JP3024366U - 多段式圧造成形機における素材移送装置 - Google Patents

多段式圧造成形機における素材移送装置

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JP3024366U
JP3024366U JP1995012706U JP1270695U JP3024366U JP 3024366 U JP3024366 U JP 3024366U JP 1995012706 U JP1995012706 U JP 1995012706U JP 1270695 U JP1270695 U JP 1270695U JP 3024366 U JP3024366 U JP 3024366U
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和彦 五味
寛 池田
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株式会社阪村機械製作所
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一つの固定手段を用いるだけの簡単な構成
で、素材移送用チャックを開閉させる複数の開閉カム部
材のカム軸に対する固定、解除を行えるようにして部品
点数を減少させ得ると共にコストダウンを図ることを課
題とする。 【解決手段】 素材移送用チャック10を開閉させる複
数の開閉用カム部材15が2枚のカム板15a,15b
により形成され、これら両カム板15a,15bがカム
軸14に対して個々に位相調整可能とされて素材移送用
チャック10の開閉期間が調整可能とされている多段式
圧造成形機の素材移送装置において、全てのカム板15
a,15bがカム軸14に対して回転及び軸方向に移動
自在に支持され、カム軸14の一端部に、全てのカム板
15a,15bをカム軸14の他端部に押圧してカム軸
14に固定する一つのシリンダ27を備えた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する分野】
本考案は、相対向するダイとパンチとを備えた複数の圧造ステーションで素材 を段階的に圧造する多段式圧造成形機における素材移送装置、更に詳しくは、上 記素材を各圧造ステーションに順次移送する複数の素材移送用チャックを有する 素材移送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボルトやナット、あるいはその他の各種パーツ類を成形する多段式圧造成形機 は、機台の側部より供給された素材を、相対向するダイとパンチとを備えた複数 の圧造ステーションで粗から精に段階的に圧造加工することより所定形状の製品 を連続的に成形するように構成されたものであるが、この種の圧造成形機には、 上記素材、もしくは各圧造ステーションにおいて加工された中間成形品を掴んで 後段側の圧造ステーションに順次移送する素材移送用チャックを有する素材移送 装置が備えられている。
【0003】 ところで、一台の圧造成形機により形状の異なる成形品、特に、軸部の長さが 相違する成形品を圧造する場合には、その軸長の変化に応じて上記素材移送用チ ャックの開閉タイミングを調整する必要がある。
【0004】 即ち、比較的軸長の長い成形品を圧造する場合における素材移送用チャックの 開期間は、パンチが前進端よりも手前の所定位置に達した時点から該パンチが再 び前進端よりも手前の所定位置に後退した時点までとされ、これに対して、軸長 の短い成形品を圧造する場合における素材移送用チャックの開期間は、上記のよ うに比較的軸長の長い成形品を成形する場合より更にパンチが前進して該パンチ が前進端直前位置に達した時点から再び前進端より僅かに後退した時点までの短 い時間帯とされている。
