JP3023453B2 - 車輌用タイヤのスパイクピン及び車輌用タイヤ - Google Patents
車輌用タイヤのスパイクピン及び車輌用タイヤInfo
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- JP3023453B2 JP3023453B2 JP2274240A JP27424090A JP3023453B2 JP 3023453 B2 JP3023453 B2 JP 3023453B2 JP 2274240 A JP2274240 A JP 2274240A JP 27424090 A JP27424090 A JP 27424090A JP 3023453 B2 JP3023453 B2 JP 3023453B2
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車輌が氷雪上でスリップするのを防止する
ための車輌用タイヤのスパイクピン及び車輌用タイヤに
関するものである。
ための車輌用タイヤのスパイクピン及び車輌用タイヤに
関するものである。
氷・雪路面に於ける車輌のスリップ防止対策として、
タイヤのグリップ力を強大にしたスノータイヤがある。
タイヤのグリップ力を強大にしたスノータイヤがある。
スノータイヤにはトレッド部のパターンを工夫したも
の、パターンに加えスパイクピンを装着したもの、更に
はゴム素材を改良したもの（スタッドレスタイヤ）等が
知られている。
の、パターンに加えスパイクピンを装着したもの、更に
はゴム素材を改良したもの（スタッドレスタイヤ）等が
知られている。
性能面ではスパイクピンを装着したものが最も良いの
であるが、氷雪の無い道路では路面を金属製のスパイク
ピンが削り取り、粉塵公害が発生して大きな社会問題と
なっており、将来的には使用規制を余儀なくされてい
る。
であるが、氷雪の無い道路では路面を金属製のスパイク
ピンが削り取り、粉塵公害が発生して大きな社会問題と
なっており、将来的には使用規制を余儀なくされてい
る。
本発明は金属製のスパイクピンの替わりに、硬質ゴム
によってスパイクピン成形しようとするのである。
によってスパイクピン成形しようとするのである。
しかし、硬質ゴム加硫成形物を作るための従来の配合
は、ゴムに対して補強材（カーボン）及び充填剤を多量
に配合しなければならない。
は、ゴムに対して補強材（カーボン）及び充填剤を多量
に配合しなければならない。
そこで、ゴム100部に対してカーボン60部±10部が最
も強度な物理的性質が得られ、現タイヤのトレッド部は
このような配合比で作られ、その硬度はJIS.60゜±10に
なる。
も強度な物理的性質が得られ、現タイヤのトレッド部は
このような配合比で作られ、その硬度はJIS.60゜±10に
なる。
このことは、補強材であるカーボンを60部以上配合す
れば物理的強度は低下することとなり、又、充填剤の添
加はそれ以上に物理的強度を低下させるのである。
れば物理的強度は低下することとなり、又、充填剤の添
加はそれ以上に物理的強度を低下させるのである。
実用配合では、ゴムに相容する樹脂、例えばハイスチ
レン樹脂、フェノール樹脂、リグニン樹脂等を用いて硬
質ゴムを得ている。
レン樹脂、フェノール樹脂、リグニン樹脂等を用いて硬
質ゴムを得ている。
しかし、動的発熱が激しいタイヤには発熱による硬度
低下が生じて溶解することとなり、又動的高速引っ張り
強度には補強性に乏しく、弾性がなくなって永久歪みが
大きくなるため、車輌の重量に耐えず原型の保持が困難
である。
低下が生じて溶解することとなり、又動的高速引っ張り
強度には補強性に乏しく、弾性がなくなって永久歪みが
大きくなるため、車輌の重量に耐えず原型の保持が困難
である。
したがって、金属製に比べ現硬質ゴムをスパイクピン
に用いには物理的強度が著しく劣り、実用に供されない
のである。
に用いには物理的強度が著しく劣り、実用に供されない
のである。
そこで、本発明は強強度の硬質ゴムを開発し、スパイ
クピンに実用化せんとするものである。
クピンに実用化せんとするものである。
本発明は車輌用タイヤのスパイクピンを、主配合ゴム
として、エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系高飽
和ゴム及びメタクリル酸亜鉛、又は主配合ゴムとして高
飽和型ニトリルエラストマーを用い、主配合剤として金
属酸化物微粉末を用いた配合物で加硫・架橋成形した硬
質ゴムとしたものである。
として、エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系高飽
和ゴム及びメタクリル酸亜鉛、又は主配合ゴムとして高
飽和型ニトリルエラストマーを用い、主配合剤として金
属酸化物微粉末を用いた配合物で加硫・架橋成形した硬
質ゴムとしたものである。
この硬質ゴムで成形するスパイクピンは、車輌用タイ
ヤのトレッド部に装着してもよく、又トレッド部と同時
に加硫、架橋してもよい。
ヤのトレッド部に装着してもよく、又トレッド部と同時
に加硫、架橋してもよい。
本発明に用いる主ゴム配合の例、及びその物理的強度
は、 配合例１（過酸化物架橋） エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系高飽和ゴ
ム、メタクリル酸亜鉛 100 架橋剤 5 老化防止剤 1.5 加硫ゴム物理試験（170℃×20分） 引張強度 440kg/cm2 伸び 230％ アクロン磨耗 370cc101b25゜角度 引裂強度 120kg/cm2 硬度shorD 48 配合例２（硫黄加硫） 高飽和型ニトリルエラストマー 100 HAFカーボン 80 ステアリン酸 0.5 硫黄 0.4 加硫促進剤 1.7 加硫促進助剤 5.8 老化防止剤 1.3 加硫ゴム物理試験（170℃×20分） 引張強度 308kg/cm2 伸び 300％ アクロン磨耗 380cc101b25゜角度 引裂強度 50kg/cm2 硬度shorD 35 であり、物理的強度は従来のものとは著しく異にする強
