JP3021886U - 糸ハンダ供給機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 手作業ハンダ付け作業に於いて、糸ハンダの
供給に作業者の手を煩わす事がないようにしてハンダ付
け作業の効率化を計る。 【解決手段】 糸ハンダリール１４からの糸ハンダをス
プリング製ハンダガイド４をとうしてゴム等の弾性体で
出来たローラ５，６のあいだを通しさらに糸ハンダ出口
金物７を通しその先端から出し、ハンダ鏝に付ける糸ハ
ンダの位置を定めると共に、ローラを駆動することによ
って糸ハンダを糸ハンダ出口金物７の先端に供給する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、プリント基板に部品を手作業でハンダ付けする等の手作業のハンダ 付け作業の際に、糸ハンダに触れる事なく簡単な操作で糸ハンダリールから糸ハ ンダを供給してハンダ付け作業の効率化を計る物である。

【０００２】

【従来の技術】

従来は、図３に示すような糸ハンダ供給機がある。この供給機を使用する場合 、糸ハンダの先端１３がハンダガイド２０からハンダ鏝を使うのに十分な長さが 出ていない場合、作業者は指先で糸ハンダの先端を摘んで糸ハンダを適当な位置 まで引き出さなければならない。またハンダガイド２０の口が大きい為に引き出 さされた糸ハンダの先端の位置が定まらない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べた作業者が指先で糸ハンダの先端を摘んで引き出す為には作 業を中断してハンダ鏝或いは部品を持っていた手から鏝或いは部品を放なしてど ちらかの手を空けなければならない問題点がある。

【０００４】 またハンダガイド２０の口が大きい為に特に糸ハンダが細い場合には、ハンダ 鏝を糸ハンダの先端に当てたあと糸ハンダが動いてしまい次の作業がやり難くな る問題点がある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の問題点を解決するために、本考案における糸ハンダ供給機は、糸ハンダ の出口に糸ハンダよりやや太い管で出来た糸ハンダ出口金物を設け、この出口金 物を通して糸ハンダを供給することにより糸ハンダの常時ある位置を定める。 糸ハンダの供給は、出口金物のすぐ後ろにゴム等の弾性体で出来た２つのロー ラーを設け、そのローラーの間に糸ハンダを噛ませ、ローラーに回転力を与える 事によって糸ハンダリールから糸ハンダを引き出すことにより行う。

【０００６】

【考案の実態の形態】

ゴム等の弾性体で出来た２つのローラーは、上ローラー押さえバネ１２に因っ て常に２つのローラー間に一定の圧力を与える事により、挟み込んでいる糸ハン ダをローラーの回転によって安定して糸ハンダ出口金物の方へ送る事ができる。

【０００７】 上ローラ５は上ローラ５の軸を受ける本体の軸受部の切り込みに従って接して いる下ローラ６から離し上前方に移動が可能で、こうする事によりスプリング製 ハンダガイド４から下ローラ６、糸ハンダ出口金物７までの上部を完全に空け、 糸ハンダの装着を簡単にすることが出来る。糸ハンダの装着後は上ローラ５を元 の位置に戻せばよい。

【０００８】 スプリング製ハンダガイド４は、糸ハンダが糸ハンダリール１４のどの位置か ら引き出されてもスプリングなのでその位置に応じて変形し、糸ハンダに無理を 与える事なくガイドし、糸ハンダをローラーの中心位置に持ってくる事が出来る 。

【０００９】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 図１は手動操作の糸ハンダ供給機で、本体１に糸ハンダが装着されている場合 を示す。下ローラ６の軸にラチェットギヤ１０を取付け、そこに糸ハンダ送出し レバー８にラチェットギヤ爪ボックス９が付いたものを組合せて取り付ける。糸 ハンダ送出しレバー８の操作端の反対側は送出しレバー戻りバネ１１で本体１に 繋げられている。今糸ハンダ送出しレバー８の操作端を手で下に押し下げると、 送出しレバー８に組合わされているラチェットギヤの爪を介してラチェットギヤ １０が反時計方向に回され、それに伴って下ローラ６が反時計方向に上ローラ５ が時計方向に回されて、ローラーが回った長さだけ糸ハンダが糸ハンダ出口金物 ７から出てくる。押し下げていた糸ハンダ送出しレバー８から手を放せばラチェ ットギヤの爪がはづれ、ローラーを回すことなくレバー戻りバネ１１によって送 出しレバー８は元の位置に戻る。糸ハンダ送出しレバー８の押し下げ操作を繰り 返せば、それに従って糸ハンダは糸ハンダ出口金物７からいくらでも出すことが 出来る。糸ハンダの供給が糸ハンダ送出しレバー８の操作端を押し下げる動作な ので、ハンダ鏝を持った手或いは部品を持つたままの手で操作出来る。指先を使 う必要がないので作業の中断がなく効率的に作業が出来る。

【００１０】 図２は電動操作の糸ハンダ供給機を示す。下ローラ６の軸にウォームホイール １６を取付け、ウォームギヤ１７とモーター１８でこれを駆動し下ローラ６を回 す。電動操作の糸ハンダ供給機の場合、外部に電源と足踏み操作スィッチを接続 して駆動モーターのオンオフを足踏み操作スィッチで行えば、ハンダ付け作業者 の手を全く煩わせることなく糸ハンダを供給することが出来るので効率的に作業 が出来る。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、上述のとうり構成されているので、次に記載する効果がある。

【００１２】 ハンダ付け作業者にとってハンダ鏝にハンダをのせるのに常に都合のよい位置 に糸ハンダがあり又作業者の手を煩わせることなく糸ハンダを供給することが出 来るので作業の効率が上がる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】手動操作の糸ハンダ供給機

【図２】電動操作の糸ハンダ供給機

【図３】従来の糸ハンダ供給機

【符号の説明】

１．本体 ２．ハンダガイド支持金物 ３．糸ハンダ出口金物支持金物 ４．スプリング製ハンダガイド ５．上ローラ ６．下ローラ ７．糸ハンダ出口金物 ８．糸ハンダ送出しレバー ９．ラチェットギヤ爪ボックス １０．ラチェットギヤ １１．送出しレバー戻りバネ １２．上ローラ押さえバネ １３．糸ハンダ １４．糸ハンダリール １５．糸ハンダリール取付け軸 １６．ウォームホイール １７．ウォームギヤ １８．モーター １９．電源接続端子 ２０．ハンダガイド

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ゴム等の弾性体で出来た２個のローラー
   の間に糸ハンダを挟み込みローラーに人力によって回転
   力を与え、ローラーの回転によって糸ハンダリールから
   糸ハンダを引き出す構造の手作業ハンダ付け用の糸ハン
   ダ供給機。
2. 【請求項２】 ローラーの回転を人力ではなくモーター
   によって与える請求項１記載の糸ハンダ供給機。