JP3022256U - 足関節保護装具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】靴を履いて運動する際に、長時間使用しても運
動能力を低下させず、常に安定した装着感が得られる足
関節保護装具を提供する。 【構成】下腿部を支持する硬質の第一支持プレ−ト２及
びこの第一支持プレ−ト２に対して歩行方向に屈曲及び
伸展可能に連結されて足部を支持する第二支持プレ−ト
３からなる一対のシェルと、第一支持プレ−ト２の内面
に脱着可能に付けられた軟質の第一パット４と、第二支
持プレ−ト２の内面に脱着可能に付けられた軟質の第二
パット５と、第一支持プレ−ト２の外周に巻かれて、第
一支持プレ−ト２を下腿部に固定するバンド６とを備
え、第二支持プレ−ト３は、その下端で靴の側面と連結
可能であることを特徴とする足関節保護装具。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、運動時における足関節の捻挫予防やケガの後のリハビリテ−ション や慢性的な足首の不安定状態の予防や足首に受けたケガで足首周辺に痛みや腫れ を伴う場合などの足関節保護装具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、足関節の保護には伸縮する布製のサポ−タ−やアクティブアンクルと称 する次のような装具(米国特許5,031,607号)を使用していた。

【０００３】 アクティブアンクルという装具は、負傷した足首を保護し機能させるための足 首の装具で、その構造は、足首の両側から支える剛性の一対の支持プレ−トと、 各支持プレ−トの内面側に付けられたスポンジ等軟質のパットと、踵から土踏ま ずにかけて足裏面を支持し、足首の動きにつれて揺動可能に支持プレ−トの下端 に連結された硬質のボトムプレ−トと、足を挟んだ両支持プレ−トの外周を巻い て両支持プレ−トを足に固定するための帯状のバンドとからなっている。

【０００４】 使用する時は、ボトムプレ−トの上にかかとを載せてパットの付いた支持プレ −トで使用者の足の内側と外側を挟み込み、バンドを両支持プレ−トの外周に巻 き付けて止めて固定する。支持プレ−トに連結されたボトムプレ−トが足首の動 きにつれて揺動可能なので、足関節の動きに対して制限を受けることなしに運動 などができる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、サポ−タ−は、剛性が低いので、支持力において不十分である。 一方、上記装具を装着した人は、運動することにより、必ず足裏部の違和感と 圧迫による脱力感を訴える。もし、この状態で運動を続けると、運動能力は極端 に低下する。これは、従来の装具が生体に直接装着する構造の為、足裏部に体重 がかかって圧迫を受けたり、締め付けの圧力を受けたりして足関節の運動を妨げ るからである。

【０００６】 又、上記装具において、足裏部の支持面積を大きくして支持性を増せば、一応 安定した装着感が得られるものの、ボトムプレ−トが硬質であることから、足裏 部の筋肉運動にボトムプレ−トが追従して変形できないため、結局は運動能力が 低下する。

【０００７】 さらに、従来の装具を装着し、靴を履いて運動する際、足部回りの部品等が邪 魔になり、足関節の運動を妨げるので、運動能力は低下する。従って、屋外での 運動時など靴を履いて運動する際の使用には適していなかった。

【０００８】 本考案の目的は、これらの課題を解決するためになされたもので、靴を履いて 運動する際に、長時間使用しても運動能力を低下させず、常に安定した装着感が 得られる足関節保護装具を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案の足関節保護装具は、 下腿部を支持する硬質の第一支持プレ−ト及びこの第一支持プレ−トに対して 歩行方向に屈曲及び伸展可能に連結されて足部を支持する第二支持プレ−トから なる一対のシェルと、第一支持プレ−トの内面に脱着可能に付けられた軟質の第 一パットと、第二支持プレ−トの内面に脱着可能に付けられた軟質の第二パット と、第一支持プレ−トの外周に巻かれて、第一支持プレ−トを下腿部に固定する バンドとを備え、第二支持プレ−トは、その下端に靴の側面と連結可能であるこ とを特徴とする。

【００１０】

【作用】

まず、第二支持プレ−トの下端を靴の側面と連結して靴を履く。そして、第一 パット及び第二パットをそれぞれ下腿部及び足首に当て、第一支持プレ−トの外 周にバンドを巻いて第一支持プレ−トを下腿部に固定する。すると、足関節保護 装具全体が、靴と足とに固定される。

【００１１】 歩行などの運動時には、足裏部に接触しているのは、靴底であるから、装具を 付けない場合と同様に違和感はないし、足裏部の筋肉運動が抑制されることもな い。しかも、第一支持プレ−トと第二支持プレ−トは、共に硬質であって且つ歩 行方向に屈曲及び伸展可能であるから、足首の異方向への不意の屈曲及び伸展を 防止すると同時に、歩行方向への正常な屈曲及び伸展を抑制しない。従って、格 別の違和感無く、足関節が保護された状態で正常な運動が可能となる。

