JP3024345U - 雑誌綴込み用収納部付き板紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 収納物を収納後綴込み可能かつ経済的な雑誌
綴込み用収納部付き板紙の提供。 【解決手段】 所定サイズの板紙の表面全体が接着剤付
きプラスチックフィルムで接着され、該表面の収納部部
分に予め非接着剤が塗布され、該部分と被覆フィルムと
で収納部分を構成。 【効果】 窓付合わせ板紙の使用又は、封筒状綴込み頁
の如き製本後の収納物の収納作業を不要とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案が属する技術分野】

本考案は、雑誌綴込み用収納部付き板紙に関する。更に詳しくは収納部と板紙 本体とが一体的に製造された該板紙に関する。

【０００２】

【従来の技術とその問題点】

雑誌綴込み用付録としては、従来種々の物品が綴込まれてきた。それらの多く は、紙製品であり、紙製品でないものについては、例えば袋状の綴込み用頁を綴 込んだ後、添付すべき物品を該袋状の綴込み用頁に挿入する等の方法が採られて きた。そして綴込まれる物品の多くは付録的な物品であり、商品としての主体は 雑誌本体にあった。

【０００３】 しかしながら、昨今コンパクトディスク（以下ＣＤと略す）に代表される音響 媒体を例えばＣＤ−ＲＯＭ雑誌に収納するようになり、この場合商品の重点は、 むしろ該収納されたＣＤに移動するようになった。何故なら、一般に雑誌類は、 読了後直に廃棄される場合が多いのに対し、収納されていたＣＤは雑誌廃棄後も 一定の期間保存して再使用される可能性が高いからである。 また、一方かかるＣＤ−ＲＯＭ雑誌等の販売価格は昨今急速に低下しつつあり 、ＣＤ自体の原価は勿論、該ＣＤを該雑誌内に収納するための綴込み用頁の原価 も極力低減させることが求められている。

【０００４】 現在知られている綴込み用頁は、例えば後述の公知例１に示されるような窓付 き２枚貼り合せ板紙か、公知例２に示されるような開口部のない窓付き封筒状の 綴込み用頁である。公知例１のものは、２枚の板紙を貼合わせる前にＣＤを収納 するので、該貼合わせとＣＤの収納の為の機械設備が必要となり、結局該窓付き ２枚貼合わせ板紙は経済的に製造し難い。 また、公知例２のものは、柔軟な構造であるため、雑誌綴込み前にＣＤを収納 することが困難であり、製本後に手作業等でＣＤを収納することとなれば、その 点で極めて不経済である。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案者は、公知技術の以上の問題点を解決すべく研究を行った。その結果、 １枚の所定サイズの板紙の表面全体を接着剤が裏面の全面に塗布されたプラスチ ックフィルムで被覆し、前記板紙の所定部分（注．後に収納部を形成すべき部分 ）には予め接着防止剤（例えばスクラッチニス）を塗布しておき、前記プラスチ ックフィルムが接着しないようにすることで、格別窓部を構成しなくても収納部 付き板紙を構成できることを知見し、この知見に基づいて本考案を完成した。以 上の記述から明らかなように本考案の目的は経済的に製造でき雑誌への綴込み前 に収納物を機械的に収納できる雑誌綴込み用収納部付き板紙を提供することであ る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は以下の構成を有する。 （１）雑誌綴込み用の板紙であって、その表面の全体がプラスチックフィルム で被覆接着され、該被覆された板紙表面の一以上の所定部分に予め接着防止剤が 塗布された非接着部からなる収納部を有し、該収納部のフィルム部分の少なくと も１辺若しくは１端に開口部を有する雑誌綴じ込み用収納部付き板紙。 （２）開口部の両端部を圧着若しくは熔着してなる前記（１）に記載の収納部 付き板紙。