硬度が得られ、この物理的強度はナイロン、ウレタン、
ポリカーボネートに匹敵し、これ等樹脂の共通の欠点で
ある高温時の強度低下は生じない。したがって、実用に
供する硬質ゴムスパイクの製造が可能となったのであ
り、更に金属微粉末を添加することによって、摩擦抵抗
の大きいゴム加硫成形物と成る。
は、 配合例１（過酸化物架橋） エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系高飽和ゴ
ム、メタクリル酸亜鉛 100 架橋剤 5 老化防止剤 1.5 加硫ゴム物理試験（170℃×20分） 引張強度 440kg/cm2 伸び 230％ アクロン磨耗 370cc101b25゜角度 引裂強度 120kg/cm2 硬度shorD 48 配合例２（硫黄加硫） 高飽和型ニトリルエラストマー 100 HAFカーボン 80 ステアリン酸 0.5 硫黄 0.4 加硫促進剤 1.7 加硫促進助剤 5.8 老化防止剤 1.3 加硫ゴム物理試験（170℃×20分） 引張強度 308kg/cm2 伸び 300％ アクロン磨耗 380cc101b25゜角度 引裂強度 50kg/cm2 硬度shorD 35 であり、物理的強度は従来のものとは著しく異にする強
硬度が得られ、この物理的強度はナイロン、ウレタン、
ポリカーボネートに匹敵し、これ等樹脂の共通の欠点で
ある高温時の強度低下は生じない。したがって、実用に
供する硬質ゴムスパイクの製造が可能となったのであ
り、更に金属微粉末を添加することによって、摩擦抵抗
の大きいゴム加硫成形物と成る。
このゴム加硫成形物は、タイヤのトレッド部に加硫成
形時に直接同時加硫したり、加硫ゴム片をトレッド部に
インサート成形してもよい。
形時に直接同時加硫したり、加硫ゴム片をトレッド部に
インサート成形してもよい。
本発明の硬質ゴムスパイクは、氷雪上での物理的強度
変化が少なく、金属製スパイクの代替品として機能し、
その形状も金属製スパイクとほぼ同じ形状に成形でき、
従来通りの取り付け、取り外しが行えるのである。
変化が少なく、金属製スパイクの代替品として機能し、
その形状も金属製スパイクとほぼ同じ形状に成形でき、
従来通りの取り付け、取り外しが行えるのである。
以上の様に、本発明の配合による高硬度加硫ゴムは、
従来の配合による加硫ゴムに比べ、引っ張り強度及び引
裂強度が大きく、補強材の添加が小量でよく、高硬度で
も伸びが大きいからスパイクピンの素材に好適である。
従来の配合による加硫ゴムに比べ、引っ張り強度及び引
裂強度が大きく、補強材の添加が小量でよく、高硬度で
も伸びが大きいからスパイクピンの素材に好適である。
そして、耐磨耗性が良く、耐屈曲性に優れ、反発弾性
が高くてヒステリシスロスが小さく低発熱であり、温度
依存性が小さく弾性が失われず、圧縮応力が高く高荷重
で変形が小さい等、タイヤの挙動に関する重要な物理的
長所を有するものである。更に、金属微粉末を添加した
ことで摩擦抵抗を高める効果を有するのである。
が高くてヒステリシスロスが小さく低発熱であり、温度
依存性が小さく弾性が失われず、圧縮応力が高く高荷重
で変形が小さい等、タイヤの挙動に関する重要な物理的
長所を有するものである。更に、金属微粉末を添加した
ことで摩擦抵抗を高める効果を有するのである。
したがって、従来の金属製スパイクピンのように粉塵
公害も発生せず、道路の白線の消滅防止及び路面の補修
の削減にも寄与するものである。
公害も発生せず、道路の白線の消滅防止及び路面の補修
の削減にも寄与するものである。
次に示す配合例は本発明の一実施例を示すものであ
り、その物理的特性の測定値を記した。
り、その物理的特性の測定値を記した。
又、従来の配合例及びその物理的特性を比較例１及び
２に示す。
２に示す。
実施例 エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系高飽和ゴ
ム、メタクリル酸亜鉛 100 酸化亜鉛 55 架橋剤 10 物理的試験（170℃×20分） 引張強度 420kg/cm2 伸び 180％ 硬度shorD 78 引裂強度 68kg/cm2 比較例１（カーボン） 天然ゴム３号 30 低温重合スチレン、ブタジエンゴム 70 酸化亜鉛 ５ ステアリン酸 １ HAFカーボン 80 クマロン樹脂 ７ 硫黄 ５ 加硫促進剤 １ 物理試験（170℃×20分） 引張強度 180kg/cm2 伸び 500％ 硬度shorD 33 引裂強度 30kg/cm2 比較例２（ハイスチレン樹脂） 低温重合スチレン、ブタジエンゴム 60 ハイスチレンゴム 40 酸化亜鉛 ５ ステアリン酸 ２ HAFカーボン 50 軽炭 20 クマロン樹脂 ５ 硫黄 ２ 加硫促進剤 ３ 物理試験（170℃×20分） 引張強度 200kg/cm2 伸び 300％ 硬度shorD 33 引裂強度 37kg/cm2
ム、メタクリル酸亜鉛 100 酸化亜鉛 55 架橋剤 10 物理的試験（170℃×20分） 引張強度 420kg/cm2 伸び 180％ 硬度shorD 78 引裂強度 68kg/cm2 比較例１（カーボン） 天然ゴム３号 30 低温重合スチレン、ブタジエンゴム 70 酸化亜鉛 ５ ステアリン酸 １ HAFカーボン 80 クマロン樹脂 ７ 硫黄 ５ 加硫促進剤 １ 物理試験（170℃×20分） 引張強度 180kg/cm2 伸び 500％ 硬度shorD 33 引裂強度 30kg/cm2 比較例２（ハイスチレン樹脂） 低温重合スチレン、ブタジエンゴム 60 ハイスチレンゴム 40 酸化亜鉛 ５ ステアリン酸 ２ HAFカーボン 50 軽炭 20 クマロン樹脂 ５ 硫黄 ２ 加硫促進剤 ３ 物理試験（170℃×20分） 引張強度 200kg/cm2 伸び 300％ 硬度shorD 33 引裂強度 37kg/cm2
