JP3024247U - 地下コンクリート壁における漏水補修構造並びに止水部材 - Google Patents

地下コンクリート壁における漏水補修構造並びに止水部材

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JP3024247U JP1995011545U JP1154595U JP3024247U JP 3024247 U JP3024247 U JP 3024247U JP 1995011545 U JP1995011545 U JP 1995011545U JP 1154595 U JP1154595 U JP 1154595U JP 3024247 U JP3024247 U JP 3024247U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート壁体の斫る部分の断面積を小さ
くし、コンクリートの強度低下を最少に抑えると共に低
コストにして、従来よりも確実に止水することのできる
止水構造並びに止水部材を提供するにある 【解決手段】 地下コンクリート壁1に生じたひび割
れ、打継ぎ目などの僅かな空隙部2からの漏水を防止す
るために、この空隙部2に連通するコンクリート表面側
に縦方向に凹部3が斫り形成され、この凹部3内に凹部
3と対向する凹陥部を有する止水部材11が嵌合され、
この止水部材11の両側壁部12のそれぞれの外表面に
は縦方向に連続して延出する可撓性を有する複数の翼片
13が一体的に形成されるとともに各翼片13の外端部
は前記凹部3の内壁面に圧接され、凹部3の内壁面と止
水部材11の両側壁部並びに翼片13との間には止水剤
10が充填されてなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は地下構造物のコンクリート壁に生じたひび割れまたは打継ぎ目などか らの漏水の補修構造並びに止水部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記の補修構造としては、導水工法並びに注入止水工法による構造が主体とな っている。 この導水工法では、図3(a)に示すように、漏水の原因となっている地下コ ンクリート壁1にひび割れ、打継ぎ目などの僅かな空隙部2が形成されている場 合に、この空隙部2に連通するコンクリート壁1の表面側に、図3(b)に示す ように、縦方向に断面矩形の凹部3を斫り形成し、次いで、図3(c)に示すよ うに、この凹部3内に凹部と対向する凹陥部を有する止水部材としての止水樋4 を接着剤を介して密着嵌合し、この凹部と凹陥部との間に形成された縦方向の空 陥部を導水溝5とし、コンクリート壁体1の背面側から空隙部2を通って導水溝 5に至った漏水をコンクリート壁1の下方に予め設けられているトレンチ(図示 せず)に誘導し、そこから外部に排水するようにしている。
【0003】 一方、注入止水工法では、図4に示すように、上記同様な空隙部2に連通する コンクリート壁1の表面側に断面略V字状の縦溝6を斫り形成し、上記空隙部2 に届く注入パイプ7を適宜の間隔でコンクリート壁の表面側から挿入し、V字状 の縦溝内に急結モルタル8を充填するとともに注入パイプ7からも急結モルタル を加圧注入して上記空隙部2を閉塞するようにしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記の導水工法で採用された補修構造では、止水樋4は斫り形 成された凹部3内にその両側部が接着剤を介して固定されるだけであるから、導 水溝内の水圧に抵抗できるようにするために止水樋4と凹部の接着面積を大きく 取る必要性があり、止水樋4並びに凹部3の断面寸法は幅約100mm×深さ約 70mmと大きいものとなっている。
【0005】 従って、上記凹部3を形成するためのコンクリートの斫りよってコンクリート 壁体1の強度低下が大きいだけでなく、斫る部分が多いため作業時間がかかりま た比較的大きな止水樋4を必要とするためにコスト高となってしまうと言った問 題があった。
