JP3023897U - バケット形自動車用マット - Google Patents

バケット形自動車用マット

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JP3023897U JP1995011081U JP1108195U JP3023897U JP 3023897 U JP3023897 U JP 3023897U JP 1995011081 U JP1995011081 U JP 1995011081U JP 1108195 U JP1108195 U JP 1108195U JP 3023897 U JP3023897 U JP 3023897U
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功夫 藤本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の溶着接合法を改良することにより、カ
ーペットをゴム成形品に強固に接着することができ、か
つ、作業性とコスト性に優れたバケット形自動車用マッ
トを提供することにある。 【解決手段】 未加硫ゴムシートをバケット形に加硫成
形してなるゴム成形品2と、ゴム成形品2の底面2aの
面積と実質的に等しい面積をもつカーペット3とを、熱
溶融シート層4を介する溶着接合によって一体形成して
なり、前記溶着接合にて、熱溶融シート層4を溶融させ
る熱源は、ゴム成形品2に残存する加硫熱であることを
特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、自動車の室内で足元に置敷して用いられるバケット形自動車用マッ トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用室内で足元に置敷して用いられるマットとして、従来は平面形のマッ トが多く用いられていたが、砂、泥、塵埃等が床面にこぼれ落ちるのを防止する ため、最近では、浅底の底面部を有する立体形の、いわゆるバケット形の自動車 用マットが用いられるようになりつつある。
【0003】 従来のバケット形自動車用マットを製造する最も一般的な方法としては、熱可 塑性シートと、この上に積層したカーペットとからなる成形用材料を用い、この 熱可塑性シート面を予熱して可塑性を付与した後に、雌型と雄型とを用いて、成 形用材料をバケット形に成形する圧縮成形法と、吸引路を設けた雌型とマット周 縁押え装置とを用い、この周縁をマット周縁押え装置により圧縮した状態で、成 形用材料と雌型で形成するキャビティ内の空気を、吸引路を通じて吸引排出せし めることにより、成形用材料を凹所に密着させてバケット形に成形する真空成形 法とがある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
バケット形自動車用マットにおいては、コストの点から、カーペットをマット の底面にのみ配置することが好ましいが、上記圧縮成形法又は真空成形法で前記 マットを製造する場合、カーペットは、バケット形の底面だけでなく、バケット 形の全面にわたって配置せざるをえないという問題があった。 また、マットの全面が、カーペットと熱可塑性シートとの積層物であり、その 周縁部分は、通常、オーバロックミシンで飾り縫いしてあることが多く、この飾 り縫いは、バケット形の周縁部分が波形形状に型崩れしやすいという問題と、そ の形状によって差があるが、積層物であるため厚みが厚く柔軟性、弾性が劣るた め、このマットを運転席で使用する場合には、アクセル、ブレーキ等のペダル操 作を邪魔することがあるという問題点もあった。
【0005】 一方、バケット形自動車用マットを製造する他の方法としては、未加硫ゴムシ ートをバケット形に加硫成形してなるゴム成形品の底面に、バフ掛けした後、又 はバフ掛けし、さらに接着力の向上のためプライマー塗布を行った後、接着剤を 刷毛等によって塗布し乾燥させ、また、カーペットの裏面にも同様に接着剤を塗 布・乾燥させ、これらの接着剤を塗布した接着面同士を重ね、圧着して積層接着 する方法がある。
【0006】 しかし、この方法の場合、ゴム成形品の底面への接着剤の塗布を、カーペット の寸法に正確に合わせて行わなければならないことや、ゴム成形品の底面とカー ペットの裏面の両方に接着剤を塗布・乾燥させ、これらを重ね合わせて圧着する 等の多くの工程を経なけれならないことによって作業性が悪化するという問題が あった。 また、カーペットの裏面に塗布した接着剤の多くは、カーペットの起毛中に浸 透して裏面に薄い乾燥塗膜しか得られず、カーペット裏面の接着剤層に凹凸が生 じ、この凸部分でしか接着することができずに十分な接着強度を得ることができ なかった。加えて、有機溶剤の使用は、環境汚染や労働安全衛生上の点から好ま しくなかった。