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−209303（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−257607（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−241046（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−146935（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−181345（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−91304（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B60C 11/16 C08L 15/00 LAY C08K 5/09 KDB C08K 3/20 KCV
Claims (4)
- 【請求項１】エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系
高飽和ゴム及びメタクリル酸亜鉛で組成する主配合ゴム
を用い、主配合剤として金属酸化物微粉末を用いた配合
物で加硫・架橋成形した車輌用タイヤのスパイクピン。 - 【請求項２】主配合ゴムが高飽和型ニトリルエラストマ
ーである請求項〔１〕記載の車輌用タイヤのスパイクピ
ン。 - 【請求項３】エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系
高飽和ゴム及びメタクリル酸亜鉛で組成する主配合ゴム
を用い、主配合剤として金属酸化物微粉末を用いた配合
物で加硫・架橋成形するスパイク状成形物をトレッド部
に同時加硫・架橋して成る車輌用タイヤ。 - 【請求項４】主配合ゴムが高飽和型ニトリルエラストマ
ーである請求項〔３〕記載の車輌用タイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2274240A JP3023453B2 (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | 車輌用タイヤのスパイクピン及び車輌用タイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2274240A JP3023453B2 (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | 車輌用タイヤのスパイクピン及び車輌用タイヤ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04151308A JPH04151308A (ja) | 1992-05-25 |
| JP3023453B2 true JP3023453B2 (ja) | 2000-03-21 |
Family
ID=17538955
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2274240A Expired - Lifetime JP3023453B2 (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | 車輌用タイヤのスパイクピン及び車輌用タイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3023453B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60209303A (ja) * | 1984-04-03 | 1985-10-21 | Bridgestone Corp | 高性能タイヤ |
| US4743656A (en) * | 1985-02-20 | 1988-05-10 | Uniroyal Chemical Company, Inc. | Elastomeric composition of EPDM and ethylene-nitrile polymers |
| JPS6291304A (ja) * | 1986-10-14 | 1987-04-25 | Yukio Murashima | 硬質粒子入りスノ−タイヤ用ピン |
| JPH0832801B2 (ja) * | 1987-03-27 | 1996-03-29 | 日本ゼオン株式会社 | ゴム組成物 |
| JPH0637576B2 (ja) * | 1987-12-02 | 1994-05-18 | 本田技研工業株式会社 | 歯付きベルト |
| JP2714798B2 (ja) * | 1987-12-19 | 1998-02-16 | 株式会社ブリヂストン | タイヤ用スパイクピン |
-
1990
- 1990-10-11 JP JP2274240A patent/JP3023453B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04151308A (ja) | 1992-05-25 |
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