【0006】 他方、上記注入止水工法で採用された補修構造では、コンクリート壁1のV字 形に斫った部分6に直接急結モルタル8を充填して止水するため、前記同様に漏 水圧に抵抗するためにV字溝の断面寸法は幅約30mm×50mmと比較的大き くする必要があり、上記導水工法で採用された止水構造と同様な問題点があった 。
【0007】 従って、本考案の目的はコンクリート壁体の斫る部分の断面積を小さくし、コ ンクリートの強度低下を最少に抑えると共に低コストにして、従来よりも確実に 止水することのできる止水構造並びに止水部材を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案の止水構造によれば、地下コンクリート壁に 生じたひび割れ、打継ぎ目などの僅かな空隙部からの漏水を防止するために、該 空隙部に連通するコンクリート壁の表面側に縦方向に凹部が斫り形成され、該凹 部内に該凹部と対向する凹陥部を有する止水部材が嵌合され、該止水部材の両側 壁部のそれぞれの外表面には縦方向に連続して延出する可撓性を有する複数の翼 片が一体的に形成されるとともに該各翼片の外端部は該凹部の内壁面に圧接され 、該凹部の内壁面と該止水部材の両側壁部並びに該翼片との間には止水剤が充填 されてなるのである。
【0009】 上記構造、特に翼片を備えた止水部材を採用することによって止水部材が漏水 圧に効果的に対抗することができるので、コンクリートの斫部分の断面積を小さ くしてコンクリートの強度低下を最小限に止め、低コストにて充分な止水効果を 奏することができる。
【0010】 好ましくは、前記の漏水補修構造において、前記止水部材の両側壁部で前記翼 片よりコンクリート壁の表面側の部位には断面が実質的に円形の耐水性ゴム部材 が縦方向に連続して延出され、該耐水性ゴムが該両側壁部と前記凹部の内壁面と の間に圧縮されることで、これにより止水部材と前記凹部との間は翼片と止水剤 に加え耐水性ゴムにより密閉され止水性がより一層向上することになる。
【0011】 また、好ましくは、前記止水部材が前記凹部内に没入され、該コンクリート壁 の表面側より該止水部材側に凹んだ部分にはモルタルが充填され前記コンクリー ト壁の前記表面と面一に形成されることで、これにより止水性が更に向上するだ けでなくコンクリート壁体表面の美観も損なわれることがない。
【0012】 また、好ましくは、前記止水部材の前記両側壁部に形成された各翼片は該両側 壁部との結合部から前記コンクリート壁の前記表面側に向けて斜めに延出してな ることで、これにより止水部材が内部の漏水圧によってコンクリート壁体の表面 側に変位するのを阻止する強い抵抗体となるため、高い漏水圧に対しても有効に 止水効果を奏することができる。
【0013】 また、好ましくは、凹部の内奥面と前記止水部材の前記凹陥部との間に導水溝 を形成することで、これによって本考案を導水工法の好適な構造として適用する ことができる。
【0014】 また、好ましくは、前記止水部材の表面側から裏面側には縦方向に所定間隔を おいて複数個の小開口部が貫通形成されると共に該小開口部は詰め物によって閉 塞され、前記凹部の内奥面と前記止水部材の前記凹陥部との間に止水性樹脂が充 填されることで、これによって本考案を注入止水工法の好適な構造として適用す ることができる。
【0015】 好ましくは、前記止水剤を水膨脹ゴムとし、前記止水性樹脂を一液型親水性ポ リウレタン樹脂とし、また前記モルタルを弾性樹脂モルタルとすることで、上記 効果をより一層有効かつ確実なものとすることができる。
【0016】 また、本考案の止水部材は、地下コンクリート壁に生じたひび割れ、打継ぎ目 などの僅かな空隙部からの漏水を防止するために、該空隙部に連通するコンクリ ート表面側に縦方向に斫り形成された凹部に圧入嵌合される合成樹脂製の止水部 材であって、該止水部材は該凹部と対向する凹陥部を有し、該凹陥部を画成する 両側壁部のそれぞれの外表面には縦方向に連続して延出する可撓性を有する複数 の翼片が一体的に形成されている。
