JP3023715U - 軟水化装置を装填したシャワー装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 家庭用軟水化装置を装填したコンパクトなシ
ャワー装置の実現を図る。 【解決手段】 給水ホース１の一端に接続した継手部材
２に、把手部３およびシャワーノズル８を連結してなる
シャワー装置において、前記把手部３に原水を軟水化す
るイオン交換樹脂を配設した軟水用カートリッジ４を用
いて兼用させたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、水道水を容易に軟水化する、例えば家庭用に好適な軟水化装置を 装填したシャワー装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、水道水を軟水化して飲料水や風呂水等を得る装置として、小型の家庭用 軟水器が知られている。この家庭用軟水器は、例えば図６に示すように、塩水タ ンクとイオン交換樹脂を充填した樹脂筒からなり、この樹脂筒の上部に載設した コントロールバルブを操作して、（１）通水工程，（２）逆洗工程，（３）塩水 再生工程，（４）水洗工程および（５）補水工程の５サイクルで制御している。

【０００３】 しかしながら、従来の家庭用軟水器は、家庭用としては比較的大型のものが多 く、また外部配管工事を必要とするため高価であり、一般家庭用としては適用さ れにくいものとなっている。ところが、近時、軟水を用いての入浴，洗髪は、美 容的にも効果があるといわれており、コンパクトで安価な家庭用軟水化装置が要 望されている。

【０００４】 一方、シャワー装置における把手部は、握り易さ等の点から、ある程度の太さ と比較的剛性のあるものとして実現されており、いわゆるグリップとしての機能 を果たしている。しかし、比較的太く，剛性のある把手部は、グリップとして機 能しているのみで、他の機能も共有する点における活用度が低いものであった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、前記問題点に鑑み、構造が簡単な軟水化装置を装填したシャワー 装置を提供し、さらに多機能を兼ね備えたコンパクトなシャワー装置の実現を図 るものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、前記課題を解決するためになされたものであって、給水ホースの 一端に接続した継手部材に、把手部およびシャワーノズルを連結してなるシャワ ー装置において、前記把手部に原水を軟水化するイオン交換樹脂を配設した軟水 用カートリッジを用いて兼用させたことを特徴としている。

【０００７】

【考案の実施の形態】

つぎに、この考案の実施の形態について説明する。この考案は、シャワー装置 の把手部を軟水用カートリッジをもって構成するのとして実現されている。これ により、給水ホースから供給された原水は、把手部を構成する軟水用カートリッ ジ内に装填したイオン交換樹脂の作用により軟水となり、シャワーノズルを介し て流出する。

【０００８】 軟水用カートリッジは、基本的に二重筒構造により構成されたものであり、内 筒内と外筒内を連通させたものとしている。そして、外筒内にイオン交換樹脂を 充填したパッケージを挿入し、原水を内筒側から外筒側へ流通させ、この流通過 程において軟水処理する構成としている。また、内筒内に前記パッケージを挿入 し、原水を外筒側から内筒側へ流通させ、この流通過程において軟水処理する構 成としても実現できる。

【０００９】

【実施例】

以下、この考案の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図１は、こ の考案の一実施例を示すシャワー装置の構成を分解して示す斜視図である。図１ において、符号１は給水ホース、符号２は前記給水ホース１の一端に接続した継 手部材で、この継手部材２に把手部３の一端を接続し、把手部３の他端にシャワ ーノズル８を装着した構成となっている。

【００１０】 前記把手部３は、軟水用カートリッジ４を用いて兼用している。図２は、前記 軟水用カートリッジ４の第一実施例を示す概略説明図であり、図３は、図２のＩ ＩＩ−ＩＩＩ線の断面説明図である。軟水用カートリッジ４は、合成樹脂製のカ ートリッジ本体５と同じく合成樹脂製の蓋部材６から構成している。前記カート リッジ本体５は、図２に示すように、基本的に長手方向の両側を閉鎖した内筒５ ｆと外筒５ｇとをもって形成した二重筒構造により構成しており、円筒体の一側 にその円筒中心部に原水入口５ａを形成し、この原水入口５ａと内筒５ｆとを連 通させ、内筒５ｆ内を通水路５ｂとしている。この通水路５ｂと内外両筒５ｆ， ５ｇとの間に形成された空間部５ｃとは、内筒５ｆに穿設した複数の連通孔５ｄ を介して連通している。そして、円筒体の他側には、前記空間部５ｃと外部とを 連通する複数の開口部５ｅが設けられている。この各開口部５ｅは、同一円周上 にほぼ等間隔をもって形成されている。したがって、前記原水入口５ａから流入 した原水は、前記通水路５ｂから前記各連通孔５ｄを通って前記空間部５ｃに流 入し、ここから前記各開口部５ｅを通って流出することになる。

【００１１】 前記空間部５ｃ内には、図２および図３に示すように、イオン交換樹脂を充填 した棒状のパッケージ７が前記各開口部５ｅを介して複数本（この実施例では６ 本）挿入されている。そして、軟水出口６ａを備えた前記蓋部材６を、前記カー トリッジ本体５の外周壁，すなわち円筒体の他側における外筒５ｇの外周壁に適 宜の手段（例えばねじ）で封着している。

【００１２】 前記パッケージ７は、例えば不織布または網目状繊維等を用いて、前記各開口 部５ｅを介して前記空間部５ｃ内に挿入できる所定寸法の筒状に成形し、この筒 状内に粒状に成型したイオン交換樹脂を充填し、棒状に成形したものである。