【0005】 そして、このように成形しようとする成形品の軸長に応じて各素材移送用チャ ックの開閉期間を調整する手段としては、例えば実公平3−47712号に開示 されているように、相対向するダイとパンチとを備えた複数の圧造ステーション の並び方向に往復動して素材を各圧造ステーションへ順次移送する複数の素材移 送用チャックと、上記パンチの進退動作に同期して回転するカム軸と、該カム軸 に複数の素材移送用チャックにそれぞれ対応させて設けられた開閉用カム部材と 、これら開閉用カム部材の回転に従動して上記各素材移送用チャックを開閉させ る複数の従動部材とを備え、かつ、上記開閉用カム部材が2枚のカム板により形 成され、これら各カム板がカム軸に対して個々に位相調整可能とされて素材移送 用チャックの開閉期間が調整可能とされていると共に、上記カム軸における各カ ム板の側部にそれぞれ配設されて該カム板をカム軸に固定する固定手段がそれぞ れ備えられた構成となっている。
【0006】 これにより、軸長の相違する成形品に応じて各素材移送用チャックの開閉期間 を調整する場合には、上記各固定手段による各カム板のカム軸に対する固定状態 を解除し、その上で各カム板をカム軸に対し所定量回転させ、その後、上記固定 手段により再び各カム板をカム軸に固定することにより、各カム板のカム軸に対 する位相を変化させ、これらカム板によるパンチの1進退動作当たりの従動部材 の従動期間を変化させて、上記各素材移送用チャックの開閉期間を可変調整し得 るようになっている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記公報の素材移送装置あっては、各カム板をカム軸に固定する固 定手段として、カム軸における各カム板の側部にそれぞれ固設されたシリンダと 、これらの各シリンダ内に、カム軸と一体回転し、かつ、該カム軸の軸心方向に 摺動可能に内装されて各カム板をカム軸に固定するピストンとから構成する一方 、上記カム軸の一側からその軸心部に軸方向に延びる一つの油圧供給通路を形成 して、該供給通路を上記各シリンダに形成された油圧通路にそれぞれ連通させ、 この油圧供給通路を介してシリンダ内に作動油を給排することにより、上記各ピ ストンによるカム板のカム軸に対する固定、解除を行うように構成されている。
【0008】 しかし、斯かる構成にあっては、各カム板ごとにシリンダを設ける構造である から、その構造が極めて複雑で、部品点数が多くコスト高となり、しかも、作動 油を固定側部材に設けられる油圧供給装置からロータリエンコーダを介して回転 部材であるカム軸の油圧供給通路に供給する構造であるため、ロータリエンコー ダとカム軸との連結部分において相対回転に伴う作動油の漏れが発生するといっ た問題を有していた。
【0009】 本考案は、上記のような実情に対処するもので、素材移送用チャックを所定の タイミングで開閉させるように複数の開閉カム部材における2枚のカム板の位相 を調整する際に、一つの固定手段を用いるだけの簡単な構成で、全てのカム板の カム軸に対する固定、解除を行うことができ、部品点数を減少させ得ると共にコ ストダウンを図ることができる素材移送装置を提供することを課題とする。
【0010】 また、他の課題は、一つのシリンダを用いるだけの簡単な構成で、全ての開閉 用カム部材のカム軸に対する固定、解除を行うことができ、しかも、シリンダ内 に供給される作動流体の漏れが発生することのない多段式圧造成形機における素 材移送装置を提供することを課題とする。
【0011】 さらに、他の課題は、一つの固定手段で全てのカム板のカム軸に対する固定を 解除した状態のもとで、所望のカム板をカム軸に対し所定量回転させてカム板の 位相調整を行う場合に、隣り合うカム板同士の共周りを確実に阻止できる多段式 圧造成形機における素材移送装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本考案は次のように構成したことを特徴とする 。
【0013】 まず、本願の請求項1に係る考案(以下第1考案という)は、相対向するダイ とパンチとを備えた複数の圧造ステーションの並び方向に往復動して素材を各圧 造ステーションへ順次移送する複数の素材移送用チャックと、上記パンチの進退 動作に同期して回転するカム軸と、該カム軸に上記各素材移送用チャックにそれ ぞれ対応させて設けられた複数の開閉用カム部材と、これらの開閉用カム部材の 回転に従動して上記各素材移送用チャックを開閉させる複数の従動部材とを備え 、かつ、上記各開閉用カム部材を2枚のカム板により形成し、これら両カム板を カム軸に対して個々に位相調整可能として各素材移送用チャックの開閉期間を調 整可能としている多段式圧造成形機の素材移送装置において、上記全てのカム板 をカム軸に対して回転及び軸方向に移動自在に支持すると共に、上記カム軸の一 端部に、上記全てのカム板をカム軸の他端部に押圧してカム軸に固定する一つの 固定手段を備えたことを特徴とする。