【0017】 このような本考案の止水部材により、上記止水構造を簡便に構成して優れた止 水効果を挙げることができる。
【0018】 また、好ましくは、上記止水部材の前記両側壁部に形成された前記各翼片を前 記両側壁部との結合部から前記凹陥部の開口側と反対側に向けて斜めに延出し、 また、前記両側壁部であって前記翼片より外表面側の部位に断面が実質的に円形 の耐水性ゴム部材を縦方向に取り付けることで、これにより上記止水構造の止水 効果をより一層向上させることができる。
【0019】
【考案の実施の形態】
以下に本考案の好適な実施の形態について添付の図1ならびに図2を参照にし て説明する。尚、従来例の図3および図4と同一部分については同一参照番号を 付して説明する。 図1は導水工法によって施工した本考案の漏水補修構造を示している。この導 水工法では、図1(a)に示すように、漏水の原因となっている地下コンクリー ト壁1にひび割れ、打継ぎ目などの僅かな空隙部2が形成されている場合に、こ の空隙部2と連通するコンクリート壁1の表面側に、縦方向に横断面矩形の凹部 3を斫り形成する点は、前記従来例と同じであるが、本考案では以下に述べる理 由から、凹部3の断面寸法を従来の幅約100mm×深さ約70mmよりも大幅 に減少して幅30mm×深さ30mmとすることができる。
【0020】 次いで、凹部の両内側面には水膨脹ゴム10を塗布し、ここに凹部3の開口側 から断面略U字状の止水部材11を圧入する。この止水部材11は塩化ビニール から形成され、断面寸法は幅32mm×深さ25mmでコンクリート壁1の高さ と同じ長さを有している。止水部材11の両側腕部(壁部)12の外側面にはそ れぞれ3枚の弾性変形可能な翼片13が一体的に形成され、各翼片13は腕部1 2との結合基部からコンクリート壁1の表面側に向けて傾斜して形成され、図1 (a)において左右の翼片13ー13の先端間の間隔は凹部3の両内側壁間の間 隔より若干(この実施例では2mm)大きく形成されている。
【0021】 また、止水部材11の両側腕部12であって、上記翼片13よりもコンクリー ト壁1の表面側の部位には断面半円状の縦溝が形成され、この各縦溝内には断面 が円形の耐水性ゴムよりなるパッキング材14が嵌合されている。このパッキン グ材14が止水部材11の両側腕部12に対して直角方向に突出する量は翼片1 3が腕部12から直角方向に突出する量とほぼ同じである。
【0022】 上記のような構成の止水部材11をコンクリート壁1の凹部内3に、図1(a )の矢印で示すように圧入すると、図1(b)に示すように、各翼片13の先端 部は凹部3の開口側に向けて若干傾きながら凹部3の内側壁面に圧着し、また断 面円形のパッキング材14も楕円形に変形されて凹部3の内側壁面に密着する。 そしてまた、この圧入時に凹部3の両内側壁面に塗布されていた水膨脹ゴム10 は凹部3の両内側壁面と止水部材11の両側腕部12並びに翼片13との間に充 填されるようになる。尚、この充填を容易ならしめるため、水膨脹ゴム10を凹 部3の内側壁面だけでなく止水部材11の両側腕部12の外表面に塗布しておい てもよい。
【0023】 上記の圧入によって、止水部材11はコンクリート壁の凹部3内に没入される ので、図1(c)に示すように、凹部3の表面側より止水部材11側に凹んだ部 分にはモルタル16が充填されコンクリート壁1の表面と面一に形成され漏水補 修構造が完成する。
【0024】 このようにして、コンクリート壁1の凹部3の内奥面とU字形止水部材11の 内面との間には導水溝15が形成され、コンクリート壁1のひび割れなどの空隙 部2を通って漏水してきた水はこの導水溝15に入り、ここからコンクリート壁 1の下方に予め配設された図示を省略したトレンチを通ってコンクリート壁1の 外部に排出されるようになる。
【0025】 次に、図2を参照にして本考案を注入止水工法に適用した場合の漏水補修構造 について説明する。 この注入止水工法において使用する止水部材11は導水工法の場合に使用する ものと同様のものであるが、この実施形態では止水部材11の両側腕部12ー1 2間の基板部に所定の間隔をおいて表面側から背面側へ貫通する透孔20を穿設 している点で相違している。そして更に、この実施形態ではこの各透孔20にこ れを挾んで両側から、図2(a)に示すように、2つに分割した内側注入パイプ 21aと外側注入パイプ21bとを嵌合する。