【００１３】 さて、前記把手部３を構成する前記軟水用カートリッジ４の第一実施例におい ては、一般家庭内に設置してある前記給水ホース１の一端に接続した前記継手部 材２に適宜の手段で軟水用カートリッジ４の原水入口５ａを接続し、また軟水出 口６ａに適宜の手段で前記シャワーノズル８を接続してシャワー装置となし、前 記給水ホース１から原水を供給すれば、原水はカートリッジ本体５の原水入口５ ａ，通水路５ｂおよび複数の連通孔５ｄを通って空間部５ｃ内に流入し、この空 間部５ｃ内において前記各パッケージ７内に充填されたイオン交換樹脂内を流通 し、この流通中にイオン交換樹脂の作用により軟水となり、この軟水が前記軟水 出口６ａおよびシャワーノズル８を介して軟水が供給される。

【００１４】 そして、前記パッケージ７内に充填されたイオン交換樹脂の再生は、前記軟水 用カートリッジ４の両側の継手部材２およびシャワーノズル８を取りはずし、予 め準備した飽和塩水を入れた容器（例えばバケツ等）内に所定時間浸漬すること により再生することができる。また、前記カートリッジ本体４から前記各パッケ ージ７を取り出し、前記容器内に浸漬することも実施に応じて好適である。

【００１５】 つぎに、前記軟水用カートリッジ４の第一実施例にかわる実施例を図面に基づ いて詳細に説明する。尚、前記第一実施例と同一部材には同一符号を付し、重複 する説明は省略する。図４は、軟水用カートリッジ４の第二実施例の構成を示す 概略説明図であり、図５は、図４のＶ−Ｖ線の断面説明図である。軟水用カート リッジ４は、合成樹脂製のカートリッジ本体５と同じく合成樹脂製の蓋部材６か ら構成している。前記カートリッジ本体５は、図４に示すように、前記第一実施 例と同様、基本的に長手方向の両側を閉鎖した内筒５ｆと外筒５ｇとをもって形 成した二重筒構造により構成しており、円筒体の一側には、その円筒中心部に原 水入口５ａが形成されている。さて、この第二実施例においては、前記内筒５ｆ は、その一側，すなわち前記原水入口５ａ側が、前記外筒５ｇより短いものとし て構成されており、前記外筒５ｇとの間に前記原水入口５ａと連通する通水路５ ｂが形成されている。したがって、この通水路５ｂは、円筒体の他側まで延在し ている構成で、前記第一実施例における内外両筒５ｆ，５ｇ間に形成された空間 部５ｃが通水路５ｂとなっている。すなわち、この第二実施例においては、通水 路５ｂが前記内筒５ｆの外側に形成されている。そして、この通水路５ｂと前記 内筒５ｆの内側に形成された空間部５ｃとは、前記内筒５ｆに穿設した複数の連 通孔５ｄを介して連通している。さらに、前記内筒５ｆの他側には、前記空間部 ５ｃが外部へ開口する開口部５ｅが形成されている。この開口部５ｅは、前記空 間部５ｃの直径，すなわち前記内筒５ｆの内径と同径となっている。したがって 、前記原水入口５ａから流入した原水は、前記通水路５ｂから前記各連通孔５ｄ を通って前記空間部５ｃ内に流入し、ここから前記開口部５ｅを通って流出する ことになる。

【００１６】 前記空間部５ｃ内に、図４および図５に示すように、イオン交換樹脂を充填し た筒状のパッケージ７を挿入している。そして、このパッケージ７の抜け止め部 材として前記蓋部材６を適用している。前記蓋部材６は、軟水出口６ａを備えて おり、前記カートリッジ本体５の外周壁，すなわち円筒体の他側における外筒５ ｇの外周壁に適宜の手段（例えばねじ）で封着されている。

【００１７】 前記パッケージ７は、例えば不織布また網目状繊維等を用いて、前記空間部５ ｃ内に挿入できる所定寸法の筒状に成形し、この筒状内に粒状に成形したイオン 交換樹脂を充填し、棒状に成形したものである。尚、この第二実施例における作 用は、前述した第一実施例と同様であるので説明を省略する。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、給水ホースの一端に接続した継手部 材に、把手部およびシャワーノズルを連結してなるシャワー装置において、前記 把手部に原水を軟水化するイオン交換樹脂を配設した軟水用カートリッジを用い て兼用させたので、前記給水ホースから水を供給することにより容易に軟水を得 ることができる。したがって、家庭用軟水化装置としては、コンパクトで安価な シャワー装置を実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示すシャワー装置の構成
を分解して示す斜視図である。

【図２】図１の把手部に用いた軟水用カートリッジの第
一実施例の構成を示す概略説明図である。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線の断面説明図である。

【図４】軟水用カートリッジの第二実施例を示す概略説
明図である。

【図５】図４のＶ−Ｖ線の断面説明図である。

【図６】従来の軟水器の概略説明図である。

【符号の説明】

１ 給水ホース ２ 継手部材 ３ 把手部 ４ 軟水用カートリッジ ８ シャワーノズル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 米田 剛 愛媛県松山市堀江町７番地 三浦工業株式 会社 内 (72)考案者 小原 重人 愛媛県松山市堀江町７番地 三浦工業株式 会社 内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 給水ホース１の一端に接続した継手部材
   ２に、把手部３およびシャワーノズル８を連結してなる
   シャワー装置において、前記把手部３に原水を軟水化す
   るイオン交換樹脂を配設した軟水用カートリッジ４を用
   いて兼用させたことを特徴とする軟水化装置を装填した
   シャワー装置。