【0014】 また、請求項2に記載の考案(以下第2考案という)は、上記第1考案に記載 された構成において、固定手段を、カム軸の一端部を回動自在に支持する固定側 部材に回動不能に支持されたシリンダと、該シリンダ内に、カム軸の軸心方向に 摺動可能に内装され、かつスラスト軸受を介して全てのカム板をカム軸の他端部 に押圧して固定するピストンとで構成したことを特徴とする。
【0015】 さらに、請求項3に記載の考案(以下第3考案という)は、ステーションごと で隣合う各カム板の間と、各開閉用カム部材を構成する2枚のカム板の間との両 方に、上記カム軸に軸心方向にのみ摺動可能に外挿された複数のスペーサ部材を それぞれ介装したことを特徴とする。
【0016】 上記した構成によれば次のような作用が得られることになる。
【0017】 上記第1考案によれば、成形しようとする成形品の軸長に応じて各素材移送用 チャックの開閉期間を調整する場合には、カム軸の一端部に設けられた一つの固 定手段でカム板のカム軸の他端部への押圧を解除することにより、全てのカム板 のカム軸に対する固定状態が解除され、その解除状態で所望のカム板をカム軸に 対し所定量回転させて、その後、上記固定手段により再び全てのカム板をカム軸 の他端部に押圧することにより、全てのカム板を一つの固定手段によりカム軸に 固定することが可能となる。これにより、カム板のカム軸に対する取付け状態が 調整されることになって、各開閉カム部材の2枚のカム板の位相が変化し、これ により、両カム板によるパンチの1進退動作当たりの従動部材の揺動期間が変化 することになり、これに伴って、上記各素材移送用チャックの開期間が可変調整 されることなる。
【0018】 また、第2考案によれば、カム板をカム軸に固定する固定手段を、カム軸の一 端部を回動自在に支持する固定部材側に支持されたシリンダと、該シリンダ内に 、カム軸の軸心方向にのみ摺動可能に内装され、かつスラスト軸受を介して全て のカム板をカム軸の他端部に押圧して固定するピストンとで構成したから、上記 シリンダに対して作動油圧を給排するだけで、上記ピストンによりスラスト軸受 を介して各カム板をカム軸の他端部に押圧固定又は解除して、各開閉用カム部材 のカム軸に対する固定、解除が可能となる。また、各カム板がカム軸に固定され た状態のもとでのカム軸の回転時には、固定部材側に支持されたピストンとスラ スト軸受部分において相対回転が行われることになり、これにより、相対回転に 伴うシリンダ内に供給される作動流体の漏れが発生するのを防止することが可能 となる。
【0019】 さらに、第3考案によれば、ステーションごとで隣合う各カム板の間と、各開 閉用カム部材を構成する2枚のカム板の間との間の両方に、上記カム軸に軸心方 向にのみ摺動可能に外挿された複数のスペーサ部材がそれぞれ介装されているか ら、一つの固定手段で全てのカム板のカム軸に対する固定を解除した状態のもと で、所望のカム板をカム軸に対し所定量回転させてカム板の位相調整を行う場合 に、各カム板の間に介装されるスペーサ部材により隣り合うカム板同士の共周り を確実に阻止することが可能となり、これにより、各2枚のカム板の位相調整が 容易に行い得る。
【0020】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0021】 図面は、本考案の素材移送装置が装備された多段式圧造成形機を示す。
【0022】 まず、この多段式圧造成形機の概略構成を説明すると、第1〜3図に示すよう に、該圧造成形機の機台1の所定位置に固設されたダイブロック2には、複数個 (図例では4個)のダイ3…3が一定の間隔で配設されている。また、これらの 各ダイ3に向かって進退動するラム4の前面には、上記各ダイ3と同数個のパン チ5…5が各ダイ3とそれぞれ対向するように配設されている。そして、これら の各ダイ3とパンチ5とにより複数の圧造ステーションA〜Dが構成されている 。