【0026】 内側注入パイプ21aは透孔20と同じ外径を有しこの透孔20内に密嵌され るようになっている。このパイプ21aの内部にはその内径より外径が若干小さ な球状の逆止弁22が配設され、この逆止弁は外側注入パイプ21bを組み付け た時にバネ23によって外側注入パイプ21bの方へ付勢されるようになってい る。内側注入パイプ21aの外端部と球状逆止弁22の部位間は他の部分よりも 肉薄に形成され、ここに、図2(b)に示すように、外側注入パイプ21bが嵌 合されるようになっている。外側注入パイプ21bの内径は内側注入パイプ21 aの内径よりも若干小さく形成され、外側注入パイプを内側注入パイプの肉薄部 に組み付けた時に、外側注入パイプ21bの内側開口端部が逆止弁22によって 密閉されるとともにバネ23が逆止弁を外側注入パイプ21bの内側開口端部に 押しつけるようになっている。
【0027】 上記のように止水部材11に内側注入パイプと外側注入パイプとを組み付ける 作業と相前後して或いはこれと並行して、漏水が生じているコンクリート壁1の 表面側に、前記実施形態の場合と同様に断面矩形の凹部3を斫って形成し、その 内側両側面に水膨脹ゴム10を塗布する。
【0028】 次いで、この凹部3内に、図2(c)に示すように、前記のように内側・外側 注入パイプ21a・21bを組み付けた止水部材11をその開口側から矢印で示 すように圧入し、図2(d)の状態を得る。この状態ではコンクリート壁1の凹 部3の奥面と止水剤11の凹陥部との間に密閉された空洞部24が形成されてい る。そして、この状態から、矢印で示すように、止水性樹脂25として一液型親 水性ポリウレタン樹脂を圧送すると、その圧力によって球状逆止弁22がバネ2 3を圧縮して内方へ移動し、止水性樹脂24は球状逆止弁22と内側注入パイプ 21aとの間の間隙を通って内側注入パイプの側部に形成した開口26及び内端 部開口を通ってコンクリート壁1の凹部3の奥面と止水剤11凹陥部との間の空 洞部24に入りこの空洞部を充満すると共にコンクリート壁1に形成されたひび 割れ等の空隙部2に入って固結し漏水を止める。上記止水性樹脂25の注入を遮 断すると逆止弁22がバネ23の働きによって元の状態の復帰して外側注入パイ プ21bの端部を閉塞し、止水性樹脂25が外部へ流出するのを防止する。
【0029】 その後、図2(e)に示すように、凹部3のコンクリート壁表面側より止水部 材11側に凹んだ部分にはモルタル16が充填されコンクリート壁1の表面と面 一に形成されて漏水補修構造が完成する。
【0030】 尚、上記実施例では止水部材の透孔20にその両側から内側注入パイプ21a と外側注入パイプ21bとを嵌合するようにしたが、この注入パイプは1本とす ることができることは詳述するまでもないことである。
【0031】
【考案の効果】
以上のように、本考案の止水構造によれば、地下コンクリート壁に生じたひび 割れ、打継ぎ目などの僅かな空隙部からの漏水を防止するために、該空隙部に連 通するコンクリート壁の表面側に縦方向に凹部が斫り形成され、該凹部内に該凹 部と対向する凹陥部を有する止水部材が嵌合され、該止水部材の両側壁部のそれ ぞれの外表面には縦方向に連続して延出する可撓性を有する複数の翼片が一体的 に形成されるとともに該各翼片の外端部は該凹部の内壁面に圧接され、該凹部の 内壁面と該止水部材の両側壁部並びに該翼片との間には止水剤が充填されてなる ので、止水部材が漏水圧に効果的に対抗することができ、コンクリートの斫部分 の断面積を小さくしてコンクリートの強度低下を最小限に止め、低コストにて充 分な止水効果を奏することができる。
【0032】 また、前記の漏水補修構造において、前記止水部材の両側壁部で前記翼片より コンクリート壁の表面側の部位に断面が実質的に円形の耐水性ゴム部材が縦方向 に連続して延出されてなる場合には、該耐水性ゴムが該両側壁部と前記凹部の内 壁面との間に圧縮されることにより止水部材と前記凹部との間は翼片と止水剤に 加え耐水性ゴムにより密閉され止水性がより一層向上することになる。