【０００７】 以下図面によって、本考案を説明する。 図１は、本考案の収納部付き板紙の説明図である。図においてＡは正面図であ り、Ｂは該Ａのａ−ａ部断面図である。そして１はフィルム被覆板紙、２は開口 部付き収納部、３はＣＤ（収納物）である。また、２’（注．２か所）は開口部 の断製防止の為の熔着または圧着部である。 図２は、公知例１の窓付き２枚貼り合せ板紙（注．綴込み用）である。図にお いて、４は該板紙、５は窓（開口部）、６はＣＤ収納部、７は窓（裏面開口部） である。 図３は、公知例２のＣＤ収納頁である。図において、８は綴込み代（図示せず ）部分基部であり、９は表面フィルム部であり、１０はＣＤ収納部であり、１１ は裏面不織布である。

【０００８】 公知例１の窓付き２枚貼り合わせ板紙（以下窓付合わせ板紙）は、表面窓部に 透明フィルムが、裏面窓部には不透明紙が夫々貼り合わせられると同時に該フィ ルムと該不透明紙とでＣＤを収納可能な袋部を窓付合わせ板紙の内部に構成して いる。従って、後述の本考案の収納部付板紙に較べ丈夫ではあるがはるかに複雑 な（注．コストのかかる）構造である。

【０００９】 公知例２のＣＤ収納頁の表面は、綴込み代基部８および表面フィルム部９と共 に一体のフィルムから構成され、裏面１１の不織布部と共に袋状に構成されてい る。そして表面フィルム部９の中央部には上下２段にＣＤ収納部１０の窓が設け られ、該窓の両側面および底面は、点付けでシールされ、上部が開口部（注．テ ープでシール）となっている。この公知例２のものは、前述の公知例１のものよ り構造が簡単で、厚みも薄くできるが、雑誌への綴込みを可能にする為、特殊な 構成を採用する必要があり、また、軟質頁であるため時として収納されたＣＤに 好ましくない変形を与える外力が加えられるおそれがあり、好ましくは雑誌への 綴込み後にＣＤを収納する必要がある。

【００１０】 他方、本考案の収納部付き板紙では、上述のように構成されているので、低コ ストで製造でき、ＣＤ収納後の雑誌への綴込みも可能である。 本考案の収納部付き板紙は、次のように製造できる。すなわち、所定サイズの 板紙の後に収納部が形成される部分に非接着剤例えばスクラッチニスを塗布して おき、該板紙の表面を例えばラミタック接着剤を塗布したプラスチックフィルム を通常のラミネート機で被覆する。該プラスチックフィルムの種類材質は、ポリ プロピレン、二軸延伸ポリプロピレン（ＯＰＰ）、ポリエステル（ＰＥＴ）、等 が使用でき、限定されない。

【００１１】

【考案の効果】

本考案の収納部付き板紙は、上述のように構成されているので公知のものより 製造コストが安く、また、雑誌への綴込みも容易である。また、収納部へ収納す る物品は、ＣＤに限られず、テレホンカード、切手類、ハガキ類その他薄片状の 小物品であれば、何でも収納でき、収納部の形状、大きさ箇数などは、自由に設 計できる。従って、雑誌綴込み用収納部付き板紙としては、従来のものに見られ ない優れた性能と経済性を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の収納部付き板紙の説明図である。

【図２】公知例１のＣＤ収納用板紙の説明図である。

【図３】公知例２のＣＤ収納頁の説明図である。

【符号の説明】

１ フィルム被覆板紙 ２ 開口部付き収納部 ３ ＣＤ収納部 ４ 窓付２枚貼り合わせ板紙 ５ 窓（開口部） ６ ＣＤ収納部 ７ 窓（裏面開口部） ８ 綴込み部分基部 ９ 表面フィルム部 １０ ＣＤ収納部 １１ 裏面不織布

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 雑誌綴込み用の板紙であって、その表面
   の全体がプラスチックフィルムで被覆接着され、該被覆
   された板紙表面の一以上の所定部分に予め接着防止剤が
   塗布された非接着部からなる収納部を有し、該収納部の
   フィルム部分の少なくとも１辺若しくは１端に開口部を
   有する雑誌綴込み用収納部付き板紙。
2. 【請求項２】 開口部の両端部を圧着若しくは熔着して
   なる請求項１に記載の収納部付き板紙。