【0023】 また、上記ダイブロック2上に載置された支持フレーム6の前端部には、可動 フレーム7が摺動可能に支持されていると共に、この可動フレーム7の一側部に は、上記パンチ5の進退動作に同期して該パンチ5の進退動方向と直交する各ダ イ3の並設方向に所定のストロークで進退する駆動ロッド8が連結ピン9を介し て連結されていることにより、該駆動ロッド9の進退動作に伴って上記可動フレ ーム7が隣接するダイ3、3の間隔に等しい距離だけ上記パンチ5の後退してい る時間内において一往復動されるようになっている。
【0024】 更に、上記可動フレーム7の前面部には、上記各ダイ3と同数個の素材移送用 チャック10がそれぞれ配設されており、これらの各素材移送用チャック10は 、可動フレーム7の前端部にそれぞれ一対の支軸11、11を介して回動可能に 支持された左右一対のチャックアーム10a、10aと、各チャックアーム10 a、10aの下端部に取り付けられて素材(図示せず)を挟持する一対のチャッ ク爪10b、10bとを有する。そして、第1、2図に示すように、各支軸11 、11における可動フレーム7の貫通部には、互いに噛合する一対のセクタギヤ 12、12がそれぞれ固設されていると共に、一方の支軸11の後端部にレバー 部材13…13が固設されている。
【0025】 また、機台1の所定位置に架設されて上記パンチ5の進退動作に同期して回転 されるカム軸14には、上記各素材移送用チャック10にそれぞれ対応させて設 けられた複数の開閉用カム部材15…15が取り付けられており、これらの各カ ム部材15…15の回転に伴って揺動するカムフォロワー16…16が支軸17 を介して支持フレーム6に支持されている。そして、上記各カム部材15の回転 に伴って各カムフォロワー16が揺動し、これにより、該カムフォロワー16の 先端部に固設された押圧部材18が、レバー部材13に支持されたローラ部材1 9を下方に押し下げ、これに伴って、レバー部材13と一体の支軸11が所定方 向に回動し、これにより、一対のセクタギヤ12、12を介して各支軸11、1 1がそれぞれ回動することにより、各チャック10が、第2図に実線で示す状態 より各支軸11、11を中心として左右に開動作されて、前進するパンチ5より 退避するようになっている。
【0026】 その場合、上記各開閉用カム部材15は2枚のカム板15a,15bにより形 成されており、これら両カム板15a,15bがカム軸14に対して個々に位相 調整可能とされて各素材移送用チャック10の開閉期間が調整可能とされている 。
【0027】 なお、上記支持フレーム6の後端部が、図3に示すようにカム軸14の後部に 該カム軸14と平行に配設された基軸20に固定されている。
【0028】 そして、図4に示すように、上記全てのカム板15a,15bがカム軸14に 対して回転及び軸方向に移動自在に支持されていると共に、ステーションごとで 隣合う各カム板15a,15b間と、開閉用カム部材15において隣合う各カム 板15a,15b間には、上記カム軸14に軸心方向にのみ摺動可能に嵌挿され た複数のスペーサ部材21,22がそれぞれ介装され、上記カム軸14の一端部 に、上記全てのカム板15a,15b及びスペーサ部材21,22をカム軸14 の他端部に設けられたフランジ部14aに押圧してカム軸14に固定するための 一つの固定手段23が備えられている。
【0029】 具体的には、上記開閉用カム部材15における2枚のカム板15a,15bは 、図4に示すように円筒部15a′,15b′とその一端に設けられたカム部1 5a″,15b″とでなり、これらカム板15a,15bは、そのカム部15a ″,15b″を互いに突合わせた状態でカム軸14に支持され、その突合せ中心 部には、凹所15c,15dが対向状に形成されている。
【0030】 また、上記スペーサ部材21は、筒状を呈し、その内面に形成されたキー溝2 1aを介してカム軸14に突設されたキー24によりカム軸14の軸心方向にの み摺動可能に外挿されている。また、上記スペーサ部材22は、円板状を呈し、 その内面に形成されたキー溝(図示せず)を介してカム軸14に突設されたキー 25によりカム軸14の軸心方向にのみ摺動可能に外挿され、かつカム板15a ,15bの凹所15c,15d間に介装されている。なお、上記スペーサ部材2 2の厚さは、カム板15a,15bを突き合わ面を密着せたときの凹所15c, 15d間の幅よりもやや大きい厚さとなるように設定されている。