【0033】 また、前記止水部材が前記凹部内に没入され、該コンクリート壁の表面側より 該止水部材側に凹んだ部分にはモルタルが充填され前記コンクリート壁の前記表 面と面一に形成される場合には、これにより止水性が更に向上するだけでなくコ ンクリート壁体表面の美観も損なわれることがない。
【0034】 また、前記止水部材の前記両側壁部に形成された各翼片が該両側壁部との結合 部から前記コンクリート壁の前記表面側に向けて斜めに延出してなる場合には、 止水部材が内部の漏水圧によってコンクリート壁体の表面側に変位するのを阻止 して高い漏水圧に対しても有効に止水効果を奏することができる。
【0035】 また、前記凹部の内奥面と前記止水部材の前記凹陥部との間に導水溝を形成す る場合には、本考案を導水工法の好適な構造として適用することができる。
【0036】 また、前記止水部材の表面側から背面側に縦方向に所定間隔をおいて複数個の 小開口部が貫通形成されると共に該小開口部は詰め物によって閉塞され、前記凹 部の内奥面と前記止水部材の前記凹陥部との間に止水性樹脂が充填されてなる場 合には、これによって本考案を注入止水工法の好適な構造として適用することが できる。
【0037】 また、前記止水剤を水膨脹ゴムとし、前記止水性樹脂を一液型親水性ポリウレ タン樹脂とし、また前記モルタルを弾性樹脂モルタルとすることによって、上記 の効果をより一層有効かつ確実なものとすることができる。
【0038】 また、本考案では地下コンクリート壁に生じたひび割れ、打継ぎ目などの僅か な空隙部からの漏水を防止するために、該空隙部に連通するコンクリート表面側 に縦方向に斫り形成された凹部に圧入嵌合される合成樹脂製の止水部材として、 この止水部材が該凹部と対向する凹陥部を有し、該凹陥部を画成する両側壁部の それぞれの外表面に縦方向に連続して延出する可撓性を有する複数の翼片を一体 的に形成してなるので、上記止水構造を簡便に構成して優れた止水効果を挙げる ことができる。
【0039】 また、上記止水部材の前記両側壁部に形成された前記各翼片を前記両側壁部と の結合部から前記凹陥部の開口側と反対側に向けて斜めに延出し、また、前記両 側壁部であって前記翼片より外表面側の部位に断面が実質的に円形の耐水性ゴム 部材を縦方向に取り付けた場合には、上記止水構造の止水効果をより一層向上さ せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の漏水補修構造を導水工法で構成する例
を示す工程説明図。
【図2】本考案の漏水補修構造を注入止水工法で構成す
る例を示す工程説明図。
【図3】従来の導水工法を示す工程説明図。
【図4】従来の注入止水工法を示す工程説明図。
【符号の説明】
1 コンクリート壁 2 空隙部 3 凹部 10 水膨脹ゴム 11 止水部材 13 翼片 14 パッキング材 15 導水溝 20 透孔 24 空洞部 25 止水性樹脂

Claims (12)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下コンクリート壁に生じたひび割れ、
    打継ぎ目などの僅かな空隙部からの漏水を防止するため
    に、該空隙部に連通するコンクリート壁表面側に縦方向
    に凹部が斫り形成され、該凹部内に該凹部と対向する凹
    陥部を有する止水部材が嵌合され、該止水部材の両側壁
    部のそれぞれの外表面には縦方向に連続して延出する可
    撓性を有する複数の翼片が一体的に形成されるとともに
    該各翼片の外端部は該凹部の内壁面に圧接され、該凹部
    の内壁面と該止水部材の両側壁部並びに該翼片との間に
    は止水剤が充填されてなることを特徴とする漏水補修構
    造。
  2. 【請求項2】 前記止水部材の前記両側壁部で前記翼片
    より前記コンクリート壁の表面側の部位には断面が実質
