速度で回転させ、
電動機3を駆動して砥石2を矢印方向に所定速度で回転
させると共に、電動機3からの砥石負荷電流(A)なら
びに砥石切込み装置5からの砥石移動変位量(mm)が
予め定めた所定値となるよう制御する。例えば、図3に
示すとおり、所定の切込み量δ1=0mmでロールクラウ
ンの上り勾配面に切込ませると共に、図示しない砥石台
4のトラバース機構を操作して所定の横行速度で被研削
ロール1のロールクラウンに追従して上り勾配面を一定
の切込み量δ1=0mmで被研削ロール1の中央まで研
削し、砥石2が被研削ロール1の中央に位置すると、ロ
ールクラウンが下り勾配となるので、砥石切り込み装置
5を操作して非研削となるよう砥石2を後退させ、被研
削ロール1の他端まで移動させたのち、図示しない砥石
台4のトラバース機構を反転させて所定の横行速度で被
研削ロール1のロールクラウンに追従して上り勾配面を
一定の切込み量δ1、例えば、0mmで被研削ロール1
の中央まで研削する。
【0017】そして、研削制御部6は、砥石2が被研削
ロール1の中央に位置すると、ロールクラウンが下り勾
配となるので、砥石切込み装置5を操作して非研削とな
るよう砥石2を後退させ、被研削ロール1の端まで移動
させたのち、図示しない砥石台4のトラバース機構を反
転させたのち、砥石切込み装置5を操作して砥石負荷電
流(A)ならびに砥石移動変位量(mm)が所定値とな
るよう制御する。例えば、図3に示すとおり、所定の切
込み量δ2=−0.03mmでロールクラウンの上り勾
配面に切込ませると共に、図示しない砥石台4のトラバ
ース機構を操作して所定の横行速度で被研削ロール1の
ロールクラウンに追従して上り勾配面を一定の切込み量
δ2で被研削ロール1の中央まで研削し、砥石2が被研
削ロール1の中央に位置すると、ロールクラウンが下り
勾配となるので、砥石切込み装置5を操作して非研削と
なるよう砥石2を後退させ、被研削ロール1の他端まで
移動させたのち、図示しない砥石台4のトラバース機構
を反転させて所定の横行速度で被研削ロール1のロール
クラウンに追従して上り勾配面を一定の切込み量δ2
例えば、−0.03mmで被研削ロール1の中央まで研
削する。
【0018】さらに、研削制御部6は、砥石2が被研削
ロール1の中央に位置すると、ロールクラウンが下り勾
配となるので、砥石切込み装置5を操作して非研削とな
るよう砥石2を後退させ、被研削ロール1の端まで移動
させたのち、砥石切り込み装置5を操作して砥石負荷電
流(A)ならびに砥石移動変位量(mm)が所定値とな
るよう制御する。例えば、図3に示すとおり、所定の切
込み量δ3=−0.04mmでロールクラウンの上り勾
配面に切込ませると共に、図示しない砥石台4のトラバ
ース機構を操作して所定の横行速度で被研削ロール1の
ロールクラウンに追従して上り勾配面を一定の切込み量
δ3で被研削ロール1の中央まで研削し、砥石2が被研
削ロール1の中央に位置すると、ロールクラウンが下り
勾配となるので、砥石切込み装置5を操作して非研削と
なるよう砥石2を後退させ、被研削ロール1の他端まで
移動させたのち、図示しない砥石台4のトラバース機構
を反転させて所定の横行速度で被研削ロール1のロール
クラウンに追従して上り勾配面を一定の切込み量δ3
例えば、−0.04mmで被研削ロール1の中央まで研
削したのち、砥石切込み装置5を操作して非研削となる
よう砥石2を後退させ、被研削ロール1の端まで移動さ
せ、被研削ロール1の最終仕上げ研削を完了する。
【0019】上記の最終仕上げ研削時に図3に示すとお
り、パス毎に砥石の後退(バックステップ)を自動制御
することによって、砥石2から剥離した砥粒が砥石1と
被研削ロール1間に挟まれて潰されることなく研削で
き、被研削ロール1表面のスクラッチ疵の発生を防止す
ることができる。また、二次曲線、三次曲線のクラウン
ロールの最終仕上げ研削においては、図4に示すとお
り、ロールクラウンの下り勾配を研削すると、砥石2の
送りマーク疵11が発生するので、上り勾配を研削し、
下り勾配を非研削とすることによって、砥石2の送りマ
ーク疵11を発生させることなく、被研削ロール1の研
削を行うことができる。
【0020】
【実施例】
実施例1 ロール外径750〜850mm、胴長2500mmのク
ラウンロールの最終仕上げ研削において、前記図1に示
す研削装置を使用し、砥石を回転させる電動機の負荷電
流を一定に制御し、砥石切込み量0.01〜−0.04
mmまでパス毎に変化させて上り勾配のみを研削したの
ち、ロール表面の1平方インチにおけるスクラッチ疵の
個数を調査した。その結果を図5に示す。なお、図5に
示す砥石切込み量δ=0mmとは、ロールに砥石を限り
なく近づけてゆき、ロールと砥石が接触した瞬間を切込
み量δ=0mmといい、この発明では、この瞬間を砥石
付加電流値(A)と砥石移動変位量(mm)のパラメー
タで制御している。同様に砥石切込み量δ=−0.03
〜−0.04mmについても、砥石付加電流値(A)と
砥石移動変位量(mm)のパラメータで制御している。
【0021】図5に示すとおり、砥石切込み量δ=0m
mまでは、切込み量の減少と共にスクラッチ疵が少なく
なっているが、砥石切込み量が−0.03mmまではあ
まり減少しない。しかし、砥石切込み量が−0.03m
mでは、スクラッチ疵が大幅に減少している。これは、
砥石切込み量−0.03mmが砥石から剥離した砥粒の
砥石とロール間への噛みこみが大幅に減少する変位点に
当たるものと考えられる。したがって、クラウンロール
の最終仕上げ研削においては、図6に示すとおり、砥石
切込み量δ1=0mmで2パス、砥石切込み量δ2=−
0.03mmで2パス、さらに砥石切込み量δ3=−
0.04mmで2パスで研削すれば、研削時のスクラッ
チ疵はほとんど除去できる。
【0022】実施例2 ロール外径750〜850mm、胴長2500mmの二