【0031】 一方、上記固定手段23は、上記カム軸14の一端部を回動自在に支持する基 台1に固定されたブラケット26を介してカム軸14に回転不能に支持されたシ リンダ27と、該シリンダ27内に、カム軸14の軸心方向に摺動可能に内装さ れ、かつスラスト軸受28を介して全てのスペ−サ部材21,22とカム板15 a,15bをカム軸14の他端部に押圧して固定するピストン29とで構成され ている。
【0032】 その場合、図5に示すように、上記ブラケット26はその基部26aが基台1 に固定され、上方の円筒状部26bに、カム軸14の一端部を軸受30を介して 回動自在に支持している。
【0033】 また、シリンダ27は、円筒状で、その一端部内面には軸受段部27aが形成 され、他端部内面には該シリンダ27に固定される中心部が開口した蓋体31を 介してピストン29が摺動自在に支持されている。
【0034】 そして、上記カム軸14には、上記軸受30の内方に支持体32が支持され、 該支持体32と上記シリンダ27の軸受用段部27aとの間にスラスト軸受33 が、また、上記ピストン29の先端部とスペ−サ部材21との間にスラスト軸受 28がそれぞれ介装されていると共に、シリンダ27の内周面とカム軸14の外 周面との間にラジアル軸受34が介装されて、シリンダ27がカム軸14に対し て相対回転自在に支持されてている。一方、図5に示すように、ブラケット26 の基部26aには、シリンダ27の下部にまで至る固定キー36が設けられてい ると共に、上記シリンダ27の下部には、上記固定キー36と対向するキー溝2 7bが形成されており、該キー溝27bに上記固定キー36が係合されることに より、シリンダ27がブラケット26と共に回転不能な状態でカム軸14に支持 されている。又、符号35は、カム軸14に対する軸受30など挿通部材の外方 への抜け止めを行う抜止部材である。
【0035】 尚、以上の実施形態のようにシリンダ27を回転不能な状態でカム軸14に支 持させる構造とする他、上記ブラケット26に直接シリンダ27を固定支持させ る構造であってもよいことは勿論である。
【0036】 また、上記シリンダ27に形成された油圧通路27cには、油圧供給装置(図 示せず)が油圧供給管37を介して連通連結されている。また、ピストン29と 蓋体31との間には、該ピストン29を短縮する方向に付勢するコイルスプリン グ38が介装されている。また、ピストン29には、シリンダ27の他端面に形 成された穴部27dに内挿される複数のピン39が設けられ、シリンダ27に対 してピストン29が回転するのを阻止している。
【0037】 さらに、上記各スペーサ部材21のうち、カム軸の両端部に位置する両スペー サ部材21,21と、これに隣り合うカム板15a,15bとの間には、コイル スプリング40,40がそれぞれ介装されており、これらコイルスプリング40 ,40により上記シリンダ27によるカム板15a,15bのカム軸14に対す る固定状態を解除した場合においても、これらの各カム板15a,15bが不用 意に回転することが防止されるようになっている。
【0038】 次に本実施形態の作用を説明すると、成形しようとする成形品の軸長に対応さ せて各素材移送用チャック10の開閉期間を調整する場合には、まず、シリンダ 27による各開閉用カム部材を構成する全てのカム板15a、15bのカム軸1 4に対する固定状態を解除する。
【0039】 即ち、固定側部材に設けた油圧供給装置(図示せず)から油圧供給通路37を 介してシリンダ27内に供給される作動油圧の供給を停止することにより、ピス トン29は、蓋体31との間に介装されたコイルスプリング38により、その短 縮方向に移動されて、これにより該ピストン29の押圧によるスラスト軸受34 、各第1,第2スペ−サ21,22、各カム板15a、15bのカム軸14に対 する固定状態が解除されることになる。