【0007】 さらに、バケット形自動車用マットを製造する他の方法としては、バケット形 ゴム成形品を加硫成形した後、冷却して保管し、次いで熱溶融シート層を裏打ち したカーペットの熱溶融シート層を、赤外線照射等により加熱して軟化させ、ま たは溶融させて活性化して、ゴム成形品の底面に積層接着せしめる溶着接合法が ある。
【0008】 しかし、この溶着接合法は、加熱等の工程が必要なため工数が増えるという問 題点と、ゴムを加硫し冷却し保管すると、配合ゴム薬剤の一部がゴム表面にブル ームして接着を阻害するという問題点と、熱溶融シート層は非常に薄い(0.2 mm程度)ので熱容量が小さく、この熱溶融シート層を、厚みのある熱容量の大き いゴム成形品上に接触させると、直ちに熱を奪われて融着不足となり十分な接着 強度力が得られないという問題点とがあった。
【0009】 そこで、本考案の目的は、従来の溶着接合法を改良することにより、カーペッ トをゴム成形品に強固に接着することができ、かつ、作業性とコスト性に優れた バケット形自動車用マットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本考案のバケット形自動車用マットは、未加硫ゴム シートをバケット形に加硫成形してなるゴム成形品と、ゴム成形品の底面の面積 と実質的に等しい面積をもつカーペットとを、熱溶融シート層を介する溶着接合 によって一体形成してなり、前記溶着接合にて、熱溶融シート層を溶融させる熱 源は、ゴム成形品に残存する加硫熱であることを特徴とする。 また、前記溶着接合の圧着状態で、ゴム成形品の底面を外部から冷却してなる ことが、接合強度を高める上で好ましい。
【0011】
【考案の実施の形態】
図1は、本考案に従う代表的なバケット形自動車用マットを斜め上方から眺め たものであり、図2は、図1のA−A線で切断したときのマットの断面を示した ものであり、図中1はマット、2はゴム成形品、3はカーペット、4は熱溶融シ ート層である。
【0012】 図1に示すマット1は、未加硫ゴムシートをバケット形に加硫成形してなるゴ ム成形品2と、ゴム成形品2の底面2aの面積と実質的に等しい面積をもつカー ペット3とを、熱溶融シート層4を介する溶着接合によって一体形成したもので ある。
【0013】 ゴム成形品2に用いるゴムには、天然ゴム、各種合成ゴム、再生ゴム等を、単 独またはブレンドした原料ゴムに、加硫剤、加硫促進剤、補強剤、充填剤、軟化 剤その他の各種ゴム用薬剤等を、マットに要求される性能や熱溶融シート層との 接着性等を考慮して、適正に配合したゴムコンパウンドを用いる。
【0014】 カーペット3には、天然繊維、合成繊維等よりなる各種のカーペットを用いる ことが好ましい。
【0015】 熱溶融シート層4には、熱可塑エラスマー、熱可塑性合成樹脂またはゴム類を 単独またはブレンドしたもの或いはこれに官能性モノマーをグラフト重合せしめ たもの等の中から、加硫ゴムであるゴム成形品2との接着強度を考慮して、適宜 選択することが好ましく、また上記接着強度をより一層向上させる必要がある場 合には、さらにフェノール変性樹脂、石油樹脂やその他の薬剤を混合することが 好ましい。 なお、この熱溶融シート層4は、カーペット3の裏面に予め積層した状態(又 は裏打ちした状態)で使用するのが好ましいが、カーペット3とは分離した状態 で使用してもよく、特に限定はしない。
【0016】 熱溶融シート層4をカーペット3の裏面に予め積層する方法としては、熱溶融 シート層4をTダイ押出機を用いて薄く積層せしめるか、または予め薄いフイル ム状に圧延しておいたものを加熱しながらカーペット3裏面に軽く積層せしめる ことが好ましい。
【0017】 次に、本考案に従うバケット形自動車用マットの製造方法の一例を述べる。 まず、バケット形のゴム成形品2を加硫成形によって製造する。このゴム成形 品2は、矩形の底面2aと、この底面2aの周縁から上方に延びる側壁2bと、 この側壁の周縁から底面とほぼ平行に延びる周縁部2cと、周縁部2cを補強し た周縁補強部2dとで構成されている。 なお、図2では、ゴム成形品2の底面2aに、マットが所定の位置からずれな いようにするための複数の突起2eを設けてある。 ゴム成形品2の加硫成形は、適正に配合したゴムコンパウンドからなる未加硫 ゴムを、加硫金型内にセットし、140〜170℃にして、加硫プレス機、また はゴム射出成形機によって行う。
【0018】 次いで、加硫成形されたゴム成形品2を加硫金型より取り出し、このゴム成形 品2の底面上に、熱溶融シート層4を裏打ちしたカーペット3を配置した後、こ れらを圧着装置上に速やかに移してカーペット3の表面より圧着することによっ て、カーペット3とゴム成形品2とを溶着接合し、これによって本考案のバケッ ト形自動車用マット1を製造することができる。