次曲線クラウンロールの最終仕上げ研削において、砥石
切込み量0.01mm一定とし、図7に示すとおり砥石
の横行速度Vを10〜1000mm/minの間で変化
させ、ロールクラウンの上り勾配および下り勾配共に研
削し、砥石の送りマーク疵の幅を測定した。その結果を
図7に示す。図7に示すとおり、下り勾配研削領域で
は、砥石の横行速度Vの減少と共に、送りマーク疵の幅
が小さくなるが、完全に零にはならなかった。これに対
し、上り勾配研削領域では、砥石の横行速度Vに関係な
く、送りマーク疵が殆ど発生していない。したがって、
クラウンロールの最終仕上げ研削においては、上り勾配
研削で研削することによって、砥石の送りマーク疵を皆
無とできる。
【0023】実施例3 ロール外径750〜850mm、胴長2500mmの二
次曲線クラウンを有するワークロールの最終仕上げ研削
において、図1に示す研削装置を使用し、砥石の横行速
度V=300〜500mmで、上り勾配のみを図6に示
す要領で全自動研削したのち、送りマーク疵を目視検査
により調査したが、送りマーク疵は認められなかった。
ただし、蛍光灯の光をロール表面に照射して目視検査し
たところ、送りマーク疵が薄く残っていた。さらに、こ
の研削ワークロールを用いた熱間圧延の操業において、
熱延鋼帯の巻取機後のハンドチェックによるロール疵に
起因する熱延鋼帯の疵を4ケ月間調査したが、皆無であ
った。
【0024】なお、比較のため、ロール外径750〜8
50mm、胴長2500mmの二次曲線クラウンを有す
るワークロールの最終仕上げ研削において、図1に示す
研削装置を使用し、砥石の横行速度V=100〜300
mmで、半自動研削で上り勾配および下り勾配を研削
し、砥石の送りマークが消えない部分を手動で上り勾配
研削して送りマークをぼかしたのち、送りマーク疵を目
視検査により調査したところ、30%は送りマーク疵が
部分的に残っていた。また、蛍光灯の光をロール表面に
照射して目視検査をすると、殆ど送りマーク疵が残って
いた。さらに、この研削ワークロールを用いた熱間圧延
の操業において、熱延鋼帯の巻取機後の目視検査による
ロール疵に起因する熱延鋼帯の疵を調査したところ、3
%にロール疵に起因する表面疵が認められた。
【0025】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
圧延ロール研削時の砥石から剥離した砥粒の砥石とロー
ル間への噛み込みに起因するスクラッチ疵を防止できる
と共に、砥石の送りマーク疵を防止でき、圧延製品のロ
ール疵に起因する歩留低下を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の圧延ロールの研削装置の全体説明図
である。
【図2】研削砥石の負荷電流と砥石切り込み量との関係
を示すグラフである。
【図3】最終仕上げ研磨時のパス毎の切り込み量の一例
の説明図である。
【図4】圧延ロール研削時の説明図である。
【図5】実施例1における砥石切り込み量δと1インチ
平方内のスクラッチ疵との関係を示すグラフである。
【図6】この発明の最終仕上げ研削における研削方法の
説明図である。
【図7】実施例2におけるクラウンロール最終仕上げ研
削時、切込み量0.01mm一定、ロール胴長一定で、
研削速度Vを変化させると共に、上り勾配、下り勾配共
に研削した場合の砥石送りマーク疵幅との関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 被研削ロール 2 砥石 3 電動機 4 砥石台 5 砥石切込み装置 6 研削制御部 7 上位コンピュータ 11 送りマーク疵
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−116479(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 28/00 - 28/04 B24B 5/37

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延ロール研削時の表面疵を防止する方
    法において、最終仕上げ研削時、砥石台のパス毎に砥石
    とロールとの間隔を徐々に大きくすると共に、ロールク
    ラウンの上り勾配で研削し、下り勾配では非研削とする
    ことを特徴とする圧延ロールの研削方法。
  2. 【請求項2】 圧延ロールを回転自在に支持する受台
    と、砥石と砥石を回転させる電動機が設置された砥石台
    と、砥石台を圧延ロール軸と直角方向に移動させて砥石
    を圧延ロールに切込ませる砥石切込み機構と、砥石台を
    圧延ロール軸方向に移動させるトラバース機構と、受台
    と砥石の電動機、砥石切込み機構およびトラバース機構
    を制御する研削制御部からなる圧延ロールの研削装置に
    おいて、研削制御部に砥石台のパス毎に砥石とロールと
    の間隔を徐々に大きくする機能と、ロールクラウンの上
    り勾配で研削し、下り勾配では砥石をロールから離間さ
    せて非研削とするよう砥石切込み機構を制御する機能と
    を備えたことを特徴とする圧延ロールの研削装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102565693B1 (ko) * 2021-09-14 2023-08-09 홍명자 분말농약 용해장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102565693B1 (ko) * 2021-09-14 2023-08-09 홍명자 분말농약 용해장치

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