【0040】 次いで、この状態で、所望のカム板15a、15bをカム軸14に対し所定量 回転させることにより、カム板15a、15bのカム軸14に対する取付け状態 が調整されることになって、各カム板15a、15bの位相が変化し、これによ り、該カム板15a、15bによるパンチ5の1進退動作当たりのカムフォロワ ー16の揺動期間が変化することになり、これに伴って、上記各素材移送用チャ ック10の開期間が可変調整されることなる。
【0041】 然る後、上記シリンダ27に対しての作動油圧を供給することにより、ピスト ン29が伸長方向に移動されてスラスト軸受34、各第1,第2スペ−サ21, 22、各カム板15a、15bをカム軸14の他端側フランジ部に押圧され、こ れらスラスト軸受34、各第1,第2スペ−サ21,22と共に全てのカム板1 5a、15bをカム軸14に固定されることになる。
【0042】 これにより、一つのシリンダ27を用い、該シリンダ27に対して作動油圧を 給排するだけで、ピストン24による全てのカム板15a、15bのカム軸14 に対する固定、解除が可能となる。各素材移送チャック10の開閉期間の調整に 伴って一対の開閉用カム部材15a、15bのカム軸14に対する固定ならびに その解除を極めて容易に行い得ることになって、その作業性を向上させることが できると共に、これに伴って、上記各チャック10の開閉期間を調整する場合に おける全体の作業性を向上させることができる。
【0043】 また、上記各カム板15a,15bがカム軸14に固定された状態でのカム軸 14の回転時には、固定側部材によって回動不能に支持されたシリンダ27のピ ストン29と、スラスト軸受34との間において相対回転が行われることになり 、そのため、シリンダ27内に供給される作動油がカム軸14の回転による影響 を受けるといったことがなく、これにより作動油の漏れが発生するのを防止する ことが可能となる。
【0044】 さらに、ステーションごとで隣合う各カム板15a,15b間と、開閉用カム 部材において隣合う各カム板15a,15b間とには、上記カム軸14に軸心方 向にのみ摺動可能に外挿された複数のスペーサ部材21,22が介装されている から、上記シリンダ27で全てのカム板15a,15bのカム軸14に対する固 定を解除した状態のもとで、所望のカム板15a,15bをカム軸14に対し所 定量回転させてカム板15a,15bの位相調整を行う場合に、各カム板15a ,15bの間に介装されるスペーサ部材21,22により隣り合うカム板同士の 共周りを確実に阻止することが可能となり、これにより、各2枚のカム板の位相 調整が容易に行い得る。
【0045】 また、上記各スペーサ部材21のうち、カム軸の両端部に位置する両スペーサ 部材21,21と、これに隣り合うカム板15a,15bとの間には、コイルス プリング40,40がそれぞれ介装されており、該シリンダ27による各カム板 15a、15bのカム軸14に対する固定状態を解除した場合においても、これ らの各カム板15a、15bが不用意に回転することが防止されるようになって いると共に、第3図に示すように、支持フレーム6とカムフォロワー16との間 には、シリンダ41が配設されており、上記各素材移送用チャック10の開閉期 間の調整時には、上記シリンダ41によりカムフォロワー16を支軸17を中心 に下方に押し下げることにより、該カムフォロワー16が2枚のカム板15a、 15bより離反することになって、各カム板15a、15bの位相調整を良好に 行い得るようになっている。
【0046】
【考案の効果】
以上のように、本願の第1考案によれば、素材移送用チャックを所定のタイミ ングで開閉させるように複数の開閉カム部材における2枚のカム板の位相を調整 する際に、カム軸の一端部に一つの固定手段を設けるだけの簡単な構成で、全て のカム板のカム軸に対する固定、解除を行うことができ、これにより部品点数を 減少させ得ると共にコストダウンを図ることができる。