【0019】 尚、前記溶着接合において、熱溶融シート層4を溶融させる熱源は、ゴム成形 品2中に残存する加硫熱のみであるので、圧着する際のゴム成形品2の底面の温 度が、熱溶融シート層4を溶融させる温度、好ましくは120 ℃以上の温度である ことが必要であり、そのため、加硫成形後、速やかに、好ましくは30〜90秒以内 に、ゴム成形品2の底面上に前記カーペット3を配置して圧着することが必要で ある。 加えて、前記溶着接合の圧着状態で、ゴム成形品の底面を外部から冷却するこ とによって、溶融した熱溶融シート層の凝集力を高めて、接合強度を一層高める ことができる。 この冷却は、例えば冷却機能をもつ圧着装置で行うことが好ましい。
【0020】 上述したところは、本考案の実施例の一部を示したにすぎず、請求の範囲にお いて、種々の変更を加えることができる。
【0021】
【考案の効果】
本考案品は、加硫直後のゴム成形品に残存する加硫熱を利用して、熱溶融シー ト層を溶融させてカーペットをゴム成形品に接着するため、熱溶融シート層を溶 融させるための加熱装置を必要とせず、形成工程が短く工程管理が容易であり、 従来の溶着接合法に比べて作業性が大幅に向上する。
【0022】 また、本考案品は、高価なカーペットを、ゴム成形品の底面のみに配置するこ とができるので、コスト性にも優れている。 例えば、従来の圧縮成形法又は真空成形法でマットを製造する場合、マット必 要面積が50cm×65cmとすると、成形時の周縁の押さえ代を考慮して60cm× 75cmのカーペットを必要とするが、本考案品は、ゴム成形品のバケット底部の みにカーペットを用いるために、裁断代を含めた必要カーペット面積は45×5 5cmでよい。
【0023】 さらに、本考案品は、ゴム成形品を加硫後冷却せずに直ちに溶着接合に供する ので、接合直前のゴム成形品の接合面は、高温で清浄な状態にあり、また、厚み のある熱容量の大きいゴム成形品自体が加硫熱を帯びているため、強固に接着す ることができ、またゴム成形品からカーペット裏面が浮き上ることもない。 加えて、溶着接合の圧着状態で、ゴム成形品の底面を外部から冷却することに より、一層強固な接合強度が得られる。
【0024】 さらにまた、マットの周縁部分は、従来の圧縮成形法又は真空成形法では、積 層物で形成するので厚くなるが、本考案品では、ゴム成形品のみで形成すること ができるので薄くすることができ、柔軟で弾力性の優れたマットの周縁部分にす ることができるので、車室内での置敷安定性がよく、特に運転席のアクセル、ブ レーキ等のペタルの下部での置敷安定性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に従う代表的なバケット形自動車用マッ
ト1を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線上の断面図である。
【符号の説明】
1 マット 2 ゴム成形品 2a ゴム成形品の底面 2b 側壁 2c 周縁部 2d 周縁補強部 2e 突起 3 カーペット 4 熱溶融シート層

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未加硫ゴムシートをバケット形に加硫成
    形してなるゴム成形品と、ゴム成形品の底面の面積と実
    質的に等しい面積をもつカーペットとを、熱溶融シート
    層を介する溶着接合によって一体形成してなり、 前記溶着接合にて、熱溶融シート層を溶融させる熱源
    は、ゴム成形品に残存する加硫熱であることを特徴とす
    るバケット形自動車用マット。
  2. 【請求項2】 前記溶着接合の圧着状態で、ゴム成形品
    の底面を外部から冷却してなることを特徴とする請求項
    1に記載のバケット形自動車用マット。
JP1995011081U 1995-10-19 1995-10-19 バケット形自動車用マット Expired - Lifetime JP3023897U (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06136144A (ja) * 1992-10-23 1994-05-17 Yokohama Rubber Co Ltd:The エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム複合体の接着方法
JPH07137568A (ja) * 1993-11-18 1995-05-30 Daiwa:Kk バケットマット
JPH07205704A (ja) * 1994-01-21 1995-08-08 Ikeda Bussan Co Ltd 成形カーペット

Patent Citations (3)

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