【００１２】

【実施例】

この考案の実施例の足関節の保護装具を図面とともに説明する。図１は、実施 例の足関節保護装具１を靴に取り付けた状態を示す斜視図である。

【００１３】 足関節保護装具１は、一対の第一支持プレ−ト２と、各第一支持プレ−ト２の 下端に連結された第二支持プレ−ト３と、各第一支持プレ−ト２の内面側に付け られた第一パット４と各第二支持プレ−ト３の内面側に付けられた第二パット５ と、バンド６からなっている。

【００１４】 第一支持プレ−ト２は、下腿部の内側から支えるプレ−トと外側から支えるプ レ−トの２枚１組からなっている。第一支持プレ−ト２は樹脂製で、支える部分 の主要部となるため、容易に変形することがないように剛性を有する。又、下腿 部に挟み込んだとき、下腿部に沿うように、外面が凸型で内面が凹型の曲面形状 をしている。第一支持プレ−ト２の内面側の上下方向の両端近くには、それぞれ 、マジックテ−プが貼り付けられており、そのマジックテ−プにより、第一パッ ト４が取り付けられている。

【００１５】 第一パット４は、スポンジでできており、第一支持プレ−ト２と生体との緩衝 材の役目をしている。又、マジックテ−プで取り付けられてている為、容易に取 り外しでき、足の症状に合わせて、硬めのスポンジや柔らかめのスポンジを自由 に付け替えることができる。

【００１６】 第二支持プレ−ト３は、歩行方向に屈曲及び伸展可能となるように止め金で連 結されている。このような連結をすることで足関節の動きに対して制限を受ける こと無しに運動ができるようになる。第二支持プレ−ト３は、足部の内側から支 えるプレ−トと外側から支えるプレ−トの２枚１組からなっている。第二支持プ レ−ト３は、樹脂製で、第一支持プレ−ト２と同じ材質で同程度の剛性を持たせ ている。第二支持プレ−ト３の内面側の中央付近に、それぞれ、マジックテ−プ が貼り付けられており、そのマジックテ−プにより、第二パット５が取り付けら れるている。

【００１７】 第二パット５はスポンジでできており、第一パット４同様、マジックテ−プで 取り付けられている為、容易に取り外しできる。 第二支持プレ−ト３の下端には、それぞれ、歩行方向に所定の間隔で、内面か ら外面を貫く２箇所の貫通穴が設けてある。この２箇所の貫通穴を、靴の側面に 設けたこれと同間隔の２箇所の貫通穴に合わせ、双方にリベットを挿入してかし めることにより、第二支持プレ−ト３を靴に強固に固定している。固定方法とし ては、取り外しを容易にしたい時はリベットを用いず脱着可能な止め金を使用し てもよい。

【００１８】 第一支持プレ−ト２の外面側の上端の近くには、それぞれ、マジックテ−プが 貼り付けられており、その一方に、帯状のフェルトでできたバンド６の一端が取 り付けられている。このバンド６は、第一支持プレ−ト２の外周に巻き付けて、 他端に設けられているマジックテ−プで止めて固定する。このように、装具の固 定にバンド６を使用することにより下腿部の太さに関係なく容易に調節固定でき るようになる。

【００１９】 本装具を使用するときは、あらかじめ内面側に第一パット４及び第二パット５ が取り付けられた第一支持プレ−ト２及び第二支持プレ−ト３のうち第二支持プ レ−ト３の下端を靴の側面と連結して固定しておく。そして、使用者はその靴を 履き第一パット４及び第二パット５をそれぞれ下腿部及び足首に当て、第一支持 プレ−ト２の外周にバンド６を巻いて、バンド６の他端に設けられているマジッ クテ−プで止め、第一支持プレ−ト２を下腿部に固定する。

【００２０】 歩行などの運動時には、足裏部に接触しているのは、靴底であるから、装具を 付けない場合と同様に違和感はないし、足裏部の筋肉運動が抑制されることもな い。しかも、第一支持プレ−ト２と第二支持プレ−ト３は、共に硬質であって且 つ歩行方向に屈曲及び伸展可能であるから、足首の異方向への不意の屈曲を防止 すると同時に、歩行方向への正常な屈曲及び伸展を抑制しない。従って、格別の 違和感無く、足関節が保護された状態で正常な運動が可能となる。

【００２１】

【考案の効果】

本考案の足関節保護装具によれば、装具を靴に直接連結固定する為、靴全体が 支持部となるので、足裏部に対する圧迫を取り除け、かつ足部の側方への支持性 が増す。従って、靴を履いて運動する際に、長時間使用していても運動能力を低 下させず、常に安定した装着感が得られる。

【提出日】平成７年９月１９日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１４

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１４】 第一支持プレート２は、下腿部の内側から支えるプレートと外側から支えるプ レートの２枚１組からなっている。第一支持プレート２は樹脂製で、支える部分 の主要部となるため、容易に変形することがないように剛性を有する。又、下腿 部に挟み込んだとき、下腿部に沿うように、外面が凸型で内面が凹型の曲面形状 をしている。第一支持プレート２の内面側の上下方向の両端近くには、それぞれ 、マジックテープ（登録商標）が貼り付けられており、そのマジックテープ（登 録商標）により、第一パット４が取り付けられている。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１５