【0047】 また、第2考案によれば、カム板をカム軸に固定する固定手段として、カム軸 の一端部を回動自在に支持する固定部材側に回動不能に支持されたシリンダと、 該シリンダ内に、カム軸の軸心方向にのみ摺動可能に内装され、かつスラスト軸 受を介して全てのカム板をカム軸の他端部に押圧して固定するピストンとから構 成したから、上記シリンダに対して作動油圧を給排するだけで、上記ピストンに よりスラスト軸受を介して各カム板をカム軸の他端部に押圧固定又は解除して、 各カム板のカム軸に対する固定、解除が可能となり、しかも、上記シリンダは固 定部材側に回動不能に支持されているから、各カム板がカム軸に固定された状態 でのカム軸の回転時には、固定側部材に回動不能に支持されたシリンダのピスト ンとカム板との間におけるスラスト軸受部分で相対回転が行われることになり、 そのため、シリンダ内に供給される作動流体がカム軸の回転による影響を受ける といったことがなく、これにより作動流体の漏れが発生するのを防止することが 可能となる。
【0048】 さらに、第3考案によれば、ステーションごとで隣合う各カム板の間と、各開 閉用カム部材を構成する2枚のカム板の間との両方に、上記カム軸に軸心方向に のみ摺動可能に外挿された複数のスペーサ部材が介装されているから、一つの固 定手段で全てのカム板のカム軸に対する固定を解除した状態のもとで、所望のカ ム板をカム軸に対し所定量回転させてカム板の位相調整を行う場合に、各カム板 の間に介装されるスペーサ部材により隣り合うカム板同士の共周りを確実に阻止 することが可能となり、これにより、各カム板の位相調整が容易に行い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の実施の形態に係る素材移送装置が装
備された多段式圧造成形機の主要部の平面図である。
【図2】 同じく正面図である。
【図3】 素材移送装置の構成を示す拡大縦断面図であ
る。
【図4】 同じく固定手段を備えたカム軸の一部拡大横
断面図である。
【図5】 図4のイ−イ線断面図である。
【符号の説明】
3 ダイ 5 パンチ 10 素材移送用チャック 14 カム軸 15…15 開閉用カム部材 15a,15b カム板 16 カムフォロワー 21…21 スペ−サ部材 22…22 スペ−サ部材 23 固定手段 26 ブラケット 27 シリンダ 28 スラスト軸受 29 ピストン

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向するダイとパンチとを備えた複数
    の圧造ステーションの並び方向に往復動して素材を各圧
    造ステーションへ順次移送する複数の素材移送用チャッ
    クと、上記パンチの進退動作に同期して回転するカム軸
    と、該カム軸に上記各素材移送用チャックにそれぞれ対
    応させて設けられた複数の開閉用カム部材と、これらの
    開閉用カム部材の回転に従動して上記各素材移送用チャ
    ックを開閉させる複数の従動部材とが備えられ、かつ、
    上記各開閉用カム部材が2枚のカム板により形成され、
    これら両カム板がカム軸に対して個々に位相調整可能と
    されて各素材移送用チャックの開閉期間が調整可能とさ
    れている多段式圧造成形機における素材移送装置であっ
    て、上記全てのカム板がカム軸に対して回転及び軸方向
    に移動自在に支持されていると共に、上記カム軸の一端
    部に、上記全てのカム板をカム軸の他端部に押圧してカ
    ム軸に固定する一つの固定手段が備えられていることを
    特徴とする多段式圧造成形機における素材移送装置。
  2. 【請求項2】 固定手段は、カム軸の一端部を回動自在
    に支持する固定側部材に回動不能に支持されたシリンダ
    と、該シリンダ内に、カム軸の軸心方向に摺動可能に内
    装され、かつスラスト軸受を介して全てのカム板をカム
    軸の他端部に押圧してカム軸に固定するピストンとで構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の多段式
    圧造成形機における素材移送装置。
  3. 【請求項3】 ステーションごとで隣合う各カム板の間
    と、各開閉用カム部材を構成する2枚のカム板の間との
    両方に、上記カム軸に軸心方向にのみ摺動可能に外挿さ
    れた複数のスペーサ部材がそれぞれ介装されていること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多段式圧造
    成形機における素材移送装置。
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