    的に円形の耐水性ゴム部材が縦方向に連続して延出さ
    れ、該耐水性ゴムが該両側壁部と前記凹部の内壁面との
    間に圧縮されてなることを特徴とする請求項1記載の漏
    水補修構造。
  3. 【請求項3】 前記止水部材は前記凹部内に没入され、
    該コンクリート壁の表面側より該止水部材側に凹んだ部
    分にはモルタルが充填され前記コンクリート壁の前記表
    面と面一に形成されてなることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の漏水補修構造。
  4. 【請求項4】 前記止水部材の前記両側壁部に形成され
    た各翼片は該両側壁部との結合部から前記コンクリート
    壁の前記表面側に向けて斜めに延出してなることを特徴
    とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の漏水補修構
    造。
  5. 【請求項5】 前記コンクリート壁の前記凹部の内奥面
    と前記止水部材の前記凹陥部との間に導水溝が形成され
    てなることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に
    記載の漏水補修構造。
  6. 【請求項6】 前記止水部材の表面側から裏面側には縦
    方向に所定間隔をおいて複数個の小開口部が貫通形成さ
    れると共に該小開口部は詰め物によって閉塞され、前記
    コンクリート壁の前記凹部の内奥面と前記止水部材の前
    記凹陥部との間に止水性樹脂が充填されてなることを特
    徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の漏水補修
    構造。
  7. 【請求項7】 前記止水剤が水膨脹ゴムであることを特
    徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の漏水補修
    構造。
  8. 【請求項8】 前記止水性樹脂が一液型親水性ポリウレ
    タン樹脂からなることを特徴とする請求項6記載の漏水
    補修構造。
  9. 【請求項9】 前記モルタルが弾性樹脂モルタルである
    ことを特徴とする請求項3記載の漏水補修構造。
  10. 【請求項10】 地下コンクリート壁に生じたひび割
    れ、打継ぎ目などの僅かな空隙部からの漏水を防止する
    ために、該空隙部に連通するコンクリート表面側に縦方
    向に斫り形成された凹部に圧入嵌合される合成樹脂製の
    止水部材であって、該止水部材は該凹部と対向する凹陥
    部を有し、該凹陥部を画成する両側壁部のそれぞれの外
    表面には縦方向に連続して延出する可撓性を有する複数
    の翼片が一体的に形成されてなることを特徴とする止水
    部材。
  11. 【請求項11】 前記両側壁部に形成された前記各翼片
    は前記両側壁部との結合部から前記凹陥部の開口側と反
    対側に向けて斜めに延出してなることを特徴とする請求
    項10記載の止水部材。
  12. 【請求項12】 前記両側壁部であって前記翼片より外
    表面側の部位には断面が実質的に円形の耐水性ゴム部材
    が縦方向に取り付けられてなることを特徴とする請求項
    10または11記載の止水部材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012241447A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Hayakawa Rubber Co Ltd マンホール改修用止水部材及びマンホール改修工法
CN111636378A (zh) * 2020-06-04 2020-09-08 大连理工大学 一种防止混凝土坝永久缝漏水的新型止水结构

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