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１５】 第一パット４は、スポンジでできており、第一支持プレート２と生体との緩衝 材の役目をしている。又、マジックテープ（登録商標）で取り付けられてている 為、容易に取り外しでき、足の症状に合わせて、硬めのスポンジや柔らかめのス ポンジを自由に付け替えることができる。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１６

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１６】 第二支持プレート３は、歩行方向に屈曲及び伸展可能となるように止め金で連 結されている。このような連結をすることで足関節の動きに対して制限を受ける こと無しに運動ができるようになる。第二支持プレート３は、足部の内側から支 えるプレートと外側から支えるプレートの２枚１組からなっている。第二支持プ レート３は、樹脂製で、第一支持プレート２と同じ材質で同程度の剛性を持たせ ている。第二支持プレート３の内面側の中央付近に、それぞれ、マジックテープ （登録商標）が貼り付けられており、そのマジックテープ（登録商標）により、 第二パット５が取り付けられるている。

【手続補正５】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１７

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１７】 第二パット５はスポンジでできており、第一パット４同様、マジックテープ （登録商標）で取り付けられている為、容易に取り外しできる。 第二支持プレート３の下端には、それぞれ、歩行方向に所定の間隔で、内面か ら外面を貫く２箇所の貫通穴が設けてある。この２箇所の貫通穴を、靴の側面に 設けたこれと同間隔の２箇所の貫通穴に合わせ、双方にリベットを挿入してかし めることにより、第二支持プレート３を靴に強固に固定している。固定方法とし ては、取り外しを容易にしたい時はリベットを用いず脱着可能な止め金を使用し てもよい。

【手続補正６】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１８

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１８】 第一支持プレート２の外面側の上端の近くには、それぞれ、マジックテープ （登録商標）が貼り付けられており、その一方に、帯状のフェルトでできたバン ド６の一端が取り付けられている。このバンド６は、第一支持プレート２の外周 に巻き付けて、他端に設けられているマジックテープ（登録商標）で止めて固定 する。このように、装具の固定にバンド６を使用することにより下腿部の太さに 関係なく容易に調節固定できるようになる。

【手続補正７】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１９

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１９】 本装具を使用するときは、あらかじめ内面側に第一パット４及び第二パット５ が取り付けられた第一支持プレート２及び第二支持プレート３のうち第二支持プ レート３の下端を靴の側面と連結して固定しておく。そして、使用者はその靴を 履き第一パット４及び第二パット５をそれぞれ下腿部及び足首に当て、第一支持 プレート２の外周にバンド６を巻いて、バンド６の他端に設けられているマジッ クテープ（登録商標）で止め、第一支持プレート２を下腿部に固定する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す斜視図である。

【図２】本考案の構成部品を示す平面図である。

【符号の説明】

１ 足関節保護装具 ２ 第一支持プレ−ト ３ 第二支持プレ−ト ４ 第一パット ５ 第二パット ６ バンド

【手続補正書】

【提出日】平成７年９月１９日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下腿部を支持する硬質の第一支持プレ−
   ト及びこの第一支持プレ−トに対して歩行方向に屈曲及
   び伸展可能に連結されて足部を支持する第二支持プレ−
   トからなる一対のシェルと、第一支持プレ−トの内面に
   脱着可能に付けられた軟質の第一パットと、第二支持プ
   レ−トの内面に脱着可能に付けられた軟質の第二パット
   と、第一支持プレ−トの外周に巻かれて、第一支持プレ
   −トを下腿部に固定するバンドとを備え、第二支持プレ
   −トは、その下端で靴の側面と連結可能であることを特
   徴とする足関節保護装具。
2. 【請求項２】 第一支持プレ−トと第二支持プレ−トを
   止め金により連結した請求項１に記載の足関節保護装
   具。
3. 【請求項３】 第一支持プレ−トの内面に、第一パット
   を付けられるようにマジックテ−プを貼り付けた請求項
   １又は２に記載の足関節保護装具。
4. 【請求項４】 第二支持プレ−トの内面に、第二パット
   を付けられるようにマジックテ−プを貼り付けた請求項
   １，２又は３に記載の足関節保護装具。
5. 【請求項５】 第二支持プレ−トの下端に、靴の側面と
   連結するための貫通穴を複数個設けた請求項１ないし４
   のいずれかに記載の足関節保護装具。
6. 【請求項６】 第一支持プレ−トの外面に、バンドの一
   端を付けられるようにマジックテ−プを貼り付けた請求
   項１ないし５のいずれかに記載の足関節保護装具。
7. 【請求項７】 バンドの先端に、巻き付けたバンドを止
   められるようにマジックテ−プを設けた請求項１ないし
   ６のいずれかに記載の足関節保護装具。